平成17年12月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(松坂英樹議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後一時三分再開
○議長(吉井和視君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 四十一番松坂英樹君。
  〔松坂英樹君、登壇〕(拍手)
○松坂英樹君 通告に従いまして、早速一般質問をさせていただきます。
 まず最初に、今議会に議員提案をされました紀の国森づくり税関連議案に関しての質問をさせていただきます。
 私は、森林整備の必要性、緊急性について、繰り返し、一般質問また農林水産委員会審議の中で訴えてまいりました。今、和歌山の山は、間伐などの手入れができないために昼間でも懐中電灯を持って入らなければならないほどの真っ暗な森がふえ、下草が生えずに土がむき出しの山が続出し、遠くから見れば緑に見える山も、緑のダムどころか緑の砂漠なのだと警鐘が鳴らされています。
 豊かな自然環境を守り、災害防止、林業再生のさまざまな観点からこの森林を何とかしなければならないというのは、広く県民、国民の願いです。その共通の目標に向かって何をすべきかが国や県行政に問われてきたわけであります。果たして、この紀の国森づくり税の導入が県民の願いにこたえたものになるでしょうか。
 私は、この一般質問を通じて、森林と県行政の現状と紀の国森づくり税提出者の姿勢、考え方について、基本的な点をお伺いしたいと思います。
 まず、和歌山県の森林の現状と課題について、並びに森林整備及び啓発のための県予算と事業内容についてお尋ねをいたします。
 税導入の是非の前提問題として、和歌山の森林がどこに課題を抱えていると考えているのか、それに対して県はどう取り組んできたのかを整理する必要があります。全体で五千二百億円のこの県予算、百億円の森林関係予算の中で、森林整備と、それから県民啓発の事業にこれまでどれだけの予算を充てて、どう取り組んできたのか。農林水産部長より、まずお答えください。
 私は、これまでの県議会の一般質問で、こう訴えてきました。国や県の森林予算の実態は、直接森林整備につながる予算よりも大規模林道や砂防ダムなどの土木工事に大部分が充てられていて、国の林業予算を見ても、ひどいときは二割対八割という状況であったと聞いています。この逆立ちを正せば財源はある。人工林をどんどんふやしておきながら、外材輸入野放しで木材価格を崩壊させた国の政治の責任は重大です。林業関係者から聞いた声、「大銀行を救うために税金投入した一千分の一でも山に光を当ててくれれば、山は生き返るのに」、この声に政治はこたえるべきではないでしょうか。
 私は、この間、地元の清水町、金屋町、広川町を初め、県内の森林組合や林業関係者の皆さんと、この問題で懇談を重ねてまいりました。その中で出された声は、「補助金をいただいて間伐をするのは本来の姿ではないと、みずからを戒めながら頑張っている。補助金で緊急の措置として助けていただきながらも、間伐材を山から出すための毛細血管である作業道をつけることや近代的な機械導入への援助をぜひお願いしたい。作業道で言えば、清水町でことしやっと一千メートル、去年や一昨年は二、三百メートルしか予算がおりないのです」と要望が出されました。
 調べてみると、県の作業道の予算が龍神村の予算よりも少なかった年もあります。間伐材が川下に出て利用される、そしてそれがまた次の間伐に進むというサイクル、そしてそれを保障する作業道が欲しいという現場の願い、こういった声にこそこたえるべきではないでしょうか。この森林土木と森林整備の予算配分の点についてはどうなっているか、農林水産部長から答弁をお願いいたします。
 引き続き、今度は条例提案者の皆さんに具体的にお伺いをいたします。
 今、税金のむだ遣いに対する県民、国民の怒りは頂点に達しています。新たな税負担を提案するなら県民理解が大前提です。答弁の中で条例案の考え方を明確にお示しいただきたいと思います。
 まず第一に、どんな事業をするための税金かという中身の問題です。今議会に提案された条例案は二本、一つは税金を値上げをします、こういう条例案、そしてもう一つは、その財源でもって基金をつくるという条例案です。ところが、肝心かなめの、どんな目的のどんな事業に幾ら使うのか、こういう具体的な事業内容、事業計画書がありません。税金の集め方と使い方、これは一体のものです。議会はもとより県民がこの税に納得できるかどうかは、事業の妥当性、事業効果、予算規模を審議しなければ答えは出せないんじゃないでしょうか。
 私は、先月、神奈川県庁へ行って、神奈川県水源環境保全税における県議会での審議経過を調査してまいりました。ここは、都市部の県らしく、きれいな水道水の確保、これを目的として議論が始まったものでした。当たり前のことですが、税改正の条例案、基金の条例案、そして事業計画の詳細案、この三つがセットになって提案をされています。
 研究会報告による当初計画は、和歌山県の森林面積の六分の一しかない六万ヘクタールの神奈川県の森林に対して、何と二十年間で総額一千百億円かけて森林整備をする、そのためにまず毎年百四億円の税金を当面五年間、県民から徴収する、こういう巨大で、そして中身も総花的な計画でありました。これに議会は反発し、知事からの提案の表明があってから約三年間、一度は条例案の取り下げもしながら、事業総額も百四億円から七十八億円、四十一億円、もうひとつまけて三十八億円と再提案をされてきたんですね。
 何がそこで議論をされてきたのかというと、計画にある一つ一つの事業が新しい税金を取ってまでやる事業かどうか、そういう点だったんですね。新しい税金を取ってまでするにふさわしい事業かどうか、また予算額は適当か、この二点について議論がされていました。つまり、この事業計画の妥当性を議論することによって、この税額が変わっていったんですね。大切なのはまず事業の是非であり、幾ら税金を取るかというのは後なんです。
 私も資料をたくさんいただきましたけども、どこを対象にした、どんな事業に、幾らの予算を、何年打つのか、こういうように細かく提案された事業案を審議する中で、啓発や都市部の取り組みも大切やけども、新たな税ということであれば水源環境保全に直接効果のある事業に絞るべきだ、こういう意見が出たり、また、この事業はこれまで公共事業でやっていたものを新税の事業として振りかえているだけではないか、こういった大論議がされて事業が絞り込まれていきました。私は、この審議の経過、ここに大変注目をして帰ってまいりました。
 そこで、本条例案についてお伺いをいたします。
 紀の国森づくり基金事業、この目的や焦点、使途、予算はどうか。使途を示さずに増税だけを押しつけることになれば県民の理解を得られないのではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。
 二点目に、この税による事業と既に今やっている県事業との関係をお尋ねいたします。
 今回の条例案は、国や県の予算が足りないから、お金がないからもうちょっと県民に負担をしてくれないか、そういうふうな議案なのか、それとも既存の県事業とは違うものに使おうとしているのかをお聞きしたいと思うんです。既存の事業を新規財源で賄うことになれば、県財政の穴埋めに用いることになるのではないでしょうか。この点についての考えをお示しください。
 三点目は、事業額のサイズについてです。
 この税金で徴収される二億六千万円という額は、森林整備のハード面、啓発のソフト面に半分ずつ振り向けると仮定しますと、約一億円ずつです。昨年度決算でも、高度化資金の貸付金など百七十六億円もの収入ができなかった額があり、支出の面でも依然として高い落札率など、多くの改善が求められています。そういうことから見れば、県全体の予算の中でむだを省き、予算を組みかえれば十分に生み出せる額だと思いますが、いかがでしょうか。
 四点目です。今の厳しい経済状況の中、県民負担増をどう考えているのかという点であります。
 この間、税と社会保障の負担のふえ方は、まさに軒並みです。税について言えば、所得税においては老年者控除が廃止され、公的年金控除が百四十万から百二十万に引き下げられました。定率減税は来年一月から半減されます。住民税においても同様の措置が待ち受けています。定率減税は〇七年には全廃することが予定されています。医療費、介護保険料と次々と弱者への負担が続き、消費が冷え込んで戻らない中、苦しい県民生活への影響をどのように考えておられるのか、お聞かせください。
 第五点目に、今度は、森林整備の責務をだれに求めるのか、税負担をだれに求めるのかという問題です。
 これまで県内の市町村長さんや林業関係者が声を上げられてきた問題は、森林の公益的機能をもっと評価すべきだと、森林を抱える地方だとか自治体だけに任せるんではなく、国がその役割を果たして都市部の住民も一緒になって森林を支えるような、そういう仕組みづくりをと主張されてきたのではないでしょうか。それがいつの間にか県民に負担を求める、こういうことになっては百八十度方向転換ではないでしょうか。森林保全事業は国の施策として、森林交付税の創設など地方交付税制度の活用により財源調達をされるべきではないか。この点について答弁を願います。
 この問題の最後に、一番大事な県民合意という点で質問をいたします。
 私は、高知県にも森林環境税の調査に、夏に出向いてまいりました。森林県である高知県では、知事の提案により、森林の荒廃を県民の生活環境の問題としてとらえ、県民挙げて森林保全に取り組むことを目標に、何よりも県民議論を大切に相談を進めてきました。
 十二年度に県庁の中に検討組織を立ち上げ、二回のアンケート、試案の発表、六十五回もの意見交換会、シンポジウム、市町村長さんや森林所有者との協議に取り組み、二年後の十四年冬に全体構想を発表し、十五年の予算議会で、税改正の条例案、基金の条例案、そして新たな事業を盛り込んだ来年度予算案、これをセットにして議会に提出し、議会での慎重審議を経て、全会派の賛成でこれは成立しました。
 県民から寄せられた意見には、制度の意義には賛同するが、税の使い道についてはいろんな意見が出されています。ソフト重視でなく直接山に投資をするべきではないか、こういった意見から、林業支援ではなく森林の公益的な機能の発揮を目的にすべきだ、こういったさまざまな立場からの意見が出されて、高知の山にとって、県民にとって何をなすべきか、このことが県と県民との間でキャッチボールを繰り返されて練り上げられたものだというふうに思うんです。
 私は、森林保全の問題は、国が全国的な視野で責任を持って財源を保障すべきだと考えています。しかしまた、国の林業政策への評価は違っても、自分たちの地域の急務の課題に、自分たちでお金を出し合って力を合わせることはあり得ることだと考えています。ところが、今回の条例案の強行は、県民との議論や時間をかけた検討もなしに、具体的な使い道、事業計画も示さずに、県議会が県民に増税だけを押しつけるという結果を招こうとしています。幾ら趣旨がよくても増税押しつけではマイナスです。
 現に昨日、和歌山市議会が全会派一致の反対決議を知事と県議会に提出をされたではありませんか。これは、県民合意もなしに一方的な進め方をする今のやり方に正面から批判が出たものであり、大変重く受けとめる必要があるのではないでしょうか。県民の理解を得ないままの課税は拙速であり、導入の是非は一定の時間をかけた県民議論の後に決定すべきではないかという点について、お考えを伺いたいと思います。
 条例提案者には、以上六点、簡潔明瞭に答弁をお願いいたします。
 さて次に、二番目の柱であるミカン対策についての質問に移らせていただきます。
 昨年は、全国的な台風の影響などもあって、総体的にいい価格がつきました。しかし、ことしはミカンの表年に当たることから、農家の皆さんは価格の動向を大変気にしておられました。そして、農家の心配が不幸にも的中する結果となり、安かった一昨年を下回る時期もあります。
 ことしは、夏の気候条件にも恵まれ、昨年を上回る味と品質に仕上がっていながらも安値で推移をしている、味がいいのに価格が上がらない、ここにことしの農家の悩みがあります。うまいミカンをつくれば売れるのだと言われて元を入れて頑張った、しかし、うまいミカンができても値段がつかずに売れない、また、ミカンが多過ぎるから売れないのだと言われ、減反や出荷調整に協力したが、表年でも裏年でも安い。こういう状況が、この間、続いてきているわけであります。
 農家が自信を持って出荷した農産物が期待どおりの値段がつかないという現在の価格形成における問題点が指摘されています。市場では競りがほとんど行われず、大部分が相対取引です。スーパーが価格を支配し、量販店からの「何月の第何週に何円でセールをかけるような品物をどれだけ調達してほしい」、こういうような取引で商品価格が決まっていきます。また一方で、市場の価格が一キロ百四十円であっても、二百四十円になっても、量販店の店頭では一キロサンキュッパ、三百九十八円は変わらない、こういった矛盾した状態になっているんです。
 そんな中、自分たちがつくった農産物を自分たちが希望する値段に近づけたいと、さまざまな努力がされています。農家から消費者への産直や小売を初め、量販店の仕入れ人・バイヤーに商品の魅力を積極的に伝える努力や食べ方の提案、対面販売など店頭での販売形態の工夫など、消費拡大と価格形成に対する努力が求められています。これらの努力は、農家や産地、販売組織にまず求められるべきものです。しかし、県内地場産業を支える県の果たすべき役割は大変大きいと言わなければなりません。
 私は、一昨年の質問で、和歌山県のミカンは京阪神市場では高い評価を得ているが、東京のど真ん中では弱い、全国ブランドとして復活するには、お世話になっている京阪市場を大事にしながら、この東京の中心市場に果敢に攻めることがどうしても必要だと訴えてまいりました。
 今回、十一月十七日に木村知事が初めて東京の大田市場にトップセールスに行っていただき、生産者のキャンペーンを励ましていただいたことは大きな意義がありました。地元も大変喜んでいました。改めてお礼を申し上げるものです。
 知事がキャンペーンをした次の日には、有田ミカンの新聞広告、一面広告が──(資料を示す)こういったもんですが、関東から東北にかけて掲載をされ、この中で、有田ミカン五キロ箱三十ケースプレゼント、こういうコーナーに何と二万通を超えるはがきが寄せられまして、それから電話注文も朝からもう鳴りっ放しだったということです。加えて、市場の協力も得て関東圏の二百カ所の量販店で、販促ビデオなんかも使って店頭キャンペーンといったものに取り組まれました。これらを通じて、和歌山県のミカンのブランド力が大きく高まったと関係者も喜んでいます。ぜひこの流れを今後も一層強めていただきたいと願うものです。
 県によるこの間のミカンの価格対策及び販売戦略について、知事並びに農林水産部長から答弁を求めたいと思います。特に知事からは、大田市場などでのキャンペーンの感想や今後の県としての取り組みの決意をお聞かせ願います。
 次に、魅力ある新品種を生み出すための取り組みと体制についてお尋ねをいたします。
 先ほど申し上げました二年前の一般質問で、和歌山県は四国とか九州の各県に比べて魅力的な新品種を生み出すという点では取り組みが大きくおくれをとっている、十年ほどは枝変わり以外の新品種も出ていない、こんな農家の声を紹介しながら、閉塞感に悩む農業経営の中で消費者や市場のニーズにマッチした魅力的な新品種への期待が強く寄せられていると訴えました。この二年間、この問題にどう取り組み、取り組みや体制がどう前進し、今後どう取り組んでいくのかをお聞かせください。
 三つ目に、この間、農家の皆さんのお話を聞くと、熱心な農家は愛媛や九州の果樹試験場によく勉強に通っておられます。そして、それらの試験場は大変熱心だと言うんですね。それに比べて和歌山の試験場は、研究員も三年ほどでころころかわっていて、あんなんでは腰の据えた研究なんかできるはずないと、品種改良ができないのもそんなところに原因もあるのではないかと、厳しい御意見もいただきました。
 私、調べてみますと、この十年間で果樹試験場を人事異動で離れた職員を見ると、試験場での勤続年数四年以下という人が実に七五%を占めていました。試験研究機関の現場に機械的な人事異動を当てはめては無理があると思います。新品種を生み出すための研究員の配置や人事異動期間についてどう考えているのか。
 以上、新品種の育成にかかわっての二点を農林水産部長から答弁をお願いいたします。
 次に、県内小中学校におけるエアコン利用料徴収についてお尋ねをします。
 教室の温度調査などのデータでも明らかなように、子供たちが学ぶ教室の学習環境は大変な状況にあります。このほど吉備町では、扇風機やエアコンの設置を求める住民の願いにこたえて、再来年度までに小学校三校と中学校一校にエアコンを設置すると表明し、既に今年度から設置が始まっています。大変積極的な対応だと思いますが、このエアコンの利用料を保護者から徴収する計画があるとお聞きいたしました。
 エアコン設置は県内ではまだまだ例が少ないんですが、高等学校などとは違って義務教育の学校ですから、その暖房費や冷房費等の水道光熱費を保護者から徴収するという例は、県内でも、全国的にも聞いたことがありません。保護者、住民からは戸惑いの声が上がっています。市町村立の義務教育小中学校でエアコン利用料の徴収をすることについて、県教育委員会の基本的な考え方を教育長より御答弁願います。
 最後に、道路問題で四点お尋ねをいたします。
 まず第一に、今議会の補正予算案で債務負担行為の設定として提案されております吉備インターチェンジ改良の取りつけ道路に関連して、近畿自動車道海南─吉備間四車線化に伴う県道吉備金屋線バイパスについて、今後の整備、供用開始等の見通しを御答弁いただきたいと思います。
 第二に、県道海南金屋線のトンネル計画について伺います。
 県内陸部を南北に縦断する道路軸に位置づけられ、海南と有田を結ぶトンネルとして地元の期待が大きい計画ですが、長く調査が続いているのになかなか先が見えてこない、こういう状況があります。一体どのような調査をどこまでやってきたのか、その到達点を費用も含め具体的に明らかにしていただき、今後の方向もお示しいただきたいと思います。
 第三に、国道四百二十四号金屋町西ケ峰地内の危険箇所対策についてお伺いをします。
 この地点は、木村知事にも昨年春の生石山の山焼きの後、現場を実際に見ていただきましたが、軽自動車も対向できない狭く危険な未改良区間が続き、大きな事故も起こった箇所です。土砂を積んだ大型ダンプが行き交い、狭くとも一応国道ですからカーナビが積極的にこの道を選択することもあって、他府県の車両の交通量も多い路線です。町内の区間の中でも特に急いでいただきたい部分として地元から要望の上がっていた場所でもあり、この区間の改良工事の見通しについてお聞かせ願います。
 第四に、県道吉原湯浅線の吉見地内の道路整備についてお尋ねをいたします。
 この県道は、国道四十二号や高速道路から国道四百二十四号線へのバイパス的役割を期待されていますが、吉見地内の有田聖苑前でぷつんと行きどまりになっています。積年の課題として、毎年毎年、地元吉見区と有田聖苑事務組合から要望が出されており、県道吉原湯浅線の未着工区間の早期完成を強く望むものであります。
 以上、四点について県土整備部長より答弁をお願いいたしまして、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(吉井和視君) ただいまの松坂英樹君の質問に対する提出者及び当局の答弁を求めます。
 まず、提出者の答弁を求めます。
 三十二番中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕(拍手)
○中村裕一君 松坂議員の質問にお答えをいたしたいと思います。
 まず、基金関係の二つの問いに、あわせてお答えいたします。
 紀の国森づくり基金の使途については、事業効果が広く県民全体に及ぶ公益性を重視するとともに、県民から見てわかりやすい施策に充当することが必要です。例えば、森林の公益的機能に対する県民の理解を深めるため、テレビ、ラジオでのPRやシンポジウムの開催など、県民への普及活動などのソフト事業と、都市近郊等の里山林や世界遺産周辺の森林整備、地域住民の生活を守る森林整備など、管理を放棄した森林の環境整備のためのハード事業が挙げられます。
 しかし、税の具体的な使途に当たっては、税導入により森林の危機的な状態に気づいていただいた県民や基金運営委員会等の意見を広く聞き、県民が知ること、県民が理解すること、県民が参画することを基本理念とし、公益性を重視し、和歌山らしい特色のある新規の事業に限定するなどのルールに沿って使ってもらいたいと思います。
 むだを省けば資金が捻出できるのではとの御質問ですが、行財政改革の必要性は認めますが、残念ながら行財政改革は森林整備のためだけに行われるものではありません。その成果を森林整備だけに用いるということは難しいと思います。むしろ逆に、国、地方を通じて財政状況が一層厳しくなる中で、森林の荒廃状況から森林環境を保全するための新たな施策の展開が必要となっており、そのためには新たな財源を求めざるを得ない状況にあります。しかし、今回の税導入の第一の目的は、税収自体ではなく、広く薄い負担で県民の皆様の関与や参加をお願いすることにあります。
 弱者対策についてでありますが、新税は県民税均等割の超過課税方式により課税することになっておりますので、一、生活保護により生活扶助を受けている方、二、障害者、未成年者、寡婦(寡夫)で前年中の合計所得が一定額以下の方、三、前年の合計所得金額が市町村の条例で定める金額以下の方については、現行の非課税措置が適用されることになっております。よって、弱者に過重な負担がふえるとは考えておりません。
 国の支援についてであります。森林交付税の創設には大いに期待し、県議会でも取り組んだ経緯があります。しかし、実現できませんでした。現下の森林・林業の混迷は、急激な経済社会情勢の変化と、それに順応できなかった政策の失敗が大きく影響しています。その意味で、国には大いに頑張ってもらいたいと思います。また一方、私たちもみずからやれることからやっていくということが大切ではないかと考えております。
 税についての県民へのPR、理解については、賛同する各議員が地元や近隣の市町村に出向き税の必要性などを説明して回るとともに、十月二日、和歌山市におきまして、「森林環境税を考える」と題して、みんなの森づくりシンポジウムを開催いたしました。案内は、県下の大勢の市議会の先生方にも御案内をさせていただきましたが、県民参加による森林環境保全のための新たな取り組みについて広く情報発信するとともに、アンケート調査を行うなど県民の意見を聴取したところであります。
 また、森林環境税懇話会からの中間報告や最終報告の答申時には記者発表を行い、新聞、テレビ、ラジオ等に取り上げていただくとともに自民党県議団のホームページに掲載するなど、広く県民に情報を発信したところであります。
○議長(吉井和視君) 次に、当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) ミカンへの対策です。
 昨年、和歌山県のミカンの生産高が日本一になったことを受けて、ことしも何とか質・量とも日本一を継続できたらいいなというふうなことがありまして、去る十一月の十七日に東京の大田市場へ行って、朝から競りの前にあいさつをして、またその後、業者の人と話をしたり、いろいろやってきました。さらにその後、有楽町の交通会館のビルの前でミカンを東京都内の人たちに頒布するというふうな活動も行ってきたところです。
 大田市場では、ことしの有田ミカンというのは非常に味もいいし、評判がよくて、ほかの産地と比べてもトップクラスだというふうな感じでした。そしてまた、私もそこで食べたけど、非常においしかったんですが、残念ながら、ことしは全国的にミカンがおいしいんだけど安いということで、有田のミカンも、そういう比較の中ではトップクラスにあるんだけども、そういう値段が安いということを今受けていて、産地の方は非常に苦労をなさっているということです。
 ただ、そういうふうな中でも、例えば、味一みかんであるとか味一αであるとかマルチでやったミカンとか、こういうふうなある程度ブランド化したミカンというのは、そういう中でもそこそこの値段がついている。レギュラーのミカンというのは、味はよくても本当にもう極端に値段が安いというふうな状況になっておりますので、県としても、一つは、例えばこのマルチであるとか、それからマルチドリップ──「まるどり」ですけども──こういうふうなミカン、ブランド化できるようなミカンをどんどん生産するようなことに支援をしていきたいなと。それから、ゆら早生であるとか田口早生であるとか、こういうふうな新しい品種をどんどんやっていくというふうなことで、やはり付加価値を高めていくことが非常に大事だと思っています。
 今般、光センサーが導入されて非常に品質が安定したというふうなこともあるということで、いろいろなことでこのミカンのブランド化ということに取り組み、価格の安定ということを目指していきたい、このように思っております。
○議長(吉井和視君) 農林水産部長西岡俊雄君。
  〔西岡俊雄君、登壇〕
○農林水産部長(西岡俊雄君) 和歌山の森林の現状と課題についてでございますけれども、管内三十六万ヘクタールの豊かな森林を生かし守るためには、適切な施業により育成し、管理していくことが必要と考えてございます。しかし、国産材価格の低迷等によりまして林業を取り巻く環境が厳しさを増しております中、手入れのされていない荒廃森林が増加するなど、その公益的機能の低下が懸念されてございます。また、間伐等手入れの必要な森林が全体の約四割に当たる十三万四千ヘクタールに及んでいると認識しているところでもございます。
 このため、平成十二年度からの緊急間伐五カ年対策に引き続き、本年度からは間伐等推進三カ年対策に取り組むなど、計画的に森林整備を推進するとともに、平成十四年度からは緑の雇用による森林の環境保全事業を展開してまいっているところでございます。
 次に、森林整備及び啓発のための県予算と事業内容についてでございますが、平成十七年度の森林整備のための予算として約二十三億円を計上いたしまして、造林事業や治山事業等により約一万ヘクタールの間伐また植栽などを行い、健全な森林の育成整備を進めてございます。また、森林整備に要する経費につきまして、十二年度と比較をいたしてみますと、約一五%増の予算額を確保してございます。
 また、県民への啓発事業につきましては、約一千万の予算ではございますが、「県民の友」等の広報紙によるほか、小学生を対象に間伐体験等を行う森林・林業教室を実施いたしてございます。さらに、森林ボランティア活動への支援などによりまして、森林の持つ多様な機能、役割について広く県民の理解をいただくよう努めているところでございます。
 次に、林道、治山等の森林土木事業と造林、間伐等の森林整備事業の予算配分についてのお尋ねでございますけれども、平成十二年度では、林業関係予算のうち森林土木予算が占める割合は五二%、森林整備予算は一三%でございました。平成十七年度におきましては、森林土木予算が四〇%、森林整備予算は二三%でございまして、今申し上げましたように、森林整備につきましては一〇ポイントの増となっているところでございます。このことは、森林の公益的機能の持続的な発揮が懸念される中、本県の豊かな森林環境を保全していくという観点から、森林整備事業に重点的に予算配分しているものでございます。
 今後とも、森林整備を適切かつ効率的に実施するとともに、林道、作業道等の基盤整備につきましてもコストダウンを図りながら推進してまいりたいと考えてございます。
 次に、ミカン対策についてでございます。
 ミカンの価格対策及び販売戦略についてでございますけれども、本年、平成十七年は表年でもございまして、ミカン産地におきましては、きめ細かな栽培管理に努めてまいりました結果、品質は良好で、市場におきましても高い評価を得ているところでございます。しかしながら、昨今の消費者の志向の変化でありますとか、また、本年は気象条件の影響から、ナシ、ブドウ、カキなどの出回り時期と重なってしまったといったこともございまして、市場価格の平均はキロ当たり百六十円を下回る水準で推移している状況にございます。
 このような状況を踏まえまして、去る十一月十九日から三十日までの間、主要生産県八県の生産者団体が中心となりましてわせミカンの緊急出荷調整を行ったところでございまして、これに伴いまして市場価格には回復の兆しが見えてまいったところかなというふうにも理解をいたしてございます。
 県といたしましても、各選果場等に対しまして、高品質果実の厳選出荷等につきまして引き続き現地指導を行うなど、和歌山ブランドの強化に努めてまいるとともに、生産者団体との連携を図りながら、流通の多様化に対応した販路開拓に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 次に、魅力ある新品種を生み出すための取り組みと、そのための研究員の配置等につきまして、一括してお答えさせていただきます。
 新品種の育成につきましては、果樹振興を中長期的な視点から戦略的に進める上で極めて重要な課題であると認識をしてございます。現在、果樹試験場におきまして、ゆら早生、田口早生を親とした優良系統の選抜に取り組んでございます。
 また、こうした研究に加えまして、昨年度、育種研究体制の強化を図るため新たなプロジェクトチームを編成いたしまして、浮き皮がなく、しかも高糖度な年内出荷用のミカンの育成を進めているところでございまして、先日も有田地方の生産者の方々とともに優良系統約二十種についての特性の検討を行っているところでございます。
 新品種育成のための体制強化はもとより、生産技術開発や低コスト生産などにつきましてもプロジェクトチームをそれぞれに編成し、産地におけるさまざまな課題に対応しているところでございます。今後とも、こうした諸課題の試験研究を継続して努めるとともに、その成果が早期に産地還元できるよう研究員の適切な配置に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(吉井和視君) 県土整備部長宮地淳夫君。
  〔宮地淳夫君、登壇〕
○県土整備部長(宮地淳夫君) 道路問題について、四点お尋ねがありました。
 県道吉備金屋線バイパスにつきましては、国道四十二号との取りつけ部までは近畿自動車道紀勢線海南─吉備間の四車化とあわせて供用できるように取り組んでおります。特に、四車化に伴う吉備インターチェンジの見直しにより料金所への出入りの形態が北側から南側に変更されることになっており、出入りランプについては、平成十九年度完成を目途に西日本高速道路株式会社及び町と役割分担をしながら取り組んでまいります。
 次に、県道海南金屋線のトンネルにつきましては、必要性、可能性の両面から調査を進めており、平成八年度から十六年度までの調査費は約二千六百万円となっております。具体的には、現状交通の問題点、交通特性の把握、概略ルートの検討、さらには飲料水、農業用水への影響を調べるための井戸、ため池等の現況調査、地すべり調査等を行っております。今年度は、約七百万円で地すべり地区の地質ボーリング等の実施を予定しております。
 今後は、得られた調査結果を踏まえ、農業用水等への影響調査を継続し、ルートを絞り込むため、さらに地質ボーリング等調査を行うとともに、費用対効果の検証を行い、計画の熟度を高めてまいります。
 次に、国道四百二十四号、金屋町彦ケ瀬地内から吉田地内の未改良区間につきましては、地元と協議を行いながら、順次、狭隘区間の拡幅整備を進めているところであります。今年度におきましては、金屋町畦田と西ケ峰の中間部約百メーター間を供用できるよう工事を進めているところであります。
 また、現在工事中箇所の南側に隣接する狭隘区間延長約三百四十メーターにつきましても測量及び詳細設計等を進めており、当区域の地籍調査が今年度に完了することから、平成十八年度より用地買収並びに改良工事に着手してまいりたいと考えております。
 今後とも、金屋町西ケ峰地区の狭窄部につきましては、特に交通の支障となる区間から拡幅整備を推進してまいります。
 四点目の県道吉原湯浅線吉見地内の改良につきましては、並行して農免道路が整備されているため、財政状況厳しい中、早期整備は困難と考えております。
 以上でございます。
○議長(吉井和視君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 小中学校の教室にエアコンを整備することは、児童生徒の学習環境を大幅に改善する点で意義あるものであり、校舎の新設時や大規模改造を行う際に国庫補助制度も設けられております。
 義務教育である市町村立小中学校における光熱水費等の維持経費は、学校設置者である市町村が本来負担するものであると考えております。
○議長(吉井和視君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 四十一番松坂英樹君。
  〔松坂英樹君、登壇〕
○松坂英樹君 再質問をさせていただきます。
 紀の国森づくり税の関係で四点、そして道路関係で一点、要望をさせていただきたいと思います。
 森づくり税の関係では、通告の四番目の質問、税の使途、事業内容について、それから六番の予算額について、七番の弱者の配慮、九番の県民合意、この四点について再質問をさせていただきますので、よろしくお願いをします。
 まず、その事業の使途、目的についてですけども、県民が知ることとか理解すること、参画することを基本にソフトや環境重視の事業に取り組むんだ、こういう御答弁であったかと思うんですが、これ非常に、新規事業に使いたい、こういうふうに言いながら、大変抽象的な言葉の答弁しかいただけなかったと思うんですね。これでは納得がいきません。具体的にどんな事業をどれだけするのか、ちゃんとお示しいただきたいと思うんですね。
 和歌山県にとって、県民の啓発事業のようなソフト事業、こちらの方に重点を置きたいと考えていらっしゃるのか、それともハード事業に重点を置きたいと思っていらっしゃるのか、その重点についてもお答えをいただきたいし、そのハード整備の中では、環境に重視したハード事業という御答弁でありましたけれども、それじゃ森林支援、林業支援の事業などは今回は取り組まないのか、こういう点、もう少し具体的に答弁をいただきたいと思うんですね。
 それから、事業内容については委員会の中で県民の意見も聞きながら考えるというふうな御答弁であったかと思うんですけども、事業は税を導入した後から考える、内容と計画は示さない、県民に事前にも相談しないというのは、これは提出者の皆さんがよりどころにされている懇話会の最終答申にも反するんじゃないかというふうに僕は思うんですね。
 最終答申の三十一ページの最後の結論の部分では、税導入の必要性を説いた後にこんなふうに書いています。「しかしながら、森林環境税の導入にあたっては、負担する県民や事業者のことを考え、透明性、公平性のもと、情報開示を行い、意見の反映を図っていくことが不可欠と考えています。また、使途についても、県民にわかりやすく示していくことが必要であり」と。そして、二十九ページにはもっと詳しく使途について書いていまして、「具体的な事業・施策を例示して、そして広く県民の皆様の意見や考えをいただく中で、森林環境税の使途を決めていくことを提言します」、こんなふうになってるんですね。
 一、例を示す、二、県民から意見をいただく、そして三、その中で決めていく。この三つともまだ手がついてないじゃないですか。税導入だけを先行させるおつもりでしょうか。こういう報告を出しておきながら、具体的な事業計画を議会にもかけない、県民にも示さない。これでは筋が通らないんではないでしょうか。先ほどの答弁と、そしてこの最終答申とのこの部分、この関係をはっきりとお答えいただきたいと思います。
 次に、二つ目の予算額の話ですけれども、節約してもなかなかそれだけにと使えないんだという御答弁であったかと思うんですけども、やろうと思えばできる額じゃないかというふうに私は問いかけたわけなんですよね。緑の雇用で、これまで和歌山県は政府の予算も引き出しながら頑張ってきたわけじゃないですか。緑の雇用のその住宅などは、県単独の予算で年間五億円というようなスケールで何年か予算措置を続けてきたじゃないですか。やればできる額だというふうに思いますが、いかがですか。
 それから、県民がみずから出すことに意義がある、こんなふうにおっしゃいましたけど、みずから出すのと無理やり徴収されるのとでは大違い。県民の理解と納得を得てこそ、負担が参加というふうに感じられるんだって僕は思うんですね。だから、理解も納得も後回しにして請求書だけぽんと突きつけるのは、まさに逆効果です。関心を持ってもらうというのなら一層県民の理解を得ることが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 さて、三つ目の弱者への配慮の問題です。これは、非課税措置など一定の配慮をしているんだという答弁であったかと思うんですけども、来年の春からは六十五歳以上の高齢者を対象とする個人住民税の非課税措置が廃止をされますね。だから、今まで非課税であった人が新たに課税者になります。地元の過疎で悩む清水町の役場でも、私、聞きました。今、千五百人の納税者がいらっしゃるそうです。それが来年四月から百人、お年寄りからまた税金をもらわんなんようにせないかん、こういう計算をされていましたね。
 こういう住民の方、高齢者の方にとっては、軽減措置どころか、今まで非課税だったのが新たに住民税がかかり、その上にまだ森林環境税がかかる、こういうふうになるわけですから、まさに税負担が一層ふえるということになると思うんですね。国保税や介護保険料の負担が重くなる。これ、本当に高齢者の暮らしに大きな影響を与えるんじゃないかと思ってます。
 それから、和歌山県、高齢化率の高い過疎地を抱えていますから、このお年寄りにさらにこの税負担をかけるということはいかがなものか。和歌山市の決議でもありましたけども、今の厳しい経済状況に対して影響がないとでもお考えになっているんでしょうか。税負担について、もう少しお答えをいただきたいというふうに思います。
 それから、通告の九番目、県民合意の問題ですけれども、これ、今までいろいろと取り組みはやってきた、情報発信もしてきたという御答弁であったかというふうに思います。午前中にもありましたけれども、それは自民党の県議団の中で取り組まれたことでありまして、県民全体に対しては具体的な相談も議論も行われたことはないというふうに思うんです。とてもこれで理解を得たというふうに判断できないんじゃないでしょうか。
 それから、和歌山市の先ほどのあの決議文、そのことについても質問しましたけども、答弁ありませんでした。これは湯浅町からの全会一致の要望書、これ、県議会あてに届いています。この中身は、県民から税金を取れとは書いてないんですね。税源措置は国に求めてくださいよ、こういう意見書なんです。全くそのとおりだというふうに私は思うんですね。和歌山市議会や湯浅町議会などのこういう意見を無視してまで税導入を急ぐ理由、到底、これ立ちません。こうした決議をどうお考えなのか、はっきりと御答弁をお願いしたいと思います。
 それから、県民合意という点では、今、県当局が新たな条例なんかつくるときには、基本的な考え方を事前に示して、パブリックコメントなんかもとった上で、県民とよく対話してから提案をしていくというのが一般的なやり方だというふうに思うんですけども、今回のこの条例案、特に税金というのは強制的な性格を持つもんですから、条例案に対するパブリックコメントをとるとか、そういった期間を置いた後にこの是非を諮ると、そういうお考えはないのかと、そういう点、ぜひ御答弁をいただきたいというふうに思います。
 最後に要望ですけども、道路問題で、県道吉原湯浅線の吉見地内での件で要望をつけ加えておきたいと思います。
 この県道の未改良区間の整備は、吉備町など一市三町による有田聖苑事務組合、ここが聖苑誘致の条件として、地元とこの県道の拡幅整備の約束を交わしてきた問題なんですね。ところが、この道路整備がとんざしてしまったために、地元からは県や町に対する不信感が、薄れるどころか一層募っている、そういう状況になっている問題なんです。
 私は、この地元と聖苑との約束、これをずっと毎年毎年やりながら県にもお願いしてきているんですけども、この書類、そして地元の思いを託されて、きょうはこの壇上に立って質問をさせていただきました。きょうの答弁はこれまでも繰り返されてきた答弁としてお聞きをしておきますけれども、県としても地元と、町や事務組合と知恵を出し合って、協力し合って解決の方向を見出すべく粘り強い努力をされるよう、これは強く要望をしておきたいというふうに思います。
 以上で、再質問を終わります。
○議長(吉井和視君) 以上の再質問に対する提出者の答弁を求めます。
 三十二番中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 基金の使途についてでありますが、まず、この紀の国森づくり税の目的の第一は、税をちょうだいすることによって県民の皆さんにお気づきをいただく、認識をしていただく、山の危機的状況を認識していただくということでありますから、そのことに気づいていただいた県民の皆さんから広く意見を聞いて、この基金条例によって設置をいたします運営委員会において大いに議論をすればいいことだというふうに思っております。
 そして、むだを省けばということでありますけども、私たちもこの税ですべて森林・林業の課題が解決できるとは思っておりません。宇治田議員の説明のときにも申し上げましたように、森林整備の方に県当局のただいまの事業、予算もシフトしていくべきであるということを強く要請をいたしたところであります。
 そしてまた、弱者対策でありますが、確かに超過課税、県民税の均等割が今千円でありますから、五百円をちょうだいするということは増税ということには間違いありません。しかし、五百円を大金と考えるかどうかということでありますが、私たちは、申しわけないけども、五百円は御負担をいただける額だというふうに理解をいたしております。そして、そのことによって経済が悪化するということはないというふうに思っております。
 インターネットでヤフーというのがありますけども、ワンコインというのを検索いたしました。百万件ぐらい出てきましたけども、私は五百円か百円かどっちかなと思いましたが、ほとんど五百円でございまして、今、五百円というのは、日本国ではお手軽の金額ではないのかなというふうに理解をいたしておりまして、申しわけないという気持ちはありますが、五百円をお願いいたしたいと思っております。
 なお、県民の皆様への周知、理解でありますが、私ども、先ほど申し上げたとおり努力をしてきた次第であります。
 以上です。
○議長(吉井和視君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 四十一番松坂英樹君。
  〔松坂英樹君、登壇〕
○松坂英樹君 ただいまの御答弁、再度いただいたわけですけれども、その税が目的じゃないんだと、税を取ることが目的じゃなくて県民の皆さんに認識をしていただくことが目的なんだと、そういう御答弁だったと思うんですけど、だから、なおさら事業の中身で勝負しなくちゃいけないんじゃないかと私は聞いたわけです。ところが、具体的に示していただくようなその答弁がなかった。私は、これ、大変残念だと思うんですね。
 それから五百円、この額をどう思うか。大したことなくてお手軽じゃないかという感想も出されたわけですけども、これ、大変問題だと思うんですね。これは、県民、国民は値打ちのあることには、それはお金は惜しまずにちゃんと出してくれると思います。ところが、納得できないことには、それはびた一文も出したくない。これが今のやっぱり県民、国民の気持ちだというふうに思うんですね。だからこそ、理解と納得を得てから県民に提案をすべきじゃないか。それ抜きにこの税金だけをかぶせていくという結果になれば、これは筋違いだというふうに思います。
 それから、せっかく今回初の議員提案条例の審議だというのに、なかなかかみ合わないというのは残念ですけども、委員会審議では、より細かな議論が必要になりますから、事業計画を具体的に示されるように、これは重ねて指摘をしておきたいと思います。
 一点、再質問をさせていただきます。
 通告の九番の県民合意の問題ですけれども、パブリックコメントなどやっていったらどうかと私も先ほど質問をさしていただいたんですけども、提案者の答弁の中には、県民の理解を得るための真摯な姿勢というのは、残念ながら、きょうの午前中、それから午後の答弁を聞きましても感じることはできませんでした。このままでは多くの県民が知らないうちに、また、不安や反対の声を押し切って、事業の中身も審議せずに県議会が増税だけを押しつけることになってしまう。これは認めるわけにはいきません。
 提案者は、この税負担が県民の理解を既に得ているという、そういう認識なんですか。そこのところをはっきりとお答えいただきたいと思うんです。そして、県民合意を得るために提案を思い切って保留し、県民議論の期間を設けた上で再度議会に提案すると、こういった柔軟な考え方はないのか。このことをお聞きして、私の再々質問といたします。
○議長(吉井和視君) 以上の再々質問に対する提出者の答弁を求めます。
 三十二番中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 先ほどから申し上げておりますように、私どもとしては、理解を得られるような努力をしてきたつもりであります。
○議長(吉井和視君) 答弁漏れはありませんか。──以上で、松坂英樹君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時五分散会

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