平成20年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(服部 一議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前10時1分開議
○議長(大沢広太郎君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第120号から議案第147号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 32番服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕(拍手)
○服部 一君 おはようございます。早朝より、全員御苦労さんでございます。はるばると傍聴にお越しいただきまして、御苦労さんでございます。ただいま議長より一般質問の許可をいただきましたので、通告に従いまして一般質問と議案1件について御質問を申し上げたいと思います。
 実は今回、我が会派の山下大輔議員の登壇の予定で、大変勉強もされておりましたんですけども、温情を持って譲っていただきました。心から感謝申し上げたいと思います。
 ことしも、あとわずかになってまいりました。大変景気の悪い1年であったと思います。私も、皆さん方の御支援を得まして議席をいただいて、先輩議員や同僚議員の御指導、おつき合いをいただく中で、それなりに議員活動を務めてまいりました。
 過日の19年度の決算委員会にも臨ましていただいたわけなんですけども、和歌山県も大変財政の厳しい中、課題もたくさんあるということがよくわかりました。前知事の官製談合を含む不祥事があって、仁坂知事さんが後任として就任をされました。大変厳しい状況の中であろうと思いますけども、職員とともに先頭に立って頑張っていただいてることに、まず称賛を送りたいと思います。
 この間からちょっと話が出てたんですけども、「いつもより今議会、知事、元気ないん違うかな」という話が出たんですけども、体調はいかがでございますか。実は私、1年半が経過いたしました。知事さんも折り返し点に来たということで、実は中議員から感想なり今後の取り組みについて質問の中でございまして、いろいろお話を聞かしていただきました。大変激務でありますし、長丁場であります。体調に十分気をつけられまして、あんまり1人で突っ走ってますと疲れが出てくるように思いますので、お身をひとつ大切にしていただきたいと思います。
 では、本論に入りたいと思います。
 入札に関する質問を通告しておりましたんですけども、昨日、花田議員から大変細部にわたって質問をされました。また、その質問に対して知事のほうから、また担当部長のほうから具体的な説明が、答弁があったわけなんです。私も関心を持って聞かしていただいたんですけども、わからんとこも実はたくさんありました。ダブっておりますので、質問の内容は省略さしていただきたいと思いますけども、ただ、一言申し上げたい件がございます。
 去る11月の28日に、和歌山県としてはかつてないような中紀・紀南の業者の皆さん方が抗議とも言えるデモをされました。大変な建設業界の今の状況であろうと私は思います。和歌山県の農林水産あるいは中小企業の育成もありますけども、私はこの和歌山県の活力を生み出す1つとして建設業界の育成ということも大切だと考えております。
 入札によって優遇してあげよということではありませんけれども、前知事の不祥事以来、知事が就任して、何とかしてこの汚名返上とともに不祥事をなくしていくということで、公共調達制度を導入されました。私、この内容を見さしていただく中で、何とか今後うまくいくだろうなと思ってた1人でありますけども、実は順調にいってるように思えたわけなんです。ところが、日がたってきますと、業者の間から大変ないろんな不満なり意見が出てきたと思います。こういったことについては、知事さんや担当部局もよく御理解されてると思うわけでありますけども。
 そうした中で、新調達制度を一部改正してつくられました。今後、この新調達制度に向けて取り組んでいくだろうと思いますけども、私は1つ考えるのに、サバイバルでありますので、優秀な業者が残っていく、強い事業者が残っていくということが想定されるわけなんですけども、そうしますと、今言われております東南海・南海地震がやがて来るだろうと、こういうような予測がされております。また、急な災害復旧等についても1つの大きな支障が来るんじゃないかということを懸念するわけなんです。
 きのうの花田議員の質問に対していろいろ答弁がされましたけれども、今後この新調達制度に向けて取り組んでいくことを、私、見守っていきたいと思います。きのうの質問、答弁を聞かしていただいて、私はもうあえて答弁をいただきませんけれども、そういった育成を込めた意味での今後の取り組みを期待するところでございます。
 そういう状況の中で、1つ、先刻、20年度の和歌山県の公共事業再評価対象事業の一覧を示されました。私も初めて知ったわけでありますけども、この採択事業が採択されたのが、早いのが昭和40年、最終年度が平成50年と示されております。継続してやっていく事業でありますけども、積算しますと、採択を受けてから最終の事業が完成する予定まで73年かかることになります。元気な人は生きてるかわかりませんけども、こうした審議に加わって、完成する時分に私はもういないんです。そういうような大変長い期間を要するという事業計画であります。その間の事業たるや、積算しますと約1兆円はかかるようになると思います。
 継続している事業でありますし、県の財源も伴うということでありますので、一挙にというわけにはいきませんけれども、この一覧表を見ますと、防災を含む河川、道路、公共下水、あるいは都市計画が主なんです。私、先ほど言いましたように、この和歌山県にそういった東南海地震等の災害が大きいというような状況の中で、防災に関する事業なんか、もっと早く取り組んでいかないと対応できないんじゃないかという気がするんです。
 もう1つは、都市計画事業なんです。1つ例を挙げますと、県に大変お世話になりまして、旧粉河町で駅から大門橋、粉河寺までの約800メートルの区間を都市計画事業で街路事業と電線の地中化をやっていただきました。地元は6分の1の負担でありましたけども、まちの中を通過していくということでありますので、用地補償問題で難航して、40年かかったわけなんです。完成した今、どういう状況かといいますと、商店街が3分の1に減ってしまい、最初の目的から外れるような、ダンプカーが通るというような状況になってしまいました。
 今、この見直しの中に入ってないわけなんですけども、旧の那賀町でも駅前から栄町線の計画をされて取り組んでいると思います。
 私は、こういった公共事業で、ぜひ対応して早く完成をしなければならないというような事業に対して、もっと早く取り組める方法がないのかという気がするわけなんです。県挙げて、また多くの国会議員の先生方のお力をかりる中でこれをやっていくということになりますと、まちの活性化も早くなってくるし、もちろん業者の育成にもつながってくるように思います。この点について、早く進めていく方法、あるいはこの考え方について、ひとつお答えをいただきたいと思います。
 次に、議案第147号の質疑をさしていただきたいと思います。
 これは、今提案されてる146号、147号に関連するわけなんですけども、入札のあり方、経緯についてお聞きしたいと思います。
 この工事は、伊都郡かつらぎ町に建設される県立医科大学附属病院の紀北分院の機械設備であります。我々としては、医療圏に近いものとして念願の分院の建設であります。大変長い間の念願でありましたが、地元の議員さんの熱意とともに、仁坂知事の英断に敬意を表したいと思います。この工事は、提案されておりますように条件つき一般競争入札でありまして、ダイダン・小向特定建設工事共同企業体が落札されております。
 この契約して提案に至ったまでの件でお聞きしたいと思うんですけども、これ、公告してから2カ月余り、提案するまでかかってるわけなんです。いかにも日にちがかかり過ぎるなと思うのと、もう1つは、2者が応札をする中で1者が書類不備で失格になったと、こういうことなんです。昨日の花田議員の質問に対する答弁の中で、1者応札であったので有効だと、こういうような答弁をされたと思います。
 この件についてまず再度確認をしたいのと、これ、私、疑義を持つわけではないんですけども、この特定の電気設備の、機械の設備工事であります。1者はともかく、企業体で参画をされて応札に向かってきたと、こういうことなんです。8億3000万、87.8%で落札されてるわけなんですけども、こういった高額な工事に参画するということを考えたときに、綿密な積算をし、書類もきちっとした中で、これ、企業体でありますので、そういったことを確認の上で、私、応札をされると思うわけなんです。ところが、書類不備で失格したということでありますので、私、内容的には詳しく、そういうことはわかりませんけども、そういうことも含めてなぜ暇要ったんか。そうして、この提案されるまでの経緯というのがどういうような状況であったかということについて御答弁をいただきたいと思います。
 次に、産科、小児の救急医療についてお尋ねします。
 おとといも、松坂議員の救急医療についての御質問がございました。我が和歌山県は、半島というハンデの中で、山間地や限界集落に近い地域もたくさんあるわけなんです。果たして、そういった地域も含めた救急医療というのが十分される体制にあるのかということが心配なんです。
 まず、この救急医療に対しては、和歌山県はドクターヘリが大活躍をしてるわけなんです。このドクターヘリの活躍ぶりをまずお聞かせいただきたいと思います。
 今、全国的に医師不足が言われておりまして、医師も過酷シフトで疲労がピークに来てるという状況の中で、特に都市部においては、妊婦のたらい回しとか小児の救急に対する対応ということが大変報道もされています。そういう状況の中で、私は、救急医療に対しての答弁は結構なんですけども、産科、小児科の受け入れ体制、対応という医療体制がどこまでできてるかということをまず知りたいわけなんです。少子化対策を進める中で、安心して子供を産める、また数少ない子供を安全に育てていくという1つの体制の中に、私、この産科医、小児科の必要性というのは大きなウエートを占めてると思うんです。
 そこで、この産科、小児科の和歌山県の医療体制というのはどのようになってるかということをまずお聞きしたいのと、もう1つは、医師不足を言われておりますけども、医師数がどのぐらいの状態になってるかということをあわせてお聞きをしたいと思います。
 次に、教育についてお聞きします。
 豊かな心をはぐくむキャリア教育、デザイン教育の推進についてであります。
 まず、私、このキャリア教育というのは体験学習だということを聞いてるんですけども、デザイン教育というのが日本語に直したらどのように表現されるのか。私、買うてきて辞書を引いたんですけど、載ってないんです。後でも話をしますけども、こういうような、あえて横文字をなぜ使うのかということを、私、疑問に思うんですけども、おわかりでしたらキャリアデザインについてひとつお話しください。
 去る11月の14日に滋賀県で第5回の近畿6府県議員交流フォーラムが開催されました。これは、御存じのように地方分権や防災、環境、教育の4分科会に分かれて、また後、全体会議がありました。私は、坂本議員さんとともに4分科会の教育に参加しました。あえて志願したんではなかったんですけども、「あんた、ここへ行てくれ」ということでありましたので、勉強のために参加をさしていただきました。
 ここでも、やはり豊かな教育をはぐくむということでキャリアデザインが出てまいりました。職場体験だということが話の中でわかるわけでありますけども、この6府県が集まる中で大変いろんな議論がなされまして、勉強になりました。その会議に臨むに当たって、アンケート調査で、会議をスムーズに進めるためにひとつ考え方を書いてくださいということで頼まれたわけなんですけども、私は書きませんでした。
 しかし、分科会にせっかく臨むんだからということで、地元の中学校と受け入れ先に訪問をして勉強さしていただきました。和歌山県は、全体的にこの体験学習に取り組まれてるということでありますけども、この和歌山県の今の状況はどうであるか、お聞きしたいわけなんです。
 文科省が17年から19年にかけて、研究期間としてこれを5日間、中心は中学生を対象に取り組んだと、こういうことなんです。先ほど言いましたように、和歌山県もそれに取り組んでいただいてるということでありますけども、まず、これもいろんな課題があるんです。
 まず、私、学校へ行って聞かしていただきましたところ、何百人という生徒を5日間、体験学習に出すというその体制なんです。もちろん、学校も教育委員会もJAも、農協関係、あるいはJC、商工会も含めて、その受け入れ先のお願いをするということから大変だと、こういうことなんです。で、受け入れ先が出てまいりました。うちは10人、うちは2人という中で、生徒が得手するところへ、1カ所へ集中してくる。そこを先生方が配分をして、受け入れ先へ体験学習に出られたと、こういうことなんです。
 今度、受け入れ側の話を聞きますと、「ええ子がいてらよ、青田刈りしたいぐらいの子がいてらよ」というとこもありました。「来るなりけがされて、えらい目に遭うてよ」というとこもありました。生徒に聞きますと、「商店へ体験に行ったんですけども、5日間にお客さん1人しか来えへんだんや」というとこも実はありました。しかし、全体的な評価からしますと、この受け入れられた側もいい1つの方針だということで、「これは今後続けたらええな」というような意見でありましたし、また生徒にも聞きますと、「最初嫌やったけども、よかった。おもしろかった」と、こういうことでありました。
 今後、和歌山県も続けていくと、こういうことでありますけども、私、こういういろんな話を聞く中で、これは地域ぐるみでやっぱりバックアップしていかないとなかなか難しい問題だなということがよくわかりました。受け入れ側、そして保護者──保護者についても、先ほど言うような文書を見せても、キャリアデザインというようなこと書いといたら、何やらさっぱりわからんということになりますので、やっぱりもっと理解してもらいやすい、わかりやすい表現も必要だなということで、この文書の解読を聞きたいと、こういうことであります。
 1つの、少子化の中で、子供を豊かな心を持って育てていくという地域ぐるみの教育というのを今後取り入れていかないかんと、このようには考えております。これに対して、和歌山県の現状と、そしてその今後の対応についてお聞かせいただきたいと思います。
 最後に、ふるさと納税についてお聞きをしたいと思います。
 担当課で資料をつくっていただいて、配付をさしていただいておりますので、ごらんいただきながらお聞きをいただいたらと思います。
 ふるさとを愛し、ふるさとを思う、また、ふるさとに協力するという意味で、この納税制度がスタートされたと思います。東京都なんかは、これには余り気乗りをせんというような状況であったわけなんですけども、日がたってきますと、全国的に広く関心を持ち、成果が上がっているようであります。特に和歌山県においては、その資料のように、仁坂知事を先頭にして広くPRされる中で、御寄附をいただく方が随分とふえて成果が上がってると、こういうことであります。これに対してのいろんな、こういうこともあったよというようなことがありましたら、含めて現況をお聞きしたいと思います。
 こういう不景気の状況でありますし、何百万というような大きな篤志家というのは少ないだろうと思うんですけども、5000円でもええんか、1万円でもええんかいという方も、私はあると思うんです。しかし、和歌山県も御寄附いただいた方のその使途について表示をされてるわけなんですけども、寄附をされる方にとっては、ふるさとを思うについて、やっぱりこういうことに使ってほしいなというその1つの要望が出てくると思うんです。
 そこで、それを聞くなり見る限り、やっぱり和歌山県としてはこういうことに取り組んでほしいんだなとか、いくべきだなというのがよくわかると思うんです。ちょっと見たその資料によりますと、図書費なんかにかなり関心を持っていただいてると思うんです。やがて開催される和歌山国体についてはあんまり関心がないようでありますけども、あんまり順位が低過ぎるので、これは応援したってあかんと思てんのかどうかわかりませんけども、やっぱり成功さしていくという、その1つからして、こういったことにもお願いをしていくべきではないかなという、その気がするわけなんです。そういったふるさとに対しての関心を持っていただく様子もよくわかると思います。
 そういうことで、この状況とともに、今後どういうような形でPRをして、取り組んでいくかということにお答えをいただきまして、質問を終わらしていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの服部一君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 元気よく、かつ一方、余り1人で突っ走ってもいけませんのでよく配慮いたしまして、そういう形で精いっぱい答弁さしていただきたいと思います。
 まず、公共調達制度については答えなくてもよろしいというお話だったもんでございますので、詳細は省かしていただきますが、和歌山県にとって建設業界は大変重要な産業でありまして、この産業が大変な苦境にあるということは重々承知しております。県の発注は県民の財産ですから、無理やりもうけさせるというわけにはいきませんけれども、そうでない限りは、できるだけ業界のために工夫をしてやっていきたいと、そんなふうに思っております。
 次に、公共事業の方法といいますか、そういう選択と集中のような話でございます。
 議員御指摘のように、公共事業は完成までにどうも物すごく長期間を要しているものが特に和歌山では多いんじゃないかなあということを十分認識しております。どうも、県下いろいろ、割合あちこち行くんでございますけども、あっちも未完成、こっちも未完成というのが物すごく多いような気がいたします。一方、和歌山県の特色もありますけれども、需要も多いということで間口が大変広くなって、財政力に限りがありますから、進捗が遅いというようなことが現状として言えるんじゃないかと思います。
 そこで、実はどうもおかしいなと思って調べてみたら、実は和歌山県の特に道路でございますけれども、これは未完成率全国一という結果が出てしまいました。やむを得ないところもあるんですけれども、御指摘のように、例えばやっぱり道路なんかはつながって初めて、完成して初めて意義があるというところもありますので、こうした事業を早期に完成させなきゃいけない。そのためには、公共事業の財源確保はもちろんですが、事業についての選択と集中もだんだんしていかなきゃいけない。みんな大事な需要でありますので、特に地元の方々のお気持ちを考えると、みんなしてさしあげたいというふうに思うんですが、県全体のことを考えながら選択と集中をして、1個1個完成さしていくという方向にちょっとシフトしないといかんかなというふうに思っておりまして、そのように少しずつ実行さしていただいております。
 平成8年度をピークにして、この10年間でじわじわじわと県の建設投資額も下がってきておりまして、今や大体半分ぐらいということになっております。そういう大変な厳しい財政状況の中で、この予算を有効に活用するためには、どうしても事業の選択と集中を図りまして、優先度の高い事業について早期に事業効果を上げるために早く完成をさしてしまうというようなことをできるように努力をしてまいりたいと思います。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) 議案第147号の工事請負契約の締結に至る経緯についてのお尋ねでございますが、本工事は、平成20年9月8日に条件つき一般競争入札として入札公告を行い、平成20年10月6日に開札を行ったところ、2者の入札参加がありましたので、入札は成立いたしました。このうち1者につきましては、その後の審査手続の中で、添付書類が整っていないため、入札実施要領に基づき不適格といたしました。残る1者につきましては、総合評価審査委員会の技術提案評価分科会におきまして技術提案の評価を受け、入札審査会での審査を経て落札者の決定を行い、平成20年11月20日に仮契約を締結しているところでございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 福祉保健部長井畑文男君。
  〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) 医療問題についてお答え申し上げます。
 本県のドクターヘリの稼働実績は、平成15年1月から運航を開始して以来、年々増加する傾向にあり、平成19年度では379件、平成20年11月、ことし11月までの累計で1967件に上っております。この間、平成15年6月から新生児及び母体搬送を開始いたしまして、その実績も、新生児搬送で37件、母体搬送で35件となっており、産科、小児科に係る救急医療にも大きな成果を上げていると考えてございます。
 小児救急医療につきましては、小児科医を有する病院が休日、夜間等の小児2次救急患者を受け入れる体制の確保や、和歌山市夜間・休日応急診療センター及び田辺広域休日急患診療所における診療体制の拡大、並びに小児患者の保護者向けの小児救急電話相談事業を毎夜間に拡大実施するなど、体制強化を図ってございます。
 また、周産期の救急医療体制につきましては、総合周産期母子医療センターに指定している県立医科大学附属病院を中核とした和歌山県周産期医療システムを運用し、病院と診療所等が連携し、リスクの高い妊婦や未熟児の救急搬送と受け入れを円滑に行っているところでございます。
 県内における小児科、産婦人科の医師数の状況でございますが、平成20年11月1日現在における地域の拠点病院の小児科、産婦人科の常勤医師数は49名で、5年前と比較いたしまして1割以上の減少となってございます。これらの診療科に従事する医師の確保が喫緊の課題となっているものと認識してございます。
 県といたしましては、不足診療科に従事する医師の確保を図るため、産科医、小児科医などを目指す大学生等に修学資金を貸与する医師確保修学資金制度を実施し、平成19年度は13名、平成20年度は6名に新規貸与を行ったところでございます。
 今後とも、安全で県民が安心できる医療体制の確保に向けた施策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 総務部長小濱孝夫君。
  〔小濱孝夫君、登壇〕
○総務部長(小濱孝夫君) ふるさと和歌山応援寄附、いわゆるふるさと納税の現況についてでございますが、5月1日から県広報紙や県ホームページによりまして、本県の美しい自然環境や重点的に取り組む施策を広く全国に情報発信いたしました。また、本県にゆかりのある県人会の皆様などに働きかけるなど、積極的に寄附募集活動を行いました。
 12月8日現在で、先ほどの資料から1週間ほど後になりますが、この間、また4名の方から申し出をいただきまして、81名の方々から2256万2000円の寄附の申し出をいただいております。深く感謝をしているところであります。
 今後とも、和歌山を愛する皆様方からの応援を通じまして、元気な和歌山を創造するため、あらゆる機会をとらえて本県の施策や寄附金の使い道について情報発信し、本制度の趣旨や税制などの説明、広報を行いまして、ふるさと和歌山応援寄附によるさらなる支援を得られるように努めてまいります。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) キャリア教育についてお答えいたします。
 本県では、生徒に望ましい勤労観、職業観を身につけさせるために、職場体験活動をこれまでも積極的に進めてまいりました。本年度からは、すべての公立中学校を対象といたしまして、2年生を中心に約9000人の生徒が5日間程度の体験を行っております。
 「キャリアデザイン」という言葉についてお話がございまして、この言葉は、小学校から大学までを含めての将来の生き方を考える、あるいは人生設計を考えるという意味で使っておりますが、中学校では、生徒にもわかりやすい言葉で、職場体験あるいは職業体験として実施をしております。
 この職場体験を実施するに当たりましては、教育委員会では、のぼりやリーフレットを作成し、家庭や地域にその趣旨の理解と協力を求めてまいりました。さらに、経済団体や保護者等との協議の場を設けるなど、円滑な実施に努めているところであります。各中学校におきましては、教員が事前に受け入れ事業所との綿密な打ち合わせを行うとともに、生徒の体験活動の場を直接訪問し、成果や課題の把握に努めてございます。
 しかしながら、地域によりましては、受け入れ事業所の確保や体験内容の充実といった点で課題も残されており、学校での事前学習の充実や家庭、地域、事業所との一層の連携が必要であると考えております。こうしたことから、関係機関等との連携、協力を一層進めるとともに、望ましい勤労観、職業観を育てる活動のあり方や体験活動の重要性について、教員の理解や認識が深められるよう、研修会等を通じて指導の充実に努めてまいります。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
 32番服部 一君。
○服部 一君 1件だけ確認をしたいと思います。
 147号の質疑でありますけども、答弁をいただきました。これについては、一日も早く我々としては着工してほしいという1つの願いを持っておりますけども、いろいろ問題があるように私も感じました。普通なら、こういう書類不備というのはペナルティー問題だと思うんです。今後、こういうことのないような配慮をひとつぜひしてほしいのと、1者応札も有効と理解してよろしいですか。今後、こういうケースが出てこようと思いますけども、こういったケースについて1者応札も有効だと認めていくということでよろしいですか。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) 本県の規定によりますと、開札時に2者の参加があれば、その時点で成立ということで、2者で成立ということになっております。2回目以降は、また1者でも入札が成立ということになりますが、1回目では2者ということでございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再々質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 以上で、服部一君の質問が終了いたしました。

このページの先頭へ