平成15年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(橋本 進議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 十六番橋本 進君。
  〔橋本 進君、登壇〕(拍手)
○橋本 進君 議長のお許しをいただきましたので、今期定例会のトリの質問者として質問させていただきます。中山先生に負けんようにユーモアを交えてやりたいんですが、そうもまいりませんので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 きょうは、朝から堀本先生、宗先生、中山先生、トリの橋本進でございます。こうしてここへ立たせていただきますと、これが最後かなと思います。支持者の皆さん、中山先生の後援会の人ばかりと思いましたけれども、どうやら橋本進の後援会も来てくれておるようでございます。本当に、心からお礼を申し上げます。また、殊のほか薬剤師連盟の先生方、先日亡くなられた山本先生のご遺影までお持ちいただきまして、心からお礼申し上げます。涙が出てまいります。
 余談はさておきまして、今回の最終の二月定例会の一般質問のトリとして質問の機会をお与えいただきました先輩・同僚の先生方に、心から深く厚くお礼を申し上げます。これが私の最後の登壇となることから、お許しをいただき、少し過去を振り返りながら、何点か質問させていただきたいと思います。
 顧みますと、昭和二十五年に県庁に採用され、その後、大橋正雄先生という偉大な師と出会うことができました。そもそも、私の最初で最大の転機でありました。大橋先生には、いろいろとお教えをいただきました。きょうこうして私がこの場にいるのも大橋先生のご指導のたまものと、深く深く感謝申し上げる次第であります。ところが、その大橋先生の突然の死であります。昭和五十年十月四日のことでありました。目の前が真っ暗になりました。しかし、ご承知のように、そうしたことになりますと五十日以内に新しい知事を決めなければならない。それこそ息つく暇もなく、仮谷志良後援会の事務局長として、仮谷元知事へのバトンタッチを果たすことができました。その後、昭和五十四年の統一地方選挙に、本当に力もないのに、背伸びをして出馬をさせていただき、以後、多くの県民の方々、支持者の方々のご支援を得て六期連続して当選させていただきました。その間、同僚の皆さん、先輩の皆さんのご指導、ご支持を得て、議長も経験させていただき、また副議長も経験させていただき、その上、地方自治への功労ということで藍綬褒章受章の栄にも浴させていただきました。改めて、先生方を初め関係各位の温かいご厚情に、大変高いこの壇上からでございますが、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 前段が少し長くなりまして申しわけございませんが、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず初めに、道路交通網の整備、特に和歌山市の都市計画道路の整備促進に絞って質問をさせていただきます。
 県内の道路網については、湯浅御坊道路の開通や、国道三百十一号の全線改良によって県内二時間行動圏の確立に向け一層前進するとともに、高速道路の紀南延長や京奈和自動車道、それに紀北東道路など、県当局のご努力によって主要な自動車道路の整備構想は着々と進展しているところでございます。まず、心から感謝をしなければならないのではないかと思います。
 しかしながら、こうした中で難航しているのが和歌山市の都市計画道路の整備であります。申し上げるまでもなく、都市計画道路は通行空間の機能ばかりでなく、電気、ガス等のライフラインの収容空間として、また都市防災機能の確保、都市開発の促進などの機能を備えており、都市活動にとって根幹的な施設であります。
 私は、平成十一年六月定例会の一般質問の中で、都市計画道路の整備促進に関連して質問をいたしました。一番ネックになっている用地取得の迅速を図る上で、その問題が大変だと思って質問をいたしました。用地取得は民間に委託をしてはどうかと伺いましたが、その際、土木部長は、補償額の公正や公平性、またプライバシー保護の問題等で民間委託は大変難しいが、今後国や他府県の動向も見ながら検討すると答えられました。確かに、民間委託には多くの問題を抱えているとは思いますが、すべてを民間委託とするのではなしに、用地交渉を担当する職員が、例えば地元のことに一番詳しい自治会の役員などの協力を得て交渉する場合に、その協力者に日当や成功報酬を支払えるような方法を、和歌山方式としてぜひ検討してみていただきたいと思います。あわせて、和歌山市の都市計画道路の現在の整備状況と今後の整備方策について、土木部長さんのご所見をお尋ねいたします。
 次に、私は和歌浦で生まれて和歌浦で育って、和歌浦のことを申し上げるわけでありますが、和歌浦の活性化についてお伺いをいたします。
 かつては、観光百選の海岸美第一位に選ばれ、観光客が絶えなかった新和歌浦も、今は寂れ、夏の風物詩の花火も消えて久しく、今では廃業した旅館も目立ち、まことに寂しい限りであります。これまで、県当局のご努力によりまして、片男波海水浴場の整備や和歌山マリーナシティの建設、昭和天皇ご在位六十周年記念公園や万葉館などの整備がなされてきたところでありますが、残念ながら、これらによってかつての観光客を取り戻すまでには至っておりません。また最近では、一月三十一日付の毎日新聞の記事によりますと、新和歌浦の廃業旅館へ招かざる客の侵入が問題となっており、地域の住民の方々が大変困っているということです。この招かざる客は「廃墟マニア」と呼ばれている人たちで、廃業した旅館に侵入し、花火をしたり、たばこを吸ったり、また四年前にはぼや騒ぎがありました。こうした問題に頭を痛めている地元では、環境浄化連絡会議を結成し、その対策に取り組んでいますが、限界があり、火災の心配など危機感を募らせています。こういった状況では観光客も呼べません。
 平成十六年には高野・熊野が世界遺産に登録される予定ですが、この世界遺産は何も高野や熊野に限ったことではありません。世界じゅうからの観光客が和歌山市にも訪れ、宿泊するはずです。その宿泊地の和歌浦がこのような状態では話になりません。この問題は、県だけではなく、和歌山市が取り組む問題でもありますが、聞くところによりますと、現在、県と和歌山市の懸案問題について話し合う連絡協議会ができているそうです。ぜひ、この協議会に和歌浦の活性化を議題に取り上げていただき、検討していただきたいと思いますが、企画部長さん、よろしくお願いをいたします。
 次に、高校卒業者の就職対策についてお尋ねいたします。
 ここ十数年前から高卒者の就職内定率は年々減少の一途をたどっており、非常に深刻な問題となっております。これは、景気の低迷による求人の減少や、これまで求人側の大口であった販売業やサービス業がアルバイトに頼ったり、製造業の生産拠点を海外に移したことが原因だと言われています。目先の利益にこだわり、長期の雇用計画を立てない企業側にも問題があると思いますが、企業ばかりを責めるわけにはまいりません。
 高卒者の就職内定率が極端に悪い北海道ではこの事態を深刻に受けとめ、平成十四年度から三年計画で道庁の職員の超過勤務手当を減らして、その分を使って人件費の総額をふやさないで高卒者を採用するワークシェアリングを実施していると聞いております。和歌山県の高卒者の内定率もワーストの上位にあることなどから、こういった方法も検討してみる必要があるのではないかと思います。
 また、木村知事が提唱されました和歌山発の緑の雇用事業への高卒者の受け入れや技術取得という意味から、現在の県立普通高校の幾つかを技術専門の高校に変えるといった思い切った試みも必要ではないかと考えますが、教育長さん初め関係部長さんのご答弁をちょうだいいたしたいと思います。
 最後に、今日まで議員生活二十四年間、私は同和問題について、同和対策特別委員会、あるいはただいまは人権問題等対策特別委員会に身を置きまして、今日まで同和対策について取り組んでまいりました。早期完全解決を私の政治活動の中心にとらえて取り組んでまいりました。
 ご承知のとおり和歌山県は、同和問題の早期完全解決を目指して、全国に先駆け昭和二十年代の初めから地方改善事業を創設して取り組んできた先進県であります。昭和四十四年には、同和対策事業特別措置法が施行され、以後三十数年間にわたって同和問題の早期完全解決を県政の重点施策として位置づけ、総合施策として取り組んでまいりました。その結果、住環境を初め、産業・就労や教育の面においても大きく改善され、相当な成果が上がってきていますが、まだ依然として格差が見られ、また毎年多くの差別事件が発生し、特に最近ではインターネットによる大変悪質な差別事件も起きております。これまでの同和対策事業の成果や特別措置法の失効をもって同和行政の終了を主張する人たちがいますが、私は到底その考え方に同調できません。差別を解消させることが国民的課題であり、行政の責務であります。県が作成した「今後の同和行政に関する基本方針」や「法期限後の同和行政のあり方」において、差別が現存する限り、それぞれの施策の中で、常に同和問題解決の視点に立って全力を挙げて取り組むものとすると明記されておりますが、いま一度知事の基本姿勢をお伺いいたしたいと思います。
 以上で私の議員生活最後の質問を終わりますが、四月十三日の統一地方選挙に向かいまして同僚先生方がただいまそれこそ必死になって準備をされておりますが、必勝を期してご健闘を心からお祈り申し上げたいと思います。
 また、今日こうして登壇させていただきます私も、昭和五十四年の統一地方選挙に初めて立候補させていただいて当選させていただきました。私とは少し立場が違ったんですけれども、県庁職員労働組合に六回もご推薦をいただいて今日までお支えをいただいたこと、改めてお礼を申し上げなければならんと思います。あるいはまた、知事初め当局の皆様方にも陰に陽にご厄介、ご迷惑をかけたのではないかなと反省をいたしております。また、同僚・先輩の先生方には、今日まで至らぬ橋本進のためにいろいろご指導、ご鞭撻を賜りまして今日を迎えられましたこと、高いところからでございますが、お礼を申し上げます。
 今後は、県庁外で何か県政にボランティアをできたらなと、こんなふうに考えております。家内とともどもに余生を楽しんでいきたいと思っておりますので、どうぞひとつ今までと変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますようにお願いをして、私の質問を終わります。
 まことにありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの橋本進君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 本県の同和問題の解決に向けた取り組みについては、国に先駆け昭和二十三年から取り組んできたところであり、特に昭和三十八年に県議会において同和対策特別委員会が設置されて以来、あらゆる面で県議会のご指導、ご支援をいただきながら、県民とともに一致協力して問題解決のために取り組んできたことにより、住環境を初め、産業・就労や教育面においても大きく改善され、多くの分野でさまざまな成果を上げてきたところでございます。
 その間、議員には、同和対策特別委員会委員長にたびたびご就任いただき、惜しみなくその手腕を振るわれる等、今日の成果はまさに議員のご指導、ご尽力のたまものであると、その功績を忘れることはできません。
 しかしながら、現状を見たとき、従来にはないインターネットを利用した非常に陰湿にして悪質な差別事件が発生するなど、同和問題の解決に向けて取り組んでいかなければならないさまざまな課題が残っております。同和対策に関する特別措置法が失効した今日、すべての人の人権が尊重される社会をつくることにより同和問題の解決を図るという取り組みのよりどころとなる和歌山県人権尊重の社会づくり条例を県議会において制定いただいたところであり、県としてはこの条例に基づき、差別が現存する限り、その解消に向け引き続き積極的に推進していかなければならないと考えております。
 議員には、今後とも引き続きご鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 土木部長大山耕二君。
  〔大山耕二君、登壇〕
○土木部長(大山耕二君) 道路交通網の整備についてのご質問にお答えいたします。
 まず、用地取得の民間委託についてでありますが、平成十一年六月の議員に対する答弁を踏まえまして、平成十二年度より補償額等の算定内容についての説明業務に限って民間の補償コンサルタントに委託しております。今後は、用地取得の迅速化を図るために、用地取得業務の民間委託の拡大について検討してまいります。
 次に、和歌山市内の都市計画道路についてでありますが、その整備状況は、平成十三年三月末で改良率四一・七%とおくれておりまして、地形的にも紀の川や鉄道で分断されているため、市街地周辺で慢性的な渋滞が発生する状況であります。今後の整備の進め方につきましては、国・県・市で和歌山市域道路整備推進協議会を設け、お互いの役割分担を明確にするとともに、それぞれが優先順位をつけ、重点的、計画的な整備に努めてまいります。
 その中で、国におきましては、国道二十六号和歌山北バイパスの紀の国大橋の新設や国道二十四号紀州大橋の四車線化など紀の川の橋梁部を整備し、市におきましては、松島本渡線や市駅小倉線など市内中心部で整備をしております。県におきましては、東西幹線道路整備に重点を置き、供用開始時期に合わせて土地収用法を活用するとともに、二車線で暫定供用するなど、きめ細かく取り組んでまいります。具体的には、西脇山口線につきましては、混雑している交差点部の優先的な改良を実施しております。また湊神前線につきましては、国体道路から新堀間をこの三月末に一方通行区間を解消するとともに、平成十五年度末には暫定二車線で供用いたします。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 企画部長垣平高男君。
  〔垣平高男君、登壇〕
○企画部長(垣平高男君) 和歌浦の活性化についてお答えを申し上げます。
 和歌浦地域を初めとする雑賀崎、マリーナシティ、大崎といった和歌浦湾を取り巻く地域には、歴史、文化、グルメといった魅力ある多くの資源がございますが、何と申しましても、海洋の存在が共通して重要な要素をなしていると認識いたしてございます。それらを掘り起こして観光資源として活用していくことが和歌浦の振興につながる大事な視点であると考えてございます。
 県といたしましては、その一環としまして、和歌山市と連携しながら、今年度七月十九日から海の日を挟む三日間、世界最高峰のヨットレースと称されるアメリカズカップの優勝艇のキャプテンであり、この分野では世界のスーパースターと言われておりますラッセル・クーツ氏を招聘し、記念ヨットレース等の海洋イベントを開催するとともに、航海誌を発行して、和歌浦湾の魅力を国内はもとより世界に発信することとしてございます。
 県と和歌山市は、これまでも各種の政策課題について協議してまいったわけですが、ご指摘の和歌浦地区の活性化や高野・熊野の世界遺産の登録を契機とする和歌山市、なかんずく和歌浦地区への波及効果にどう取り組むか、一層協議を密にしてまいります。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 総務部長宮地 毅君。
  〔宮地 毅君、登壇〕
○総務部長(宮地 毅君) 高卒者の就労対策についてお答えを申し上げます。
 本県では、財政状況を踏まえて職員定数の削減、給料のカット、超過勤務手当の縮減など給与関係経費の削減に取り組んでいるところであります。その一方で、緑の雇用事業を初めとする緊急雇用対策等の事業や、教育関係の雇用対策事業を行うことによりまして、実質的にワークシェアリングの効果を実現できるよう努めているところでございます。今後とも、こうした取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(宇治田栄蔵君) 農林水産部長辻  健君。
  〔辻  健君、登壇〕
○農林水産部長(辻  健君) 高校卒業者の就職対策として、緑の雇用事業での受け入れについてでございますが、県内におきましても、この事業での就業相談会や事前研修などを和歌山市、田辺市、新宮市の三カ所で実施しているところでございます。
 今後とも、森林作業などにより多くの雇用機会を創出し、ハローワークや就業相談会等を通じて高校卒業生への就業の場が提供できるよう取り組んでまいります。
○議長(宇治田栄蔵君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 高校卒業者の就職対策につきましては、教育委員会といたしましても大変大きな課題であるととらえております。
 これまでも、就職アドバイザーや就職支援教員を配置して就業先の開拓を行ってきたところですが、依然として厳しい状況を踏まえ、新たに高校での学習内容や資格取得状況等を紹介したパンフレットを作成し、企業に理解を求めるとともに、関係部局との連携を一層深めてまいりたいと考えております。
 技術系の専門学科である工業科は、県立高校七校に設置しておりまして、中学生の進路状況や地域的なバランスを考慮し、配置をいたしております。各学校では、技能検定試験等に取り組むとともに、物づくり教育に力を入れ、専門的な技術者養成に努めているところでございます。また、工業科の学科の内容については、産業界のニーズに即応した改編を行ってきているところであり、今後とも議員ご提言の趣旨を生かし、技術教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
○議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、橋本進君の質問が終了いたしました。
 お諮りいたします。質疑及び一般質問は、これをもって終結することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問はこれをもって終結いたします。
  【日程第三 議案の付託】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第三、議案の付託について申し上げます。
 ただいま議題となっております全案件は、お手元に配付しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
  【日程第四 請願付託の件】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第四、請願付託の件について報告いたします。
 今期定例会の請願については、お手元に配付しております請願文書表のとおり、所管の常任委員会にこれを付託いたします。
 お諮りいたします。二月二十七日、二十八日、三月三日及び四日は委員会審査のため休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、二月二十七日、二十八日、三月三日及び四日は休会とすることに決定いたしました。
 なお、委員会の会場はお手元に配付しておりますので、ご了承願います。
 次会は、三月五日定刻より再開いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時二十二分散会

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