平成16年12月 和歌山県議会定例会会議録 第1号(全文)


県議会の活動

平成十六年十二月 和歌山県議会定例会会議録 第一号
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議事日程 第一号
 平成十六年十二月一日(水曜日)午前十時開会・開議
  第一 会議録署名議員の指名
  第二 会期決定の件
  第三 議案第百三十四号から議案第百六十九号まで、並びに報第十四号から報第十九号まで(当局説明)
会議に付した事件
   一 会議録署名議員の指名
   二 会期決定の件
   三 議案第百三十四号から議案第百六十九号まで、並びに報第十四号から報第十九号まで(当局説明)
   四 休会決定の件
出席議員(四十六人)
     一  番       須   川   倍   行
     二  番       尾   崎   太   郎
     三  番       新   島       雄
     四  番       山   下   直   也
     五  番       小   川       武
     六  番       吉   井   和   視
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       町   田       亘
     九  番       東       幸   司
     十  番       浅   井   修 一 郎
     十一 番       山   田   正   彦
     十二 番       坂   本       登
     十三 番       向   井   嘉 久 藏
     十四 番       大   沢   広 太 郎
     十五 番       平   越   孝   哉
     十六 番       下   川   俊   樹
     十七 番       花   田   健   吉
     十八 番       藤   山   将   材
     十九 番       小   原       泰
     二十 番       前   芝   雅   嗣
     二十一番       飯   田   敬   文
     二十二番       谷       洋   一
     二十三番       井   出   益   弘
     二十四番       宇 治 田   栄   蔵
     二十五番       前   川   勝   久
     二十六番       山   下   大   輔
     二十七番       木   下   善   之
     二十八番       原       日 出 夫
     二十九番       冨   安   民   浩
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       尾   崎   要   二
     三十二番       中   村   裕   一
     三十三番       浦   口   高   典
     三十四番       角   田   秀   樹
     三十五番       玉   置   公   良
     三十六番       江   上   柳   助
     三十七番       森       正   樹
     三十八番       長   坂   隆   司
     三十九番       阪   部   菊   雄
     四十 番       新   田   和   弘
     四十一番       松   坂   英   樹
     四十二番       雑   賀   光   夫
     四十三番       藤   井   健 太 郎
     四十四番       村   岡   キ ミ 子
     四十五番       松   本   貞   次
     四十六番       和   田   正   人
欠席議員(なし)
説明のため出席した者
     知事         木   村   良   樹
     副知事        小 佐 田   昌   計
     出納長        水   谷   聡   明
     知事公室長      野   添       勝
     危機管理監      白   原   勝   文
     総務部長       宮   地       毅
     企画部長       高   嶋   洋   子
     環境生活部長     津   本       清
     福祉保健部長     嶋   田   正   巳
     商工労働部長     石   橋   秀   彦
     農林水産部長     阪   口   裕   之
     県土整備部長     酒   井   利   夫
     企業局長       西       芳   男
     教育委員会委員長   駒   井   則   彦
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   大   岡   淳   人
     警察本部長      宮   内       勝
     人事委員会委員長   西   浦   昭   人
     代表監査委員     垣   平   高   男
     選挙管理委員会委員長 北   村   亮   三
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       小   住   博   章
     次長         佐   竹   欣   司
     議事課長       島       光   正
     議事課副課長     藪   上   育   男
     議事班長       山   本   保   誠
     議事課主任      尾   崎   善   亮
     議事課副主査     楠   見   直   博
     総務課長       土   井   陽   義
     調査課長       宗   野   幸   克
 (速記担当者)
     議事課主任      吉   川   欽   二
     議事課主査      中   尾   祐   一
     議事課主査      保   田   良   春
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  午前十時二分開会・開議
○議長(小川 武君) ただいまから、平成十六年十二月定例会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時二分休憩
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  午前十一時三分再開
○議長(小川 武君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。
 今期定例会の会議録署名議員は、六番吉井和視君、二十九番冨安民浩君、四十三番藤井健太郎君の三君を指名いたします。
 次に日程第二、会期決定の件を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から十二月十七日までの十七日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小川 武君) 御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期は本日から十二月十七日までの十七日間と決定いたしました。
 この際、諸般の報告をいたします。
 知事から地方自治法第百八十条の規定による専決処分の報告が、監査委員から監査の結果報告及び現金出納検査の結果報告が、また執行機関から去る九月定例会において採択した請願の処理の経過及び結果の報告がありました。いずれもお手元に配付しておりますので、御了承願います。
 なお、人事委員会から、去る十月八日、職員の給与等に関する報告がありましたが、この写しは既に各議員に送付されておりますので、申し添えます。
 次に、今期定例会に提出された議案等は、お手元に配付のとおり、議案第百三十四号から議案第百六十九号まで、並びに地方自治法第百七十九条の規定による知事専決処分報告報第十四号から報第十九号までの計四十二件であります。
 日程第三、ただいま報告の議案第百三十四号から議案第百六十九号まで、並びに知事専決処分報告報第十四号から報第十九号までを一括して議題といたします。
 まず、当局の説明を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 平成十六年十二月定例会に御参集いただき、厚く御礼を申し上げます。
 まず、去る十月二十三日に発生した新潟県中越地震並びに台風二十三号を初めとする豪雨災害により亡くなられた方々とその御遺族に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。
 新潟県中越地震の被害に対しましては、県としても発生後直ちに担当職員を情報収集に当たらせるとともに、翌二十四日には危機管理局を中心とする支援体制を整え、二十六日から二回にわたって保存食など県の災害備蓄品とあわせて市町村や県民の皆様から寄せられた救援物資を送るなど迅速な対応に努め、その後も新潟県の要請に応じ、避難住民の健康相談活動及び心のケア対策を担当する医師や保健師を派遣するなど、種々の援助対策に取り組んできたところでございます。
 また、台風二十三号による兵庫県の被害に対しましても、県としては、近畿二府七県震災時等の相互応援に関する協定に基づき、被害報告書の作成等を担当する土木及び農業工学技術職員を派遣しているところでございます。
 今後も、被災者の皆様方が一日も早く平穏な生活に戻れるよう、国、新潟県及び兵庫県の要請等を踏まえ、時期を失することなく対応してまいる所存でございます。
 また、多数の県民の方から被災地や被災者の方々へのお見舞いと温かい御支援をちょうだいしておりますことに対し、私からも厚く御礼を申し上げます。
 なお、台風二十三号等による県内の被害に迅速かつ適切に対処するため、平成十六年度一般会計の知事専決処分による補正予算の報告と十二月補正予算案をあわせて提出させていただいております。
 それでは、ただいま上程されました諸議案について提案理由を御説明するに先立ち、県政をめぐる最近の主な動きについて御報告を申し上げます。
 初めに、三位一体の改革、地方分権の推進についてでございます。
 これまで、全国知事会等の地方六団体がまとめた国庫補助負担金等に関する改革案の実現に向け、国と地方の協議の場を設置し、地方の意見を反映させるべく、国との協議を続けてまいりました。十一月十二日に開催された政府主催全国都道府県知事会議において、地方の改革案を真摯に受けとめ、小泉総理大臣が真のリーダーシップを発揮し、具体的な改革を確実に実行していくことを求めるとともに、十一月十七日には地方自治体関係者が約一万人参加した地方分権推進総決起大会を東京都内で開催し、政府や国会議員に対し三位一体改革推進についての要請活動を行ったところでございます。
 このような動きを受け、十一月二十六日に三位一体の改革に関する全体像が政府によって示されたところでございます。その中で、三兆円規模の税源移譲が盛り込まれたことや地方交付税等の一般財源の総額の確保が明記されるなど、地方分権の推進について政府が重い腰を上げ、ようやく半歩踏み出したものと評価できる部分もあると考えております。しかしながら、国庫補助負担金については詳細が不明確なままであり、特に地方が求めていなかった国民健康保険の都道府県負担が新たに導入されるなど、単なる数字合わせで、およそ地方の自由度が高まることにつながらないものもあると考えております。また、義務教育制度を初め建設国債対象経費である施設費の取り扱いなど、重要な課題も先送りされてしまっております。
 私は、政府が地方分権の理念、改革の趣旨にいま一度立ち戻り、改革の名をかりた地方の切り捨てや負担のしわ寄せを行うのではなく、地方の意見を生かす方向で、地方と一層の協力を行いながら改革を進めていくべきであると考えております。
 今後も、地方の結束のもとに、全国知事会、近畿ブロック知事会等を通じて、県民生活を守ることを最重点にして、例えば地方財政計画の合理化を理由に地方交付税が大幅に削減されることがないよう、三位一体の改革に地方の意見が十分反映されるよう強く求めてまいる所存でございますので、改めて議員の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 次に、財政改革プログラムと平成十七年度予算編成についてでございます。
 我が国の経済は景気回復が続くと見込まれているものの、本県においては県税収入は依然として予断を許さない状況であり、また県債残高は、過去数次にわたって行われた景気対策による公共事業の追加や臨時財政対策債の発行により平成十六年度末において一般会計で六千九百億円と、過去最高の額に達する見込みでございます。さらに、平成十六年度末の財政調整及び県債管理の両基金残高は、平成四年度のピーク時と比較して三分の一以下の約三百億円と見込まれるなど、県財政は危機的な状況にございます。
 このような極めて厳しい財政環境のもと、去る十月十五日に公表いたしました財政改革プログラムは、財政再建団体への転落を回避しつつ持続可能な財政構造への転換を図るため、今後とるべき財政健全化のための取り組みを示したものであり、今年度から五年間で人件費や公共事業費の抑制、事務事業の見直しといった歳出削減策や県税収入率の向上など、歳入確保策を実施するものでございます。
 今後は、県民及び議会を初め、市町村、関係団体等の御理解と御協力をいただきながら県財政の健全化に向けて取り組んでまいる所存でございます。
 また、平成十七年度の予算編成につきましては、三位一体改革の全体像や財政改革プログラムの考え方を踏まえ、行政コストに対し今まで以上に厳しい認識を持ち、歳出の削減や歳入の確保を着実かつ積極的に実施することにより必要な財源を確保しながら、「安心で活力あふれる新しい和歌山」の実現を目指し、産業振興と雇用の確保、都市との交流による地域活性化、最小不安社会の実現等に取り組むとともに、喫緊の課題や当面の景気・雇用情勢にも適切に対応してまいりたいと考えております。
 なお、予算編成の新たな手法として包括予算制度を導入し、より現場に近い立場から各部局が自己決定・自己責任に基づき事務事業を見直したり新規事業を創出することにより、県民ニーズにより的確に対応した予算編成を実施してまいりたいと考えております。
 次に、高野・熊野の世界遺産登録後の取り組みについてでございます。
 本年七月の世界遺産登録を受け、その効果を県内全域への観光客の誘致につなげていくため、十月から十二月の三カ月間にわたって、県内の全市町村や観光関係団体等と協力し、和歌山県大型観光キャンペーンを展開しているところでございます。十月二日の和歌山城砂の丸広場での開幕式イベントをスタートに、歌舞伎俳優で人間国宝の中村富十郎さんも参加された日高地方でのイベント「道成寺釣鐘お里帰り」、また東牟婁地方でのウオークイベント「デューク更家と歩こうin熊野古道」や熊野三山を会場に「熊野音絵巻」と題したコンサートイベントなどのほか、県内各市町村でも特色を生かしたさまざまなイベント等を開催し、本県の観光PRに努めております。      また、世界遺産登録を記念して県立博物館で開催した特別展「空海と高野山」では、山上の正倉院とも例えられる金剛峯寺を中心とした百十七カ寺の仏教芸術の宝物を一堂に展示して高野山の文化財の魅力を余すところなく披露いたしましたが、県内外から三万五千人を超える入館者があり、大好評を博したところでございます。
 さらに、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保全と活用を積極的に推進するため、全国に先駆け、和歌山県世界遺産条例案の作成に向けた取り組みを進めております。多方面の有識者による検討委員会での審議にあわせ、県民の皆様からの意見募集も行いながら成案を取りまとめ、来年二月の定例会に条例議案を提出させていただく予定でございます。
 次に、Big・Uの開所と「全国マルチメディア祭二〇〇四inわかやま」についてでございます。
 県立情報交流センターBig・Uにつきましては、予定どおり十月末に全体工事が竣工し、来年一月の供用開始に向けての準備作業を行っているところでございます。
 なお、県の施設としては第一号となりますが、Big・Uの管理運営について、指定管理者の指定に関する議案を今議会に提出させていただいております。
 また、Big・Uの開所を記念して、去る十一月十九日から二十一日までの三日間、Big・Uを含む県内四会場で「全国マルチメディア祭二〇〇四inわかやま」を開催いたしましたところ、十万人を超える方々に御来場いただきました。御来場の皆様には、ITが身近なものであり、限りない可能性があることを体感していただけたものと確信いたしております。
 今後も、Big・Uの開所と全国マルチメディア祭を契機として、ITのさらなる普及啓発に努めてまいります。
 次に、雇用創出プログラム「わかやまジョブ・クリエイション」の策定についてでございます。
 我が国の景気回復が続くと見込まれている中、本県の景気・雇用情勢のより一層の改善を図るため、平成十六年度から十九年度までの期間において、一万五千人の雇用創出目標を掲げた雇用創出プログラム「わかやまジョブ・クリエイション」を策定いたしました。このプログラムにおいて、企業誘致を初めとする産業振興施策や高齢者福祉など福祉施策等、県の主体的な取り組みで雇用創出につながる事業の考え方及び内容を明らかにしたところでございます。
 今後は、このプログラムの雇用創出目標の達成に向け、雇用創出効果に重点を置いた事業展開を推進してまいります。
 次に、県産品の販路開拓についてでございます。
 去る九月二十四日にイオン株式会社の岡田社長とお会いして、和歌山県産品の販路拡大を中心に意見交換をした結果、地域貢献、地域の活性化を軸に和歌山県とイオンがともに手を携えてやっていくということで一致し、九月三十日から十月三日までの間、ジャスコ伊丹店を基幹店に全国のジャスコ約二百八十店舗を対象とした和歌山フェアを開催いたしました。この結果、カキ、ミカン、マグロを初めとする本県の主要品目の売上額は約一億五千万円となり、昨年同期間中の全国ジャスコ店舗での売上額に対し六割近い増加を達成したところでございます。
 また、先日オープンした堺市のダイヤモンドシティ・プラウや泉南市のイオンりんくう泉南ショッピングセンター内のジャスコの売り場においても、都道府県の取り組みの成果としては全国初の常設和歌山コーナーが設置されました。本県自慢のこだわり産品が定番で棚に並び、県産品の販売促進と和歌山全体のブランドイメージ向上に結びつくものと期待をしているところでございます。
 次に、紀州備長炭の増産についてでございます。
 中国政府は、森林保護を目的に、本年十月一日から木炭の輸出を全面的に禁止しております。中国炭はウナギのかば焼きや焼き鳥に使用する白炭の国内消費量四万四千トンの約八割、三万六千トンを占めており、今後、需要者にとって大きな影響が予想されます。
 白炭生産量全国一位を誇る本県では、今回の措置を追い風ととらえ、関係者と連携して増産に向けての検討会を開催し、紀州備長炭の増産とシェア拡大に向けた課題の整理及び具体的な取り組みについて検討を行っているところでございます。
 紀州備長炭の増産につきましては、原木が減少していることや高度な技術が必要であることなどから短期間で成果を上げるのは困難な状況でございますが、過疎・山村地域の振興と定住促進に資する有効な施策との認識のもと、これまで以上に市町村やIターン者等を擁する森林組合と連携を図りながら粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、市町村合併についてでございます。
 去る十月一日に平成の合併県内第一号のみなべ町が誕生し、新たな町づくりが始まりました。また、今議会に提出しております三件の合併議案のほか、今後も今年度中の県への合併申請に向け次々と合併調印式の開催が予定されるなど、県内各地での合併協議が総仕上げの時期を迎えようとしております。
 県としては、今までの努力の積み重ねを生かし、現行の合併特例法期限内に合併が行われるように、引き続き必要な支援や調整を行ってまいりたいと考えております。
 次に、海外県人会の訪問についてでございます。
 本県から移住された方々が多数活躍されているブラジルの和歌山県人会連合会の創設五十周年式典に参加するため、去る十月二十八日からサンパウロ州を訪問してまいりました。県議会からも小川議長並びに五名の議員の方々を同時に派遣をしていただき、御一緒にお祝いを申し上げるとともに、功労者への感謝状の贈呈や高齢者の方々の表彰を行い、激励をしてまいりました。さらに、カナダのブリティッシュ・コロンビア州和歌山県人会を訪問し、カナダ移住の先覚者である工野儀兵衛翁を顕彰してつくられた工野ガーデンでの第五回桜の木植樹祭に出席し植樹を行うとともに、今後の交流について意見交換を行ってきたところでございます。
 次に、橋本市の産業廃棄物問題についてでございます。
 昨年十月のジオメルト工法による無害化処理の終了、本年五月末のコンクリートボックスによる封じ込め工の完成、さらに本年九月末の整地緑化工の完成により、長きにわたったダイオキシン類土壌汚染処理対策が無事に完了いたしました。これもひとえに住民の方々が県に御協力いただき、本問題の解決に御尽力くださったおかげであり、この場をおかりして感謝を申し上げます。
 次に、企業局の事業見直しについてでございます。
 時代の変化に即応し、よりスリムで効率的な行政システムの構築を目指して、現在、企業局の廃止を前提に電気事業を含む四事業について見直し作業を進めております。こうした中、昨日、県と関西電力株式会社の間で、県が所有する佐田、岩倉及び美山発電所を平成十七年三月末をめどに譲渡することについて覚書を取り交わしたところでございます。
 なお、当該発電所に係るそれぞれのダムにつきましては、発電施設譲渡後も県が引き続き適切な治水管理の運営に努めてまいります。
 今後は、来年三月末の企業局の廃止に向け、土地造成事業を含めた残る三事業についても所期の目的を達するよう見直しを行い、必要となる関連議案を来年二月の定例会に提出させていただく予定でございます。
 次に、補正予算案についてでございます。
 今回の補正予算案は、九月補正予算編成後の事業進捗や台風二十三号の被害等に対し迅速かつ適切に対処するために予算措置が必要となった事業について所要の措置を講ずるものであり、補正予算総額は一般会計で八億三百万円余となっております。
 以下、その主なものについて御説明を申し上げます。
 まず、大規模災害の発生時に応急復旧対策の司令塔となる防災センター機能及び本庁舎の行政機能の一部を備えた分庁舎の整備を推進するため、これに要する経費を債務負担行為とあわせて計上いたしております。
 次に、社団法人和歌山県経済センターが同センタービル内で運営している和歌山県物産観光センターの新たな商業施設への進出に伴う初期投資の一部を支援し、県内物産の振興及び情報発信機能の強化を図ることといたしております。
 また、台風二十三号等による港湾施設、漁港施設の被害等に対しましては、災害復旧事業等を速やかに実施することといたしております。
 続きまして条例案件等について、その主なものを御説明申し上げます。
 まず、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の一部改正に伴い、議案第百三十五号は任期付職員として新たに採用することができることとなった短時間勤務職員等の業務、任期及び給与の特例を定めるため、議案第百三十六号は任期付短時間勤務職員の勤務時間等に関し必要な事項を定めるため、それぞれ所要の改正を行うほか、規定の整備を行うものでございます。
 また、地方公務員法の一部改正に伴い、議案第百三十七号は職員の修学部分休業に関し必要な事項を定めるため、議案第百三十八号は職員の高齢者部分休業に関し必要な事項を定めるため、議案第百三十九号は人事行政の運営等の状況の公表に関し必要な事項を定めるため、それぞれ条例を制定するものでございます。
 さらに、市町村の合併に伴い、議案第百四十号は振興局の所管区域の変更等について、議案第百四十七号は保健所の所管区域の変更等について、議案第百五十三号は警察署の管轄区域の変更等について、それぞれ所要の改正等を行うものでございます。
 議案第百五十八号は、海南市及び海草郡下津町を廃し、その区域をもって海南市を設置することについて、議案第百五十九号は、日高郡川辺町、中津村及び美山村を廃し、その区域をもって日高川町を設置することについて、議案第百六十号は、西牟婁郡串本町及び東牟婁郡古座町を廃し、その区域をもって串本町を設置することについて、議案第百六十一号は、平成十七年四月一日に設置される串本町の属する郡の区域を東牟婁郡と定めることについて、それぞれ議決をお願いするものでございます。
 議案第百五十二号は、教育関係職員の研修や県民の生涯学習を支援し、教育の振興を図る機関として和歌山県教育センター学びの丘設置条例を制定するものであり、議案第百五十四号は、医薬品及び医療機器等の製造販売業許可申請の審査等に係る手数料の額等を定めるとともに、県立高等学校、和歌山県立高等看護学院及び和歌山県立なぎ看護学校の授業料の改定等を行うものでございます。
 議案第百五十五号は建設事業施行に伴う市町村負担金について、議案第百六十二号及び第百六十三号は訴訟の提起について、議案第百六十四号は和歌山県立情報交流センターの指定管理者の指定について、議案第百六十五号から第百六十九号までは工事請負契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものでございます。         次に知事専決処分報告でございますが、報第十四号及び第十五号は台風二十一号及び二十二号に係る災害緊急砂防並びに台風二十三号に係る急傾斜地崩壊対策及び災害緊急砂防に伴う平成十六年度和歌山県一般会計補正予算について、報第十八号及び第十九号は補正予算による災害関係の建設事業施行に伴う市町村負担金について、報第十六号及び第十七号は平成十六年十月一日のみなべ町における字の名称の変更に伴う和歌山県営住宅条例並びに和歌山県立中学校及び高等学校設置条例の規定の整備について、いずれも急を要したため、地方自治法第百七十九条第一項の規定による専決処分を行い、その承認をお願いするものでございます。
 諸報第二十号から第二十七号までは、地方自治法第百八十条第一項の規定による委任専決処分報告でございます。
 何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(小川 武君) 以上で、当局の説明が終わりました。
 この際、藍綬褒章受章議員に対する記念品の贈呈並びに永年在職議員に対する全国都道府県議会議長会からの表彰状の伝達を行うため、このまま暫時休憩いたします。
  午前十一時三十分休憩
     ─────────────────────
○事務局長(小住博章君) ただいまから、藍綬褒章受章議員に対する記念品の贈呈式並びに永年在職議員に対する全国都道府県議会議長会からの表彰状の伝達式を行います。
 まず、去る十一月三日、地方自治の発展に貢献せられたゆえをもって藍綬褒章を受章されました新田和弘議員に対し、議長から記念品が贈られます。
 新田和弘殿。
  〔議長から記念品を贈呈〕(拍手)
○事務局長(小住博章君) 次に、表彰状の伝達式を行います。
 議員在職二十五年以上で表彰を受けられました町田 亘殿。
○議長(小川 武君) 
    表   彰   状
            町   田       亘   殿
 あなたは和歌山県議会議員として在職二十五年以上に及び地方自治の発展に努力された功績はまことに顕著であります ここに記念品を贈りその功労を表彰します
   平成十六年十月二十六日
                  全国都道府県議会議長会
  〔議長から表彰状を伝達〕(拍手)
○事務局長(小住博章君) 同じく、平越孝哉殿。
○議長(小川 武君) 
    表   彰   状
            平   越   孝   哉   殿
 あなたは和歌山県議会議員として在職二十五年以上に及び地方自治の発展に努力された功績はまことに顕著であります ここに記念品を贈りその功労を表彰します
   平成十六年十月二十六日
                  全国都道府県議会議長会
  〔議長から表彰状を伝達〕(拍手)
○事務局長(小住博章君) 以上で、記念品の贈呈及び表彰状の伝達が終わりました。
 それでは、木村知事の御祝辞をお願いいたします。
  〔木村良樹君、登壇〕(拍手)
○知事(木村良樹君) このたびはえある藍綬褒章を受章されました新田和弘議員、二十五年以上にわたって永年在職議員表彰を受けられた町田亘議員、平越孝哉議員に対し、心からお祝いを申し上げます。
 新田議員におかれましては、和歌山市議会議員を経て平成三年に県議会議員に当選され、通算二十五年以上にわたり議員として地域の発展に尽くされてまいりました。県議会におきましては、総務委員会委員長を初めとする要職を歴任され、諸問題の解決に取り組んでこられました。このたびの藍綬褒章の御受章は、本県の地方自治の発展に大きな御功績があったことによるものでございます。
 また、町田議員、平越議員は、ともに昭和五十四年の初当選以来、今期で七期目になりますが、昭和五十年代から平成の時代にかけては、近畿自動車道紀勢線の南伸を初めとする道路網の整備、半島振興法の成立や企業誘致など、現在の本県発展の礎ともなる重要な時期であり、以来、社会経済の情勢も変遷を経てまいりましたが、今日まで長きにわたり県議会議員として県政の推進に御尽力を賜ってまいりました。お二人とも議長、副議長、各種委員会委員長などを務められ、県政のさまざまな分野においてお力添えを賜っております。
 皆様には、今日に至るまで、ふるさと和歌山の発展のため大変な御努力を賜っており、深く敬意と感謝の意を表する次第でございます。
 国際情勢、国内情勢ともに多事多端ではございますが、変革の動きの中で地方分権の実現に向け一層力を入れてまいりますので、どうか皆様には今後とも健康に留意され、県勢発展に御尽力を賜りますようお願い申し上げますとともに、一層の御活躍をお祈りいたしましてお祝いのごあいさつとさせていただきます。
 おめでとうございました。
○事務局長(小住博章君) 引き続きまして、受章議員及び被表彰議員から、それぞれごあいさつがございます。
 まず、藍綬褒章受章の新田和弘殿。
  〔新田和弘君、登壇〕(拍手)
○新田和弘君 一言、ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、はえある藍綬褒章受章に際しまして小川議長さんから記念品をいただきました。また、木村知事からは過分の御祝辞をいただきました。本当にありがとうございます。
 振り返りますと、昭和五十四年に和歌山市議会議員に当選させていただき三期十二年間、平成三年からは県議会に四期当選させていただき、通算二十五年間、市政・県政に参画をさせていただいてまいりました。この間、親身になって真心から御指導・御支援をいただきました皆様方に、心より厚く御礼を申し上げます。と同時に、和歌山市、和歌山市議会、そして県議会に当選したときの仮谷知事、西口知事、現在の木村知事初め県当局の皆さん方、また県議会の先輩・同僚の皆さん方の御指導・御鞭撻のたまものと、心より厚く御礼を申し上げる次第でございます。大変にありがとうございました。
 今後は、大変微力でございますが、議員は民衆の奉仕者であるとの原点に立ち、県勢発展のため尽力してまいりたいと存じます。皆様の御指導・御鞭撻のほどよろしくお願いを申し上げまして、御礼のごあいさつといたします。大変にありがとうございました。
○事務局長(小住博章君) 次に、被表彰議員を代表されまして町田亘殿からごあいさつがございます。
  〔町田 亘君、登壇〕(拍手)
○町田 亘君 高野・熊野などの紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録された記念すべきこの年に、全国都道府県議長会から永年在職二十五年以上ということで、平越孝哉議員と不肖私が表彰の栄に浴することになりました。僣越ですが、代表して一言お礼を申し上げたいと思います。
 ただいまは、木村知事より身に余る過分なお言葉をいただきまして、心からお礼を申し上げます。
 私たちが県議会に初当選さしていただきましたのは、昭和五十四年の春でした。ちょうどその年は、第二次オイルショック、東京サミットの開催、和歌山県議会百年記念式典も行われた節目の年でありました。高校野球では箕島高校が春夏連覇した年でもあり、現在みなべまで開通した有料道路も海南トンネルを工事中でした。そして春の統一選挙において、定数四十七名の中、私たち今までにない新人十七名が同期として当選さしていただいたのであります。こうして二十五年間、選挙七回と長きにわたり県議会議員として務めさしていただきましたのも、後援会の皆さん方の心温まるお支えと先輩・同僚議員、そして仮谷、西口、木村三知事初め県御当局の皆様方の御指導のたまものであります。関係者の皆さんに、この場をおかりして心からお礼を申し上げます。また、忘れてならないのは家内への感謝であります。
 初めてこの議場に入り、議席の指定で職員から「十番町田義友君」、「三十三番平越孝一君」と父の名前を呼ばれたことも、今は遠い昔の思い出であります。この二十五年間の間に平越君ともども親子二代の議長を務めさしていただきましたのも、感慨深いものがあります。
 今、国の内外の情勢は厳しく、いつどんな激変が起こるか、予測の困難な時代であります。県政に寄せる県民の期待にこたえるべき課題は山積しているだけに、表彰されました私たちも、年月を重ねたこの重みをしっかり地に根を張り、県勢発展のために一層精進・努力を重ねる覚悟でございます。
 今後とも変わらぬ御指導・御鞭撻のほどを心からお願い申し上げ、最後になりましたが、皆さん方の御多幸と御健勝を心からお祈りし、意を尽くせませんが、お礼のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
○事務局長(小住博章君) これをもちまして、記念品の贈呈式並びに表彰状の伝達式を終わります。
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  午前十一時四十四分再開
○議長(小川 武君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、新任の職員を御紹介申し上げます。
 まず、十月十八日、知事公室長に就任いたしました野添勝君を御紹介申し上げます。
 知事公室長野添 勝君。
  〔野添 勝君、登壇〕(拍手)
○知事公室長(野添 勝君) 十月十八日付で知事公室長を拝命いたしました野添勝でございます。
 微力ですが、知事公室の業務に日々真摯に取り組んでまいります。議員各位におかれましては、どうか御指導・御鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。
○議長(小川 武君) 次に、十月十八日、企画部長に就任いたしました高嶋洋子君を御紹介申し上げます。
 企画部長高嶋洋子君。
  〔高嶋洋子君、登壇〕(拍手)
○企画部長(高嶋洋子君) このたび企画部長を拝命いたしました高嶋でございます。
 活力ある和歌山県づくりにさまざまな角度から知恵を出し合い、取り組んでおりますが、そのコーディネートといいますか、そういうものをしております企画部というものの責任の大きさに、実は正直言って身のすくむ思いをしております。
 県民の最善の利益を考えていく、そういう全体の奉仕者であるというふうな、私どもが最初に県庁に入りましたときのその気持ちを忘れずに、県民の皆様の声を謙虚に聞きながら、そして議員各位の厳しい、あるいは温かい、誠意のある御指導を賜りながら、この職務を全力を挙げて全うしたいというふうに思っております。
 どうか、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(小川 武君) 次に、新任者を御紹介申し上げます。
 まず、十月十八日、教育委員会の委員長に就任されました駒井則彦君を御紹介申し上げます。
 教育委員会委員長駒井則彦君。
  〔駒井則彦君、登壇〕(拍手)
○教育委員会委員長(駒井則彦君) 去る十月十八日付をもちまして教育委員会委員長に再任されました駒井則彦でございます。
 微力ではございますが、改めてその職責の重さを自覚し、本県教育の振興のために誠心誠意職務に精励する覚悟でございます。
 今後とも一層の御指導・御鞭撻を賜りますようにお願い申し上げまして、簡単でございますが、ごあいさつといたします。
○議長(小川 武君) 次に、九月二十九日、教育委員会の委員に任命同意され、十月十六日に就任されました樫畑尚久君を御紹介申し上げます。
 教育委員樫畑直尚君。
  〔樫畑直尚君、登壇〕(拍手)
○教育委員(樫畑直尚君) さきの九月県議会におきまして皆様方の御同意をいただき、十月十六日付をもちまして教育委員会の委員に再任されました樫畑直尚でございます。
 もとより微力ではございますが、本県の教育発展のために職務を果たしてまいりたいと考えてございます。
 どうか、よろしく御指導賜りたくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。
○議長(小川 武君) 次に、九月二十九日、教育委員会の委員に任命同意され、十月十六日に就任されました名手滋子君を御紹介申し上げます。
 教育委員名手滋子君。
  〔名手滋子君、登壇〕(拍手)
○教育委員(名手滋子君) さきの九月県議会におきまして皆様方の御同意をいただき、十月十六日付をもちまして教育委員会の委員に就任いたしました名手滋子でございます。
 もとより微力ではございますが、本県の教育発展のため職務を果たしてまいりたいと考えてございます。
 どうぞ、よろしく御指導賜りますようお願い申し上げます。
○議長(小川 武君) 次に、九月二十九日、公安委員会の委員に任命同意され、十月十六日、委員長に就任されました大岡淳人君を御紹介申し上げます。
 公安委員会委員長大岡淳人君。
  〔大岡淳人君、登壇〕(拍手)
○公安委員会委員長(大岡淳人君) 本年九月二十九日、県議会の御同意をいただきまして、十月十六日付で公安委員に再任されるとともに、公安委員による互選の結果、公安委員会委員長に再任されました大岡淳人でございます。
 微力ではございますが、決意を新たにして誠心誠意職務に邁進してまいる所存でございます。
 何とぞ議員の皆様方の御指導・御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げ、簡単ですが、ごあいさつとさせていただきます。
○議長(小川 武君) お諮りいたします。十二月二日、三日、六日及び七日は議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小川 武君) 御異議なしと認めます。よって、十二月二日、三日、六日及び七日は休会とすることに決定いたしました。
 次会は十二月八日定刻より再開し、質疑及び一般質問を日程といたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前十一時五十四分散会

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