平成22年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(井出益弘議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後1時0分再開
○議長(谷 洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 23番井出益弘君。
  〔井出益弘君、登壇〕(拍手)
○井出益弘君 議長にお許しをいただきましたので、順次、通告に従って一般質問をさせていただきます。
 それからまず、ちょっと遅くなりましたが、知事の再選、圧勝的な県民のすばらしい結果が出ましたんで、私も圧勝してほしいなと思ったんですけど、本当にいい結果が得られたと思っています。
 まず、通告に従いまして、1つ目に2010年の大連中日貿易投資展示商談会への出席の報告をさせていただきます。
 2010年10月20日より24日まで、中国大連市に和歌山県県産品であります富有柿、あんぽ柿の見本展示、試食販売について、また、医療診断と観光をセットとしたツアー客の招致を目的に、谷洋一議長に、尖閣諸島問題発生の時期であったので9月議会にて出張命令をいただくことができなかったため、10月の出発直前の時期に中国現地の大連市の状況を確認した上で出張命令をいただき、橋本市長、かつらぎ町長、九度山町長初め、2団体の各代表の皆さんとともに第2回、大連中日貿易投資展示商談会に出席してまいりました。
 参加者は、顧問としまして私が参加させていただきまして、団長には木下善之橋本市長、副団長には山本惠章かつらぎ町長、同じく副団長に岡本章九度山町長、それから橋本市経済部長の岡松克行さん、それからかつらぎ町産業観光課長の井上隆央さん、それから九度山町産業振興課長補佐・柳谷勝さん、それから紀北川上農業協同組合のほうから4名の方、マルい選果場顧問の蓮沼正さん、販売部長の亀井憲一さん、販売委員長の廣畑吾郎さん、販売部長の井尾浩二さんが参加していただきました。それから、通訳の方で渡辺産業運輸株式会社のほうから上野晴美さん、それから和歌山PET画像診断センターのほうから辻美羽さん、そして、私の事務所から中里笑子が参加しました。以上の14名で行ってまいりました。
 第1日目の10月20日水曜日は、関西空港8時集合で、搭乗手続後、荷物を預け、空港内特別待合室「おぐり」にて今回訪問団顧問の私より日程概要の説明をしました。10時発全日空の945便で、日本時間の12時25分、中国時間では11時25分──時差1時間ですので──大連空港に到着しました。
 大連空港到着後、尖閣諸島問題の影響下の混雑のため、荷物の通関手続に手間取りました。約1時間ぐらい、ただもう待つだけで待ちました。迎えのバスに乗り込み、空港からの道は停滞しており、車の通行量は多く、空は黄砂かスモッグでよどんでおりました。途中で昼食をとり、その後、展示商談会場へ向かい、机、いす、ポスター等の会場設営の準備をしました。
 それから、シャングリ・ラホテル大連へ向かいチェックインをしまして、夕食まで休憩をとりました。夕食は、商談会のお世話をしてくださった李國夫氏が私たちに歓迎の食事会を開いてくださいました。
 商談会の1日目であります10月21日木曜日は、午前7時半にチャーターしていたバスにて会場に向かいました。到着後、準備作業をし、9時から正面入り口前にて開幕式が行われました。大連市人民政府・張軍副市長より、展示会を通して日本と中国大連の貿易が発展することを願い、両国の経済発展を進め、大連から中国全土へ市場拡大させていきたいと述べられました。続いて、中国国際貿易促進委員会大連市委員会・李泊洲会長より、今回の2010年大連中日貿易促進委員会は日本国際貿易促進協会の協力を得て、日本の34都道府県、300社以上の日本企業が参加し、展示規模は1万4000平方メーター、参加商品は9000品目余りで、工業機械、農作物、日常生活用品など3大分野の30種目を上回りますとの説明、あいさつがあり、続いて日本国総領事館大連駐在所・遠山茂所長のあいさつがあり、その後は日本側参加者を代表して私があいさつをしました。「和歌山県は昨年の第1回に続き、今回で2回目の参加であります。現在の日中関係を心配していましたが、ここに参加の我々は信頼関係を大切に友好的かつ日中貿易投資商談会を成功裏に開催し、来年の第3回商談会へと飛躍の大会にすべくつないでいきたい」と祝辞を述べました。
 セレモニー壇上には今回の和歌山県訪問団の団長である橋本市の木下善之市長も登壇され、紹介をされました。開幕式終了後、各ブースにおいて富有柿とあんぽ柿──あんぽ柿は、これは別名「福こい柿」、「福、来い柿」という説明と、試食及び医療観光ツアーの説明を来場いただいたお客様に通訳を交えて繰り返し行いました。
 17時より大連新世界ホテルにて、実行委員会の中国国際貿易推進委員会大連国際商会・李泊洲会長による和歌山県代表に対しての歓迎式典と意見交換会がありました。私と木下善之団長、山本惠章副団長、岡本章副団長の4名が招かれました。李会長より、今回も商談会へ参加したお礼と、両県、両国の貿易が盛んになることを願っていますとの祝辞があり、私も和歌山の富有柿が一日も早く中国市場へ開けることをお願いしました。
 18時半より新世界ホテルにて日中の代表歓迎レセプションが盛大に行われ、ジェトロ大連事務所・高橋所長や日本総領事館大連事務所所長の遠山所長、木下橋本市長と私が参加しました。
 10月22日金曜日は、午前8時半、展示会場へ向け、移動しました。どの柿もお客様の反応はよかったです。橋本市の平核柿は種がなくて甘くて食べやすいが、30元、約400円と値段が高いと言われました。かつらぎ町の紀の川柿は梨みたいな感触で、どんなにしてつくるのかと質問されました。あんぽ柿は甘みが凝縮されていることが好評でした。九度山町の富有柿は名前が富があるという意味で、柿を食べた方々に富が入り、裕福な暮らしをもたらされる、贈答品としては最高の果物ですと説明をしますと、一段とよく売れました。それぞれの柿はいずれもおいしく、日本一や世界一だと思います。そして、試食された方々は、このようなおいしい柿を早く輸入したいと言っておりました。値段は高いですが、それに値する品物だと思います。富有柿、平核柿、あんぽ柿──福こい柿ですけど──いずれも試食以外の柿はすべて早々に完売しました。和歌山は何らかの果物が年じゅう生産されており、年間を通じて日本一の果物王国でありますとのPRをしました。
 また、展示場の一角にあるメディカルツアー宣伝ブースでは、和歌山はメディカルツアーの拠点であり、高度な医療診断が可能なPET、施設内に原子炉を備えた国内で数少ないPET設備や最新鋭のMRIやCTなどを備えている和歌山PET画像診断センターなどがあり、さらには世界遺産を初めとした風光明媚な観光地が豊富ですので、ぜひ医療診断と観光をセットにしたメディカルツアー招客あっせんをしていただきたいと旅行社等に説明、PRをしました。
 12月10日現在、約20名の申し込みがあり、早ければ年内か新年早々にも来日予定で、旅行社が宿泊先初め、関係先と調整中であります。これにはちょっと、ビザがおりるのが非常に、いつおりるかということがまだ決まらなくて、診療所とかホテルのほうにそれをいつ予約できるかというのが決まらんもんですから、ビザがいつおりるかということを今調整しておるんですけど、どうも年明けになってしまうかもわからんというような返事を聞いております。
 時折、会場で展示してあった県観光振興課よりいただいていたポスターを見て、来場者が「和歌山はきれいなところがたくさんありますね」と感動していました。閉会時に中国人通訳の方たちにさらなるPRになればとポスターをプレゼントさせていただきました。
 今回の中日展示商談会場への来場人数は約1万5000人でありました。
 10月23日土曜日は、旅順人民政府を表敬訪問しました。旅順口区委員会の崔岩副主席が出迎えてくださいました。まず、旅順の案内のビデオを見ました。崔岩副主席から、春にはサクランボ祭りが開催されるので、ぜひその機会にまたお越しくださいと言われました。日本側から団長の木下橋本市長が、柿の市場を開いてくださいとお願いをしました。すると、そんなにおいしい柿なら旅順でつくれないかと尋ねられましたが、気候の違いや風土の違いからまず無理でしょうと丁寧にお答えしていました。
 旅順口区は大連市に位置するかつては軍港都市であり、現在は大連市に編入されています。日本の宇部造船が進出しています。中国旅順口区は、日清戦争中の1895年には日本陸軍に占領されたロシア海軍の東洋艦隊の根拠地として軍港、要塞となった場所であります。日露戦争において日本軍による旅順港閉塞作戦及び旅順攻囲戦が起こった場所であります。市郊外の丘陵である203高地などで激戦の末、日本軍が約1万人の死者を犠牲にしたほか、莫大な損害の後に勝利したことにより、1905年1月に占領しました。第二次世界大戦末期の1945年、ソ連軍が侵攻し、旅順を占領し、1955年には中国に返還された歴史がある地域であります。現在は観光地として開放され、多くの観光客が訪問しています。崔岩副主席から観光客の誘致をお願いされました。
 10月24日は午前中に中国国際貿易推進委員会のスタッフと懇親会を開催した中で、最近、鹿児島県信用金庫と大連市銀行協会や大連市商工会と交流提携をしたとの情報を聞きました。和歌山県もいずれかは中国のどこかに県事務所を出すことになると思いますから、大連はいかがか、経済界や銀行関係者にも御検討をお勧めくださいとのことで関係資料をいただいてまいりました。ほかに、観光交流の1つに遼寧省ゴルフ協会と和歌山県のゴルフ協会と交流をしたい旨の申し出があり、友好ゴルフ場提携により、お互いの訪問客に特別料金設定ほか、観光交流促進を希望する話がありました。
 先ほどのメディカルツアーの訪日希望客の声としまして、帰国時に大阪の家電免税店にて大量の家電を購入して帰りたいという希望とかがありまして、私もそれは、大阪まで行ってまた関空へ帰ってくるんやから、何とかこれを和歌山にて家電免税取扱店が可能にならないかと研究したいと考えております。
 また、帰国後の11月10日水曜日、橋本市にて帰朝報告会を開催し、来年の第3回、2011年大連中日貿易投資展示商談会の参加と目的達成のための作戦会議を行いました。
 以上が報告でございます。
 続きまして、中国大連との貿易を中心とした経済交流の促進について質問させていただきます。
 和歌山県民の悲願と考える紀州木材の販売並びに森林環境整備について、本議場でも何回か申し上げてきましたが、林業従事者の高齢化と人件費の高額化、また国内木材市場の崩壊等が重なり、かねてより富裕層であったはずの山主は、木材が売れないばかりか、山と木材のセットにしても売れないという大変な生活苦境に陥っている今日、中国では4年前に中国全土で30年間中国国有林伐採を禁止したため、あと26年間、材木は外材を必要とし、現在ではロシアより木材を輸入しております。
 外材の購入については、主に黒龍江省のハルピン市を拠点として、中国がロシアで買いつけた木材を中国人がロシア山林に行き伐採、搬送可能な状態に整備し、貨車やトレーラーにて運搬するという方式をとっています。この方式を私は、中国のロシア方式と勝手に呼んでいます。
 しかし、ロシアの木材は間もなく、中国への輸出は自然破壊のため限界となっており、近年では伐採したロシアの土地を中国が借り受け植林を始めています。日本へも木材を求めてくる日も近いと考えますが、そのためには日本もロシア方式で対応し、中国が日本で購入した山林の伐採と搬送可能な状態に整備、そして運搬や伐採後の植林、下草刈りまでを中国人によって可能な限定就労ビザの発給可能な法整備を、また、中国人の林業研修生受け入れや中国でも木工大工の普及のための木材建築技術者育成や関係研修生受け入れの必要性を最近強く感じております。
 優秀な林業大学卒業者の若手も余剰人材状況なので、この際、日本で研修をしてもらい、日本の林業を通じて森林整備や水源地環境整備、森林や防災保安林整備等に研修生として参加してもらうのが、日本の高齢化されていく森林労務者の現状を考えるとき、何とか日中両国のために最善の方法は見出せるのではないかと思います。
 これについて、私は、県内の山林の多い市町村長初め関係代表者と来年、黒龍江省へ訪問し、森林環境整備と紀州木材中国市場への販売ルート確保のため交流を深める計画をしています。近年、著しい経済成長を続けている中国の中でも大連市は中国の東北4省地方でいち早く市場経済化に取り組んだ地域であり、現在は中国東北部の最大の工業生産額を持つ工業都市であるとともに、東北部最大の港湾、空港貨物の運送基地として繁栄、発展しているのであります。
 本県経済の活性化にはこうした経済力があり、貿易に対しても観光ビジネスについても、まず訪問して直に現場を見て行動せねばならないと考えます。
 一昨年、大連市や瀋陽市のある遼寧省旅游局及び観光協会と和歌山県観光協会──会長は仁坂知事でありますけど──と交流協定調印の運びとなり、調印式に日中友好議連門会長と私が立ち合わせていただきました。本県経済の発展のためには、経済力があり、信頼関係の拡大しつつある遼寧省、とりわけ大連市とさらに積極的、具体的に経済交流を促進すべきと考えますが、商工観光労働部長の考えをお尋ねします。
 次に、有害鳥獣対策、有害鳥獣食肉加工販売について質問させていただきます。
 イノシシやシカなどの有害鳥獣は、捕獲後おいしい食肉加工のためには血抜きを初め、保存のための加工や販売可能に加工をいかにするか、それぞれ狩猟者が処理に苦労していますが、県や市町村がこれだけ多くの有害鳥獣繁殖実態に思い切った施策を考えなければ被害額が縮小する傾向には至りません。狩猟者が育つためには、捕獲した有害鳥獣の有効処分方法開発にも公的な力を貸す必要があると思います。そのためのアイデアを出す、例えば学校給食や企業の給食に採用できないか。現在よりも高額な捕獲駆除料を支給するとか、高額で販売できるとか、大量に商品化できるようなことに行政としても取り組む必要があると考えますが、いかがですか。これは農林水産部長にお答えいただきます。
 次に、射撃場の建設について質問させていただきます。
 知事は、平成21年6月議会では、射撃場の建設及び有害鳥獣対策関連施設について必要性を高く評価し、有害鳥獣対策の射撃場と同時に国体施設の射撃場として県内開催後にも役立つ施設としての4つの条件、1つ、国からの補助金の活用、2つ目に地元市町村の応分の負担、3番目に地元住民同意、4番目に運営主体の存在を提示されていました。
 平成22年3月の農林水産委員会議事録によりますと、松本貞次議員の質問に対し、建設候補地は和歌山市、紀の川市、湯浅町であったが、平成21年7月10日に湯浅町に決定し、農林水産省に申請した旨の農林水産部長の答弁があります。ということは、湯浅町が4つの条件に合致していたかということになります。これについてお聞かせいただきたい。
 また、私は8年もかけて関係省庁や麻生太郎日本クレー射撃協会会長──これ、元総理の麻生──また、太田豊秋副会長──これ、元参議院議員、農林水産省の副大臣であります──に和歌山県の有害鳥獣被害の現状を説明する中、有害駆除に出動した猟友会会員が死亡事故や重大事故を多発している県になってしまっていることについて、資料を示して何回も農林水産省の担当者を含めて話を聞いていただきました。
 また、当時、6年後には和歌山県に和歌山国体が開催され、そのための射撃場もなく、選手は他府県に行き練習に励んでいるが、地元に射撃場が必要であると懇願している。また、銃所持、更新時について、法改正があるから各都道府県では狩猟人口を激減させないために射撃場が必要となるとのことで、射撃場のない和歌山県に射撃場の国の予算援助をお願いし、理解を求め、県の予算要求に対し、国の補助金3億250万円をつけていただいたのであります。
 当時の建設候補地、湯浅町での建設は断念したと報告がありました。
 射撃場建設として決定する条件に、運営する立場として不可欠な条件があります。銃所持者が試合や練習に来県したときに宿泊可能なホテル等の多い和歌山市もしくは和歌山市周辺が望ましいと考えておりますが、和歌山市初め、これらの候補地とされる市や町は資金難であり、県営の射撃場に応分の負担は極めて困難である状況の中、県営射撃場は県によって建設を進めるべきではないかと考えます。
 これだけ有害鳥獣の被害や増殖が問題になっています。5年後には和歌山国体が開催され、射撃種目として、知事は昨年の県議会で、優勝を目指して頑張ってほしいとの答弁をいただきました。射撃場は多くの観点から検討し、決定する必要があります。後々運営管理費が多額の県費負担とならないためには、土日、祭日等は年間を通じて猟友会やクレー射撃協会の大会場として多くの関係者から利用していただける場所、これには交通の便、宿泊施設、地元同意等をいただける場所を選定する必要があります。
 そして、大会が開ける最小限の施設規模はトラップ1面、スキート1面、共用射面1面の3面、これが最小限の必要な施設規模であります。これは重要な要件であると考えます。この3面の射撃場は、公式の大会を開ける射撃方向──これは北を向いて打たんと、時間がたってきたら太陽が上がってくるとまぶしくなると。まず、北方向に射撃するとか、そういう最低のこの重要な要件の1つですけども──公式大会を開ける射撃方向等が的確な場所に建設すれば、近畿には唯一の適正な規模の射撃場として他府県の国体やアジア大会、全国大会等にも使用できます。
 JOCのオリンピック選手練習場として認定を受ければ、施設助成金がJOCから交付されます。それに他府県の射撃場を使用することになると、整備借用予算として億単位の支払いが必要であります。国体が終わると、後で利用できる県民としてのメリットは何もございません。県内に適正な場所に適正な規模の射撃場をつくれば、近畿はもとより周辺の府県まで、国体時は利用料をもらい、その都度設備の整備料をもらい、貸すことができます。
 前回の結果を大変残念に思っていますが、今後は業者に頼らず、多くの専門知識を持ち、かつ業者ではない私たち関連団体の役員にも相談をさらにしながら進めていただきたく思います。知事の答弁をお願いします。
 以上で、1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(谷 洋一君) ただいまの井出益弘君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 射撃場につきましてでございます。
 射撃場建設予定地の選定につきましては、これはかつてでございますが、県内市町村で唯一湯浅町から用地の確保と地元同意について責任を持って対応するとの申し出があったため、同町に決定をいたしまして話を進めてきたわけでございます。
 射撃場建設については、従来から申し上げてきた4条件のうち、現在は国庫補助金の活用を除く3つの条件が基本と考えております。私も農家からの鳥獣害に対する深刻な声を各地で伺っており、鳥獣害対策を防護から捕獲に大きくかじを切る中、さらに鳥獣を捕獲するハンターの確保対策が必要と考えております。このため、鳥獣害対策の充実強化に向け、農家や猟友会、市町村等の意見を聞きながら鋭意検討を行っておりまして、議員お話しの射撃場についても総合的に考えてまいりたいと思います。
○議長(谷 洋一君) 商工観光労働部長岡本賢司君。
  〔岡本賢司君、登壇〕
○商工観光労働部長(岡本賢司君) 中国大連との貿易を中心とした経済交流の促進についてでございますが、大連を初めとした中国の都市部では、近年著しい経済成長により富裕層が大きく増加するなど、消費市場としても非常に大きな需要が生み出されている状況にあると認識してございます。国内の市場が成熟する中で県内企業が成長していくためには、こうした中国市場の成長力を積極的に取り込んでいくことが非常に重要であると考えています。
 本県では、これまでも商社OBや上海在住の中国人コーディネーターによる企業支援活動、海外展示会への出展支援、ジェトロなど関係機関との連携などにより県内企業の中国進出を支援してまいりましたが、今後とも県内企業が大連を初め中国市場を獲得できるよう積極的に支援してまいります。
○議長(谷 洋一君) 農林水産部長阪中栄一君。
  〔阪中栄一君、登壇〕
○農林水産部長(阪中栄一君) 有害鳥獣の食肉加工販売についてお答えいたします。
 有害鳥獣による農作物被害の軽減を図るには、狩猟者の方々に積極的に捕獲していただくことが必要であり、その上で捕獲後のイノシシやシカを有効に活用することが重要であると考えております。
 本県では、ジビエの処理施設の整備を推進するとともに、衛生管理ガイドラインを策定し、狩猟者を対象とした食肉の安全管理に関する講習会を開催し、安全で安心なジビエ肉の供給に努めております。また、ジビエの取扱店舗の拡大やホテル、レストランでの利用、さらには加工品の開発や観光資源としての利用を促進するなど、さまざまな流通販売対策を実施しているところであります。
 今後、狩猟者の方々により一層捕獲していただけるよう、こうした取り組みを推進するとともに、議員御提案の学校や企業での活用についても働きかけを行うなど、「わかやまジビエ」の事業拡大に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 以上で、井出益弘君の質問が終了いたしました。

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