平成19年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(全文)


県議会の活動

平成19年12月
和歌山県議会定例会会議録
第6号
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議事日程 第6号
 平成19年12月18日(火曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第142号及び議案第143号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議案第153号から議案第177号まで、並びに請願5件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第3 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
 第4 特別委員会閉会中継続審査の件
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会議に付した事件
 第1 議案第142号及び議案第143号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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出席議員(45人)
 1番 泉 正徳
 2番 山本茂博
 3番 前芝雅嗣
 4番 浅井修一郎
 5番 吉井和視
 6番 向井嘉久藏
 7番 門 三佐博
 8番 町田 亘
 9番 川口文章
 10番 平木哲朗
 11番 花田健吉
 12番 須川倍行
 13番 大沢広太郎
 14番 谷 洋一
 15番 平越孝哉
 16番 下川俊樹
 17番 岸本 健
 18番 山下大輔
 20番 藤山将材
 21番 新島 雄
 22番 山下直也
 23番 井出益弘
 24番 宇治田栄蔵
 25番 多田純一
 26番 中 拓哉
 27番 角田秀樹
 28番 江上柳助
 29番 山田正彦
 30番 坂本 登
 31番 尾崎要二
 32番 中村裕一
 33番 服部 一
 34番 片桐章浩
 35番 原 日出夫
 36番 藤本眞利子
 37番 長坂隆司
 38番 玉置公良
 39番 小川 武
 40番 冨安民浩
 41番 奥村規子
 42番 松坂英樹
 43番 藤井健太郎
 44番 雑賀光夫
 45番 野見山 海
 46番 松本貞次
欠席議員(1人)
 19番 尾崎太郎
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        原 邦彰
 知事室長       曽根義廣
 危機管理監      杉本雅嗣
 総務部長       小濱孝夫
 企画部長       森 崇
 環境生活部長     楠本 隆
 福祉保健部長     井畑文男
 商工観光労働部長   永井慶一
 農林水産部長     下林茂文
 県土整備部長     茅野牧夫
 会計管理者      小倉正義
 教育委員会委員長   樫畑直尚
 教育長        山口裕市
 公安委員会委員長   大岡淳人
 警察本部長      鶴谷明憲
 人事委員会委員長   守屋駿二
 代表監査委員     垣平高男
 選挙管理委員会委員長 山本恒男
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       山本庄作
 次長         植野博文
 議事課長       薮上育男
 議事課副課長     土井敏弘
 議事班長       吉田政弘
 議事課主任      中尾祐一
 議事課主査      保田良春
 議事課主査      石垣悦二
 議事課主査      瀧川泰治
 総務課長       下出喜久雄
 調査課長       佐本 明
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  午前10時0分開議
○議長(中村裕一君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
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  午前11時10分再開
○議長(中村裕一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1、前会から継続審査中の議案第142号平成18年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第143号平成18年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長尾崎要二君。
  〔尾崎要二君、登壇〕(拍手)
○決算特別委員会委員長(尾崎要二君) 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月28日設置され、同定例会に提出された議案第142号平成18年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第143号平成18年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に須川倍行議員がそれぞれ選出されました。
 審査は、10月15日から18日までの4日間にわたって予算・決算特別委員会室において開催され、当局から説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第142号及び議案第143号は、いずれも賛成多数をもって認定すべきものと決しました。
 次に、各委員の主な質疑項目を申し上げますと、まずこころの医療センター関係では、経営改善対策について、公営企業関係では、企業債及び累積欠損金の状況について、総括的事項では、県債残高の交付税措置について、教育委員会関係では、教育関係施設の大規模改造事業と防災機能整備事業について、高等学校奨学金の貸与状況について、商工観光労働部・労働委員会関係では、中小企業高度化資金貸付金の収入未済について、わかやま喜集館の業務について、企画部関係では、コスモパーク加太について、交通施設バリアフリー化設備整備推進事業について、公安委員会関係では、交通安全施設整備事業の執行状況について、インターネット利用犯罪の対策について、環境生活部関係では、行政代執行費用の収入未済について、水質汚濁防止対策について、福祉保健部関係では、障害者自立支援対策特例交付金について、介護保険施設に対する指導・監査について、農林水産部関係では、沿岸漁業改善資金特別会計の調定額について、農業後継者育成事業の成果について、県土整備部関係では、建設産業構造改革事業の成果について、橋梁、住宅等の耐震化対策の進捗状況について、総務部関係では、和歌山地方税回収機構の効果について、三位一体改革の県財政への影響について。
 以上をもちまして、決算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(中村裕一君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 雑賀光夫君から反対討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 44番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 日本共産党を代表して、議案第142号及び第143号、平成18年度決算認定に反対の立場から討論を行います。
 まず、歳入の問題です。
 三位一体の改革の県財政への影響はどうだったのか、平成15年度決算と18年度決算を比較すると、地方交付税と臨時財政対策債の合計が341億円のマイナスになっていることが明らかにされました。税源移譲して地方の自主性に任せるということと国の財政再建と2つの目標があったが、国の財政再建が色濃く出たというのが実際であったという当局の説明でありました。地方の自主性というのは飾り文句で、結局、地方財政を圧迫するものであったのです。
 地方税回収機構が発足いたしました。県税の納入率が向上したことは、一般論としてはいいことでございます。アナウンス効果で納入率が上がったとも言われます。けれども、それでも納入できない皆さんが無理に税金を取られるようなことになっていないのか。
 私は、相談を受けて一緒に回収機構に付き添って行ったケースについて、本会議一般質問で紹介したことがあります。市町村がどこまで苦労している皆さんに寄り添って相談に乗って、その上で回収機構に送っているのか、その状況を決算委員会でお聞きしましたが、回収機構は県とは別組織だからわからないというお話のように聞き取りました。これでいいのかなという強い懸念を覚えるものであります。
 歳出にかかわって申し上げます。
 地方財政というものは、当然のことながら県民の生活、福祉にかかわる多くの施策を実施しています。和歌山県政もそうであることを決して否定するものではありません。しかし、幾つかの看過できない問題を含んでいます。
 第1は、大企業優遇という問題です。一番わかりやすい問題は、カゴメ菜園の支援の問題です。平成35年度までに県が土地開発公社に払う地代が122億円、すべてをカゴメに貸しているわけではありませんが、カゴメ加太菜園から入ってくる地代が6億円となっています。カゴメがハウスを建てられるように20億円かけて土地造成をしました。さらに、企業誘致の補助金も交付されています。これだけの県民の税金をつぎ込んで雇用はどうなのか。正社員7人、準社員27人、協力社員が114人。協力社員というのは5時間のパートであります。2つ目のハウスができる見通しはまだ立っていません。
 私は、せっかく来てくれたカゴメ菜園のバッシングをするつもりはありません。早く第2のハウスができ、雇用が広がることを願っています。しかし、事は県民の税金の使い方ですから、その現状を県民の皆さんに報告し、税金の使い方はこれでいいのかと問いかけないわけにはいかないのであります。
 大きな話題になった100億円の企業誘致への補助金は、18年度には、幸か不幸か、該当する企業がなかったために支出されていませんでした。日本共産党は、企業誘致についても、ある程度の優遇措置についても否定するわけではありません。しかし、物事には限度とバランスがあると申し上げているわけでございます。
 次に、土地造成事業については、担当者の皆さんは頑張って前の年の2倍の土地を売って収益を上げています。そのことは評価します。しかし、管理費や支払い利息がふえ、7億円の損失となっています。この損失は一般会計から繰り出すのかとお聞きすると、翌年度に回すということです。つまり、一般会計からの支出はないが、いつか県民の税金で処理しなければならない借金がふえるということです。企業債の残高は147億円。土地の鑑定価格ははっきり出せないということでございました。大変心配でございます。
 次に、高度化資金の焦げつき114億円。多くは同和関係の貸し付けです。その最大のものは、プラスパーフーズという豆腐をつくると言っていた企業。土地を買うと言って10億円を借り、総額24億円の融資を受けて倒産いたしました。
 今度の決算審査で明らかになったのは、土地の競売をしても1億2000万円しか返済できないという事実です。土地の価格以上の融資をしたのではないかと申し上げると、当時の固定資産の評価を参考に精査していると言われる。ところが、この問題について、外部監査では、土地は2.5倍、建物は2倍高く購入したと指摘されているわけでございます。こうした問題の反省もなしに、9月県議会で私が追及したような同和子ども会のようなことを放置してるわけですから、この問題を過去の負の遺産ということだけで見過ごすことはできないと思います。
 さらに、県民に負担を押しつけている問題として、国が進める事業への県負担を唯々諾々として払っていることがあります。関空2期工事に1億9700万円、大滝ダム負担金5400万円などあります。大滝ダムについては、追加負担にかかわって9月県議会で問題点を申し上げたところであります。
 こうした支出がある一方、県民の暮らし、福祉、医療、教育はどうなっているのでしょうか。教育で言えば、県民の切実な願いである少人数学級の問題がなかなか前に進まない。かつて140人、県単独で負担していた教員定数はゼロにしてしまいました。さらに、県民が願ってもいない学力診断テストを毎年小学校4年生以上、全学校で実施し、文部科学省もしないような学校ごとのデータの公表までしています。
 福祉の問題では、重度心身障害者医療制度で、65歳以上で障害を持つようになった人への新規の補助を認めないことや、障害者自立支援法のもとで利用料の県独自の負担軽減がなされていないことなど、大変残念なことであります。
 また、建設業に伴う市町村負担金の軽減もなされていません。
 過去の負の遺産への反省もない、県民生活に手を差し伸べずに大企業優先、国の言いなりの負担を受け入れる、こうした決算には反対をいたします。
 以上で、反対討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(中村裕一君) これをもって討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 議案第142号平成18年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第143号平成18年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して採決いたします。
 本決算に対する委員長の報告は、いずれも認定であります。
 本決算をいずれも委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(中村裕一君) 起立多数であります。よって、本決算はいずれもこれを認定することに決定いたしました。
 この際、地方自治功労者に対する総務大臣からの表彰状の伝達を行うため、このまま暫時休憩いたします。
  午前11時25分休憩
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○事務局長(山本庄作君) ただいまから、地方自治功労者に対する総務大臣からの表彰状伝達式を行います。
 去る11月20日、地方自治の進展及び住民の福祉の増進に功労があったとして表彰を受けられました向井嘉久藏議員。(拍手)
○議長(中村裕一君) 表彰状 向井嘉久藏殿 あなたは公務に精励しすぐれた施策の推進に努め地方自治の発展向上に寄与した功績はまことに顕著であります よって地方自治法施行60周年を記念してここに表彰します 平成19年11月20日 総務大臣増田寛也 代読
  〔議長から表彰状を伝達〕(拍手)
○事務局長(山本庄作君) 以上で、表彰状の伝達が終わりました。
 それでは、仁坂知事の御祝辞をいただきます。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) このたび、向井嘉久藏議員におかれましては、地方自治法施行60周年に当たり、総務大臣から地方自治功労表彰を受けられましたことに対し、心からお祝い申し上げます。
 申すまでもなく地方自治は、とりわけ議会活動は民主主義の原点であり、我が国の発展のために欠くことのできないものであり、このたびの栄誉は、向井議員の地方自治を愛する熱情に対して授与されたものであると考えております。
 向井議員は、昭和54年より10年にわたり橋本市議会議員を務められ、その間、住宅開発による人口急増等に対応するため、交通体系の整備充実や都市設備の整備、社会福祉の充実等に熱心に取り組まれ、住みよい橋本市づくりに大いに尽力されてこられました。
 その後、平成5年に県議会議員に転じられ、現在まで5期14年の長きにわたり、その高邁な識見と卓越した政治手腕を発揮され、この間、県議会副議長、そして県議会議長と要職を歴任し、議会の円滑な運営に尽力されたのを初めとして、各種常任委員会委員長あるいは特別委員会委員長としての幅広い御活躍は、皆さんもよく御存じのとおりであります。
 向井議員におかれましては、健康にも十分留意されまして、今後ともその豊富な御経験を生かし、さらなる県勢発展のため御尽力を賜りますようお願い申し上げ、私のお祝いの言葉とさしていただきます。(拍手)
○事務局長(山本庄作君) 引き続きまして、向井議員からごあいさつがございます。
  〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○向井嘉久藏君 ただいまは、総務大臣から自治功労ということで表彰をいただきました。
 私は、政治を志す以前は電電公社の社員でございまして、その後、NTTに変わったんですが、私は電電公社に入るときにテストを受けてございませんで、野球でやっておりました。野球でやって野球で終わったという電電公社の生活でございまして。しかし、32年、電電公社にNTTを通じて勤めさしていただいて、そこでサラリーマンとして世間の常識を身につけさしていただいたように思っております。その世間の常識を政治の場に持ち込んだとも私は思っております。したがって、今、自由民主党に籍を置かしていただいておりますが、偏った考え方じゃなくて、やはり弱い方の味方として今後も頑張り続けてまいりたい、そのような思いでおります。
 また、私の父が残してくれました社会福祉法人、2つの施設がございますが、今、その施設で240人の方々が一緒に生活されております。せんだって、社会福祉法人創立50周年を迎えて盛大に式典をさしていただいたんですが、その折には、知事初め県の関係者の方々、また国会議員、同僚の県議会の先生方の御出席をいただいて、盛大に祝わしていただいた。その社会福祉の中に身を置いて、もう既に30年でございます。したがって、私は、今後も議員活動の中で私の福祉に占めるウエートというのは非常に大きくなるんではないか、このように思っておりますし、私のライフワークであるというふうに感じております。
 そういう意味で、私は今後とも弱い人の視線に立って頑張り続けてまいりたい、そのことが政治活動を通じて評価していただいたんかなというふうに思っております。今回の叙勲を契機にいたしまして、一層真摯に県政、政治活動に取り組みまして県民の負託にこたえてまいりたいと、このように考えております。
 今後とも、先輩・同僚議員の皆さん方には、何とぞ温かい御指導、御鞭撻、また県の皆さん方には御協力いただきまして、すばらしい和歌山県議会としての発展に力を注いでまいりたい、このように思ってございます。どうぞ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
 また、私、文部大臣に、与謝野さんの大臣のときでありましたが、大臣表彰を受けております。これも非常にうれしかったんですね。長いことPTAの関係をしておりまして、私、今20年PTAの会長を務めておりますが、それも非常にうれしかったということで、2回目の大臣表彰でございます。このことを心に刻みながら、私、一所懸命取り組んでまいりたいと思います。
 本日、皆さん方にこうして発言の機会、また表彰の機会をお与えいただきましたこと、心から感謝を申し上げまして、ごあいさつにかえさしていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○事務局長(山本庄作君) これをもちまして、表彰状の伝達式を終わります。
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  午前11時34分再開
○議長(中村裕一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 都合により、残りの日程は明日に譲り、本日はこれをもって散会いたします。
  午前11時34分散会

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