平成19年1月 和歌山県議会臨時会会議録 第2号(4)


県議会の活動

  午後一時三分再開
○議長(向井嘉久藏君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 緊急質問を続行いたします。
 次に、新田和弘君の質問を許可いたします。
 四十番新田和弘君。
  〔新田和弘君、登壇〕(拍手)
○新田和弘君 議長のお許しをいただきましたので、平成十九年一月の臨時県議会で緊急質問をさせていただきます。
 まず初めに、昨年十二月十七日に執行されました和歌山県知事選挙におきまして多くの県民の皆様の御支持で初当選を果たされました仁坂吉伸新知事に、心よりお祝いを申し上げます。おめでとうございます。
 今回の県知事選挙は、県政史上初めての談合事件で知事が辞職するという異常事態の中で行われました。県民の皆様は、新知事に清潔な政治の実現と県民を裏切らない信頼できる県政の確立を強く願って一票を投じたものと確信いたしております。私は、仁坂知事にまず取り組んでいただきたいことは、清潔な政治の実現のため談合防止システムを確立させて県政に対する信頼をぜひ回復させていただきたいと思います。
 昨年十二月に全国知事会は、県政のトップの相次ぐ逮捕を受けて、知事会の談合防止策検討チームが入札改革指針を決定いたしました。指針の柱は、一、指名競争入札を早期に廃止する、二、予定価格一千万円以上の工事は原則として一般競争入札とする、三、独立した内部告発窓口を設置する、四、課長級以上の幹部職員は担当職務と関係ある企業への天下りを最低二年間は禁止する、五、電子入札は三年以内に全面導入を目指す、などとなっております。さらに、知事会は指針の中で、談合は税金の詐取であり犯罪と言い切っております。
 しかし、まことに残念なことに、昨年十二月一日の日高振興局建設部の日高川河川工事と、十二月十九日、有田振興局建設部の広川町内の道路整備工事において、いずれも談合情報があり、情報どおりの業者及び応札金額であったため入札を無効としたとのことであります。
 仁坂知事は、談合防止システムをつくるため、郷原信郎桐蔭横浜大学法科大学院教授を委員長とする公共調達検討委員会を設置し、本年一月に初会合を開催してきております。
 そこで、仁坂知事にお尋ねいたします。
 本県で昨年起こった官製談合事件の再発防止を図り、県政に対する信頼回復にどう取り組まれるのか、お尋ねをいたします。
 次に、仁坂知事の所信表明と平成十九年度予算編成に関連してお尋ねいたします。
 本県は、厳しい財政状況の中、行財政改革に取り組んできております。平成十八年八月に、総務省が地方公共団体における行政改革のさらなる推進のための指針を通知しました。新指針では、行政改革推進法、公共サービス改革法、骨太方針二〇〇六を踏まえ、地方行革のさらなる推進に向けた指針となっております。総人件費改革では、地方公務員の職員数を五年間で五・七%純減させる、地方公務員の給与は地域民間給与のさらなる反映など給与適正化の推進、第三セクター等の人件費等の改革などが挙げられております。公共サービス改革では、事業の仕分けを踏まえた公共サービスの見直し、市場化テストの積極的な活用等の改革が示されました。
 本県では、行財政改革の推進に当たり集中改革プランを策定し、事業の仕分けを実施し、ゼロベースから業務の見直しなどにより、平成二十二年四月までの五年間で職員数を一〇・六%の純減を図る、さらに、市場化テストの導入、民間委託の推進により二十億程度の人件費を削減するとしております。
 そこで、知事は本県の行財政改革の推進に対してどのように推進されるのか、お尋ねをいたします。
 次に、今回の地方自治法の改正に伴い、平成十九年四月より出納長の設置がなくなり、会計責任者を置くと改正されました。こうした改正により、副知事を二名にする動きがあります。また、地方行政のあらゆる分野で公正の確保と透明性の向上を図るため、監査機能の充実の観点から、識見を有する者から選任する監査委員の定数を条例で増員することができることになりました。鳥取県では昨年十二月県議会で定数を二名増員したと伺っております。知事は今臨時議会に副知事選任の議案を提案されましたが、三役人事及び監査委員制度、監査機能の強化に対する見解はどうか、お尋ねをいたします。
 次に、知事が所信で述べられました和歌山を元気にするための五つの目標のうち、職づくり、人づくり、地域づくり、安心・安全の確保、和歌山の美しさを生かした観光の振興の三点についてお尋ねをいたします。
 平成十九年度の政府予算案では、公共事業関係費が厳しく抑制され、道路関係予算の全体が三%カットされる中、本県では海南─吉備間四車線化、みなべ─田辺間が平成十九年度供用に向けた予算計上、また京奈和自動車道等必要な予算が確保され、高速道路事業の促進が期待されております。また、関西国際空港関係予算においても、二期滑走路が本年八月二日に限定供用するための予算が認められたことは、本県にとりまして大変喜ばしいことであります。
 知事は、公共インフラを整備して企業誘致を図り、若者が地元で安心して働けるようにしたいと述べております。先日、私も、和歌山市で事業を営む方から、「和歌山県は苦労して苗木を育てても、大きくなってこれから実がなるというころに大阪や東京に根こそぎ持っていかれてしまう。ぜひ和歌山に若者の働く場を確保していただき、人がにぎわう町をつくってほしい」との強い要望を受けました。企業誘致については、本県でも今日まで努力をしてきておりますが、さらに知事の経験と人脈を生かしていただき、企業誘致に取り組むなど、若者が本県で安心して働ける職づくり、人づくり、地域づくりに知事は今後どう取り組まれるのか、お尋ねをいたします。
 次に、安心・安全の確保に関して、少子化対策についてお尋ねいたします。
 本県の人口は、県の推計人口によりますと、平成十八年十月一日現在で百二万八千四百二十四人であります。一年間の人口の増減数は七千五百四十五人の減少と〇・七三%の減となり、減少幅は前年に比べ拡大してきております。本県の平成十七年度の合計特殊出生率も一・三二で、全国第三十四位であります。
 最近、福井県が合計特殊出生率をアップさせた県として注目を浴びています。官民一体の取り組みを行っている福井県の例を挙げますと、病児デイケア施設が八市二町で十五カ所設置されております。また、ふくい三人っ子応援プロジェクトがスタート。三人目の子供は保育所等の利用料金が三歳に達するまで無料化されております。さらに結婚対策にも力を入れ、結婚相談事業では相談員を二百人に増員して、昨年は四十三組のカップルを誕生させたとのことであります。また、父親子育て応援企業に対して知事表彰を行い、表彰を受けた企業が県中小企業育成資金から融資を受けた場合、保証料を県が全額負担するなどの取り組みを行っております。
 本県においても、少子化対策として今日まで、乳幼児の医療費の無料化の拡大を初め、多様な保育サービスの提供など種々の施策を実施してきていますが、知事は本県の少子化対策にどう取り組まれるのか、お尋ねをいたします。
 次に、和歌山の美しさを生かした観光振興についてお尋ねをいたします。
 本県は、高野・熊野が世界遺産に登録され、豊かな自然と白浜、勝浦に代表される温泉地など、数多くの観光資源に恵まれております。平成十九年度の政府予算案では、観光・サービス産業支援に向けた新たな施策として広域総合観光集客サービス支援事業が創設されるとともに、新規事業として、中小企業地域資源活用プログラムにおいて地域資源を活用した新商品、新サービスの開発、事業化等に対して九十三億円余の予算が計上されました。さらに、観光産業への人材育成として和歌山大学経済学部観光学科が認可され、本年四月より開講されることは大変に喜ばしいことであります。
 本県では、県産品の販路拡大や観光客誘致の取り組みを行い、生産量が日本一となったミカンの紀州和歌山みかん日本一祭を東京で開催や、県内企業の中国市場進出を支援するためテキスタイル製造企業と中国アパレル企業との商談会を上海市で開催、さらに昨年十月には韓国メディアによる県内観光地視察を実施してきております。また、本年一月二十三日には社団法人和歌山県観光連盟と独立行政法人中小企業基盤整備機構近畿支部が主催をして、田辺市で「観光産業の新時代へ そのヒントは和歌山にある」と題してパネルディスカッションが開催される運びであります。
 そこで、観光立県を目指す本県の観光振興に知事は今後どう取り組まれるのか、お尋ねいたします。
 私は、新知事の県政のスタートに当たり、知恵は第一線の現場にあると言われるとおり、知事は県民の声を十分聞いていただき、県職員の力を十二分に発揮できるようお願いしたいと思う次第であります。私たち県議会も県政への提言とチェック機能をさらに高め、当局と議会が車の両輪のごとく、ともに切磋琢磨し、県政に対して県民の信頼回復に邁進することを決意し合い、質問を終わらせていただきます。
 御清聴、ありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) ただいまの新田和弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) ただいまの新田議員の御質問に対しまして、お答え申し上げます。
 再発防止対策と県政の信頼回復についてでありますが、今回の不祥事の再発を断固防止するため、先般、我が国のトップクラスの有識者六名によりまして公共調達検討委員会を発足さして第一回目の検討委員会を行ったということは、御指摘のとおりであります。これによりまして、最も効率的かつ効果的な公共調達制度の構築について御提言をいただくことにしまして、このような事態が二度と起こらないような最善の手段を講じ、県行政に対する不信を一日も早く払拭したいと考えております。そのためには、この委員会におきましては徹底的に、この事件が何で起こったか、それでどういうふうにして起こったか、それ、どういうところに問題があるのかということを実態を解明してもらいつつ、それに対する処方せんをきちんと書いてもらうということをお願いしたいと思っております。
 また、御指摘のように、実は私の当選の翌日でございますが、全国知事会から都道府県の公共調達改革に関する指針が示されました。この指針も参考にしながら、効率性の向上あるいは公共工事の質の確保、いわゆる天の声の徹底排除と県庁の規律の確保、それから和歌山県の建設業界の健全な発展という、私が申しました四つの観点から御検討をお願いしていただくことにしております。この委員会の結論を踏まえ、県議会を初めとする県民の皆様の意見も聞きながら早期に、談合及び官製談合が起こりにくい、いえ、起こり得ないシステムを構築してまいりたいと思っております。
 二番目に、本県の行財政改革の推進につきまして御質問がありました。
 行財政改革につきましては、一番大事なことは県政の持続可能性であると考えております。行財政改革は大変な痛みを伴うものでございますけれども、私は引き続き推進していく必要があると考えております。
 本県では、昨年三月に策定いたしました行財政改革推進プランに沿って事業の仕分けや市場化テストなどを実施し、現在、予算編成や職員定数の改正に取り組んでいるところでございます。このプランにつきましては、私は先ほどから他の議員の前の質問に対してお答えいたしましたけれども、前の県政のいいところはきちんと承継するというふうに申し上げました。私は、今のところ、このプランについては、その実施を推進すべきだ、承継すべきだというふうに思っております。
 今後も、限られた予算や人員を重点的に取り組むべき施策に配分するために、職員数の定数、職員数の削減、あるいは事業の廃止、あるいは民間委託の推進等、あらゆる行財政改革をこのプランに沿って着実に実施してまいりたいと思っております。また、もちろん、その実施の過程でいろいろ欠けているところが発見されましたら、それを是正していくということにはやぶさかではありません。
 次に、三役人事と監査委員の制度あるいは監査機能の強化という御指摘がございました。
 議員御指摘のとおり、地方自治法の改正に伴い、平成十九年四月から出納長を廃止し、これにかわり会計管理者を置くことになります。副知事の定数につきましては、この機会に複数制への他府県の動向あるいは適切なトップマネジメント体制の構築などを総合的に勘案いたしまして、できますれば定数二名という方向でお願いをしたいと私は考えております。今回、副知事選任議案をお願いしているところでありますが、残り一名の選任につきましては、今後、行政需要を見きわめた上で改めて御相談したいと考えております。
 また、今回の不祥事件にかんがみまして、県行政全般に対するチェック機能を強化する必要があるということは痛感しております。御指摘のように、監査あるいは監察、そういう方面についての強化をすべきだということは全く共感を持つところであります。
 そこで、私は昨年初登庁いたしましたときに、「監察査察制度」と自分では命名しましたけれども、それの抜本的な強化をしたいんだ、したがって前例なども含めて徹底的に勉強してほしい、検討してほしいということを事務当局に申しまして、その成果は実は着々と上がっております。いずれ、それを改めて成案を皆さんに御説明申し上げることができるかと思います。
 他県の例も御指摘がありましたけれども、私は、全体の監査制度の強化あるいは監察制度の強化の中でどういう形が一番効率的か、あるいは効果的かということを考えてやってまいりたいと思っております。したがって、今おっしゃった人数をふやすということについては、もちろんメニューの一つではあろうかと思いますけれども、必ずしもそれにこだわらず、全体的な効果が出るような制度は奈辺にありやということを考えていきたい、こういうふうに思っております。
 それから、その次に職づくり、人づくり、地域づくりへの取り組みについて御質問がございました。
 御指摘のありましたとおり、私も、選挙期間中、県内各地を回った際に、経済を活性化して働く場所をふやしてほしい、子供や孫が働く場所がほしいという御要望が多いことを痛感いたしました。そのために、地域に住み続けたい、地域で働きたいという若者がふるさとを離れずに済むように職づくりを積極的に展開してまいりたいと思っております。
 まず、企業誘致に関しましては、市町村との連携をさらに強めて、今後成長が見込まれる分野を絞り込んだ上で、雇用効果の高い企業を対象にして戦略的に取り組んでまいりたいと思います。また、私自身の経験、人脈等を活用し、必要に応じてトップセールスを行うなど、企業誘致の先頭に立って努力する所存でございます。
 ただいま大変忙しくて電話をかける暇が少ないというのが、今、私の悩みでありますけれども、この議会が終わりましたら、全国知事会が開かれますので東京に参ります。そのときに早速、少しこれを、手がかりをつけていきたいというふうに思っております。いずれまた具体的な話は申し上げたいと思います。
 また、本県の企業がもっと飛躍できるように地域経済を支える中小企業を総合的かつ戦略的に支援してまいりたいと思っておりますし、本県が誇る豊富な農林水産物につきましては、生産者はもとより、流通業者あるいは販売業者から消費者に至るさまざまな関係者や関係団体の御意見をお伺いして、販売促進のための戦略を立ててまいります。
 私は、企業誘致にしろ、あるいは産業発展にしろ、農産物の販売促進にしろ、観光にしろ、全部県を挙げて、あるいは県民の総意を結集してというふうにやっていきたいと思っております。県の行政だからといってそこだけにこだわるのではなくて、市町村のプロジェクトも全部一緒に実現に向かって働いていくというのが県政のあるべき姿だと思っております。そういうふうにして、今後、市町村や関係団体の方々あるいは関係企業の方々と連絡を密にしながら、県庁一丸となって頑張っていきたいと思っております。
 あわせて、産業の振興に不可欠な基礎的なインフラの整備も進めていかなければいけません。和歌山の交通ネットワーク、これについては他県と比べても特に脆弱だと思います。これは、いろんなところで発展の阻害になると私は思います。企業誘致のところでもそれはマイナスのハンデになりますし、それから産業発展もそうですし、観光の振興にしてもなかなか重荷になります。嘆いていてもしようがないので一斉に始めますが、これについても県としても、あるいはまた国にお願いして努力をしていきたいと思っております。
 その他の企業の立地や成長も、その地域の人材やその地域の持っている長所の発揮なくしては考えられないと一方では思います。和歌山県民が持つ進取の気性、高い道徳心をいま一度見詰め直して人づくりを進めるということをやっていきたいと思っておりますし、本県の豊かな自然を活用して都会の人が安らぎを感じるような地域づくりを行い、これによって県外からの人の流入もぜひ進めてまいりたいと思っております。
 次に、少子化対策を中心とするような安心・安全の政策についての取り組みについての御指摘がございました。
 安心・安全政策の中でもとりわけ少子化対策につきましては、私は重点を置いていきたいと思っております。既に県の次世代育成支援行動計画、「紀州っ子元気プラン」と申しますが、それに基づきまして、県としてもこれまでも取り組んでいるところであります。安心して子供を産み育てることができる環境づくりは、私は県政の重要かつ喫緊の課題であると認識しております。
 新田議員から他県の例を御紹介されました。これにつきまして、私はいろんな政策メニューが詰まった政策であると思います。少子化対策には出産前、それから妊娠期あるいは育児期、ライフステージごとにいろんな対策が必要だと思います。ただ、私が一番重点を置きたいのは、特に働く女性が抱えている育児期の政策であります。育児期の支援、子育て支援、そういうことだと思っております。なぜならば、そこがきちんとしておれば、出産をしようと、あるいはそのために妊娠の問題について問題を解決しようとか、そういうふうに皆さんきっとおなりになるというふうに信じるからであります。したがって、そこのところにつきましてはこれから予算編成をしていくわけでございますけれども、できるだけ重点的に考えて、働く女性の子育て支援を県としては全面的に支援していけるように考えていきたいと思っております。
 次に、観光振興への取り組みについてお話がございました。
 本県は、緑の山、青い海、澄んだ川などの美しい自然、あるいは世界遺産に登録された高野・熊野地域に代表される奥深い歴史、文化、さらには四季折々のしゅんのさまざまな味覚を満喫できる新鮮な食材や心をいやす温泉など、すばらしい地域資源を有しております。私は、今後このような県内各地域固有のすぐれた地域資源を効果的に活用することで観光客の増加に努めるとともに、地域が取り組む観光を核とした新たなビジネスの創出を支援する、そういうことをやっていきたいと思います。それによって観光集客サービス産業の振興を図りまして、各地域の活性化を進めていきたいと思っております。
 先ほど新田議員から、国の施策についても御紹介がございました。これにつきましては、私はかねがね申し上げておりますけれども、利用できるものは国の施策はどんどん利用して、和歌山県が得になると思ったものは利用した方が得ですから、利用したいと思っております。そのためには、この政策がどうやったら利用できるか、あるいはこの政策のねらいとしているところは何で、また、合否がありますから、その合否の合になるための戦略あるいはプレゼンテーション、そういうものはどういうものかということもまず勉強しておかないといけません。それで、電話をかける暇がないと言って嘆きましたけれども、数日前から早速手を打ちまして、県の非常に有望な若手職員を東京や大阪に派遣して、今回新たにつけ加わった政策は何だ、それから、その政策適用のメルクマールは何だというようなことについて徹底的に勉強してくれというふうに申し上げたところであります。
 また、同じようなことは、いろんな機会を用いまして和歌山県のいろんな方に情報を提供していく必要があると思っております。私のところに、幸いにしてたくさんの方があいさつに来られます。ちょっとここで申し上げるような言葉ではないんですが、「飛んで火に入る夏の虫作戦」と言いまして──言葉遣いは不適当でありますが──来られた方につきましては、単にあいさつをしてお帰りになるんじゃなくて、ぜひ和歌山県に情報を落としていってもらいたい、そういうことを申し上げております。近畿経済産業局長が数日後に当県にあいさつに見えます。そのときに、ぜひ産業界の方々に新しい経済産業政策のあり方について説明をしてほしいというようなことを申し上げまして、快諾を得ています。今、県庁がその案内をあちこちにばらまきつつあるというところであります。そういうふうにして、情報は全部和歌山県の人たちがたくさんいただいて、それの適用についてみんなで考えて、それで経営をどんどんよくしていく、あるいは事態をどんどんよくしていくために努力していくということが大事だと思っております。
 こういうふうに、国の施策等も十分に活用しながら、各市町村、地域の観光業者、あるいは和歌山県だけに限りませんが、旅行エージェント並びに観光を取り巻く産業界や産業支援機関と一体となって各地域ごとの戦略的売り出しをしていきたいというふうに思っております。さらに、メディアも活用しまして和歌山売り出し作戦を積極的に推進してまいる所存であります。
 なお、先ほども申し上げましたように、この和歌山売り出し作戦を展開するに当たりましては、県庁だけが独走するということではなくて、あるいは皆が孤立して行うということではなくて、地域の関係者の方々と活発な意見交換を交わしながら役割分担も決めて、それで一丸となって進めてまいりたいと思っておりますし、幾つかの地域とはこういう話し合いを既に始めているところであります。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 以上で、新田和弘君の質問が終了いたしました。

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