平成16年2月 和歌山県議会定例会会議録 第9号(全文)


県議会の活動

平成十六年二月 和歌山県議会定例会会議録 第九号
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議事日程 第九号
 平成十六年三月十八日(木曜日)午前十時開議
  第一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第三十七号から議案第七十二号まで、議案第七十四号から議案第八十一号まで及び議案第八十三号から議案第八十八号まで、報第三号から報第五号まで、並びに請願四件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
  第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
  第三 特別委員会閉会中継続審査の件
  第四 議員提出議案第一号(委員会付託等省略・表決)
  第五 議員派遣の件
  第六 意見書・決議案
会議に付した事件
   一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第三十七号から議案第七十二号まで、議案第七十四号から議案第八十一号まで及び議案第八十三号から議案第八十八号まで、報第三号から報第五号まで、並びに請願四件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
   二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
   三 特別委員会閉会中継続審査の件
   四 議員提出議案第一号(委員会付託等省略・表決)
   五 議員派遣の件
   六 意見書案
出席議員(四十四人)
     一  番       須   川   倍   行
     二  番       尾   崎   太   郎
     三  番       新   島       雄
     四  番       山   下   直   也
     五  番       小   川       武
     六  番       吉   井   和   視
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       町   田       亘
     九  番       東       幸   司
     十  番       浅   井   修 一 郎
     十一 番       山   田   正   彦
     十二 番       坂   本       登
     十三 番       向   井   嘉 久 藏
     十四 番       大   沢   広 太 郎
     十五 番       平   越   孝   哉
     十六 番       下   川   俊   樹
     十七 番       花   田   健   吉
     十八 番       藤   山   将   材
     十九 番       小   原       泰
     二十 番       前   芝   雅   嗣
     二十一番       木   下   善   之
     二十二番       谷       洋   一
     二十三番       井   出   益   弘
     二十四番       宇 治 田   栄   蔵
     二十五番       山   下   大   輔
     二十七番       前   川   勝   久
     二十八番       原       日 出 夫
     二十九番       冨   安   民   浩
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       尾   崎   要   二
     三十二番       中   村   裕   一
     三十三番       浦   口   高   典
     三十四番       角   田   秀   樹
     三十五番       玉   置   公   良
     三十六番       江   上   柳   助
     三十七番       森       正   樹
     三十八番       長   坂   隆   司
     三十九番       阪   部   菊   雄
     四十一番       松   坂   英   樹
     四十二番       雑   賀   光   夫
     四十三番       藤   井   健 太 郎
     四十四番       村   岡   キ ミ 子
     四十五番       松   本   貞   次
     四十六番       和   田   正   人
欠席議員(一人)
     四十 番       新   田   和   弘
 〔備考〕
     二十六番欠員
説明のため出席した者
     知事         木   村   良   樹
     副知事        中   山   次   郎
     出納長        大   平   勝   之
     理事         垣   平   高   男
     知事公室長      小 佐 田   昌   計
     総務部長       宮   地       毅
     企画部長       野   添       勝
     環境生活部長     津   本       清
     福祉保健部長     白   原   勝   文
     商工労働部長     石   橋   秀   彦
     農林水産部長     阪   口   裕   之
     県土整備部長     酒   井   利   夫
     企業局長       西       芳   男
     教育委員会委員長   駒   井   則   彦
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   大   岡   淳   人
     警察本部長      宮   内       勝
     人事委員会委員長   西   浦   昭   人
     代表監査委員     藤   谷   茂   樹
     選挙管理委員会委員長 北   村   亮   三
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       中   原   洋   二
     議事課長       島       光   正
     議事課副課長     藪   上   育   男
     議事班長       鷲   山       智
     議事課主任      尾   崎   善   亮
     議事課主査      土   井   富   夫
     総務課長       土   井   陽   義
     調査課長       宗   野   幸   克
 (速記担当者)
     議事課主任      吉   川   欽   二
     議事課主任      鎌   田       繁
     議事課主査      保   田   良   春
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  午前十時二分開議
○議長(尾崎要二君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時二分休憩
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  午後二時三十二分再開
○議長(尾崎要二君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
  【日程第一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第三十七号から議案第七十二号まで、議案第七十四号から議案第八十一号まで及び議案第八十三号から議案第八十八号まで、報第三号から報第五号まで、並びに請願四件】
○議長(尾崎要二君) 日程第一、議案第一号から議案第二十号まで、議案第三十七号から議案第七十二号まで、議案第七十四号から議案第八十一号まで及び議案第八十三号から議案第八十八号まで、知事専決処分報告報第三号から報第五号まで、並びに今期定例会の請願三件及び継続審査中の請願一件、計四件を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告を求めます。
 農林水産委員会委員長冨安民浩君。
  〔冨安民浩君、登壇〕(拍手)
○農林委員会委員長(冨安民浩君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案三件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第四委員会室において開催し、農林水産部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第七十二号は賛成多数をもって、議案第五十四号及び議案第八十六号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、一つ、ミカンの輸出状況と考え方について、一つ、緑の雇用事業の成果と問題点について、一つ、中国への県産材の輸出について、一つ、間伐材を利用した看板による森林・林業及び地域のPRについて、一つ、食糧自給率について、一つ、高病原性鳥インフルエンザ対策について、一つ、県産ミカン価格の推移について、一つ、食育に対する県の取り組みと組織体制について、一つ、目的を同じくする森林・林業関係予算の一元化について、一つ、農業をやってみようプログラム推進事業と就農支援推進事業について、一つ、梅の研究に対する国の指定試験の今後の取り組みと梅の改植事業について、一つ、山村ビジネス支援事業について、一つ、ヒロメの産品化促進の取り組みについて、一つ、緑の雇用担い手住宅について、一つ、農業をやってみようプログラム推進事業のモデル地区について、一つ、三位一体改革の県予算への影響について、一つ、試験研究機関の人員の配置について、一つ、カゴメトマト栽培進出に対する県の対応について、一つ、和歌山県の果樹ブランド強化対策事業について、一つ、県のミカン振興施策の農家に対する説明と指導について、一つ、漁協合併の推進についてただされました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 建設委員会委員長小原 泰君。
  〔小原 泰君、登壇〕(拍手)
○建設委員会委員長(小原 泰君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案十六件、請願は前会からの継続審査分一件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第五委員会室において開催し、県土整備部、企業局の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第五十七号から議案第六十一号まで、議案第六十三号、議案第七十二号、議案第七十六号、議案第七十九号から議案第八十一号まで、及び議案第八十四号から議案第八十八号までは、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第二号は継続審査すべきものと決しました。
 調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、県土整備部関係では、京奈和自動車道について、国道四百八十号平道路鍋谷トンネルについて、梨子ノ木トンネルについて、地蔵トンネルについて、河川改修について、国道四百八十号三田バイパスについて、みなべインター付近の事故対策について、みなべインター料金所の対応について、第二阪和国道について、世界遺産と風致地区条例について、県営住宅の入居基準について、専門部署の設置について、直轄負担金及び市町村負担金について、南田井ノ瀬橋の工事計画について、湊神前線三菱電機前の信号設置について、全国建築士大会について、防災拠点のコスモパーク加太へのアクセス整備について、田中町地下道の排水問題について、県道上富田南部線の改修事業について、排水性舗装について、企業局関係では、工業用水道料金の改定について、総合管理センターについて、企業局職員の定数について、造成土地の売却について、大新公園地下駐車場についてただされました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 文教委員会委員長山田正彦君。
  〔山田正彦君、登壇〕(拍手)
○文教委員会委員長(山田正彦君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案五件及び請願新規受理分一件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第六委員会室において開催し、当局から付託案件等についての説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第六十四号及び議案第六十六号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第六十五号、議案第六十七号及び議案第七十八号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第三号は継続審査すべきものと決しました。
 次に、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 なお、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、田子ノ浦部屋のけいこ時間の広報について、スポーツ施設の整備について、紀三井寺テニスコートの夜間照明について、児童虐待の対応について、高校の授業料減免について、いじめ・不登校問題について、教員の定数減について、学力診断テストについて、エアコンの設置についてただされました。
 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 総務委員会副委員長須川倍行君。
  〔須川倍行君、登壇〕(拍手)
○総務委員会副委員長(須川倍行君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案二十二件、知事専決処分報告二件、請願新規受理分一件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第一委員会室において開催し、医科大学、看護短期大学部、出納室、人事委員会事務局、監査委員事務局、選挙管理委員会、県議会事務局、知事公室、企画部、総務部の順に当局から付託案件等について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第四十一号から議案第四十四号まで、議案第四十九号及び議案第七十一号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第三十七号から議案第四十号まで、議案第四十五号から議案第四十八号まで、議案第五十号、議案第五十一号、議案第六十二号、議案第七十四号、議案第七十五号、議案第七十七号、議案第八十三号及び議案第八十六号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。知事専決処分報告報第四号及び報第五号につきましては、全会一致で承認されました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第五号は継続審査すべきものと決しました。
 調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、医科大学関係では、地域医療への貢献について、独立行政法人化のメリットについて、情報公開について、知事公室関係では、(仮称)和歌山自立会議について、木質バイオマス利用発電等実用化促進事業について、企画部関係では、大滝ダム建設に関する基本計画の変更について、コスモパーク加太へのカゴメ株式会社の誘致について、南海貴志川線問題について、ブロードバンド整備事業について、紀淡海峡交流及び太平洋新国土軸整備推進について、電子県庁について、観光医療産業について、総務部関係では、市町村合併についてただされました。
 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 福祉環境委員会委員長玉置公良君。
  〔玉置公良君、登壇〕(拍手)
○福祉環境委員会委員長(玉置公良君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案三件、知事専決処分報告一件、請願新規受理分一件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第二委員会室において開催し、福祉保健部、環境生活部の順に当局から付託案件等について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第五十二号、議案第五十三号、議案第八十六号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。知事専決処分報告報第三号は、全会一致をもって承認すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第四号は不採択と決しました。
 調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、福祉保健部関係では、児童虐待防止対策について、鳥インフルエンザ対策について、予算科目名の「婦人」という言葉について、シニアボランティアについて、事業年度繰り越しの老人福祉施設について、新しい高齢者医療制度の創設と特別養護老人ホームのターミナルケアについて、和歌山県子ども・障害者相談センター体育館の整備について、市町村への補助事業と県独自の政策について、授産施設への経営専門家派遣について、老人保健医療費適正化対策事業について、感染症指定医療機関について、医薬品の備蓄について、公立保育所運営費の一般財源化について、保育士試験の受験料と合格率向上について、高齢者の県単独住宅改修補助について、特別養護老人ホームの救急体制について、重症心身障害児(者)通園事業についてただされました。
 次に、環境生活部関係では、予算科目名の「婦人」という言葉について、看板等へのアイドリングストップの啓発内容の記入について、橋本市における産業廃棄物問題を総括する本の作成について、青少年の非行防止対策及び被害の防止対策について、県内案内板の規格の統一について、NPOとの県の委託事業の契約方法について、CO2排出量取引について、温泉の循環型利用について、世界遺産登録後の環境保全についてただされました。
 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。
○議長(尾崎要二君) 経済警察委員会委員長坂本 登君。
  〔坂本 登君、登壇〕(拍手)
○経済警察委員会委員長(坂本 登君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案六件であります。
 また、平成十六年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 委員会は、三月十五日、第三委員会室において開催し、商工労働部・地方労働委員会、公安委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第五十五号、議案第五十六号、議案第六十八号から議案第七十号まで、及び議案第八十六号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 また、調査依頼がありました予算関係議案については、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る委員の主な質問項目を申し上げますと、商工労働部関係では、大型観光キャンペーン事業について、観光振興のためのフィルム・コミッションへの取り組みについて、中国市場進出支援事業の概要及び実績について、中国市場への紀州材の製品等の売り込みについて、県営競輪事業について、新年度における商工労働部の重要施策について、県内の雇用状況について、就職活動パワーアップセミナー事業について、観光産業ネットワーク化について、中心市街地活性化基金事業について、公安委員会関係では、組織犯罪対策課の設置の背景及びその効果等について、ヘリコプターテレビシステムの概要及び活用事例について、和歌山東留置管理センターの建設効果について、今日の犯罪情勢に対する県警察の具体的な取り組みについて、所有者不明の放置自動車の撤去取り扱いについて、NPO法人に関する苦情等の警察への相談状況について、刑法犯の検挙率の状況について、無許可マッサージ店等の取り締まりについてただされました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 予算特別委員会委員長町田 亘君。
  〔町田 亘君、登壇〕(拍手)
○予算特別委員会委員長(町田 亘君) 予算特別委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案二十件であります。
 委員会は、まず三月十一日、十二日の二日間にわたり第一・第二委員会室において開催し、総括質疑を行い、質疑終了後、直ちに議長を通じ各常任委員会に対し部局別質疑・調査を依頼したところであります。その調査結果の報告を受けて、三月十七日に第一・第二委員会室において委員会を開催し、慎重に審査いたしました結果、付託を受けました議案第一号、議案第五号、議案第九号、議案第十九号、議案第二十号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第二号から議案第四号まで、議案第六号から議案第八号まで、議案第十号から議案第十八号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、総括質疑での付託議案に係る各委員の主な質疑項目を申し上げますと、公共工事発注に対処する県の姿勢について、三位一体の改革と県財政、県民生活への影響について、雇用・経済対策について、地震に強い町づくりについて、高野・熊野世界遺産に対しての基本的な考え方について、世界遺産に関する予算編成について、シンポジウムで出された県に対する要望や意見と予算編成について、和歌山市など登録地以外も入れた全県一丸となった世界遺産観光ルートの実現について、官民一体となった取り組みの実現に向けた民間団体等の連携について、県産材の海外輸出について、企業造成地の販売促進について、有害鳥獣の被害状況と対策についてただされました。
 以上をもちまして、予算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 以上で、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより、委員長の報告に対する質疑に入ります。──質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 まず、藤井健太郎君から反対討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 四十三番藤井健太郎君。
  〔藤井健太郎君、登壇〕(拍手)
○藤井健太郎君 議長からお許しをいただきましたので、日本共産党県議団を代表して、議案第一号、五号、九号、十九号、二十号、四十一号から四十四号、四十九号、六十四号、六十六号、六十八号、六十九号、七十一号、七十二号、七十九号の十七件について、反対の立場から討論をいたします。
 新年度予算は、国の三位一体改革の初年度予算として県財政に大きな影響を与えるものとなっています。国は、新年度から二〇〇六年度までの三年間に国庫補助負担金について四兆円程度を廃止・縮減し、地方が主体となって実施する事業については基幹税を基本に税源移譲を行う、地方交付税については財源保障機能を見直して縮小するとしています。義務教育費国庫負担金の一般財源化など、地方での裁量の余地がほとんどない義務的負担金を一般財源化して税源移譲交付金や所得譲与税に置きかえても、住民サービス拡充のための財源がふえることにはなりません。その上、地方交付税は大幅に削減され、本県においても交付税の不足分を補う臨時財政対策債を含めて、新年度は前年度比で二百八十六億円の歳入減となっています。
 地方交付税は、自治体間の財源調整の役割とともに、地方の固有の財源として保障されるべきものです。地方財政法が定める国の事情から地方へ財政負担を転嫁させてはならないとする規定から見ても問題があり、国に対して地方交付税削減の中止を求めるべきです。
 県は、国庫補助負担金や地方交付税の削減を含めた三位一体絡みの歳入減二百九十億円への対応として、職員定数の削減、人件費の人事委員会勧告に基づかない単独のカット、既存事業へのマイナス一〇%ガイドライン設定、県単独公共事業の三%カット、基金からの繰り入れなどで対応しています。新規事業の財源は事務事業の見直しや基金繰入金によって生み出したもので、高野・熊野の世界遺産登録に向けた諸事業、雇用景気対策、大地震への備え、鳥獣被害対策、看護師養成、少人数学級など、県民要求にこたえた一定の前進も見受けられます。より重点化、効率化したと言われますが、しかし、一方で職員定数の削減、既存事業の廃止・縮小や補助金カットは、県内産業の育成や県民生活に少なくない影響を与えることも指摘しておきたいと思います。県内生産団体、商工業団体への少額補助金のカットが進められていますが、コスモパーク加太に誘致しようとする大手の一民間企業に対する県の姿勢と比較すれば、県民のなりわいでもあり生活の糧を得るところの県内産業の自立性を高め、経営安定化に向けた一層の支援が必要であることは明らかです。
 教育予算では、県立高校普通教室へのエアコン設置を進める一方で、学校体育施設の整備が先送りされています。また、エアコン設置に伴う電気料を十七年度から授業料に年間五千円を限度として加算して保護者負担に転嫁するとしています。県立高校の施設の建設事業費について、住民に対し直接、間接を問わず負担を転嫁してはならないとの地方財政法の規定から見ても疑問が残ることや、景気低迷と県民所得の減少傾向が続く中で授業料の減免者数がこの四年間に全日制で倍近くに、定時制で四倍になっていることからも、保護者に負担を転嫁するべきではありません。また、新年度も学力診断テストを行うとしていますが、今年度の総括も結果分析もないままに同規模のテストを今後毎年実施していくということには大きな問題があります。
 福祉分野では、高齢者向け住宅改造助成の金額引き下げ、補装具自己負担分の町村補助分のカットなどが行われ、乳幼児医療費助成の拡充や老人医療費の所得制限の緩和、小規模作業所・通所授産施設への国費カット分への補助を求める県民要求の実現も阻まれています。
 地方自治体の仕事は住民への奉仕であり、その担い手が地方公務員です。職員数の過度な削減は、住民サービスの低下にもつながってきます。知事部局では二十名の職員定数の削減が提起されていますが、その内容は、農林水産総合技術センターの開設で事務を集約し、うめ研究所と畜産試験場に一名ずつ事務職を残すものの、県内に残る他の八カ所の試験場からは事務職を引き揚げるとしています。今日、鳥インフルエンザを初め食の安全性への取り組みが重視されている折から、地域と直結した保健所、家畜保健衛生所や試験研究機関の体制強化が求められているところです。教職員定数の百七十九名の削減も、児童生徒の自然減に伴う削減のみではなく、県単独負担教員を五十名近く削減しようというもので、少人数学級のより前進を阻むものとなっています。
 県内産業や県民向けの予算が数万円、数十万円規模であっても見直しや縮小・廃止が進められていますが、特殊法人で収支の先行き不透明な関西国際空港の二期工事への出資金や大滝ダム負担金などの国直轄事業への負担金、IT関連のシステム構築などは十数億円という規模での支出であるにもかかわらず、あらゆる事業を聖域を設けず見直すとしながら、その事業のあり方、単価や事業費の見直しが進められたようには思えません。とりわけ大滝ダム負担金については、事業費増加の原因者は国であり、その責任をあいまいにしたまま事業費の追加ということで県民負担を求めてくることには到底納得がいかないところです。また、高度化資金などの融資事業、土地造成や駐車場事業など、一部特別会計において独立採算制を原則とする事業の性格からかんがみてこれまでの運用について不透明な点があることや、土地売却や利用者収入の見通しなどに不安を残すものとなっています。
 最後に、請願第四号は、年金制度の抜本改革と国庫負担二分の一の早期実現を求める意見書の提出について、当該の常任委員会で不採択となったものです。基礎年金への国庫負担を二分の一に引き上げることは、九四年の年金制度改定の際に国会で決議され、二〇〇四年度までに実施することが法律で明記されています。それがさらに先送りされようとしているもとで早期実現を求める立場から、不採択となったことに反対をするものです。
 以上で、討論を終わります。
○議長(尾崎要二君) 次に、大沢広太郎君から賛成討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 十四番大沢広太郎君。
  〔大沢広太郎君、登壇〕(拍手)
○大沢広太郎君 お許しをいただきましたので、自由民主党県議団を代表いたしまして、本二月定例議会に提案されている平成十六年度当初予算関係議案並びに諸議案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。なお、新生わかやま県議団、公明党県議団、県民クラブの各会派も賛成という立場で同じ認識のもと、私の方から討論させていただきます。
 まず、平成十六年度当初予算案でありますが、厳しい経済・財政状況が続く中、加えて国の三位一体改革による国庫補助負担金の縮減、予想をはるかに超える地方交付税と臨時財政対策債の大幅削減が行われ、極めて難しい予算編成であったと思いますが、県当局には、人件費や公債費の大幅縮減、各般の事務事業を根本から見直すことによる合理化、効率化などに全庁挙げて真摯に取り組まれ、県財政の安定的運営と健全性の確保に最大努められたことは高く評価されるものと考えております。
 一方、地震防災対策や雇用対策、高野・熊野の世界遺産登録を機とした地域振興、県産品、県産材の振興などに財源を重点配分し、当面する課題への対応や地域資源を最大限に活用した活性化施策に積極的な取り組みがなされ、めり張りのきいた内容充実の予算となっております。
 また、健康・福祉、食の安全や治安の確保など、県民生活に密接にかかわる分野についても、新たな視点を加えよりきめ細やかな対応がなされるとともに、NPOを今後の公的サービスの重要な担い手と位置づけ、その育成、協働への積極的な取り組みが盛り込まれるなど、県民の立場に立った県民主導による事業が展開されております。
 このように、平成十六年度当初予算案は、自主・自立の地域経営を目指し果敢に挑戦する予算として、県民の期待に十分こたえられるものであります。
 また、その他の諸議案につきましても、現下の厳しい財政状況に対応するための職員給与のカット継続に係る条例や外郭団体の見直しに伴う県立施設の管理運営委託に係る条例の改正、南部町と南部川村の合併に伴う町村の廃置分合に係るものなど、その内容はいずれも必要かつ適正なものであります。
 この上は、これら諸議案に盛り込まれた各般の施策を迅速に執行し、成果を上げることが、県民への負託にこたえる上で最も肝要と考えるところであります。
 我々自由民主党県議団、そして各会派といたしましては、以上申し上げました認識のもと、今議会に提出されている平成十六年度当初予算関係議案並びに諸議案について、原案どおり成立することを期するものであることを申し上げ、賛成の討論とさせていただきます。
○議長(尾崎要二君) これをもって、討論を終結いたします。
 これより、採決に入ります。
 まず、議案第一号、議案第五号、議案第九号、議案第十九号、議案第二十号、議案第四十一号から議案第四十四号まで、議案第四十九号、議案第六十四号、議案第六十六号、議案第六十八号、議案第六十九号、議案第七十一号、議案第七十二号及び議案第七十九号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議案第二号から議案第四号まで、議案第六号から議案第八号まで、議案第十号から議案第十八号まで、議案第三十七号から議案第四十号まで、議案第四十五号から議案第四十八号まで、議案第五十号から議案第六十三号まで、議案第六十五号、議案第六十七号、議案第七十号、議案第七十四号から議案第七十八号まで、議案第八十号、議案第八十一号及び議案第八十三号から議案第八十八号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、知事専決処分報告報第三号から報第五号までを一括して採決いたします。
 本件に対する委員長の報告は、いずれも承認であります。
 本件を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立全員であります。よって、本件はいずれもこれを承認することに決定いたしました。
 次に、議請第四号を採決いたします。
 本請願に対する委員長の報告は、不採択であります。
 本請願を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、ただいま採決いたしました請願を除くその他の請願三件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。本請願はいずれも委員長の報告のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、本請願はいずれも委員長の報告のとおり決定いたしました。
  【日程第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件】
○議長(尾崎要二君) 次に日程第二、常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、それぞれ閉会中の継続審査として付議することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第三 特別委員会閉会中継続審査の件】
○議長(尾崎要二君) 次に日程第三、特別委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。人権問題等対策、関西国際空港対策、防災等対策、半島振興過疎対策及び予算の各特別委員会に付議されたそれぞれの問題について、さらに閉会中の継続審査とすることにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第四 議員提出議案第一号】
○議長(尾崎要二君) 次に日程第四、議員提出議案第一号議会の議員の報酬の特例に関する条例案を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第一号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
  【日程第五 議員派遣の件】
○議長(尾崎要二君) 次に日程第五、議員派遣の件を議題といたします。
 お諮りいたします。本件については、会議規則第百十三条の規定により、お手元に配付しております文書のとおり議員を派遣いたしたいと思います。これにご異議ございませんか
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第六 意見書・決議案】
○議長(尾崎要二君) 次に、日程第六に入ります。
 和議第十五号「大滝ダムの基本計画変更は国の責任において行うよう求める意見書(案)」、和議第十六号「地方交付税削減に反対する意見書(案)」、和議第十七号「暮らしを支える年金制度の確立を求める意見書(案)」、和議第十八号「日朝協議による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書(案)」、和議第十九号「北朝鮮による拉致問題の早期解決に関する意見書(案)」、和議第二十号「地球温暖化防止のための森林吸収源対策の確実な推進を求める意見書(案)」、和議第二十一号「高齢者福祉施設の整備に関する国庫補助についての意見書(案)」及び和議第二十二号「地方分権推進のための三位一体改革の実現に関する意見書(案)」を一括して議題といたします。
 案文は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、いずれも提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 これより、採決に入ります。
 まず、和議第十五号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第十六号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第十七号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第十八号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第十九号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾崎要二君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に、和議二十号、和議第二十一号及び和議第二十二号を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。本案をいずれも原案のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾崎要二君) ご異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議はすべて終了いたしました。
 議員並びに関係各位には、長期間にわたりご精励を賜り、心から感謝申し上げます。皆様には、健康にご留意の上、県勢発展のためますますご活躍されますよう祈念いたします。
 これをもって、平成十六年二月定例会を閉会いたします。
  午後三時十五分閉会

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