平成15年6月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(村岡キミ子議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 四十四番村岡キミ子君。
  〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 おはようございます。議長のお許しを得ましたので、早速、質問に入らせていただきます。
 三点についてご質問を申し上げてまいりたいと思います。
 一つは、准看護師の資格教育の問題であります。二つ目には、感染症対策についてであります。三つ目は、女性相談所のありようについての質問をさせていただきます。
 まず初めに、准看護師から看護師への移行教育の問題についてであります。
 既に皆さん方もご存じであろうというふうに思いますが、看護師という名は一つでありますけれども、資格制度については二通りの制度があります。一つは高校卒業以上の教育最終年をした看護師への道と、それともう一つは中学校卒業程度の学歴を有した者の准看護師制度というものがあります。多くの人たちは、現場の白衣の姿を見ると、みんな同じ教育を受けてきた看護師さんであろうというふうに思われていると思いますけれども、しかし内実はこうした二通りの資格制度がありますので、職場においても、業務の内容も一部分は違いますが、九割方は同じ業務をこなしているというのが現実です。
 そこで私が問題にしているのが、この中学校を卒業してからの准看護師制度の問題であります。
 長い間、この准看護師の皆さんたちは、現場の中で医療と看護の中心的な担い手として頑張ってこられました。これは、昭和二十六年に制定をされまして、あの戦後の中で看護婦が大変不足をしているという状況の中で即席的な教育制度としてつくられ、身分があいまいにされながらも制度としてはこれまで続いていますし、今後もまだ続くであろうというふうに考えております。多くの准看護師の皆さんたちは、正看への道を模索をしながらも、現場の実態から、また経済的な理由の中から進学できない人たちもたくさんいます。しかし、准看護師としても立派な技術を持ちながら、経験豊かな中で多くの患者さんたちの介護、そして地域の医療を支えてきたことには変わりありません。そうした人たちは、この間、一貫して看護師制度は一本化すべきだということで闘いを続けてまいりました。やっとの思いで、今その進学への道が一部分でありますけれども、光が当たったというところに来たというふうに思っております。
 今、准看護師から正看への道はあります。それは、中学校を卒業して准看護師の養成を二年間受けまして知事の検定試験を受けて制度をとる道で、そしてその後三年間の実務経験を経なければならないという条件がつく中で進学をすることができます。それは、進学課程の二年制教育です。そこを受験をして、二年間の教育を受けまして、国家試験を受けられるという資格を取りまして、そして合格すれば正看という形になるわけです。大変長い道のりをたどらないと、これはなかなかかなうものでありませんし、全国的にも、また和歌山県下においてもこの進学課程に進む養成所が現在では一カ所しかありません。定員も四十五名になります。そういう点でも、今度の厚生労働省が決めた移行教育というものは非常に大きな意義があるというふうに思います。
 厚生労働省は、本年三月二十六日、看護職員の資質の向上を図る方策の一つとして、十年以上の就業経験を有する准看護師を対象にした新たな二年課程通信制の教育制度を創設いたしました。そして、その実施を来年の四月というふうに決めて、各都道府県知事に通知をされたところであります。これは、先ほども申し上げましたように、現場で働く准看護師や医療関係者らが准看護師養成制度を廃止し、看護制度一本化を目指して、さまざまな国民的運動を進めてきたことの前進だと言えると思います。准看護師はもちろん、医療関係者に歓迎されていることは確かであります。やっと看護制度に改善の光が当たった、こう喜びながら受講への声も広がり始めてまいりました。民間医療機関では、経営者も含めてこうした准看護師の人たちの進学教育を積極的に受けとめておられます。ぜひ、この機会に受講することを勧めてまいりたいというふうにおっしゃっています。
 このたびの移行教育は、既存の養成所が開設することになっております。そして、国からはこれといって指定することはありません。あくまでも、それぞれの養成所の判断にゆだねられているからです。修学年限は二年間以上としています。放送大学などで理論を学習し、その修得した単位も養成所の単位に振りかえられるということになりました。そして、臨地実習として、紙上事例演習として、文章で示された架空の患者について看護展開のレポートを提出して単位を取るということになっています。さらに、実習といえども経験を長く積んでいるわけですから、それを省いて病院の見学というふうになりました。面接授業をするということもあります。そして、全単位が六十二単位で、総時間数二千百時間を修了すると看護師の国家試験を受けることができます。これに合格すれば、看護師となることになります。
 厚生労働省は来年四月開設を大体八校だろうというふうに目標を持っていますが、その申請が九月十日までとなっております。果たして、全国で幾つ申請されるであろうか、また本県に開設される養成所は本当にあるのかどうか、こういった点でも大変心配をするところであります。
 開設するには、新たに二年課程通信制の専任教員七名、当分の間は五名でもよいといたしておりますし、それとペーパーが出される中での添削指導員十名、そして事務員一名の人材確保が必須条件になっております。今の県の財政状況などを考えると大変苦慮されるということも十分理解するところであります。しかし、これまで県下の医療や看護を長い間支え、さらに今後も支え続けるでありましょう四千八百三十五名の准看護師たちの看護師になりたいという願いに心を砕いていただいて、行政としてこたえていただきたいと考えるものです。
 県は、これまで看護師不足を解消すべく看護師需給計画を策定してまいりました。そして、その充足のために看護師学校養成所をふやしてもきました。そして、院内保育所への県単独補助制度を進めるなどして随分努力をされてきたことは認めます。ようやく平成十二年度から看護師の就業者が准看護師の就業者を上回るほどに大きな成果を見るに至っているところです。国の移行教育は、看護分野に優秀な人材確保と医療の高度化と専門化に対応し、何よりも患者の安全確保をしながら看護業務が進められるのに必要な人員確保が必要です。そして、看護師の資質のレベルアップにつながることは間違いありません。厚生労働省の養成所設置に係る申請は、先ほども申し上げましたように九月十日が限度です。県下の看護師養成校は、現在七カ所にふえています。まず、民間に先立って県立看護学校に二年課程通信制の設置を強く求めたいと思いますが、知事、あなたは看護教育についてどのような所見をお持ちなのでしょうか、そして四月実施を強く望むものですが、いかがお考えなのでしょうか。教えていただきたいと思います。
 二つ目に、感染症対策についてお尋ねを申し上げます。
 きょうの新聞を見てみますと、WHOが北京で中国衛生省と共同記者会見をした。そして、新型肺炎で北京を対象にした渡航延期勧告と流行地域指定を解除したと発表いたしました。これで、新型肺炎に関するWHOの渡航延期勧告はすべて解除され、台湾とトロントに対する流行地域指定を残すのみとなったと、このように報道いたしております。SARSについての感染対策は一定度進み、そして指定地域を解除したということは非常に喜ばしいことだというふうに思うところです。また、六月二十二日でありますけれども、同じように世界保健機構は、二十日までに報告された新型肺炎の感染者は、三十二カ国地域で八千四百六十一人で、前日比一人減、新たな患者の発生は三月十七日統計を取り始めて以来、初めて報告がなかった。死亡も八百四人と前月と変わらず、感染拡大がほぼ終息したとして報道いたしております。そして十九日には、WHOが三月十二日、SARSに関する初警告を出してから百日目、SARSは明らかに制圧されつつあるとしながらも、冬季の再発も懸念されることから、少なくとも一年間は現在の警戒態勢を続ける必要があることも強調しています。そして、新型肺炎の発症地とされる中国南部広東省では、SARSと同じウイルスが発見されたハクビシンや蛇など野生動物料理が食卓から姿を消した。売買が禁じられ、有名レストランも閉店を始めている。このハクビシン飼育農家もその影響をもろに受けているとも伝えています。さらに、SARSの流行の影響で、中国から日本に輸入されていた脳梗塞の治療薬ウロキナーゼの原材料の尿成分がSARSの感染予防を理由に輸入がとまっていることも伝えております。私は、患者の治療に影響がないのかという心配もするところであります。
 こうして、さまざまな分野に、また国々に思わぬ影響が発生するものだということを今度のSARSの問題で、改めてその重大性と怖さを感じているところであります。日本でも、台湾医師の宿泊ホテルなど、旅行先のところではキャンセルが相次ぐといった状態も続きました。そして、営業にも影響を及ぼしたということも大きく報道されたところであります。
 一方、厚生労働省は、二十日、新型肺炎SARSを感染症法の指定感染症に指定をすることを決めたようであります。そして、指定されますと、一年間に限ってエボラ出血熱などと同じように最も危険な一類感染症に近い措置がとれるよう指定をしたところであります。まだまだ私たちは、このSARSについて、あるいは他の感染症についても安心ができないところにあるのでしょうか。日常的に感染症の予防という観点からも、うがいや手洗いの励行が肝心であるということもわかりましたし、そんな啓発教育や正しい知識の普及が必要であるかということも多くの県民の皆さん方にこれからも知らせ続けなければならない、このことも感じたところです。
 また、こんな記事も載っておりました。アメリカで多数の死者を出している西ナイル熱についてでございます。ウイルスの日本国内侵入は時間の問題だと懸念されているとした上で、これから蚊の発生シーズンが始まります。それを前にして、新たな感染症対策が求められるところです。西ナイル熱は、野鳥などからヤブカ、イエカを介して感染が広がる特徴があると言われます。米国では、昨年の死者が二百八十四人、ことしはもう既に三月十二日までに二百七十七人の方が亡くなっているということも報じているところです。県は、SARS対策にいち早く今回取り組まれました。さきのO157のあの教訓が大いに生かされたのではないかと思うところです。
 私も、この間、健康セミナーに参加をいたしました。そして、専門家の話や、県のSARS対策についても講演を聞き、勉強をさせていただいてまいりました。そして、このSARS対策の一つとして、患者を輸送するトランジットアイソレーターによる患者搬送、また陰圧制御装置を設置された第二種感染症指定病室も紀北分院で見せていただくこともできました。また、防護服で勤務する看護師や保健所の職員のてきぱきした行動に少し安心したところですけれども、病室の入り口のドアや窓の気密性は求められないのか、大変気になる思いが残っております。
 最も県民に身近な相談窓口となりました保健所の問題でありますが、これに対しては二十四時間体制でありますから、保健所の体制も大変だったと思うわけです。人的、物的体制が十分とられたのでありましょうか。相談はたくさんあるわけですけれども、こんな問い合わせもあったそうです。中国のお土産をもらったが食べてよいのだろうか、また、ブラウスを送ってきたけれども着てもいいでしょうかなどといった相談もたくさんあったと聞きます。こうした相談の内容を見てみますと、いかに早く正しい知識を、また県民の皆さん方に情報として公開を迅速にするということが問われるというふうにも私は感じたところです。
 そこで、二十四時間体制にふさわしく、保健所の人員をふやすとか、そういった条件が果たしてどのように整えられてきたのでしょうか、福祉保健部長の答弁を求めてまいりたいと思います。
 私が特に気になったことをひとつここでお尋ねをしておきたいと思います。医療体制の問題であります。
 感染症指定医療機関の指定について、配置基準を定めております。特に第一種感染症指定病院が和歌山県に一カ所、二床を設置しなければならないことになっております。しかし、県は大阪府の市立泉佐野病院に委託をしているという現状です。なぜなのでしょうか。和歌山県には数多くの公立病院等もありますが、なぜ市立泉佐野病院なのか、このことをお聞きしたいと思います。
 そして、第二種感染症指定病院についても、二次医療圏内に人口に応じて指定をすることになっております。人口三十万人未満に対しては四床、そして人口三十万人以上、百万人未満では六床が必要と定められています。そこで、和歌山、海南二次医療圏に指定病院がないという状態であります。担当者の説明では、かつて和歌山市の隔離病舎であった城南病院を来年三月三十一日まで特別措置として指定をしております。指定はしているものの、実態は施設としては稼働をしていないし、指定病院としてのマンパワーの確保も危惧される状況にあります。良質な医療と療養環境が提供できるのかも大いに疑問視するところです。こんなことが許されるのでしょうか。直ちに基準を満たした指定病院に改めるべきだと私は思います。答弁を求めたいと思います。
 三つ目の女性相談所に係る問題についてお尋ねをいたしてまいります。
 ご存じのように、女性相談所は、売春防止法に基づき、日常生活上、何らかの問題を抱えている女性のために昼夜問わず相談を行うほか、必要に応じて一時保護、女性保護施設なぐさホームに入所等の支援のほか、併設されたDV法──配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律──に基づく配偶者暴力相談支援センターとしての保護、自立支援も行うところであります。
 相談所の相談員は、常勤五名、非常勤十名、非常勤相談員は主に夜間休日勤務の電話相談となっています。ほかに、心理判定員一名、嘱託医師一名は必要に応じて出勤をするということになっております。夜の宿直者は現在十二名ですが、資格も何もございません。いわゆる宿直業務のみです。所長を含む常勤職員は、相談ばかりではなく、裁判所、そしてハローワーク、市役所、弁護士事務所などに付き添いとしての仕事が多岐にわたります。休む間もなく忙しく勤務している状態であります。
 女性相談所の相談件数も、年ごとにふえてまいりました。平成十年度と平成十四年度を見てみますと、平成十年度の件数は二千五百十一件です。そのうちDV件数は二百九十一件。そして平成十四年度になりますと、総数三千三百四十九件、うちDVが五百六件で一五%ふえているということになります。平成十五年度からは、相談員も二名ふやして、夜間、休日の相談にも対応しておられます。その休日、夜間相談件数は二百八十三件、うち七十七件がDVの相談となっています。
 次に一時保護はどうかと言いますと、平成十年度二十七件、うちDVは十二件であります。そして、平成十四年度は七十一件とふえて、そのうち三十七件がDVです。何と五二%を占めている状況にあります。では、一時保護された方々が年間どれぐらいその施設に入所したかということであります。その在日数は、平成十年度は二百二十五日でした。しかし、平成十四年度では七百五十四日、十年度の三倍以上とふえております。
 そこでお世話になった方の話でありますけれども、その方は、私がお世話になったときは、たまたまだかわからないけれども、一部屋六畳に三人、四人となり、心が休まるどころか、いらいらしてどこに身を置いていいのか大変苦しかった、せめて六畳の間には二人が限界だし、子供のいる人は一部屋にしてあげないと大変だと、こう語っておられたのも印象的です。そして本県の女性相談所は、女性保護施設とDVの一時保護施設が併設しているという条件にあります。現在五室、そして一室は六畳でありますから、このふえ続ける点から見ても大きく不足しているのではないかというふうに思うわけです。心身ともにぼろぼろになり、恐怖と不安からやっと解放されたいと思う気持ちからすれば、プライバシーを守ることはできないばかりか、ゆったり静かに体をいやしたい、そしてこのことを実現するための施設であってほしいと、私は心から願うものです。私も、何回か相談所にお邪魔いたしまして、施設についても、また現状についてもお聞かせいただいてまいりました。
 福祉保健部長、あなたは女性相談所の施設状況をどのように見ておられるのでしょうか、そのお考えをお聞かせいただきたい。
 私は、一時保護でお世話になられた三人の方から話を聞いてほしいと呼ばれました。そして、いろいろと聞いてまいりました。そのごく一部を紹介し、一度検討をしていただきたいと思うわけです。その方たちは、こう話しておられました。自分たちは、身も心もばらばらになって、自立しなければと思いはするものの、帰る家も今はない、金もない、仕事もない、そしてなかなか見つかりそうにもない、といってどんな仕事をしたらよいのかさえ考えがつかないで大変苦しんでいる、パートに行っても、周りを気にして落ちつかない、気持ちが沈んで何もしたくない、情報提供はとてもありがたいが、自立するための職業訓練のできる施設と居住できる施設が一緒になったものをつくってもらえないだろうか、このように自分の気持ちを切々と涙ながらに訴えられました。
 いかがでしょうか。女性相談所の隣に四百坪でしょうか、五百坪でしょうか、県の公有地が空き地となっています。この空き地に、この方々が訴えていらっしゃる職業訓練と居住を兼ね備えた自立支援施設建設を願うものですけれども、いかがなものでしょうか。ぜひ検討していただきたい。福祉保健部長の所見を伺いたいと思います。
 女性相談所の周辺は、夜になると大変暗く、また安全とは言い切れない環境にあります。いつ入所者の夫や恋人が危険物を持ってくるかもわかりません。昼夜問わずの安全対策が望まれると考えるものです。周辺を外灯などで明るくするとか、警察のパトロールを強化してもらうとか、何とか安全対策はしていただきたいというふうに思っていますが、どのように現在取り組まれているのでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。
 以上で、第一回目の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(尾崎要二君) ただいまの村岡キミ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 看護教育の重要性ということについては、私も昔から非常に認識しているところでございまして、就任直後すぐに看護短大の四年制化に着手いたしました。来年、これが開校できるということになりました。
 ただ、ご質問の中にありましたように、医療の大きな部分を担っている准看護師の人が看護師になるということに非常に隘路があるということは十分存じておりまして、今回二年制の通信制というのが導入されるというふうなことは、これは僕は非常にすばらしいことだというふうに思っております。ただ、最初は全国で七カ所か八カ所ぐらいであろうということと、それからもう一つは教員の確保と、なかなか難しい問題があるわけですけれども、県としては、この問題に関係機関と協議しながら積極的に対応したいという気持ちは持っております。
 現在、和歌山県では、准看護師の人が看護師へ行くことの意向調査を実施しているところでございます。こういうふうなものを受けまして、来年の四月からということでございましたけれども、この移行教育の実現については来年度か再来年度ぐらいに考えていくようなことで検討していきたいと、このように思っているところでございます。
○議長(尾崎要二君) 福祉保健部長白原勝文君。
  〔白原勝文君、登壇〕
○福祉保健部長(白原勝文君) まず、感染症対策の三点についてお答えいたします。
 一番目の、保健所の体制強化についてでございます。
 保健所は、住民の健康、保健、福祉の保持と向上を図るため各種事業を実施しております。とりわけ健康危機管理につきましては、病院、消防、市町村等の関係機関と連携体制をとり対応できるようにしております。そうした中、今回のSARSへの対策につきましては、早期に相談窓口を設置し、当番制及び他の部署の応援により二十四時間体制をとり、約二百五十件の相談を受け、県民の不安解消に努めてきたところでございます。また、関係機関との間で健康危機管理連絡会議を開催し、情報提供や対応等協議しております。
 SARS等の感染症対策には、市町村の枠を超えた広域的な対応と、また専門的な対応も必要で、その中心を担う保健所の果たす役割と責任は大きいものがございます。今回は幸いにも患者の発生はなかったものの、今後不測の事態も念頭に置きながら、保健所職員のみならず、各振興局、また県職員全体による応援体制等も検討することとし、保健所における感染症対策の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、第一種感染症指定病院の確保についてでございます。
 第一種感染症指定医療機関は、平成十一年の感染症法の改正により知事が県内に一カ所整備することとされておりますが、本県はまだ第一種感染症指定医療機関はございません。このため、市立泉佐野病院と契約し、一類感染症患者発生時に対応するため二床を確保しております。しかし、今回のSARSの発症を契機に、できるだけ早く県内での整備が図れるよう検討してまいりたいと考えております。
 なお、一類感染症につきましては、感染力、罹患した場合の重篤性と危険性が極めて高い感染症で、その対応には特別な施設、設備、また医療体制を必要とします。これらを設置し維持するためには、非常に大きな負担となってまいります。そうした意味で、平成十一年に県に一カ所設置が定められたところでございますけれども、この時期、県立医大の附属病院に設置を検討したところでございますが、ちょうどあいにく新築工事が終了しておりまして設置が困難であったということで、また新たにつくるとなれば工事費が四億円かかるというような状況の中で市立泉佐野病院と契約をしているところでございます。なお、これにつきましては、年間一床七十五万円、二床で百五十万円でお願いをしているところでございます。
 次に、和歌山医療圏における第二種感染症指定病院の確保についてでございます。
 第二種感染症指定医療機関については、二次医療圏に一カ所整備することとされており、和歌山医療圏──これは海南も含みます──については和歌山市立城南病院を指定しております。しかし最近、医師の確保や設備等の問題が生じたことから対応が困難となっているため、赤痢やコレラなどの患者が発生したときは、一時的に他の第二種感染症指定医療機関に収容することとなっております。こうした状況のもと、和歌山医療圏での第二種感染症指定医療機関を新たに確保する必要があるため、現在他の医療機関と交渉しております。早期に整備できるよう一層の努力を図ってまいりたいと考えます。
 続きまして、女性相談所に係る問題の三点についてお答えいたします。
 まず、安心して過ごせる部屋の確保についてでございますが、女性相談所の一時保護所や女性保護施設の居室規模については基準を満たしております。しかし、配偶者等から暴力を受けた女性の置かれている環境や心身の状況を理解するとともに、安心して生活できる空間を確保し、プライバシーの保護にも注意を払う必要があると考えます。このため、本年四月から新たに母子生活支援施設等への一時保護委託も実施し、被害者保護の充実に努めておりますが、DVに関する相談件数や被害者が増加する中、議員ご指摘のような課題も出てきております。今後とも、入所者の心情や人権等に配慮した対応ができるよう検討してまいりたいと考えます。
 次に、女性相談所の空き地の活用についてでございます。
 女性相談所は、DV被害者や生活の困窮者等を一時保護し、自立を支援しております。先ほどもお答えいたしましたように、DV被害者の入所者が増加する中で、相談や保護、支援の方法を検討する必要があります。今後、隣接している母子生活支援施設県立すみれホーム等のあり方も含め、当用地の活用方法等を総合的に検討してまいりたいと考えております。
 次に、安全対策についてでございます。
 入所している女性の安全確保を図るため、人の気配を察知するセンサーライトを四カ所設置しているほか、警備会社と契約し四カ所に防犯カメラを設置して、速やかに警察に連絡できる通報システムを導入しております。さらに、今年度、玄関に不法侵入者立入禁止の看板を設置したほか、最寄りの警察による巡回パトロールを実施しております。今後は、警察の巡回回数をふやすなど警察と連携を深めるとともに、施設周辺等も含めた安全対策を講じてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(尾崎要二君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 四十四番村岡キミ子君。
  〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 お許しを得ましたので、ご質問を申し上げてまいりたいと思います。
 一つは、准看護師の移行教育、来年かそれでなかったらその次の年にすると、こういうふうに決意を言っていただきましたので──予想以上にいい答弁をいただきました。本当に多くの人たちが待ち望んでいた問題ですし、大変苦労の多い移行教育の中身だと私たちは思っています。働き続けながら、この養成所に入学をし、通信課程を終えるというのが、現場の人たちはみんな至難のわざかなという思いも今あるわけです。まだ中身的なものが明らかになっておりませんから、一体どれぐらいの授業料で、一体どこに設置されるのかということも明らかになっていない状況ですので不安材料はたくさんあるわけですけれども、しかし定年を迎えている人たちも資格は取りたいと。自分の頑張ってきたあかしを何とかここに持ちたいという熱い思いがあるわけですよ。現場では、本当に准看護師という身分の中で大変な苦労をしてきている人たちですから、それだけにこの思いは強いわけですから、再来年というのをできれば消していただいて、来年の四月から思い切ってこの制度を実施するという気持ちで取り組んでいただきたいというふうにお願いをしておきたいと、大きな期待を持つところです。よろしくお願いをしておきたいというふうに思います。きょうは、いっぱい言いたいわけですけれども、とにかく時期を明確にしていただいたということで、この次にいろいろな条件等についてはお願いをすることにしたいというふうに思います。
 二つ目の感染症対策の問題でありますけれども、先ほどもよその県に委託しなければならないような和歌山県の医療状況なのかと、病院の建設状況なのかということを非常に私は残念だなあというふうに思っています。現場では、皆さんそれぞれ一生懸命頑張っていただいているわけですけれども、しかしこうした大きな問題のときに、他府県に頼らなければならないような実態というのは、やはりもう終わりにしていただきたい。先ほど産業医療というふうにおっしゃっていましたけれども、大きな産業になると。私は、産業にはしたくないというふうに思っているわけですけれども。しかしこういう問題については、県民の命を本当に守るという立場なら、よそに委託するというのもいかがなものかというふうに思います。みずからが率先してやっていくということが原点だというふうに思います。
 病院の受け入れのところで条件がついているのは、患者をおおむね三百人以上収容する施設を有すること、そして診療科が内科、小児科及び外科を有し、それぞれ常時勤務する医師があること、それから感染症の医療の経験を有する医師が常時勤務していること、そして重症の救急患者に対し医療を提供する体制が常に確保されていること──これは、ICUとかそういった救急を受け入れるために十分な体制が整っている病院を指定しなさいよと、こういう条件がついているわけですから、大変厳しい状況ではありますけれども、これは和歌山県下でいえば幾つかあるわけですよね。和歌山市内なら最も近代的な設備を整えた医大もありますし日赤もあるわけですから、そういう点でも、県民の命を守る、感染症からどうやって守るかという点ではそういった施設がもう十分あるわけですから、それは病院の同意がなければ指定はできないというふうになっておりますから、そういった点でも同意を取りつけるためにもさまざまな支援策も必要であろうというふうに思うわけです。そういう点でもいち早く、この一種の感染症指定病院を県下に持ってこられるように努力をお願いしたいというふうに思います。
 それから第二種の感染症指定病院、特に和歌山市と海南市の二次医療圏に公表されてもないわけですね。それをいただいたんですが、ありません。他の医療圏にはそれぞれあるわけですけれども、和歌山市と海南市が公表されていないという点で見ますと、今部長がおっしゃったように、城南病院へしているから大丈夫ですよというような、それはいただけませんね。
 私も、きのう城南病院を見に行ってまいりました。これは、もう言葉を言う必要はないぐらいですね。大変な事態だというふうに思います。昭和四十二年に建設をされた鉄筋コンクリートの建物でありますし、今はもうあちこちから雨漏りがするそうです。それで、現実的には診療所だけをやっていますけれども、もう入院は一切とめられておりますから、本当にここでまともな医療の受け入れと、そして患者さんが療養するよい環境が保障できるかということについては、これはもう到底無理な話です。今、交渉をしていらっしゃるということですけれども、この五年間が経過措置というふうになっておりますから、この五年間の間に一体何をしておったんだと。いざこういったSARSみたいな問題が起これば、またコレラとかそういった問題が起これば、和歌山市や海南市の住民は有田や那賀に運ばれていくんだと。これでいいんですよというような状況ではないというふうに思います。その点でも、これはもう早急にやるべきことだというふうに思います。待ったなしです。
 それから女性相談所の問題ですけれども、非常に職員の方々は一生懸命頑張っておられるということは、私も実感として感じてまいりました。しかし、どんどんふえ続けることに対して、人はふえたけれども、一時保護の施設には満杯の状態が時たまあると。こういう状況のもとでは、本当に安らぎを求めてきたのに、悪夢から解放されたいと思ってきたのに、ますます意気消沈してしまうというような実態があるということと、そして着のみ着のままで飛び込んできて、施設の中で自立を目指したいという思いはいっぱいあるけれども、しかし職業訓練に行くにもそこを一たん出ていかなければならないという状況もあるわけですね。そういう点では、一定の職業がそこで学べて、そして社会に出ていけるような基礎がつくられるような施設も兼ね備えてほしいと。そうすると、自立していくのに随分大きな助けになるというふうに言ってらっしゃいましたので、あえて隣の空き地の利活用を検討していただくということになりましたので、総合的とおっしゃいますので、ぜひともそれを視野に入れながらやっていただきたい。これには、福祉保健部だけではそういかないと思います。商工労働部の援助も必要だというふうに思いますので、商工労働部長や財政担当者の皆さん方のお力添えをお願いしておきたいと思います。
 これは、すべて要望といたします。
○議長(尾崎要二君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で村岡キミ子君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時四十八分休憩
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