平成23年2月 和歌山県議会定例会会議録 第7号(松本貞次議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

平成23年3月1日(火曜日)

 午前10時0分開議
○議長(谷 洋一君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第1号から議案第16号まで、議案第33号から議案第39号まで、議案第41号から議案第43号まで、議案第45号から議案第57号まで及び議案第59号から議案第69号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 46番松本貞次君。
 〔松本貞次君、登壇〕(拍手)
○松本貞次君 おはようございます。
 一般質問を次にしよう、次にしようと思ってたら4年が過ぎようとしております。またできるわと思たら、次はもうありません。この壇上に立って質問する最後の機会となりました。
 私は、昔人間ですから、物を言わずともわかってくれる、そういう思いで今日まで議員活動をしてまいりましたので、最後と言われると、何を言って何を求めるのか全く浮かんできません。それゆえに雑な質問になろうかと思いますが、よろしくお願いをいたします。
 また、本日、20年間一緒に議員活動してまいりました和田正人先生が、早朝から眠たい目をこすりながら傍聴に来ていただいております。心からお礼を申し上げます。
 仁坂知事、4年前、大変なときに知事に就任をされました。この4年間、大変な苦労と努力をし、一生懸命頑張ってこられました。和歌山県民の県政への信頼を取り戻すべく、昼夜を問わず仕事、仕事で奮闘され、多くの成果を残されました。その結果、昨年11月28日の選挙において圧倒的な県民の信頼を得て当選をされました。2期県政を県民から託されたわけであります。心よりお祝いを申し上げます。
 仁坂知事は、2期県政の目標を、元気な和歌山実現に向けて県民1人1人が生活を不安なく送れ、将来に希望の持てる暮らし、そのために「未来を拓く希望の政策」、「命とくらしを守る安心の政策」を「希望の政策」、「安心の政策」と具体的に示され、本2月定例議会で提案されました。
 行財政改革と財政の健全化を確保し、なおかつ県民のニーズに合った政策を進めるに当たり、多くの難問題があろうかと思いますが、自分自身を信じ、大胆に政策を進めていただきたい。
 また、我がふるさと和歌山は、温暖な気候、海、山、川など豊かな自然、我々の先人が築いてくれた歴史と文化、これらの豊富な地域資源を最大限に活用し、県下の市町村の活性化に向け心血を注いでいただきたい。市町村の元気なくして和歌山の元気はありません。
 仁坂知事、あなたが歩んできた4年間の実績をどのように総括するのか、また、2期県政への目標、思い、夢、あなたの2期県政の抱負を語っていただきたい。
 これは私の思いですが、私はあなたと一緒に4年間歩んできました。4年前の時は時でした。さきの知事の不祥事で、県民の期待を一身に背負ってあなたは知事に就任をされました。県民の信頼を得るためには、あれもしなければ、これもしなければ、知事としてなさねばならないことが山のように山積しておりました。ゆえに、あなたは寝ることも惜しんで4年間頑張ってきた。また、それをこなせる能力と才能があなたに備わっていたと思います。
 でも、あなたが言われたことがありますが、「事を達成するのに、余りにも急いでするより回り道をして事をなすほうが、衝突も少なく事をなし得るのではないかと友人から助言をいただいた」、こう言われたことがあります。だが、あなたは、「私の性格で、どうしても目についたことをほうっておくことができない。今すぐ何もかもやっておきたい」、こう言ったことを思い出します。
 仁坂知事、4年間の総括は、私はただはたで見てただけですが、1つは仕事のし過ぎではないか。自分の体と健康を考え、焦らず急がず目的を達成していただきたい。
 私は、あなたと過ごした遠い地ブラジルでの10日間の研修、私の思い出の宝として心にしまっておきたい。知事、体をいとい、目的に向かって邁進してください。
 私は、今議会で最後の議会となります。思えば、政治活動36年になります。
 昭和50年、26で湯浅の町会議員に当選し、3期12年。昭和62年、38で県会議員に当選させていただいて6期24年。あっという間に36年の年月が過ぎました。
 長かったのか、短かったのか。政治家として何をしてきたのか。県議会議員として、また有田郡のために、地域住民のために何をなし得てきたのか。今振り返ってみて、何をして何をなし得たのか。全く何ひとつ達成感がありません。
 でも、仮谷知事、西口知事、木村知事、仁坂知事、この4人の知事と一緒に歩んでこれたこと、そして多くの県職員の皆さんにお世話になったこと、各部長、三役との思い出は多くあります。
 また、24年間過ごした議会での思い、先輩議員、同僚議員との思い出はたくさんあります。
 尾崎太郎君のお父さん、尾崎吉弘先生が平成元年に経済警察の委員長をされ、私は副委員長をして、ともに1年間委員会活動をしました。また、先般、太郎君がこの23日の一般質問で最後に知事に対して、笑顔を絶やさず政治活動をしたい、そう言われたことを思い出します。大人だなと、そう思いました。
 私は、その当時、20年前ですから、手に負えない悪餓鬼だったと自分では思っております。でも、太郎君のお父さんのように、それを優しく包み込んでくれる県議会だったと思います。私は多くの先輩に迷惑をかけましたが、育てていただいた、そう思っております。それが県議会だったと、そう思っております。
 また、岸本健君のお父さん、岸本光造先生が平成2年に県議会の議長になりました。そのとき、私も「岸本光造」と1票入れた1人でもあります。また、光造先生とは、個人的にも私的にも多くの思い出があります。それを語ると迷惑かけると思いますので、語りません。
 また、平木先生のお父さん、平木繁実先生とは、私が初当選したときに2年ほど一緒に活動したことを思い出します。お葬式にも参加をさせていただきました。
 尾崎先生、岸本先生、平木先生、皆さんのお父さんと一緒にこの議場で議員活動できたこと、そう思うと、長いことここにおるなと、そういうことを実感いたします。特に3人の皆様には、2世代にわたって大変お世話になったこと、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 また、多くの仲間の皆さん、大変お世話になりました。元来、私はこのような性格ですので、皆さんには大変ぶしつけなことを申したと思いますが、心よりおわびをいたします。
 特に同期の尾崎の要ちゃん、宇治田の栄ちゃん、中村の裕一ちゃん、いつの間にか同期は我々だけになりました。皆さんも同様と思いますが、同期とは何となく別格で、何となく無理を言い、何となく甘えられる。側面からいろいろとこの24年間支えていただきました。心よりこのお三方にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 私は今議会で議場を去りますが、今の時代、先行きの見えない混迷の政治状況です。皆さんは大変な時代を乗り越えていただかなければならないと思いますが、こういう言葉があります。「おもしろきこともなき世におもしろく」、「おもしろきこともなき世におもしろく」──世の中、何ひとついいことがない今の時代、今の世をおもしろくするのもよき世にするのも、皆さんの力だと信じております。
 どうか、我がふるさと和歌山県発展のため、皆さんの御活躍を心より期待しております。
 最後になりましたが、選挙区の有権者の皆さん、後援会の皆さん、6期24年、大変なお支えを得て議員活動をさせていただいたこと、心よりお礼を申します。皆さん、本当にありがとうございました。
 心よりお礼を申し上げ、最後のごあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(谷 洋一君) ただいまの松本貞次君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 4年前に初めて知事に当選さしていただいた私は、不祥事によって傷ついたふるさと和歌山の名誉を挽回し、いま一度元気なふるさと和歌山を実現しようとする一心で頑張ってまいりました。この間、議員の方々に大変御指導いただきました。また、職員にも力を合わせてもらい、全身全霊を傾けて和歌山県のために働き、大きく2つのことに頑張ってきたと自分では思っております。
 1点目は、県政の信頼回復でございますが、これは公共調達制度改革とか監察査察制度の導入など、制度改革によりまして県民の皆様からの信頼も取り戻せたのではないかと思います。
 2点目の県勢浮揚の実現については、現下の不況の中、200に迫らんとする改革をなし遂げてまいりました。とりわけ、企業誘致とか、あるいは技術開発・販売促進等から成る産業政策とか、あるいは農林水産業、それぞれに関するきめ細かい対策とかをやってまいりました。
 県民の皆様が将来に希望を持てるように、こういう政策に加えて、トップセールスによる県産品のPRとか、新農林水産業戦略プロジェクト等による農林水産業の振興や、わがまち元気プロジェクトや過疎集落再生・活性化支援など、地域を活性化させる取り組みに心血を注いでまいりました。
 県民に生きるチャンスを与えるインフラ整備につきましても、高速道路ネットワークづくりを進めるとともに、X軸ネットワークとか、最近では川筋ネットワークとか、そういう点を一生懸命努力して頑張ってきたつもりでございます。
 さらに、安心・安全もおろそかにしないでレベルアップに努めてまいりました。全国トップレベルの紀州3人っこ施策や不妊対策等の子育て支援策、きめ細かな補充学習など教育の充実、高齢者の見守り体制の構築や孤立集落の通信手段の確保、県立医大の定員増加など県民の安心・安全につながる政策を幅広く進めてまいりました。
 こうした取り組みが功を奏し、また県民がどんどんどんどん頑張ってくれるような、そういうふうな傾向が出てまいりましたので、いろいろな点でいい傾向も出てまいりました。
 例えば、有効求人倍率が近畿でトップになるとか、人口流出も、まだまだですが、5000人から2000人ぐらいまで抑制できるとか、そういう効果も少しあらわれてまいりました。
 しかし、まだまだ県勢浮揚という点では十分ではないと思っております。辛抱強く、あるいはもっとレベルを上げて頑張らないといかんと思います。しかも、人口減少など、過去のツケがこれからも続くものであります。
 したがいまして、私どもはうまずたゆまず力を合わせて頑張るしかないと思います。しかも、その方向が現在のみならず未来を見据えても誤っていないかどうか、これを常に自戒しながら、議論しながらやっていく必要があると考えております。
 さて、これからの4年間でございますが、出口の見えない厳しい経済・雇用情勢への対応や公共インフラの整備、あるいは東南海・南海地震への備え、少子高齢化対策、開催までわずかとなった全国植樹祭や5年後の国体への備えなど、今後の課題も山積しております。
 これからの4年間で、まずは働く場をもっともっとふやすために、きめの細かい産業振興策を講じながら、県内産業の活力強化を図ってまいらなければいけないと思います。
 また、医療、福祉、防災など、県民の安心・安全を一歩も後退させることなく一層さらに充実させるとともに、過疎集落の再生・活性化にも引き続き取り組んでまいりたいと思います。
 さらに、将来を担う人づくり、あるいはスポーツ文化の振興や都市の再生、景観を守る取り組みなどを通じ、活力と品格のある和歌山の実現に努力してまいりたいと思います。
 加えて、県民の悲願であります高速道路ネットワークの整備など、県民の伸びるチャンスにつながるインフラの整備・充実にも積極果敢に取り組んでまいりたいと思います。
 今後も、県民の皆様の御協力のもと、県民の代表たる県議会と連携さしていただいて、県職員と一丸となって、ふるさと和歌山をさらに元気にするため、粉骨砕身の覚悟で邁進する所存であります。
 そういう私にとって、松本議員の本日の御発言は、身にしみるような思いがございました。松本議員は今期で引退されます。しかし、4年前から私、政治家1年生で、和歌山県を長く離れていていろいろと至らぬことも多かったと思いますが、そういう私を温かい心で御指導くださいました。ありがとうございます。
 松本議員のみならず、今期で引退されるベテランの議員の方々、長い間の県政への貢献、ありがとうございました。今後とも、県政のたくみとして御指導くださいますように切にお願いする次第でございます。
○議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 以上で、松本貞次君の質問が終了いたしました。

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