平成22年6月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(向井嘉久藏議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 6番向井嘉久藏君。
  〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○向井嘉久藏君 一般質問をさしていただきます。
 皆さん、もうお疲れのようでございまして、昨夜は対カメルーン戦で引っ張られまして、私も、ちょうど終わったのが1時でございまして、最後に危なかったなあということですが、とらの子の1点を守り切ったというジャパンに心から──これからまたカナダ戦に向けて頑張ってほしいなという思いでございます。これは一般質問とは直接関係ないんですが。
 それでは、一般質問に入らしていただきます。(「カナダと違う、オランダや」と呼ぶ者あり)カナダと違うか。オランダや。
 昨年8月30日に民主党が衆議院選挙で大勝しました。50余年にわたり政権を担っておりました我が自民党が下野したのは周知のとおりであります。
 以来10カ月が経過して、鳩山内閣と民主党は、国民の期待を見事に裏切ってしまった。私の方では、鳩山さんのような方を「千三つさん」と、こう言うんです。それは別にしまして、菅内閣が発足しましたが、全貌が見えてくるのには、いましばらく時間がかかりそうでございます。
 しかし、残念なのは、民主党自身の体質かもしれません。一番大事な国の安全というのが見えてこないんです。それが二の次で、選挙のことが一番大事と考えてるんではないかというふうに私には思えてならないのでございます。
 その先が見えにくい民主党政権下での一般質問でありますから、質問も難しい、答弁も難しいと思いますが、道路行政並びに福祉行政について質問をいたします。
 私、県庁に登庁してくるときには、いつも紀の川の南側の道路を走ってきます。今、田植えが終わりまして、田んぼに早苗がもう植えられて1週間もたって、青々となってまいりました。また、2月の議会には、早咲きの果樹の花がいっぱい咲いている中、私は車のドアをあけて、そのにおいをかぎながら県庁に参ります。すばらしい道路を私は走って、毎日県議会に通わせていただいてる。こういうことでございまして、その道路には街路樹1本もございませんが、しかし、周辺の風景がその道路を際立たせているようにも思うわけでございます。
 そこで、私は、道路整備について、県土整備部長にお尋ねしたいと思うのでございます。
 民主党政権下では、新しい道路をつくるということはまず無理と考えなければなりませんし、公共事業費の削減は、抑制はさらに厳しくなる、これは容易に想像つくところでございます。厳しい財源をいかに有効投資するかが問われてまいると思うのでございます。
 私は、道路づくりは、まず1つには安全であること、もう1つには、ドライバーの立場から言いますと運転しやすい道路であること、また、もう1つには環境にマッチしていること、こういうことだと思うんです。
 そこで、県土整備部長に道路づくりの理念についてお伺いしたいと思います。
 続いて、国道371号バイパスについてであります。
 国道371号バイパスというのは、河内長野から橋本間のことであります。今、4車線の工事がされております。大阪府側はさておきまして──橋下大阪府知事は「金ないから今のところはようせん」と、こういうふうに言われております。
 それはさておきまして、和歌山県側で371号バイパスの一部が完成しまして、4月28日、供用が開始されました。今までの2車線の狭隘な道路とは違い、運転しやすい道路になってございます。県の努力に感謝したいと思うのでございます。
 ところが、運転していて、今までとは何か違うんです。何が違うんかなというふうに感じながらおりますと、改修前は、だれが植えたかは定かではございませんが、幹回りが1メートルにもなる見事な桜が街路樹としてドライバーや地元の人たちを楽しませておりました。その桜がばっさり切られました。仕方ないんじゃございません。地元の皆さんは、黙っていたのではありません。桜をぜひ残してほしいということで県に申し入れましたし、私も担当に申し入れました。県は、「桜を残すとなると大幅な設計変更が必要となるので桜は切らしてほしい。要望は別途考える」とのことであったので了解しましたが、完成して街路樹を植えるような気配がありません。これは一体どうしたことですか。
 道路づくりは、ただ車が走ればいいという時代は遠い過去のものであって、安全、運転のしやすさはもちろんのこと、景観にマッチした道づくりが求められるのであります。
 この道路に植栽の用意はあるのか。また、県管理道路に植栽を積極的に進め、環境の保全に努められてはいかがかということを質問したいと思います。
 ちょっとした工夫が、また配慮があれば、安全で走りやすく、きれいな道路ができるのではないかと思うのであります。私が申し上げたいのは、ここが一番大事なところだと思うんですが、設計の段階で桜を残すんだという概念がなかったら、ただ道路は設計どおり桜を切ってつくるんだと、そういう考えじゃなしに、この桜を残したらどんな道路になるんかなという概念で設計していただきたかったと私は思います。
 続いて、道路の改善についてお尋ねいたします。
 先ほど述べましたように、道路は、ただ走ればよいのではなく、スムーズなハンドリングができるような道でなければならない。かつて急いでつくったために、車の性能が向上した今、改修が必要と思われる箇所があちこちで散見される。私が県へ登庁してくるときに、本当に先ほども述べましたように、運転時間1時間半が1時間のように感じるような道づくり、これが大事かなというふうに思うんです。
 私の登庁の道中を例に挙げて質問いたします。
 岩出市の船戸──これは岩出の議員さん、済みません、ちょっと越権ですが、許していただきたいと思うんです。前も、ちょっとこれ、同じように触れたんです。
 JRの船戸の駅の上の道路で県道岩出野上線、信号がございます。和歌山へ向いていく方に。信号から50メートルの側溝の上に、幅1メートル弱の歩道がございます。これは側溝をふたしたものでございます。もともと道路が狭隘な上に、側溝の上に歩道がつくられているため、歩道としての役に立っているとも思われません。50メートルも進むと、その側溝をふたした歩道がなくなってしまうわけでございまして、その側溝がいつの間にやら道路に変わっていくと、こういうところでございます。このような歩道を使用していることは非常に危ない。だれも歩いとるような形跡もないんです。かえって危険で、なぜこのような歩道がつくられたのか、私には疑問であります。
 私は、きょうはこの付近で大変な渋滞に遭いました。これはいかんということで旧道を走りました。船戸の駅の前、中芝市長の家の前を通ってきました。そしたら、ここもまた、1つの信号で5台しか車が抜けないと。そういうところでひっかかりまして、15分停滞しました。みんな、私と同じ気持ちやなあと。正規の道路が渋滞したら、裏道に入って、ちょっとでも早う行ったろうと思ったら、そこがかえって混雑してるというのが状態でございます。そういうようなところでございますので、通勤時には渋滞の原因ともなっております。
 速やかに撤去し、道路幅を確保し、スムーズな車の流れをつくるよう善処をお願いしたい。県下には、ちょっとした工夫と手を加えることで、大幅に安全と運転しやすさを、また環境の改善が図れるところも数多くあると思われるので、検討願いたいと思うのでございます。
 また、県の道路パトロール車がよく走っております。私、担当課に聞きましたら、「道路のパトロールの仕事はどんなことですか」というふうに聞いたら、「破損箇所はないかとか、ガードレールが壊れてないかとか、そういうことをチェックしながら毎日走っております」ということですが、この道路が果たしてドライバーにとって安全で運転しやすい道路なのかということまでは考えてないんかなというふうにも思いますので、パトロールに乗っている方に、どうぞそういうことを念頭に入れながらパトロールしていただきたいなという思いでいっぱいでございます。
 続いて、福祉行政について、知事並びに福祉保健部長にお伺いします。
 福祉は、子ども手当だけではありません。少子高齢化の進む中、福祉分野で必要とする予算は、ますますふえることは明白であります。普天間や口蹄疫に気をとられ、手つかずになってしまっているひきこもり、また身障者用特養について質問いたします。
 この2題については、知事とは以前にじっくりと意見を交わしたところでございますが、改めてお尋ねいたします。
 知事にお伺いします。
 ひきこもり対策並びに身障者用特養についての御所見を承りたいと思うのでございます。
 続いて、福祉保健部長には、ひきこもり対策についてお伺いいたします。
 ひきこもり対策は、国において未整備で、ひきこもり者や家族が声を上げにくいのが起因して、担当部署もない始末でございます。しかし、ひきこもり者は確実にふえ続けており、対策が急がれるところであります。
 私は、実態を調査するため、ある家族会に参加させていただきました。そこで発言された内容は、極めてショッキングなものでございました。ひきこもり者と家族との厳しい葛藤でありました。ある母親は、子供とともに死を再三考えたと話しております。また、ある父親が最近家族会に出席しなくなったので、他のメンバーは「息子さんはひきこもりから脱出できたんやな」、こういうことで話しておったようでございますが、久しぶりに出席した父親から息子は自殺したという悲しい話がありました。
 私たちは、このような実態から逃げてはなりません。そこで、家族の心のケア、家族会の結成、ひきこもり者の受け入れ等々をする拠点が絶対必要だと思っております。最近、紀の川市に麦の郷が、このひきこもり対策のため拠点づくりをされたと、うれしいニュースも聞きました。
 そこで、部長にひきこもり対策の拠点づくりについてお伺いしたいと思うのでございます。
 もう1点は、市町村役所に相談窓口の設置についてであります。
 ひきこもり家族は、どこへ相談すればいいのということが全然わからないんです。困り果てております。保健所でそういう相談員がおるということも、よく知らされておりません。周知が徹底されていない。役所の窓口へ行っても、よくわからないというのが実態であります。
 そこで、市町村で相談窓口を設置されて、そこでケア云々というんじゃなくて、「どこそこへ相談に行ってください。よければ精神科医を紹介します」と、こういう業務のできる窓口をぜひつくっていただきたいということでございます。相談窓口の設置について、福祉保健部長にお伺いします。
 続いて、身障者用の特養の設置についてであります。
 私は、身障者連盟の皆さんから相談を受けました。身障者が年をとっていくことの厳しさを訴えられました。年をとって、特養に入所申し込みしても、150人待ちやとか200人待ちやとか、そういう状態であります。容易には入所できないのであります。また、入所ができたとしても、目、耳等の不自由な方への配慮が施設側ではまだされておりません。このことから、ぜひ身障者用の特養との強い要望でありました。このことへの実現に向けた話をお伺いしたいのであります。
 また、差し当たり、特養への優先入所ということも、各施設へ県から強い指導をお願いしたいなと、こういうふうに思うのでございます。
 社会福祉という名のもとに、いろんな行政のひずみというのがあります。せんだって「産経新聞」を見ておりますと、大阪市で1万人の外国人に生活保護を給付してるということでございました。自分でお金をかけて年金をもらってる人より、生活保護費の方が多いというのが実態であります。こういう福祉の矛盾というのを、その紙面から私は本当に強く感じました。これは一例でありますが、身障者の特養の設置についても、こういう方たちのためにぜひつくっていただきたいなというふうに思うのでございます。
 続いて、紀三井寺公園の野球場の改修について県土整備部長にお伺いします。
 私は、平成14年に球場の改修について質問さしていただきました。グラウンドの土の入れかえ、また排水、芝の張りかえ、スコアボードの電光化、ナイター設備、グラウンドの拡張を提案さしていただきました。そのときには、まだナイター設備は全国に3カ所の県営球場がナイター設備がなかった。貴重な3県の1つでありましたが、ようやくそれもできました。今、高知県がナイター設備のないグラウンドを持ってるらしいんですが、1つになりましたですね。
 今回は、グラウンドを広くしてもらいたい。野球のルールブックに、原則として両翼は100メートルというふうに書いておるんです。その原則をどこともうまく利用しまして、短くてもいいというふうな、またフェンス高うしたら、それでええんやろうというふうなことでございますが、いずれにしましても、紀三井寺の球場は、両翼、現在93メートルでございます。左右の懐の広がりがない、本当に狭い球場でございます。
 ここで、高校野球では悲喜こもごも。詰まった当たりがホームランになったというふうな結果があります。特に金属バットになってからは、詰まった打球でもホームランになる可能性がある。大学野球、社会人野球、金属バットに移行しましたが、余りボールが飛び過ぎるので、また野手が非常に危険だということで木製のバットに返りました。金属バットというのは、それほどよく飛ぶんです。それが、93メートルのグラウンドでは、軟式野球でもホームランが飛び込むということでございます。
 2015年に第70回国体がこの球場で、高校野球の公式のデモンストレーションがございます。そういうことで、ぜひこの機会に両翼を100メートルぐらいにできないかな。そんなにお金かかりません。あそこは、外野は土盛りでございますので、カットするだけで十分でございます。後ろの用地を買うと、そういうような必要もございません。
 それで、前に言うたときは、「観客の席が減るんです」と、こう説明されて、私はびっくりしました。今まで外野席がいっぱいになったような試合を見たことありません。
 そういうふうなことで、今回はぜひ国体に合わして、もう早いこと両翼を広げてすばらしい球場にしていただきますようにお願いいたしまして、私の質問を終わらしていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(冨安民浩君) ただいまの向井嘉久藏君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 福祉行政についてお答え申し上げたいと思います。
 向井議員にはいつもいい提言をいただいておりまして、その対策を県で考えていく際の、いわば引き金になってるというようなものだということでございます。感謝申し上げます。
 ひきこもりは、本人や家族だけでは解決が難しくて、ひきこもりの長期化が深刻な社会問題となっており、総合的な支援を行うことが重要であると考えておりますというようなことを教えていただいております。
 その結果、いろいろ勉強いたしましたら、国においては、どこの部局が担当するかも決まっていない。それから、そもそもそういう政策メニューがないということがわかりました。
 和歌山においては、先駆的に少し始めておりました。そこで、そういう例も示しながら、国においても担当をきちんと決めて本格的に取り組んでくれというようなことを2~3年前から申し入れをし始めたところであります。
 国においては、こういうような動きを背景にいたしまして、ひきこもりを初めニート、不登校などの子供・若者を支援するために子ども・若者育成支援推進法というのをつくりまして、本年4月に施行されたところであります。ただし、支援の中身、これはまだ具体的には用意されておりません。
 和歌山県においては、国に先駆けてひきこもり対策を具体的に着手しておりまして、議員先ほど御指摘がありましたような都市において、その先駆的な事業が始まっております。
 ひきこもり者及びその家族への支援とあわせて、民間団体との協力のもと、地域社会の理解やひきこもり者の社会参加を促進するための対策に今後とも取り組んでまいりたいと考えております。その中身につきましては、国における動向も注視する必要もございますが、皆さんの御意見も聞いて考えてまいりたいと考えております。
 次に、身体障害者用特別養護老人ホームについてお答え申し上げたいと思います。
 県内の特別養護老人ホームに入所を希望する在宅の待機者数は、障害を持つ方も持たない方も両方合わせまして、平成21年3月末現在2468名となっております。
 こうした状況は改善しないといけないと考えておりまして、わかやま長寿プラン2009に基づく計画的な整備を進めるとともに、経済危機対策に基づく介護基盤の緊急整備、こういうチャンスも生かして同時に実施いたしまして、積極的に整備を促進しているところではあります。
 この入所指針につきましては、平成15年4月に和歌山県特別養護老人ホーム入所指針を定めておりますけれども、介護が必要な状態となった障害者の方が適切なサービスを受けられるように、他府県における事例なども参考にしながら、この障害者を入所指針の中でどういうふうに扱っていくかということについて、その見直しについて検討してまいりたいと、そういうふうに考えております。
○議長(冨安民浩君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) まず、議員お尋ねの道路づくりの理念についてでございますが、本県では国道と県道を合わせた道路の改良率が約53%と低く、他府県に比べて道路整備が著しくおくれております。そのため、厳しい財政状況の中ですが、選択と集中により効率的な道路整備に努めているところでございます。その上で、道路整備に当たりましては、議員御提案の、安全で運転しやすく環境にマッチしている、こういう理念は大変重要であると認識しております。
 したがいまして、県としましても、交通事故を防止し、子供や高齢者が安全に通行できる安全・安心な道づくりや、線形不良や狭隘箇所、渋滞などを解消し円滑な走行ができる道づくり、さらに、周辺の環境と調和した環境負荷の少ない道づくりなどを念頭に、コスト面にも配慮しつつ道路整備に取り組んでまいりたいと思います。
 次に、国道371号橋本バイパスについてでございますが、このたび供用開始しました区間につきましては、幅員約9メートルの道路を幅員25メートルに、16メートル拡幅・拡張する必要がございました。
 当該区間は、山側に人家が連檐しておって、谷側には桜が植えられていたことから、人家への影響を極力避けるために谷側に拡張することとなり、残念ながら桜を残すことはできませんでした。
 そのため、道路の余地、余ったところに桜などを植栽できないかどうか、今後、樹種や場所、管理方法など、地元の方々と御相談してまいりたいと思っております。
 また、その他の県管理の道路の植栽につきましても、周辺の土地利用状況や交通量を勘案して、必要に応じ植栽を検討してまいります。
 次に、県道岩出野上線の渋滞対策についてでございますが、歩道を撤去して左折レーンを拡幅するということにつきましては、有効な手段だと思いますので、交差点形状などについて、地元の方々の意見もお伺いして進めてまいりたいと思います。
 なお、この周辺の抜本的な渋滞対策といたしましては、岩出橋南詰めから南へ200メートルの区間、この区間の拡幅工事を、今、鋭意進めているところであります。
 また、ほかにも、議員御指摘のような、少しの工夫で安全で運転しやすく、景観にも配慮した改善ができる箇所があれば、積極的に道路利用者の方々の意見もお伺いした上で取り組んでまいる所存であります。
 最後のお尋ねの紀三井寺公園野球場の改修についてでございますが、外野フェンスにつきましては、安全性の観点から改修を検討しております。
 両翼の拡張につきましても、向井議員からの御指摘や競技団体からの要望を踏まえ、外野フェンスの改修にあわせて、今年度行います球場の実施設計におきまして検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(冨安民浩君) 福祉保健部長西上邦雄君。
  〔西上邦雄君、登壇〕
○福祉保健部長(西上邦雄君) ひきこもり対策につきまして、一括してお答えを申し上げます。
 ひきこもり対策につきましては、平成16年度から、民間支援団体が運営いたします施設をひきこもり者社会参加支援センターとして指定いたしまして、居場所の提供、家庭訪問による当事者や家族の支援、就労・就学支援等を通じまして、ひきこもり者の社会参加促進に取り組んでまいりました。
 現在、先ほど議員の御質問にもございましたように、和歌山市、紀の川市、田辺市に所在いたします3施設を指定しておりますが、これらの施設を含めまして、今後、地域の実情に応じた社会的資源を活用した拠点づくりにつきまして、各圏域ごとにどのような体制を整えていくべきか検討してまいりたいと考えております。
 また、平成21年8月に、ひきこもり支援体制の充実を図るため、県精神保健福祉センター内にひきこもり地域支援センターを設置いたしまして、各保健所と連携いたしながら、各圏域におけます労働、福祉、医療、教育などの関係機関との連携強化のためのネットワークづくりを進めておりますが、議員御指摘のように、住民により身近な市町村につきましても、相談窓口の設置やネットワークへの参加が重要であると思いますので、できるところから早急に検討してまいりたいと、このように考えてございます。
 次に、身体障害者用特別養護老人ホームの設置についてでございますが、障害のある方のうち65歳以上の方につきましては、障害者自立支援法第7条に基づきまして原則として介護保険の被保険者となることから、介護が必要な状態となり入所施設に入る場合には、原則、特別養護老人ホーム等の介護保険施設で受け入れることとなります。
 県といたしましては、身体に障害のある方に配慮した特別養護老人ホームの必要性は認識をしてございますが、現在、県内に設置されている特別養護老人ホームの状況を見ますと、身体障害者の方が適切なサービスを受けられるような環境整備は、バリアフリーや機械浴設備など高齢者と障害者に共通の環境は整備されているものの、障害の特性に配慮した環境はほとんど整備されていないのが現状でございます。
 他県におきましては、身体障害者の方、特に聴覚や視覚障害者の方々に配慮した設備などの環境整備を法人負担で実施している施設もあることから、他県における先進事例も参考にいたしまして、先ほど知事が申し上げました入所指針の見直しに加えまして、身体障害者の方々の入所に配慮した施設の整備につきまして国への提案を検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○議長(冨安民浩君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 再質問を許します。
 6番向井嘉久藏君。
○向井嘉久藏君 再質問したいところですが、要望を申し上げておきます。
 1つは、371号、まだ桜、ちょっと残っとるんです。これ、幹回り1メートル以上になろうと思ったら、桜、50年かかっとんねん。それをばっさりやってしまうというのは、私は忍びないと思うんで、このトンネルから南の方へ残ってるこの6本ほどの桜、生かしたってもろたらありがたいなあというふうに思うんです。苗木を植えるのも1つの手ですが、今ある桜をどないして残していくか、こういう配慮も必要かと思うんで、3年目を迎えた部長さん、どうぞよろしくお願いしときます。
 それから、特養についてでありますが、身障者用の特別養護老人ホームの設置については、和歌山県はこういうふうにやるんだというふうに決断すればできることです。別に国の法律を変えてとか、新しくつくってとかいう必要はございません。和歌山県で2カ所ぐらい、紀北と紀南ぐらいにつくるんだ、特別につくるんだという決断さえあればできることでありますから、どうぞ前向きに御検討お願いしておきまして、要望にかえておきます。
 以上です。(拍手)
○議長(冨安民浩君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で向井嘉久藏君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時20分散会

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