平成21年6月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(浅井修一郎議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前10時1分開議
○議長(大沢広太郎君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第108号から議案第127号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 4番浅井修一郎君。
  〔浅井修一郎君、登壇〕(拍手)
○浅井修一郎君 改めて、おはようございます。
 本日は一般質問の最終日ということで、連日の御精励、大変御苦労さまでございます。きょう朝一番ということで、きょうもミカンレンジャーとともに頑張ってまいりたいと思います。
 先日、この服を着てましたら、地元の奥さん、知り合いの奥さんですけれども、「あれ、かわいいよ」と指さしながら近寄ってきますんで、私のことかなと思ったら、ミカンレンジャーのこれを指さして「これ何?」と言われました。「これは紀州レンジャーといって、ミカンレンジャーなんですよ」と言うと、「ああ、この前、大変だったですね」。何のことかなと思ったら、新島議員の質問にありました関西独立リーグの紀州レンジャーズのことでありました。私も、新島先生と同じように、「ぜひとも一生懸命応援してあげてください」と言っておきましたので、添えておきます。
 それでは、通告に従い、一般質問をさせていただきます。
 まず初めに、国道42号有田海南道路とその関連接続道路、キララときめきロードについてお尋ねします。
 この質問は、私が初当選をさしていただいた平成15年の9月議会、4年後の平成19年9月議会、そして今回と3度目であります。改めて申し上げるまでもございませんが、この道路は本県の経済や産業にとって極めて重要であり、特に高速道路の通っていない我が有田市にとって、この国道42号は唯一の産業道路であり、生活道路でもあります。
 交通渋滞につきましては、交差点改良や海南湯浅道路の通行料金割引制度の導入等により幾分かは解消されたものの、やはり朝夕の渋滞は依然として続いています。
 また、何よりも心配しているのは、このエリアの国道42号の道路形態から見て、近い将来発生するであろうと言われております東南海・南海地震の発生により、土砂崩れや道路のひび割れ、陥没等で道路が崩壊、寸断され、孤立してしまうことであります。
 そうした問題の抜本的解消を図るべく、平成4年から有田市と旧下津町で協議し、災害時の緊急物資の輸送等の代替道路として、いわゆる命の道としてもこの有田─海南間のバイパスルートが必要であるとのことから、平成9年に有田市、有田郡町村会、旧下津町、海南市でこのルートの整備促進協議会を設置し、今日まで17年間の長きにわたり、国土交通省を初め近畿地方整備局や和歌山工事事務所等、関係機関や地方選出の国会議員の各先生方に活発な陳情活動を行ってきたものであります。
 そうした協議会一丸となった熱心な取り組みと仁坂知事初め県当局の御協力のおかげで、ルート素案ができ、タカ、ワシなど猛禽類の生息調査を終え、都市計画決定が下され、平成20年度事業着手となったところであります。これまで脈々と引き継がれ、活動いただいてまいりました各市町の首長さん初め、先輩議員並びに関係者の皆様方に深く敬意をあらわし、感謝申し上げたいと思います。
 有田海南道路は、国道42号有田市野を起点に、有田川に新大橋をかけ、北岸国道480号と平面交差し、有田市新堂から海南市冷水まで4区間9.4キロの区間であります。1本の大橋と5本のトンネルで結び、総事業費約360億円とお聞きしています。平成20年度は調査設計費として1億円が計上され、本年度は同額の1億円が当初事業費として計上されていましたが、二階大臣初め各国会議員の先生方の御尽力により、調査設計を推進し早期供用を目指すとのことで3億円の補正が認められ、計4億円が計上されました。大変ありがたく喜ばしいことであります。
 しかし、今後8年を目途に全面供用を図るとすれば、単純計算でありますけれども、360億円を8年で割りますと毎年平均45億円の予算を確保していただかなければなりません。そういった観点から見ますと、私も含め協議会も改めてスタートラインに立ったところであり、これから本当の正念場であるとの認識を持って、より活発な要望活動を行っていくことが必要であると思います。
 また、私自身、自民党の一政党支部長として、来る衆議院総選挙では「道路はもう要らない」という政党には負けるわけにはいかないと決意を新たにしているところであります。どうか、国民、県民の皆様方の深い御理解と御支援をいただけることを切に願うものであります。
 そこで、今回の質問でありますが、今後、測量、調査設計、用地買収といった順序で進捗していくと思いますが、私たちとしては、まず地域住民の理解、協力と利便性を考慮するとともに、そしてもう1点、河川整備の観点からも、まず有田川新大橋の建設工事から着手していただきたいと願うものであります。用地買収の必要もなく、いずれかけなければならない橋でもあり、バイパスの起点でもあります。その橋の工事が始まれば、地元有田市民の長年の悲願であっただけに、早期供用開始を目指し、測量や用地買収等、道路建設工事に対する協力意識の向上につながるものと思います。
 また、この新大橋は、国道42号と国道480号を平面交差するとの予定であり、竣工とともに供用開始することで利便性が高まり、地域の活性化を図る上でも大きな役割を果たしてくれるものと思います。
 もう1点の河川整備とのかかわりについては、次の河川整備の質問時に述べたいと思います。
 いずれにしましても、この事業は国の事業であり、県が主導して行うものではないと思いますが、有田川新大橋の早期着工と一日も早い早期供用開始に向けて、国への働きかけの意気込みについて県土整備部長にお尋ねいたします。
 また、関連接続道路、つまり県道有田湯浅道路、いわゆるキララときめきロードについてであります。
 前回は有田海南道路との直接の接続について質問をさせていただきましたが、財政面や民家が密集していることなどから非常に困難であるとのことでした。したがって、現道を使って、まず国道42号保田橋交差点を左折して数百メートル先で右折し、有田川新大橋を渡るといった、つまりクランク型の接続になりますが、まあ現時点では仕方がないのかな、渋々納得したところであります。今回の質問は、そのキララときめきロードの有田市域、千田、高田地区の整備についてであります。
 前回の答弁で部長は、県道有田湯浅線は、有田市、湯浅町の海岸部を通る幹線道路、キララときめきロードとして整備を進めている路線であり、今後の整備進捗に合わせて、有田海南道路から湯浅方面へスムーズに連絡できるように検討してまいりますと答えられています。
 隣町湯浅町田地区では、ブランド「田村みかん」やシラス、ちりめんなどの農水産物が有名であり、多くとれることから、出荷輸送に大型トラックが使われています。特にミカンの出荷時期には大型トレーラーも多く、県道高田地区入り口付近では単車線のため双方向からの車両が行き詰まってしまい、バックもできず、渋滞どころか停滞してしまうことが常時発生しています。また、夏場は夏場で海水浴や釣り等に多くの人々が訪れ、この道路を利用していますが、同様の状況であります。そのたびに高田地区の皆さん方は、車で買い物など出かけることもできなくなってしまうのであります。
 このキララときめきロードは、東洋のナポリとも言われております湯浅広湾の風光明媚な海岸線を通っており、沿線には多くの海水浴場があり、海水浴やシュノーケリング、魚釣りを楽しむ大勢の観光客が訪れております。一度この渋滞に巻き込まれた方々は印象を悪くし、有田市を回避してしまうかもしれません。そうしたことが口コミで広がりますと、有田市の観光産業にも大打撃を与えてしまいかねません。
 そこで、県土整備部長にお尋ねします。
 前回の答弁での「今後の整備進捗に合わせて」と悠長なことではなく、早急にこの区間の抜本的な解消を図るべく積極的な取り組みをお願いしたいと思いますが、お聞かせください。
 次に、有田川河川整備についてお尋ねします。
 まず、質問には関係ありませんが、1つ御紹介をさせていただきます。資料配付をさせていただいておりますので、資料をごらんください。
 知事にお渡しする本当の写真のあれを忘れました。(資料を示す)この写真は、清流の宝石とも言われておりますカワセミが魚をとらえた瞬間の写真です。これは、私がふだんから大変お世話になっている地元有田市の写真愛好家であります上野山典男さんという方が、この6月初めに有田川下湯川の川で花の撮影中、偶然この場面に遭遇し、撮影したものです。花の撮影ということで連写モードにしていなく、この1こましか撮れなかったと非常に悔しがっておられました。大変珍しい貴重な写真でありますので、いただいてまいりました。まさに清流有田川の自然の営みであり、改めて私たち、多くの恵みを与えてくれる母なる川、有田川を大切にし、守り続けていかなければと決意を新たにしているところであります。
 そこで、質問に入らせていただきます。
 有田川の河川整備については、一般質問の機会があるごと、毎回させていただいております。と申しますのも、有田川沿川地域で県政報告会や懇談会を持ちますと、開口一番に河川整備についての要望が出てまいります。あの未曾有の大被害をもたらした昭和28年の7.18水害からはや56年がたった今でも、当時の様子をまるできのうのように真剣なまなざしで語られるのであります。それだけ河川に対する関心度と堤防強化に関する要望が高いということであります。
 そのような中、昨年、宮原地区堤防強化委員会と同地区連合自治会の皆さん方が力を合わせて、宮原橋付近で野菜や果物をつくっている不法耕作者1人1人に対し、退去していただくよう熱心な説得活動を行っていただき、耕作することをやめさせてくださいました。この問題は、県当局も長年にわたり不法に耕作しないよう立て看板等で注意を呼びかけてきましたが、やめさせるまでには至りませんでした。そうした皆さん方のおかげで、宮原橋付近の河床整正ができることになり、昨年度末には、一部分ではありますが着手していただいたところであります。
 本来なら堤防強化を望むところでありますが、近年の財政状況から大規模な改修は望めません。しかしながら、堆積土砂の影響により低水流路が蛇行し、右岸、左岸と繰り返し低水護岸に直接当たっている状況であり、近年の異常気象によるゲリラ豪雨等で増水したときは本当に大丈夫かと不安になるのは、当然のことだと思います。
 そこで、河積を確保しスムーズな流下を図るべく、樹木の伐採や河床整正を行っていただいておりますが、この際、それと同時に、掘削した土砂を低水護岸や堤防の補強材として転用するなど、効率のよい治水対策を積極的に進めていただきたいと思うのであります。堤防は上流から、河床は下流から整備するのが原則だと思います。現在、保田橋上下流は樹木や堆積土砂が多く、支流である西谷川の流れをよくするためにも、この区域についても早急に河床整正をしていただかなければなりません。
 先ほどの有田海南道路の質問で、有田川新大橋早期着工をお願いした理由の1つとして、橋脚など建設工事の際、各漁協や地元関係者との協議が必要であり、特にアユやノリの関係で漁協とは工法や時期の調整を図らなければなりません。その際、保田橋付近上下流の河床整正や堤防改修を、国、県のエリアを明確にしながら同時進行することで効果的かつ効率的な治水対策が進められると思いますが、県土整備部長にお尋ねいたします。
 もう1点、安諦橋付近左岸側の環境整備についてであります。
 これにつきましては、川の増水時のスムーズな流下確保、また洪水や地震発生時の津波等による災害の拡大を防ぐため、さらに環境上の観点からも、安諦橋付近左岸の不法係留船や沈船、廃船を除去し、河川環境の整備をしていただきたいとのことであります。
 このことにつきましては、10数年前からの市民の切なる願いとして、市議会でも毎回のように一般質問で取り上げられました。本日も市議会の先生方、お見えでございます。そうした市を挙げての取り組みの結果、やっと事業化が認められたのであります。私が初当選させていただいた6年前、国の補助事業として全国初の整備事業と脚光を浴びました。以来、毎年3000万円ほどの予算がつきながら、いまだに何の姿も見えません。当初は確かに5年から6年の事業計画であったと思います。ということは、スムーズに進んでいればもう既に完了しているはずであります。
 事業が今なお進まない原因の発端は、整備予定地の一部に珍しい貴重な干潟底生動物が生息しており、環境省の重要湿地に指定されていると、ある大学の教授の指摘を受けたことから始まったのであります。それからは、干潟底生動物の生息調査、係留施設の予定地変更のための調査、内定場所の波高調査、予定地探しで右岸、左岸とそれこそ右往左往しながら、調査ばかりで6年間が過ぎてしまったのであります。私の質問項目も、環境整備のためのマリーナ計画から、いつの間にか不法係留船対策に変わってしまい、所期の目的である環境整備が薄れてしまったような気がしてなりません。
 もう一度原点に戻り、今回改めてお尋ねします。
 当初予定地である安諦橋付近左岸の環境整備については、自然環境に配慮した子供たちの自然観察の学習の場として、また、周辺住民や隣接する市民病院の利用者等がリハビリや気分転換の場として車いす等でも安全に散策ができ、川に親しみ憩えるような、加えて災害や事故などの緊急時の防災ヘリやドクターヘリのヘリポートも兼ね備えた環境整備の一日も早い完成を目指し頑張っていただきたいと思いますが、県土整備部長にお尋ねいたします。
 3点目の本県におけるスポーツの振興とトップアスリート育成のための県立高等学校の指導体制について、お尋ねいたします。
 本県では、生徒数の減少に伴い、平成17年5月に県立高等学校再編整備計画が策定され、平成18年度から同20年度にかけて第1期実施プログラムに沿って進めてきました。このとき私は、財政的な学校運営だけを考え、中高一貫教育を目玉とした単なる数合わせかなというふうに思っていましたが、昨年の平成20年12月議会での平木議員の一般質問で、教育長は、「県立高等学校教育の質的充実と適正な学校規模の確保、地域の実情やニーズを勘案しながら第2期実施プログラムを進めてまいります」と答えられています。その答弁をお聞きし、これは単なる数合わせではないなというふうに思いまして、私の見方が間違っていたと反省をしているところであります。申しわけございません。
 その答弁を踏まえ、今回はスポーツの振興、競技力の向上、体力の維持増進といった観点から、特色ある県立高等学校の編成についてお尋ねいたします。
 来る2015年には、第70回国民体育大会、いわゆる本県での2巡目国体が開催されることが決定されており、本年度より国体準備課を設置し、着々と開催に向け取り組んでいるところであります。昭和46年の黒潮国体から実に44年ぶりの開催となります。このときは男女総合優勝という輝かしい成績をおさめていますが、ここ数年の結果は改めて紹介するに忍びない順位であります。
 そこで、仁坂知事も、開催する以上、男女総合優勝を目指すと言っておられます。私たち県議会も、尾崎要二議員を会長にスポーツ振興議員連盟を設立し、しっかりとサポートすべく頑張っております。
 そのような中、教育委員会も競技力の向上を図るべく、トップアスリートの育成事業として、ゴールデンキッズ発掘プロジェクト、ジュニアハイスクール指定、ハイスクール強化校指定など、いろいろな事業に取り組んでいます。いずれもスポーツ課の所管になっていますが、競技力の向上を図る上で重要なのは底辺の拡大であります。まさに小・中・高の学校教育分野であり、学校教育局としてもしっかりひとつ頑張っていただきたいと思うのであります。
 その小・中・高の中でも特に高校は、ジュニアの受け皿となって専門的かつより高度な技術を指導し、トップアスリートを育成する重要な役割を担っていると言っても決して過言ではないと思います。また、高校生段階での活躍のみならず、大学でもふるさと選手として活躍できる選手を育てることが、国体における成年種別の強化にもつながると考えています。
 もちろん、2巡目国体のためだけではありません。スポーツの振興を図ることは、体力の向上はもちろんのこと、子供たちの健やかな育成、中途退学や非行の防止等、生徒指導の面からも非常に大切であります。
 そこで、知事にお尋ねします。
 スポーツの振興並びにトップアスリートの育成について、御所見をお聞かせください。
 次に、教育長にお尋ねいたします。
 現在、県立高校で体育科が設置されているのは和歌山北高校1校のみであり、平成19年度から箕島高校普通科にスポーツコースが1クラス設置されています。和歌山北高校は、陸上、自転車、フェンシング、ボート、ソフトテニス等々活躍されておりますけれども、箕島高校の活躍も目覚ましいものがあります。
 中でも硬式野球は、昨年春の第81回選抜高等学校野球大会に18年ぶりの出場を果たし、ベスト8まで勝ち上がりました。まさに27年ぶりのベスト8進出で、大健闘であります。ちなみに、このときの出場選手の野球部員、2年生9名、1年生14名はスポーツコースの生徒であり、ことしも新1年生12名が入部しています。さきの選抜大会におきましては、この不況下の中でも5370万円の募金が集まり、一部は箕島高校の施設拡充への支援金として寄贈してくださるなど、スポーツに対する地域の皆さん方の深い御理解と関心の高さがうかがえるのではないでしょうか。
 そのような土壌が、箕島高校100年の歴史の中で多くのプロ選手や有名人を育ててまいりました。野球では、いまだ破られていない県立高校での春夏連覇の偉業をなし遂げ、全国的にも有名になりました尾藤公元監督は、東尾修選手(元西武ライオンズ監督)を初め多くのプロ野球選手を輩出されました。相撲では、元関脇の栃乃和歌関──綛田清隆氏でありますけれども──が名門春日野部屋の親方となり活躍されています。
 こうしたプロの世界だけではなく、この不況下の中、今企業が求めている人材は、スポーツを通じて鍛えた精神的にも肉体的にもたくましいスポーツマンシップ、つまり礼節をわきまえた人材であります。
 そのような観点からも、箕島高校を中紀地区のスポーツ振興の拠点校として位置づけ充実させるためにも、全県1区の特性を生かし、専門種目にすぐれ、その競技において力を十分発揮できる、より多くの選手の発掘と育成を推し進めることが必要であると思います。現在、箕島高校では、相撲、柔道、空手道、剣道といった武道系や、男子ソフトボール、男子ホッケー、硬式野球がインターハイや近畿・全国大会へ出場し、活躍しています。今年度も、スポーツコース設置3年目で全学年そろったことやハイスクール強化指定も5から6種目にふえたことにより、さらにレベルアップし、活躍してくれるものと期待をしています。
 そこで、中紀地区のスポーツコースといった視点で、さらに選手層を厚くするとともに競技種目の拡充を目指し、現在の普通科スポーツコース1学級をぜひとも1学級増の2学級にしていただきたいと思いますが、教育長の熱意あふれる御答弁を求め、第1回の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの浅井修一郎君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 本県におけるスポーツの振興についてお答え申し上げます。
 議員御指摘のとおり、現在、平成27年の和歌山国体での男女総合優勝に向けて、すぐれた資質を有するジュニア競技者の発掘、育成を行うとともに、特に優秀な成績を上げている高校の運動部を指定して地域における強化拠点として位置づけ、指導者の適正配置や外部指導者の積極的な登用など、一貫した指導体制を確立することとしております。
 現に、私自身も経験したことでありますけれども、もと御自身が名選手であった指導者が学校におられる、そういうときに大変立派な指導をされて、それで後継者がまた全日本クラスの立派な選手になっている、そういう例を幾つか和歌山でも拝見することができます。そういう意味で、指導者の問題、大変大事なことだと思っております。
 また、今度は成年になりましたときに、その成年種別を強化するということも大事であります。私自身先頭に立ちまして、企業等の協力をお願いをしているところであります。これは、ふるさとで成長された名選手が和歌山に帰ってきて、それで競技を楽しみ、熱心にやりながら生活もしていくというような場があると大変皆さんの励みになるということで、昔はそういうのはたくさんあったんですけれども、それを何とかもう少し復活させることはできないかということを運動しているところであります。一定の成果もありますけれども、なかなか、企業の経営ということもありますので、そう簡単ではありません。
 これに加えて大学でも、議員御指摘のようにふるさと登録選手として活躍する競技者を育成するということは、当然、強化育成戦略に組み込まなければならないと考えております。
 今後とも、県内の競技団体や学校関係団体との緊密な連携のもとで、県内の運動部活動を充実するとともに、競技力向上対策に向けた取り組みを積極的に行ってまいりたい、そんなふうに考えております。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) まず、国道42号有田海南道路とキララときめきロードについてでございます。
 有田海南道路は、一般国道42号の渋滞緩和及び交通安全の確保などのために、地元市、県にとりましてぜひとも必要な道路であり、浅井議員初めとして議員各位、地元市長らで構成いたします国道42号有田海南間整備促進協議会と一体となって国に対して早期事業化を働きかけてきました結果、昨年度、新規事業化され、現在、国によりまして調査測量が進められているところであります。県としましては、引き続き地元市や促進協議会と協力し地元調整に取り組むとともに、早期着工、早期整備を国に働きかけてまいりたいと思います。
 そうした中で、有田川にかかる橋からの先行着手ということにつきましては、御提言の趣旨を踏まえまして、全体の早期整備はもとより、部分供用による整備効果の早期発現の観点から検討していただくよう、国に働きかけてまいります。
 次に、有田市から湯浅町の海岸部を通る県道有田湯浅線、通称キララときめきロードにつきましては、国道42号を補完するとともに海岸沿いの広域観光を担う重要な路線であり、現在、湯浅町田から栖原間で改築事業を実施しておるところでございます。
 議員御指摘の有田市の千田から高田間につきましては、幅員が狭小で線形が悪いため、キララときめきロードのネックになっておる区間であると認識しております。このため、当該区間につきまして、今後、早期整備できるように、有田市とも相談しながら地元調整を進めてまいりたいと思います。
 それから、河川改修でございます。有田川の河川整備についてでございますが、まず河川改修からお答えいたします。
 有田川におきましては、流下阻害対策として河床整正や樹木の伐採等を実施しており、堤防強化対策として、宮原、糸我地区や古江見地区におきまして漏水対策を実施しているところでございます。河床整正や堤防強化につきましては、本年度補正予算におきまして、さらに進捗させることといたしております。
 そうした中で、国道42号有田海南道路の有田川の橋梁と保田橋付近の河床整正等につきましては、議員御指摘のとおり、国と県が一体的に整備を進めることが効果的かつ効率的でありますことから、今後、有田海南道路の整備スケジュールが具体的になった段階で、国と調整を図ってまいります。
 次に、安諦橋付近の左岸側環境整備についてでございますが、今年度から不法耕作地、不法投棄及び沈廃船の対策に着手する考えでございます。不法係留船対策につきましては、有田川プレジャーボート対策等協議会で引き続き係留施設整備等につきまして検討を進めたいと考えております。
 また、これらの対策と並行して、当地区の河川敷の整備につきましても進めてまいる所存でございます。今年度ですが、干潟の保全、子供の自然観察、地域住民や市立病院に来られる方々の利用のほか、災害や緊急時の利用等を考慮した具体的な河川敷の整備計画、これの策定を関係機関と協議しながら進めますとともに、測量、設計に着手してまいりたいと考えております。
 なお、今後の調整等の状況によりますけれども、計画策定に先立ちまして、今年度、昇降路の整備に着手してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) お言葉、大変恐縮でございます。トップアスリート育成のための県立高等学校の指導体制についてお答えいたします。
 中紀におけるスポーツの中心校であります箕島高等学校は、普通科スポーツコースを設置してから3年目を迎え、その生徒を中心として、体育クラブの各種競技大会における成績も向上してきております。来る和歌山国体においても選手として活躍してくれるものと期待しているところでございます。
 箕島高等学校スポーツコースの募集定員につきましては、議員の御意見も踏まえ、志願者の動向、コースの特性、卒業生の進路等を考慮しつつ、学校と協議し、十分検討してまいります。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
 4番浅井修一郎君。
○浅井修一郎君 知事初め部長、教育長から御答弁をいただきましたけれども、3点目のスポーツ振興云々のための県立高校の指導体制についてでありますけれども、答弁は求めませんが、知事、また教育長もしっかりと聞いていただき、受けとめていただきたいと思います。
 私は、箕島高校のOBでも何でもありません。耐久高校のOBでありまして、空手を始め、一応今5段という段位を持っております。今は御冗談でしょうぐらいでございますけども。そういったことから、地元で子供たちを指導する空手道場を開設しまして、今では空手道のスポーツ少年団を結成しまして、現在、宇治田栄蔵先生が会長をされている全空連の和歌山県連のほうへ加盟もさしていただいております。箕高へは、そういった関係から道場生も大勢高校に、小・中・高と上がっていきまして、箕島高校で大変指導をいただいております。ありがたいなと。
 そういうことから、私も箕島高校へはしょっちゅう出入りさしていただいてまして、当時の、3代前の校長中公之校長のときにちょうど私が県議会議員に初当選をさせていただいた年なんです。そのときに、校長とスポーツ談義をしながら、中紀にスポーツ科をつくりたいなということで意気投合しまして、何とか皆さん方に応援してもらおうということで、校長と2人であちこちでお話をしたりしました。ところが、それがちょうど途中で中断した関係もあったと思うんですけれども、それから後、その次の小串校長の最終年度、3年目に、いわゆる3年前にやっとこのスポーツコースができたという、きのう、きょう、私が言い始めたことではなく、6年前から既にこういったことに取り組んできて、今のスポーツコース1コースがあるわけであります。
 これも、私だけじゃなく、教育長会でも、また中学校校長会でも、またPTAでもこういった形で了解をいただいて、また有田地方選出の吉井県議、松本県議、松坂県議も同じ気持ちであります。そういうことを勘案しながら、ぜひともこのスポーツコースをさらに充実させてほしい。あと1クラスふやしてほしいということを強く要望いたしまして、一般質問を終わりたいと思います。
○議長(大沢広太郎君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で浅井修一郎君の質問が終了いたしました。

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