平成19年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(全文)


県議会の活動

平成19年9月
和歌山県議会定例会会議録
第3号
────────────────────
議事日程 第3号
 平成19年9月19日(水曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第115号から議案第143号まで(質疑)
 第2 一般質問
────────────────────
会議に付した事件
 第1 議案第115号から議案第143号まで(質疑)
 第2 一般質問
────────────────────
出席議員(46人)
 1番  泉 正徳
 2番  山本茂博
 3番  前芝雅嗣
 4番  浅井修一郎
 5番  吉井和視
 6番  向井嘉久藏
 7番  門 三佐博
 8番  町田 亘
 9番  川口文章
 10番  平木哲朗
 11番  花田健吉
 12番  須川倍行
 13番  大沢広太郎
 14番  谷 洋一
 15番  平越孝哉
 16番  下川俊樹
 17番  岸本 健
 18番  山下大輔
 19番  尾崎太郎
 20番  藤山将材
 21番  新島 雄
 22番  山下直也
 23番  井出益弘
 24番  宇治田栄蔵
 25番  多田純一
 26番  中 拓哉
 27番  角田秀樹
 28番  江上柳助
 29番  山田正彦
 30番  坂本 登
 31番  尾崎要二
 32番  中村裕一
 33番  服部 一
 34番  片桐章浩
 35番  原 日出夫
 36番  藤本眞利子
 37番  長坂隆司
 38番  玉置公良
 39番  小川 武
 40番  冨安民浩
 41番  奥村規子
 42番  松坂英樹
 43番  藤井健太郎
 44番  雑賀光夫
 45番  野見山 海
 46番  松本貞次
欠席議員(なし)
────────────────────
説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        原 邦彰
 知事室長       曽根義廣
 危機管理監      杉本雅嗣
 総務部長       小濱孝夫
 企画部長       森 崇
 環境生活部長     楠本 隆
 福祉保健部長     井畑文男
 商工観光労働部長   永井慶一
 農林水産部長     下林茂文
 県土整備部長     茅野牧夫
 会計管理者      小倉正義
 教育委員会委員    湯川 力
 教育長        山口裕市
 公安委員会委員長   大岡淳人
 警察本部長      鶴谷明憲
 人事委員会委員長   守屋駿二
 代表監査委員     垣平高男
 選挙管理委員会委員長 山本恒男
────────────────────
職務のため出席した事務局職員
 事務局長       山本庄作
 次長         植野博文
 議事課長       薮上育男
 議事課副課長     土井敏弘
 議事班長       吉田政弘
 議事課主任      中尾祐一
 議事課主査      保田良春
 議事課主査      石垣悦二
 議事課主査      瀧川泰治
 総務課長       下出喜久雄
 調査課長       佐本 明
────────────────────
  午前10時1分開議
○議長(中村裕一君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第115号から議案第143号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 33番服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕(拍手)
○服部 一君 おはようございます。
 ただいま、議長さんから一般質問の許可をいただきました。初めての登壇でございまして、私の人生に記念する1ページとなりました。早くから傍聴の皆さん方お越しいただきまして、本当に御苦労さんでございます。
 私もいろんなことを経験さしていただいたわけなんですけども、今回の県議選におきまして、この伝統ある和歌山県の議会議員として就任をさしていただくことになりました。御支援いただきました皆さん方に心から感謝を申し上げたいと思います。また、先輩・同僚の皆さん方とともに県政に取り組ましていただくこの喜びとともに、大変責任を感じている次第でございます。仲間として今後ともひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 先輩議員さんにおかれましては、テレビやいろんな行事で県政に対する活躍ぶりを拝見さしていただきまして、大変敬意を表したいと思います。
 きょう、私、日ごろからいろいろ感じておりますことを御質問なりお聞きをさしていただいて御答弁をいただきたいと、このように思っております。
 仁坂知事さんには、知事に就任されて9カ月、以来、時間の許す限り各地域にも足をよく運ばれまして頑張っているなというのが私の実感です。また、その声をよく耳にします。
 我が和歌山県は、半島振興法の適用を受ける中にありまして、財政的にも大変厳しいし、しかも和歌山県始まって以来という前知事の前代未聞の不祥事があった中であります。そうした中で、「ようし、私が名誉挽回して何とかしてやろう」という意気込みで知事選にアタックされまして、見事当選され就任されたわけでございますが、私はその馬力と熱意を買いたいと思いますとともに、協力していかないかんなという気持ちを持ってるところでございます。
 一部、職員にちょっと厳しいん違うかということ、「えー」が少し多いん違うかという声も耳にするところでありますけども、私は、「えー」も合いの手でええんじゃないかと、このように思います。
 知事さん、まだまだ若いし、大変激務であります。県民の声はよく聞かなければなりませんけれども、マイペースを守り、体調に十分気をつけられて、8年後の内々定している和歌山国体の開会式のあいさつに登壇されることを期待するところでございます。
 さて、前段はこのぐらいにしまして、質問に入らしていただきたいと思います。質問はできるだけ簡潔にしますので、答弁はひとつわかりやすく、詳しく、「よっしゃ、わかった」と、このように期待をするところでございます。
 まず、市町村合併についてお尋ねをしたいと思います。
 この件につきましては、去る2月の県議会定例会の一般質問の中で現中村議長さんが質問をされ、仁坂知事さんが答弁された会議録を読ませていただきましたけども、私も市町村合併については、微力ながら推進に向けて携わらせていただいた経緯があります。いま一度、2次合併も含めてお尋ねしたいと思います。
 合併特例法が制定されて以来、国が当時3232ある市町村を平成18年3月末までに1821の市町村に、そして平成19年3月末で1804になってると聞いております。そうして、来年の1月1日で1790市町村になると聞いております。我が和歌山県も50市町村が現在30市町村になってるわけですが、自主合併とはいえ、国は2次合併に向けて推進しようとしているのが事実です。それぞれ知事に勧告権を与えるというようになっていると思います。
 今さら言うまでもなく、市町村合併のもともとのねらいは国家財政の危機の打開策の1つとして打ち出した法案であると私は解釈をしておりました。しかし、それぞれの将来の自治体のあり方を考えるとき、また、時代の流れも含め、県としても合併推進に向かって取り組んできたのは事実です。自主合併とはいうものの、大変な決断を迫られたものです。
 合併特例債にも魅力があって、単独自治体で実現できにくいものは合併して実現できるだろうと。また、県としても合併実現に向けての指導も財政支援もされたわけです。環境の違いや財政状況の違う自治体が一緒になって、しかも大きな器になって果たして軌道に乗るのが一体いつになるのかと。苦しい財政事情の中で苦労している市町村がたくさんあると思います。合併特例債についても、7割は交付税によって還元される。3割の自主財源の確保を念頭に入れ、それぞれ財政計画を立てる中で、お互い協定をしての合併の実現であります。
 福祉行政もさることながら、期待した道路行政に私は大きな影響が出ているように思うのです。私はこの合併後の状態で差をつけよと言うのではありませんけれども、どうも合併成立した後は鳴りが潜んでまいりまして、合併できなかったところも、またしなかったところも、同じような扱いをしてるんじゃないかというように思えてならないんです。
 この1次合併後の現状をどのようにとらまえているのか、お答えをいただきたいと思います。
 そうして、「やっぱり合併してよかった」と言えるまちづくりのために、もちろん自治体の努力も必要でありましょうけれども、合併市町村に対して今後の支援体制をどのようにしていくのか、お聞かせください。
 また、このような状態の中で、2次合併についてはどのようにして取り組まれるのかもお答えいただきたいと思います。
 次に、農政問題についてお尋ねしたいと思います。
 過日、平成19年版の「環境白書」を読みました。和歌山県の人口も平成18年10月1日現在で102万8424人で、1年に7545人が減少しているということです。平成8年をピークに11年連続して減少している。死亡が出生を上回り、転出者が転入を上回る社会減が原因であります。片や、地球上の人口がふえ、やがて食糧難の時代が来ると言われています。予測してか、国のほうも農業問題に取り組みかけたように思いますが、そのトップたるや、何ということか、大変な政局難であります。ころころと農林水産大臣がかわり、名前を覚える間もないありさまです。
 かつては、「水を治めるものは国を治める」という時代がありました。今や、景気浮上の1つにこの農業問題が欠かすことができないほどウエートを占めていると言っても私は過言でないと思います。このような状態の中で、農業王国日本をどうするのかと問いたい気持ちに駆られます。
 その中で、和歌山県も農業立県であり、知事さんも就任以来、農業振興を政策の1つに挙げられています。我が和歌山も冬季温暖な気象条件に恵まれまして、台風のメッカでもありますけれども、農業に最適で、何でもつくれる恵まれたところであります。それだけに「これが」という産地化あるいは特産物、ブランド物をつくり出す難しい面もあると言えるでしょう。和歌山県の農地面積3万6800ヘクタールのうち樹園地が62%も占める、果樹生産量においては全国2位であります。
 そこで、先ほどから述べましたが、知事さんにはさらに農業振興にも力を入れていただき、宮崎県の知事に負けないような、大いにアピールをしてほしいと期待をしているところです。トップセールスも大いに結構。そうして、知事さんは農業振興の中で新規就農者、Iターン、Uターンの支援策を講じられていますが、これにも大いに取り組んでいただきたいと思います。こうしてふるさとに若者が定着し、農業振興が図られ、農村に活気が出てまいります。
 そこで、私、農業の現役として考えていることを述べさせていただきまして、考え方をお聞きしたいと思います。
 新規就農者やIターン、Uターンの方は、自営を継ぐ人、ふるさとへ帰って農業をやりたい人、また勤めや仕事をやめて農業をしようという人なんです。団塊の世代の人が老後を楽しんだり、健康のために農業をやるというのではないのです。経営をし、生活のために収益を上げなければならないのです。
 作目によって違いますが、まず適当な農地の確保と栽培技術の習得、そして経営を開始するための資金が必要と考えます。遊休農地や荒廃地はたくさん目につきますが、中山間地や傾斜地といった条件が不利な農地が多い中で、新規就農者にとって、まとまった優良農地を確保することが困難な状況にあります。
 このような現状を踏まえて、新規就農者に対しての推進と支援策について県の考え方をお聞きします。
 次に、通告さしていただいております機構改革による普及指導員の職務範囲と普及指導員の必要性についてお尋ねいたします。
 農業振興に取り組む中で、産地化あるいはブランド物をつくり出していくには、どうしてもリーダー的な存在の人が必要になってくるでしょう。また、その人たちを育てる、指導する人が必要だと思います。
 そこで、私は、機構改革の後、システムについてお聞きしたいのです。
 かつては、それぞれ地域に普及所があり、専門分野の普及員さんが駐在し、地域に出向いたり交流を深めながら地域の実態もよく知り、相談を受ける中で指導的役割を発揮してきたと思います。今、聞くところによりますと、和歌山県に普及員さんが79名勤務されているとのこと。機構改革によっても、普及員さんの仕事が主であると思いますけれども、行政事務も担当されているようですが、そうしますと、私考えますのに、かつてのような普及員さんの仕事、活躍がしにくいように思えるのですが、この点についてどうでしょうか。
 次に、試験場、研究所、センターの重要性について、中でも、かき・もも研究所の移転についてお聞きしたいと思います。
 今年度は試験場関係で1325万ほどの予算が計上されているようでありますが、私は、このかき・もも研究所の移転の話については2~3年前から提案をしておりました。なかなか難しい問題だと思いますが、ぜひ考えていただきたいし、必要だと考えるのです。
 今、和歌山県には9つの試験場、研究所、センターがあります。古きは明治40年に開場されて以来、統合したり移転をしたりして、長い歴史の上で現在に至っています。いかに和歌山県は早くから農林水産の研究に取り組んできたかがよくわかります。
 このかき・もも研究所は昭和28年に開場されて、54年がたっています。その存在性、必要性を大いに発揮しておりますが、平成3年に整備を開始して、平成5年に本館が竣工して、この平成14年4月に現在の研究所になっています。
 圃場の面積は1.5ヘクタールで、他に40アールを借地して、離れており、狭隘だと思います。聞くところによりますと、この圃場は4ヘクタールぐらいが欲しい、必要だと聞いております。今の状況から見ますと、この圃場あるいは駐車場の問題も含めて、将来考える必要があると思います。前知事の時代に提案をし、検討に入りかけ、現地視察もされたわけでありますが、現知事は現場を見て、「なるほどなあ」の次に財政的な問題も出て、現在に至っています。
 私は、現状を見る中で将来を考えたとき、その気になれば、関係各自治体あたりとも相談をしていけば十分可能性を秘めた要素があると考えます。この研究所も2年や3年で完成できるものではないと考えます。一日も早く新品種の研究や創出を考えるとき、また、できるだけ地域と密着して、しかも多目的な要素も持たせた試験場にと思うのですが、どうですか、知事さん、「ようし、一度見に行って考えてみよう」という気持ちはありませんか。
 最後に、ふるさと納税についてお聞きします。これは、質問というより、できるだけわかりやすく解説してほしいと思います。
 そもそもこのふるさと納税の導入の話は、菅前総務大臣が提唱したものだと認識しています。まだ今のところ、どうなるのか決定をしていないようだと思いますが、過日、「朝日新聞」の記事を見たのですが、総務大臣の諮問機関のふるさと納税研究会の会議の結果が出ておりました。それによりますと、自治体への寄附を住民税の納税額から控除するふるさと納税について、控除できるのは納税額の1割程度を上限とすることでほぼ一致したと載っていました。私はこれを読んでどうもうまく理解しかねますので、具体的に、わかりやすくこのふるさと納税の説明をお願いしまして、私の一般質問を終わらしていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(中村裕一君) ただいまの服部一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、市町村合併についてでございます。
 合併の成果はどうか、あるいは今後合併市町村に対して県としての支援策はどうかということと、それから、今後の2次合併にどう取り組むかという御質問がございました。一括してお答えさしていただきます。
 まず、1次合併と申し上げていいかと思いますけれども、これについていろいろな御意見が住民の中にもある中、種々の困難を克服され、努力された市町村長を初め、関係各位の御努力には深く敬意を表したいと思っております。
 まず、合併の成果と合併市町村に対する県の支援策についてでありますが、合併市町村におきましては、新しいまちづくりに懸命に取り組まれ、地域ブランドの発信や地域資源の売り出しなど、既に成果があらわれたものもありますし、今後中長期的にその成果が徐々にあらわれてくるものもあると期待しております。何といっても、スケールの大きな活動が期待できるのではないかというふうに思っております。
 また、合併市町村に対する合併後の支援については、県においては合併支援プランに基づきまして合併市町村の一体化や活性化に資するための事業を今後も行っていくほか、国においては、合併特例債の活用、交付税による支援を合併後10年間行うこととしております。
 次に、第2次合併への取り組みについてであります。
 市町村合併はその地域の将来を大きく左右するような重要な事柄であるということから、基本的には地域において自主的に判断されるものであると思います。また、市町村合併についての地域の人々の気持ちが大変大事である、何よりも大事であるかと思います。
 しかしながら、地方分権改革を推進し、自立した個性豊かで元気な地域づくりのためには、合併の効果を生かした行財政基盤の強化もまた有効な方策であるということは疑い得ないことではないかと思います。
 例えば、これから行政サービスもいろんな専門的な要素が入ってくると思います。それが、規模が大きくなることによって専門的人材を雇うことも可能になるし、さらに分業によって高度なサービスを提供するということもできるというメリットもあると思います。
 こういういろんなことを考えて、地域の将来像や行政のあるべき姿について、合併も含めて、住民の方々も交えたしっかりとした議論を行うことが必要だと考えております。県もその議論には積極的に参加いたしまして、地域の方々と一緒になって取り組み、何よりも必要な情報はちゃんと提供して、できるだけの支援を行いたいと考えております。
 それから農政の問題について、とりわけ試験場、研究所の重要性、かき・もも研究所の問題について御質問がございました。
 御指摘のように、かき・もも研究所は、昭和28年、県果樹園芸試験場紀北分場として、紀北地域の主要な農産物である柿、桃に関する試験研究を担っておりまして、御指摘のように、圃場につきましては1.5ヘクタール、他の研究所と比較すれば必ずしも広くはありませんが、自然形態を生かした植栽を行い、研究所近くの民間の樹園地40アールを現地試験圃場として借り上げるなど、試験研究を効率的に進めてございます。
 他方、紀の川地域における果樹農業の一層の展開を図る上でかき・もも研究所の役割は重要であると認識してございまして、今後ますます重要になると考えております。
 議員から、「ようし、一度見に行って考えてみよう」というお話がありましたが、もちろん、私も、せっかくの御提案でございますので、ぜひ近いうちに自分の目で見に行きたいと考えております。
 今後、実は県におけるいろんな試験研究のあり方などをこれから効率性とか今後の将来とか全体として検討していこうということを県庁の中ではやっておりますが、その中で一番いい方法をぜひ考えていきたいというふうに思っております。
○議長(中村裕一君) 農林水産部長下林茂文君。
  〔下林茂文君、登壇〕
○農林水産部長(下林茂文君) 農政問題の2点についてお答えをいたします。
 まず第1点目の新規就農者、Iターン、それからUターン等に対する推進と支援策についてでございますが、担い手の確保ということにつきましては、本県農業の活性化にとりまして本当に重要な問題と考えてございまして、より多方面からの新規就農者が必要というふうに考えてございます。
 このため、これまで県といたしましては、本格的な農業の担い手を確保するという観点から、県の就農支援センターを核にいたしまして技術研修を実施するとともに、県の農業公社による農地の無償貸し付け、また無利子の就農支援資金の活用等によりまして就農者が安心して農業経営ができるよう支援をいたしてございます。
 また、議員お話しの就農時における課題でございます優良農地の確保ということでございますが、活用できる農地情報というのが非常に少ないということもございますが、現在、県下に28名配置をいたしております就農サポーター、また地元の協力農家等関係者がそういう農地情報の収集に努めているというのが現状でございます。
 今後、市町村、農業委員会、JA等との連携をより強化をいたしまして、そういう情報の一元化や、また有効活用のための体制づくりに努めてまいりたいということでございます。その上で、意欲ある新規就農者の確保ということに努力をしてまいりたいと考えてございます。
 次に2点目といたしまして、機構改革による普及員の職務範囲と普及員の必要性ということでございますが、普及事業につきましては、従来から技術指導を中心として取り組んでまいってございます。しかし、近年、高度な技術力とか、あるいはその地域農業を総合的にコーディネートしていくそういう機能が求められてございます。
 このため、県では平成17年度からこうした能力を持った農業改良普及員を新たに普及指導員として位置づけるなど、充実強化を図ってきてございます。また、18年度におきましては、振興局の普及組織を見直しまして、効率的な普及活動が行えるように、行政と一体化した体制として取り組んでございます。
 こうした中で、JAの営農指導員、また地域農業士などとの有機的な連携を図りながら、新技術の普及、またブランドづくりなど、地域の活性化に取り組んでいるところでございまして、今後とも現場に密着した普及指導に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 総務部長小濱孝夫君。
  〔小濱孝夫君、登壇〕
○総務部長(小濱孝夫君) ふるさと納税についてお答えいたします。
 ふるさと納税につきましては、総務省において有識者で構成するふるさと納税研究会で検討されておりますが、その議論の過程におきまして、まず、住民税は地方団体が行う行政サービスの対価を受益者負担の原則により納めるものであり、住民税の一部をふるさとに納めるという仕組みはこれになじまないという考え、また、租税は強制性を本質とするものであり、納税者の自由意思により納めるという考えに基づいて課税要件等を構成するということは困難であるというようなこと、さらに、課税事務などの賦課徴収事務が多大な負担となることなどの諸課題によりまして、ふるさとに当たる地方団体に住民税の一部を納税する仕組みの実現は難しいとの意見が大勢を占めました。
 こうしたことから、現在では、現行の寄附金税制の拡充を軸として、みずからがふるさとと考える地方団体に寄附をすると、居住地の地方団体に納めるべき住民税から、その住民税の1割程度を上限としてですが、一定の基準により寄附した金額について税額控除が受けられるという仕組みが検討されております。
 本県といたしましても、ふるさとに対する真摯な思いを生かし、地方の活性化の役割を果たすことが期待でき、また都市と地方の地域間格差を是正する1つの方策として、ふるさと納税制度の創設を政府に要望しているところでございます。
 以上です。
○議長(中村裕一君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 33番服部 一君。
○服部 一君 1点だけ簡単にお聞きしたいと思います。
 知事さんの答弁は大変前向きで、好きです。
 農政問題の中で、今、農林水産部長に答弁をいただきましたけども、この新規就農者、Iターン、Uターンの支援に対する優良農地の確保について、農地の情報が大変少ないと、県下に28名配置している就農サポーターや地元協力農家と、こういう答弁をいただきましたけども、お差し支えがなければ、この28名の協力いただく皆さん方がどんな状態で県で委託されているのか、どういう状態で協力いただいているのかということと、できればこの28名の協力いただいている皆さんを、今でなくてもお教えいただけたらなと、このように思いますけども、いかがなものでございましょう。
 また、ふるさと納税について総務部長から、わかりにくいからわかりやすく説明してほしいということでお願いしたんですけども、文章的でありますと余計わかりにくくなりましたので、また後ほどわかりやすく、人に尋ねられても「こうやで」という説明ができるようにひとつお願いをいたしまして、終わらしていただきます。
○議長(中村裕一君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 農林水産部長下林茂文君。
  〔下林茂文君、登壇〕
○農林水産部長(下林茂文君) 就農サポーターについての御質問でございますが、現在28名ということで配置をいたしてございますが、このサポーターにつきましては、振興局のほうから推薦をいただいた農業士の方にお願いをしているということでございます。
 また、28名につきましては、公表というんですか、また後ほどお知らせを申し上げたいというふうに思います。
○議長(中村裕一君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 再々質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 以上で、服部一君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 27番角田秀樹君。
  〔角田秀樹君、登壇〕(拍手)
○角田秀樹君 おはようございます。
 改選後初めての質問でございます。しっかりと一般質問をさしていただき、県民、県政のために頑張ってまいる決意でございますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに、去る7月の16日に発生いたしました新潟県沖地震により亡くなられた方々とその御遺族に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、被災されました皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 また、新潟県は3年前の2004年10月23日にも中越大震災が発生し、いまだ仮設住宅での生活を余儀なくされております。
 昨日、18日付なんですが、新潟県中越沖地震に対しまして総務省は復興基金設立へ財政支援を決定したと、こういう記事が載っておりました。復興資金総額で1200億円、財政支援を行うということを決め、基金設立に必要な地方債発行に同意を与えるほか、利子支払い額に対する地方交付税措置をも行うと。当面5年間で、生活支援相談員の配置や住宅再建などに対する利子補給とか雇用対策など行うものであり、事業規模は約90億円程度であるということが発表されておりました。一日も早い復興を願ってやみません。
 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさしていただきます。
 まず初めに、紀の川大堰建設に関係してお伺いをいたします。
 当初より紀の川大堰建設の目的は、既存の新六箇井堰を改築し、治水、利水、環境の諸目的を達成させることで事業が始まったわけでございます。この新六箇井堰は、昭和32年に農業用水の取水を目的として農林水産省によって建設された固定堰であります。しかしながら、河道断面は計画河道断面の約6割程度であり、洪水疎通の阻害と内水被害が頻発したのでありました。昭和57年8月には台風10号により直川地域を中心として内水被害が発生をいたしました。
 一方、近年は渇水も頻発しており、特に平成2年、6年、7年と相次いで発生し、平成に入ってからも6回も取水制限を行っております。
 私が当時市会議員であった平成7年8月26日の渇水時は、特に強く自分自身も印象に残っております。市内のすべてのプールの使用停止、車の洗車はもちろん、いろんな制限等々、また当時の海南市域では家庭への断水もあり深刻な状況となり、市民生活や社会経済活動にも甚大な影響を与えたのでありました。
 今日まで紀の川の水は、流域の都市用水、農業用水等として広く利用されてきました。私たちが住む和歌山市においても、上水道、工業用水や農業用水として重要な水源となっています。今後も将来にわたって、洪水時の安全な流下、また既得用水の安定取水の確保、そして維持流量の補給と河川環境の保全の向上が求められております。
 以上のことからお伺いをいたします。
 1点目は直川地区等における内水対策について、2点目はJR阪和線六十谷鉄橋のつけかえ工事に伴う県道小豆島船所線の踏切部分のつけかえについて、以上2点について知事並びに県土整備部長にお伺いをいたしたいと思います。
 また、要望として1点だけ申し述べさしていただきます。
 この紀の川大堰建設計画には、当初、紀の川は干ばつ、洪水の差が激しく、河況係数は突出しております。和歌山市の使用水量は日量117万トンで、現在は103万トンではありますが、渇水時における上流ダム群開放から和歌山市への水到着時間48時間を勘案すれば、3日分を貯留することが和歌山市民の生命線であります。当初計画どおり、新六箇井堰の完全撤去と河道掘削によって、紀の川大堰の総貯水量510万トン、有効貯水量380万トンが確保されることで可能となります。
 したがいまして、知事並びに関係当局におかれましては、所期の目的達成のため、今後も強く国土交通省に新六箇井堰の完全撤去への働きかけを強く要望いたします。
 さて、次に防災に関してお伺いをいたします。
 冒頭申し上げましたが、新潟県は短い期間で2度の地震災害をこうむり、さきの2004年に発生した災害の復興に向け、2005年3月に中越大震災復興ビジョンを取りまとめ、10年後の2014年までに年次計画で完全復興しようというスタートを切ったところでありました。現在、全国からの支援もあり、県民が力を合わせ復興に取りかかっているとお聞きしております。
 ここ近年、皆様方の記憶にも新しいところでは、1995年の阪神・淡路大震災、2003年の北海道十勝沖地震、2004年の新潟中越地震、2005年の宮城県沖地震、同年には福岡県西方沖地震が発生しております。
 我が本県においても、来る災害に対し、災害対策基本法第40条の規定に基づき、和歌山県防災会議が作成した和歌山県地域防災計画が策定されております。県域における災害に対処し、県民の生命、身体及び財産を保護するため、県、市町村、指定地方行政機関、指定公共機関、また指定地方公共機関等々と連携をとるために策定されております。現在は災害に強いまちづくり、また地域の防災力を高め、減災についてもるる検討、実施されているところであります。
 さて、9月11日、かねてより私どもも待望久しかった防災センターが竣工いたしました。早速、私ども県議団として14日に、御多忙の中、防災職員の御案内によりまして視察をさしていただきました。2階に対策本部がございまして、約80名が一堂に協議・討議できるスペース、また関係各地からの状況がすべて集約されるネットワークシステム等の説明をお聞きいたしたところでございます。さらに、屋上にはヘリポートが設置され、夜間でも発着できる体制が敷かれておりました。万全な体制に大いに期待を寄せるものであります。
 特に地震災害に関しては、皆様御承知のとおり、我が本県は約90年から150年周期で繰り返し発生している海溝型大地震により大きな被害を受けて今日まで至っております。
 現在、昭和の東南海・南海地震が起こってから60年余りが経過し、今後30年以内に東南海地震が60から70%、南海地震が50%の確率で発生が見込まれており、今世紀前半に発生する可能性が極めて高いと言われております。
 また、県が16年、17年度に実施した地震被害想定調査によりますと、東海・東南海・南海地震が同時に発生した場合、県内の被害想定は、死者5000人、うち津波による死者は最大で2100人、また家屋の全壊・焼失は約10万棟に達する見込みとなっています。
 今、喫緊の課題として自助、共助、公助のもと、県民1人1人がどう災害に立ち向かっていくかという意識革命が求められていると思います。
 以上のことから、既に実施されております県内の一般家庭の耐震診断と耐震改修の進捗状況について、県土整備部長にお伺いをいたします。
 また、住宅改修に関連して、県独自の事業として平成13年度より実施しております森を育む紀州材の家づくり支援事業というのがございますが、これまでの実績と今後の推進について、農林水産部長にお伺いをいたします。
 引き続き、津波対策についてお伺いをいたします。
 県は、本年6月に、東海・東南海・南海地震が同時に発生した場合、津波が到着するまでに指定避難場所に逃げるのが困難である地域を8市町、33カ所あると公表いたしました。この地域は、有識者らでつくる「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム検討委員会」で検討されたものであります。
 しかし、我が和歌山県の沿岸地域のほとんどの場所において避難困難な箇所も多々あると言われております。
 一例を挙げさしていただき質問をさしていただきますが、先月、指定地域外であります白浜町の中区に地元自治会の要請で現地調査に行き、区長とともに現場を調査いたしました。
 この自治区は、ことしの5月現在で314世帯、685名、そのうち65歳以上の方は276名住んでおられます。また、すぐ近くに海岸があり、防災に対し意識も大変強く、早くから自主防災組織を設立して定期的に総合防災訓練を実施しております。
 訓練内容は、避難訓練や図上訓練、そしてヘリによる救助訓練、伝言ダイヤルの使用法、非常通信訓練、消火訓練等々を多くの住民参加のもとで真剣に行われております。当地区は、県の浸水予測において、津波到達時間が17分で大部分が浸水しない地域となっているとお聞きしておりますが、実際にこの地区を視察いたしましたが、居住区が海岸に平行し横長なため、河口付近の住民は、初期避難場所である3カ所、南白浜小学校、西山、一徳地蔵まで約30分という相当な時間を要する上、高齢者もあり、非常に心配をされております。
 そこで、地元区民は白浜町に対し、こういった状況にかんがみ、本年2月に455名の署名簿をつけ、避難困難者救済のための避難タワー設置要望を提出いたしました。一方、県は想定を超える規模の津波が発生する可能性もあり、避難困難地域の範囲が拡大する場合もあるとしております。
 以上のことから、津波避難困難地域指定の方法と県内33カ所以外での対応について危機管理監にお伺いをいたします。
 次に、視覚障害者施策についてお伺いをいたします。
 現在、全国に視覚障害者の方は約30万人以上おられるとお聞きしております。主な原因は、糖尿病が多く、また緑内障、さらには交通事故、労働災害などの事故の場合もあります。近年、中途失明者の増加により、点字利用する視覚障害者は全体の約10%であり、活字文書への情報アクセスが非常に困難な状況であります。特にプライバシー情報、生活情報の入手については、自立した生活と社会参加を行うために欠かせない情報源であります。
 こういった実情を勘案し、厚生労働省は平成18年度補正予算に、障害者自立支援対策臨時特例交付金制度の中に視覚障害者等情報支援緊急基盤整備事業を組み入れました。趣旨は、公共機関の窓口で適切な対応ができるよう、情報機器の整備を行うための事業であります。
 この事業の役割は、役所の窓口や病院の受付、図書館のカウンターやホール、劇場の受付等で視覚障害者等に的確な情報伝達ができるよう点字プリンターや読書機、活字文章読み上げ装置──仮に、これ、SPコードを専用の機器に当てるだけで音声で内容を照会できるものであるということで(資料を示す)、これがテルミーと言われているものですね。SPコードというのは、こういう小さい、この枠の中に約800字が入っておりまして、これが独立行政法人国民センターが「くらしの豆知識」ということで、目の悪い方用にこういうふうに一つ一つ、1ページごとにこういうふうな黒いマーク、SPコードというんですが、こういったものをつけております──通信装置等を配備するための予算であります。
 元来、公共機関は、障害者を含め、すべての住民を対象にしています。その中で、障害者の方への、情報の受け取り手段が健常者とは異なるため、それぞれに適した方法で補う必要があったわけであります。
 今日まで人的サービスで補うのが最も優しい対応と言えますが、常時常駐の体制を維持することに無理があったと思われます。しかし、科学技術の進歩により、活字文章を読み上げる音声読書機、点字プリンターシステムなど、今では情報のかなりの部分を補うことのできるすぐれた情報機器が存在しています。自治体における障害者に対する情報バリアフリーを一層促進すべきであると考えます。
 以上のことから、3点お伺いしたいと思います。
 1点目は、県内の視覚障害者の点字を活用されている割合について。
 2点目は、昨年度の補正予算以後の視覚障害者に対する県の取り組みについて。
 3点目は、音声読書機導入に対する県内市町村への啓発はどう取り組んだのか。
 以上、福祉保健部長にお伺いをいたします。
 次に、腎不全等で人工透析をされている方への支援策についてお伺いをいたします。
 2005年12月末の我が国の慢性透析療法の現況報告によりますと、慢性透析患者数は全国で約25万7000人となり、年間増加数は約1万人となっています。このうち10年以上の透析歴者は24.8%と約4分の1に達し、最長透析歴者は38年間続けていると言われております。一方、本県でも透析を受ける方が年間約100人の増加傾向にあり、昨年の時点で約2700人の患者数となっています。
 近年、高齢化と糖尿病性腎症から透析導入者の割合が高くなってきていると言われております。そのような状況の中、本県では医療費の面で身体障害者児への医療費助成事業により、患者負担の軽減が図られてきました。しかし、患者の多くは、就業面において週3回の透析が重くのしかかり、職域の制限を余儀なくされているのが現状であります。また、週3回の透析は必然的なものであり、一生この生活リズムは、現代の医学では、普遍であると思われます。
 臓器移植の分野も少しは進んできてはおりますが、提供者があって初めて施される医術であり、まだまだ課題もあると言われております。
 以前移植手術をされた和歌山市内の鳴滝地区にお住まいのある男性の方とお会いする機会があり、お話をお聞きしました。術後約3年でふぐあいが生じ、現在はまた透析を行っていると、まあ元気そうなお顔で言っておられました。
 こういった患者さんのためにも、今後も日常の透析治療の安全と質的な向上、腎不全の根治療法である腎臓移植を初めとする臓器移植医療体制と普及啓発の強化、また、これ以上透析患者をふやさないための糖尿病対策を含めた施策が求められております。
 以上のことからお伺いをいたします。
 1点目は、新規65歳以上の透析患者に対する医療費助成制度の拡充について。
 2点目は、障害者の就労面において県主導で支援策をとるべきであると考えるが、いかがでしょうか。
 3点目は、臓器提供意思表示カードの普及啓発に県としてどのような取り組みをなされるのか。
 以上3点につきまして、福祉保健部長にお伺いをいたします。
 最後に、緑の雇用事業についてお伺いをいたします。
 前知事が鳴り物入りで取り組み、和歌山発として全国に波及を起こした緑の雇用対策事業がございます。平成14年の補正予算において緑の雇用担い手育成対策事業がスタートいたしました。また、平成18年度より研修内容を充実させた新たな緑の雇用担い手事業を実施しております。森林の中で働く意欲を持った方を支援する事業であります。対象地域等は、緊急雇用対策に積極的に取り組んでいる地域のうち全国80カ所程度で実施することとし、都道府県有林や市町村有林のほか、協定等に基づいて地方公共団体が公的に管理することが担保されている私有林についても研修フィールドとすることができます。
 また、都会など他地域からのU・Iターン者を優先しながら、緊急雇用対策により新たな森林整備の担い手として地域に定着して本格就業する意思を有する者を対象として緑の雇用担い手リストを作成し、この中から都道府県からの推薦により本事業を受託する認定林業事業体による選考会において研修生として初めて採用をされているのが現状であります。
 先ごろ、他府県より来られた、そこで従事されている方より御相談がありました。実は、和歌山県内の各地域によって森林組合の対応の違いに対して疑問を抱いているということであります。こういった疑問に対して、これまで採用された方々の定着人数と、また定着率についてお伺いをいたします。
 また、諸待遇の格差が要因となって問題が発生しているとも考えられるところから、森林組合に対する県の指導、また監督についてどのように行っているのか農林水産部長にお伺いいたしまして、第1問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手)
○議長(中村裕一君) ただいまの角田秀樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 紀の川大堰の建設関係、とりわけ直川地区等における内水対策についてお答え申し上げます。
 紀の川大堰事業につきましては、昨年、特定多目的ダム法に基づきまして基本計画が変更されて、その結果、直川地区等の内水被害軽減の効果が減少する見通しとなりました。別の言葉で言うと、当初想定していたよりももう少し洪水時に被害が大きくなるということがわかりました。
 これでは困るということでありまして、当初計画に見込まれていた内水対策と同等の被害軽減がぜひ実現されるようにしてもらわないと困るということをことしの初めから国土交通省に対して申しておりまして、国においても内水対策を講じることを国と県との間で確認をいたしておるところであります。すなわち、紀の川大堰の効果に加えて、プラスアルファで直川の内水対策を行うことによってこの効果を当初の想定どおりにしようということであります。
 また、当該地区には、和歌山北インターチェンジの設置がことし決定したところでありますし、和歌山市の企業用地が整備されるようにも聞いております。したがって、今後の重要な開発拠点と考えております。
 今後ともこういうことがきちんとできますように、国、県、それから和歌山市で緊密に連携しながら内水対策に取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(中村裕一君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) まず、先生お尋ねの紀の川大堰の建設関係、直川地区等における内水対策について具体的に御説明いたします。
 直川地区における内水対策につきましては、国、県、市、地元自治会で構成いたします紀の川大堰に係る内水対策協議会で検討を進め、去る8月末に開催されました第7回目の協議会において具体的な対策内容が合意されたところでございます。
 その内容は、高川河口への排水ポンプの設置、それから鴨居排水樋門の改築等については国で実施し、七瀬川改修については県で実施するということにしております。
 今後、紀の川大堰事業の完成までに必要な対策が実施されるように国に対して働きかけていきますとともに、七瀬川改修については、用地買収など、地元の協力を得ながら進めてまいります。御理解をいただきたいと思います。
 それから、もう1つ、紀の川大堰事業に伴います県道小豆島船所線のつけかえ工事につきましては、河川管理者でございます国土交通省と道路管理者でございます和歌山県とで費用負担を行いまして、JR紀の川踏切区間のアンダー化に取り組んでおるところでございます。今年度より工事着手し、紀の川大堰の完成にあわせて供用を図ってまいる予定でございます。
 それから、防災に関しまして、先生から県内一般家屋の耐震診断、耐震改修の進捗についての御質問いただきましたが、この問題は極めて重要な問題であると認識しております。その上でお答えいたしますが、県では平成18年度に住宅・建築物耐震化促進計画を策定し、耐震化率の向上に取り組んでいるところでございます。平成17年時点で県下の住宅38万戸のうち、昭和56年5月以前に建設されました耐震化が必要な住宅戸数は約12万7000戸ございまして、自己資金での建てかえや耐震改修なども含めまして、平成27年度末での耐震化率85%を目指しておるところでございます。
 県が補助事業を開始した平成16年度から18年度末までの進捗状況は、耐震診断をいたしましたのが5287戸、耐震改修いたしましたのが123戸となっております。
 耐震化の促進のために、県では平成18年度から、倒壊いたしましても生存空間を確保できる程度の簡易補強にも補助を可能といたしました。また、平成19年度には、耐震改修工事に対します県民の不安解消と悪徳リフォーム業者対策のために、耐震補強工事や工事費が適切かどうかなどを無料で審査する制度をつくったところでございます。
 今後も、耐震改修促進のために、工務店向けの研修会や一般県民への啓発活動にもより一層積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 農林水産部長下林茂文君。
  〔下林茂文君、登壇〕
○農林水産部長(下林茂文君) 防災に関連をいたしまして、「森を育む紀州材の家づくり支援事業」のこれまでの実績と今後の推進ということでございますが、本事業につきましては、平成13年度にスタートいたしまして、これまで1592件の応募に対しまして946件を採択いたしてございます。その間、2億1200万円を補助いたしますとともに、紀州材として1万5000立米が使用されたところでございます。
 紀州材につきましては、すぐれた強度性能があると言われてございまして、防災面において住宅資材として積極的に活用されるよう、今後ともより効果的な事業の推進に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、緑の雇用事業に関連をいたしまして、森林組合に対する県の指導監督はどうかということでございますが、緑の雇用事業に関しましては、これまで県外から本県に就業された方は436名でございまして、このうち現在も県内で就業されている方が252名ということでございまして、定着率は58%となってございます。
 また、就業者に対する森林組合の雇用についてでございますが、基本的に雇用計画に基づいて行われているということでございますけども、議員お話しのように、組合によりましては経営状態が異なるということ、また地域間による賃金の若干の格差等もございます。
 県といたしましては、よりよい就業環境となりますよう、就業条件の改善等も含めまして森林組合の経営体質の強化に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 危機管理監杉本雅嗣君。
  〔杉本雅嗣君、登壇〕
○危機管理監(杉本雅嗣君) 防災に関係いたしまして、津波避難困難地域指定の方法と県内33カ所以外での対応についての御質問にお答えいたします。
 津波避難困難地域につきましては、現在の状況で津波到達までに安全な場所への避難が困難な地域と定義いたしまして、一定の条件のもとで各沿岸の市や町において抽出、決定されたものでございます。県では、8つの市や町、合わせて33地区の避難困難地域を取りまとめまして、本年6月に公表したところでございます。
 現在、関係の市や町と連携をいたしながら「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム検討委員会」において、それぞれの避難困難地域を解消するための方策を検討しているところでございます。
 また、県内33カ所以外の地域、いわゆる津波避難困難地域以外の地域につきましても、今回設定した以外のさまざまな条件を勘案の上で沿岸の市や町が津波避難タワーを必要とする場合においては、それらの市や町と十分協議をしてまいります。
○議長(中村裕一君) 福祉保健部長井畑文男君。
  〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) 視覚障害者への施策についての3点の御質問について、一括してお答え申し上げます。
 視覚障害者のうち点字を活用されている割合につきましては、都道府県ごとの数値は発表されてございませんが、平成13年度の国の実態調査によりますと、国全体で10.6%となってございます。
 昨年12月に、障害者自立支援法の特別対策として、障害者自立支援対策臨時特例基金事業の中で、音声読書機を初めとして視覚障害者や聴覚障害者の皆さんに対する情報支援機器を自治体や公的機関の窓口に設置するための事業が補助対象となってございます。
 この事業については、県内市町村に対して、平成18年12月末での市町村説明会及び本年4月に開催いたしました障害福祉担当課長会議において、事業内容の説明とあわせ、積極的な取り組みを行うよう周知徹底を図ってございます。
 また、県におきましても、県庁舎のみならず公共施設全般について、どこにどのような機械を置くべきかということについて、関係者の皆さんの御意見を参考にしながら、また市町村の計画とも整合性をとりながら計画を立てて実施に当たってまいりたいと考えてございます。
 次に、人工透析患者に対する支援についてでございます。
 まず、新規65歳以上の透析患者に対する医療費助成制度の拡充についてでございますが、人工透析に係る医療費については、高額療養費制度や自立支援医療制度により、自己負担額が所得や市町村民税額に応じて月額2万円を限度として段階的に軽減されてございます。また県では、県単独の重度心身障害児(者)医療費助成制度として、65歳までに重度障害になられた方に対して医療費の自己負担額を助成しているところでございます。
 県といたしましては、65歳以上で新たに人工透析患者を含めて重度障害になられた方の医療費助成については、県の厳しい財政状況の中で、重度障害のある方々が安心して医療を受けられるためには現行の重度心身障害児(者)医療費助成制度の持続が何よりも肝要であると考えており、他の県単独医療制度全体の中で総合的に検討していく必要があるものと考えてございます。
 次に、障害者の就労面における取り組みについてですが、障害者の就業意欲が高まる中、改正障害者雇用促進法及び障害者自立支援法が施行され、障害の種別にかかわらず、障害者の雇用機会の確保が求められているところであります。このため、福祉施策と雇用施策との連携を強化し、現在、県内に4カ所の障害者就業・生活支援センターと1カ所の障害者就業・生活サポートセンターを設置し、職業面と生活面における一体的な支援を県内どの地域においても受けられるよう整備してございます。この支援センターを核といたしまして、福祉施設や公共職業安定所、障害者職業センター等とのネットワークを構築して、効果的な就労支援を行ってまいりたいと考えてございます。
 また、県民や企業等に対し、障害者雇用に対する理解を一層深めていただくよう、9月の障害者雇用支援月間を初め、さまざまな機会を通じて啓発等の取り組みを行っているところでございます。
 最後に、臓器提供意思表示カードの普及啓発についてでございますが、平成18年11月の内閣府臓器移植に関する世論調査によりますと、臓器提供意思表示カードを持っている方は約8%であり、また、そのカードに臓器提供する意思を記入されている方は、そのうちの57.4%でございます。
 県といたしましては、毎年10月の臓器移植普及推進月間を中心に「県民の友」での広報、県内各地で街頭啓発を行い、意思表示カードの所持と意思の記入について普及啓発に努めているところでございます。また、臓器移植に対する理解を深めるため、学校や企業に臓器移植コーディネーター等を派遣いたしまして啓発講座を開催することといたしてございます。
 今後とも、あらゆる機会を通じて臓器提供意思表示カードの普及啓発に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(中村裕一君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(中村裕一君) 再質問を許します。
 27番角田秀樹君。
○角田秀樹君 知事並びに関係部長より御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。
 2問につきましては要望とさせていただきますが、一番初めの紀の川大堰建設の関係、これはやはり当初計画どおり、今後とも国のほうへ強き働きかけを重ねてお願いをしておきたいと思います。
 戦後最大というふうなああいう表現になりましたけれども、今現在、やはり新六箇井堰は固定堰でございますので、どうしてもその分だけ、流水の分について洪水という危険性がやはり伴ってくると。
 確かに内水対策については、一定の理解と、またその企業用地の利活用という面におきましても非常に理解はできるんですけども、当初の計画はやっぱり当初計画どおり速やかに履行をお願いしたいということを強く要望しておきます。
 次に、この六十谷の鉄橋なんです。ここの分も、当初、いつも朝夕ラッシュ時期にはあそこの踏切で非常に混雑して、地元の方々の要望がありまして、とにかくアンダー方式にやっていただきたいと、こういう希望もたくさんありました。ちょっと時間がかかると、もう全くもって10分や20分ぐらいあっという間に──もうすぐに六十谷の橋詰めには信号がございまして、これをアンダーにしていただくということで非常に喜ばれておりますので、供用開始を心待ちにしたいというふうに思います。
 次に、白浜町の防災という観点なんですが、あの現場へ行かせていただきました。あそこの護岸、昭和の南海地震後に実は堤防ができたんですけれども、その堤防の建設、幾つかの業者がずうっとされたというふうにお聞きしまして、その業者の施工後40年たってから、その工事の丁寧さと、手を抜くといったらおかしいんですけども不丁寧さが如実にやっぱりあらわれてるんですね。一部ではやはりコンクリの部分に亀裂が入ってるところもあれば、またまだしっかりとしてる部分もたくさんございました。そういったものを現場で見せていただく中、やはり当時の海岸の形態と、そして今の現状の形態との違い、ここらをつぶさに見る限り、住民の方々約455人のこの署名というのは非常に重いものであるというふうに感じますので、また関係の町とも協議をしていただきたいということをば要望しておきます。
 次に福祉関係についてでありますが、この18年補正の予算で──これ、18、19、20年、3カ年の予算なんです。これ、10分の10で、国が全面的に音声読書機という、SPカードをしっかりと読んでいくという、目の悪いというか視覚障害者の方とか、また聴覚障害者の方々、やはり普通の公共施設、また公なところで同じように享受できるという、そういうやはり権利があろうかと思うんです。この部分も和歌山県下30市町村へしっかりと啓発していただきまして──たしか1自治において100万円を上限だというふうにお聞きしております。これ、全く負担ありませんので、県がそこを先行していただきまして、県の図書館とかそういったところで設置していただいて、こういうふうに利用できるんですよということの姿を見せていく中で、やはり福祉というのが啓発に大きく邁進するんではないかなというふうに考えておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 あと、人工透析患者の件なんですが、今回ちょっと若干震災が膨らんでしまって質問の中に入れることができなかったんですが、震災と、またこの人工透析というのは非常に共通点がございまして、水道の関係で、水がなかったら透析というのはできないんです。だから施設の確保とその水源の確保というのは非常に大事でございまして、特に家屋の倒壊とか古い病院とか、人工透析を今されてるそういった施設とも、よく関係機関と連携をとっていただきまして、これはもう待ったなしでございます。
 これ、新潟は、3年前に地震が起こってから、一たん透析をストップして、そして7~8分以内に屋外に一たん避難をしてと、そういったところまでこの人工透析患者の方々への訓練は実は行ってるんです。そういうふうな先進的な例もございますので、できましたら、こういったものも取り入れて要望をしておきたいと思います。
 最後に緑の雇用対策事業ですが、これは、森林組合によっては非常に待遇が違っておるんですね。先ほども答弁いただきましたが、58%の定着率というのは、約半分の方が和歌山へ来られて、そして、またどちらかのほうへお帰りになったのかと。
 この間、ファクスも、現地の働いている方からもいただいてはおります。非常にゆゆしき問題の部分もありますので、もう少し私自身も精査しなければならないというものがありますけれども、せっかくこういった形で和歌山の森に入って、そして間伐をし、森を育ててやっていこうという、そういう気概で来られた方もたくさんおいでになったというふうに私自身は思っておりますので、今後とも和歌山のこういった推進している部分についてしっかりと、上級官庁であります県の農林水産部長におかれましてはよく内実を確認した上で適切な御指導をいただければありがたいというふうに思いまして、要望とさしていただきます。ありがとうございました。
○議長(中村裕一君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で角田秀樹君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時20分休憩
────────────────────
  午後1時2分再開
○副議長(新島 雄君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 12番須川倍行君。
  〔須川倍行君、登壇〕(拍手)
○須川倍行君 議長のお許しをいただきましたので、一般質問を行います。
 最初に、新宮港について。
 1番、東防波堤の早期完成についてお尋ねいたします。
 県の港湾行政の積極的な推進により新宮港の港湾機能も徐々に整備され、大変喜んでおります。機能的にはまだ完全とは申せませんが、大型岸壁も整備され、国内最大級の豪華客船「飛鳥Ⅱ」や大型チップ船、また国内最大級のボーリング調査船「ちきゅう」の接岸箇所として多様な活用が期待されています。
 物の流れから地域振興を図るため、当初の公有水面埋立申請願書の埋め立て必要理由のとおり、地元企業である紀州製紙の新宮港でのチップ取り扱いがここに来て本格化し、第三セクターの新宮港埠頭株式会社によるチップヤード等荷役施設のインフラが進められ、8月末、新宮港に紀州製紙株式会社のチップ専用船「フォレストキシュー」が初入港しました。第1期の保管施設も既にチップヤードとしてフル活用できるよう準備がされており、いよいよ新宮港建設の目的である物流コストの削減に向けた取り組みが本格化します。
 外国からの輸入貨物の大幅な増加で、国の機関であります大阪税関を初め関係機関の協力を得ながら荷役作業が安全に円滑に進められ、新宮港が地元大手企業の経営基盤の活性化の一助となるよう祈念しているところです。
 最近では、熊野地域が世界遺産登録された効果により、旅行エージェントが「熊野三山クルーズ」と銘打って、豪華客船に大勢の観光客を乗せて新宮港へ寄港していただいております。地元では、その都度、岸壁において最低限のおもてなしでお迎えし、またお見送りのときもセレモニーを行うなど、港観光交流促進計画に沿った熊野のおもてなしや人の優しい触れ合いを通じて観光振興に頑張っております。
 さて、平成15年1月に国、県、地元新宮市、日本港湾協会などで策定した新宮港振興ビジョンには、物の流れと人の流れによる地域振興を図るという具体的なアイデアが示されて、今までにない手づくりとも言うべきすばらしい振興計画が策定されています。その策定に向けての協議の中でも最重要課題として取り上げられましたのは、紀州製紙の新宮港活用を早く進めるべきであるということでした。その振興計画のプログラムの中でも、このことがクイックアクションプログラムの1つとして早急な環境づくりが求められました。その後、関係者が精力的に活動を展開し、先ほど述べたように、18年度にはその努力が結実し、紀州製紙の新宮港活用が本格的に始動したところです。
 このように、物の流れによる地域振興も少しずつプログラムどおりに動き、一方、人の流れもプログラムに沿って世界遺産登録による熊野三山を目指す動きが活発化し、定着しつつあります。
 しかし、このような動きと裏腹な出来事が起こっているのも事実です。県当局もこの件については御承知だと思うのですが、あえて申します。
 今までの経過の中で、「飛鳥Ⅱ」の新宮港接岸に関しましては、8月18日で4回目の入港で、今回は成功しましたので2回接岸して停泊したことになりますが、成功率は半々ということになり、これまで、船主側の今後の客船運航計画や新宮港のポートセールス活動におきましても、信頼度からいえばマイナスイメージを払拭することはできません。
 「飛鳥Ⅱ」は、一度に750人の観光客が乗船可能な船です。これまで2回キャンセルされたことになりますから、1000人強の観光客が熊野の山並みを見ながらも下船できずに、その悔しさははかり知れませんし、地域にとりましても、直前のキャンセルでの痛手も大きいわけですし、結果、経済効果が損なわれたということになります。これら現状の打開策として、県においては、既に東防波堤の進捗にかかわることが原因であると熟知されて、この整備次第でこれら不安は解消されると考えておられると思います。
 第2期には、チップ保管施設を目指して、紀州製紙専用船の大型チップ船も入港しています。また、別ルートからのチップ船の利用も考えられるかもしれません。チップ積み下ろし日数も、1回当たり1週間ほどの停船しての作業とも聞きます。その間、港内の静穏度に問題が出れば船の安全性は保たれませんし、余計経費が高くつくことにつながります。それよりも、「新宮港はセーフティーバースでない」という風評を一番恐れていますし、また、これらのことは企業進出に関してもマイナスイメージになりかねません。
 この東防波堤の早期完成について、知事の御見解をお伺いします。
 次に、水資源を活用した港湾振興について。
 平成7年、新宮市で半世紀以上操業してきた巴川製紙新宮工場が閉鎖となりました。地域はこのニュースに大きなショックを受け、関連する業種を含めた地域の損失ははかり知れないものとなったのであります。折しも、新宮港第2期建設の動きが活発化しようとしたやさきの出来事でもありました。これらのことで、新宮港建設のメリット・デメリットについても議論されたようでありますが、閉鎖後の巴川製紙の企業間買収の問題や地元紀州製紙の新宮港活用などを含め、地域として新宮港建設はぜひ必要であるという認識で進められました。
 そのような中、巴川製紙が操業中に工業用水として使用していた熊野川からの導水管施設や受水槽施設の方向性がクローズアップされ、1つ、何とか地域のために活用できる方法はないだろうか、2つ、壊すには惜しい施設で、このような施設を新たにつくるといえば大変な事業費がかかる、3つ、壊すにはもったいないというような意見があり、この施設の活用が検討されたようです。
 確かに、撤去するにも費用が要りますし、約6キロの施設ですから、撤去して何年かたって新たな導水施設をつくろうと思えば、莫大な費用が必要とされます。すれば、壊す前に何とか活用方法を考えようということで、1つ、巴川製紙受水施設から新宮港岸壁まで導水管でつなぎ、水不足に陥った地域に対し、人道的、国家的な支援として水資源供給を国の権限で新宮港から行う、1つ、那智勝浦方面への上水道としての活用を検討する、1つ、佐野川の環境用水として一部活用し、新宮港内の水質保全と漁業振興に寄与する、など考えられました。
 実は2年前、四国の橘湾に立地する橘火力発電所から、四国阿南地方の水不足により、このままでいくと莫大な経済損失になるので工業用水を分けてほしいと、水運搬船を新宮港に差し向ける話がありました。実行に移す直前に、幸い四国地方の降雨により、この問題は解決されました。しかし、工業の発達には水は欠かせませんし、我々人間生活にも水は欠かせません。常に水不足に陥る地域ではその確保方法をいつも考えられていると思いますが、新宮港に行けばいつでも水はもらえるということであれば、事前準備もできますし、気持ち的にも不安を解消させることができるのではないでしょうか。
 そこで私が言いたいのは、この施設は壊すのに惜しいから、新宮港の港湾機能を生かして、全国各地の水不足になった地域を想定し、新宮港からいつでも水を救援する施策が考えられないだろうかという構想であります。しかし、国の権限がありますので、国がこのような地方の考え方に立って認めなければ、この構想も光を見ることはできません。地元では、このような地域の考えをもって、平成12年より、仮称・水資源供給港と称して、その役割を国家的、人道的に新宮港の水資源が活用できないかと国に要望し、訴えてきたのであります。この考えは、今までの港湾行政の中でも初めての発想だと思います。
 ちょうどそのころ、日本郵船株式会社におきましても、水バッグ方式での水運搬方法や水バッグの航海上での強度を研究しておりまして、当時の市担当者らが日本郵船本社を2度ほど訪問し、水に関する考え方などを意見交換するなど、新宮港の水資源の豊富さを訴え、活用していただきたい旨お願いしてきた経緯を聞いております。
 本年2月、そのポートセールス活動が功を奏したかどうかはわかりませんが、独立行政法人水資源機構と日本郵船の子会社、株式会社MTIが共同で経済産業省の平成18年度工業用代替水資源確保調査の一環で、バッグによる海上輸送試験を全国で初めて新宮港から四国富岡港の間を輸送しました。1回目は、残念ながらバッグの破損箇所から塩分がまじりましたが、全国的にテレビ放映や新聞でも報道され、脚光を浴びました。2回目は、このような塩分がまじらないようにする検討や、潮岬までの航行訓練中であり、水資源機構の了承で再度トライする予定であると聞いています。
 この水バッグ輸送試験はなぜ四国に一番近い和歌山港から行われず、170キロも離れた新宮港と富岡港とを結ぶに至ったか。これには、地形的に新宮港後背地は紀伊半島の4分の1を占める広大な集水地域を控え、その水資源のある熊野川から新宮港近くまで引き込まれた民間企業の導水施設がまだ残っている環境があるということが考慮され、そのような条件を加味して水資源機構も候補地として選択したのではないかと私自身考えるところであります。
 21世紀は世界各地で、また日本国内各地においても水不足が起こり、恒常的な水資源の確保問題がクローズアップされると警鐘している学者もおられます。
 そこで、新宮港での水資源を有効に活用した港湾行政の進め方について、港湾管理者の県として、また経済産業省出身の知事におかれましてはどのような考え方を持っておられるのか、お聞きします。
 次に、「ちきゅう」について。
 本年2月、知事が記者会見し、南海トラフの掘削調査に伴う新鋭地球深部探査船「ちきゅう」の熊野灘での作業期間中、物資補給拠点に新宮港が指定されたと発表されました。新宮市においても、平成13年5月、全国に先駆け資源エネルギー庁に対して、熊野灘沖に眠る国内消費量の100年分と言われるメタンハイドレートの調査船基地として新宮港の活用や、平成16年10月には海底資源、地震調査ボーリングなど海洋調査等にかかわる母港として活用していただきたい旨、新宮港振興会や新宮商工会議所が国に要望してきたと聞いております。
 今回、知事のトップセールスで新宮港が物資の補給拠点となり、国内最大のボーリング調査船「ちきゅう」に寄港してもらってシンポジウムを開催する意向を示されるなど、積極的な運動をされていることに感謝いたしております。
 この調査海域も新宮港の沖合であり、南海トラフのボーリングや地震計の設置など、地震のメカニズムの解明によって地震予知の精度の高まりも期待されます。そのデータは横須賀、横浜方面に一極集中的に送られると言われていますが、海底鉱物資源やメタンハイドレート、地震調査など、調査船も文部科学省や経済産業省、国土交通省など各省庁に及ぶと思います。
 そこで質問ですが、すべての調査項目は新宮港沖合の海底にあります。新宮港内にこれら調査にかかわる国の前線基地的な要素のある総合的な施設が誘致できないものでしょうか。例えば、メタンハイドレートの産官学共同研究施設あるいは海底地震計設置と陸海プレートの移動が把握できるGPS機器の設置、それを監視するセンター施設などでありますが、知事の見解をお尋ねします。
 最後に、ポートラジオ局の開設について。
 新宮港は、地域の産業振興の拠点として、国、県、新宮市が共同して元気印を町なかに発信しています。企業の生産基盤としても、今後、地域が一層の活用に向けて頑張らねばなりません。
 そこで、ポートラジオ局の開設をお願いしたいのですが、これは、地方自治体または港湾管理組合が港湾法第12条に規定する港湾管理業務の円滑な遂行を図ることを目的として開設する海岸局のことを呼んでいます。これが実現いたしますと、プレジャーボート用無線局の開設、コミュニティーFM放送局の開設、高齢者を対象とした24時間通報の受付業務など付随事業が可能となりますし、何よりも地域の防災、復旧活動の拠点としての拡充のためにも、また病人の搬送、救援物資の輸送等に救護艦との通信体制としても必要であります。
 このポートラジオ局は、大阪や四日市の港などで開設されております。新宮港は防災拠点としての機能整備がされつつありますし、紀伊半島南東部の要衝港湾でもありますので、非常事態における救助港湾通信体制のかなめとして新宮港へのポートラジオ局の開設を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。知事、お答え願います。
 次に、市町村合併と道州制について。
 最初に県の合併推進構想についてですが、平成の大合併により、県下でも、平成16年10月、みなべ町誕生から始まり、18年3月には橋本市が、翌4月には岩出市が誕生し、市の数も7市から9市になるなど、50市町村が30市町村になりました。私どもの新宮広域圏でも、平成17年4月に串本町と古座町が合併して新串本町が誕生し、同年10月には新宮市と熊野川町が合併して新新宮市が誕生しました。他の古座川町、太地町、那智勝浦町、北山村もそれぞれの枠組みでの合併協議会に入り協議されてきましたが、時限立法期限内での合併が見送られました。新法においては、従来に増して県の役割が強化され、市町村合併の推進に積極的な役割を果たすということになっています。
 平成18年2月14日には和歌山県市町村合併推進構想が出され、この中で新宮広域圏では、新宮市から串本町に至る1市4町1村が合併の対象市町村の組み合わせになっています。合併は確かに地方分権を推進し、行財政基盤を強化するための有効な手法であることが言えますし、また県においては財政支援措置や合併後の新しいまちづくりに対する財政支援も行うというもので、県の基本姿勢も理解するところです。
 しかし、1次合併してから日が浅い時期に今、2次合併の話に火がつき、合併してきた新しい自治体の住民には、合併して良否の判断ができない間に次の合併が来たということで戸惑っているのが本音だと思います。県のほうではどのように感じておられますか。総務部長にお尋ねします。
 知事のリーダーシップについてお聞きします。
 合併した場合の住民の危惧するところは、行政サービスの低下だと言われてきました。今までのきめ細やかな行政から、合併後の行政区域の広がりに反して自治体職員数減少は住民サービスが行き届かなくなるという不安は隠しようがありません。
 しかし、今、各自治体がすべて独自の財源で賄える体制にあるかどうか。そのほとんどが財源不足を財政調整基金などで穴埋めし、財政難にあるのが実情です。合併したからといってすぐにこの財政難が解決するものでもなく、むしろ財政健全化を図ろうとするためには、行政と住民も責任を持ち、主体的な形で知恵を出さずにはいられないと思います。納税者である住民が行財政改革にどう積極的にかかわっていくのか。それができなければ今以上に厳しくなり、財政健全化を図ることはできません。
 この合併という機会は、今までの流れを大きく変えようとするわけですから、住民も行政も痛みを伴う自主自立を目指した大改革だと考えています。
 今後、県が示した第2次合併対象市町村の住民と接する場合、このような緊迫した自治体の台所を示しながら合併の意義を伝える役割も果たせられるかもしれませんが、その取り組みの姿勢というか、知事の知事による勧告等のリーダーシップは発揮されるお考えはあるのか、お聞かせください。
 道州制は、市町村合併と同じで、財政再建問題の打開策の1つであります。道州制については、私は推進派でありますが、その財政再建とは別にもう1つの県境を撤廃したいという気持ちがあります。それは、新宮市の置かれてきた時代、歴史的背景から見ましても、新宮藩から新宮県という廃藩置県によるすみ分けがされてきたところです。地形的に見て三重県も含めて一体的な計画をしなければならないことも、行政区域の違いから、その調整に時間がかかり、よい計画であっても半ばあきらめかけて頓挫してしまうことも否定できません。
 もともと同じ経済圏でしたが、熊野川を境界にして行政管理区域が分かれたため、熊野川の1つの問題でも、熊野川架橋の問題につきましても、県も違えば国の管轄も違うという位置づけで、最も時間的に浪費し、精神的苦痛を味わって苦労している人はここに関係した私たち住民であり、首長、関係者でもあります。1つのことをするにも2倍の力がなければ解決することや方向性が見出せないとなれば、この境界は行政がつくった異物としか言いようがありません。
 紀北の方にはちょっとぴんとこないかもしれないんですけども、極端な例で申しわけないんですが、ちょっとイメージしていただきたいんですけど、例えば紀の川がもしも府県間の境界であったらどうだったかと。地域の発展とか活性化に大変な障害を与えてきたんじゃないかなと思うわけであります。私どもの熊野川──私の知る範囲では、川で県境を引かれてるところはここだけだと思います。その住民サービスに努めなければならない行政が住民を苦しめているという構図を早く解消するためにも、私は道州制という編成に期待し、これをきっかけにしたいのであります。
 2006年2月28日、小泉首相の諮問機関である地方制度調査会は道州制の導入が適当とする答申を首相にしましたが、全国知事会での動きはどのようになっていますか。また、仁坂知事は和歌山県としてどのような考え方を持っておられるのか、お聞きします。
 次に、医師不足問題についてです。
 最近の全国的な医師不足問題は、2004年4月から始まった新しい医師の臨床研修制度、大学病院での医師不足による地方からの医師の引き揚げ、医師の開業志向の高まりなど、医師の労働環境問題が引き金となっているようで、これらが起因して地方の中核病院でも深刻な医師不足を招いていると思います。
 救急患者輸送にはドクターヘリの導入などにより地域住民の生命に関したネットワークが整備されつつありますが、日常的な地域医療の充実を求めるには、各自治体が今後、医師が地方に勤務する魅力を高めることに努力する必要性はもちろんのことでありますが、県としましても、地元医学部の入学定員枠の増員、地域枠の新設などの方針を打ち出し、国に対し積極的に働きかけをした結果、このたび入学定員増が認められたと聞いています。
 そこで提案ですが、地域における医師確保に当たっては、地域勤務を条件とした奨学金制度の創設など、地域に医師が定着する対策が必要だと思いますが、この提言に対する福祉保健部長の見解を求めます。
 続きまして、入札制度改革についてです。
 県は、去る6月15日、新しい入札制度改革を発表しました。主な内容は、条件つき一般競争入札の拡大、電子入札の積極導入、地域要件の緩和、業者の評価などとなっています。新しくなる入札制度について3つの問題点を提起したいと思います。
 まず最初に、一般競争入札を実施するに当たっては、そこに参加する者すべてが同じ条件でなければなりません。ところが、今までの県の業者評価には疑問を感じております。
 それはどういうことかと申しますと、一生懸命仕事をしようと社員をふやしたり、機材を購入したり、また事務所を建築したりするまじめな建設業者が損をする仕組みだということです。少しでもいい工事をしようと重機、車両、資材をふやしてきたことが今の制度ではマイナス要因となり、点数が低くなる仕組みとなっているわけです。このような状況が正されないまま、条件つき一般競争入札を全部の工事で実施すれば一体どうなるでしょうか。まじめな建設業者、施工能力のある建設業者が不利になると危惧するわけであります。
 県が9月5日に発表した新しい業者評価制度では、建設業者の工事施工能力がきちんと評価されるのか。少しでもよいものをつくろうと努力を重ねている建設業者の皆さんが報われる制度となっているのか。また、人を雇い、建設機材を所有している建設業者をきちんと評価できるのでしょうか。
 次に、条件つき一般競争入札を拡大する上で、現在建設部単位で発注している工事につきましても複数の建設部にまたがる大きな区域での発注となることについてですが、今まで以上の多数の建設業者による競争によって地域に必要な地元建設業者が生きていくすべがあるのか、非常に心配です。
 昨今、わざわざ遠くの工事現場まで触手を伸ばす建設業者がありますが、それぞれの地域には地元を熟知した建設業者が頑張っており、遠くから来るなじみのない建設業者を必要としていないと考えます。工事現場に近い地元建設業者が施工することで地元に利益を生み、地元に経済効果をもたらすとともに、地元住民も安心して工事を任せられると思います。
 以上のことから、建設部単位での発注を基本とすることが必要であると考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、工事等の設計に用いられる単価や設計積算の基準についてですが、県において積算された工事価格は安過ぎることはないでしょうか。また、適正な単価にて工事の積算が行われているのでしょうか。地元の建設業者の方々からこのような疑問をよく耳にします。
 また一方、建設業者が安易に最低制限価格で落札して工事を施工した結果、赤字になるケースというのが多々あると聞いております。このようなことは、請け負った工事の安全性の面からも非常に懸念されるところであります。これらのことにより、県においてはなお一層の単価の精査をお願いしたいと思います。
 以上3点について、県土整備部長の考えをお聞かせください。
 最後に、熊野地域の文化振興拠点の整備について。
 新宮市は文化をまちづくりの根幹に置くとともに、東くめ、佐藤春夫、中上健次など、数多くの文化人を輩出した土壌を持ち、歴史的にも熊野地域の中心地であることからも、熊野文化振興の拠点都市として機能してきました。一方で、市の文化施設の拠点である市民会館は、昨年度に実施した耐震診断の結果、危険性が高いとして建てかえの必要に迫られています。
 そうした中、新宮市では仮称・熊野文化ホールと仮称・熊野学センターの設置を検討しているところではありますが、これらが整備されることになれば、県民文化会館と紀南文化会館と連動することで効率的な文化公演の開催が可能となり、県全体の文化レベルの底上げにつながりますし、すぐれた舞台や音楽などに触れ合う機会がふえ、熊野の次代を担う青少年の豊かな情操教育に寄与します。また、和歌山県世界遺産センター、南方熊楠記念館など、関連施設と連携・連動することで熊野来訪者のニーズにこたえることができ、歴史、自然、文学、芸術など多岐にわたるセミナーや研修が充実し、熊野に関心のある県内外の人が集い、学ぶ場を構築できます。さらには、団塊世代や熊野ファンなど交流人口の増加や定住促進にも寄与すると思います。
 ついては、熊野地域全体の文化の底上げに向け、文化振興のための拠点整備に対する支援を求めますが、いかがですか。知事の見解を求めたいと思います。
 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(新島 雄君) ただいまの須川倍行君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、新宮港についてでございます。とりわけ東防波堤の早期完成につきましてお答え申し上げます。
 この防波堤は港内静穏度を向上させ、船舶の安全な入出港、係留を確保するためにぜひ必要であると考えております。
 先般、「ちきゅう」の接岸に際しまして歓迎会に出席してまいりましたけれども、こういうものが例えば接岸できなくなるというようなことになると、とても困るということでございまして、早期にこれは完成さしたいと思って努力しているところでございます。
 今議会に事業費の増額に係る補正予算案をお諮りしているところでございますが、これもこういう考え方でございまして、御審議をいただき、当初計画よりも1年早い平成22年度の完成を目指して整備を推進してまいりたいと思っております。
 次に、水資源についてでございます。
 熊野川を中心に、この地域には水が豊富でございます。これについては、須川議員御指摘のとおりであります。また、新宮港はこの豊富な水資源を活用して水の輸移出の基地として可能性があるということは十分認識しております。また、近隣においても、議員御指摘の民間工場が使用していた構造物があることもわかっております。先般、熊野川の川下りをいたしましたときに、あそこが既に今休んでいる取水口だというようなところが2カ所あることをよく見てまいりました。
 水というのは、最近では企業誘致あるいはいろんなものを考えるときの大きな武器になります。これがなくてなかなかはかどらないということも多く経験しているところでございます。したがって、これを何とか武器にいろんな方策を立てていきたいと、これを有効に活用していろんな手だてを講じていきたいということを考えております。
 また、現在、その一環として新宮港から水バッグ海上輸送実験が行われているということも御指摘のとおりでありまして、その動向にも注意しているところであります。
 今後とも、この豊かな水資源の活用を含め、新宮港の利用を促進してまいりたいと考えております。
 次に、「ちきゅう」につきまして申し上げます。
 今月16日に新宮港に初めて「ちきゅう」は入港いたしまして、ここで歓迎会を、県議会の方々初め関係の方々に御出席いただきまして、あるいは地元の学生さんなんかの参加も得て、にぎやかにやらしていただきました。
 これに先立ち、同船を運航・管理する独立行政法人海洋研究開発機構の平理事をお迎えして、記念講演会も新宮でやらしていただきました。新宮市内の会場は満席となって、地元の皆さんの関心も高まっているというふうに考えます。
 私どもも「ちきゅう」の内部を見せていただきました。大変な高さで、120メーターを超える物すごいやぐらがありまして、すごいものだなというふうに私も思いました。それから、地元の学生さんが中を案内されまして、多分日本でも直接ああいう世界の最先端の技術をじかに見ることのできた子供たちは新宮をおいてほかあんまりないんじゃないかというふうに思いまして、誘致をしてまいったわけですけども、大変喜ばしいことだと思いました。
 今後数年間にわたりまして、南海トラフの掘削期間中、新宮港が物資供給拠点として活用されることになります。それから、地震・津波観測監視のための海底ネットワークシステムにも着手してもらえるというふうに考えております。
 我々も情報収集をしないといけないし、それから、御指摘のように、さらに一段進んで新宮港の利用促進とか、あるいは地域の活性化につながるような対応ができればよいなというふうに思いまして、地元関係機関あるいは例えば海洋研究開発機構のような、そういう日本全体の機関ともよく相談をしながらできるだけのことをしていきたいと思っております。
 それから、ポートラジオ局の開設でございます。
 新宮港におけるポートラジオ局の開設につきましては、私もそれをつくることができたら大変いいなというふうに思うのでありますけれども、大型船舶の現在における入港頻度と、それから開設・運営に要する費用にかんがみますと、現時点ではなかなか開設する状況にならないんじゃないかなという気もいたします。そうした状況は、実はこれは固定されたものでありませんで、新宮港の繁忙度といいますか、込み合い方によってこの状況は変わってくるだろうと思っております。
 まずは、私どもは、より多くの海上輸送に新宮港が利用されるように引き続き地元と一体となってポートセールスに努めてまいりまして、その上で今後の新宮港の利用状況あるいは情報通信技術の進歩等を総合的に勘案して、将来的な検討課題とさしていただきたいと思っております。
 次に、市町村合併と、それから道州制について知事のリーダーシップというお話でございましたが、これについて所見を申し述べさしていただきます。
 市町村合併は地域の将来を大きく左右するような重要な事柄であることから、基本的には地域において自主的に判断されるものでありまして、また、市町村合併についての地域の住民の人々の気持ちというのがまず何よりも大事だというふうに思っております。
 しかしながら、一方では地方分権改革を推進し、自立した個性豊かで元気な地域づくりのためには合併の効果を生かした行財政基盤の強化も有効な手段であると考えます。スケールメリットを生かして高度なサービスを人々の分業によって行っていくということができるようになるというメリットは、無視できないものがあると思っております。
 このため、地域の将来像や行政のあるべき姿について、合併も含め、住民の方々も交えたしっかりとした議論を行うことが必要だと考えております。県もその議論に積極的に参加をいたしまして、情報提供して、地域の方々と一緒になって取り組み、また、そういう機運が盛り上がってきたときは決然と支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 例えば新宮・東牟婁地域におきましては、関係市町村が共同で住民向けの合併パンフレットを作成し、各戸に配布するなどの取り組みが行われております。新合併特例法の法期限を見据えながら、このような地域の取り組みが進展するように私たちも引き続き支援してまいりたいと考えております。
 次に、道州制についてでございます。
 道州制につきましては、全国知事会では、我々知事会の立場を明らかにするとともに、政府などに対し道州制の検討に当たっての課題を提示するために、本年1月18日に基本的な考え方というのを取りまとめました。その中で、道州制は地方分権を推進するものでなければならない、道州は都道府県にかわる広域自治体とすること、あるいは道州の区域については地理的、歴史的、文化的条件や地方の意見を十分勘案して決定しなければならないなどと提言をしております。現在、この基本的な考え方に基づきまして、国と道州の基本的な役割、あるいは税財政制度のあり方、組織・機構のあり方などについて検討を進めているところであります。
 本県も全国知事会と同様の考え方に立っておりますけれども、現時点では、道州制の姿について、国と地方あるいは国民の各層の間でも明確なイメージがどうも共有されていないということも事実であります。道州制のメリットについて十分検討していかなければならないというふうに思います。
 例えば、道州制下における資源配分が和歌山県に居住する住民にとって、現在及び未来において現状より有益なものにならなきゃいけない。そういうものになっていくかどうかということもまた見きわめながら考えていく必要があると思います。
 今後とも、道州制が和歌山県民の利益につながるかという観点から、全国知事会等を通じて、私も積極的に議論に参加してまいりたいと思っております。
 この道州制の問題を超えても熊野川の両岸の結びつきが新宮市周辺の両県の人々の間でいかに強いかということを、私も改めて最近勉強いたしました。また、現実にも実感をするところがありました。そういう点で、それを念頭に置いていろんなことをしなきゃいけないと思っております。
 そこで、こういう制度の検討だけではなくて、とりあえず今ある問題として三重県と特に相談をしながら──特に知事との間ではしょっちゅうそういう議論をしておりまして──例えば熊野古道観光振興の売り出し方を一緒にやろうとか、あるいは病院、特に医師不足に悩むこの地域の病院の一体的な運用とか、あるいは道路、特に橋を含む道路の問題とか、そういうことについて力を合わせてこの地域の一体的な開発をしたいというふうに考えております。
 それから、熊野地域の文化振興拠点の整備についてでございます。
 これにつきましては、まず、熊野文化ホール──これは仮称かもしれませんが──それにつきましては、新宮市において構想策定に向けての取り組みを進められているところでありまして、県としては、具体的な検討はそれをまちたいと考えております。
 また、熊野学センター──これも仮称でありますが──この構想につきましては、本年度、新宮市によるセンター設立計画の調査費用の一部を支援するために予算化をしているところであります。本年4月から県と市で必要性や機能などの実現可能性について詳細な検討を始めたところでありますが、今後さらに協議を進めて考えていきたいというふうに思っております。
○副議長(新島 雄君) 総務部長小濱孝夫君。
  〔小濱孝夫君、登壇〕
○総務部長(小濱孝夫君) 県の合併推進構想についての御質問にお答えいたします。
 合併した市町におきましては、新市、新町のまちづくりや一体感の醸成などに懸命に取り組まれ、その成果も、徐々にではありますが、あらわれてきているものと考えますが、議員御指摘のとおり、合併後間もないこの時期に次の合併を考えるということに戸惑いもあろうかと思います。
 しかし、地方分権改革の推進、少子高齢化の進展、国、地方を通じた厳しい財政状況などの地方を取り巻く現状に対応して自立した個性豊かで元気な地域づくりのためには、住民の方々にとって一番身近な自治体である市町村の行財政基盤の強化が重要であると考えます。このため、昨年2月、新合併特例法下における合併についての議論のきっかけとしていただくために、県の合併推進構想を策定し、その中で地域の状況等を勘案した合併の組み合わせを提示したところであります。
 もとより、市町村合併は地域の将来を大きく左右するような重要な事柄であることから、基本的には地域において自主的に判断されるものでありますが、県といたしましては、本構想をもとに地域の将来像や行政のあり方について住民の方も交えたしっかりとした議論を行っていただきたいと考えております。
 以上です。
○副議長(新島 雄君) 福祉保健部長井畑文男君。
  〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) 医師不足問題についてお答え申し上げます。
 医師の地域偏在や診療科偏在等による医師不足が大きな課題となる中で、議員御指摘のとおり、地域に医師が定着する対策が重要であると認識してございます。
 県といたしましては、県立医科大学と連携した地域医療支援事業を初め、和歌山ドクターバンク制度や産科、小児科等特定診療科の医師確保のための修学資金制度など、さまざまな医師確保対策に取り組んでいるところでございます。
 県立医科大学の入学定員につきましては、去る8月30日に地域医療に関する関係省庁連絡会議において取りまとめられた緊急医師確保対策の一環として25名の増員が容認されたところであり、僻地医療等地域勤務を条件とした奨学金制度の創設など、医師が地域に定着するための措置等について検討しているところでございます。
 今後、実現に向け、県立医科大学と連携し、国との協議を進めてまいります。
 以上でございます。
○副議長(新島 雄君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) 入札制度改革につきましてお答えいたします。
 まず、業者評価についてでございますが、平成20年6月から条件つき一般競争入札を全面的に導入するに当たりまして、不良不適格業者の排除、工事における品質の確保、県内優良業者の育成、以上3つの観点から地方基準点数を大幅にふやした新業者評価制度案を取りまとめたところでございます。
 具体的な内容といたしましては、すぐれた施工能力を持つ建設業者を高く評価することとし、技術者数や工事成績に対する評価点数を大幅にふやすとともに、著しく工事成績の悪い場合はランクを落とす制度を新たに導入することといたしました。さらに、地域社会の要請にこたえる建設業者を高く評価するために、災害時に役に立つ重機あるいは仮設資材を所有している建設業者、また多くの従業員を雇用している建設業者を評価し、加点する項目も取り入れております。
 これらによりまして、新しい評価制度のもとでは、施工能力が高くて地域社会の要請にこたえることのできる良好な建設業者がより一層報われることとなるものと考えております。
 次に、建設部単位での発注についてでございますけれども、条件つき一般競争入札の拡大に当たりましては競争環境の整備が必要でございまして、そのためには地域要件を緩和するなどの県の実情に即した競争の場の設定が必要であると考えております。しかしながら、災害対策のための地元優良業者の保護や急激な地域間競争の激化による混乱を避けるために、段階的に地域要件を緩和していく必要があるところでございます。このために、予定価格3000万円未満の工事につきましては、従来どおり建設部単位での発注をすることとしております。
 最後に、設計に用いる単価についてでございますけれども、工事の設計価格の積算に当たりまして、標準的な工事価格を算定できるよう、国土交通省が実態調査を行い制定しております積算基準及び県が市場調査を行った資材単価や労務費などをもとに、県が適正に積算を行っているところであります。
 なお、受注者の積算能力向上と安易なくじによる落札者決定を防止するために、今回の入札制度改革におきまして、現在事前公表しております最低制限価格及び低入札調査基準価格を平成20年6月から事後公表することとしております。
 今後とも、単価等の適正な調査に努めるなど、積算精度の向上を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(新島 雄君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(新島 雄君) 再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(新島 雄君) 以上で、須川倍行君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 44番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 最後の質問になりました。議長のお許しを得ましたので、早速質問に入らせていただきます。
 第1の柱は、教育の問題でございます。
 「教育の荒廃」とか「教育困難」という言葉がよく使われます。教員免許の更新制という議論がありますし、また、学力の低下が問題になれば、学力テストをやれという短絡的な施策が進められているようにも私には思われます。そんな中で、教育現場が大変窮屈になっているんではないか、こういう心配をするわけでございます。
 JR福知山線の脱線事故がありましたが、あのときの運転士は、列車を時間どおりに運行しないと懲罰的な研修を受けさせられるというのが怖くて、無理な運転でかえって大きな事故を起こしたのでありました。あの事故が起こったとき、私は、教育の世界でもこれは人ごとではないと思ったわけでございます。人間は失敗するものです。失敗の教訓を共有して成長することが必要であろうと思います。
 私は、現場教員からスタートしました。教員をやめたいと悩んだこともありました。教員になったのは1967年。未熟な英語の教員でした。でも、民主的な教員でありたいという願いだけは持っていましたので、子供を殴ったりしてはいけないと思っていました。
 ところが、私の英語の授業では子供がざわざわします。ふざけて授業をまじめに受けない生徒も出てきます。そのときにずしんとこたえたのは、まじめな女の子が書いてきた学級日誌でございました。「先生は優し過ぎるから男の子はまじめにやりません。もっと厳しくしてください」、これを読んで私は焦りました。あの一番ふまじめなやつをきつくしかってやろう──この子を仮に達也と呼んでおきます。
 あくる日の英語の授業で達也に注意しても聞かないので、いきなり近寄って「これだけ言うてもわからんのか」と「ニュープリンスリーダーズ」の教科書を丸めて思いっ切り頭をたたいたわけでございます。初めて先生が殴ったものだから、教室は一瞬静かになりました。その女の子の日誌を見ると、「きょうの先生はいつになく厳しかった。こんなふうにやってほしい」と書いているのを見てほっとしたものでございます。
 けれども、それで解決するわけがありません。私の英語の授業が下手でわからないんです。また、「勉強してもどうせ高校へ行かれへん」と思っているわけです。達也はもっと授業妨害をするようになりました。私は教師に向かないのかと悩みました。
 そうした中で、1学期の終わりの父母との面接の日のことです。私は親に言いたい苦情をノートにいっぱい書きためて待っておりました。最低の先生でございます。そして、そのお父さんが実は話し始めたわけです。「達也が先生に迷惑かけて済みません。実は家内が入院していまして、食事の用意をみんな達也がやっています。この間、わしは『もっとうまいもんを食わしてくれ』と言ったんです。そしたら、達也が言うんです。『お父ちゃん、おいしいもんつくろうと思ったらお金かかるんや。お母ちゃんの病気でお金要るんやろ。僕も辛抱してるんやから、お父ちゃんも辛抱してくれ』」。この話を聞いて、私は頭をがーんとやられた思いがいたしました。子供の表面しか見ていなかった自分が恥ずかしくなったわけでございます。その後もいろいろなことがありましたが、そこからこの子供との心のつながりができたように思います。達也は、中学校を卒業して、単車の修理屋さんに就職して働いていましたが、その後、縫製の会社をつくり、今は社長さんでございます。
 私が頭をがーんとやられたという話を職場の先輩の先生に話したとき、職場の先生は、「おまえは大事なことに気がついた」と、それを評価して励ましてくれたわけでございます。失敗を乗り越えさせてくれるのは職場の同僚、先輩の支えだろうと思います。これがなかったら、私は引きこもってしまったかどうなったかわかりません。
 私は、最近の学校現場の若い先生と初任者研修の体制を見てみますと、若い先生が「失敗してはいけない」というプレッシャーに押しひしがれているのではないかという心配をするわけです。人間は失敗しながら成長していく。失敗を隠すのではなく、失敗から学び、励ますような環境をつくらなくてはなりません。
 私は、6月の県議会では、学力調査を毎年繰り返して結果を公表するようなことはやめてはどうかという提案をいたしましたが、残念ながら前向きの回答はいただけませんでした。実は、これも現場の先生方がプレッシャーにひしがれるようなことではいけないと思ったことが質問をした理由の1つでございます。
 今度は少し持って回ったような質問の仕方でございますが、教育長にお伺いいたします。
 若い教員を育てるために、失敗をも糧にしながら子供と教育を語り、若い先生が成長できるような雰囲気を学校現場につくらなくてはならないと思いますが、教育長はどうお考えでしょうか。
 第2の柱は、同和行政の終結と子供会の問題についてであります。
 私たちは、同和問題の完全解決を目指す立場から、特別行政としての同和行政は終結すべきであると主張してまいりました。同和対策の特別措置の法律も期限が切れ、国民的にもそのことは合意される段階になっています。この立場から本日は、同和子ども会としての補助金が廃止になって、現在進められている地域子ども会活動支援事業補助金についてお伺いいたしたいと思います。
 担当課から資料をいただきましたが、県が補助金を出している子供会は、地域総合と呼ばれるものと地域集団と呼ばれるものの2種類があります。地域総合と呼ばれるものは、一般には県から30万円、市町村から30万円の補助金、合計60万円が出されています。20人というのが補助を受ける要件です。地域集団と呼ばれる子供会は、補助金がそれぞれ6万円でございます。この2つの種類の子供会には大きな補助金の格差があります。
 ところで、地域総合と言われる子供会は、県下に105単位の子供会があります。そのうち、和歌山市には77単位の子供会が認められています。そのうち、ある小学校区に13単位の子供会があって、それぞれの単位子供会が、県から30万、和歌山市から30万の補助金を受けているわけです。実際は1つの子供会として運営されているんでしょうが、それが13単位に分けられ、補助金が780万円にもなっているわけでございます。
 さらに、私は子供会の実績報告を1枚1枚繰ってみました。驚くべきことに、第1子供会から第9子供会まで、活動実施報告書、収支決算書、年間の月別活動報告が全く同じ数字、同じ文章なのです。決算報告の体験活動、キャンプ、スキー研修という費用の項目があります。9つの子供会で12万8656円という端数まできちんとそろっています。キャンプやスキーなどの行事で9つの子供会、各20人の子供が1人残らず参加する、あるいは全く同じ人数参加するなどということが果たしてあるのでしょうか。あと4つの子供会でも金額の違いはごくわずかで、ほぼ同じような報告書が出されているわけです。
 一方、地域集団と呼ばれる補助金の少ない子供会ですが、親子クラブ、子供クラブなどありますが、地域の実情を調べてみますと、補助金の総額が少ないので、それぞれ6万円という少ない補助金もローテーションで、毎年もらえずに、何年かに1回しかいただけていないという実態があるわけです。
 環境生活部長にお伺いいたします。
 第1は、同じ子供会でありながら補助金が6万円の子供会と30万円の子供会がある。しかも、6万円の補助金も毎年もらえていないで、ローテーションで組んでいるという実態がある。どうしてこんな格差があるのか、お答えいただきたいと思います。
 第2に、私が指摘した1つの小学校区に13単位もの子供会があることになっていると申し上げたケースでは、補助金の総額が780万円。特定の子供会だけが異常に多くの補助金を受けていると考えます。また、私が例に挙げた小学校区の13単位の子供会の実績報告が極めて不自然であるという私の指摘についてどうお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 第3の柱として、子供会ともかかわるのですが、学校現場に配置されている学習支援推進教員の役割についてお伺いいたします。
 歴史的に振り返ってみますと、同和問題が大きな教育課題を残していた時代、同和教育推進教員が配置されました。国で措置された教員が約140人、県単独で措置された教員が約140人、半数が同和地区の35人学級実施に充てられ、半数は加配教員として各学校に配置され、同和教育の推進、学力向上、教育困難の克服に当たってきたと思います。その後、特別措置法は終了すべき段階に至りました。国が配置したかつての同和推進教員の定数は一定残され、今日、学習支援推進教員として102名が学校現場に配置されているわけです。同和という名目はなくなったわけですから、旧同和地区を抱えているかどうかに関係なく、教育困難を抱えた学校に配置されるべきものです。そういう点では、学校現場からは大変期待されているものでございます。
 まず、配置について申し上げます。
 和歌山市には46人が配置されています。1つの小学校を除いてはすべてが旧同和地区を含んでいた学校です。その一方では、例えば私の出身である海南・海草ではゼロであります。それほど和歌山市が教育困難で、海南・海草は学校が安定しているんだろうか。さらに言えば、同じ和歌山市の中でもこの46人が本当に必要な場所に配置されているんだろうかという疑問を持つわけでございます。
 さらに、配置された教員が本当に教育困難に立ち向かう上で子供と保護者、そしてその学校の教職員が期待するような役割を果たしているのだろうかという問題です。
 県下の多くの学校では大事な役割を果たしていると思います。しかし、一部ですが、学習支援教員の実績報告を見て、また驚きました。
 和歌山市のある中学校の例ですが、授業時間ゼロの先生がいる。そこの学校には3人の先生が配置されているが、3人で授業の合計が4時間、5時間という状況でございます。小学校でも6時間ぐらい、他の一般の先生は小学校では25時間ぐらい授業をしているわけです。ある学校では、職員会議などの場からも、水曜日の4時前になれば「子供会に行ってきます」と言って席を立つのが常態になっているということを現場の先生からお聞きいたしました。
 教育長にお伺いいたします。
 学習支援教員というものをどういう基準で、どういう任務を持って配置されているのでしょうか。また、学習支援推進教員が学校で全く授業を担当しないということは正常なことだと考えられているのでしょうか。地域子ども会とのかかわりで、推進教員の勤務に問題ないのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 次に、第4の柱でございます。貧困と格差の問題について申し上げます。
 第1は、生活保護の問題です。
 全国に大きな衝撃を与えたのは、北九州市で生活保護を打ち切られた男性が「おにぎりを食べたい」と書き残して餓死したという事件でございました。私は、こうしたニュースを聞きますと、こうした悲劇を和歌山県では、特に海南・海草地方では絶対に起こさせないぞという決意を新たにするわけでございます。北九州市で起こったことを和歌山県では絶対起こさせない──これは恐らく私だけではないでしょう。知事を初め、この議場におられるすべての皆さんの共通の思いであろうと私は思います。
 しかしながら、市役所の窓口では、心ならずもそれと違った対応が和歌山県内にもあるわけでございます。
 生活保護の申請に行きます。働きたくても働けない。もう貯金もなくなってしまった。生活の窮状を訴えて生活保護の申請をしたいと言います。そうすると、係の方は「生活保護を受けられる条件はこういうことです」という説明をします。「親戚で経済援助をしてもらえる場合は援助してもらうことのほうが先です」など、説明をします。そして、「改めて来てください」と帰らせようとするわけでございます。付き添ってきた市会議員は、できるだけ自分は前に立たないようにと黙ってそばで聞いていたんだそうですが、たまらなくなって口を挟んだそうです。「この方は生活保護の申請に来たんですよ。申請が認められるか却下されるかは別として、受け付けはしなくてはいけないでしょう」、そう言われて職員の方がやっと申請用紙を渡して、書き方の説明をしてくれたそうです。そのままにしておいたら、受け付けてもらえずに帰ってくるということになる。
 この生活保護の申請では、申請の日がいつになるかが大変重要な問題です。というのは、申請が認められるのは後になったとしても、申請を提出し受け付けた日から支給が行われるからであります。ところが、「また来てください」と言われる。
 そこで、福祉保健部長にお伺いいたします。
 北九州市の事件も踏まえて、またそれによく似たことが全国的にあることが新聞でも報道されておりますが、県内市町村でもそういう生活保護申請を受け付けようとしない、いわゆる水際作戦というようなものが強まっているという私の指摘についてどう考え、どう指導なさるんでしょうか。
 第2点は、私の地元、海南・海草地方には日本共産党生活相談所というものを開いてございます。海南のハローワークの向かい側、もとの海南市のメーンストリートにありますから、大変よく目立ちます。海南市民の皆さんには、困ったときにはあそこの相談所に行けば相談に乗ってもらえるということになり、かなりの範囲で浸透していると自負しているところでございます。けれども、それでも十分ではございません。
 地方税回収機構がスタートしてから、私は回収機構に回された方から相談をよく受けました。事情を聞いてみると、税金を滞納するということはもちろん許されないんだけれども、こんなに税金を滞納する前に行政の支援を受けられたのではないか。国保税の減免ということもあるでしょう。就学援助もあります。ところが、そういう方は多くの場合、そういう、どこにも相談せずに、そんな支援も受けることもなしに、とにかく払えないものは払えないといって滞納してしまって回収機構に回されているケースがあるわけです。
 こうした状況を見るとき、生活相談窓口が、私たちがもっとやらなければならないと思いますし、もっともっと行政が開かなくてはならないと思います。しかし、役所というものは県民、市民にとって敷居が高いだけでなく、どこに相談に行ったらいいのかわからないものです。私たちの生活相談所だって初めて入る人は入りづらくて、事務所の前を何度も行ったり来たりして、意を決して飛び込むものです。
 私は、県庁であろうと市役所であろうと、わかりやすい相談窓口が大変大事と思っています。県庁の中には県民相談室がございます。先日、見学させていただきました。県庁OBの皆さんが相談員になって頑張っておられる。どういう成果を上げておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 ただ、この相談室は大変奥まったところにあってわかりにくい。県庁北別館に入ると、矢印のマークで案内があるんですが、外から入ってきた人にもわかりやすくすることが必要だと思います。環境生活部長、いかがでしょうか。
 第3点、福祉保健部長への質問です。
 6月に海南市議会で、国保加入者が医療費の減免を申請できるようにすべきだ、法律上当然だという質問がありました。当局はそれを受け入れたのですが、県下で初めてだそうでございます。その答弁の後で当局が、「実は県議会でこの問題についての質問があって、国民健康福祉課長からの通知が出ています」と言ってまいりました。それは、昨年2月の県議会で藤井健太郎議員の質問に福祉保健部長がお答えになったものです。ちゃんとその年の3月24日付で通知が出されている。ところが、せっかくの通知が出ているのに、よく勉強している市会議員が質問をして、やっと日の目を見るようなことだったわけであります。それが県下で初めてという話でございます。
 せっかくの通知が本当に生きるようにできないのかと思ったのですが、福祉保健部長、いかがでしょうか。
 第5の柱でございます。紀南の廃棄物最終処分場の用地選定にかかわってであります。
 通称「南紀フェニックス」と言われる紀南3郡の廃棄物最終処分場の選定が進められています。紀北・紀中地域は大阪湾に最終処分場があるわけですが、紀南にはそれがない。そこで、財団法人紀南環境整備公社が最終処分場建設用地の選定を進めてまいりました。最終選定で残った5カ所のうちで串本の高富地区については、地元住民、串本町議会から強い懸念の声が起こっています。
 1970年の自然公園法の改正により、海中公園制度が成立しました。串本付近の海域は、最初に指定された10カ所の海中公園地区の1つでございます。その特徴は、テーブルサンゴの大群落と、そこに生息する多様な熱帯性の魚類や無脊椎動物の存在です。この海域が、2005年11月、ウガンダで開かれたラムサール条約締約国会議で認定を受けました。しかも、北緯33度30分というのがその緯度だそうですが、こういう高緯度に位置するサンゴの大群落というのは、ラムサール条約で認定されたものの中でも世界じゅうでここだけという貴重なものでございます。納得する解決に向かえるようにという立場から、環境生活部長にお伺いいたします。
 第1に、ラムサール条約で保護されるべきサンゴの群生地が5カ所への絞り込みでどう考慮されているのかを見ると、熊野古道と同列に景観を壊すかどうかという点からしか扱われておりません。建設工事が海に与える影響など調査すれば、大きなマイナスポイントとなり、候補地から外れるだろうと私は考えていますが、いかがでしょうか。
 第2は、調査の結果、万一高富地区が選ばれ、しかも住民が納得しない場合、強制収用など強行建設するようなことがあってはならないと思いますが、いかがでしょうか。
 第3に、この最終処分場には紀南3郡以外から廃棄物が持ち込まれるようなことはないのでしょうか。また、廃棄物の減量の努力をすればこれだけの規模のものが要らないのではないかという意見もありますが、いかがでしょうか。
 最後に、海南市の津波対策について要望を申し上げたいと思います。
 私は、海南市は津波に弱い町であるとして、津波対策、堤防の高さなど問題を取り上げてまいりましたが、このたび県としても対政府要望に取り入れられ、国土交通省からは黒江湾を津波から守るための大規模な工事についての概算要求が行われているとお聞きしています。
 地元では対策協議会がつくられ、私も地元の他のお2人の県議の皆さんと一緒に顧問としてこれに協力させていただきたいと思っています。ぜひとも県としてもその推進をよろしくお願いしたいと思います。
 また、津波対策はこれだけでなく、各地域の実情に合わせてさまざまな対策が必要だと思っています。一層の推進をしていただけますようお願いいたしまして、私の第1回目の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
○副議長(新島 雄君) ただいまの雑賀光夫君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 環境生活部長楠本 隆君。
  〔楠本 隆君、登壇〕
○環境生活部長(楠本 隆君) お答えを申し上げます。
 まず、子供会補助金に関する2点の御質問にお答えを申し上げます。
 1点目の子供会補助金の格差についてでございますが、地域子供会は、子供たちが健やかに成長できる地域社会の実現を図るため活動している団体でございます。子供会活動はもとよりのこと、青少年の団体活動はその健全育成を図る上で大変重要であると考えております。
 県といたしましては、組織的、継続的な子供会活動を推進している市町村に対しまして、市町村が交付している補助金の2分の1を交付しております。この補助金は、活動日数が50日以上行われ、かつ活動内容が4つの活動──1番目が創作活動、スポーツ・レクリエーション活動、人権学習、2つ目が野外活動、ボランティア活動、3つ目が子供集団の相互の交流、地域住民との交流、4番目といたしまして青年リーダー等の育成など指導者養成、この4つのすべての活動を行っている地域子ども会に対しましては30万円、一方、活動日数が12日以上行われ、ただいま申し上げました4つの活動のうち2つ以上の活動を行っている地域子ども会に対しては6万円を上限として交付をしております。
 次に、2点目の子供会補助金に問題はないかとの御質問でございます。
 子供会活動につきましては、それぞれの市町村が地域の実情に応じて支援をしているところでございます。また、子供会を構成する会員の人数につきましても、地域の実情に応じ異なっております。
 地域子ども会活動支援事業につきましては、市町村が行う補助事業、例えば人権学習、ボランティア活動、地域住民との交流、青年リーダー等の養成など、市町村におきまして精査された活動実績に基づいてその2分の1を助成しているところでございます。
 次に、県民相談室の役割についてお答えを申し上げます。
 県では庁内に県民相談室、交通事故相談所を設置しており、県民の皆様方の相談に応じております。
 県民相談では、行政相談、民事相談合わせまして年間約3000件ございますが、その内訳は、9割以上が民事に関する相談でございます。その内容は、金銭の貸借問題でありますとか、離婚問題、相続問題等、多岐にわたっております。
 それぞれの相談の処理につきましては、まず相談員が内容をお伺いし、その場で処理できない場合は他の関係機関を紹介するなど、適切な対応を行っているところでございます。
 また、法律の専門家が必要なケースも多く、県庁内では年間30回の無料弁護士相談、また県庁に来所しにくい県民の皆様方には、県内各地域におきまして年間20回の巡回相談を行っております。
 今後とも県民の皆様からの相談にスムーズに対応するためにも、法テラスや弁護士会など関係機関と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、御指摘の県庁内の案内表示につきましては、県民の皆様にできるだけわかりやすい表示をするよう工夫をしてまいりたいと考えております。
 最後に、紀南廃棄物最終処分場に関しまして3点の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、1点目の建設工事の海に与える影響についてでございますが、最終処分場には適正な廃水処理施設を想定しております。下流域への影響はほとんどないものと考えております。ただし、工事期間中の濁水の影響につきましては、今後の現地調査を十分踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の強制執行の可能性についてでございますが、本年3月24日に開催をいたしました紀南環境整備公社理事会におきまして、強制執行は行わないことを申し合わせているところでございます。
 今後とも、地元の皆様方の御理解をいただけるよう粘り強く話し合いを続けていく必要があると考えております。
 最後に、地域外からの搬入及び施設の規模についてでございますが、現在計画をしております最終処分場は、紀南地域の11市町村から排出される廃棄物を埋め立てるための施設でございます。区域外からの搬入はございません。また、規模につきましても、公社設立時のデータをもとに想定をしておりますが、最終候補地が決まった段階で最新のデータに基づき精査をすることとしております。
 県といたしましても、候補地となる地元の合意形成を図られるように最大限努力をするとともに、紀南環境整備公社に対しましても助言をしてまいりたい、このように考えている次第でございます。
 以上でございます。
○副議長(新島 雄君) 福祉保健部長井畑文男君。
  〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) 生活保護申請に関する御質問でありますが、種々の事情で生活に困窮されている方からの相談には、活用できる資産の有無や他法、他施策による給付の有無など、相談者に対するきめ細やかな面接相談の実施、生活保護申請の意思のある方については申請に必要な書類等手続の説明を行うよう、従来から各福祉事務所に対し指導しているところでございます。
 生活保護は社会保障制度最後のセーフティーネットと言われる制度であり、今後とも生活保護行政の適正な実施、執行に努めてまいります。
 次に、国保加入者の医療費減免受付窓口にかかわってについてでございますが、一部負担金の減免及び徴収猶予は国民健康保険法において定められており、一部負担金支払いの義務を負う世帯主が震災等災害や失業などの特別な理由によって支払いが困難であると認められる場合に保険者の判断により減免や徴収猶予を行うことができる制度であります。
 県といたしましては、この制度の適切な取り扱いについて、平成18年3月に国民健康保険の保険者に対して通知したほか、市町村への担当者会議においても周知してきたところであります。
 今後とも、保険者に対し、一部負担金の減免等について、法に基づいて適切な取り扱いがなされるよう周知に努めてまいります。
 以上でございます。
○副議長(新島 雄君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 若い教員が成長できる教育現場についてお答えいたします。
 ただいま議員から、教師としてのあり方について、大変含蓄のあるお話を伺うことができました。
 多くの教員がそうでありますように、私にもさまざまな苦い経験がございます。名前の呼び方がまずかったせいで3年間口をきいてもらえなかった生徒もございますし、また、いじめに苦しんでいる生徒や退学を余儀なくされた生徒を支え切れなかったことなどは、今も心にかかっている問題でございます。このほか、自分では気づかない間に心を傷つけたことも多々あったに違いないと思っております。
 これらの一つ一つは、私にとりましては、失敗というよりも教育に携わった者の罪として背負っていかなければならないものと考えてございます。
 しかし、これは個人的な感懐でございますから、多くの若い先生方には、教師としての良心と誠意に基づく限りは、失敗を恐れず、謙虚に、かつ勇気を持って生徒にかかわっていただきたい、そして、教師同士が不断に子供について語り合い、互いに高め合い、支え合える環境づくりを大切にしていきたいと考えます。
 次に、学習支援推進教員の配置と役割についてでございますが、学習支援推進教員は、学習指導、生徒指導及び進路指導上、多くの課題を抱える学校を支援できるように、市町村教育委員会と十分な協議の上で配置しているところでございます。
 担当する授業時数や地域子ども会とのかかわり方などにつきましては、学校長が児童生徒の状況や課題に応じてより大きな教育効果が得られるよう決定しているものと認識をしてございます。
 なお、学級担任を初めすべての教職員が児童生徒の学習や生活面での課題解決に向けて保護者や地域の方々と連携しながら取り組んでいくことが大切であると考えているところでございます。
 以上です。
○副議長(新島 雄君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○副議長(新島 雄君) 再質問を許します。
 44番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 御答弁ありがとうございました。
 幾つか要望と再質問を申し上げたいと思います。
 教育の問題は、多角的に議論していかなくてはなりません。そこで、きょうは少し余り県議会らしからぬ議論をぶつけてみたんですが、教育長のお話は「さすが教育者だ」と感じながら聞きました。そのベースの上で、今後、私が問題があると考える教育行政の問題について、また次の機会に厳しく迫っていきたいと思っています。
 今、文教委員会では地域の学校現場の実情を聞こうという取り組みも始まっています。そういう実情も踏まえながら、今後もさらに議論を深めていきたいと思っています。ただ、学習支援推進教員の配置の問題、これはなかなかまだ納得できません。
 まず、推進教員の配置についてだけ再質問いたしますが、例えば一例を挙げますが、今、岩出中学校、岩出第2中学校でまだ35人学級が実施されていないということで、この地域で署名が集められて、そして岩出の町議会にも請願があったというふうに聞いています。これは(「岩出やったら市議会やろ」と呼ぶ者あり)──済みません、岩出市議会、市議会のほうで上がっているというふうに聞いています。これは、大規模校だから35人学級をやろうとすると学級が足りないということで、県の教育委員会のほうでも、研究的な措置だから、とにかく地元のほうからやりたいと言うてくれんことには定数も配置できないということなんでしょうけれども。
 例えばそういう大きな学校、恐らくいろんな課題があると思うんですね。そこにそれぞれ1人だけ推進教員を配置されてるわけですけども、そういう35人学級の定数が配置できないとすれば、もう少しそういうところに回せないだろうかと思ったりもします。あるいは、そのほかにも教育困難な学校というのもあると思うんですが、ただ、どこどこというふうに名前を挙げるわけにもいきませんから抽象的な言い方しかできないんですけれども、今配置されている、多く配置されている学校というのは、この旧同和地区を抱えた学校ということに大きく引っ張られた配置になっているというふうに思います。本当に必要な学校から配置するようにさらに検討する必要があるというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。これは再質問です。
 2つ目に、子供会予算の問題です。
 1つの子供会に780万円の補助金というのは、他の子供会に比べてやっぱりバランスを欠いてると思います。そして、そういう多額の補助金を受けているのは旧同和子ども会でございます。和歌山市でそれが著しい。
 この制度は、県で補助金要綱はつくってるわけですね。県の補助金要綱でつくったものについて、和歌山市のほうで、ある地域については13単位の子供会を置きましょう、補助金つけましょうというふうに780万つけて、それでその半額を県が補助するんだというような説明ですね。ですから、和歌山市のほうで──その要綱のほうは県でつくってるんだけども、ここに補助金をつけるというのは和歌山市のほうで決めてきたら、そのまま自動的に県のほうではそれに乗っかって補助金をつけるという、こういうことになってるわけです。
 しかし、これは、私が申し上げたような実績報告が極めて不自然だということも含めて、県のほうでも、和歌山市が申請してきたものをそのまま受け取るかどうかというものは、やっぱり精査する必要があるんではないかというふうに思います。監査の課題にもなると思うんですが、担当課としても調査する必要があると思います。ぜひそういう点は、市が決めてきたんだから自動的につけるんだということでなくて調査をお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。これも再質問でございます。
 それから、医療福祉の問題、相談窓口の問題、いろいろお答えいただきました。県としてはいろいろな出先に相談機能を持っているわけですから、一般県民はどこに行っていいかわからないという問題があって、あるいは役所へ行ったらたらい回しにされたという不満も聞くわけでございます。
 そんな場合に1つの窓口へ行ったら、「その問題ならここへ行きなさい」と言うだけでなくて、「こちらから、新しく行くところに電話も入れておいてあげますよ」と言ってくれれば、困っている方は大変救われる気分になると思います。もちろん、これはそういうことをやってくれてると思うんですけども、とにかく県民というものは、役所というのは敷居が高いという中で来るわけですから、十分配慮をしてやっていただきたいというふうに思っています。
 学習支援教員の問題と、それから子供会の補助金の問題、この2つの点については再答弁をお願いします。
○副議長(新島 雄君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 環境生活部長楠本 隆君。
  〔楠本 隆君、登壇〕
○環境生活部長(楠本 隆君) 再質問にお答えを申し上げます。
 子供会補助金につきましては、ただいま御答弁申し上げましたとおり、市町村が交付している補助金に対し、その2分の1を交付しております。
 各子供会に対する補助の適否につきましては、市町村におきまして収支決算書等で交付対象事業やそれに要した経費を確認した上で適当と判断されたものでございます。
 以上でございます。
○副議長(新島 雄君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 再質問にお答えいたします。
 まず1つは、35人学級の件につきましては、これは市町村と十分話し合ってる中でございますけれども、全体として配置できる人数に限りがある中で調整した結果、やむを得ずこういうふうになってるということで御理解をいただきたいと思います。
 次に、配置されている学校が同和地区の学校が多いのではないかという御質問でございます。
 これにつきましては、それ以外の学校も含まれていることは御承知いただいているとおりでございまして、あくまでも市町村教育委員会と協議する中で、課題の大きさに基づいて配置をした結果であるというふうに御理解いただきたいと存じます。よろしくお願いします。
○副議長(新島 雄君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 44番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 子供会の問題については、市町村が認めてきたんだから、それについてはもうどうこう言わないんだという、こういう御答弁と思うんですけど、やはりこれはちょっと県としても、それが適正なものなのかという判断は要ると思うんですよ。これは監査の関係、対象にもなるかもしれませんし、きょう、知事には質問をしてませんけども、知事もこの実情は聞いていただきましたんで、一度この問題は、本当に適正な支出なのかどうかというもののひとつ調査、判断をしていきたいと思います。これは要望でございます。
 それから、教育委員会の関係の推進教員の配置の問題ですが、そういうふうに言われますが、私が見たところでは、なかなか納得できないということだけは申し上げて、ただ、そのことを、どこどこの学校が教育困難だからおかしいじゃないかという論議もここでできませんので、さらに皆さんが納得できるような配置をしていただきたいというお願いだけ申し上げまして、私の討論を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○副議長(新島 雄君) ただいまの再々質問は要望でありますので、以上で雑賀光夫君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時38分散会

このページの先頭へ