平成19年2月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(全文)


県議会の活動

平成十九年二月 和歌山県議会定例会会議録 第五号
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議事日程 第五号
 平成十九年二月二十三日(金曜日)午前十時開議
  第一 議案第四号から議案第十九号まで、議案第三十四号から議案第五十二号まで、議案第五十四号から議案第七十七号
     まで、及び議案第七十九号から議案第九十一号まで(質疑)
  第二 一般質問
会議に付した事件
   一 議案第四号から議案第十九号まで、議案第三十四号から議案第五十二号まで、議案第五十四号から議案第七十七号
     まで、及び議案第七十九号から議案第九十一号まで(質疑)
   二 一般質問
出席議員(四十四人)
     一  番       須   川   倍   行
     二  番       尾   崎   太   郎
     三  番       新   島       雄
     四  番       山   下   直   也
     五  番       小   川       武
     六  番       吉   井   和   視
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       町   田       亘
     九  番       藤   山   将   材
     十  番       浅   井   修 一 郎
     十一 番       山   田   正   彦
     十二 番       坂   本       登
     十三 番       向   井   嘉 久 藏
     十四 番       大   沢   広 太 郎
     十五 番       平   越   孝   哉
     十六 番       下   川   俊   樹
     十七 番       花   田   健   吉
     十八 番       前   岡   正   男
     十九 番       小   原       泰
     二十 番       前   芝   雅   嗣
     二十一番       飯   田   敬   文
     二十二番       谷       洋   一
     二十三番       井   出   益   弘
     二十五番       東       幸   司
     二十六番       藤   本   眞 利 子
     二十八番       原       日 出 夫
     二十九番       冨   安   民   浩
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       尾   崎   要   二
     三十二番       中   村   裕   一
     三十三番       浦   口   高   典
     三十四番       角   田   秀   樹
     三十五番       玉   置   公   良
     三十六番       江   上   柳   助
     三十七番       森       正   樹
     三十八番       長   坂   隆   司
     三十九番       阪   部   菊   雄
     四十 番       新   田   和   弘
     四十一番       松   坂   英   樹
     四十二番       雑   賀   光   夫
     四十三番       藤   井   健 太 郎
     四十四番       村   岡   キ ミ 子
     四十五番       松   本   貞   次
     四十六番       和   田   正   人
欠席議員(なし)
 〔備考〕
     二十四番欠員
     二十七番欠員
説明のため出席した者
     知事         仁   坂   吉   伸
     副知事(総務部長事務取扱)
                原       邦   彰
     知事公室長      野   添       勝
     危機管理監      石   橋   秀   彦
     企画部長       高   嶋   洋   子
     環境生活部長     楠   本       隆
     福祉保健部長     小   濱   孝   夫
     商工労働部長     下           宏
     農林水産部長     西   岡   俊   雄
     県土整備部長     宮   地   淳   夫
     教育委員会委員長   樫   畑   直   尚
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   大   岡   淳   人
     警察本部長      辻       義   之
     人事委員会委員長   西   浦   昭   人
     代表監査委員     垣   平   高   男
     選挙管理委員会委員長 山   本   恒   男
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       山   本   庄   作
     次長         植   野   博   文
     議事課長       下   出   喜 久 雄
     議事課副課長     薮   上   育   男
     議事班長       土   井   敏   弘
     議事課主査      石   垣   悦   二
     議事課主査      湯   葉       努
     総務課長       島       光   正
     調査課長       辻       和   良
 (速記担当者)
     議事課主査      中   尾   祐   一
     議事課主査      保   田   良   春
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  午前十時二分開議
○議長(向井嘉久藏君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、議案第四号から議案第十九号まで、議案第三十四号から議案第五十二号まで、議案第五十四号から議案第七十七号まで、及び議案第七十九号から議案第九十一号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 四十二番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 おはようございます。
 議長のお許しを得ましたので、早速質問に入らせていただきます。
 第一の柱は、企業誘致と内発型の地域発展の問題について知事にお伺いいたします。
 仁坂知事の最大のセールスポイントは、人脈を生かしての企業誘致ということのように思われます。私も、企業誘致ということは大事なことだと思います。そのためには一定の優遇措置もあってもいい、しかし、それには限度とバランスというものがあると申し上げてきました。ここ数年の間に最大の補助を受けた誘致企業は、カゴメなどが出資した加太菜園であります。これを誘致するに当たって、県は土地開発公社が持っているコスモパーク加太の土地を借り上げました。一平米五百六十六円でした。そこに菜園のハウスを建てられるように土地整備をいたしました。費用は二十億円であります。それを加太菜園に貸した地代は一平米百円でした。それに加えて、設備投資や雇用に応じた助成金が出るわけです。このことを地域小集会で報告しますと、皆さん、あっけにとられます。それを限度とバランスを欠いた誘致大企業への優遇措置だと私は批判してきたわけでございます。その後、和歌山県は百億円を限度にした誘致企業への助成を打ち出しています。人脈という売りはありますが、仁坂知事の企業誘致は前知事の路線をそのまま継承したものではないのでしょうか。
 今、全国の自治体で補助金を積み上げた企業誘致競争が行われています。その輝かしい成功例として報道されているのが三重県のシャープ亀山工場です。ところで、その実態はどうでしょうか。三重県は、当初、一万二千人の雇用創出を目標に九十億円の補助金を支出しました。地元亀山市も、四十五億円を限度に固定資産税の九割を毎年交付するということにしました。実際の雇用は、亀山工場の雇用は四千人、下請二社で千五百人から千六百人。雇用は見込みの半分です。そして、その多くは外国人労働者、派遣労働者で、その人たちのためのワンルームマンションはふえたが、住民登録はふえないと言います。そして、地元採用は二百二十五人ということであります。
 本県の加太菜園について見れば、これだけの補助金を積んで雇用は正規職員たったの七名、準社員三十一名、あと百十五名は一日五時間勤務で十カ月で雇用が切れる協力社員という状況です。さらに、需要が販売計画に達していないので二つ目のハウスの建設は延期というではありませんか。
 知事にお伺いいたします。
 第一に、企業誘致への補助金の費用対効果の問題をどう考えておられるのか。その一つとしてカゴメ菜園への助成──前知事が行った施策ですが──どういう評価をしておられるのでしょうか。
 第二に、百億円の企業誘致助成について、私には加太菜園への誘致の延長線上にあるように思われますが、知事はどうお考えなのでしょうか。
 第三に、私はこれまでも地域のいいものを見つけて元気にする内発型の発展ということを申し上げてきました。これまで和歌山県が行った事業でも、海南市孟子で行ったワークショップ、地域のいいところを見つける企画は大変いいものだと申し上げました。ところが、いいところを見つけて、例えば国産大豆を栽培するなどの案が出されても、それを発展させる補助金がたったの六十万円しかないなどについて苦情を申し上げ、大企業誘致補助とのバランスを欠くと申し上げたわけです。知事も、地域産業の育成ということを言っておられます。大企業への補助とのバランスを崩さない補助が必要だし、軸足は内発型の発展に置くべきだと思います。この点について知事の見解をお伺いいたします。
 第二の柱は、看護師確保と野上厚生総合病院に設置される看護専門学校についてであります。
 私は、昨年の九月県議会で福祉医療の問題を取り上げました。海南・海草地方でお産のできる産科病院が一つしかないことを申し上げ、改善を要望いたしました。その後、野上厚生病院に産科が復活いたしました。常勤の産科医は一人だけですが、曜日を決めて和医大から非常勤の応援をいただくそうです。さらに充実を要望しながら、関係者の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
 先日、この病院の看護師の皆さんが開いた医療問題の学習会に参加させていただきました。地域の皆さんが参加をして保健福祉センターの会場がいっぱいです。主催者も予想以上の参加だったようです。地域の医療に果たしているこの病院の役割、住民との結びつきが感じられる学習会でございました。
 この野上厚生病院附属看護専門学校が四月からスタートいたします。和歌山県内の看護学校は、和医大保健看護学部、県立高等看護学院、医師会が設立した看護学校、日赤病院の看護学校などがありますが、小さい自治体病院が看護学校を立ち上げるというのは異例のことです。野上厚生病院は、準看護師の養成施設を持っていたのですが、これからは正看護師養成の一角を担うことになりました。看護師不足が言われ、昨年九月には医療関係団体が看護師不足対策を求める九千筆の署名を提出しています。県として、新しい看護学校を設立する、看護師の離職対策などの看護師確保計画をお伺いしたいと思います。
 また、このたびのように野上厚生病院が看護学校を設立するに当たっては、県としても手厚い支援をしても当然ではないかと思いますが、どういう支援を考えておられるのか。以上を福祉保健部長からお聞かせいただきたいと思います。
 第三の柱として、福祉施設の問題を申し上げます。
 和歌山市内に虎伏学園という福祉施設があります。建物の上に小中学校の分校である虎伏分校があります。私は、県議会での最初の質問で虎伏分校の話をいたしました。病虚弱で家庭崩壊という二重のハンディキャップを持つ子供たちにこそ行政は光を当てなくてはならない。それなのに、この現実はどうなのか。私は、象徴的な一つの事実を申し上げました。それは、虎伏分校の教室のことです。普通、教室には出口が二つありますが、その教室には一つしか出口がありません。その出口を出ても、そこは廊下ではなくて、別の教室に入るわけです。こんな穴蔵のような教室で体の悪い子供たちが押し込められて勉強している。火事があったらどうなるのか。こういう問題を提起して改善を求めたわけでございます。
 私と虎伏学園、虎伏分校とのかかわりには歴史がございます。今から十二年前に私は教職員組合の役員をしておりましたが、虎伏分校の組合員からひどい状態だから見に来てほしいという要請を受けて職場訪問をしたことがあります。その後も何回か行かせていただきましたが、そのときから気になっていたことを取り上げたわけでございました。
 昨年暮れに、県会議員になって初めて和歌山市の市会議員の方と一緒に虎伏分校を訪問させていただきました。福祉施設である虎伏学園に入るのは初めてでした。分校、学園の皆さんがひどい施設の中で子供たちを守って頑張っておられる姿に感動いたしました。しかし、全く変わらないのは施設設備の状況でした。さすがに穴蔵のような教室は普通教室として使用せず、パソコンを置く部屋にしておりました。しかし、学園の屋上に置かれたプレハブを教室に使っているのも、十二年前と変わりません。夏になれば気温は三十五度を超すでしょう。福祉施設である学園には初めて案内していただいたのですが、一つの部屋に七人もの児童生徒が寝起きして暮らしています。息の詰まるような話です。この状態をどう考えていらっしゃるのでしょうか。
 お聞きしますと、学園としては施設の建てかえを計画していると言われます。ほっとしました。このたび、この施設の改築については予算が提案されています。大変うれしいことです。どういう支援を行われるのか、福祉保健部長からお答えいただきたいと思います。
 第四の柱は、地方税回収機構にかかわってであります。
 和歌山県地方税回収機構が発足しました。「県民の友」十二月号では、税金の回収率が向上したと報告されています。しかし、県民の中ではとんでもないことが起こっています。
 海南市の共産党議員団に相談が寄せられました。土地を持っているんですが、現金収入は年金だけです。区画整理の関係で土地の固定資産税が大幅に上がったので払えなくなりました。海南市の担当者には現物で取ってもらってもいいと言っていました。この方は、税金を払わないというのではなくて、現物納付でも払いたいと言っていたのです。海南市は、この案件を税回収機構に回しました。そうすると、税回収機構は、年金が入り、水道料金や電気料金を引き落とす普通預金の通帳を差し押さえました。次の電気料金が引き落としできなかったというわけです。
 税回収機構が発足したとき、藤井議員の質問に答えて福祉保健部長は、「その選定に当たっては、悪質でやむを得ないケースのみが市町村から移管されるものと考えてございます」という説明をしています。ところが、機構が発足してみるとひとり歩きをして、今申し上げたようなことが起こっています。
 副知事にお伺いいたします。回収機構で私が申し上げたようなことが起こっていることを御存じでしょうか。この現実は回収機構の本来のあり方なのでしょうか。地方税回収機構の対象は悪質滞納者に限るべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 また、このことに対比して、もう一つの滞納についてお伺いいたします。
 かつての同和行政の負の遺産である中小企業高度化資金などの貸し付けの滞納問題が百億円を超しています。その多くが同和貸し付けです。どこの企業に貸し付けが行われているのか明らかにされませんが、貸し付け先が倒産して初めて明らかになります。
 その一つを紹介しますと、倒産した一つ、プラスパーフーズというのは豆腐をつくる組合でした。五人の方が立ち上げました。最初の年に、土地を買うんだと言って十億円を借りました。二年目に、機械を入れると言って十三億円を借りました。ところが、本格的な生産が始まる前にこの組合は倒産しました。返済は一%でした。本当に生産する気があったのか。担当者にお聞きすると、水が合わなかったようですと教えてくださった方もありました。
 さらに、幾つかの法人に対しては時効中断の措置がとられていなかったので時効が成立し、借金回収できなかったというのです。庶民への税金の取り立てに比べて余りにも甘く、ずさんではないでしょうか。中小企業高度化資金の滞納の実態と返済をどう求めていくのか。商工労働部長からお答えいただきたいと思います。
 最後の第五の柱として、教育長にお伺いいたします。
 十二月県議会でいじめの実態をどう把握しているのかという趣旨の質問がありました。その質問への教育長の答弁を聞いてびっくりしました。千人に対して〇・七件という答弁があったからです。実はこの数字は、文部科学省の調査に和歌山県から報告された数字をもとにしているんだろうと思います。その調査では、和歌山県の小学校にあったいじめは、その年は九件となっています。県下には小学校が三百校ほどあると思います。一つの学校でも九件ぐらいのいじめがあるかもしれない。大きい学校なら一つの学年でもそのくらいあるかもしれません。それなのに、現実と離れた数字をそのまま教育長が県議会本会議で答弁に使ったのを聞いてびっくりしたわけです。文教委員会でも少し議論したんですが、改めてこの場でいじめの実態をどう考えていらっしゃるのか、どう対応されるのかをお伺いしたいと思います。
 また、この議会で教育長は、「和歌山県で先生が対応する生徒の数が全国で少ない方から数えて六番目ぐらいだ」ということを挙げて、「学校環境そのものがいじめが発生しにくいような面がある」とも述べられました。私はこの教育長の答弁には共感するものであります。
 ところで、和歌山県で先生当たりの生徒の数が少ないというのは、小中学校で小規模校が多いから結果として先生あたりの生徒数が少ないということになるわけです。私は何も、学校規模は小さければ小さいほどいいとは思っていません。しかし、大規模校よりも中小規模校の方が子供の思いをじっくりと聞いてやることができると思っています。教育長の答弁もそういう意味でしょう。その一方で、県教育委員会が諮問した教育ニュービジョン研究会という報告がございますが、その報告では、適正規模は中学校では一学年三学級以上、小学校では二学級以上であるとして、それ以下の小中学校は統合を提言しています。私は何も、統合には何でも反対というわけではありません。小規模校のよさもあれば、一定規模を持った方がいい面があること、さらに通学距離はどうかなどを総合的に考えてその学校にかかわる保護者、教職員が合意すればいいというのが私の考えでございます。
 このたび、いじめ問題にかかわって小規模校のよさに教育長が言及されたことで、私が申し上げてきたこととの大きな接点が生まれているのではないかと思って喜んでおります。教育長のお考えをお聞きしたいと思います。
 教育問題の第三番目として、学校現場での荒れと研究指定校にかかわってお伺いいたします。
 先日、海南市の小中学校の先生方と懇談をする機会がありました。最近の学校は忙しくなっていること、子供の様子が変わってきていることもさることながら、教育委員会への報告書類がふえている、研究発表会をすると指導案の書き方に注文がつく、もっと教員が子供に向き合うことを大事にする学校と教育行政が求められているのではないかなど、考えました。
 その中で、他都市のある学校で年間二百回の公開授業研究をしているというお話を聞きました。公開授業というのは、その先生がする授業をいろいろな先生が見に来る、そういう授業でございます。公開授業、研究授業というのは現場の先生方にとっては相当のプレッシャーがあります。それが年間二百回というのは、学校現場を知っている者から言えば異常な回数です。しかも、その上にその学校が突出して荒れているというお話を聞いたわけです。皆さんのお話を聞いて、これはほうっておけないと感じ始めたわけです。
 たまたま半年前にいただいていたその学校の研究会の資料を持っていたものですから、引っ張り出して詳しく読み直してみました。話題になっていた研究発表会の指導案であります。多いものは、十三ページの丁重な、丁寧な指導案がつけられています。さらに私は、「研究報告書」という冊子を読み始めました。研究経過の日程が書かれています。十二月にこの研究発表会がやられるんですが、その前の七月には外部指導者──これは教育委員会の指導主事とかいろんな方を外部指導者として登録していますが──外部指導者を交えた校内研究授業が七月の一カ月の間に八日間をかけて十五学級で実施されています。授業担当者のプレッシャーは大変です。七月の一カ月は恐らく研究授業以外には考えられない状況になるということは、教育現場を知っている者ならわかります。さらに、同じ研究授業が研究発表会前の十一月にも行われているんです。熱心に取り組んで、それで子供たちにとって楽しい学校になっていればいいんですが、ところが、この学校は大変荒れている学校だというではありませんか。
 私は、この学校の研究体制にも目を向けました。県教育委員会の課長、指導主事、九人もいろいろな形でこの研究発表会にかかわっていらっしゃる。教育委員会はこの学校の実情をよくつかんでおられるに違いありません。その学校で華やかな研究発表会が行われる半面で、本当に先生がじっくりと子供に目を向けるような余裕のある教育がやられているんだろうか、私は大変心配しています。
 研究指定校と研究発表会という華やかな舞台の裏でこんなことが起こっているということがあるのでしょうか。突出した学校の荒れということが起こったとすれば、教育委員会もそういうところにかかわっておられるわけですから、もう対外的な発表会ならいいからじっくり子供に向き合おうじゃないか、こういうことで外見的なことはやめてもいいという、そういう指導をなさってもいいと思うんですが、いかがでしょうか。
 以上で、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) ただいまの雑賀光夫君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 加太菜園への助成についてお答えいたします。
 コスモパーク加太への加太菜園の誘致につきましては、県財政に大きな影響を与えかねない県土地開発公社の経営再建及びコスモパーク加太の土地の利活用という大きな取り組みの中の一環として進めてきたというふうに聞いております。県議会でのコスモパーク加太対策検討委員会の御提言も踏まえまして、経済波及効果などを勘案して県の費用負担を決めたものという認識でございます。その結果として、現況においても五ヘクタールの温室が整備され、地元を中心として当初計画を上回る数の方々が従事されていることなどからも、一定の成果はあったものと考えております。
 次に、企業誘致でございます。
 企業誘致に関しては、経営安定性や設備投資計画等について一定の水準以上の企業を誘致対象とすることとしております。また、進出計画につきましても、正社員の新規雇用数や設備投資規模、事業規模の妥当性、経済波及効果等を多角的に判断した上で誘致決定することとしております。
 補助金制度につきましては、私は、経済政策に従事したものとしては、これだけで企業が誘致できるとは毛頭思っておりません。しかしながら、地域経済や県民生活の向上に貢献する有効な資金投資となるように、この制度をぜひ活用させていただいて企業誘致に努めてまいりたいと思っております。
 それから、県内企業の発展の促進であります。
 企業誘致がうまくいくかどうかということは、私は就任早々あるいは就任前からずっと言っておりますように、現に和歌山で操業している、あるいはこれから伸びようとしている企業がどうなっているかということが企業誘致について大事だと思っております。企業を敵対視するような風土では企業は誘致できません。したがって、地域産業・企業の自立的、継続的な成長を支援することが、一方ではまた最重要課題であると考えております。そのためには各業界のニーズを的確に把握し、県の施策はもちろんのことでありますが、それに対応する国の施策の積極的な活用を図ったり、あるいは新技術、新商品の開発、国内外での販路開拓、後継者育成等、産地みずからが企画提案力と情報発信力を伸ばそうとするようなそんな取り組みに対しまして、全力を挙げて支援してまいりたいと思っております。
○議長(向井嘉久藏君) 副知事原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○副知事(原 邦彰君) 和歌山地方税回収機構での滞納処分についてのお尋ねがございました。
 一般論といたしまして、滞納処分の対象となる財産については、滞納者の選択ではなくて、徴収権限を持つ地方団体が徴収上必要となる財産について差し押さえを行うこととなっております。また、地方税法上、御質問にもございました相続税であるような物納は認められておりません。
 市町村から回収機構への移管につきましては、市町村の判断で行われることになりますが、その選定に当たっては、一般的には財産があるのに納付がなされないような事案や不動産の公売が必要であるといった徴収困難な事案が想定されており、その引き継ぎに際しては市町村と回収機構で十分に協議していただくものと考えております。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 福祉保健部長小濱孝夫君。
  〔小濱孝夫君、登壇〕
○福祉保健部長(小濱孝夫君) 看護師確保と野上厚生総合病院の看護専門学校支援についてお答えいたします。
 看護師不足につきましては、議員御指摘のとおり、第六次看護職員需給見通しにおいて平成二十二年には七百十一人の不足が予想されており、看護師確保対策が本県の緊急課題となっております。
 看護師不足の要因といたしましては、第一に高い離職率が挙げられることから、離職防止を最重要施策として、看護職員の不安やストレスの軽減を図るためのナース相談窓口を開設したところであります。さらに、病院内保育所の設置促進を図るため、看護師の児童に医師の児童を加えて二人以上の小規模保育所にまで補助対象を拡大するなど、安心して働ける環境づくりを積極的に推進してまいります。県といたしましては、こうした離職防止対策を初め、養成力の確保、就業促進、資質向上を四本柱として、今後とも量、質の両面にわたり看護職員確保対策に取り組んでまいります。
 次に、国保野上厚生総合病院附属看護専門学校への支援についてですが、当該養成所は、昨年末、国の認可承認を受け、本年四月に一学年四十人の定員で開校を予定しており、看護職員の確保及び質の向上に大きな役割を果たすことが期待されます。県といたしましては、開校に当たり、看護教員の確保や県立養成所での教員研修の受け入れなど支援を行ってきたところでありますが、今後とも円滑な運営ができるよう引き続き支援してまいります。
 次に、虎伏学園、虎伏分校についてでございますが、虎伏学園は、昭和三十七年六月、身体の虚弱な子供によい環境を与え、心身の健康増進を図る虚弱児施設として行政主導で開園されました。昭和五十年四月には施設内に小中学校の分校が設置され、以来、主として地域の学校に通うことが困難な子供たちのための施設としてその役割を果たしてまいりました。平成十年の児童福祉法の改正により、本学園は児童養護施設として現在六十人の子供が生活しております。しかし、施設建物につきましては、築後四十四年と老朽化し、子供たちの生活・学習環境としては劣悪なものとなっております。県といたしましても、建てかえ等の抜本的対策を早急に講じる必要があると認識しております。
 その虎伏学園の改築につきましては、現在、設置主体である社会福祉法人が建設資金の寄附を募るなど精力的に活動を行っているところでございまして、県といたしましても、県教育委員会、和歌山市と連携し、平成二十年度中の供用開始に向け支援を行っていくこととしており、平成十九年度予算案において施設整備費に係る補助金を計上しているところであります。
 なお、計画施設は、より家庭に近い小ユニット形式の児童養護施設、児童の心のケアを専門的に行う児童心理療育施設及び地域住民の子育て相談に応じる児童家庭支援センターの三施設から成る県内初の複合型施設となっております。
 以上です。
○議長(向井嘉久藏君) 商工労働部長下  宏君。
  〔下  宏君、登壇〕
○商工労働部長(下  宏君) 中小企業高度化資金の回収についての御質問にお答えをいたします。
 平成十七年度末現在、貸付先合計五十法人のうち、約定どおりに返済している法人は十五法人、延滞している法人は三十五法人で、延滞額は約百七億円となっています。なお、破綻法人については、三十五法人のうち六法人となっております。また、延滞している法人のうち地域改善対策に係る法人は二十四法人で、延滞額は約九十二億円となっています。
 破綻六法人については、資産の競売等法的処理を行うとともに、連帯保証人に徴求をしているところです。それ以外の延滞している法人については、経営状況の把握や従業員の雇用の安定等も踏まえ、未償還金の回収に取り組んでいるところであります。いずれにいたしましても、未償還金の回収は急務であり、全力を挙げて取り組んでまいります。
○議長(向井嘉久藏君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 教育問題三点についてお答えいたします。
 まず、いじめ問題とその対応の件でございます。これは昨日の新田議員の御質問への回答とほぼ同様のものになりますが、改めて答弁申し上げます。
 平成十七年度の調査では、小・中・高等学校で、本県では八十六件のいじめの報告がありました。教育委員会としましては、教員向けに指導の手引を作成するとともに、二十四時間相談電話の開設、子供と親の相談員やスクールカウンセラーの拡充配置などによりいじめの早期発見、早期対応に努めているところです。
 次に、本県は教職員一人当たりの児童生徒数が全国的に見ても少ない方であり、教職員の目が行き届きやすいという環境にあり、そのことがいじめ等を未然に防ぐ上で一定の役割を果たしているというふうに考えております。
 昨年六月、最近急速に進んでおります学校の小規模化に対応するため、義務教育ニュービジョン会議の提言に基づいて策定した小中学校の適正規模化についての指針においては、人間関係力の育成、学習活動の活性化、課外活動の充実、こうした事柄を多面的に考えた上で策定されたものであり、人間関係に起因した、例えばいじめの問題のような課題にも対応できるものであると考えております。
 今後とも、市町村における適正規模化への取り組みを、市町村の自主的な動きを尊重しながら県としても積極的に支援してまいりたいと考えております。
 最後に、学校の研究指定については、本県教育の充実、発展に大きな役割を果たすものであり、多くの教育課題の解決に向けた極めて重要な施策であり、各学校の取り組みであると考えております。指定校においては教職員が一丸となって取り組んでおり、その熱心な取り組みの結果、どの学校においても豊かな成果があり、子供たちの変容や成長を目の当たりにして教師としての喜びを実感したとの声を多数聞いております。先ほど議員が指摘された事例は、正確な事実把握に基づくものなのか、疑問に感じております。研究指定とそれに伴う取り組みは大いに学校力の向上に寄与するものであると認識しており、今後とも実践研究の充実に向けた支援を行ってまいります。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 四十二番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 御答弁、ありがとうございました。幾つか要望意見と、それから再質問をしたいと思います。
 まず、企業誘致についての加太菜園については、一般的な企業誘致とは別と考えられているようですが、県民の側から見ると、誘致企業への助成をするわけですから、同じことなんですね。特に気になるのは、これだけ県民の税金を投入しながら雇用がふえていないという問題があります。特に正規雇用の問題。コスモパーク加太の土地の利活用の取り組みの一環と言われていますが、それにしても、一平米年間百円というのは異常に安い値段。年間ですから。工業団地の場合には、西浜工業団地で月二百四円、雑賀崎で月百八十四円ですから、二十分の一以下の破格の優遇です。それだけの助成をするわけですから、例えばもっと雇用面で実が上がるようにならないんだろうか。八時間勤務の準社員の方、これは八時間勤務ですが、一年間で雇用が切れるということになっている。三十一人いらっしゃる。もしその皆さんが正規雇用を希望するのだったら、正規社員にするような努力を企業に求めていくようなことがあってもいいのではないか。こんなことを考えるわけですが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。これが一点目の再質問です。
 そして、その後の企業誘致では、コールセンターの問題などもこの議会で問題になって、正規雇用ということが重視されています。その点は前進ですが、昨年の予算委員会で、私は、大きな奨励金を受けた企業が勝手に撤退しないように協定などは要らないのかという質問をして、商工労働部長からはその必要がないというお話がありましたが、新しい知事のもとで撤退企業が出た場合の県の対処についてまた議論をしていただきたいと思います。これは要望にしておきます。
 次に、看護師確保の問題では、県として四つの柱で取り組むと言われましたが、看護師養成施設をふやすという施策がないことについては不満です。
 それはさておき、野上厚生病院が看護学校をつくる場合、県としても一定の財政支援があってもしかるべきじゃないか。これは、採算の計画を見ますと、やはり一年目、二年目は多少の赤字を覚悟で、三年目でやっとこの採算がとれるという非常に厳しい中でこの病院をつくっていくわけです。この看護学校がうまくいけば、他の病院でも、それならうちでもつくろうかという機運も生まれるかもしれません。その点を要望意見として申し上げておきたいと思います。
 次に、虎伏分校の問題です。二年後になりますが、新しい施設に移れる。今まで一部屋で七人が寝起きしていたという話をしましたが、これがただいまの答弁でより家庭に近いユニット形式というようなことも言われて、それなら個人のプライバシーも守られることになるだろう。本当にうれしいことでございます。それにしても、子供にとって二年間というのは大変長いものです。年をとるとだんだん年がたつのが早くなりますが、子供にとって二年間は長い。その二年間、子供たちが少しでも過ごしやすいように、例えば暑い教室に、小さいから家庭用のクーラーでも大体間に合うと思いますが、そういうものをつけるというふうな、少しでもこの二年間、子供たちが大事にされるような施策を関係者の皆さんで協力をいただけたらと思いまして、お願いいたします。これも要望であります。
 それから、地方税回収機構につきましては、副知事は、市町村と回収機構で十分協議がなされているものと考えておりますとお答えになりました。「考えております」というのは、協議がなされているはずだとお考えなんでしょう。はずと考えるだけでなくて、実情をつかんでいただきたいと思います。
 なお、その後も私は回収機構に足を運んでおりますが、回収機構の皆さんは、派遣された職員の皆さんはいろいろ苦労して、私どもが提起した問題についても考えて、苦労していらっしゃる。その苦労は大変わかるということもつけ加えておきたいと思います。
 最後、教育の問題でございます。
 いじめに対応する小規模校のよさについては、これは答弁になっていないんですね。一つはいじめに対応する小規模校のよさという問題を説明して、次に今度は適正規模というその方針を説明して、別々に説明したけども、いじめに対応する教育のよさということを教育長も言われたんだから、やはり適正規模という中にはやはりそういう要素も踏まえて総合的に考えるべきではないかという私の質問にはお答えになっておられないんですが、そうした、教育長が言われた、せっかくこの学校環境そのものはいじめが発生しにくい面があるという大変大事な論点が示されたわけですから、適正規模を考える上でもそうした側面も一つの要素として考えるべきではないかという私の提案は教育長のお考えとは余り変わりがないんではないかと私は思っているんですが、大分違うんでしょうか。これは再答弁願います。
 なお、行政の上に立つ皆さんは、例えばいじめが小学校で九件だ──今、教育長がこの小・中・高合計で数を言われましたが、その中で小学校で言うと九件になるわけですが、本当にそうなのかと現場の実情をつかまなくてはならないと思います。研究指定校の実態にしても、そうです。
 小関教育長が教育長になったころのことを思い出すんですが、よく飛び込みで学校現場を訪問されたものでした。校長さんなどは、突然飛び込んでくるんでかなわんと言って笑っておりました。かなわんと言って笑っているからいいんですね。かなわんと言うて顔をしかめられたら、これはどうしようもない。これが、点検に来ると思ったら、もう顔をしかめますね。しかし、教育長が来てくれていろいろ苦労しているのを聞いてくれると思ったら、かなわんと言いながらも笑っているわけですね。私は、この小関教育長がそういうふうに飛び込みで学校に行かれたのは大変いいなあと思って見ておりました。
 単にこの数字を見てこうなんだというふうに思い込むんではなくて、思ってなくても議会答弁だからそう答えざるを得ないんかもしれませんが、そういうことではなくて、やはり学校現場の実情をつかむ。税回収機構だって同じことです。やはりそこで、現場で何が起こっているのかを、行政の上にいる者は下からの単なる報告を待っているんではなくて、つかむということが大変大事だというふうに思っています。学校で言うと、今その文書での報告がむやみに多くなるという話、最近は息が詰まるようだという話があります。きょう、この質問が始まる前に、傍聴に来ておられる先輩の先生方の話なんですが、「私らがいたころの学校はよかったな」、こんな話が出るわけですね。もっともっと子供の問題も大変難しくなっている中で、学校現場と教育行政の風通しがもっともっとよくならないかと、血の通った関係ができないものかというふうに強く願っています。そういうことも申し上げまして、二回目の発言を終わりにします。
○議長(向井嘉久藏君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 加太菜園の問題でございます。
 現在は当初計画を超える雇用状況にありますけれども、当然、県といたしましてはさらなる正社員の雇用拡大を望んでおりまして、そのような話もしております。しかしながら、和歌山県の一般的な雇用状況や、あるいは加太菜園の現場の実情、あるいはその事業の進捗をかんがみますと、正社員という形態にだけとらわれるのでなくて、幅広く雇用の数の維持や拡大も求めざるを得ないというのが現状ではないかと考えております。
○議長(向井嘉久藏君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 再質問にお答えいたします。
 答弁になっていないとは思っておりません。よく聞いていただけたら、学校の規模の問題といじめの問題は関連があると、それを含めて申し上げております。ただ、先ほど議員が御質問の冒頭でもおっしゃっていた限度とバランスということはあろうと思います。学校の規模が小さければ小さいほどいいということにはならない。いじめをする相手すらいないような学校になってしまったらどうしようもないわけです。おのずと適正規模というものがあると、その中で温かい人間関係なり学習環境がつくられていくということが大事だということを申し上げているわけで、「人間関係力」という言葉を使いました。人間関係を構築するというのは、コミュニケーション、さまざまな面で今子供たちに欠けていることでありますから、これをつくり上げていく上でも適正規模という考え方は必要ですと、その際にいじめ等にあらわされるような人間関係上のさまざまな摩擦やトラブルの問題も解決していける端緒がありますということを先ほど申し上げておりますので、答弁になっていないと私は思っておりません。
 それから、適正規模の問題は、やはりこの現状をつぶさに見た場合、ほっておけないというのが正直な気持ちでありまして、何も県教委が先走ってやってるつもりでもさらさらありません。逆に市町村教育委員会、さらにその市町村教育委員会に対する地域の保護者の皆様方からの要望が極めて強いという背景を考えて、今回、十九年度予算に新規事業四千何百万かをお願いしているわけでありまして、一つの学校に子供の数が一けたしかいないような学校がふえてくる、二十人、三十人という学校が子供たちにとって望ましい学習環境とはとても言えないという、まさに限度に近づいているという中から適正規模というバランスを考えましょうということを申し上げているわけで、いじめ問題の解決と全く矛盾していないと私は思っております。
 それから、先ほどの再質問の中で、教育長はもっと現場を知れという意味の御忠告をいただきました。九年間、私、教育長をやらせてもらっております。一年間に四十校から五十校学校訪問をするということは一貫して変わっておりません。特に十一月に、四年前からになりますか、学校開放週間ないし月間、小中学校にもどんどん一県民の立場でお邪魔をしております。私が訪問した学校の校長さんなり教職員の皆さん方が顔をしかめているか笑っておられるかは、それはわかりませんが、私なりにそれは一貫して学校の実情をつかんだ上で物事を考えていこうという姿勢は貫いているつもりでございますので、念のために申し上げたいと思っております。
 それから、いじめの数字が議会用の何か形式的な答弁だというふうな意味のこともおっしゃいましたけれども、これは公式な統計の結果がそうなっているわけでありますから、それを違う数字を私がここで申し上げるわけにはいかない。ただ、それとさまざまな問題があるということとの間には若干乖離があるのも承知しております。
 前回の文教委員会でも申し上げたとおり、暴力行為の数が東京都と和歌山県で同じなんてことはあり得ないという統計上の問題もあるわけです。いじめについても、定義や把握の仕方は文部科学省そのものが混乱しております。数字だけで判断しにくい、報告する場合の仕方にも問題がある、わかった上で──しかし、今わかっている、判明している数字はこれだから申し上げるべき根拠はそれしかないということを言っているわけでありまして、御理解願いたいと思います。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 四十二番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 ありがとうございました。もう余り時間ありませんから長い話はしませんが。
 企業誘致の問題は、せっかく県民の税金を使うわけですから、これは知事も当然お考えと思いますが、そのことが雇用の拡大や有効に働くように努力をしていただきたいと思います。大きなところではいろいろな意見の違いがありますが、その点は申し上げておきます。
 教育長から御答弁がありまして、答弁になってないことはないということでございます。これはもう一回、私もこの答弁をよく読み直してみたいと思いますけれども。ただ、私も、この適正規模の問題では、何も小さければ小さいほどいいと言うてるわけではない。統廃合の問題は、やはり小さい学校は小さい学校のよさがあるし、あるいは一定の規模の学校の方が教育をしやすいという面があるし、もう一方では通学距離の問題もあるし、そういう問題を総合的に判断したらいいというふうに言っているわけです。
 ただ、こういう議論があるとき、すぐに議論の、すりかえと言ったらまた悪いんですが、何も──例えば一学年一けたのクラスがある、だからという話がありますけれども、しかし、適正規模というふうに提言しているのは、そんな話で統合を言うているわけじゃないでしょう。小学校では二学級、中学校では三学級以下は適正規模でないんだということでやられているので、余り機械的にやらない方がいいというふうに言うているだけの話なんだということも重ねて申し上げたいと思います。
 以上で、私の発言を終わります。
○議長(向井嘉久藏君) 以上で、雑賀光夫君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 二十六番藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕(拍手)
○藤本眞利子君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、早速一般質問を行いたいと思います。
 仁坂知事は、就任されて以来、県政立て直しのため日夜御奮闘されていること、また就任早々、十九年度当初予算ということで大変御苦労されていることと存じます。
 さて、平成十九年度予算は五千百七十九億円、前年度比マイナス三十一億円という予算規模となりました。税収は景気回復に伴う自然増として四十三億円のプラスとなっていますが、地方交付税及び臨時財政対策債が前年度に比べ八十九億円減ですので、収入はマイナスであります。収入不足を人件費の削減や事務事業の見直し、未利用財産の売却等で収入を確保したという、苦しい台所事情となりました。それでも足りない収入不足を財政調整基金や県債管理基金により対応したということですので、来年度はさらに抜本的な改革を迫られることと推測いたします。
 そこでまず、就任早々の知事にこういった県財政の苦しい状況についての率直な御意見をお聞きします。
 次に、仁坂知事におかれては、和歌山元気づくり予算として、「清潔で透明な県政の実現」「職づくり、人づくり、地域づくり」「安心・安全の確保」「和歌山の美しさを活かした観光の振興」「楽しい和歌山の実現」と示され、五本の大きな柱を示されました。短い期間にもかかわらず八十六本の新規事業を組み込まれ、意欲的な一面を示されました。
 そこでまず、今回の知事が特に特色を出されたと思われる点について、知事のお考えをお聞きしたいと思います。また、初めての予算編成に対して、知事は御自身、何点ぐらいの評価とお考えですか。ぜひお聞かせください。
 次に、公約の五本柱の一つでもある少子化対策についてお伺いします。
 新聞紙上では柳澤大臣の「女性は産む機械」発言が連日大きく取り上げられ、国民の指弾を受けています。しかし、柳澤大臣の発言だけが際立って問題かというと、そうではありません。二〇〇一年の石原都知事による「生殖能力を失った高齢女性は生きていく価値がない」とする趣旨の女性差別発言があり、その後、太田誠一衆議院議員による「集団レイプをする人はまだ元気があるからいい。まだ正常に近いんじゃないか」という発言、森喜朗前首相は、「子供をたくさんつくった女性を将来国が『御苦労さん』と言って面倒見るのが本来の福祉。子供を一人もつくらないで女性が自由を謳歌して楽しんで、年をとって税金で面倒見なさいというのは本当におかしい」と発言をされています。日本の政治家による女性差別発言に枚挙のいとまがありません。政治家の人権感覚の貧困さにはあきれるばかりであります。また、そういった発言を許容する政治体質そのものが今の日本の現状であります。女性たちは、こういった人権感覚のない、足りない男性政治家による政治にはうんざりし、失望をしています。
 今回の柳澤大臣の発言は、「産む機械である」という一言の問題ではなく、そういった発言に帰結する現実認識と意識の問題であります。少子化問題を女性問題の個人の問題にすりかえ、産みたくても産めない国にしてきた行政の無策を許容する許しがたい発言であります。
 そこで、知事はこの柳澤大臣の発言に対してどのように思われましたか、お聞きをします。
 日本の出生率は一九八〇年より下がり続け、二〇〇五年は一・二六まで落ち込んでいます。これは韓国に次ぐ低出生率であります。和歌山県でも、全国平均と同じく足並みをそろえております。世界的に見ると、フランスが出生率二・〇〇五%と欧州トップとなっていますが、フランスでは少子化問題をそれこそ国を挙げて取り組んできました。出生率の回復を支えているのは安心して子育てのできる制度の充実だと考えられます。
 幾つか例を挙げれば、家族手当──日本の児童手当に当たると思うんですけれども──これは子供が二十歳になるまで支給され、所得制限がありません。出産休暇は、第一子、第二子は日本と余り相違ありませんが、第三子以上の場合は産後休暇が八週間さらに延長されます。父親の出産休暇も保障されています。育児休業をとるのが通常となっています。大家族カードというサービスが提供されており、鉄道を初め、さまざまなサービスを受けることができます。美術館、博物館、展覧会など入場を無料にするなど、子供がいるだけでさまざまな恩恵をこうむることのできるシステムが確立をされています。
 日本でも、同じように、出産・育児に伴う制度の充実している職業に従事されている女性の出生率は高い傾向にあります。日本では、教職員の出生率が高いという結果が出ています。これは、出産に伴う休暇や休業中の給与の保障がされているため、他の職業に従事している女性より安心して子供が産めるからであります。「母親は無理に働かず、家庭で子育てを」という下村博文官房副長官、「少子化対策としてお見合い事業」、「家族の価値の大切さを訴えていく」と自分の本に書く安倍総理──現実の姿を直視せず、女性が仕事をするから出生率が下がるのだと言わんばかりの論法は、このフランスの例から見ても的を外れたものだと言えます。
 知事は、新年度の予算案編成に当たっての基本的な考え方とその概要についての説明の中で、出産前、妊娠時、育児期とそれぞれのライフプランに合わせた施策を推進していくことが大事であると言われています。また、十九年度予算には、少子化対策として不妊治療費の助成事業、三人以上を産み育てようとする家庭への支援を盛り込まれましたが、知事は少子化の原因はどこにあるとお考えですか。また、本県が働く女性の子育て支援の面で先進的だと言われるような施策の第一歩を踏み出したとのことですので、今後どのような施策を展開されていくのか、お聞きをします。
 次に、男女共同参画についてお伺いします。
 先ほども柳澤大臣の発言を取り上げさせていただきましたが、この発言は、私は、女性への明らかな人権侵害問題であると考えています。県の男女共同参画推進条例の前文に、「男女は、人として平等であり、その人権は、性別にかかわらず尊重されなければならない」と明記をされていますが、大臣がこの発言ですので、男女の平等にはまだまだほど遠いと言わざるを得ません。
 さて、本年は男女共同参画推進条例に基づいた基本計画の改定時期になっています。計画が策定され四年を経過しておりますので、今までの成果と今回の主な改正点について環境生活部長にお聞きします。また、今後の進め方についてもお伺いをします。
 次に、教育問題についてお伺いをします。
 教育基本法の改正案が衆院特別委員会でも本会議でも与党の単独で採決され、参院でも与党単独での力づくの採決となりました。与党側は審議を十分尽くしたとしましたが、国民の側からすると、何が何でも成立させるという意思のほかは見ることができませんでした。国会でも世界史の未履修問題に時間が割かれ、肝心の教育基本法改正が必要なのか、改正で教育をどのように変えていくのかといった議論は少なかったように思います。教育基本法は教育の憲法と言われ、日本の教育の根幹を示すものであるにもかかわらず、数に物を言わせるやり方には憤りを感じるものです。
 さて、改正基本法では、第一条の「教育の目的」では、「個人の価値をたつとび」という文言が削除され、それにかわって「国家の形成者として必要な資質を備えた国民の育成」という文言が入りました。また、「教育の目標」が新たに新設され、道徳心や国や郷土を愛するという徳目が並びました。改正基本法の中の教育行政にかかわって、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」という文言が削除され、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律に定めるところにより行われるべきものであり、国と地方が適切な役割分担を行う」といった文言に変わりました。
 そこで、教育長にお聞きをします。基本法の改正に対して教育委員会の主体的な考え方をお伺いします。
 次に、教育について幅広い層の国民から意見を聞きたいということで行われたタウンミーティングのやらせ問題についてお聞きします。
 タウンミーティングは、中教審答申、「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」が取りまとめられたことを踏まえ、教育基本法の改正を初めとする教育改革について国民の理解を深めるとともに率直な意見交換を行うため開催されたものであると認識しています。全国で七カ所が選定され、和歌山県もその一つに選ばれ、十月三十日に実施されました。
 県教育委員会は内閣府大臣官房タウンミーティング担当者から四名の発言希望者を依頼されたため、和歌山市教育委員会と教育研修センターにそれぞれ二名ずつ選出してもらったということでした。内閣府が事前に発言のための資料を作成し、タウンミーティング担当者にメールを送ってきたと聞いています。この四名の発言希望者は、当日、座席指定を受け、その候補者は全員発言する機会を与えられています。発言候補者は議論を活発にするためということですが、当日は発言を求める大勢の県民の方がおられ、発言したい人すべてに発言が許可されなかったという状況を考えると、議論を活発にするためというのは言い逃れとしか思えません。
 この問題について教育委員会は、タウンミーティングの趣旨からすれば慎重に対応すべきであったとしていますが、都合のよい意見を操作していたという事実は民主主義の根幹を揺るがす出来事だと思います。改正基本法は道徳心を子供たちに強要していますが、子供たちの目に、情報操作をし、民主主義をないがしろにした政府の姿、どのように映るのでしょうか。それを請け負い、忠実に執行した教育委員会の見識が問われるものです。
 そこで、少し時間は経過していますが、教育委員会としてタウンミーティングのやらせ問題を総括し、今後の教訓にしていただきたいと考えますが、教育委員会の見解をお聞きします。
 次に、未履修問題についてお伺いします。
 和歌山県では未履修の高校はないとしながら、新宮高校の教科「情報A」の未履修が発覚し、その後、処分を含め、問題は解決したとしています。私学においては、四校で地理、日本史、世界史等の未履修が発覚しました。
 新聞等では世界史の問題が大きく取り上げられました。今の教育課程では地理や日本史は中学でも学習しますが、世界史は中学校で省かれています。それを補う意味で、高校で世界史が必須科目となっています。もし高校で世界史を履修しなければ、世界の歴史について何の知識もないまま社会に出ていくということになります。「世界に通用する日本人の育成」とよく言われますが、世界の文化や歴史を知ることがその第一歩であると考えます。近代化の基礎となった「産業革命」という言葉さえも知らない、なぜ宗教をめぐる紛争が起こるのかわからない、そういった日本人が大量に社会に出ていくという状況は決して望ましい姿ではありません。特に私学については、大学受験に向けた教科に重点を置いた指導をしているため、ほとんどの学校で世界史を履修していないという実態が明らかにされました。その後、補習をもって足りない単位を取得する措置をとられたと聞いています。今回大きな問題となったため、県としても急遽調査をしたという経過を考えると、今までも高校卒業に必要な単位を取得させないで卒業させていた実態があったのではないでしょうか。
 二月二十日の「産経新聞」に、「地方教育行政法は、公立学校は教委、私立は都道府県知事が管理するよう規定。知事の下に私学行政の担当課が置かれているが、人員が少なく、教委に配置される教育課程や学習内容を指導する指導主事など専門知識を持った職員がほとんどいない。 昨秋発覚した未履修問題は、公立の未履修率が九・二%にとどまる一方、私立は二一・七%に達し、学習指導要領が特に私学でないがしろにされている─との指摘が出ている」という記事が掲載されていました。
 そこで、副知事、教育長にお伺いします。公私立高校の未履修調査の結果を受け、どのような総括をされていますか。今後どのような指導をされていくのか、お伺いします。
 最後に、総合的な学習の時間の実施について教育委員会にお伺いします。
 この総合的な学習の時間は平成十年の指導要領の改訂に伴って導入されたもので、「自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる」、「学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探求活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする」となっています。
 日本の子供たちは学習に対するやる気が先進諸国の中では際立って弱いという数字が出ている中で、この総合的な学習の時間の取り組みは、実施の仕方によっては、実践の仕方によっては子供たちのやる気を大いに刺激するものであると考えますが、学校によって取り組みへの温度差があるとお聞きしています。私は、総合的な学習の時間をさらに充実させていただきたいとの立場で、小中学校の総合的な学習の時間の取り組み状況をお聞きします。また、教育委員会としてどのような支援をされているのか、お伺いをします。
 以上で、第一問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) ただいまの藤本眞利子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、本県の財政状況についてでございます。
 本県の財政は、議員御指摘のとおり、財政調整基金、県債管理基金があと一、二年で枯渇するという見通しとなるなど、極めて厳しい状況にあります。中長期的な視点から、持続可能な財政を目指して、行財政改革を引き続き強力に推進してまいりたいと考えております。あわせて、税源の偏在の是正など、地方税財源の拡充を唱えてまいります。
 次に、当初予算案の特色についてでございますが、行財政改革の断行により捻出した財源を活用して、議員が御説明くださいました五本柱に重点配分するとともに、その中でも特に県民生活に直結する少子化対策、防災対策あるいはネットワーク関連道路整備の三分野に十分意を用いたところでございます。
 次に、当初予算案の評価についてでございます。
 私は予算編成の最終段階から議論に加わることになりましたが、かねてから特に力を入れて取り組みたいと考えておりました分野に私なりの工夫を加えるとともに、財政資金を重点的に配分することができたと思っております。私の初めての新年度予算は時間的な制約のある中での編成となりましたが、仁坂カラーと言うのは少し口幅ったいんですが、そういうものを十分出すことができたし、現時点で満足しているところでございます。
 それから、柳澤大臣の発言に対する感想を述べよという御質問がございました。
 私は、女性を産む機械に例えることは女性の尊厳を著しく損なうような発言で、極めて不適切であると考えております。
 それから、少子化対策の、原因について御質問がありました。
 少子化の要因は、結婚観や価値観の変化、核家族化に伴う育児不安や育児の孤立、また子育ての経済的負担感や、あるいは働きながらお子さんを預ける場所がなくて仕事をやめざるを得ないような状況、そういった仕事と子育ての両立の困難性など、さまざまな要因があると考えております。
 次に、県の今後の施策について御質問がありました。
 少子化対策について、出産前から出生時あるいは育児期等、ライフステージごとに本県の実情に対応した施策を積極的に推進してまいりたいと考えています。
 平成十九年度は、不妊に悩む方の治療費の助成を拡充するとともに、新たに紀州三人っこ施策として三児以上を産み育てようとする家庭に対する経済的不安の軽減を図るために、第三児以上に係る妊婦一般健診の原則無料化、あるいは働く方々が子供を預けられるよう、従来の保育園に加えまして私立幼稚園の預かり保育やあるいは病院内の保育所への補助の拡充など、さまざまな取り組みを行うこととしてまいります。
 今後、こういう動きを市町村やあるいは企業等と連携して子育て支援を積極的に進めるなど、多様化する子育て家庭のニーズに応じた政策を展開することによりまして、県内どこに住んでも安心して子育てができるような環境を築きまして子育て環境ナンバーワンの県を目指してまいりたいと考えております。
○議長(向井嘉久藏君) 副知事原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○副知事(原 邦彰君) 私立高校の未履修科目の問題についてのお尋ねがございました。
 今回、県内の私立高校においては、御指摘にもありましたが、四校で未履修が発覚したところでありますが、学習指導要領は公立、私立を問わずすべての高等学校に適用されるものであることから、改めて適正な教育課程の編成、実施を行うよう指導したところでございます。今後とも、不適切な事例の再発防止に向け、指導を徹底してまいります。
○議長(向井嘉久藏君) 環境生活部長楠本 隆君。
  〔楠本 隆君、登壇〕
○環境生活部長(楠本 隆君) 男女共同参画に関する御質問にお答えを申し上げます。
 まず、男女共同参画基本計画の実施に伴うこれまでの成果についてでございます。
 例えば、数値目標として掲げております審議会等委員に占める女性の登用率につきましては、現計画を策定いたしました平成十四年度には一九・四%でしたが、平成十八年六月一日現在では三〇・三%と、着実に増加をしております。このほか、女性のチャレンジ支援のための講座を実施いたしまして八十名余りの方々が修了し、子育て支援あるいは町づくりなど、さまざまな分野で活動をしておられます。また、DV被害者支援ボランティア講座を修了されました六十三名の方々は、ボランティア組織を立ち上げるなど、それぞれの地域で活躍をしておられます。さらに、平成十七年度から取り組みを始めました男女共同参画を推進する事業者の登録事業におきましては、現在十五事業者を登録し、企業における男女共同参画の推進に努めていただいているところでございます。
 次に、計画の改定の内容と今後の進め方についてでございます。
 今回の改定に当たりましては、和歌山県男女共同参画審議会からの答申を踏まえまして、現計画の長期的な目標、あるいは政策方針決定過程での男女共同参画の促進など八つの施策の方向を含めた基本的内容は維持しながら、社会経済情勢の変化等に対応した計画づくりを行っているところでございます。
 新たな項目といたしましては、防災、災害復興における男女共同参画の推進、男女共同参画に関する男性に対する広報、啓発活動の推進、女性のチャレンジ支援など十一項目を盛り込み、それぞれの施策の方向ごとに数値目標を設定いたしましてその実現を図ってまいりたいと考えております。特に、今後大量に定年期を迎える団塊の世代を含めた男性の家庭生活や地域社会への参画を促進するほか、女性が一層活躍しやすい環境整備を市町村と連携しながら、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 藤本議員の教育問題四点についてお答えいたします。
 まず、教育基本法は我が国の教育の根本的な理念や原則を定めたものであり、昭和二十二年に制定されて以来、国民の教育水準を向上させ、我が国の発展の原動力となってまいりました。しかし、現在、社会の成熟化が進む中で教育をめぐる状況が大きく変化し、さまざまな課題が生じております。
 このたびの改正では、従来の普遍的な理念を継承しつつ、教育の目標を具体的に明示するとともに、生涯学習や家庭教育、障害のある者の教育が記述されるなど、必要な内容が十分盛り込まれたものと認識しております。
 今後は、法改正の趣旨を尊重し、関係法令の改正状況を見きわめながら和歌山としての特性を生かせる教育の充実を目指し、具体的な改革に取り組んでまいる所存であります。
 次に、教育改革タウンミーティング・イン和歌山で、主催者である国、内閣府の要請があったとはいえ、参加予定者に対し会場で発言することを依頼したことについては、国民との率直な意見交換を目的とする趣旨からすれば厳に慎むべきであり、より慎重に対応すべきであったと考えております。今後、このようなタウンミーティングがあるかどうかわかりませんが、あった場合には運営手続等の公正、透明性の確保に努めてまいります。
 また、高等学校における必修科目については、従前から学習指導要領に基づき適正に行うよう指導してきたところですが、今回、県立高校一校で情報Aを履修させていなかった事実があったことは遺憾であるととらえております。今後は、さらに法令を遵守し、各学校において学習指導要領に基づいた教育課程を編成するよう指導を徹底してまいります。
 最後に、総合的な学習の時間は、それぞれの学校で創意工夫を生かした取り組みができ、子供たちに生きる力をはぐくむことができる貴重な時間です。そのため、教育課程に係る実施計画や実施状況等の調査を行い、その把握に努めるとともに、どの学校でも総合的な学習の時間の趣旨やねらいを踏まえた学習が適切に行われるよう、さまざまな機会をとらえて指導を重ねております。こうした中、広川町立津木中学校の取り組みが、昨年、日本学生科学賞の内閣総理大臣賞を受賞するなど、各小中学校で着実に成果が上がっております。今後も市町村教育委員会と連携し、総合的な学習の時間の充実に向け、必要な支援を行ってまいります。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 二十六番藤本眞利子君。
○藤本眞利子君 御答弁をいただきましたので、要望をちょっとさせていただきます。
 知事には、時間的な制約のある中、仁坂カラーを十分に出すことができたとの答弁でした。その中でも、少子化対策について子育て環境ナンバーワンの県を目指していくということですので、もう大いに応援をしたいと思います。ぜひともナンバーワンを目指して頑張っていただきたいと要望いたします。
 しかし、厚生労働省の資料によると、均等室個別紛争の解決援助というふうなことで相談を受け付けているんですが、妊娠等を理由にして定年とか退職とか解雇の事案がふえ続けているという報告を受けています。知事は、子育て支援をライフステージごとに推進していくとの御答弁でしたけれども、現実の子育て環境というのはまだまだ整っていないというふうな状況で、出産をするというふうなことで解雇になってしまうというふうな現実があるわけです。男女雇用機会均等法も九年ぶりに改正をされますので、女性が働きながら安心して子育てのできるよう、就労の面からも一層の取り組みをお願いしたいところです。子供や女性が住みやすい環境というのは男性にとっても住みやすい環境だと思いますので、その点からもよろしくお願いします。
 それから、教育基本法が改正されました。教育は時の政権に左右されることなく、その人格の完成を目指してということが大事なことだと思います。また、改正基本法にもそういうふうなことは、個人の尊厳とか、それから人格の完成というのはきちんと明記をされておりますので、その点を外すことなく和歌山の教育を推進していっていただきたいというふうに要望いたします。
 それから、タウンミーティングの問題について、教育長は「厳に慎むべきであり、より慎重に対応すべきであった」というふうに述べられました。全くそのとおりだと私も思います。権力を持っている側が世論を操作するというのはすごい怖いことで、教育委員会は十分認識する必要があると考えます。今後このようなことが絶対にあってはならないと思いますので、教育委員会には特に猛省を求めたいと思います。
 以上で、質問を終わります。
○議長(向井嘉久藏君) 以上で、藤本眞利子君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時三十三分休憩
────────────────────
  午後一時二分再開
○副議長(谷 洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 十八番前岡正男君。
  〔前岡正男君、登壇〕(拍手)
○前岡正男君 一月の臨時議会で就任したばかりの仁坂知事に対して問いたいことがいっぱいありましたが、日程の関係で質問は各派代表一人に限り、一人会派の議員には遠慮を願うという議運の決定でしたので、この二月議会を心待ちにしておりました。仁坂知事には、いささか失礼な質問も含むかもしれませんが、県民の厳しい県政への見方を代弁していると思ってあらかじめ御寛恕をお願いするものです。
 さて、昨年の不祥事のことです。
 前知事が、フィクサーか何か知らんけれども、ある人から金をもらって、この工事はあっちの業者、あの工事はこっちの業者というふうに仕事を割り振るのを黙認していた。それで、収賄罪と談合罪で起訴された。前出納長がその連絡係をやらされていて、一々の工事について報告を受けて、「それで結構です」というような返事をしていた。前知事は、もらった金を知事に批判的な勢力の抑えに使った。また一方で、親睦会なるものをこしらえて金をとって、それを自身の政治活動や私的な生活にも流用していた。その金の保管と出し入れは県庁の秘書課でやっていた。そういう事件であります。
 その中で、県の生え抜きの官僚で、元の出納長で建設業界に天下りしていた、隠然たる影響力を持っていたという人、この事件でも聴取を受けていた人が捜査の渦中で自殺するということも起きた。共犯のフィクサーには国会議員も含めて何人かの政治家との交友関係もあるという、まさに県の上層部と一部の政治家とやみの世界がつながった疑獄事件であると思います。県庁の暗部が一瞬照らし出されたわけです。こういうことをすべてひっくるめて昨年の不祥事をとらえ、できる限り真相に迫り、県庁の再生を果たしていかなければならないと考えます。
 私、町の中を歩いておりまして、「今度の知事は大丈夫なんか」、「どうせまた同じことをするんと違うか」、そういう声をたくさん耳にします。私は「大丈夫」とは申せません。知事は「大丈夫」と、選挙の間も議会においても言われておりますけれども、一般市民はそんなことを信用していません。どうやったら県民は、一般市民は信用するんでしょうか。それは、昨年の事件に真正面から向き合ってうみを出し切る改革をやる、そういう姿勢を見せられて初めて信用できると思うのです。
 ところが、知事の就任後の発言からは改革のトーンが明らかに低下している。知事は、「談合できないシステムづくりをする」と、こうおっしゃり、「日本一の委員会ができた」と胸を張られております。談合できないシステムづくり、これは私も大いに賛成です。協力してやっていきたい。しかし一方、事件の真相解明の方はどうなっているのか。知事は一月の臨時議会で「再発防止のために事件の調査は当然やる」と、こうおっしゃっています。ところが、その調査も公共調達検討委員会でやると言うのです。公共調達について調べると、それに関する限りは昨年の事件の調査もやる、そういうことですね。あたかも入札制度さえ変えれば問題は解決するかのような口ぶりであります。
 昨年の事件はなぜ起こったか。それは、単に入札制度に穴があっただけではありません。選挙に金が要ること、その金を多くの政治家が建設業界に依存していること、県の生え抜きの官僚が、知事の直接命令か、あるいは暗黙の命令でかわかりませんけれども、不法な政治献金と受注調整に関与していたことからわかるように、法令遵守の精神、いわゆるコンプライアンスの精神が足りないということ、それが重要な背景としてあるのです。その背景への洞察と切り込みなくして事件の再発防止を言ってもむなしいだけと私は思います。
 一番目の問いです。改めて知事の昨年の不祥事に関する認識をまず問います。昨年の事件は政・官・業の癒着の構造を背景とする疑獄事件であると私は思うのですが、知事はどう認識されておりますか。
 二問目、事件の徹底調査を公共調達検討委員会でできるのでしょうか。具体的な審議テーマはどういうものになるのでしょうか。この委員会でもし調査できないとすれば、ほかにどう取り組むのでしょうか。
 次に、先日の記者会見での「裏金の調査はしない」という知事の言明です。「後ろ向きな問題をあげつらうのは好きではない」と、こういうことをおっしゃったと新聞に出ております。県庁に、事実、裏金はあったんですよ。ちょっとその性格は違うけれども、全国で、和歌山県と同様に過去に裏金の問題を解決したと言われているところで新たに裏金が見つかっています。それなのに知事は、「職員が絶対ないと言うから信じてあえて調査はしない」と言う。職員を信じる根拠は何ですか。「後ろ向きのこと」という言葉に、私は非常にショックを受けました。事件の調査をすることは、確かに後ろ向きのことかもしれない。しかし、それに真実向き合うことなくして県政の信頼回復はないのではないでしょうか。好き嫌いじゃない、前に進むためにもっと真摯に原因と背景の究明、克服に取り組まれたらどうでしょうか。
 三番目の質問です。調査は相変わらず後ろ向きととらえているのですか。職員の「裏金はない」という言葉を信じる理由は何ですか。
 具体的に一つのことを質問します。さきの副知事は問題の金銭授受の現場に立ち会っていたという報道があります。副知事はそれに関してノーコメントを貫いて職から去りました。知事は、あるいは当局は、それに関して前副知事に確かめられましたか。あるいは、今後調査をしますか。知事は「それは犯罪捜査当局の仕事だ」と答えられるかもしれませんが、あらかじめ言っておきたいのですが、検察や警察の捜査と行政側、当事者側の調査は明らかに違います。両方必要なんです。私は、副知事は特別公務員ではありますが、知事の部下の筆頭であり、県職員の中から選ばれているということもあり、官僚側のトップでもあると思います。その副知事が、どうも木村さんのやる不正を黙認していた、あるいはかかわりを持っていたんじゃないかという疑惑がある。それをこのままにしていていいのかと私は強く思うのです。それでは職員に対して示しがつかないだろう。もちろん県民に対しては当然であります。
 四番目の質問です。前副知事が現金授受の現場にいたかどうか、ほかにだれがいたか調査しましたか。あるいは調査するのですか。談合と贈収賄についてほかの職員の関与はなかったかどうかについてはいかがですか。
 五番目の質問です。先ほど申しましたように、県民は、また同じことをするんと違うかと疑っています。それに対して知事は公共調達委員会以外にどういう方法で信頼を取り戻すか、それを伺いたいと思います。
 今回の事件は政治と金の問題でもあります。政治と建設業者の癒着についてははるか昔から喧伝されていて、一向に改まる様子がありません。この際、知事は政治家としてすっきりとそのような癒着を絶つために、あるいは絶つ姿勢を示すために、建設業界からは、個人であれ、法人を通じてであれ、政治献金を受けない、また組織的な選挙支援、例えば会社の推薦とか社員の動員とか、それはもうこちらからお断りする、そういうことで癒着と決別するということにされてはいかがでしょうか。
 六番目の質問です。政治家として建設業界──法人であれ個人であれ、建設業界からの選挙支援、政治献金、これは親睦会として金を受け取るというような抜け道も含めてですが、それを断るつもりはないか。そのことを知事に伺いたいと思います。
 次に、さきの議会で選任同意されたばかりの原副知事に伺います。
 私は、米国の連邦政府のように、閣僚は指名承認される前に議会の公聴会でいろいろ議員から質問という形でテストを受けられるようにしたらいいと思うのですが、それが今は、この議会では審査の材料としては経歴を書いてある紙っぺら一枚で、これで適任であるかどうか審査せよというのは無理であると強く思った次第であります。後から勉強したら人事案件についても質疑、討論ができるようで、黙って投票したことを今は反省しております。それで、今回、この場を借りて、新副知事にそのとき問いたかったことを含めて質問させていただきたい。
 先ほど申しましたように、あなたは特別公務員ではあるけれども、官僚側のトップとして職員の模範とならなければならないと思うわけです。コンプライアンスの問題に関しても、当然そうであります。本当は、もしもあなたが前副知事と同じ立場に立たされて、知事への違法と疑われる献金の授受の現場に立たされたならどうされているでしょうということを伺いたい。でも、それは大変個人的な倫理観の話になって答弁にお困りになるでしょうから、こういうふうに問います。七番目の質問です。もしも新聞報道のように、だれかが知事あてに金を持ってきて「これを役立ててください」というようなことを見聞きする現場にいて職員として何もしなかったとするならば、これは大変問題であると、そういうふうに思われますか、どうですか。そして、一般論として、こういう究極の場合を想定して副知事の職務をどのような倫理観を持って遂行されるおつもりか、伺いたいと思います。
 八番目の質問です。総務部長としては、今回の事件の反省の上に立って、今後、職員のコンプライアンスの向上に向けて何をするお考えかを伺いたいと思います。
 次に、今回の事件では、知事の私的な懇親会のお金を秘書課が管理していたという問題があります。公金ではないけれども、県庁内でいろんな団体の事務局をやっていて、そのお金を管理しているというケースがあろうかと思われます。他府県ではその管理が不適切に行われる、裏金的に使われるといった事件が起こっているようであります。
 九番目の質問です。こうした外部の任意団体の資金管理をしている実態はどうであるか、不正、不適切な使われ方を防止する対策はどうなっているか、伺いたいと思います。
 次に、県土整備部長にお伺いをしたい。福島、和歌山、宮崎と談合で知事が逮捕、起訴される事件が続発して、全国知事会が緊急に談合防止策について指針を出したと伺っております。この指針で提言されている入札改革の中では本県では既に導入されているものもあると思いますが、本県の制度と全国知事会の指針との違いはどうなっておりますでしょうか。具体的にお示しください。
 この問題の最後に、これは質問ではなく、この議場の皆様、同僚議員にお訴えしたいことがあります。
 木村知事が辞任表明をする前、本議会の会派代表者会議で事件の徹底究明のための調査委員会をつくることが議論されたと伺っておりますが、その後、一向に動きがありません。私は、その代表者会議には参加しておりませんが、たとえ知事がかわっても、事件の調査は必要であると強く思っていることは先ほど知事にも申し上げたとおりです。「議員は一体何をしてんのよ」、これもまた事件の発覚以来、市民から問われることであります。この事件の本質の解明、なぜ議会がチェックできなかったか、再発防止のためにどのような取り組みをしていったらいいか、議会もまた真摯に考えるべきであり、知事の出す改革案だけを待っていていいものではないと思います。
 本議会は四月に改選を迎えますから、現メンバーで調査委員会をつくるといっても無理がありますので、改選の後、私がこの議場に戻ってこられるかどうかもわかりませんけれども、新しい構成の議会においてぜひ調査のための委員会を発足させ、真相究明と再発の防止のために議会の役割を果たされるよう要望しておきたいと思います。
 次に、大きな二番目のくくりとして地球温暖化防止について質問したいと思います。
 地球の温暖化に関する関心が広がってまいりました。昨夏の暑さ、また天候不順、この冬のような暖冬を経験して、多くの一般の方が「何か地球がおかしなってきたな」と肌で感じ始めているという気がいたします。折しも気候変動に関する政府間パネル・IPCCの作業部会による報告書が出まして、地球温暖化は従来予想されていた以上の速さで進んでいて、このまま進めばこれから百年先五度も六度も地球の平均気温が上昇するという科学的な予測結果が報告され、全世界に大変な衝撃を与えています。京都議定書から離脱し、温暖化対策に冷淡であると思われていたアメリカのブッシュ政権でさえ、改めて温暖化対策を論じる必要に迫られているようであります。
 さて、温暖化対策は各国政府の責任であると同時に、この地球上で生を営む我々一人一人の将来世代に対する責任であります。地方政府も全力で取り組まなければならない課題であります。今回、和歌山県として、具体的な温暖化対策の第一歩として今議会において和歌山県地球温暖化対策条例が提出されております。私は、大変時宜を得た取り組みであると賛同いたします。
 そこで、知事に対して、一番、今般のIPCCの報告も踏まえて地球温暖化問題をどのように認識されて、和歌山県としてどのように取り組んでいくお考えであるか、伺いたいと思います。特に知事は経産省の御出身ですので、産業の育成がこれまでのお仕事でありました。従来、温暖化対策は産業の成長を阻害するとして歓迎されなかった向きもありますが、温暖化対策と県内産業の育成との関係についてどのようにお考えかも含めてお答えを願いたいと思います。
 今回の条例には、温暖化ガスの排出量について、その量の大きい企業には報告を義務づけるようになっております。県としては、どのような趣旨でこのようなことを義務づけられたのか、お聞かせ願いたい。温暖化防止に関して、産業界を監督、場合によっては指導するということにしたと理解してよろしいわけでしょうか。また、今回の条例では、各企業の温暖化ガス排出量については県への報告は課すわけですけれども、個々の企業の数値については公表するのでしょうか。
 以上、知事の御答弁をお願いいたします。
 次に、一般市民としましては、自動車の使用による温暖化ガスをどう削減していくかが大きな課題となります。ところが、和歌山県の現状を見ますと公共交通が大変貧弱でありまして、それも赤字の鉄道路線、バス路線ばかりで、縮小する危惧はあれ、一向に拡大する機運がないわけであります。ところが、昨年、南海電鉄貴志川線が公的な助成もあって和歌山電鐡に生まれ変わり、健闘しているという明るいニュースがあります。今回の条例でも、「知事は、県民の自動車の使用から公共交通機関等の利用等への転換を促進するため、必要な措置を講ずるものとする」と明記されております。この「必要な措置」とは具体的には何をお考えでしょうか。環境生活部長にお願いいたします。
 県として、現在、自動車交通への代替、つまり公共交通の育成に関して現状、対策、将来への展望についてどうお考えか。企画部長に伺いたいと思います。
 以上で、私の第一問を終わります。(拍手)
○副議長(谷 洋一君) ただいまの前岡正男君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、県発注工事をめぐる談合事件につきまして、知事及び出納長の逮捕、起訴という県政史上前代未聞の不祥事に至ったということは、まことに深刻な事態と受けとめております。
 現在、検察庁が徹底的に事実関係の調査を行っているところであり、いずれ司法により多くの分野が解明されていくものと考えております。私は、選挙のときから、「本件は検察庁が徹底的に調べてくれとる。したがって、私の義務は、あるいは私の責務は、これを絶対にもう起こさない、再発防止である」ということを申し上げてまいりました。私の現在やってることについて、改革のトーンが低下したとおっしゃいましたけれども、私はずうっと同じことを言っておりまして、一生懸命やっております。
 私自身は、あのような事件に巻き込まれることはないという自信があります。「そういうことを信じられるか」と人に言われますと、私は「失礼な」というふうに申し上げたくなりますが、しかし、ずっと申し上げておりますように、自分自身でも、これは個人の問題で終始することなく、システムの問題として再発防止のシステムをつくるということをやっていく必要があるとずっと言っておりましたし、そのために努力しております。そういう二度と起こらないようなシステムをつくっていくということが一番大切だと常に言っておりますし、そのとおりやっているつもりでございます。
 それから、公共調達委員会についての御質問がありました。
 先月立ち上げました有識者による公共調達検討委員会におきましては、私の方からお願いをいたしまして、効率性の向上、それから公共工事の質の確保、いわゆる天の声の徹底排除と県庁の規律の確保、本県の建設業界の健全な発展という四項目をぜひ念頭に置いて、熱心なヒアリングをもとに県の公共調達制度と、それから実態の検証を進めてもらいたい。それで、それをもとにして談合の再発を防止するとともに、最も効率的かつ効果的な公共調達制度の構築について御提言をいただくようにお願いをし、そのようなヒアリング等々、検討が進んでいると考えております。
 それから、いわゆる裏金の問題でございます。
 過去のいわゆる裏金問題、県庁で起こりました裏金問題、私も聞いております。二度とこうしたことが起こらないように改善策の取り組みを私が来る前から進めてきたところだというふうにも聞いております。それから、一定の内部通報制度により自浄作用を働かせる仕組みも整備したところであるというふうにも聞いております。
 私も、実は気になります。他府県の事例が気になりまして、職員に常に聞いています。自分自身の耳でそれを聞いています。異口同音に自信を持って「ない」というふうに説明を受けています。ただ、私は、だからといって、今のところないだろうなあというふうに言ってるというだけでありまして、絶対ないというふうに──したがって、これについて調査の必要は未来永劫にないんだというようなことを言った覚えはありません。
 私は、すべての職員と対話できるような電子メールシステムを始めて、何か問題があったら発見できるようにしています。それから、外部の声にも耳を傾けております。仮に怪しいというような事実が生じたら、徹底的に調査はしたいと思っております。なぜならば、これは公金、すなわち県の税金を私的に流用するというような話でありますから。したがって、こういう問題が生じたら徹底的に──生じるというおそれがある、あるいは何かあるというふうに少しでも考えたら徹底的に私は調査したいと思っております。
 本件の問題に関して、私は「後ろ向きな問題はしない」とかなんか言っておるつもりはありません。ただ、申し上げたのは、今は、「今のところ、どうもないと思うなあ」というようなことを申し上げたので、「直ちに調べるか」と言われたので、「調べるつもりは今はありません」というふうに申し上げただけであります。
 続きまして、他の職員の関与についてということです。
 談合や贈収賄についての犯罪事実の解明は捜査当局にお任せするというのが適当であり、また現実的でなかろうかと思います。また、既に刑事事件として立件された事件につきましては、裁判を通じて事実解明が行われようとしているところでありますので、今後、裁判の行方を注視していきたいと思っております。
 それから、信頼を取り戻す方法ということをおっしゃいました。これについては、従来から申し上げておりますように、県民の信頼を回復するためには談合のような不祥事を二度と引き起こすことができないシステムづくりが一番大事であって、そのためには公共調達の仕組み、それから職員の倫理意識の向上まで幅広い対策が必要であると考えております。
 後者に関しましては、私は、就任第一日目に、公共調達検討委員会をつくるということと並んで、職員の倫理規程を整備すると、それから監察査察制度の整備をするというふうに申し上げまして、ただいま準備をしているところであります。
 それから、建設業界からの例えば選挙支援、あるいは政治献金についてのお話がございました。
 私は、これもずっと申し上げておりますが、建設業界、あるいはほかの産業もそうだと思いますが、県のシステム上、私と建設業界あるいは企業が何か怪しげな関係になるような可能性を排除するということが一番大事だというふうに考えております。それを改善することに今全力を挙げているところでありまして、あとは、私の県政に取り組む姿勢に対し御賛同いただける方からの政治活動に対する支援については、政治資金規正法等の関係法令に照らしまして適切に処理すればよいと考えております。
 それから、地球温暖化対策について御質問がありました。
 地球温暖化対策に対する基本認識でございますけれども、地球温暖化問題は、その影響の大きさ、深刻さから見て、人類の生存基盤にかかわる最も重要な問題の一つだというふうに思っております。喫緊に取り組むべき課題であると思っております。この一環として、和歌山県地球温暖化対策条例を今議会で御審議いただくように御提案申し上げたということでございます。
 お話の中で、私は産業の育成に関しての専門家であるので、あるいは本件に消極的だというふうに言われるかもしれないというようなお話がありましたが、そういうふうにおっしゃられることについては、だれがおっしゃっても、私はちょっと失礼だなあというふうに思います。私自身は、実は京都議定書の改定に際しまして政府の一員として参加しました。これについての知識は人並みにはあるつもりでありますし、本件の問題に関する危機意識についても大変あるつもりであります。むしろ本件の専門家というふうに御認識いただきたいと、こういうふうに思っております。
 本件の問題は、実は県内企業のみならず県あるいは県民、事業者全部、すべての主体に絡む問題です。もっと言えば、地球全体の規模で全員が取り組まなければいけない、そういう問題であると考えております。
 次に、企業の排出ガス量の報告についてでございますが、本条例は、国の改正地球温暖化対策の推進に関する法律の趣旨に倣いまして、多量排出事業者の排出状況を県としても把握するということとともに企業の自主的な削減努力を促すというものであります。排出削減を県が強いると、あるいは命令するというものではございません。
 報告の公表につきましては、報告書を提出しないという事業者に対しましては提出を勧告するとともに、これに従わない事業者には公表するという罰則をかけるというところになっておりますが、排出量の公表につきましては県全体の集計をもって行ってまいりたいと考えております。
○副議長(谷 洋一君) 副知事原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○副知事(原 邦彰君) 私と職員の倫理観などに関してのお尋ね、それから団体事務局の予算の適正執行に関するお尋ねがございました。
 まず、私の倫理観に関してのお尋ねでございますが、仮に違法な行為と判断されるような場面に遭遇した場合には、そのような行為を見逃すことは許されないことだと考えております。また、当然のことですけれども、私自身は常に法令を遵守するという強い意識を持って副知事の職務を遂行してまいりたいと考えております。
 次に、職員の倫理観等に関するお尋ねがございました。
 先ほど知事から御答弁申し上げたように、倫理意識の向上のため国家公務員や先進自治体にあるような倫理に関する規程の整備を準備しておりまして、職員に対して研修等もあわせて実施していきたいと考えております。また、知事からこれも御指示をいただいておりますが、新たに監察査察制度を整備して不法行為の防止を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、団体事務局の予算の適正執行に関してのお尋ねがございました。
 団体事務局が県に置かれ、県の職員が当該団体の出納事務に従事している場合には、当該事務は県の行政目的の達成のために公務の一環として執行されているものであり、県の出納事務に準じて適正に行われるべきものと認識しております。監査委員におかれても、こうした団体に絞った監査が行われたこともございます。今後ともさらに適正な執行について徹底してまいる所存でございます。
 以上でございます。
○副議長(谷 洋一君) 県土整備部長宮地淳夫君。
  〔宮地淳夫君、登壇〕
○県土整備部長(宮地淳夫君) 知事会の指針についてお尋ねがありました。
 全国知事会の「都道府県の公共調達改革に関する指針」に示された主要項目のうち、総合評価方式の拡充、電子入札の拡大、情報公開の推進、ペナルティーの強化、地域産業の育成と公正な競争の確保については指針を達成しております。
 一般競争入札の拡大と指名競争入札の原則撤廃についてですが、県では五千万以上で実施しておりますが、指針では、当面一千万以上の工事を原則として一般競争入札で実施することとなっており、この部分で指針と県の実態が乖離しております。
○副議長(谷 洋一君) 環境生活部長楠本 隆君。
  〔楠本 隆君、登壇〕
○環境生活部長(楠本 隆君) 地球温暖化対策のうち、公共交通の強化についてお答えを申し上げます。
 公共交通機関等への利用の転換についてでございますが、今議会にお願いしております地球温暖化対策条例は、地球温暖化対策に関しまして、県、事業者、県民、環境保全活動団体、あるいは観光旅行者等それぞれの責務を明らかにするとともに、本県の特性を生かしました地球温暖化対策の基本的な事項を定めるものでございます。
 この中で、交通対策につきましては、昨年策定をいたしました和歌山県地球温暖化対策地域推進計画におきまして、ノーマイカーデーの実施と普及など幅広い主体による継続的な温暖化防止に資する取り組みを促進するとともに、県内の公共交通機関の整備状況等かんがみまして、地球温暖化防止に資する渋滞解消のための道路の整備促進、あるいはETCの導入促進など、円滑な交通体系の確保により温室効果ガスの削減を目指すことといたしております。
 今後とも、関係部局との連携を一層密にし、取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(谷 洋一君) 企画部長高嶋洋子君。
  〔高嶋洋子君、登壇〕
○企画部長(高嶋洋子君) 公共交通の強化に関する御質問でございます。
 県内の公共交通機関につきましては、モータリゼーションの進展や過疎化等により利用者は年々減少しまして、特に路線バスにつきましてはピーク時の約二割で、八割減少しているような状況でございます。このため、県におきましては、地域の生活に必要なバス路線を維持するためにバス事業者に対して補助するとともに、公共交通機関の利便性を高めるために鉄道駅のバリアフリー化や低床バスの導入に対して支援をするなど、平成十九年度予算としましては、対前年比約一千二百万円の増の約二億二千万円を今議会にお願いをしているところでございます。
 また、和歌山大学周辺市街地の発展に対応しまして、地域の交通の利便性向上を図るために南海本線に、仮称ではございますが和歌山大学新駅を設置する経費のうち、平成十九年度分としまして約一千三百万円をお願いしているところでございます。
 なお、議員からお話のありましたように、貴志川線につきましても、本年度、和歌山市及び紀の川市に対しまして鉄道用地取得費の補助を行うとともに、今後変電所設備の大規模修繕が生じた際の経費について、昨年度、債務負担行為を計上しております。今後ともこれらの諸施策を講じるとともに、地域の熱意により存続された貴志川線の例にもありますように、地域が鉄道路線やバス路線を危機意識を持って自分たちの路線として活性化していく必要があるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、公共交通の強化につきましては、地球温暖化対策としての二酸化炭素排出量の削減はもちろんのこと、地域の活性化や利便性の向上という観点からも非常に重要でありますので、市町村、事業者等とも連携しながら取り組んでまいります。
○副議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 十八番前岡正男君。
○前岡正男君 御答弁ありがとうございます。
 まず、地球温暖化対策については、お答えを受けて要望だけ申し上げておきたいと思います。
 温暖化ガスの排出──県内においては圧倒的に企業の占める割合が大きい。しかも、少数の大企業の排出の占める割合が群を抜いているという状況があります。この企業の数値を公表して実態を県民に知らせることは、県民一人一人の努力を促すことにもなると思います。最も大きな責任を負うべきはずの企業が排出量を明らかにしないようでは、それぞれの責任の自覚が生まれないのではないかと思うわけです。現実を知らせずに不特定多数の県民に「頑張れ、頑張れ」と言っても、言われた方は雲をつかむような話で、なかなか力が入らないと思います。ぜひ今後、個々の企業の報告結果を公表するという方向へ進んでいってもらいたいと思います。また、報告の結果を市民から情報公開条例に基づいて開示請求される場合があると思いますけれども、開示に前向きに対応されるように要望しておきたいと思います。
 公共交通の問題ですけれども、環境問題からも、また高齢者問題からも、公共交通の重要性はますます認識が深まっているように思います。しかし、本県では既存路線の維持だけでも大変であるというのが現状であるようです。この方面でしっかりやっていただきたいのですが、自動車交通、なかんずく自家用車の利用に頼る本県の交通網を根本的に見直し、可能なところから公共交通網を広げていく長期的なビジョンがぜひ欲しいと思います。そして、そのビジョンに基づいて財源等の措置を国に求めていく、県民の理解も得る、また、市町村との協力、分担態勢をつくっていくということを目指していくことを要望しておきたいと思います。
 次に、昨年の不祥事についてであります。
 事件に対する認識ということで、深刻な事態である、そしてシステムの問題であるとも考えているということでありましたけれども、私が指摘した背景等の問題については言及されませんでしたので、個々にお尋ねをしたいと思います。
 一つ、知事の選挙に非常に金が要ること、これは背景として考えられますか。
 二つ、その金の多くを政治家が建設業界に依存していること、これはいかがですか。
 三つ、県庁職員が建設業界に天下りしていて、それが官と業の癒着につながっているということについてはいかがでしょうか。
 四つ、伝統的に県庁では県民全体の福祉よりも県庁一家の団結や利害が優先され、長や幹部の違法、不適切な行為についても追随しやすい風土が形成されていたと私は見るのですけれども、いかがでしょうか。
 それから、事件の調査についてでありますけれども、やはり事件の、いろいろ検察の調査によって結局訴追されなかった事柄について、これについては水に流すような姿勢が見られると思います。
 具体的に二つだけ確認したいと思います。
 「もう答えたやないか」と言われるかもしれませんけれども、現金授受の場に前副知事がいたかいなかったか調査はしない、本人に確認もしないということですね。それから、職員に知事の裏金の管理を命じたのはだれか、それについても調査も聴取もしないということですね。確認したいと思います。
 職員のコンプライアンスの問題、現に昨年起こった問題について調査をしないということで、コンプライアンスを高める対策ということが本当にとれるのか。そこが私は疑問であります。ぜひ、これに関して、公共調達の委員会が調査をしないんであれば、当局として調査委員会を設けるなりなんなりをして調査をするべきであると思いますが、そのおつもりはないでしょうか。
 それから、検討されるという職員の倫理規定については、対象範囲をどう考えておられますか。知事、副知事は入るのでしょうか、お伺いをしたいと思います。
 それから、最後になりますが、談合防止の知事会の指針について。一千万円以上の工事で一般競争入札を実施するという知事会の方針に従って導入するということになるのであれば、するということになった場合、移行の問題点を教えていただきたい。また、もし移行するとなった場合は準備にどれくらいの時間がかかりますでしょうか、教えていただきたいと思います。
 よろしくお願いします。
○副議長(谷 洋一君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 先ほどの再質問のうち、幾つか整理して御答弁申し上げます。
 まず、知事選挙に非常にお金がかかるか、あるいは建設業界が手伝ったか云々についてでございますが、それが今回の事件の背景であったかどうかということでございましたが、これについては前知事の時代のことでありまして、私は申し上げるべき立場にないと思います。
 次に、在職中の業務と関係のある民間企業への県庁職員の再就職ということでございますけれども、私は、だれによっても不当な働きかけができないようなシステムづくりが重要であるとずっと申し上げておりまして、それを徹底しておけば、あとは個人の能力等によりこういう問題は適正に判断されるべきものと考えております。
 それから、県庁に違法、不適切な行為に追随しやすい風土があったかどうかと、こういうことでありましたが、それはわかりません。ただ、一般論として申し上げますと、組織の不健全というものは、いわゆる一家意識みたいなものが強過ぎると組織の空気がよどみます。それから、恐怖が支配をすると皆が萎縮いたします。したがって、私は、まず職員がやる気が出るようによく意見を聞いてあげようというふうに思っています。
 次に、いわゆる仲間内の組織の論理で何か行われることはないかどうかということは、内部規律が高まるような仕掛けをつくればよいと思っておりまして、このために、例えば先ほど申し上げましたような監察査察制度の導入などがぜひ必要だなというふうに考えた次第であります。こういう制度をきちんとつくることによって、今後、職員一人一人の倫理観と使命感を高め、法令遵守を徹底することができると思っております。
 それから、先ほどの調査の話でございますが、お答えになってるかどうかということですが、もう一度申し上げますと、今回の談合事件に関連する調査ということにつきましては、現在、検察庁が徹底的に事実関係の調査を行っております。それで、公判になるというところです。いずれ、司法によりこの問題が解明され明らかになるものと考えております。
 私は、先ほども申し上げましたように、その事件の解明は検察庁が徹底的にやってくれるだろうから、私の責任は再発防止のシステムをつくることだというふうに言明をいたしまして当選をし、そして忠実にやっているところです。もちろん、再発の防止のシステムづくりのためには発生した事件のメカニズムがある程度わかっていないといけないということは明らかであります。したがって、その限りにおいて、再発防止のためのシステムをつくるのならば原因の究明と実態をきちんと把握してくれというふうに公共調達検討委員会の面々にも申し上げておりますし、あるいは監察査察制度をつくるにおいても、そういうことを十分頭に置いてやっていきたいと考えております。
 それから、裏金の話というのは──多分もう再質問ございませんでしたね──というふうに理解させていただきますが(「再調査しないのかという。するつもりは」と呼ぶ者あり)裏金ですよね。裏金というのは(「秘書課の管理の」と呼ぶ者あり)それでは、わかりました。その問題につきましては、いわゆる木村前知事の私的な資金を県庁の職員が管理をしていたかどうかという問題につきましては、私は、この問題は論理的に考えて二つの要素があり得ると思います。
 一つは、それは刑事事件になっているような問題との関連で、それが重要な意味を持っていたかどうか。これは公判で明らかになると思います。
 それから残りの問題は、私的資金の私的管理の問題だというふうに思います。私的管理を本当は私人がやるべきなのを県庁の職員にやらした公私混同だとずっと申し上げております。もちろん、私も、就任以来この問題について、あれは何であったかということについては県庁の職員から聞いております。聞いておりまして、今のような判断を申し上げたもんですから、したがって、その私的な資金の私的な管理の問題について殊さら調査をするのは気が進まないなというふうに申し上げたところでございます。
○副議長(谷 洋一君) 副知事原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○副知事(原 邦彰君) 職員の倫理規定の範囲について、私の方から申し上げます。
 知事、副知事も含めた形で検討してまいりたいと考えております。
○副議長(谷 洋一君) 県土整備部長宮地淳夫君。
  〔宮地淳夫君、登壇〕
○県土整備部長(宮地淳夫君) 一般競争入札の拡大に当たっての問題点と期間についてお答えをいたします。
 一般競争入札を実施する場合、幅広く入札参加者を募ることから施工経験のない業者が落札することも懸念され、品質の確保が主たる問題だと考えております。このため、総合評価落札方式等の拡大等を検討しておるところであり、一般競争入札の拡大に当たってはこれらの対策の確立のための期間が必要であると考えております。
○副議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。──あと一分。再々質問を許します。
 十八番前岡正男君。
○前岡正男君 再々質問をさせていただきます。
 知事は、秘書課が管理していた裏金の問題について二つ考えられると。一つは訴追を受けて司法当局に任せる問題であり、もう一つは木村知事の公私混同の問題であると。私的な問題について調査をするというのは気が進まないというふうにおっしゃいました。
 私は、二つの問題ではなくって、もう一つの領域があると思います。捜査当局に訴追を受けなかったけれども、公的なことに関する問題があると。秘書課が知事の金を管理していたというのは、まさにそういう問題でありまして、前知事の個人的な資質の問題だけではありません。もちろん、資質の問題もあります。だれに命令されたかわからないけれども、そういう金を管理していた。では、その前の知事はどうだったのか。今後、こういうことが起こったらどうするのか。やはり今回の事件の検証をしなければ出てこない結論というのがあるんではないかと思うわけであります。
 ですから、捜査当局に任せる問題で済ませるんではなくって、当局の何らかの手法によってその事件の解明をすべきだと強く思っているわけです。「気が進まない」ということでは済まされないと思います。それをあくまでやらないというのであれば、なぜそれができないのか。できない──能力がないからできないのか、必要がないとあくまで考えているからできない、やらないのか、どちらかだと思うわけで、「気が進まない」というのは、私は子供みたいな答弁ではないかと思うわけであります。
 そこのところを二つ、つまり知事のおっしゃった二つの領域以外に第三の領域として、やはり公的な問題として調査すべきではないかということ、そしてもう一つは、あくまでしないということであればなぜしないのか、そこを改めてお答えいただきたいと思います。
○副議長(谷 洋一君) 以上の再々質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私は、大事なことは、何度も申し上げておりますように、再発の防止やと思います。先ほど議員御指摘の第三の要素というのも、実は、私が例えばそういうことは個人の問題としてやるつもりはないし、公私混同は一切しませんということでは済まされないんではないかということではなかったかと思います。そのために、私は、将来に向けて仕掛けもつくっています。例えば、私が「やるつもりはない。やらない」と言っても実際にやっていたときに、例えば監察査察制度でそういうことがきちんと明らかになるような仕掛けをつくっておけば、私が今申し上げました、そんなことは公私混同をしない、県庁の職員を、本来公人であるような県庁の職員に私的なことはやらせないというようなことを言ったのが必ず実行されるということになるだろうと思います。
○副議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。──所定の時間が参りましたので、以上で前岡正男君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 六番吉井和視君。
  〔吉井和視君、登壇〕(拍手)
○吉井和視君 それでは、質問に入らせていただきます。
 私の質問は、きのう、おとついと皆さんの質問と共通して同じような質問があるわけでありますが、少し切り口が違うということで御勘弁願いたいと、そのように申し上げさせていただきます。
 まず、地方分権についてお尋ねをさしていただきます。
 この地方分権の改革につきましては、ちょうど一昨年、私が昨年議長をやっていた当時、夏場に三位一体の改革ということで盛んな論議がされました。その結果、小泉内閣の三位一体改革は、四兆七千億円規模の国庫負担金の改革と、そして個人所得税から個人住民税への三兆円規模の税源移譲という形で決着がつきました。決着した内容についてはさまざまな意見がありますが、三兆円規模の税源移譲が実現したということは、これはまさに画期的なことであり、ようやく財政面の方向から地方分権がスタートしたという感じがいたします。
 それで、私がこの三位一体改革の中で一番大きく評価できるのは、いわゆるその国庫負担金の改革についてであります。国が地方の意見を聞いてくれたということであります。結果は、満足する結果ではなかったわけでありますが、小泉首相が、総理大臣が、今回は一度地方の意見を聞いてやろうということで聞いてくれたことであります。従来でありますと、国は決めたことについて地方に決定通知をするというような形であったわけでありますが、国と地方が同じテーブルに着いたということについて、私は大変評価をさしていただきたい、そういうふうに思うわけであります。そして、この地方の意見を聞くという道筋がついたことについても、大変な大きな評価であると思います。そして、全国知事会が今後も制度的にこういうふうな地方の意見を聞く場をつくってほしいということは、私は必然であろうと思うわけであります。
 そして、三位一体改革。これはもう国と地方の六十年──正式には五十九年──六十年続いたという、その中で組織システムが大きく変わったという大改革であったと言えるわけであります。そういうその三位一体の改革について、これから地方分権の入り口が確かに決まったという、スタート台に着いたということで、私は非常に喜んでおるところであります。
 そして、昨年十二月には地方分権改革推進法が成立し、政府の地方分権改革推進委員会が四月にも発足し、地方分権の第二期に向けての大きな推進計画がスタートしたと思えるわけであります。
 知事は、経済産業省の官僚として、国と、そしてまた地方の役割というものを官僚の立場で考えてこられたと思うわけでありますが、今、和歌山県の知事になられて地方の立場から今後の地方分権についてどういうふうに考えておられるのかということをまずお聞かせ願いたいと思います。そして、地方分権が今後どういった形で進んでいくのが望ましいかと、そういうことについてもお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 そして、きのうの質問で坂本議員から市町村合併の質問があったわけでありますが、私からもこの市町村合併についての質問をさしていただきたいと思います。
 地方分権の推進のための受け皿づくりとして市町村合併が大事であるということについては、私もこの議場で数回聞かせてもらいました。国の財政改革、危機的な財政状況をどう改革するかという地方の責任としての市町村合併、そしてその合併についてはさまざまな意見、メリット・デメリットがあったわけでありますけれども、平成十三年の──私もそのときの審議会の委員にならしていただいたわけですけども、線引きはやりました。二十何とおりの──六とおりの線引きがあったわけですけども、それで各地域において合併協議会が設置されて、そして自分たちの地域の発展、本当にいろんな形で悩み抜いて苦悩の末に合併をされた。五十の市町村が三十になったわけであります。それで、これは一応の平成の大合併ということで成果を私は評価するわけでありますけれども、もう一段の合併、本当に和歌山県の姿が五十から三十の姿でいいのか。知事は、選挙中、各地域を回られて、いろんな形で和歌山県の将来像というものを語られたと思います。当然、この市町村の行政、その自治体の数、あるいはまた規模についても、これから知事は和歌山県の姿ということで語っていく責任があると思うんです。そういう中で、和歌山県の将来像というものはどの程度のものかということについてお尋ねをしたいと思います。
 そしてまた、知事は、今般、議会の中でも、長期総合計画について作成をされると聞いております。その中でも当然、市町村の姿、和歌山県の全体構想というものをやっぱり確立していかなきゃいけないと私はそのように思いますので、その長期計画の中でどのように位置づけて和歌山県の姿というものを描くかということについても、同時にお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、平成の大合併によって市町村の数が三千二百から千八百になったわけであります。次は広域自治体である都道府県のあり方について論議が行われるというものであります。つまり、道州制については、昨年二月に首相の諮問機関である地方制度調査会が、広域自治体改革を通じて国と地方の相互の政府のあり方を再構築し、新しい政府の姿を確立する、そういう目指す具体策として道州制の導入が適当であるということを答申されております。都道府県の事務は大幅に市町村に移譲して、そして国の出先機関とかそういうものをできる限り廃止して一本化すると、そういう案であります。
 また、昨年十二月にいわゆる道州制特区推進法が成立したことを受けて、先ごろ、新たな国家像と地方のあり方を協議するために道州制ビジョン懇話会が政府に設置されました。懇話会では、今後一年間、道州制の理念や大枠に関する論点を整理した中間報告をまとめるとされております。
 一方、全国知事会では、ことし一月に道州制についての基本計画をまとめ、道州制の基本原則として、地方自治体を道州といわゆる市町村の二層制にすることや国と地方の役割分担の見直しの必要性など、七つの項目を挙げております。また、国と地方が一体となった検討機関の設置や国民意識の醸成の必要性などを提言しております。このように、道州制について、いよいよ本格的な議論がなされてきております。国と地方の仕組みをどうするのかということを問うておるわけであります。
 知事会の中では、この道州制について、各知事、時期尚早であるとか、そしてまた、地方分権を後戻りさせる、いわゆる税源移譲とかそういうものについて後戻りさせるような議論になるんではないかという慎重論者もあるわけでありますが、私は、本当の地方分権が完結するためにはどうしても国と地方の役割分担を改革する道州制みたいなものと地方分権と一緒になって制度改革というものをやっていかなきゃいけないんだと、そのように思いますので、知事の御見解をお聞かせ願いたいな、そういうふうに思うわけであります。
 次に、教育改革についてお尋ねをさしていただきます。
 教育改革を語る前に、私は、現行の日本国憲法について少し語ってみたい、そのように思います。
 日本国憲法は、皆さんも御承知のように、敗戦の占領統治下、その占領統治下の中でGHQ──連合国の司令部ですね。これは、実際、米軍であろうと思うんですけども。米軍です。マッカーサー率いるホイットニーとかケーディス、ラウエル、ハッセー、そういうようなアメリカのGHQの民政局の連中が、これ、たった二週間という短期間で英文で創案された、まさに日本人にとってはけしからん憲法であるということであるわけであります。第九十回帝国議会の中でも、たしか日本共産党さんもその制定過程に問題があるとかいうことで、私の記憶では反対されたと思うわけでありますけども、とにかく自民党も立党の精神は自主憲法制定であります。そのことを訴えてずっと戦後やってきた中で、ようやく憲法について、改正するかどうかについて議論することについて、これはもうだれも文句を言わないような状態になってきたんではないかと私は思うわけであります。
 かつて、和歌山県選出の中西啓介衆議院議員が初めて入閣、いわゆる防衛庁長官に入閣したときに、「憲法も見直し論議をしなければいけない時期に来ているんではないか」ということをちょっと発言しただけで首になった、辞職したという、そういう話があるわけなんですけども、その当時はそうであったわけです。しかし今は、みんなが新しい自主憲法を制定しなけりゃいけないという機運になっておるということは、私は、反対・賛成を問わず、オープンに議論をしてはどうかという機運になっていることは確かだと思うわけであります。
 そういう中で、私は、今、教育改革について、教育基本法について質問するわけでありますが、教育基本法も、まさにそうであるわけであります。憲法制定と同時に制定されたこの教育基本法、これは、その一年前にアメリカの教育使節団が日本に来て、たった一カ月の視察をした中で「教育改革」という名のもとに教育基本法を制定された、憲法と同じような性格のものであります。そして、その要求の中には、びっくりするのに、日本の国語をローマ字にしてはどうかという、そういう案も押しつけられようとしたわけであります。そのときはさすがに日本人も抵抗して、そのことについては拒否をしたわけでありますけれども、しかし、こういう短期間によって教育基本法もつくられたというわけであります。そして、六十年が経過してようやくことし、安倍内閣が教育基本法を改革、新基本法を作成・制定したわけであります。これは、六十年ぶりの──私は、いろいろ各条項、不満が残るところがあると思うわけでありますけれども、画期的な改正であったろうと思います。
 中曽根内閣の臨教審、あるいはまた小渕内閣から森内閣の教育国民会議、そしてまた遠山文部大臣の中教審への答申、そういったことをずうっと積み重ねてきて、そして今皆さんが議場の中で大変問題にされている教育現場の大変な荒廃──いじめ、不登校、そういったとんでもない、学校が荒れているというような状況が今の教育現場に出てきておるわけであります。それを何とか改革したいという思いでずうっと取り組んできたその基本法の改正がようやくされて、私は、これは歴史的なことであって、安倍内閣のみならず内閣の一つや二つが吹っ飛んでもいいような大きな仕事であったろうと、そういうふうに思うわけであります。
 それから、この教育基本法の道徳教育について、前文に公共の精神を学ぶことが掲げられ、第二条については、「教育の目標」として豊かな情操と道徳心を養うことなど、育成されるべき姿が示されております。愛国心については、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」ということがあります。旧法では、こうした愛国教育がなされてなかったのであります。また、十条の「家庭教育」、十三条の「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」の項目も追加されました。こうして新たに生まれ変わった教育基本法を教育長はどのように評価して、そしてまた教育行政にどのように生かしていくのか。特に、道徳教育の充実に向け、教育の現場で具体的にどのように取り組むのか、お尋ねいたします。
 次に、ミカン対策についてお尋ねいたします。
 本年度の温州ミカンの生産量は、裏年であったため、八十六万トンが見込まれております。この数字は裏年であったため平成十六年度の生産量の八一%に当たる数量であります。ミカン農家は百万トンを超えると価格が大幅に暴落し、いわゆる豊作貧乏に陥ってしまいます。そして、そのような中でも、農薬代、肥料代、輸送コスト等の生産経費を差し引かなければなりません。そうすれば収益がほぼ存在しないのが現状であります。「農業経営者の多くは労働に見合った報酬が得られない」、「子供に後継者になってもらいたくても到底それを勧めることができない」との声が大変多く、これはミカンづくりの将来に期待の持てないことの象徴であります。
 しかし、農業経営者は、そのような中でも、新品種の導入であったり、低農薬への取り組みであったり、日々創意工夫をしております。本年度のような百万トンを下回る生産量なら加工品に回す果実も少なく、市場へ順調に出荷できたことは生産者にとって大変喜ばしく、このような状態が持続されれば農業経営者は安定に向かい、ひいては後継者の問題の解決にもつながるものと考えます。また、表年であれば、大変残念なことながら、思い切った摘果をして収穫したミカンの廃棄を余儀なくされる厳しい状態が続いております。つまり、本年度のような百万トンを下回る生産量を維持するためには、生産調整の強化を進め、適正な生産量への早急な誘導が必要であると考えます。また、一説には、現在、ミカン離れである消費動向から割り出すと、八十万トン台が適切な需給バランスであると言われております。そこで、本県としてどのような対策を検討しているのか、農林水産部長にお尋ねいたします。
 また、昨年十月二十七日には、地域団体商標制度の認定第一弾として「有田みかん」が地域ブランドとして認定されました。このことは有田地域の生産者にとって大変喜ばしいことであり、心強いことであります。しかし、単に登録されたことから有田みかんの売り上げが好調になるといった安直なことはないでしょう。いかに地域ブランドを高め、そして浸透さすかが勝敗の分かれ目になるのではないでしょうか。
 ここで少し話が変わりますけれども、販売戦略という観点からお話をさせていただきます。
 何の製品でもそうでありますけども、ミカンも、今までは人や場所で売ってきたと思います。そういう中で、私は、ミカンをその物語性とか、そしてまた感性、フィーリング──そのフィクションとフィーリング二つのFで売ってみてはどうかというふうな話であるわけなんですけれども。実は、皆さんも御承知のように紀伊国屋文左衛門、これは有田郡湯浅町出身であるということがほぼ事実であろうと言われております。一説には熊野とかいろんな意見があるわけでありますけれども、湯浅町が出身であります。この紀伊国屋文左衛門の物語をミカンの付加価値につけて売ってみてはどうかと、そういう話であります。
 紀伊国屋文左衛門と言えば、皆さん御承知のように、江戸のふいご祭りにミカンが不足しているので下津港からミカンを運んで、台風の日に運んで一躍お金をもうけて材木商になり、そして材木商で上野寛永寺の建立とかいろんなことをして江戸の一大商人になった話であるわけであります。その話の中には、紀伊国屋文左衛門が柳沢吉保との交流、そしてまた忠臣蔵の浪士との交流、そしてまた、私が一番おもしろいなと思うのは、材木商の娘さんの綾野という人との恋物語、その恋を実現するために命をかけて有田から江戸へミカンを送ったという、こういう話を物語にして、これを売り出していったら非常にいいんではないかということで、今、湯浅の人たち、あるいはまた有田のJAの農協の人たちと相談して大きな紀伊国屋文左衛門祭り、あるいはまた文左衛門踊り、そういう観光戦略等を交えたミカンの販売戦略の方向性というものを研究しているところでありますので、こういった方向性について県も協力していただきたい、そのように思うわけであります。
 そしてまた、かつてベータクリプトキサンチンということで、がん予防に効くと言うたら、これ、問題になるという話もあるわけなんですけれども、しかし、それは事実、ミカンを何個か毎日食べればがんが、治るというんじゃなくして予防できるというのは事実な話であります。
 そういうことで、こういったことの話を組み立てて、県が中心になって販売戦略、これ、一年や二年でできると思っておりません。長い戦略期間をかけてやっていければいいなと、そういうふうに思っておりますので、この点についてのお答えもよろしくお願いいたします。
 また、ミカン輸出の問題でありますけれども、上海では日本のリンゴが一個二千円とかイチゴが一個三百円で売れるという話も聞いております。こういった話が事実であれば、有田みかんも相当、キロ五百円、六百円で売れるんではないかと、そのように思いますので、このミカンの輸出についても農水省も、単発的に取り組むんじゃなくして各地域が連携して取り組む問題であるということもかつておっしゃっておりましたので、そういうことをやっていただきたい、そのように思うわけであります。
 それから、そこで海外で渡り合える農産物に育て上げるための絶好の機会であるんで、県としても今回の地域ブランドを活用しながらどのようにPRしていくのか、また海外戦略への取り組みについても農林水産部長にお尋ねいたします。
 最後に、森林対策についてお尋ねをさせていただきます。
 この森林税について、いわゆる紀の国森づくり税が議員の提案として、県条例としてことしの四月一日から施行されます。
 既に全国でも導入済みが十六県、導入予定が八県。ことしから大体二十四県が導入されるわけであります。そして、検討中が十九県、ほかの地域は、何も検討していないというのはたった一県で、そのほかは、環境税の動向を見る、そしてまた地下水の条例をつくるといったところで、これはもう全国的にほとんどの県が森林税──もう都市部、大阪府なんか除いて近畿でもすべてが完成するわけであります。私は全国的な国民運動に盛り上がってきたと思うわけであります。そしてまた、このことは国民的に認知された大きな前進であると私は思うわけであります。それについても、これは課税自主権に基づいて、目的税ではないわけでありますけれども、目的税に近い形で和歌山県が議会が中心になって議員提案したということについては、私は全国に働きかけた和歌山県のこの行動は本当に政治的な行動であったと思うわけで、大きな評価をされておると、そういうふうに思っておるわけであります。
 また、国においても、京都議定書による国際的な約束、貢献ということで、中長期的に一・五倍の大きな予算をつけると聞いております。森林の多面的機能を保全するためにこれからはこの予算の仕組みを抜本的に変える必要があると私は考えるわけであります。
 そういう中で、私が知事にお願いしたいのは、四県を除いて四十三県がこの森林税をことしから実施されるわけであります。そういう実施する県と連携を組んで──そしてかつて、我々もそうでありますけども、林業活性化議員連盟というのを全国でつくっておりました。この会長は、我が県議会の故木下秀男さんがしておったわけでありますけども、そういった議員連盟と、そして知事会とが一緒になってもっと大きな運動を展開して、この森林の多面的機能を守るために──予算の一・五倍とか、そんな小さな予算では私は到底解決できないと思います。集中的な公的資金をこの森林に投入しないと私は短期間で実現できないと思うんで、そういった運動、国民運動的な盛り上がりを一度、森林県である和歌山県から発信させていきたい、そのように思いますので、知事の考え方をお聞かせ願いたいなと、そのように思います。これは、知事に聞かず関係部長にお尋ねいたします。知事も、これについてはよろしくお願いいたします。
 それから、最後に森林税の使い道についてでありますけども、森林税は、集める額については二億数千万だと聞いております。これはやっぱり目的税ではないわけでありますけれども、課税自主権に基づいた、いわゆる森林のために使うということは決まっておるわけであります。そしてまた、森林と関係する環境に使うということは決まっておるわけでありますけれども、それでお願いしたいのは、この資金を林業の活性化──林業で大変みんなが困っておるわけであります。林業の活性化、そして新しい産業がその中から発生するような、そういう資金に使っていただきたい。このことを私は強く要望という形でさせていただきます。
 最後に──もうついでに最後の要望も言っておきます。あそこでまたやろうと思うたんですけど、もうこの場でやっておきます。
 私は教育長に対して、教育基本法の、新基本法の行政についてどのように取り組むかという質問をさせていただいたわけでありますけれども、近く来週、皆さんも御出席されると思うんですけども、卒業式が行われます。私も、常に卒業式に行って思うことは、一番最初の国歌斉唱のとき、突然雑音の入ったテープが流れるわけであります。そしてしばらくたって、ピアノか楽団の物すごく迫力のある校歌が流れるわけであります。最近の新聞でもこのことを、最高裁で判決が出ようとしておりますけれども、なぜピアノあるいはまた楽団で、校歌と同じようにみんながこぞって歌えるような環境が整備できないのか、そのように思うわけであります。教育基本法の中に、新しく国家の愛国心、あるいはまた道徳、規律、規範、そういうものができております。学習指導要領の通達には、私は、国歌あるいはまた国旗について厳粛にするようにという通達が出ていると聞いております。そういうことであれば、学習指導要領も、これは法律の一部であります。今度の教育基本法に、「不当な支配に屈することなく」とありますけれども、法律に従うということが書かれております。
 そういう中で、この問題について、私は、卒業式の中で厳粛に国旗掲揚、国歌斉唱がやられるような、本当に子供たちが卒業していって記憶に残るような、そういう卒業式にしていただきたいということを最後に要望させていただきます。
 以上で、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○副議長(谷 洋一君) ただいまの吉井和視君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 地方分権についての御質問がございました。
 地方分権改革の目的は、地域のことはその地域の人たちが決めるということができるような、そういう社会をつくるということであります。地方の自主性、自立性を高めるためにも、地方分権を推進していかなければならないと思います。しかしながら、現時点では地方の自己責任ですべてができる状況にはありませんので、国と協力しながら徐々に自立を進めていかなければいけないと考えております。
 また、議員御指摘のように、さきの三位一体改革では国と地方の協議の場が設置され、補助金改革等を地方も参画して行ったことが大きな成果であるというふうに考えております。今後の改革につきましても、全国知事会や全国都道府県議長会などで組織する地方六団体は、地方にかかわる事項については政府の政策立案及び執行に関して政府と地方の代表者が協議を行い、地方の意見が反映される仕組みとして、仮称ではありますが、地方行財政会議の設置を国に求めているところでございます。
 なお、地方分権改革推進法に基づき、政府に設置される地方分権改革推進委員会の委員として地方の代表者が選任される見通しとなっております。
 これからの地方分権改革は、これまでにも増して国において地方の意見を十分聞きながら進めていく必要があると思いますので、本県といたしましても、和歌山県民の幸福につながる改革となるように全国知事会などを通じて国に働きかけてまいりたいと思います。
 第二に、市町村合併についてのお尋ねでありますが、地方分権改革を推進し、自立した個性豊かで元気な地域づくりのためには、一つには合併による効果を生かした行財政基盤の強化も有効な一つの方策となると思いますし、一方では地元の方々の気持ちも大切だというふうに思います。その意味で「真摯な議論が必要だと考えております」ということを先日の御質問に対しても率直に申し上げたところであります。今後、長期総合計画を作成していく上で、このような議論の結果をできれば取り入れてまいりたいと考えております。
 県の合併構想は、あくまでも現行合併特例法下において合併を目指すための議論のきっかけとなるように、各地域に一通りの組み合わせを提示したものであります。この構想に基づき、有田、新宮、東牟婁地域に引き続き他地域でも議論のスタートとなるシンポジウムを順次開催し、議論をする機運の醸成など、県の役割を果たしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、地域の現状や抱える課題等を十分踏まえ、地域の将来像や行政のあるべき姿について、合併も含め、住民の方々も交えたしっかりとした議論を行うことが今必要であると考えております。県もこの議論には積極的に参加をいたしまして、地域の方々と一緒になって取り組んで、またできるだけの支援を行ってまいりたいと考えております。
 第三に、道州制についてでございます。
 私は、道州制を導入するのであれば地方分権を推進するものでなければならないと考えていますが、現時点では、道州制の姿について、国と地方、あるいは都道府県、国民の間でも明確なイメージが共有されているとは言えないと思います。今後、道州制のメリットなどについて十分検証していかなければならないと考えております。
 例えば、道州制下における資源配分が和歌山県に居住する住民にとって現在及び未来において現状よりも有益なものになるかどうか、そういう点を見きわめる必要もあると考えます。また、議員御指摘のとおり、道州制を導入する際には、国と地方の役割分担を明確にして、地方が主体的に実施すべき事務はできるだけ地方に移譲し、それにふさわしい財源もきちんと地方に移さなければならないと思います。
 なお、国と地方の役割分担を検討するに当たっては、内政に関する事務は基本的には地方にという考え方もありますが、それだけではなくて、世界の動向も視野に入れ、あるいはグローバルな観点から議論する必要もあると思います。
 いずれにしましても、道州制は我が国の統治機構全体を改革するものでありますので、道州制のあり方について国民的な議論を展開していく必要があると思います。本県といたしましても、道州制が和歌山県民の利益につながるかという観点から、今後も全国知事会等を通じて道州制の制度設計やあるいはその必要性等について積極的に私も議論に参加させていただきたいと考えております。
○副議長(谷 洋一君) 農林水産部長西岡俊雄君。
  〔西岡俊雄君、登壇〕
○農林水産部長(西岡俊雄君) まず、ミカン対策についてでございますが、国におきましては、十年先を見通した温州ミカンの目標生産量を現状の約八割程度というふうに考えておられるところでありますけれども、本県といたしましては、より一層品質を重視した生産構造への転換を図り、銘柄産地を維持することが何より重要であると、このように考えてございます。
 これまで、オリジナル品種のゆら早生、田口早生の産地化やマルチ栽培の拡大など、高品質生産を基本とした産地育成やブランドの強化に取り組んできたところでございます。今後は、新年度──十九年度からでございますが──スタートいたします国の新しい果樹対策とも連動しながら、各JAが中心となって推進してございます果樹産地構造改革計画に基づきまして、担い手の確保、あるいはまた園内道の整備、園地のフラット化に取り組みまして、名実とも日本一の果樹産地の形成に努めてまいりたいと考えてございます。
 次に、地域ブランドを生かしたPRについてでございますが、食料消費の大幅な伸び、こういったものが期待できない諸環境の中で地域ブランドを大切に育てていくことは重要であると考えてございます。このたびの地域団体商標登録を十分に生かし、物産展や商談会などさまざまな方法で積極的なPRに努めるとともに、議員お話しございましたようなストーリー、物語性、また健康機能性といった切り口も含め、販売促進に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 また、輸出につきましては、攻めの農政の展開を図る上で重要な柱と考えてございます。ミカンを初めとした本県農産物は品質もよく、輸出商品として十分な魅力を備えているところと考えてございまして、今後とも国やジェトロ、また都道府県レベルの協議会、こういったものを通じまして情報収集に努めるとともに、アジア諸国への輸出や、また海外見本市への積極的な出展などを生産者団体と連携しながら進めてまいりたいと考えてございます。
 しかしながら、植物防疫上の課題もございますので、この点につきましては、引き続き国に対し働きかけてまいりたいと考えてございます。
 次に林業対策につきまして、僭越ながら私から御答弁さしていただきます。
 林業採算性の悪化等から手入れが放棄されるなど、森林の荒廃とその対策が重要な課題であると認識してございます。このため、間伐等の森林整備予算を重点的に配分いたしまして、低コスト林業の推進、また担い手の育成、森林所有者への啓発、こういったことを実施するとともに、県民や企業による森づくりへの参画を働きかけるなど、幅広く取り組んでいるところでございます。
 また、国におきましては、森林吸収源対策、また美しい森林づくり推進国民運動、こういったものを積極的に展開しようとしているところと聞いてございまして、こうした国の動きを手がかりにいたしまして、地方独自の税源による森づくりを実施している自治体、またこれから実施しようと考えておられる府県、こういった府県相互の連携協力を働きかけるとともに、いわゆる林活議連のお力添えをいただきながら森林所有者と地方負担の一層の軽減につながるような新しい仕組みづくり、こういったことを検討し、森林の多面的機能の保全施策の展開に資してまいりたい、このように考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(谷 洋一君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 教育改革についての御質問にお答えいたします。
 このたびの六十年ぶりとなる教育基本法の改正においては、これまでの普遍的な理念は継承しつつ、新たに公共の精神など日本人が持っていた規範意識を大切にすることや家庭教育にかかわって保護者が子供の教育について第一義的責任を持つことなど、今日の教育に求められる理念や目標が幅広く明示され、充実強化が図られたと受けとめております。さらに、これらを実現するために教育振興基本計画の策定が国に義務づけられたことは、教育行政を進める上で大変意義深いことと思っております。
 さらに、教育の目標の一つとして豊かな情操と道徳心を培うことが盛り込まれるなど、道徳教育の重要性が示されたことについては共感を覚えるものであります。毎週一回の道徳の時間における指導の充実はもとより、職業体験活動や地域学習を生かして社会の中で必要とされる規範や郷土愛の育成に努めるなど、道徳教育の一層の充実に努めてまいります。
 教育委員会としましては、このことを含め教育基本法改正の趣旨を十分に踏まえ、関係法令の改正状況を見きわめながら、和歌山らしさを生かした教育施策を積極的に展開してまいる所存であります。
○副議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(谷 洋一君) 以上で、吉井和視君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会は二月二十六日定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時四十七分散会

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