平成18年12月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(村岡キミ子議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 四十四番村岡キミ子君。
  〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、早速質問に入らせていただきます。出納長と知事のいない質問というのは、政策的な問題を論議する場から考えても大変残念に思っています。
 では、早速、日本共産党県議団を代表いたしまして一般質問を行ってまいりたいと思います。
 申し上げるまでもなく、木村良樹前知事が談合疑惑で逮捕され辞職したことから今回の知事選挙となり、現在、その選挙の真っ最中であります。きょうの新聞報道では、収賄容疑で前知事が再逮捕という記事もあるところです。
 今、県民の県政を見る目は大変厳しいものがあります。出納長、県知事と三役のうち二人までもが逮捕されるという事態は、和歌山県政史上始まって以来のものでもあります。それだけに、県民の税金を使った公共事業で県の最高幹部が談合容疑で逮捕され、県政の停滞、混乱を招いていることを県民に深く謝罪すべきであります。
 ところが、最近配られました「県民の友」を見ますと、知事選挙を行われることは告知しております。十二月号ですが、なぜ知事選挙を行われることになったのかという選挙の原因も書かれていないところです。九月二十日に大阪地検が県庁に家宅捜索に入り、十月には水谷聡明出納長が逮捕されたことも、木村前知事が十一月二日に辞意を表明したことも、一切書かれておりません。また、さかのぼって「県民の友」十一月号も、県庁の家宅捜索があったことなど、談合事件に関することは何一つ書かれていません。
 そこで、公室長にお尋ねをいたします。
 談合事件に対する県民の怒りをどのように認識されておるのですか。県民の税金が談合という不法行為によって横取りされていた疑いが濃いことになったこのことについて、また県政が前代未聞の混乱状態にあることを、県行政として謝罪するのが当然だと思うところです。県内の全世帯に配布される「県民の友」で、少なくとも十二月号では県民に対する謝罪の言葉があっても当然だと私は考えるのですが、公室長の答弁を求めます。
 次に、談合事件の全容解明にかかわって質問をするところです。
 十月十六日の議員全員協議会において木村前知事は、外部の有識者、専門家を含めた調査委員会を設置する考えを表明し、その人選が進行していることも伝えられていました。それから半月後の十一月二日に辞意を表明され、十五日夜の逮捕に至りましたが、談合事件の全容解明は全県民的な課題であります。前の知事が逮捕、辞職したからといって絶対にないがしろにすべきことではありません。
 職務代理者である副知事にお聞きをいたします。
 調査委員会設置の進捗状況とともに、一刻も早く調査委員会の作業を開始することが必要だと考えますが、いかがですか。また、副知事自身の談合事件に対する認識もあわせてお示しください。
 談合問題の最後に、事件で明らかになった前知事の親睦会についてお尋ねをいたします。
 報道などによりますと、前知事の親睦会的組織は三つあったということです。一つは翔樹会という建設業者らも入った組織、また二一会という木村知事の就任以前から存在していた組織で、いずれも月の会費が三万円程度で、六年間で約五千万円の会費が集められたようであります。もう一つは若手の経営者が中心となった青樹会という組織があったようですが、これらの親睦会について公室長にお尋ねをいたします。
 まず、二一会と名づけられた会は、いつ発足し、これまでどのような活動をしてきたのでしょうか。きのうの「朝日新聞」によりますと十二人ということですが、会員は一体何人なのでしょうか。また、集められた会費がどのような使われ方をしたのかも重大な問題です。報告を求めます。
 前知事が個人的な使い方をしたのであれば、前知事の収入として課税の対象にもなってくるでしょうし、秘書課を私物化していたことになります。知事としての政治活動に使われていたとしたら、政治資金規正法上の問題も出てきます。
 報道によりますと、二一会の運営については、秘書課に事務担当者が置かれていて、大阪地検が秘書課を捜索したときに課の棚から百万円単位の現金が押収されたとのことでありますが、事実、現金は幾らあったのでしょうか、お答えいただきたい。
 翔樹会についてであります。いつ発足し、事務局はどこが担当していたのでしょうか。十一人という報道があります。会員は何人なのでしょうか。どのような活動をこれまで行ってきたのでしょうか。また、二一会と同じように、会費として集まったお金はどのような使われ方をして、幾ら残されていたのでしょうか。また、親睦会行事以外に使われたお金はどのように使われたのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 知事の職務代理者である副知事は、親睦会費のこうした問題についてどのような認識を持たれていたのか、また事件が発覚して認識に変化があったのか、お答えを願います。
 また、木村前知事が就任した二〇〇〇年九月以降の県の公安委員会や教育委員、監査委員、収用委員など行政委員会委員の民間人で、これらの三つの親睦会に所属した会員は何人いらっしゃいますか。公室長からお答えください。仮にも公安委員会などの公職に知事の親睦会会員が入るということがあっては、県政の私物化以外の何物でもありません。このことを強く指摘したいと思います。
 次に、紀の国森づくり税についてお尋ねをいたします。
 これまで日本共産党県議団は、今議会に紀の国森づくり税条例の一部改正する条例案を五会派十六名の議員と御一緒に共同提案をいたしております。私どもは、これまでも、和歌山県の森林の荒廃と森林の公益的機能に注目した施策の強化を求めると同時に、森林荒廃の主たる原因は無理に人工林をふやしながら外材輸入を野放しにした国の林業政策にあるとして、森林整備と自然環境の再生のために国の責任による財源措置を求めてまいりました。一方で、地方独自の税財源を否定するものではありませんが、その場合は県民の中での十分な議論と理解、納得が必要だという点を指摘し、使途も示さず県民の理解も納得もない森づくり税導入強行は拙速だと批判をしてまいりました。
 去る十一月二十九日に、紀の国森づくり税の使途について、紀の国森づくり基金活用検討会の検討結果が提出されました。森づくり税の使途については、県が実施している森林・林業施策の不足分を補完するものではなく、公益性、透明性の確保と効果の検証ができるものであるべきだとしております。その上で、シンポジウムや森林体験などの「森とあそぶ・まなぶ」事業に二〇%、荒廃森林の整備など「森をつくる・まもる」ハード事業に六〇%、木製品活用など「森をいかす」事業に一〇%、県民からの事業提起型の事業に一〇%という枠組みが提案されているところです。全国的な例を見ても、ソフト事業に重きを置くべきかハード事業に重きを置くべきなのかというような議論も森林の状況や県民の意識によって大きく違っていますが、和歌山県民挙げての議論がされたとは到底言えない状況だと思います。
 この間、検討委員会答申案に対するパブリックコメントがとられ、県民向けの二巡目の説明会が七カ所で開かれたところです。一巡目の参加者も九カ所で合計二百二十八人であり、一会場平均二十五名と大変少なかったわけですが、今回も東牟婁会場で三十三名、西牟婁会場で五十名、日高会場で二十四名、有田会場では十八名、那賀会場で二十七名、和歌山市会場でわずかに二十二名、伊都会場で十八名という状況でした。全体でも四百二十人の参加しかなく、しかも参加者の大部分は行政関係者ということであり、この説明会をもって県民に説明責任を果たしたとは到底言えるものではありません。
 また、和歌山市議会からは、この条例を各市町村との協議、検討もしないままに施行することは県民不在、市民不在の暴挙であり、紀の国森づくり税条例、紀の国森づくり基金条例の廃止を求める決議も可決されています。御坊市議会も同様の決議を上げているところです。そして本日、和歌山市長からじきじきに、この森づくり税そのものについて、目的、使途が明確でないことを、そして市民にも十分な説明がなされるようというような申し入れもされているところであります。
 そこで、総務部長に二点お尋ねをいたします。
 まず第一点目に、これまで県は「県民の理解と納得を得て実施していきたい」と答弁をしてこられました。私たち日本共産党県議団は、和歌山市議会議員団と共同で和歌山市内で県政・市政アンケートを行いました。その回答が九百十六通ありました。紀の国森づくり税について、「よく知っている」と答えた方はわずかに一二%でした。「名前だけ知っている」という人が三六%。これに対し、「知らない」と答えた方が五二%に上っています。そして、四月からの新税徴収について、「反対である」と答えた方が六〇%、「賛成」はわずかに六%、「凍結すべき」が一一%、「わからない」が二〇%という状況でありました。また、有田地方で行ったアンケート調査でも、全体の回答数四百八名の中で、「県民の理解と協力を得るための努力が不足している」というのが四四%、「事業計画もない中で拙速」というのが三九%で、批判的な声が八割以上を占めていたということを申し添えておきたいと思います。
 このことからも、紀の国森づくり税は、現段階において広範な県民の理解も納得も得られていない現状であると考えます。県は、この税導入についての県民合意をどう考えているのか、お答えをいただきたいと思います。また、説明会に参加した人の中で行政関係者がどれぐらいを占めていたのかもお示しください。
 二点目に、このような状況の中で実施を強行すれば、県民の県政と県民税に対する信頼関係を損なうことになりかねません。加えて、今回の談合事件での税金横取りに対する県民の怒りが加わっている中で、県民の理解も納得も得ずに新税を押しつけることは看過することはできません。
 以上の点から、紀の国森づくり税の来年四月実施は拙速であり、税導入は見送るべきではないかと考えますが、いかがでしょうか、お答え願いたいと思います。
 第一回の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) ただいまの村岡キミ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事職務代理者・副知事小佐田昌計君。
  〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事職務代理者・副知事(小佐田昌計君) まず、調査委員会の進捗でございますけれども、先ほど原議員にもお答えをいたしましたように、木村前知事が設置する意向を示しておりましたが、その後、木村前知事が辞職表明、逮捕されるに至っておりまして、その立ち上げが非常に困難な状況になっております。今後、県民の信頼回復と事件の再発防止が必要と考えておりますので、新しい知事が決まり次第、その意向を確認した上で対応してまいりたいというように思います。
 次に、事件に対する認識でございます。
 県発注工事をめぐる談合事件に関し、出納長の逮捕及び起訴に続き、先月十五日には知事が逮捕されるという県政史上未曾有の不祥事に至りましたことは、県民の皆様並びに県議会議員各位の信頼を大きく損なうものでございます。副知事として責任の重さを痛感し、心から深くおわびを申し上げます。
 先日の開会の日にも申し述べましたように、失われた県政への信頼を取り戻す道は険しいものになると考えておりますが、県政に停滞や空白を生じさせることは許されません。粛々と行政をとり行い、県民生活の向上を図るとともに、県職員全員が公務員の精神に立ち返って県民の皆様の厳しい御意見を真摯に受けとめ、事件の原因究明や入札制度を含めた県行政全体の透明性の確保に真正面から取り組み、県政の再生に向かって誠心誠意努力してまいりたいと考えております。
 また、二一会、翔樹会の件でございますが、これは存在したことは承知しておりまして、両会とも知事を囲む親睦会、情報交換の場であるというように認識をしておりまして、現在もそう考えております。
○議長(向井嘉久藏君) 知事公室長野添 勝君。
  〔野添 勝君、登壇〕
○知事公室長(野添 勝君) 御質問三点についてお答えいたします。
 まず一点目、「県民の友」の件ですけども、今回の事件につきましては、県民の皆様の怒りや県政への不信感等、その影響の大きさを、私自身、重く受けとめてございます。広報媒体を使った県民の皆様へのおわびや御説明をできる限り早くいたしたいと考えていましたが、「県民の友」の場合、その性質上、原稿作成から各戸配布までに一カ月を要し、例えば十二月号では、十一月二日が文字校正の締め切りでございました。こうした時間的制約とあわせて、捜査が進展し、事態が大きく推移する中、「県民の友」でのおわび掲載がどうしてもかないませんでした。
 なお、この間、記者会見等の機会を通じて県民の皆様にはおわび申し上げ、その内容をすべて県ホームページに掲載したほか、今議会冒頭の知事職務代理者による陳謝を十二月十日の県広報番組「きのくに21」で放映する予定としてございます。
 次に、親睦会の件、それからまた会員で行政委員に選任された人はいないかについてでございます。
 知事公室で事務局的な役割を担い、会費を管理していた知事を囲む親睦会として、民間の方々十二名から成る二一会と十一名から成る翔樹会がございました。それぞれ親睦会の活動内容としましては、懇親会等を開催し、知事の県政報告やお互いの親睦交流を行っていました。なお、会費は会員一名当たり月額三万円でありましたが、これら親睦会につきましては、会費の使途等を含め、現在、検察当局の捜査中でございまして、関係者の嫌疑にかかわることでもありますので、詳細を申し上げることは差し控えさせていただきます。
 また、行政委員についてでございますが、現在三名選任されております。
○議長(向井嘉久藏君) 総務部長原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○総務部長(原 邦彰君) 紀の国森づくり税に関して、県民理解、それから実施時期に関するお尋ねがございました。
 まず、県民理解についてでございますが、「県民の友」などによるPR、使い道についてのアンケートの調査を実施するとともに、八月二十一日から九月四日までの間、まず一巡目として県内九カ所において、税の趣旨の理解を得ること、使い道の意見をいただくことを目的とした説明会を開催したところであります。
 さらに、議会の御指摘も踏まえ、紀の国森づくり税基金活用検討会が示した検討結果案を紹介するとともに税の趣旨の理解を得るため、二巡目として十一月十七日から現在まで、県内七カ所での定時説明会及び要望があった場合の三カ所での随時説明会を開催してまいりました。
 また、県内税務署の御協力を得ながら、県内十五カ所すべての年末調整説明会においても職員が赴き、二千六百名余りの方に対しても説明を行っているところであります。この年末調整説明会には企業の給与担当者の方もお越しでありますので、その方々を通じた幅広い周知もお願いしたところであります。
 これらのうち、年末調整説明会を除く説明会におきまして、三百九十一名の方にアンケートの御協力を得ております。回答者の職業別内訳は、会社員の方が四十八名、自営業者の方が三十名、公務員の方が百八十二名、農林水産業の方が四十六名、専業主婦、無職を含むその他の方が八十五名でありますが、これによりますと、七割以上の方がこの税について理解できたと回答いただいております。
 次に実施時期についてでございますが、本議会において提出されております紀の国森づくり税条例の施行期日を延期する議案については、本条例が議員提案でもございますので議会で慎重に御審議いただくべきものと考えております。県といたしましては、既に公布されております本条例の円滑な施行に備え、県民の皆様の一層の御理解と御協力を得るため、周知啓発活動に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 四十四番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 答弁をいただきました。
 「県民の友」ですがね、大変苦慮されたというのは担当課からも話は聞いているところですが、しかし、三カ月たった後もね。九月でしょう。十、十一、十二、もう三カ月経過してるわけですよね、事が起こってから。やっぱり節目節目でね。県民は随分とこれで、どんどん怒ってるわけですよね。何や何やというようなことで怒りがどんどん起こっている状況のもとで、新聞報道の方がどんどん先へ進んでいきますから。
 そういう点で見ると、これはもうけしからん、犯罪行為を何でやってんのやというようなことを県民が思っているときに、行政側が本当に責任を持って、節目節目でやっぱりテレビを通すとか、そういうところで──やっていると言うけれども、しかし、インターネットを見る人は見るけれども、見れない人って圧倒的なんですよね。みんなの目の前で初めてできるのは、テレビの一定の時間をとって、ちゃんと責任ある人がおわびをする、経過をお話しするということは必要なことだというふうに思うんですけども、とりわけ「県民の友」そのものには、選挙だけは、ありますよというだけの話であって、何のために知事選挙が行われるんやということすらもわからない人だっているわけですから。そういうのは、広報紙である「県民の友」というのは一番県民の目につく部分ですよね。
 そういう点でやはり、苦慮されたと言うけれども、最低限のことは言えるというふうに思うわけです。そういう点でもきちっとしていただきたいというふうに思いますし、節目節目では──テレ和歌にぎょうさん金出してるわけでしょう。だから、「県民チャンネル」というのはしょっちゅうやってるわけですから、そこの場でテレ和歌と和歌山放送にちゃんと話をして、放送のやり方を、ここに重きを置いてということですればできるわけでしょう。それすらもやらないというのは、やっぱりこれは、そちら側の苦慮はあるけれども、一定の責任を果たすということは必要なことだと思うんです。そういう点では厳しく指摘をしておきたいと思います。
 それから、今、二一会、翔樹会というのはあるというような御報告をされたわけですけれども、しかしこれ、知事の個人的な交際費というんですか、公式に税金で使える部分というのはちゃんとあるわけですけど、それ以外のお金が業者、団体、経営者団体とかそういうところで──任意の情報交換の場の会だと、こういうふうに副知事は答弁されたわけです。今でもそうだと。ならば、知事の秘書課で何でこんな会費を責任を持って預からなあかんのということですよ。だから、二つの会があるのを二つとも秘書課で何で運営の責任を持たなあかんのということですよ。
 綱紀粛正の場では、職員に対しては随分と厳しいおしかりをしてますよね、注意しなさいって。そやけれども、実際には秘書課は知事の命を受けて仕事をするところですけれども、しかし、こういう裏金と言われてるようなお金を何で秘書課が預からなあかんのと。こういうことがいわゆる公務員法の中でも私はこれは問題だと思うんです。このところについて、知っていたと言うならばなおさら問題、知らなかったと言うんであれば、まあ少しは勘弁できるかもしれないけれども、しかし、こういう経営者団体、業界ですよね、これは。
 だから、報道によれば、この談合事件の中にかかわっている人たちがこの会員にいるということですから、そういう点で見れば、裏金で知事との癒着を平気でやってたということになるわけですよね。そういう点で、このいわゆる会の金を何でそこが預からなあかんかったとかいうのをちゃんと説明してくださいよ。
 それから、公務員としての役割というのはそういうところにあるのかどうか、そこらについてもちょっと答弁してください。
 それから、行政委員に三人ほどこの翔樹会、二一会に所属している人があるというわけですけれども、これは好ましい姿だとお思いになりますか。それについても、これは副知事にお答えしてもらいましょうか。
 その点だけをまず答弁いただきたいということと、それから森づくり税については、議会が決めたことだから議会で論議してよと言うんですけども、もう既にこれは決まって条例化されているわけですから、それを守るということは大事なことですけれども、しかし、県民が上から押しつけられたものに対して本当に県民の合意や、あるいはその納得、理解というものが得られていない段階の中で、行政側として、これはいかがなものかという意見は出せると思うんですけどもね。それはいかがなんですか。総務部長、お答えください。
 いずれにしても、これはどう考えても、ここへ参加された人、それからいわゆるアンケートをとった人たちの中でもう七割方賛成してるよと言ったって、それはそこへ参加した人でしょう。圧倒的多数の人たちはこの中身について、先ほども言いましたように、和歌山市民だって、私どもがとりました千人近い方々の意見はこういう状況ですから、これはやっぱり納得できないというのは当然の答えだと思うんですけれども、そういう点でも本当に県民の合意が得られているというふうに考えていらっしゃるのかどうか。その点をもう一回お答えください。アンケートや参加した人がこうだから県民が全部納得しているというふうに考えているのならば大間違いだと思いますよ。そこの点を明確にお答えください。
 以上です。
○議長(向井嘉久藏君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事職務代理者・副知事小佐田昌計君。
  〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事職務代理者・副知事(小佐田昌計君) 一点目の事務局が秘書課という問題であります。
 先ほども申し上げましたように、あくまでもこの二一会、翔樹会は知事を囲む純然たる親睦会というような認識でおります。そういうことで、会費を月三万円いただいてやっておりますが、その事務につきましては、どうしても個人個人のメンバーといいますか、組織じゃなしに個人個人が入っておるそういう組織でありますので、事務局がさてどこかということであれば、その事務にたけたといいますか、行政の方でという、まあそういうようなことになったんだろうと推測をいたしますが、しかし、今考えれば適切ではなかったかなというように反省をしております。
 それから、公務員の役割とおっしゃられましたでしょうか、二点目。それにつきましても、この事件がどういうように収束するか、その結果を見て、適切な県としての対応をとっていきたいというように考えております。
 それから、行政委員につきましては、これも繰り返しになりますが、あくまでも利害関係を伴わない単なる親睦会というようなことでのメンバーということで考えておりまして、知事の交友関係を広めるというようなことでの一つの意味合いがありまして、その行政委員を選任する場合、おのずからそういう知り合いといいますか、そういうふさわしい方を選任するということもあり得るんではないかなというように考えておりまして、行政委員とこのメンバーとは別な考え方に基づくものというように、あくまでも行政委員の選任は、その人の品格、識見に基づいて選任をされたというように考えてございます。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 総務部長原 邦彰君。
  〔原 邦彰君、登壇〕
○総務部長(原 邦彰君) 紀の国森づくり税についての再質問がございました。
 一つ目が県民理解の点でございましたけども、それにつきましては、前回も御指摘いただいて、一巡目の説明会の後にさらに二巡目の説明会を行い、今申し上げましたとおり年末調整の説明会にも行って普及啓発に努めているところでありまして、引き続きそのようなことで努力してまいりたいというふうに思ってございます。
 それから、もう一点が施行時期についてでございますが、我々としては、既に公布されたる条例でございますので、粛々とできる限り広く県民の方に御理解いただくような努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 四十四番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 副知事ね、今考えれば適切でなかっただろうというふうに、その事務処理にたけたと言えば秘書課でしょうかという言い方なんですがね。でも、親睦会というのはそれぞれ自分たちでやる会ですから。
 それじゃお聞きしますけれども、その親睦会に副知事も呼ばれただろうし公室長も呼ばれただろうし、秘書課の職員も呼ばれてるかもわかりませんわね。県政懇談会ということで、あるいは情報公開と。あるいはほかのいわゆる県の職員も恐らく呼ばれて、そこでの情報交換会はやられているというふうに思うんですけども。でも、そのときに懇親会もやってますよね。やってるって聞いてるし、マスコミの情報もそうですよね。お食事会も、もちろんそれは自然の流れとしてあるかもわかりません。
 しかし、その場合に、先日のマスコミの情報では、知事はそういうお食事会とか懇親会のときの会費を払ってなかったんで、後で秘書課の職員を通して、これぐらいは出したらいいでしょうということで持っていったという情報もあるわけですよね。新聞に載ってました。
 じゃ、実際に、副知事も含めて秘書課やあるいは公室長──秘書課も恐らく行ってるでしょうけど、こういう場合に、会費を三万円取ってるということですから、そういうときに、その会議の情報交換の後にお酒の場もあるでしょうし、食事会の場合もあるんですが、このときには会費は、公室長も、そういう参加された職員はちゃんと一人前として出してるんですか。そこをちょっとお答えください。
○議長(向井嘉久藏君) 以上の再々質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事職務代理者・副知事小佐田昌計君。
  〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事職務代理者・副知事(小佐田昌計君) 出してございません。
○議長(向井嘉久藏君) 答弁漏れはありませんか。──以上で、村岡キミ子君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時二十九分休憩
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