平成20年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(片桐章浩議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 33番片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕(拍手)
○片桐章浩君 おはようございます。
 ただいま議長からお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問さしていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 まず1点目、和歌山県の偉人を敬う教育についてを質問さしていただきます。
 先月、機会がありまして、福島県の野口英世記念館、こちらに立ち寄る機会がございました。ここには、野口博士の生家、200年間も保存されている。一部改修はされておりますが、その隣接地に記念館を設立して、数々のゆかりの品が展示されておりました。福島県が誇るべき人物にいつでも郷土の人が接することができる、こういう機会を提供されていること、このことで子供は誇りに思いますし、郷土の偉人の功績をいつまでも風化させずに次の世代に伝える、こういう取り組みがされてるなあというふうに思いました。特筆すべきは、野口博士が没した1928年に博士の記念会が誕生し、1938年、財団法人が発足、翌年に記念館が開館し、1954年に福島県が登録博物館、こういう位置づけをして管理しているわけであります。
 ところで、伺ったところ、福島県には、東京オリンピックでマラソン銅メダルの円谷幸吉選手、あるいはウルトラマンの生みの親の円谷監督、こういった方々の記念館、あるいは福島空港にはウルトラマンのオブジェがあるなど、郷土の偉人を誇りと思う、こういう姿勢が伝わってきたところであります。
 ところで、和歌山県と言いましたら紀州55万5000石──歴史の重みのある町として非常に喜ばしいことなんで、誇らしいことなんですが、なぜか明治以降の郷土の偉人、この存在というのは余りクローズアップされていないように感じます。
 ところが、和歌山城に隣接している地域にも、数多くの近世の和歌山人の偉人をしのばせるものがあります。
 例えば岡公園。ここには松下幸之助が建設した市立児童女性会館があり、ここには松下幸之助と奥様のレリーフが飾られております。また、この会館の入り口には、県庁にもあるんですが、保田龍門の作品「母と子の像」、こういったものが展示されております。松下氏、保田氏は、郷土のために尽くしたいと思って、この会館建設のために協力をしてくれてる、こういう事情があります。
 そして、会館の隣には陸奥宗光の銅像が設置されております。陸奥宗光のこの銅像を建立したのは、当時の大橋和歌山県知事、和歌山市長の宇治田省三氏を初めとする経済界の歴々で、この銅像の前に立つと、和歌山県民が陸奥宗光を誇りと思い、後世に伝えたい、こういう気持ちと意思、こういったものがひしひしと伝わってきます。
 もう少し陸奥宗光のことを御紹介さしていただきますと、陸奥宗光の父親、伊達宗広氏は、紀州藩の武士階級でありました。ところが、伊達氏が政争に敗れて藩を追い出されたことから、子供──これは後の陸奥宗光でありますが──行く末を案じた紀州藩主は、江戸幕府からちょうど紀州藩に来ていた勝海舟に向かって、伊達の子供を見てやってくれないか、預かってくれないかと依頼し、勝海舟は神戸の海軍操練所に連れていきました。勝海舟が紀州藩にやってきたときに腰をかけたと言われる石は、今も和歌山市内に残されている。こういった石碑の存在を知ってる人も今では少ないのではないでしょうか。
 そのとき、勝海舟は、それほど期待をして陸奥宗光を連れて帰ったわけではなかったようです。そこで、坂本龍馬に頼んで海援隊で鍛えてもらう、こういうことにしました。預かった坂本龍馬は、ほかの若い人と同じように扱っていましたが、やがてほかの人と違うこと、陸奥宗光の才覚に気づきます。彼が言われた仕事をするのではなくて、言われる仕事を先回りして後工程がスムーズになるように配慮をしている、そういう才能を見出したわけです。このころの坂本龍馬が「二本差さなくても食っていけるのはおれと陸奥だけだ」と言っているように、早くも才能を発揮し始めました。頭のよさを感じた坂本龍馬は陸奥宗光をかわいがりますし、勝海舟にもそのことを伝えております。陸奥宗光が勝海舟の弟子でもあり、坂本龍馬の弟子でもあると言われるのは、このためであります。
 2人の幕末の巨人に鍛えられた陸奥宗光は、後に明治政府で、1894年、伊藤博文内閣の外務大臣となり、近代日本の悲願であったイギリスとの間で締結されていた不平等条約を撤廃させる、このことに成功しております。この内容は、関税自主権の一部回復──これは一部です。後に小村寿太郎により完全撤廃されております──と領事裁判権──これは治外法権ですが──この完全撤廃、この2点を言いますが、この不平等条約改正は当時の国家的課題で、我が国の国家主権を取り戻し、欧米諸国と対等な立場に立つことのできた歴史上の特筆すべき事件でもありました。以降、アメリカ、ドイツ、イタリア、フランスとの不平等条約を改正し、日本が締結していた15カ国との不平等条約すべてを改正、治外法権の撤廃をなし遂げています。
 この実績は、歴代外務大臣として日本の政治史上にさん然とその名を残し、今なお輝いております。それを証明するものとして、外務省には陸奥宗光の銅像が飾られております。歴代外務大臣は何人もおりますが、外務省に銅像が飾られているのは陸奥宗光ただ1人であります。
 しかし、残念ながら、和歌山におきましては、その功績をしのばしてくれるものはそれほど数多くありません。辛うじて和歌山市の吹上、ここに陸奥宗光の生誕地の碑というのが存在しておりまして、民間の方が整備、管理、そういったものをしてくれていると、こういう状況にあります。
 ほかにも、偉人といえば高橋克己博士の存在があります。ビタミンAを発見したこの農学博士は、今だったらノーベル賞級の大発見をしておりますが、さきの3人と比較しても、その功績はまさるとも劣らないものだと思います。
 さらに、和歌山市民図書館には、和歌山市出身のヘンリー杉本画伯の絵画が展示されております。和歌山市で生まれたヘンリー杉本は、アメリカに渡りますが、太平洋戦争が開戦されたことにより収容施設に入れられてしまいます。3年間、そこで過ごすことになりますが、その体験をもとにして収容施設の生活や出来事を作品として仕上げ、例えば和歌山市役所1階のロビーには巨大な絵画が飾られて市民を迎えている、今も迎えている、こういう存在であります。
 そして、忘れてはならないのが、県庁本館、ここの2階、3階には保田龍門の、古事記に登場する紀北の神話、紀南の神話、この2点のレリーフが飾られております。いずれも全国に誇れるような作品で、県庁が美術館のような役割を果たしてくれている。こういうことも指摘しておきたいと思います。ぜひこの作品も、県庁を訪れる方々に案内するとか、学習に来てくれた子供たちに説明をする、そういった取り組みもしてほしいと思っているところであります。
 そして、もう1人、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士も、和歌山県と実は御縁がございます。湯川博士の両親、小川琢治と小雪は和歌山市に住み、琢治は和歌山中学で学んでおります。さらに、湯川秀樹博士が養子に行った湯川家、これは日高町、ここの出でございまして、そのため湯川博士が和歌山県出身と言われることがあります。事実、1949年、博士がノーベル物理学賞を受賞したことを報道した「朝日新聞」では、和歌山県出身と1面で報道されております。そして、湯川博士の父親、小川琢治のお墓は今も和歌山市吹上に存在しておりますから、やはり御縁があると言えると思います。
 残念ながら湯川博士自身は和歌山県出身ではないので、その中に和歌山が誇るべき偉人の1人とは数えられておりません。何も無理に和歌山県と結びつける必要はありませんが、御縁があるのであれば、和歌山県の生んだ偉人の1人として誇りに思いますし、和歌山県の子供たちにぜひ紹介してほしいと思います。子供たちの理数系、特に物理離れが進展している、こういう状況の中、湯川博士を身近に感じてもらえるような読み物や紹介方法、こういったものがあれば、和歌山県の小学校から高校生までの生徒、この郷土の偉大な偉人から、知ることから物理学に興味を抱いてくれる、こういうことになるかもわかりません。
 郷土の偉人の功績や足跡を記した教材があれば、今よりももっと目標が身近になり、郷土に誇りを持つことになります。その結果、物理学でも政治の分野でも人材が誕生してくれることになりましたら、これこそ和歌山県の教育の成果だと言えますので、それを目指した取り組みを実施していただきたいとまず思います。
 ところで、県の広報誌「和」、こういった冊子なんですが(冊子を示す)、ここで知事は岡崎久彦さんと対談しております。陸奥宗光の功績を、知事の言葉をおかりすれば、「史実を、きちんと子供たちに教えなければならない。せめて和歌山だけでも郷土教育をきちんとしようじゃないかと、思っています」、このように話しておりますし、その前段には「教科書にはほとんど掲載されていませんが明治維新の紀州藩は、日本の近代化に重要な役割を果たしていたことがわかります」、このように話しております。最後に、「最も大切な地域資源は人材です。教育に力を入れて、世界や日本に貢献できる若者を育てていきたい」として締めくくっているわけであります。
 そこで、提案と質問をさしていただきます。
 郷土の偉人、陸奥宗光を、例えば、ふるさと教育などでもぜひ取り上げていただきたいと思いますが、陸奥宗光に関して知事はどのように思っているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
 それと、桐蔭高校では、一度だけ湯川秀樹博士に関する記念講演会、これを実施しておりますが、現時点ではそれ以上の取り組みも広がりもないというのが現状であります。理系を志望する子供たちにノーベル賞の夢を与えるためにも、継続的に機会を見つけて湯川振興を図るべきだと思いますが、知事の見解をあわせてお聞かせいただきたいと思います。
 3点目です。平成17年3月、教育委員会は「子どもたちの未来を切り拓く和歌山らしい『学び』を創るために」、この報告の中で「日本に誇る豪快な生き方をした和歌山の先人の生き方を教材化する」、こういうことがあり、陸奥宗光もこの政策提言の中に入っております。このときから3年が経過しておりますが、この点、どうなっておりますでしょうか。また、教科書に陸奥宗光に関する記述を史実に基づいて詳しく掲載する働きかけ、こういったものはいかがでしょうか。あわせまして、和歌山県として副読本などの形を持ったものとして、郷土の偉人の功績を子供たちに教育してほしいと思いますが、この点につきましては教育長に答弁をお願いします。
 この項目の最後でございます。修学旅行において、国会議事堂、ここを訪れる機会があろうかと思います。このときに外務省を修学コースに設定して、陸奥宗光外務大臣の銅像を見学してほしいと思います。郷土の偉人が外務省の敷地内で唯一飾られている外務大臣の銅像になっていると知るだけでも、学習効果があろうと思いますし、この郷土の先輩に引き続いて、将来、この国を担う人物になろうと志を立てる学生を輩出する可能性もあります。
 県内に、これらの偉人の功績の品々や展示するだけの一級資料というのは余りないと思いますから、今さら記念館、こういったものをつくるわけにはいきません。しかし、先ほど言いました岡公園には、これらの偉人の作品や銅像といったものが残されております。岡公園の偉人を、例えば青空偉人博物館として、県庁、市役所、市民図書館、あるいは勝海舟の座した石、陸奥宗光の生誕地、こういったところを加えて、和歌山県の偉人をめぐる教育の一環として見学コース、こういったものを整えてほしいと思いますが、いかがでしょうか。私たちの先輩のことを知る大切な機会になると思いますので、この点につきましても教育長から答弁をお願いしたいと思います。
 続きまして、防災対策であります。
 和歌山県の最大の課題の1つが、東南海・南海地震に備えるための防災対策があろうかと思います。阪神・淡路大震災のときの教訓は、生命を失った原因の大部分が室内対策が講じられていなかった圧死というところにあります。まず室内のたんすやテレビなどが吹っ飛んでしまい、生命を落とす、その後、家具が倒壊して下敷きになる、こういった場合が多いのです。ですから、室内対策は生命を守るためにとても重要な考え方であり、室内対策こそが防災対策、こう言っても過言ではないかというふうに思います。災害が起きてからの対策と明確に区分しておく必要があろうかと思います。
 本日、皆様方のお手元に、新潟中越沖地震、岩手・宮城内陸地震のときの写真資料をお配りしていると思いますので、ごらんいただけたらと思います。(資料を示す)これは、実際に、ボランティア活動で和歌山県内から2つの地震、震災直後に入られた方が特別に許可をとって撮影してきた写真であります。
 例えば、一関の消防本部というのがここにありますが、ここは事前対策、室内対策というのがしっかりと講じられていたため、被害はほとんどなく、そのままであります。したがいまして、その後の防災の司令塔としての役割をしっかりと果たせている、こういう状況があります。それと比較いたしまして小学校のピアノ──これ、グランドピアノですね──こういったもの、あるいは教務室や小学校内のテレビ、こういった重量物が明らかに吹っ飛んでおります。そして一番下、これ、小学校の非常階段でありますが、こういったところも、2階、3階、4階と上がるにつれて、これ──げた箱、道具箱だと思いますが──こういったものが完全に吹き飛んでしまう。こういったところに生徒がいると、生命あるいはけがの危険、こういったものにさらされていたのではないだろうかなと、こういうふうに感じられる次第であります。つまり、室内対策を、防災対策を講じていたとしても、値段が安いからとか、まあやっといたらええわというふうな対策であれば、震度6ぐらいの大地震のときは何の役にも立たない、こういうことがこの写真からもおわかりになろうかというふうに思います。
 ところで、県内においても大災害の被害が高いと予想されている串本町、ここでは保育園、幼稚園のピアノを固定する室内対策を既に講じております。県内としては恐らく先進的な取り組みで、このことはNHKでも取り上げているほどでございます。大地震になりますと、重量物、危険物、こういったものほど吹っ飛んできますから、ピアノ、たんす、テレビ、本棚、こういったものをしっかりと固定しておく、こういう対策が必要であります。NHKの報道によりますと、ピアノなどは専門家による室内対策を講じておくと、震度7──7と報道されておりましたが──固定された状態だそうです。
 このように、串本町の防災対策は進んでおりまして、町立の保育園、幼稚園では重量物であるピアノ類の転倒防止器具の取りつけ工事を既に完了さしている、そういう状況があります。
 ところが、この串本町に続く地方自治体が少ないのが現状ではないでしょうか。危機感の違いによるものもあるでしょうが、私立の保育園では、既に生徒さんの安全を意識してピアノなどを固定しているところが何カ所かあります。和歌山市内に私立のむつみ保育園というのがあるんですが、先日、見学に行って校長先生に案内していただいたんですけども、ここでは、ピアノ、ロッカー、本棚、テレビ、窓ガラス、こういったものはしっかりと対策が施されておりました。特に窓ガラスは、飛散防止シートを張りつけている箇所、割れないアクリルガラスに取りかえる、こういった箇所もありまして、また、動く可能性のある重量物はすべて固定され、いつ大地震が襲ってきても大丈夫なように最大限の事前対策を講じていたところであります。
 そこで、質問であります。危機管理監にお尋ねしたいと思います。
 幼稚園、保育園、こういった児童施設の室内対策はどうなっていますでしょうか。また、今後の計画についてもお示しをいただきたいと思います。
 また、阪神・淡路大震災のときですが、ここでは、マンション、公営住宅、こういったところのドアがゆがんで扉が開かなくなってしまった、こういう事例が報告されております。近くで火災が発生した場合には、仮にマンションが無傷であったとしても外に出られない、こういうことになり、生命の危機を迎える危険性があります。阪神・淡路大震災直後の平成7年、平成8年、この2年間には、大阪市では公営住宅の玄関扉への防災対策が講じられております。市民の生命の安全のために、大阪市は地方自治体として実に迅速な対応をしているわけであります。
 ところが、この後に続いている自治体は非常に少ない、こういうふうに思いますが、県営住宅のドアの対策、こういったものはどうなっているでしょうか。これからの対策の進め方につきましても、危機管理監からお答えいただけたらと思います。
 もう1つ、避難所生活に関してであります。
 避難所は、体育館、公民館、こういったところが適用される場合が多いと思いますが、実は避難所にもピアノや棚がそのまま放置されている場合が結構多いと思います。余震による2次被害を防ぐためにも、避難所と指定されている体育館、公民館の備品に対して、室内対策として金具どめする、こういった対策を講じてほしいところであります。使用する金具は、信頼できる、これはもう第三者機関で実証実験した、こういったものである必要があろうかと思います。安いからといって効果の薄い金具を使用した室内対策を講じても、結局震度6強クラスの大地震が発生した場合には何の効果もありませんから、地震対策用として第三者機関、専門機関が認めたものを使用して安全対策を講じてほしいと思います。
 参考までに、先ほどの資料1で一番上、一関市の本寺小学校、ここはなぜ入れてるかと言いましたら、福田総理、それから民主党の小沢代表、この2人が立て続けに避難所を見に行った小学校として一躍有名になったんですが、この小学校の中も体育館もピアノが無造作に置かれておりまして、余り震災対策を講じられていない、こういうところで避難生活を送っていると、こういう状況がおわかりになろうかと思います。結構ここの視点から漏れるところなんで、この避難所として指定されている体育館についての事前対策の現状についても、危機管理監からお答えいただきたいと思います。
 防災対策の最後であります。企業においては、BCPと呼ばれます事業継続計画、こういった対策を意識しているものの、具体的な対策を講じていない、こういう企業が多いことが課題であります。ところが、静岡県、滋賀県、こういった県では、地元金融機関が企業に対してBCP対策の必要性を訴えかけております。なぜかと申しますと、大震災で企業が打撃を受けると、それらの企業に貸し付けをしている金融機関──これ、地元金融機関でありますが──ここが困ってくると、こういうことからです。地震対策が比較的おくれてると言われてる岡山県におきましても、「東南海・南海地震を想定した企業の自主防災と社会貢献」、こういった報告があります。これをまとめた座長は中国銀行の頭取であります。
 このように、静岡銀行、滋賀銀行、中国銀行、これが地域の企業に対してBCP対策を勧めているわけであります。行政機関と金融機関が連携して、地域の企業への対策の必要性を和歌山県でも訴えてほしいところですが、そこで、これも危機管理監にお尋ねしたいと思います。県と地元金融機関とのBCP対策の連携、及びさきに制定成りました和歌山県防災対策推進条例、これを県内企業のすべてに周知することが減災対策につながると思いますが、条例の周知と徹底についての取り組みはどのようになっておりますか、お答えいただけたらと思います。
 続きまして、関西空港の位置づけであります。
 関西空港を初め、関西にある3つの空港に関しまして、最近、議論が沸き起こっております。個人的にも議会報告会──何度かしているわけなんですが──7月以降、報告会の後の質疑で一番多いのが、関西空港を和歌山県として一体どう思ってんねやと、こういうふうなことであります。これは、大阪府知事、兵庫県知事等々が、伊丹空港のあり方、3空港のあり方、こういったことについていろいろ議論発してるわけなんですが、和歌山県からの発信というのが余り県民の皆さんに聞こえていない、こういうことに起因しているのではないかなというふうに思ってるわけであります。
 橋下知事が国土交通省を訪ねたときの懇談の中で、国土交通省は「関空の立て直しに全力を挙げて取り組む。伊丹空港は何が何でも存続というわけではない」と、こう応じたと報道されてもいます。和歌山県の長期計画におきましても関西空港のあり方についての項目がありますし、また、国内3つの航空会社が関空便十数便を減便する方向でこのまま3つの空港を存続させるのであれば、どのような役割分担を担うべきかの方向性を出さなければ関西空港の位置づけはますます低下すると思います。この点、知事はいち早く国土交通大臣あるいは関空株式会社にも話し合いに行くなどの行動力を発揮しているから、内心心強いものがありますが、ここで質問をさしていただきます。
 今後、3空港を一体的に運用するのか、関西空港にシフトしていくかの考え方、知事が言うところの伊丹空港の利便性をとるのか、関西全体の長期的な発展も考えるのか、この3空港のあり方について。また、9月11日、大阪府知事、神戸市長、関空会社の3者は、空港の経営主体を関空会社に一本化し、一元管理で運営すべきだ、こういう認識で一致した、こういう報道もありますが、地元でまとまって国を動かしたいとするこの動きに関して、利用促進対策も含めて知事の見解をお聞かせいただきたいと思います。
 最後の項目であります。NPOサポートセンターのあり方について。
 和歌山県のNPO活動は非常に活発であります。和歌山県の地域の元気の一部をNPO活動が支えている、これは間違いのないと言ってもいいぐらいの活発な活動をしているところであります。このNPO活動と行政機関和歌山県を結ぶ中間支援組織、この重要性は、このことからかんがみると、ますます重要性は高まってくると思います。
 平成20年の9月9日現在でありますが、和歌山県にあるNPO法人の数は285団体、認可申請中のものを加えると291団体になっています。200団体を超えたのはつい最近のことのように思ってるんですが、今ではもう300団体に近づいていると。
 このように、随分NPO活動の取り組みは進展しているところであります。来年2月11日には、これは県費を出す事業でもあろうかと思うんですが、NPOフェスタ、これを和歌山ビッグホエールで開催する計画があり、今のところ参加者1万人を目指した活動、取り組み、こういったものが行われているところであります。
 ところで、このNPOを支援する組織に和歌山県NPOサポートセンターがあります。県が指定管理者制度を使って、NPO法人「わかやまNPOセンター」に運営を管理している施設でございます。指定管理者制度を導入してから、センターへの来場者、これが従前と比較して50%増加、相談業務は運営を開始してからの2年間で1510件、平成19年度の来場者数は8760人で、対前年度比18%の増加、指定管理者制度導入前と比較するならば50%の増、こういった実績が出ているところであります。実績は数字だけではありません。団塊の世代の地域デビュー支援事業、あるいは企業の社会貢献活動の支援、こういったものも行いながら従来の活動領域をさらに拡大している、こういう活動を続けているところであります。
 ところで、この和歌山県NPOサポートセンターが来年度に廃止されるのではないかといううわさというべき情報が流れまして、県内のNPO団体や活動家は存続するための理由を添えた行動を直接的に起こしているところであります。例えば、NPOサポートセンターの存続を求める署名は、NPO法人を初めとする団体330団体、6700人を超える個人署名が集められ──これ、わずか1週間であります。1週間でこれだけ集められまして、7月23日、知事のもとに届けられていると思います。
 参考までに、このNPOサポートセンターでは、この夏休みに大学生のインターンシップも3名受け入れるなど、さらに幅の広い活動をしております。ここでは、すべてを表現し切れないほどの実績を残している和歌山県のNPOサポートセンターですが、今後のNPO法人の活動を支援するプラットホームとしての役割はさらに重要性を増し、残すことが必要だというふうに思います。
 そこで、知事に質問をさしていただきます。
 長期総合計画、ここでもNPO法人の設立数が全国有数であると評価しているように、全国的にも和歌山県のNPO活動は熱心だと、こういう評価もしているわけなんですが、このような和歌山県内のNPO活動について知事はどのような認識を持たれているのでしょうか。
 2つ目であります。NPO活動が活性化している現在においても、支援組織としての和歌山県NPOサポートセンターの存在意義と重要性は、従来と何ら変わらないというか、それ以上に重要性を持ってきている、そのように思いますが、この施設のあり方につきましてどのように考えているのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。この点も知事によろしくお願いしたいと思います。
 以上で、第1問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございます。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの片桐章浩君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、郷土の偉人を敬う教育についてでございます。
 実は私は、知事に当選しましたときですかね、記者会見を受けまして、「あなたはだれか尊敬する人はいますか」と言うんで、「たくさんいるけども、1人挙げろと言われれば陸奥宗光かなあ」というふうに記者の方に答えたことがあります。それほど実は私は大ファンなんでございます。
 それで、陸奥宗光に限らず、郷土の偉人を誇らしく思う気持ちというのは大変大事なことだと思いますし、そういうことの大事さについての理解については、私は人後に落ちないと思います。特に若い人に勇気を与える──我々はその偉人とDNAを共有してるんだというような意味で、若い人たちに勇気を与えるという意味で──教育上の配慮を、郷土教育をしていこうということは大変大事なことだと思っております。
 そこで、私どもは長計を提案するに当たりまして、教育のところで、人づくりのところで、その1つの目標として、郷土教育をきっちりできる和歌山県の教育でありたいと、そういうふうにやろうということを決めまして、それで議会にも御賛同いただいて、その実行として、今、教育委員会で教材づくりとか、学校教育の中でどういうカリキュラムにしていくかとか、そういうことについて具体的な作業を進めているところでございます。
 陸奥宗光その人につきましては、先ほど片桐議員からお話がありましたとおりでございますけれども、その話をいろいろコメントしておりますと1時間ぐらいしゃべっとるということになりますので、大変立派な方だということのほかに一言だけ申し上げますと、実は私は、明治維新というのは和歌山モデルでできておるというふうに思っております。最近、実は勉強したのでございまして、紀州藩が明治維新の後、改革をした、そのモデルを、実は陸奥宗光等々の──それは宗光と伊藤博文の建議によるんですけれども──それを明治政府自身が取り入れて、それで明治政府の近代化路線というのは決まっていったと。そういうことについて、残念ながら紀州藩の人たちが新政府の中で陸奥宗光と浜口梧陵を除いて大臣の位に上った人というのは2人しかいない。残りの人はみんな消えてしまった。それで薩長の人ばかりが残って、紀州藩の功績みたいなのが消えてしまったというのは、残念ながら、私は歴史的事実だと思っています。
 ただ、もっと残念なのは、そういうことについて私自身が、和歌山育ちなんですけれども、ちっとも教えられておらん。陸奥宗光は和歌山出身ぐらいは知っておりまして、外務省に行きますと裏手のほうに銅像が1つだけ建っていて、あっ、和歌山出身の陸奥宗光だけが建っとるなあというふうに思っとるんですが、その持ってる意味みたいなのをそれほど勉強していたわけではなくて、お話がありますように日清戦争のときの指導者とか、あるいは不平等条約を直すときの物すごい功績のあった方で、それに成功して精も根も尽き果てて病気で倒れたと、こういう方だということは認識をしておりました。
 ただし、そういうことをもう一度再発見さしていただいたのは、私は就任以来すぐ県立博物館に行って、それで写真を見ました。それは一葉の洋式軍隊の写真で、「何だ、これは。奇兵隊か」と私は愚かにも言ったら、「いやいや、和歌山の軍隊ですよ」ということで、今のような話が延々と理解されるに至ったわけであります。
 したがって、何を申し上げたいかというと、郷土の子供たちにそういうことをきちんと教えるということは、和歌山県としては本当に大事なことなんではなかったかということを申し上げたいと思うわけで、それが長計の話になっとるわけでございます。
 同時に、湯川秀樹博士についての知識も、多少は私もありました。もちろん立派な方で、片桐議員から御説明のあったような和歌山との関連があるということでございますが、その和歌山との関連というのは、これまた最近知りました。もっと前に知ったのは、小川琢治さんの御子息で、例えば小川環樹さんとか貝塚茂樹さんとか立派な兄弟が学者でずらっといて、その方々の教科書を読んで私たちは勉強したわけでありますが、だけど、その方が、申しわけありませんが、私は和歌山にゆかりのある方であるということは子供のころは知りませんでした。今は知っとりまして、これはいかんということで、ぜひその郷土教育で郷土の偉人をたたえることによって若い人たちが「DNAを共有している我々ももっと頑張れるはずだ」ということでやる気を持っていただくということを、教育上きちんとやっていくというのを目標にしたいというふうに考えている次第でございます。中身につきましては、教育長から後で答弁があると思います。
 次に、関西国際空港の位置づけについてでございます。
 これにつきましては、私は片桐議員から御指摘を受ける前から、関西の発展にとっては関西空港の発展というのは絶対に必要だと。なぜならば、関西が羽ばたくためには、世界との関係を、東京からの流れじゃなくて関西自体が世界に発信されるものでなきゃいけない。そのためには、空港があって、その空港が日本全国、あるいはアジア近隣国に全部つながってるというハブ・アンド・スポークのかなめになきゃいけない。そうすることによって関西全体が伸びる。しかも、これは和歌山空港と言ってもいいぐらい近いわけですから、関西空港が発展することによって和歌山も伸びるというふうに思っております。したがって、関西空港を守るためには、もう必死で頑張らないかんというふうに思っておりまして、先ほどの減便の際も、たまたま私は今関西ブロック知事会の会長を順番で務めておりますので、それを利用しまして早速運動した次第であります。
 それで、これについて、じゃ、どうしていったらいいかというと、関西に3つの空港があって、ばらばらにそれぞれが自己主張しているという事態はやっぱりおかしいというふうに思います。したがって、3空港の一体的運用がぜひ必要だ。例えば、関西広域連合というような構想があります。そのときに、私はそういう構想のときに申し上げておりますが、「もしこれを推進するのであれば、具体的に関西にある空港の一体的運用などできなくて何が広域連合であるか。和歌山県としては賛成する用意は初めからあります」というふうに申し上げております。なかなか議論がありますので具体的な話はそんなに簡単には進みませんけれども、粘り強く和歌山県としてはいろんな手段を通じて、その一体的運用によって関西空港が伸びて、それによって、和歌山県だけじゃなくて関西全体が伸びるということをぜひ実証していきたいと考えております。
 そのためには、もちろん基盤整備も必要でありますし、それから関西国際空港への国内線のシフトが必要であると思います。そのためには我々も努力をしなきゃいけない。大きく構想で努力するだけではなくて、日々の努力もしなきゃいけないということで、先ほどの近畿ブロック知事会の地位をこれまた利用いたしまして、9月から11月までの3カ月間を関空利用促進強化月間というふうにみんなで合意しまして、各府県がそれぞれ利用促進に取り組むように運動しようじゃないかということを提唱して、これを実行に至らしめております。そのほか、これからいろんな議論が出てくると思いますので、関空を大事にするような形にできるだけ力を発揮していきたいというふうに思っております。
 次に、NPOサポートセンターについてでございます。
 これはまた、尋ねられていないんですけれども、ちょっと申し上げますと、NPO活動ということについては、これは生きがいの探求ということで、人々を元気にする意味で大変大事なことだと思っております。
 実は、私は経済企画庁で──これは割合政策実行力において弱体だと言われておるんですが──それを率いまして、NPO優遇税制というのを無理をして実現さした人間でございます。そういう意味では、NPO活動の大事さというのは大変わかっているつもりです。ただし、和歌山県へ来てちょっと思ったのは、付言ですけれども、NPOというアルファベットがついている団体だけを和歌山県は大事にしている。それならば、もともとあるいろんなボランティア団体、それから例えば何とか婦人会とか老人会とか地区連合会とか消防団とか、そういう方もボランティア精神、自発性という意味では大変とうといということをまた主張しなきゃいけないとも思っております。
 ともあれ、NPOセンターについては和歌山県の政策的なヒット商品だと思っておりまして、このNPO法人の人口10万人当たりの認証数は、お話にありましたように20年7月末現在で全国11番目、総数283ということになっております。たくさんの県民の方々がNPOやボランティア活動に携わり、さまざまな分野で地域の問題解決に取り組んでいただいております。とりわけ、高齢者・障害者支援、ひきこもり支援等、主に福祉・環境分野でNPOが増加して県との共同事業に取り組むなど、活躍していただいてるところも評価したいと思います。そうした県民の皆さんの活動がより活発になることで元気な和歌山につながるものと考えております。
 また、実はNPOサポートセンターというのは県営の施設なんでございますけれども、平成14年に開設いたしましたが、世の中の流れで平成18年度から指定管理者制度、お話にありましたようにNPO法人のわかやまNPOセンター──ちょっとややこしいんですけれども──この方に指定管理者になっていただいて、それで管理運営をしていただいております。その管理しておられるNPOのわかやまNPOセンターの単なる施設の管理者にとどまらない活動によって今の活動水準は保たれていると思って、大変感謝をしているところでございます。
 ただ、これからNPOの活動で大事なことは、だんだんと成熟してまいりますので、NPOの数をふやすということだけではなくて、NPOに何をやっていただくか、どういう形でNPOの力を和歌山県民のために使うかということが大事だと思っております。
 と同時に一方で、県政の最重要課題というのもちょっとつらいんですが、行財政改革の観点からは、すべての施設についてできるだけ公費を節約していくということも、また考えていかないといけないと思います。したがいまして、聖域なく全体を見直すという意味で、このNPOサポートセンターという県営施設をどのぐらいの財政規模でどういう形で維持していくか、そういうことについてはこれから見直していかないといけないと思っております。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 危機管理監森 崇君。
  〔森 崇君、登壇〕
○危機管理監(森 崇君) 防災対策についての御質問に一括してお答えいたします。
 初めに、幼稚園や保育園の室内対策の現状でございます。
 幼稚園は110施設のうち74施設で、また保育園は227施設のうち142施設で室内対策を実施しております。
 議員御指摘のとおり、県では、地震から園児の命を守るためには、ピアノの固定などの室内対策が重要であると認識し、市町村に対し補助を行っているところです。また、民間保育園における防災対策の補助施策として、総合防災対策強化事業もございますので、その利用も含め、今後とも市町村に幼稚園や保育園の室内対策をさらに進めるよう働きかけてまいります。
 次に、県営住宅のドア対策の現状でございます。
 現在、建てかえ事業を実施中の今福第2団地におきまして、耐震仕様の玄関ドアを採用しております。今後とも、建てかえ事業を実施する際、耐震仕様の玄関ドアの導入を図ってまいります。
 避難所として指定されている体育館の現状でございますが、県立学校32施設のうち30施設で室内対策を実施しております。市町村所有施設の室内対策についても指導しているところでございます。避難所において、本震や余震による災害を防止するため、体育館における室内対策をさらに進めるよう市町村に働きかけてまいります。
 次に、企業の事業継続計画でございますが、商工会議所及び商工会連合会と連携し、研修会などを実施し、普及啓発に取り組んでいるところでございます。
 御質問の県と地元金融機関とのBCP対策における連携につきましては、現在、地元金融機関との戦略的互恵関係の構築に向けて取り組みを進めておりまして、今後、そういった場において検討してまいりたいと考えております。
 防災対策推進条例の周知につきましては、「県民の友」や県広報番組「きのくに21」などで取り組んでいるところでございます。県内企業については、商工会議所と関係団体とも連携しながら周知徹底に取り組んでまいります。
 近い将来、必ず起こると言われております東南海・南海地震に対し、県民の生命、財産を守る防災対策、特に室内対策には、関係機関と連携、協調して積極的に推進してまいります。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 和歌山県の偉人を敬う教育についてお答えいたします。
 郷土の偉人の教材化につきましては、第5期きのくに教育協議会の和歌山の先人の生き方を教材化するとの提言を受けまして、防災教育の副読本といたしまして、浜口梧陵の絵本を作成いたしました。
 陸奥宗光につきましては、小学校で指導すべき人物の1人として教科書にも記述をされておりまして、各学校で学習しているところでございます。ふるさと教育の副読本「わかやまDE発見」でも、これは十分ではございませんが、取り上げております。
 和歌山にゆかりのある歴史上の人物を郷土の偉人として学習することは、子供たちに地域への愛着と誇りをはぐくむことにつながると考えます。今後は、現在改訂中のふるさと教育副読本におきまして、郷土の偉人に関する記述を充実させるとともに、児童生徒に親しみやすい教材となるよう作業を進め、ふるさと学習の充実に努めてまいります。
 次に、修学旅行や遠足のコースにつきましては、児童生徒の実態に合わせまして、ねらいを持ってそれぞれの学校が独自に設定をしております。
 議員御指摘のとおり、外務省の庭にある陸奥宗光元外務大臣の銅像など、県内外には郷土の偉人たちにゆかりのある施設や場所が多くございます。これらを直接訪れて、その業績や生きざま、思いなどに触れることは、子供たちの心に深く響く学習になると考えます。各学校がこうした学習を積極的に展開するよう働きかけてまいります。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
 33番片桐章浩君。
○片桐章浩君 御答弁いただきましてありがとうございます。
 まず、関西空港についてでございます。
 知事の働きかけがあったのか、早速民間企業ではいろんな文書が出ておりまして、海外出張の際、国内出張に際しても関西空港国内線を利用せい、あるいは私事旅行についても航空便を利用する場合は関空を利用しなさいという、こういう(資料を示す)、企業でも回ったりとか、早速効果が出ていると思いますんで、引き続き知事からも働きかけをお願いしたい、このように思います。
 それから、もう1点でございます。答弁を求めても多分難しいので、また委員会等でやりたいことがあるんですが、NPOについてでございます。
 知事が先ほど御答弁でおっしゃっていただきましたように、県民のために何できんのかというのがNPOの課題だというふうにおっしゃってまして、実は、単なるNPOの数をふやすとか、そういう取り組みだけではなくって、もう県の仕事の下支えをしている、こういう取り組みも既にされております。例えば行政職員の研修の講師派遣ということで、既に行政の職員1321名に対してNPO活動家が講師としてこういった活動の説明に行っている。あるいは、さきの泉議員の答弁に対する福祉保健部長の答弁にもありましたように、小規模作業所がいろんな法的な措置を受けようとしたらNPOへ移行するという、こういう必要があります。29のうち23、もう行ってると言いましたけども、こういったもののサポート、設立とか法的な面のサポートもすべてしているのがNPO、和歌山県のNPOサポートセンターの役割であります。
 既に活動の領域という意味ではある程度ウイングを広げておりますんで、足らずのところは知事からの御指導があろうとしても、現状の活動を十分認識していただきまして、ここを拠点、プラットホームとしてさらに存続さしていただきたいということを強く要望さしていただきまして、一般質問を終わらしていただきます。ありがとうございます。
○議長(大沢広太郎君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で片桐章浩君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時27分休憩
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