平成18年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 三十八番長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕(拍手)
○長坂隆司君 皆さん、おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、以下、通告に従いまして順次質問を行わせていただきます。
 一つ目に、和歌山下津港についてであります。
 先日、和歌山県における貿易概況が出ておりましたが、輸出入とも好調に推移しており、和歌山下津港においては、コンテナ取扱量が平成十七年は過去最高の二十フィートコンテナ五千六百七十七本分、五千六百七十七TEUになったそうであります。貿易概況によれば、輸出では前年比一五一・四%、台湾、中国向けの鉄鋼の輸出が好調、石油製品、化学製品も順調、光学機械や繊維機械は減少しており、輸入は中東からの原油や工業原料の輸入が増加しております。この数字を見ると、好調な企業、業種、逆に厳しい企業が推測されますが、業績好調でも、和歌山下津港よりも利便性のすぐれた阪神の大型港、スーパー中枢港湾を利用した方がいいと判断している荷主が少なくないといったことのあらわれではないかと思います。
 そこで質問ですが、一つ目、昨年まで週三回で続いていた韓国との定期船でありますが、ことしになって週二回の配船になっております。韓国船社も淘汰の時期に来ていたり、四国や近隣ポートとの共同配船等ローカルラインの見直しといったもろもろの和歌山下津港内外の事情もあるのではないかと思います。現在、韓国では釜山港の近くに釜山新港も建設中で、大量のトランシップ貨物を受け入れて、いよいよ本格的ハブ港湾としての整備が進んできたのではないでしょうか。県土整備部長に韓国航路の現況と見通しをお伺いいたします。
 二つ目に輸出入貨物の状況でありますが、例えば中国から輸入されていた川砂も、中国側で、需給バランスの考慮からか、中国からの輸出を禁止する動きが出ていると聞いておりますが、実際いかがでしょうか。また、和歌山県の誇る光学機械、繊維機械にかかわる和歌山下津港からの輸出状況、それに海南・海草地方の日用品、和雑貨の原料輸入等期待される荷動きについて、県土整備部長、お聞かせください。
 三番目に、和歌山下津港にはガントリークレーンが一基あり、コンテナ荷役にかけがえのないものでありますが、他港に比べて使用料がかなり割高と聞いております。取扱貨物量に比例する部分もあるのかもしれませんが、例えば使用されていない時間帯にばら貨物の荷役に充てるとか、有効な利活用もしながら料金収受に努めることはできないものでしょうか。
 それでないと、かなり使用年数も経過している中古クレーンです。メンテナンス費用もばかにならないのではないでしょうか。ローカルポートであればこそメリットをアピールして、取扱量をふやすために、クレーンのみならず、保税上屋を初めとして各種港湾施設利用料金設定を見直して競争力をつけていただきたいと思いますが、県土整備部長、いかがでしょうか。
 二番目に、被覆ブロック、消波ブロックによるいそ焼け対策、藻場の育成についてであります。
 昨年十二月二十八日付の「紀伊民報」で報道されましたが、いその藻が枯れる現象であるいそ焼け対策として、藻が生える被覆ブロックを田辺湾の天神崎手前の漁港へ民間会社が試験的に投入したという記事を拝見しました。田辺湾は、かつてヒジキ、テングサ、ヒロメの産地であったと聞いております。
 私も、四月の初め、子供たちと天神崎でのいそ遊びがてら現場をのぞいてまいりました。風が強くて水面にさざ波が立っており、海水は澄んでおりましたが、ブロックらしきものの存在がわずかに確認できただけで、まことに残念でありました。一メートル四方、厚さ六十センチの四角柱で重さは一トン、砕石を表面に埋め込み、突起をふやし、溝をつくったりしておりますが、昨年十二月八日に水深三メートルの海中に四個沈めたそうであります。ことし一月末には、ダイバーによる水中写真で青色と紫色の海藻の付着が確認されております。
 ついせんだって、財団法人天神崎の自然を大切にする会の方より、ことし四月と五月に撮影された水中写真を送っていただきました。参考までにごらんください。(写真を知事に手渡す)
 まず四月でありますが、ブロックの色がくすんできて、ところどころに海藻がつき始め、側面に巻き貝、それに海綿状のものがくっついております。そして、何とブロックの上に尾っぽを出して大きなヒラメが鎮座ましましているではありませんか。それに、ウミウシもちょこんと座っております。五月になりますと、一層海藻の繁茂は多くなり、ハゼ、メバル、ガシラなどの稚魚が潜んでおりました。半年足らずで既に効果が出始めています。田辺漁港でも、月に一回、目視調査を行っているということであります。
 いそ焼けの要因については、アイゴ、ブダイやイズスミ等の藻食性魚類やウニ、貝類等が海藻類を食い荒らすといった食害生物の影響が大きいようであります。藻場の育成により、幼稚魚の生育、産卵場、餌料供給といった機能だけでなく、水中の有機物の分解、窒素や燐を吸収して水質を浄化するという効果もあります。
 数年前より千葉県の海岸等何カ所かで実験観察の取り組みが行われており、一年もたつとアラメやアオサなどの海藻が茂り、魚や貝類が集まっていることが確認されております。ただ、上記のような食害生物がつき始めるとせっかくの海藻もまた荒らされてしまい、防御ネット等、何らかの手だてが必要になってくると思われます。
 高知県室戸市の菜生海岸は、平成十六年の台風二十三号によって海岸堤防が約三十メートルにわたって倒壊し、家屋十三戸が被災、三名の方が亡くなるという惨事に見舞われました。去年三月着工して、災害復旧は急ピッチでありますが、災害対策として、藻場育成を兼ねて溝つきの消波ブロックを採用したようです。
 護岸とともに藻場を再生していく、これが埋め立て等により消失が進んだ藻場、干潟の回復を目指した今後の海岸の自然再生事業として、特色ある沿岸漁業育成のために、和歌山県においても民間会社や漁協の協力をいただきながらぜひ実証実験に積極的に取り組んでいただいて、付加価値をつけて、いそ焼けからの再生、藻場の育成を推進いただきたいと思います。海の生態系観察実験としても非常に興味深いものでありますし、ひいては全県的に各漁港で地魚、特産海産物の商品開発につなげていっていただければと思います。
 水産庁においては、平成十六年度から十八年度までの三カ年で緊急磯焼け対策モデル事業を行っております。我々の大切な海を守り育てるものとして、こうした改良型の被覆ブロックや消波ブロック等の潜堤による藻場の育成についての県の取り組み現況を県土整備部長よりお聞かせください。
 三点目に、自転車道路についてであります。
 和歌山県のサイクリング振興の草分けといえば、二階俊博経済産業大臣、そして中村裕一先生でありますが、自分も一年に数回、子供たちと市民サイクリングを楽しむ一人として、以下質問をさせていただきます。
 排気ガスを出さず、大気汚染にもつながらない自転車は、環境に優しい交通手段として今再び注目されております。政府も、地球温暖化対策推進大綱の中に、安全かつ適正な自転車利用の促進を位置づけております。
 昭和四十五年に、交通事故の防止と交通の円滑化に寄与し、あわせて自転車の利用による国民の心身の健全な発達に資することを目的に、自転車道の整備等に関する法律が制定されて後、特に自然公園、名勝、観光施設、レクリエーション施設等を結び、あわせて自転車利用の増大に対処するため、昭和四十八年度から大規模自転車道の整備が行われ、そのうち太平洋岸自転車道、すなわち千葉県銚子市から和歌山県の和歌山市加太まで延長千二百キロの大規模自転車道をつくろうと、当時、国会議員の方々とともに二階先生は御尽力されました。
 来年十一月には、和歌山市において四十二年ぶりに全国サイクリング大会を行う計画もあります。全国から和歌山県へ来られた方に和歌山の観光地としての魅力を存分に味わっていただくために、ぜひとも大成功をおさめたいものであります。そのためにも、財政の厳しい中、新たに道路をつくるというよりも、既にある道路を上手に活用して、それぞれの道路利用者の目線で道路空間の適正な利用を積極的に推進していただきたいものであります。
 そこで質問に移りますが、一つ目、和歌山県は、起点あるいは終点として太平洋岸自転車道を提唱した県でもあり、整備に当たっては大変重要な役割を担っていると思います。和歌山県においては、大規模自転車道として、一般県道白浜日置川自転車道線(白浜町十九渕から旧日置川町の日置まで)と一般県道太地新宮自転車道線(太地町太地から新宮市新宮まで)を整備中と聞いておりますが、県土整備部長に進捗状況をお伺いいたします。
 二番目、河川敷や河川公園にはサイクリングに適した道路をつくっていただいておりますが、ここは通行使用自由が原則でありまして、歩行者も自転車も水辺空間を楽しみながら利用させていただいております。もちろん、両者の共存、調和が必要でありまして、お互い節度ある利用が我々に求められております。
 車道においてでありますが、自転車に乗っていて歩行者が道を譲ってくれない、あるいは放置自転車が邪魔になって歩行者が歩きづらかったり、自動車を運転しているときに自転車が急に飛び出したり車道の真ん中を悠々と自転車が走っていたりすると、はらはら、いらいらさせられます。自動車、歩行者、自転車、三者それぞれにお互い嫌な思いをしたことは、だれにでも少なからずあることです。自転車に乗っていて段差のある歩道、あるいは歩道が狭過ぎて車との接触の危険にさらされる箇所など、冷やっとすることは何度もあります。そこで、三者が安全、快適に利用できるよう、県道における自動車道、歩道、自転車道のバランスに配慮した整備について、県土整備部長、お聞かせください。
 四番目に、性教育についてであります。
 我が国では、近年、中高校生の性体験者が急増し、それに伴って性感染症の蔓延、そして十代少女の妊娠中絶も急増しております。一方、米国では一九六〇年代末から性解放の運動が進み、フリーセックスの風潮が広がりました。その中で、十代少女の妊娠が増加、中学、高校の中退者の増加と性感染症の蔓延、離婚の増加や未婚の母親の増加といった社会問題が発生しました。そして、家庭崩壊と家庭の養育機能の低下をもたらし、青少年犯罪が急増する中、エイズが増加していったわけであります。
 しかし、当初は、安易にコンドームを配布使用すればセックスは自由という風潮が広がりました。そこで、経済不況、米ソの和解、自然環境保護が話題になる中で、家庭のぬくもりと連帯感を求める気持ちが強くなってまいりました。一九九〇年代半ばより、性交教育、性の快楽性のみを強調するより性の精神面──愛、思いやり、エイズ患者との共存等──を重視した性教育の傾向が出てきて、エイズを初めとする性感染症が欧米で減少し始めたわけであります。
 十代の出産による母子家庭を扶養する社会福祉制度が国家財政を圧迫するまでになり、クリントン、ブッシュ歴代大統領も小中学校におけるエイズ予防教育の中心に節制教育を据え、「エイズ予防にはコンドームを」という即物的なコンドーム教育はようやく影を潜めるようになったわけであります。
 米国の行き過ぎた性解放への反省から、米国民の性意識は変化し、自己中心的な快楽追求を衰退させ、人権尊重と異性に対する思いやりをはぐくむ方向へ移り変わりました。エイズ予防教育に見る節制教育では、自己制御できる理性と知性、そして弱者と共存できる人間を求めているのであります。
 一方、我が国では、先進国の中で唯一エイズ感染者が増加しておりまして、特に子供たちが受けている教育について疑問が生じざるを得ない状況であります。日本は、三十年前、四十年前のアメリカにおける失敗の後をまさに追っているような、そして今はインターネット社会、子供のころから容易に性情報を入手できる時代、以前のアメリカ以上に深刻な事態をもたらす危機的な状況ではないかと思われます。
 米国では、自己抑制プログラムの実施によって五年間で少女の妊娠率が四五%から五%に下がり、大きな予算を投入して全米の高校の三分の一以上で実施されるようになったわけであります。
 身近な教育現場においても、我々保護者の情報のやりとりの中で、小学校一、二年のころから具体的に性器の呼称を教わったり性行為の仕組みを教える余り、「うちの娘がまだ小学校に入って間もないのに、もう父親を汚らわしい男性として扱う」といった話も聞いたことがあります。
 中学校の教育現場では、触れ合いの性、性はコミュニケーション、性は権利といった性教育も行われていると本で読んだことがありますし、中学校の保健体育の教科書の中には、男女共修の体育授業を行って、「体ほぐし」と称して身体を寄せ合って異性の体の違いを教えるようなことを指摘しているものもあるそうであります。とにかく、先生によって性教育のやり方、温度差がかなりあるようであります。
 質問に移りますが、一つ目、和歌山県における小学校、中学校、そして高校での性教育の実態について、県教育委員会として把握されている実態を教えてください。また、それぞれの学校の性教育の指導状況を把握する必要があると思いますが、教育長、いかがですか。
 二番目に、米国での自己抑制プログラムは米国人に純潔の意識を多くもたらしましたが、性は犯罪の温床にもなりやすく、自分の身体も家庭までも崩壊させてしまいかねないものがあり、セルフコントロール、我慢を教える教育というものが今一番子供たちに必要であると思います。異性をともに尊敬し合う、人間を尊重し性のモラルを守り合う、そんな性教育の場が、教師が必要であります。エイズ、性感染症の予防教育、そして自己抑制教育について、教育長の御意見をお伺いしたいと思います。
 以上四点、第一回目の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
○議長(吉井和視君) ただいまの長坂隆司君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 県土整備部長宮地淳夫君。
  〔宮地淳夫君、登壇〕
○県土整備部長(宮地淳夫君) 和歌山下津港について三点、藻場の育成について一点、自転車道路について二点、お尋ねがありました。
 まず、和歌山下津港についてお答えをいたします。
 一点目の韓国とのコンテナ航路の現況についてですが、同航路の貨物の取扱数量は平成七年の航路開設以来順調に増加しており、昨年は過去最高となりました。本年一月に船会社による寄港地の見直しが行われ、毎週三便から毎週二便の寄港体制に変更されましたが、本年の対韓国コンテナ取扱数量は、五月までの速報値で比較しますと昨年と比べ微増となっております。
 二点目の輸出入現況についてお答えをいたします。
 中国からの輸出砂については、昨年、和歌山下津港の公共岸壁において七十二万七千トンが取り扱われ、輸入貨物の中で六九%と大きなウエートを占めております。
 なお、中国からの砂の輸出がこの五月一日にも禁止されるとの報道がなされたところですが、現在のところ、中国からの砂はこれまでどおり和歌山下津港に輸入をされております。
 また、和歌山県内で生産された機械類の輸出状況と海南・海草地方の日用品の輸入状況ですが、これらはコンテナ貨物として一部は和歌山下津港で取り扱われていますが、大半は航路の数や便数の関係で主として大阪港、神戸港を利用して輸出入されております。近接する大港湾との荷主獲得競争は大変厳しいものがありますが、これらの貨物を和歌山下津港で取り扱っていただくために荷主や港湾関係者にPRを行うなど、ポートセールス活動を積極的に続けてまいりたいと考えております。
 三点目の港湾施設料金についてでございますが、ガントリークレーンについては、これをコンテナ以外の貨物の荷役に利用することは、利用者からの要請があれば、施設有効利用の観点から技術的に対応可能かどうかを検討するとともにコンテナ貨物の荷役との調整を図ってまいりたいと、このように考えております。
 また、ガントリークレーンを初めとする港湾施設の使用料金の改定につきましては、厳しい財政状況の中、県営港湾施設管理特別会計の健全化計画を踏まえ、収支見通しや周辺他港の料金等を参考に検討してまいりたいと考えております。
 次に、いそ焼け対策、藻場の育成についてお答えをいたします。
 消波ブロックや被覆ブロックを利用した藻場の育成につきましては、今年度より海の森づくりプロジェクトパイロット事業として、防波堤等の整備を行う際に海藻の育成しやすいブロック等を設置し、その育成状況を三年間追跡調査することにより藻場育成技術の検証を行うこととしております。現在、県水産部局、水産試験場と連携を図りながら、産学官で構成する協議会の設立に向け、関係者で調整を進めているところであります。当事業により漁港施設整備における効果的な藻場造成のための基礎資料が得られるものと期待しております。
 続いて、自転車道路についてお答えをいたします。
 大規模自転車道については、昭和四十九年から六十二年の間に一般県道白浜日置川自転車道線の整備を行いました。太地新宮自転車道線につきましては、平成元年から整備に着手しましたが、用地取得の難航で事業が長引き、平成十年の和歌山県公共事業再評価委員会での審議の結果、一時休止となっております。
 二点目の自動車道、歩道、自転車道のバランスについてお答えをいたします。
 歩行者、自転車、自動車は、交通形態、速度が異なることから、互いの通行の安全の確保のため、自動車交通量の多い箇所においては、まず自転車、歩行者から自動車を分離すべきであります。特に自転車交通量の多い場合には自転車と歩行者を分離することも考えられますが、限られた道路空間の中では、両者が同一の空間を利用する自転車歩行者道が現実的な対応と考えております。
 今後も、利用者の安全確保のため、三者の交通量、沿道の利用状況を総合的に考慮し、自転車歩行者道等の整備を進めてまいります。
 以上でございます。
○議長(吉井和視君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 性教育についてお答えいたします。
 まず、昨年度実施しました学校における性教育の実態調査の結果、本県の小中学校ともに、特に問題のある事例はなかったという報告を受けております。さらに、県の教育委員会の職員が随時学校訪問いたしまして保健の授業を参観する中でも、適切な指導がなされておったというふうに認識しております。
 なお、議員が紹介された、男女が体を寄せ合って行う「体ほぐし」という事例を扱った保健体育の教科書は、本県の公立の中学校では使用されておりません。
 また、昨年、性に関する意識調査も実施しており、この調査結果をもとに、現在、性教育の手引書の改訂版を作成しているところであります。今後、この手引書を活用し、児童生徒の発達段階に即した適切な意思決定や行動選択ができる力を身につけさせる教育を行ってまいります。
 性のモラルにつきましては、今日、若者の性感染症や十代の人工妊娠中絶及び性犯罪に巻き込まれる事例が少なからず存在することは事実であります。このような状況の中、エイズ、性感染症の予防教育はもちろんのこと、心の教育に一層重点を置き、自分を大切にし、他人を思いやる心、子供を産み育てることの意義やすばらしさなどについて教育するよう指導してまいりたいと考えております。
○議長(吉井和視君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 三十八番長坂隆司君。
○長坂隆司君 御答弁いただきました。
 和歌山下津港については、県内貨物が、中国向けに加え、最近ではベトナム向け貨物、これも阪神港の方から、少しではありますが、出ているようです。インド、パキスタンという、こういうこれから大いに期待される地域との定期航路も、タイ経由で全国メーンポートから七月から充実してまいります。各国船会社の動向もチェックいただきながら引き続きポートセールスを行っていただきたいと思います。
 また、企業誘致にも積極的に取り組んでおられる昨今、後背地に工業団地を擁する和歌山港での今後の輸出入貨物の取り扱いにも期待を寄せております。阪神の中枢港湾へ持っていかれないよう、引き続きよろしくお願いいたします。
 ブロックによる藻場の育成ですが、藻の生育を見守っていくためには手間暇がかかると思います。でも、自然環境保全とともに特色ある目玉となる食による観光振興にもつながる話でありますんで、ぜひ漁業関係者、地元ボランティア、民間会社、それに県、大学等研究機関とともに粘り強く推進いただきますよう要望いたします。
 サイクリング振興団体の執行部には、大学の観光学や自然地理学の専門の先生が結構いらっしゃいます。来年度には和歌山大学にも観光学科が開設される見込みです。シーニック・バイウェイ、この考え方とも深くかかわりがあると思いますし、魅力ある景観づくり、観光空間づくりとあわせた自転車道整備をよろしくお願いいたします。
 性教育についてでありますが、各学校で実態調査を行っていただいたということでありますが、学校内の問題点をあからさまに学校長が教育委員会に報告することも、現実問題として難しい状況があります。当局におかれましては、ぜひ今後とも飛び込み調査あるいは保護者からの聞き取り調査、こういうことなども加えていただきまして、子供たちが容易な性に飛びつかないよう、子供の命と心が守れるよう、要注意の視線を絶えず注いでいただきたいと思います。
 以上、要望させていただいて、私の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(吉井和視君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で長坂隆司君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時二十二分休憩
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