平成20年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(長坂隆司議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 36番長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕(拍手)
○長坂隆司君 おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をさしていただきます。
 1つ目に、食品加工による新産業創出についてであります。
 昨年9月議会において、和歌山県の誇る農産物、特に果樹を利用した食品加工戦略について質問をさせていただいて、農林水産部長から「食品産業との連携による加工品づくりを進めて、新たな需要を創出し、地域の特色を生かした加工品づくりを積極的に進める」、そして知事からは「今後、消費者ニーズに対応した商品開発など食品加工分野での取り組みが地域の農業の将来を、あるいは雇用の将来を左右するのではないか、そのために産業としての農業を育てていきたい、そして、県庁で特定の責任者によるヘッドクオーター制をしいて横の連絡をとり、研究開発と農業と食品加工業の振興と3つ合わせて元気な産業をつくっていきたい」と力強い御答弁をいただきました。
 知事の答弁の実現のためにも、食品加工研究の核となる研究機関がどうしても必要との思いで、本年2月早々、「食品開発研究最前線」と題したフォーラムで広島県総合技術研究所食品工業技術センター食品加工研究部長の坂本宏司氏のお話を聞くことができました。坂本氏によれば、「食品はおいしくないといけない。しかし、食べる楽しみを奪われている方々、例えばそしゃく、嚥下困難者のために食品加工開発を行った。そして、落ち込んでいる産業を引き上げることより、伸びる産業をより伸ばす、すなわち選択と集中が大切だ」と言われておりました。
 その後の講演で、わかやま産業振興財団科学技術コーディネーターで、元花王の執行役員であった木村昭雄氏は、花王商品の長く愛されるブランドづくり、健康「エコナ」や「ヘルシア」緑茶に代表されるライフスタイルの変化に着目した健康食品開発と情報戦略の重要性を説明いただいて、和歌山県の果樹産業への期待として、農産物振興にとどまらず、機能性加工食品の開発、製造業との連帯と一体化の必要性を説いてくださいました。
 機能性を追求する農産物加工戦略の方向性に間違いはないという確信のもと、さらに秋田県農林水産技術センター総合食品研究所と新潟県農業総合研究所食品研究センター、そして新潟大学地域連携フードサイエンス・センターの取り組みを、自分の目で見て、自分の耳で聞いてこようと、2月6日、7日の2日間で視察に行ってまいりました。
 秋田県総合食品研究所は、平成7年4月に、もともと醸造研究所であったところを、当時の知事が「米作といった1次産品だけでは財政基盤が脆弱だ。だから付加価値を上げるために加工を考えた一般食品もやろう」と、いち早く食品加工に着目したのであります。スタッフ30人弱で、技術職が10名強もいて、企業向けの開放研究室が5室、技術支援、研修、そして情報提供と、いいものをつくるための積極的な、具体的な取り組みをしておりましたし、秋田県自身が職員の研修に熱心で、人材を育成しようという意気込みを持って、秋田大学や秋田県立大学の力もかりて健康強調表示ができる特定保健用食品を取得していこうという明確な意図を感じました。
 次に、新潟県でありますが、ここも水田とコシヒカリにずっと頼ってきた体質があったのですが、昭和33年4月には、農産物の利用加工と食品産業をということで新潟県食品研究所が設立されたのであります。平成9年4月に今の食品研究センターとなり、同12年に産学官連携ということで3室の企業向け開放研究室がつくられました。見事なくらい食品加工プラント機器類が設備されており、目の前で企業が実地研修に取り組んでおりました。代表的なのが、「サトウの切り餅」で有名な佐藤食品工業や、「柿の種」やあられの亀田製菓であります。
 また、興味深かったのが、柿渋液でラーメンのめんを製造、商品化して好評を博しているということであります。柿渋液に含まれるポリフェノールがたんぱく質とくっつく特性を利用して、ビタミンCを添加して、腰の強い延びにくいラーメンを開発したのです。早速、御紹介いただいた新潟駅前の店でおいしいしこしこめんを食べてまいりました。おいしかった。和歌山県が先にお株を奪われたようなものであります。
 今や、新潟県には1000社、売り上げ6300億円強の食品加工産業の集積があります。昨年来、韓国、タイなど東南アジアからの視察も多く、米粉の特許を使わせてほしいそうです。
 最後に、新潟大学地域連携フードサイエンス・センターでありますが、平成16年に大学が独立法人化され、何か地域貢献、社会貢献をということで、農学部が音頭をとって、工学部、そして医学に比べて危機感のあった健康志向の歯学部、それに教育学部、最後に医学部が入って、大学の組織の中でバーチャルなフードサイエンス・センターがスタートしました。産学官のイベント開催などで手持ちのシーズ発信から始めてみると、各学部にとっても新鮮な刺激となり、相乗効果を生み出し、翌年から活動資金ももらって、県の新潟県産業創造機構も協力して企業を30社集めてくれたようです。競争的研究資金も獲得できるようになり、震災時に食品メーカー自体が被災したこともあって、非常食、災害食の研究も進んでいます。あのブルボンも、おいしい乾パンをつくっています。
 今後、センターとして、大学の教育的なところに特化して、企業の中堅社員を強化するための社会人教育も行って、人材育成、そして横断的な総合的大学院をつくっていこうとしています。
 県はもちろん、政令指定都市となった新潟市とも連携し、3年前から食と花の世界フォーラムを国際会議と国際見本市と抱き合わせで開催しています。多くの食品企業と県食品研究センター、そして大学のフードサイエンス・センターがうまくリンクされれば、食品王国新潟県がこれからも飛躍的に発展するのではないか、そして和歌山県も大いに学ぶところがあるのではないかと痛感いたしました。
 そこで質問ですが、1つ、このたび県は、新年度予算に、おかげさまで県工業技術センターに(仮称)食品開発室を設置いただくということであります。もともと定員4名の生活産業部の食品工学担当がいらっしゃいますが、この際、スタッフを増強して、付加価値の高い機能性食品の開発を実施して、新食品産業を創出していただきたいと大いに期待するものです。
 それには、農水のものづくりと商工のものづくり、このリンクさせた取り組みが欠かせません。ぜひ技術者、研究者といった専門家をトップとした、まさに先述の新潟大学で各学部横断的につくられたフードサイエンス・センターのようなものを、この食品研究室を核にして、県、そして県農林水産総合技術センターなどの試験研究機関、県内各大学、そして企業とともにつくっていってほしいと思いますが、いかがですか。あわせて、この食品開発室をどう発展させていくのか知事にお伺いします。
 2番目、例えば「体脂肪が気になる方のためのお茶」とかいった健康への効用を表示することが認められた食品、すなわち特定保健用食品、題して「特保」ですが、今般の新長期総合計画にも「特定保健用食品の認定も視野に入れた機能性食品等の研究開発に取り組む」と初めてうたわれております。和歌山県においても、ぜひ本県の恵まれた農水産物資源から幾つか「特保」を生み出していただきたい、いや、必ず生み出せると思うんですが、このいわゆる「特保」を取得していく取り組みもこの食品開発室の大きな役割と考えてもよろしいでしょうか。知事、御答弁ください。
  〔議長退席、副議長着席〕
 3番目に、和歌山県立医科大学も独立法人化しております。今後、和歌山県のアグリビジネスの発展のためには、健康学、健康食といった分野で和歌山県立医科大学の参画は欠かせないのではないでしょうか。知事、公立・私立を問わず県下各大学に号令をかけてください。新産業創出のために産学官民を束ねられるのは知事しかいません。ぜひよろしくお願いいたしまして、現段階、要望させていただきます。
 2番目に、和歌山県の救急医療体制についてであります。
 最近、救急搬送の患者が病院に受け入れを拒否されて死亡に至るケースが全国各地で続発して後を絶ちません。一昨年8月には、32歳の妊婦が奈良県で救急搬送を19カ所断られて死亡、昨年8月には、奈良県橿原市で38歳の妊婦が延べ12回の照会をかけたが、病院に受け入れを断られ、救急車内で死産という事件もありました。大阪府では、大阪市の男性が、近隣の病院を含めて何と39回拒否された末、ようやく見つかった病院に到着後に死亡しました。
 大阪府医療対策課によると、昨年、重症患者の搬送で1回以上受け入れを拒否されたのは約3200件、拒否の理由で最も多いのが満床で617件、手術中か患者の対応中が421件、処置が難しいが362件、専門外が175件、医師不足が53件だったそうです。
 また、2月25日付「朝日新聞」朝刊によると、大阪府の救命救急センターが満床で重篤患者の受け入れが不能になる事態を避けようと、入院患者の転院先、空きベッドの確保のため躍起になっているようで、朝9時に2~3人の救命救急センターの医師がタウンページ片手に、あ行から順に病院に電話をかけまくっているというのであります。
 病院の医療機関の病床数は、96年の191万床から06年は179万床に減少、一方、救急搬送される患者は324万人から489万人に急増しているのです。冬場は、特に病床の確保が難しいようです。全国都道府県には救急医療情報システムがあって、病院の受け入れ状況がパソコンで示されるようになっています。京都府では、本年2月末現在で、搬送中に死亡したケースはありませんでしたが、重症患者のたらい回しは1割超あるようで、府消防室によれば、京都府救急医療情報システムはリアルタイムの更新に限界があるといい、的確な病院を選定するには、システムの改良や消防と病院が日ごろから連絡を密にとるしかないと言っています。
 また、兵庫県で昨年、姫路市の男性が救急搬送の受け入れを17病院に断られ死亡した事件がありました。17病院に拒否された際、姫路市消防局は、病院側に空きベッドの状況や診療科目などを入力してもらう広域災害・救急医療情報システムで空床の病院に問い合わせましたが、既に状況が変化していました。システムは、情報の更新が毎日朝と夕の2回だけで、緊急時に有効していなかったということです。今後、満床になるなど状況の変化に伴い随時更新するよう、各病院に県から要請したとのことです。
 そこで、質問に移りますが、1つ目、和歌山県救急医療情報センターは、現在、県防災センターの2階にあります。和歌山県救急医療情報システムは、昭和57年5月に運用を開始し、県内262カ所の医療機関に端末機を設置して、医療機関から随時応需状況を登録してもらって、救急患者発生時、緊急の場合並びに県民からの問い合わせに対し、救急医療情報センター及び県内22消防機関に設置されている医療端末装置で即座に情報を取り出し、救急患者などを迅速かつ的確に医療機関に案内することを目的として24時間体制となっております。
 しかるに、県救急医療情報センターでは、絶えず正確な情報提供ができるような進行管理はなされていますか。医療端末が設置されている救急告示病院が、絶えず情報更新を徹底すべく指導をなさっているのでしょうか。県下各市町村消防にとっても当センターは情報の発信源でありますが、センター運営の予算措置はどうなっているのでしょうか。福祉保健部長にお伺いいたします。
 2番目、救急車による出動件数、搬送人数は年々増加の一途をたどっております。平成18年で出動件数4万5466件、搬送人員は4万3606人で、前年比約2.3%増、平成9年に比べると約1.5倍もの数に上っています。限りある救急車台数であるので、出動件数が多くなると、どうしても救急車の現場到着も遅くなり、一刻を争う重症患者の患者搬送に支障が出かねない状況であります。
 救急出動の中には、緊急性が低いのにタクシーがわりに救急車を要請するケースも少なくないと聞いております。利用者も、症状が軽い場合は、自分で最寄りの医院や病院へ行ったり、早目の診療を受けるなどして救急車の適正運用に理解、協力していかなければなりません。病院においても、救急車で運ばれてきた人も、病院で診療を待っている人も、同じ患者の立場でトリアージしていく受け入れ側の意識も重要であります。
 県として、救急車の適正利用について、どのように啓発を行っていますか。また、全国的に現在有料の民間搬送事業者もできておりますが、低所得者にも配慮し、かつ高齢化、核家族化のあおりを受けた独居老人などに対する弱者対策も必要であります。今後の救急車での搬送について、県の方針を危機管理監にお尋ねします。
 3番目、全国的な傾向でありますが、救急告示病院を初めとする2次救急医療機関が減少してきております。本県においても、救急告示病院を撤回する病院も出てきているとお聞きしております。本県における救急医療体制の中で、病院群輪番制や救急告示医療機関体制は、問題なく適切に機能、活用されているのでしょうか。福祉保健部長にお伺いいたします。
 4番目、大阪府を初め他府県において、救急搬送のたらい回しの報道が増加の一途をたどる中、和歌山県下においては、幸い今は問題が起こっていませんが、絶対安心はしていられないと思います。救急車の呼び出し件数は増加傾向で、いつか消防もパンクするかもしれません。そして、受け皿たるべき救急告示病院は減少していく、救急医療現場に携わる人々の心身疲労、それに厚生労働省の看護師1人に患者7人という割合での人材確保が困難な病院も少なくありません。
  〔副議長退席、議長着席〕
 不安な病根は、和歌山県下にもはびこっていないかと思います。相変わらず救急医療においても北高南低の状況であります。他府県のような事態が生じないよう、今こそ将来に向けた安全・安心な救急医療体制をいま一度再整備、再構築していかなければならないと思いますが、いかがですか。救急医療体制の現状把握とあわせて知事にお伺いいたします。
 3点目に、和歌山下津港についてであります。
 去る2月28日、2007年の県内輸出入額が発表されました。輸出額は8年連続でふえ続け、初めて5000億円を超えて5728億円となりました。鉄鋼は、量は減ったものの、アジア中心に輸出額がふえ、他に石油製品、繊維機械等が好調、輸入額は全体の7割を占める原油が価格の高騰を受けており、あとは鉄鉱石等です。
 国では、輸出はアジア向け、特に中国、中東向けが増加し、輸入ではロシアからの原油や鉄鋼がふえているようです。おかげさまで、ガントリークレーンも週1船のコンテナ荷役のほかに鋼管等のばら積み荷役にも利用され、雑賀崎の工業団地に立地された日本石油鋼管株式会社も、輸入主体に3カ月に2船ぐらいのトラフィックがあるようであります。
 先日、港湾関係者の方からお話を伺いましたが、ある荷主の方が「中国から見て和歌山県は決して不便ではない。むしろ魅力もある。それに製品が最終的に日本で完成された場合の『メード・イン・ジャパン』の表示は、他国向けにも大きなブランド力がある。食の安全が問題になって、食品でも日本製というだけで自国のものより重宝がられているのが現状だ」と言われていたそうです。
 また、雑貨等一般コンテナ貨物は、原油高がこたえて厳しい状況だし、中国からの川砂も輸出禁止のあおりを受けて、去年3月に取り扱いが全くなくなっています。コンテナの横持ち輸送、すなわちドレージでも、ゲリラ的な料金でかき回す業者も出てきたりで、港湾関係の景気も殊さらよくない状況であります。
 最近、私も和歌山港を眺めてまいりましたが、ただ1つ、今、和歌山港のヤードには、ピーク時とはいかないまでも木材がいっぱい積まれており、たくさんの労働者が忙しくされており、重機を四方八方に動かしているさまを見て、久しぶりに活気を感じた次第です。
 先月、北米からの輸入材が和歌山港で陸揚げされたようであります。瀬戸内海の港より、大阪、名古屋といった大消費地にも近い利点もあり、もともと木材荷役はお手の物、荷主側も港を1つか2つに絞りたい意向を考えれば、和歌山港も利用促進されれば、木材港としてかつてのように活況も呈してくる可能性もあるのではないかと期待するものであります。休む間も惜しんで、現場担当の方も事務職員も総動員で頑張っておられるのが印象的でありました。
 そこで質問に入りますが、1つ目、今回の新長期総合計画において、前回の長計に比べて、随分港湾施策が意気込みも取り組みも減退したように感じますが、今後、和歌山下津港を本県の発展にとってどう位置づけ、利活用促進を図られるおつもりか、知事にお伺いいたします。
 2番目、スーパー中枢港湾への機能集中という国策もあり、コンテナ貨物の取り扱いには苦戦している和歌山港でありますが、木材港として、ばら積みの在来船の取り扱いとしては昔から定評のあった和歌山港であります。中国との定期航路開設の努力は引き続きお願いをするものでありますが、木材あるいは鋼管を初めとする在来カーゴなら他港に負けないといった特徴のある外貿港湾として、セールスポイントを絞った戦略が重要ではないかと思いますが、県土整備部長、いかがですか。
 3番目、輸出入取り扱いのメーンである和歌山下津港本港区周辺の港湾整備の現況と、今後どのような港湾づくりをされるのか、県土整備部長にお伺いします。
 4番目に、南海本線紀ノ川橋梁についてでありますが、平成15年9月の予算委員会、平成16年の6月議会の一般質問でも取り上げさせていただきました。
 予算委員会では、平成15年に鉄橋建造100年を迎えて、東南海・南海大地震が勃発したときの耐震性、特に津波が襲来したときに持ちこたえられるのかお聞きしたところ、当時の企画部長の答弁で、「会社として平成6年から継続監視を行っている。また、本県の地域防災計画の鉄道施設災害予防計画において、南海電鉄が鉄道施設の地震災害予防のための諸施設の整備を行うとしている。県としても、会社に対して徹底の申し入れを行う」と答弁されました。水中での調査、補修を聞きましたら、企画部長が、「直近では平成13年11月から14年3月まで大規模な詳細調査を行って、これに基づいて必要な補修を行っている。下部工、橋脚の検査については、河床の変動調査と橋脚の衝撃振動調査を実施して、それについては異常がなかったと聞いている」と答えていただきました。
 平成16年6月議会では、「ことし2月27日から3月31日にかけて、南海電鉄において定期検査を実施したところであり、同社から耐震性及び津波の耐久性など安全性については十分確保されているとの報告を受けている」と企画部長から答弁がありました。
 しかし、減価償却資産の耐用年数等に関する省令によると、鉄道用の橋梁は、鉄筋コンクリートづくりのものが年数50年とされています。南海紀ノ川鉄橋は、ことしで105年経過し、金属疲労、ピア(橋脚)の劣化は甚だしいと思います。それに、橋げたの底も実に浅い構造なのです。上流がはんらんして、大木が流れてきて橋脚に激突したらひとたまりもないのではないでしょうか。
 昨年8月には、アメリカにおいて、ミシシッピ川にかかる高速道路橋が崩壊する惨事も発生しました。この橋はわずか築40年であったと聞きます。
 一方、南海の大規模複合商業施設なんばパークスは、平成15年に第1期完成、第2期は平成19年4月にグランドオープンされました。すなわち、南海電鉄は、鉄道会社としての企業経営の第一の理念であるべき大阪府民、和歌山県民を初めとする乗客の命と安全を守ることを放棄し、第二義的な表面的に華やかな商業開発のほうへ貴重な経営資源を突っ込んだのであります。2期オープンの直前、平成19年1月25日には、7つの子会社を取締役会において解散することを決議しております。
 南海和歌山市駅周辺は衰退し、かつてのにぎわいはうせております。乗降客も少なくなっております。以前南海電鉄に勤めておられた運転手OBの方が、「命拾いした」と言っているのです。「もともと4両編成であった電車が8両編成になって、荷重が倍増し、何十年も耐用年数を過ぎた南海鉄橋がいつ崩れるかと、運転しながらいつも冷や冷やしていた」と言うんですね。
 私も、競輪場下からボートで海釣りに出かけるときにこの鉄橋の下を通りますが、何とも古びた、カキ殻のいっぱい付着したれんが橋をいつも眺めては、大丈夫かと素人目に心配をしております。
 実際に橋脚を水中撮影いただいたカラーコピーを入手しております。皆様の手元にお配りしたものであります。ピンクの部分が実際に撮影をしたところで、特徴的なところをこの黄色のマーカーで表示しました。特徴的なところですね。これには剥離、十分見られると思いますし、れんがもかなり崩れてきておりますし、カキもこんなにごぼっとこぶのように付着している状況であります。橋脚に亀裂や破壊は見当たらなかったけれども、上流側のコンクリート側に、こういった5~6センチの剥離が幾つも発見されております。
 私の亡き父は南海電鉄の社員でした。約27年間も南海にお世話になった者です。平成3年に亡くなりましたが、そういえば、「近いうちに南海鉄橋は危ないぞ、崩落事故で県民の多くの命がなくなれへんか」といつも心配しておりました。鉄道会社が乗客の安全を放棄することは、企業としての使命を放棄することに等しいと思います。何も起こらなければ大丈夫では済みません。まして、東南海・南海地震も近々起こる確率が極めて高いのです。県民の命を守るべき行政も、至急厳しく対処すべきであります。大惨事が起こってからでは遅いのです。事前に対応する、これが行政の責務ではないでしょうか。
 2007年3月20日付「読売新聞」に、現静岡文化芸術大学学長川勝平太氏と国土交通省技監谷口博昭氏の対談記事「国土形成計画がスタート」が載っておりました。今までは、国力を上げるため、道路交通網の整備を中心とした全総で国からどう変えていくかという視点でありましたが、これからは大きく変わって国土形成計画になり、国と地方が協働してビジョンづくりを進めるとともに、地域ブロックごとに地域の独自の計画を実行していく時代だと言われています。すなわち、阪神大震災の悲劇を教訓に、地方みずからが自立して地域住民の生命の安全を確保していく時代なのであります。
 知事、県下にあるたくさんの橋のうちの1つのささいな問題と片づけないでください。県民の命を守ってください。ぜひ南海電鉄に強く働きかけて、紀ノ川橋梁の改築を実行させてください。知事に答弁を求めます。
 また、企画部長には、平成15年9月の予算委員会、それに平成16年6月議会の当時の企画部長答弁に間違いはないか、お答えください。
 これで、第1問を終わらしていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中村裕一君) ただいまの長坂隆司君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、食品加工による新産業創出についてお答え申し上げたいと思います。
 食品加工による新産業創出につきましては、新長期総合計画の中で、産業部材、素材、暮らし、観光とともに5つの重点分野の1つとして取り上げておりまして、その背景には、本県の果樹などの農産物資源の豊富さから食品加工分野に注目しまして、これを先行的に取り組んでまいりたいと考えております。
 最近、国におきましても、地域資源活用とか、あるいは農商工連携とか、そういうものがキーワードとなっておりまして、さまざまな施策が展開しつつあります。
 当県におきましても、このような動きは結構ございまして、例えばきのう、坂本県議からも御発言がありましたように、梅の機能性研究講座を和歌山県立医大につくるとか、あるいは柿酢を一緒に研究するとか、それから国の研究資金を持ってまいりまして、それでアグリバイオ、これの研究をみんなでやるとか、そういうことについても取り組んでまいりました。ただ、明確な意識、意図というふうに御発言がありましたが、そういうものをさらに明確にして、そういう意味で長計に書いて、新政策でも大いに取り上げて、今後頑張っていきたいと思っております。
 で、その1つが本県におきます、新年度からの工業技術センターに食品開発室を置きまして、農林分野とものづくりとの融合を目指す、それから健康ブームや高級志向に対応した機能性食品や食品素材などの新たな分野への研究開発に取り組むということをやろうとしているところでございます。特に、ここには少しお金をつけまして、なけなしのお金をはたきまして、特にその研究資材、これを装備しておく。我が工業技術センターは、和歌山県の中小企業の方々が大いに利用するという意味で大変すぐれた、他県に比べても自慢できるような、そういう存在であると思います。その中小企業者の方が、これから特に重点になっていくような商品、食品加工分野で十分な共同研究ができるように、なけなしと申し上げましたが、予算をつけさしていただいたということでございます。
 今後、具体的なそのほかの共同研究といたしましても、和歌山県立医科大学あるいは和歌山大学、近畿大学などの県内の大学を初め関連企業、農協、食品研究機関等と協同して、新たな食品産業の創設に向け取り組んでまいりたいと思っております。
 2点目の特定保健用食品についてでございます。
 これにつきましては、県では平成17年度から和歌山県立医大と連携し、柿酢の機能性についてモニター調査を実施し、血圧の低下をもたらす可能性があるという報告がなされております。また、これにつきましても、幾つかの企業で既に幾つかの商品を出して全国に売り出していると、あるいはプロモーションをかけているというような動きもございます。
 議員御指摘のように、「特保」も視野に入れた検討を行ってまいりたいと思いますし、また、民間の企業にも大いに頑張っていただきまして、「特保」につきまして、医学的あるいは栄養学的な見地から多くの試験データの蓄積をしていくということをやっていきたいと思っております。それによりまして、この「特保」みたいな機能性食品工業がどんどん盛んになるということを期待していきたいと思います。
 食品開発室、これは工業技術センターの食品開発室におきまして、産学官の連携を推進する中で、新たな食品産業の形成や、こうした企業の「特保」取得の取り組みを積極的に推進してまいりたいと思います。
 次に、和歌山県の緊急医療体制でございます。
 これにつきましては、本県の救急医療体制は、地域の拠点病院を中心に、救急救命センターである日赤医療センター、それから和歌山県立医大という大御所が2つ、後ろに控えている、こういう体制で救急患者を受け入れる体制を確保しておりまして、幸い、他県で発生しているようないろんな問題は和歌山県には発生していないと思います。ただ、これはひとえに県内の医療従事者、特に病院に勤めておられる方々の献身的な御努力、御尽力によるものと感謝しているとともに、この方々の努力だけではいかんというふうにも思っているところでございます。
 近年、医師不足や軽症の疾病者が2次、3次の救急医療に集中化してくるということが御指摘されておりましたが、そうした機関の負担が大きくなり過ぎると、今後の救急医療体制の適切な確保が懸念されるところでございます。県といたしましては、病状等に応じた適切な受診をしていただくなど、県民に救急医療に対する御理解と御協力をいただくとともに、救急医療機関と緊密な連携をとりながら、診療体制を堅持し、救急医療体制を確保してまいります。
 幸いといいますか、このような努力の一環で、私ども「新宮モデル」と言っておりますけれども、開業医の方々と病院が協力して、少しでも病院の勤務医の宿直とか、そういうのを減らしていこうというような試みもできてまいりました。それから、この動きは田辺にもありまして、小児科でみんなで協力して何とか守り立てようと、こういうような動きも出てきております。お医者さん、あるいは看護師の方、こういう方の献身のみに甘えるということなく、県としてもあらゆる努力をしてまいりたいと考えております。
 それから、和歌山下津港でございます。
 和歌山下津港は、年間4600万トンの貨物を取り扱う本県最大の港湾であり、和歌山市、海南市を初めとする紀北地域の産業の発展に今後とも重要な役割を果たしていくものと考えております。このため、陸上高速交通網と連携した効率的な物流機能を整備するという前計画の理念を引き継ぎ、今後とも港湾の利便性向上に資する施設整備を進めていく考えであります。
 また、和歌山下津港のみならず、他港も含めて、議員御指摘のような、ばら積みにもその可能性を探ってまいりたいと思いますし、また、その積む荷物のもとになるような、そういう産業を振興して、それでまた、その産業振興で出てきた産業の方に和歌山の港を使っていただくということもまたお願いをし、これを前提にして国際コンテナ航路を誘致したり、あるいは、これは別の観点からですが、クルーズ客船に寄港してもらうように働きかけたり、いろいろな方策を通じてポートセールスに努力し、頑張ってまいりたいと思っております。
 それから次に、南海本線の紀ノ川橋梁についてでございます。
 私も、もちろん県民の命と安全にかかわる、これは大変重要なことであると考えております。
 南海電鉄からは、東南海・南海地震などの地震対応について、平成16年から17年に橋脚の耐震性能評価を実施し、橋脚の安全性が確保できる結果が得られ、あわせて平成18年10月には、震度5弱以上の地震が到達する前には車両の停止を指示するような、あるいは橋から出てもらうというような緊急地震速報システムを導入したという報告は受けております。
 しかしながら、議員御指摘の趣旨を踏まえ、今後とも南海電鉄に対して、安全性は確保する、徹底するというふうに強く申し入れを行ってまいりたいと考えております。
○議長(中村裕一君) 福祉保健部長井畑文男君。
  〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) 県救急医療情報センターについてお答え申し上げます。
 和歌山県救急医療情報センターにおきましては、和歌山県広域災害・救急医療情報システムの管理運営業務を行っておりまして、救急等に関する医療機関の空床情報等を消防機関や医療機関等に情報システムを通じて適切に提供するとともに、県民からの問い合わせに対しましても情報案内を行ってございます。
 県救急医療情報システムによる空床情報等の正確な情報提供につきましては、情報の更新されていない医療機関に対しまして、1日2回の督促メールにより情報更新を促すとともに、情報システムに登録している医療機関に対して、救急医療に対応できる状況を常時把握するとともに、状況が変わり次第、速やかに情報更新を行うよう依頼を行ってございます。
 また、県救急医療情報センター運営の予算措置につきましては、国、県及び市町村の負担により、平成20年度当初予算案では1億1584万4000円となってございます。
 次に、病院群輪番制と救急告示医療機関体制についてでございますが、入院治療を必要とする患者を対象とした2次救急医療を担う救急告示医療機関及び病院群輪番制病院の役割は非常に重要であると認識してございます。市町村や関係機関の連携のもと、こうした救急医療制度を効果的に活用するなどにより、県内の2次救急医療体制を確保しているとこでございます。
 議員御指摘のとおり、本県におきましても救急告示を撤回する医療機関はございますが、それぞれの保健医療圏における医療機関間の連携や御協力により、現在のところ、救急患者の受け入れに関して支障が生じていないものと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 危機管理監杉本雅嗣君。
  〔杉本雅嗣君、登壇〕
○危機管理監(杉本雅嗣君) 救急車搬送の適正利用についての御質問にお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、救急車による出動件数は年々増加しておりまして、現場到着時間が徐々に遅延する傾向にございます。このような状態が続けば、救命率に影響が出るおそれがあります。
 このため、従来から市町村消防本部などと連携いたしまして、「県民の友」や市町村の広報紙などを通じて、急を要しない場合の通報は救急活動の支障となりますので、タクシーや公共交通機関など他の手段を御利用いただくよう、救急車の適正な利用を啓発しているところでございます。
 県といたしましては、真に緊急を要する方がすぐに救急車を利用できる救急体制が必要と考えておりまして、病院情報提供サービスや利用者の理解を前提とした民間の患者等搬送事業の活用など、適切な救急体制の確立に向け、市町村に対し指導、助言を行ってまいります。
○議長(中村裕一君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) まず、和歌山下津港のポイントを絞った利活用促進戦略についてでございます。
 県におきましては、現在、中国航路も視野に入れた和歌山下津港への新たな国際コンテナ航路の誘致に向けて貨物需要を掘り起こすなど努力をしているところではありますが、議員御提案の在来カーゴを特徴とする外貿港湾としてセールスすることも和歌山下津港の発展につながるものと考えております。
 今後とも、御指摘の点も踏まえまして、港湾施設の整備に加えまして、背後圏に立地する企業へのポートセールス、それからPRに引き続き努めてまいりたいと思います。
 次に、和歌山下津港の港湾整備の現況、それから今後の港湾づくりについてでございます。
 和歌山下津港本港区周辺では、大型船舶に対応しました水深12メートルの岸壁2バースやコンテナクレーンなど、効率的な国際海上輸送に対応した施設が整備されております。今後、これらの施設をより有効に活用していくために、臨港道路、防波堤などの整備により、港湾の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 企画部長森 崇君。
  〔森 崇君、登壇〕
○企画部長(森 崇君) 南海本線紀ノ川鉄橋についてでございますが、平成15年9月予算委員会及び平成16年6月議会での当時の企画部長答弁につきましては、私も改めて確認をいたしましたが、いずれもそのとおりでございます。
○議長(中村裕一君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 再質問を許します。
 36番長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 御答弁いただきました。
 食品加工については、ぜひ和歌山県ならではの、さしずめ紀の国フードサイエンス・センターといったものに発展できるよう、今後の食品開発室の発展、充実に期待いたします。
 救急医療体制については、救命救急センターといった3次救急医療機関に過大な負担がかからないよう、2次救急医療体制の充実とチェックを要望いたします。
 南海紀ノ川鉄橋の件で再質問をさせていただきます。
 1つ目、平成15年9月議会予算委員会での企画部長答弁の中にある補修というのは、どんな工事でしたか、どの程度の補強をしたのですか、具体的にお示しください。
 2番目、平成12年後半には、既に南海電鉄の内部的な意思決定機関で2億円ぐらいの必要な補修を決定していると聞いておりますが、事実でしょうか。
 3番目、補修を行うということは、南海電鉄も紀ノ川鉄橋の改築の必要性を認識しているからだと思います。補修を行ったのは、企画部長の答弁によれば平成14年ごろになると思うのですが、その前に橋梁の改築の話が南海側から、あるいは河川管理者たる当時の建設省から県側へ説明がありませんでしたか。
 4番目、県側への改築説明が、もしないというのなら、県から会社へ紀ノ川橋梁の改築計画があったかどうか事実関係を問い合わせてみてください。運輸事業というのは、所轄官庁の監督下にあるものです。南海電鉄内部で紀ノ川橋梁の改築を決定していたのかどうか、行政には調査する責務があると思います。
 私が議政壇上でお尋ねするからには、確固たるものを持って申しております。私の手元にある文書、平成12年12月20日付、南海電鉄鉄道営業本部より南海の関係各社へ、「南海本線紀ノ川橋梁の改築計画について(報告)」という文書が送られているではありませんか。その中に、「耐震性に欠けた橋梁であり南海道地震の再現周期も近づいていることから、平成10年7月22日付け常務会において、全面改築の方針で詳細設計の実施と河川協議の開始を進めること」を決定いただいたとあります。平成10年には、会社側は耐震性に問題ありと認めて改築しようと決定してるんですよ。
 続けて、「本事業の実施は、工事規模・費用ともに大きく、経営収支に及ぼす影響が懸念されることから、『事業内容の精査による費用最小となる工事計画』『公的補助・助成金の適用』『可能な限りの延命化』等を主眼とし、その後、社内関係先ならびに河川管理者等と検討・協議を行いました」と続きます。「今回、改築計画の概略がまとまりましたので、本案により実施設計及び許認可申請準備等を引き続き実施いたしたい」とうたっております。
 工事計画では、まず工事方式として、「現下り線を単線運行で使用し、現上り線と計画上り線とが同位置となる、新橋梁を築造する」とあり、スケジュールは、工事開始が平成17年度ごろ、新橋梁切りかえが平成22年度ごろという明確な計画がうたわれているのです。本来なら、遅くてももう改築工事にかかっている時期なんですよ。
 そして、新橋梁へのかけかえまでの延命対策として、「より適切な検査・診断と時機を逸しない最小必要限度の補修を行うことで、延命化を図ることといたしたい。なお、補修概算総額は周期塗装を含め約2億円程度必要である」と、ここに書いてあるんですね。
 その当時、鉄道営業本部の統括部長をされていたのが亘現社長であり、鉄道営業本部の施設部長をされていたのが現常務で現鉄道営業本部長の山部氏であります。当時、橋梁改築の重要性を力説されたまさに当事者が、今、会社の中核を担っているわけであります。県から南海へ強く抗議してもいいと思うんです。
 この内部文書を見ますと、平成15年、16年の私の質問に対する当局の答弁は、不誠実、偽りになるのではないですか。平成10年7月22日付で全面改築の方針が打ち出されていること、平成12年12月20日に改築計画が配布されているということは、それ以前に調査をして認識しているはずであります。県にも、当然、改築に当たっての相談があったはずです。それなのに、平成13年から14年に調査、補修をしたとだけ答弁しているのは、その時間的なずれをどう説明するのですか。納得できません。企画部長、お答えください。(拍手)
○議長(中村裕一君) 企画部長森 崇君。
  〔森 崇君、登壇〕
○企画部長(森 崇君) 再質問にお答えいたします。
 まず、1番目の補修工事の中身でございます。
 15年9月の予算委員会での企画部長答弁に関してでございますけども、このとき、平成13年11月から14年3月にかけて大規模な詳細調査を実施──南海電車がですね──しております。これについて、上部工についても下部工についても検査をし、それに対して必要な補修工事、ボルトの交換とかそういうことを行っております。
 それから、2番目の平成12年、内部での問題につきましては、私は承知しておりません。
 それから、3番目の問題についても、認識しているんではないかというような問題につきましても、承知しておりません。
 それから、4番目の、やはり県から会社へ言うべきではないかということにつきましては、実は鉄道事業者の施設に関して、法的に県が権限を有しておりません。しかし、先ほども知事申し上げましたように、県民の安全・安心にかかわる問題でございますから、南海電鉄から引き続き情報収集をしたいというふうに思ってございます。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 再々質問を許します。
 36番長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 答弁いただきました。まあ、ボルトの交換ぐらいですかね。
 私は、高松に住んでおりますので、どちらかというと、大阪へ行くのに、JR和歌山駅よりも、おやじが勤めとった南海の市駅を利用することが多い。今でも南海電鉄ファンです。南海が嫌いだから、憎いから申しているのではありません。県民の命にかかわる問題だから言うのであります。
 あいまいな県の答弁、南海側の県当局への回答を総合しますと、納得できない。ぜひ調査する必要があります。質問を留保して、県議会へ特別委員会を設置して、なお詳細を県議会の問題として調査する必要があると思います。後刻、議長、会派から申し入れをさしていただきたいと思います。
 府県間道路が大事なように、南海本線も和歌山県と大阪府をつなぐ和歌山県民にとってはなくてはならない交通手段であります。ぜひ前向きに県が、そして県議会が全体の問題として対処していくよう要望さしていただいて、時間がありませんので、本日は降壇さしていただきます。(拍手)
○議長(中村裕一君) 以上で、長坂隆司君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時48分休憩
────────────────────

このページの先頭へ