平成15年2月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(全文)


県議会の活動

平成十五年二月 和歌山県議会定例会会議録 第三号
     ─────────────────────
議事日程 第三号
 平成十五年二月二十一日(金曜日)午前十時開議
  第一 議案第二十号、議案第二十一号及び議案第六十七号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
  第二 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、及び議案第六十八号から議案第七十七号まで(質疑)
  第三 一般質問
会議に付した事件
   一 議案第二十号、議案第二十一号及び議案第六十七号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
   二 議案第七十八号から議案第九十五号まで(質疑)
   三 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、及び議案第六十八号から議案第七十七号まで(質疑)
   四 一般質問
出席議員(四十五人)
     一  番       新   島       雄
     二  番       山   田   正   彦
     三  番       佐   田   頴   一
     四  番       大   沢   広 太 郎
     五  番       堀   本   隆   男
     六  番       宇 治 田   栄   蔵
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       西   本   長   弘
     九  番       坂   本       登
     十  番       小   原       泰
     十一 番       木   下   善   之
     十二 番       永   井   佑   治
     十三 番       尾   崎   要   二
     十四 番       小   川       武
     十五 番       宗       正   彦
     十六 番       橋   本       進
     十七 番       生   駒   三   雄
     十八 番       原       日 出 夫
     十九 番       谷       洋   一
     二十 番       山   下   直   也
     二十一番       高   瀬   勝   助
     二十二番       吉   井   和   視
     二十四番       町   田       亘
     二十五番       金   田       眞
     二十六番       高   田   由   一
     二十八番       玉   置   公   良
     二十九番       向   井   嘉 久 藏
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       平   越   孝   哉
     三十二番       下   川   俊   樹
     三十三番       中   山       豊
     三十四番       浜   田   真   輔
     三十五番       鶴   田   至   弘
     三十六番       冨   安   民   浩
     三十七番       村   岡   キ ミ 子
     三十八番       中   村   裕   一
     三十九番       井   出   益   弘
     四十 番       阪   部   菊   雄
     四十一番       江   上   柳   助
     四十二番       長   坂   隆   司
     四十三番       森       正   樹
     四十四番       飯   田   敬   文
     四十五番       新   田   和   弘
     四十六番       松   本   貞   次
     四十七番       和   田   正   人
欠席議員(なし)
 〔備考〕
     二十三番欠員
     二十七番欠員
説明のため出席した者
     知事         木   村   良   樹
     副知事        中   山   次   郎
     出納長        大   平   勝   之
     理事         内   田   安   生
     知事公室長      小 佐 田   昌   計
     総務部長       宮   地       毅
     企画部長       垣   平   高   男
     環境生活部長     秋   月   成   夫
     福祉保健部長     白   原   勝   文
     商工労働部長     石   橋   秀   彦
     農林水産部長     辻           健
     土木部長       大   山   耕   二
     企業局長       阪   口   裕   之
     教育委員会委員長職員代行者
                駒   井   則   彦
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   大   岡   淳   人
     警察本部長      高   綱   直   良
     人事委員会委員長   青   木   孝   祐
     代表監査委員     藤   谷   茂   樹
     選挙管理委員会委員長 北   村   亮   三
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       中   原   洋   二
     次長         佐   竹   欣   司
     議事課長       北 垣 内       敬
     議事課副課長     松   谷   秋   男
     議事班長       鷲   山       智
     議事課主査      尾   崎   善   亮
     議事課主査      土   井   富   夫
     総務課長       梶   本   皓   造
     調査課長       宗   野   幸   克
 (速記担当者)
     議事課主任      吉   川   欽   二
     議事課主任      鎌   田       繁
     議事課主査      中   尾   祐   一
     議事課副主査     保   田   良   春
     ─────────────────────
  午前十時二分開議
○議長(宇治田栄蔵君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時三分休憩
     ─────────────────────
  午前十時四十八分再開
○議長(宇治田栄蔵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
  【日程第一 議案第二十号、議案第二十一号及び議案第六十七号】
○議長(宇治田栄蔵君) 日程第一、補正予算及び同関連議案、議案第二十号、議案第二十一号及び議案第六十七号を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長の報告を求めます。
 総務委員会委員長新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○総務委員会委員長(新島 雄君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案一件であります。
 委員会は、二月十八日、第一委員会室において開催し、総務部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第二十号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、付託議案に係る委員の質疑事項は、県債の交付税優遇措置についてただされました。
 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 福祉環境委員会委員長原 日出夫君。
  〔原 日出夫君、登壇〕
○福祉環境委員会委員長(原 日出夫君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案一件であります。
 委員会は、二月十八日、第二委員会室において開催し、福祉保健部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第二十号については全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、付託議案に係る各委員の主な質疑事項は、知的障害者及び身体障害者施設措置費について、高齢者の介護予防拠点整備事業について、看護基礎教育における教育内容の向上についてただされました。
 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 経済警察委員会委員長江上柳助君。
  〔江上柳助君、登壇〕
○経済警察委員会委員長(江上柳助君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案一件であります。
 委員会は、二月十八日、第三委員会室において開催し、商工労働部、公安委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第二十号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 農林水産委員会委員長生駒三雄君。
  〔生駒三雄君、登壇〕
○農林水産委員会委員長(生駒三雄君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案一件であります。
 委員会は、二月十八日、第四委員会室において開催し、農林水産部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第二十号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 建設委員会委員長谷 洋一君。
  〔谷 洋一君、登壇〕
○建設委員会委員長(谷 洋一君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案三件であります。
 委員会は、二月十八日、第五委員会室において開催し、土木部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第六十七号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第二十号及び議案第二十一号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、付託議案に係る委員の質疑事項は、補正予算の特徴についてただされました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、常任委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。──質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております案件について、討論の通告がありませんので、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、議案第六十七号を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第二十号及び議案第二十一号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時五十六分休憩
     ─────────────────────
  午後一時四分再開
○議長(宇治田栄蔵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、報告いたします。
 議案の追加提出がありました。
  〔巻末の「参考資料」を参照〕
  【追加日程 議案第七十八号から議案第九十五号まで】
○議長(宇治田栄蔵君) お諮りいたします。ただいま報告の議案第七十八号から議案第九十五号までを本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議案第七十八号から議案第九十五号までを一括して議題といたします。
 議案はお手元に配付しておりますので、まず当局の説明を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) ただいま上程されました諸議案について、ご説明申し上げます。
 今回追加提案いたしました補正予算案は、冒頭ご提案いたしました経済対策予算以外の平成十四年度一般会計予算等の所要の補正でございます。
 その主な内容といたしましては、合併後の新市町村が実施する町づくり等を支援するための市町村合併特例交付金(仮称)の創設に向け、地域振興基金に所要財源の一部を積み立てるほか、公共事業、災害復旧事業等の事業費の確定等に伴う所要の補正でございます。
 また、特別会計、企業会計におきましても、事業費の確定等に伴う所要の補正を行っております。
 その他の案件といたしまして、議案第九十五号は建設事業施行に伴う市町村負担金について議決を求めるものでございます。
 何とぞ、ご審議の上、ご賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、当局の説明が終わりました。
  【日程第二 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十
二号から議案第六十六号まで、及び議案第六十
八号から議案第七十七号まで】
  【日程第三 一般質問】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第二、議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、及び議案第六十八号から議案第七十七号までをあわせ一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第三、一般質問を行います。
 三十一番平越孝哉君。
  〔平越孝哉君、登壇〕(拍手)
○平越孝哉君 議長の許可を得て、今期最終の平成十五年二月定例会の一般質問に当たって、最初の質問の機会をお与えいただきました皆さんに心から感謝を申し上げますとともに、今期を最後にご勇退される議員諸兄に、長年にわたる和歌山県勢発展へのご労苦に対し深甚なる謝意を表し、今後さらに一層のご活躍をお祈り申し上げながら、私の質問をいたします。
 一昨年の同時多発テロやその後の戦争、さらには新たなテロ、そして戦争への不安などにより、時代は混迷しております。米国の景況後退により、まさに世界同時デフレ不況の様相を示し、グローバル社会時代の一翼を担う我が国の政治経済への影響が直ちに響いてまいっております。また、拉致問題や北朝鮮の核開発問題など課題は山積しており、我が国の社会経済は今大きな転換期にあります。そして、戦後我々が経験したことのないデフレ経済が継続し、経済活動と国民生活に大きな影響を与えています。このような中、地方の行政も大転換を求められております。中央の発想に基づく画一的な行政運営でなく、地域の発想や個性に根差す多様な地域経営を展開し、地域から始まる行政への大転換を進める必要があります。
 このような社会経済情勢の著しい変化の中で、木村知事は、和歌山らしさを売り出す積極性を持って、これまでも緑の雇用事業の推進を初め、地方基準による公共事業の推進や地球温暖化防止対策のための環境林整備、そして特区構想など、地域の特性、風土を生かした地域発のスタンダードづくりを進められ、全国に向け、日々、和歌山発の情報を発信されております。最近では、どこに行っても木村知事は改革派知事として名が通るようになり、それと同時に和歌山県の名も全国に発信され、私も県民の一人として大変心強く思っている次第であります。
 我が和歌山県は、悠久の時を重ねた歴史に根差した文化や伝統が息づいております。地域が持つ潜在能力や魅力を引き出し、和歌山県の経済とその魅力を再生すべきであると考えております。このような視点から、以下の質問をいたします。
 まず、平成十五年度当初予算についてであります。
 我が国経済は、デフレ不況の出口を見出せない状況にあります。国民が期待する不良債権処理など国の構造改革も一向に進まない中、本県の状況を見ましても、幾つかの経済予測で平成十四年度の企業収益が増益に転じると言われてはいるものの、現実には昨年一年間の企業倒産が一昨年を上回り、高い失業率、高校生の就職難など、雇用情勢も依然として極めて厳しい状況のまま推移しております。また、このような状況の中で、個人消費も好転の兆しが見えないなど、県民生活にも閉塞感があふれております。このように、我々県民の心も萎縮しつつある中、県民が県政に対して最も望んでいるのは一刻も早い活力あふれる和歌山県の復活ではないでしょうか。
 知事は所信表明の中で、本年が我が国経済の歴史的分岐点であり、現在の閉塞感を打ち破るには、ただ国の改革を待つのではなく、地方がまずその迅速性を生かし、日本のあるべき姿を見据えた地方独自の改革を積み重ねることが何よりも重要である、また地方が改革を実践し、活力を取り戻すことが我が国の再生に大きな展望を開くものであると述べられております。知事のこの言葉は実に力強く、また私を初め県民皆、大いに期待するところでもあります。
 さて、現在の経済状況を反映して、県税収入が来年度なお六・二%の減収が見込まれるなど、極めて厳しい財源状況の中で、予算編成にも大変なご苦労があったものと推察をいたします。平成十五年度予算は対前年度比五・八%、高野龍神スカイラインに係る経費を除いても〇・八%増と、四年ぶりに前年度を上回る積極型と言える明るい予算となっております。
 知事は、県民の期待にこたえるため、今回の予算編成においてどのような基本姿勢で臨まれ、どのようなところに重点を置かれたのか、お伺いをいたします。
 また、知事が打ち出された通年予算の考え方が平成十五年度予算にどう生かされているか、あわせてお伺いをいたします。
 次に、今後の財政運営についてであります。
 本県財政は、基金の減少が続くなど、将来に向けての不安が全くないわけではありません。また、県の基幹収入である県税収入は、ここ数年来減少の一途をたどっております。また、地方財政制度改革の動向などを考えてみても、地方交付税や国庫支出金については、今後もこれまでと同様に、いやそれ以上に厳しく推移するのではないかと考えざるを得ません。これまでも知事は、財政運営プログラムを策定し、厳しい財政環境の中にあっても、県勢活性化と財政健全化の両立に熱心に取り組まれてきたところであります。さらに県民の県政への信頼をより確かなものにするためには、今後とも財政健全化に向けた一層の取り組みの継続が必要と考えます。
 そこで、知事は今後どのように財政運営の健全性確保に向けて取り組まれていくのか、ご所見をお伺いいたします。
 次に、雇用対策であります。
 この二月の政府月例経済報告によりますと、景気は弱含みであるとのことであり、三カ月連続で下方修正してきた景気判断が据え置かれました。特に雇用は、失業率が五・五%という過去最高の水準に並び、厳しい状況が続いています。また、近畿地方の失業率六・四%と、全国地域別に見て最も高い数値であり、和歌山県においても六・一%と高い水準であります。大きくたわんだ幹も、しなる限界となって、そこかしこからみしみしという音が聞こえているような状況であろうと思います。
 このような厳しい状況の中にあって知事は、緑の雇用事業を初め多様な施策を展開され、この状況を打破しようと努力をされております。白浜町に進出する株式会社エスアールアイや株式会社アスクソフトクリエイト、マリーナシティにはトランス・コスモス株式会社、印南町に進出する恵和株式会社といった企業の進出は、知事を初めとする関係者の努力のたまものであります。これら企業の誘致については、私も高く評価をするものであります。
 また、県民、観光客、ビジネス客などが訪れるにぎわいのある町づくりを進めるものの一つとして、去る二月七日、ダイワロイヤル株式会社と県との間で、県立医大跡地のホテルや商業施設等の整備についての基本協定が締結をされました。大型店舗の相次ぐ撤退や破綻が和歌山市の中心市街地の活力低下に大きな影響を与えていることを考えるとき、この事業が果たす役割は大変重要であります。県内外から多くの買い物客、観光客等が訪れ、既存商業施設との間で補完性や多様性といった相乗効果を生み出す、高さ八十メートル、二十階建ての複合施設は県都にふさわしいシンボルタワーであり、和歌山市の中心市街地活性化の起爆剤になるものとして大いに期待をしております。
 また、雇用の創出には、和歌山の経済再生、魅力再生を目指す総合的な施策の結集が必要であると考えますが、雇用拡大のための基本的な施策とその方向性について、知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、本県の重要課題であります道路の整備についてであります。
 高速道路を初めとする高規格幹線道路は、広域的な人の流れ、そして物の流れを可能とし、地域の自立に欠くことのできない社会資本であります。本県は、東西南北に長く、紀の川を初めとする河川の流域ごとに平野があり、それぞれが山地で分断されているという地理的特性を持っております。それゆえ幹線道路は、人の交流や経済活動はもとより、救急医療や福祉を支え、災害時の緊急輸送手段としても重要な役割を担うライフラインであるだけでなく、大都市圏の人々に地方の豊かな自然や文化に触れてもらうことによって心のいやしを提供するという、言うならば、まさに命の道であります。古典をひもときますと、「道」という字は、万葉の時代には「美しきを知る」と書いて道と読んだそうであります。すなわち、美しいものを見るために、触れるために、大勢の人が行き交うことによってできるのが道であると、私はそのように解釈をするのであります。このようないにしえの知恵に思いをめぐらすとき、道づくりにあっては、経済効率のみで投資効果を判断する二十世紀型から今こそ脱却し、安全、安心、そして文化といった私たちの生活の質の向上に判断基準を置く二十一世紀型に転換すべきではないでしょうか。
 京都、奈良、和歌山を結ぶ京奈和自動車道は、関西の大環状道路を形成し、経済活動の活性化に大いに寄与するものであります。それと同時に、世界遺産登録を目前に控えた高野・熊野と、京都、奈良の世界遺産とをネットワークで結ぶ歴史・文化の道でもあります。私は、京奈和自動車道は歴史・文化の道として、二十一世紀の道として強力に整備推進をしていただきたいと思っております。そして、一日も早い完成を大いに期待しているところであります。
 また、地域の特色ある発展のためには、京奈和自動車道とネットワークを形成する主要道路の整備も重要であると考えます。特に、京奈和自動車道から世界遺産登録を目前に控えた国際観光地高野山へのアクセス道の整備は、本県の観光政策、地域振興の上で非常に重要であります。昨年竣工いたしました紀の川にかかる高野参詣大橋を通って、九度山町の町石道に沿って高野山大門に至る高野表参詣道路については、地元住民の方々はその構想の具体化を熱く希望しており、期待しております。
 また、現在の参詣道のメーンルートである国道三百七十号は、夏季を中心とする観光シーズンの混雑は大変な状況であり、救急車や消防車といった緊急車両さえ通行できないという、まさに危機的な状況であります。このことは、他府県から来られた観光客の方々に気持ちよく高野山に参っていただくということにとどまらず、沿線に住む住民の方々の生命にもかかわる大きな問題でもあります。道路改良によって、速やかにこの渋滞問題を解決すべきではないかと考えております。高野山へのアクセス道は、本県を代表する歴史・文化の道として積極的に、また情熱をもって整備すべき道であると考えております。ぜひ、早期の検討と事業化を図っていただくよう、強く要望する次第であります。
 また、国道四百八十号の整備は、紀の川流域の地域振興に欠くことができない事業であります。府県間道路の難所でありましたかつらぎ町四郷地区については、完成が楽しみとなるほど事業が進んでいるようであります。また、高野山を結ぶ梨子ノ木峠については、早期の事業促進が待たれております。
 さらに、道路のネットワークを考えると、国道四百八十号に接続する高野口野上線や花園美里線といった路線の整備も急がなければなりません。
 また、泉南地方から本県への窓口として、かつらぎ町四郷付近に、都市住民との交流などをねらいとした道の駅のような情報発信の場であり、かつ地域住民の触れ合いの場でもある施設を整備されることを地元から要望されております。
 そこで、改めて、高速道路を初めとする高規格幹線道路の整備について、知事にお伺いをいたします。知事の基本的なお考え、決意を述べていただきたいと思います。
 また、国道四百八十号平道路、そして仮称・鍋谷トンネル、先ほど申し上げました梨子ノ木トンネルの整備予定及び県道高野口野上線、花園美里線の整備計画やその進捗状況について、土木部長にお伺いをいたします。
 次に、紀伊山地の霊場と参詣道の世界遺産登録に向けての今後の対応と活用についてであります。
 このたび推薦書が世界遺産センターに提出されたとのことでありますが、思い起こせば、平成十年に「高野を世界遺産に」と地元で運動が起こり、県に働きかけましたところ、県当局の温かい理解と支援を得ることができ、平成十二年四月、教育委員会に世界遺産登録推進室が設置されました。それからわずか三年という短い期間で推薦書が提出されることになり、地元選出の議員として大変うれしく思っているところであります。また、これまでの関係者の方々の努力に敬意を表しますとともに、今後ともより一層ご精励されることをお願いいたす次第であります。順調にいけば、ことしは世界遺産センターの協力機関であるイコモス──国際記念物遺跡会議のことでありますが、その現地調査が行われ、来年にはいよいよ世界遺産委員会で登録の審議がなされると聞いております。世界遺産の登録が地域に与えるインパクトは、大変大きなものが期待できます。平成七年に登録された白川郷では、翌年の観光客が三〇%以上増加し、年間百万人以上となったと聞きます。これは、単なる登録による効果もあろうかと思いますが、そこにはさまざまな創意工夫による観光戦略があったに違いありません。
 高野・熊野の世界遺産への登録は、紀伊半島に脈々と受け継がれてきた精神・歴史文化を人類共通の宝物として未来に引き継ぐとともに、これに触れる環境を整備するという責任を改めて問われるものであります。また、世界遺産への登録は、観光を中心とした地域振興の新たなスタートであり、そこには新たな観光キャンペーンや観光ルートの充実強化など、これまで以上の観光戦略が、なるべく早い段階から緻密な計算と計画のもとに実施・展開されることが必要になると思います。この十月一日から高野龍神スカイラインが一般無料開放されますが、これもまた高野山と熊野三山をつなぐ幹線ルートの活性化につながることであり、世界遺産の観光戦略の一助となるであろうと思います。
 そこで、登録実現までの間、県としてどのような対応を考えておられるかについて、教育長にお伺いをいたします。
 また、登録実現後においては、世界遺産をどのように幅広く活用していくのか、特に世界遺産登録を見据えた観光戦略について、これからどのような方針で展開されるおつもりであるかについて、商工労働部長にお伺いをいたします。
 次に、構造改革特区に対する取り組みについてであります。
 構造改革特区は、小泉内閣が掲げる構造改革を加速させるための突破口と言われております。これは、自治体などの自発的な立案により、地域特性に応じた規制緩和を導入することで民間活力を最大限に引き出し、地域経済の活性化を図ろうとするものであります。国が何らかのモデルや税、財政面の支援措置を示し、自治体がそれに乗っかっていくといった従来型の手法を逆転し、まさに地域自身が自助・自立の精神を持ち、知恵と工夫を凝らすことが求められていると言えます。このような特区制度の意義に照らせば、本県に特区を導入するに当たっては、和歌山の地域特性や資源あるいは課題というものをきちっと踏まえた地域づくり戦略を持つことが必要であると思います。この点について知事は、これまで一貫して新ふるさと創りを提唱され、本県の豊かな自然環境や歴史・文化資源などを生かし、都市住民とのさまざまなつながりをつくることで、これらの方々にとって、ふるさとは和歌山と思える地域づくりを進めてきておられます。
 紀の川流域ということで考えますと、まず人口八百八十万人を擁する大阪を初め、京阪神地域に隣接するという立地条件のもとに、交流基盤として欠くことのできない府県間道路の整備、京奈和自動車道の建設が粛々と進められています。またこの紀の川流域は、大都市近郊でありながらも豊かな自然が残されており、県内でも有数の農業が盛んな地域であります。さらに、古代から近世、近代に至るまでの貴重な文化遺産が多く残されております。県においては、これら文化遺産の保存と活用を図るべく、平成十五年度から旧県議会議事堂である一乗閣の改修を初めとする紀ノ川緑の歴史回廊事業を展開されると伺っております。紀の川流域におけるこうした立地条件、自然、歴史・文化、産業などを総合的に組み合わせた都市との交流戦略の中で、いわばそれを牽引する積極的なエンジン役として構造改革特区というものを大いに活用してはどうかと考えております。この点に関する県の考え方と特区についての取り組み状況について、知事にお伺いをいたします。
 次に、教育について。
 県立高等学校入試において、今春から撤廃される学区制、及び本県における今後のスポーツ振興、以上二点についての質問であります。
 まず学区の撤廃についてでありますが、これからの時代は、高等学校は、ただ単に希望してくる生徒を受け入れるだけでなく、それぞれの高校がどのような教育を行うのかといった特色を明確にし、生徒や保護者、県民の方々にアピールしていく時代であると思います。また、高校を受験する生徒は、それぞれの高校の特色が自分に合っているかどうかといったことを見きわめ、自分が行きたいと思う高校を自由に選ぶことができ、目標に向かって努力し、そして晴れて合格後にはあこがれの高校に進学できる。このような意味で、学区制という障害がなくなったということは、この機会を積極的に生かして、目標にチャレンジしていく、そのために努力していくという姿勢が生徒においても大切ではないかと考える次第であります。
 今後ますます少子化が進み、学校基本地方調査によると、この春の中学校卒業者は一万二千六百四十五人で、十年後は一万二百二十五人となり、約二千四百人減少し、その後もさらに減少する傾向にあります。こうした状況の中で、学区制が撤廃されるとなれば、厳しい言い方をするならば、当然、高等学校も淘汰されていく時代に入るということであります。各校は、これから危機意識を持って、競争原理のもとに学校運営に熱心に取り組んでいかなければならないと私は強く思います。
 本県では、これまで総合学科の設置や単位制高校への改編などさまざまな改革を行ってきたところであります。今回学区が撤廃される普通科高校においても、さらに魅力ある改革を進めるとともに、全体として和歌山県の高等学校教育が展開されるよう取り組んでいく必要があります。学区制撤廃は、そうした動きを加速化させるまたとない機会であり、学区制撤廃を高校改革に連動させるとともに、生徒や保護者、県民の方々にアピールできる各高校の特色づくりを積極的に進めるべきであると思います。
 ところで、今回の県立高校入試は、学区制撤廃のもとでの初めての入試であり、希望する学校に他の地域からどのくらい希望があって、どのくらいの生徒が集まるのか、どの程度の学力があれば合格できるのかといった点での情報がないに等しいという状況であります。そのため、受験生やその親御さんの不安は当然大きなものがあります。また、一生に一度の高校入試であり、受験生やその親御さんの思いには切なるものがあります。その不安を少しでも解消し、でき得る限り生徒一人一人の希望をかなえてあげた上で、県民の理解と支持のもとにこの制度を定着させるべく努力をしていく責任は、当然、学区撤廃を決定した県にあることは言うまでもありません。
 学区制撤廃のねらい、高校改革との関連や位置づけ、今後の展望、そして本県における高校教育のビジョンについていかがお考えでしょうか、教育長にお伺いをいたします。
 また、生徒や保護者が不安を感じないように、そして希望の高校に向学心を抱いて入学できるように、県教育委員会として、今回の県立高校入試については、具体的な形ででき得る限りの配慮をしていくべきであると思います。どのような対応をお考えであるのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
 次にスポーツ振興でありますが、スポーツは、健康の保持増進、体力の向上はもとより、仲間づくりやスポーツの持つ楽しみ、喜びを味わうことによって人生を豊かにするものであります。また青少年にとっては、人格の形成によりよい影響を与えるなど、心身の健全な発達に大いに寄与するものであります。
 さて昨年、世界じゅうの人々が注目する中で、アジアで初めての日韓共催のワールドカップサッカー大会が開催されました。一試合一試合の展開に日本国じゅうが沸き、本県においてもデンマーク代表チームが県営紀三井寺公園でキャンプを行いましたことは記憶に新しいことであります。練習非公開のチームが多い中で、練習はすべて公開し、気軽にサインにも応じてくれるという非常に紳士的なチームで、さまざまな形で県民との交流も生まれてまいりました。また、チームも「和歌山に戻ろう」を合い言葉に、韓国での予選リーグを堂々一位で勝ち抜き、和歌山へ帰ってこられました。キャンプ期間中には、チュニジア代表チームとの国際Aマッチで世界一流のわざを披露してもらい、県民の方々も間近で観戦することができました。また、サッカー教室も開催してくれるなど、言葉の壁を超えて和歌山の子供たちに大きな夢と希望を与えてくれました。このような盛り上がりを見たワールドカップサッカーのデンマークチームキャンプを契機に、デンマークとどのような交流を行い、また今後行っていくのか、さらに今後どのようにスポーツ全般の振興を図っていくかについて、教育長にお伺いをします。
 最後に、要望であります。
 スポーツの振興を推進していく上で、すべてのスポーツ施設の環境整備はなくてはならないものであります。過日、県営和歌山競輪場の一部を改築してスポーツ施設として有効利用してはとの提案がホッケー協会よりありました。財政事情の厳しい折、このような既存施設を積極的に活用することは本当によいアイデアだと思います。競輪場は和歌山市内の便利なところにあり、駐車場も広く、競輪場のバンクの中のフィールドを人工芝で改装すれば、サッカーは無理としても、フットサルやゲートボール、ホッケーなど多目的な利用が可能かと思います。ぜひご検討いただきますとともに、スポーツ愛好家がすばらしい環境のもとで楽しく、そしてスポーツ選手が思う存分の力が発揮できるようなスポーツ施設の環境整備にぜひ取り組まれますことを要望いたしまして、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの平越孝哉君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) ただいまのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、来年度の予算に対する考え方ということでございます。
 ご質問にもありましたように、今非常にデフレで大変な経済状況の中、和歌山県も大変厳しいわけでございますが、その中で何とか勢いをつけていこうと、予算で勢いがつくわけでもないんですけれども、そういうふうな意欲を持って予算編成を行ったところでございます。その結果として、予算が実質的〇・八%増、名目上は五・八%増ということで、この五・八%は全国都道府県の第一位でございますし、それから〇・八%というのも二番目ぐらいということで、非常に積極的な内容になっております。中身といたしましては、県の単独事業等々をふやして、できるだけいろいろな仕事が行われていくというふうなことを目指しております。
 そして一方で、非常に税収なども厳しいというふうな状況の中で、一つは人件費でありますとか、それから借金の返済に充てる公債費、こういうふうなものを減らし、さらには借金、県債を抑制するというふうな形の健全化も大いに図ったところでございます。
 その結果といたしまして、和歌山県の県債の残高、借金の残高は、全国で少ない方から四番目ということで、こういう意味では片方でいろんな事業の見直しを行いながら積極的な予算編成を行い、片方で健全化も図ったということで、「二兎を追う」という言葉がございますけれども、一応そういうふうな形になっているのではないかと思っているところでございます。
 そして、通年予算ということを言っているけれども、どういうことかというご質問がございました。
 これは特段のことを言っているわけではないわけでございますけれども、とかく役所というものは、一度予算ができてしまうと、もうそれを当然のこととして、この変化の激しい時代にあっても一年間通してやってしまうというふうなことが多いわけでございます。しかしながら、今の社会の情勢を見れば、その年度の間においても早急に手を打たないといけないような事業が次から次へと出てくるわけですし、それから議会にご審議いただいてでき上がった予算の中身であったとしても、場合によっては必要なくなってくるというふうなものも出てくるわけです。こういうふうなものについて、随時、適宜適切に見直していく。当然のことながら、議会に諮りながらということでございますけれども、そういうふうな形での心構えというものを通年予算主義ということで言っているわけでございます。そしてまた、これは予算編成だけじゃなくて、後の執行過程でも、できるだけ県民にとって損が出ないようにしていくような心構えということで県の予算運営に当たっていくということが私は大事だというふうに考えております。
 それから、こういう時代なので非常に税収も厳しいと、その中でやはり長期的な見通しを持ってやるべきじゃないかという質問でございます。これは、もっともなことでございまして、和歌山県でも、実はあと数年たってくると退職金の額が非常に大きくなってくるということがございます。そういうふうなこともありますし、それから現在、和歌山県の場合、税収が大体八百億円、地方交付税が二千億円、そして国からの補助金が一千億円、こういうふうな非常に他律的な形で予算を編成している。ところが、この財政の仕組みについてはこれから大きく変わってくることも予測されるということでございますので、今あるものを当然のこととせずに、やはり自立を目指していく、そしてまた長期的な見通しの中でどういうふうな財政運営を図っていくかという観点を常に持ちながら予算編成をしていきたいと、このように思っているところでございます。
 次に、雇用対策ということでございます。
 今、非常に雇用ということが大きな問題となっておりまして、失業率も非常に高まっているということがございます。そして、このデフレの時代に、なかなかこれが決定的な雇用対策だというふうな決め手はないわけでございます。しかし、だからといって何もしないでいいというわけではございませんので、私が予算編成において心がけましたのは、まず一つは、和歌山県の場合、いい悪いは別として公共事業というものが、ある意味では県の基幹産業的なものになっているというふうなところがあります。こういうふうな実態を踏まえて、できるだけ地元で土木建設業に雇用されている人たちの雇用がなくなってしまうということのないような配慮をする。しかしながら一方で、だからといって公共事業をどんどんやればいいということではございませんので、そのあたりの兼ね合いを考えながらやっていくというふうな配慮を、まずいたしました。
 それから、後は緑の雇用事業でありますとか、このごろは福祉施設というふうなものが非常に大きな雇用の場になってきているということもありまして、そういうことも踏まえた予算編成ということを行っております。
 それから、なかなか難しいんですけれども、新規に企業を呼んでくるということでいろいろ努力を行っておりまして、田辺、白浜地区を中心にIT関係の集積が徐々に高まってきております。今度、全国的なIT地域の指定というのがあるわけですけれども、これに田辺、白浜がなれば、また起爆剤になってより勢いがついてくると思っております。
 それから、一昨年から行っております和歌山、橋本、新宮、田辺とかでやっているSOHO事業についても、一回入ってしまったらそれでいいという形ではなくて、適宜見直しを行いながら積極的にふやしていくというふうな努力をする。いずれにせよ、いろんなことをしながら県内の雇用を確保していくというふうな努力をしているところでございます。
 次に、高規格道路についてのご質問でございます。
 道が「美しさを知る」というのは、私も今初めて知りましたけれども、そういうことで言うと、議員ご質問の京奈和自動車道、非常に私は大事な道であると思っております。都がだんだんと京都の方へ上がっていったのと逆に、ずっとつながっている道ですので、歴史という意味でも京奈和自動車道というのは非常に大きな意味を持っているわけでございます。
 この京奈和自動車道につきましては、昨年皆さん方と一緒に努力した成果として百億円を超える事業費が計上されたわけでございますが、ことしはこれが都市圏道路というふうなことに位置づけられまして、ことしも相当大きな予算が期待できるということですので、これについては引き続き大いに努力していかなければなりません。
 それから、開かれた県政ということを進めていく上でも府県間道路というふうなものが非常に大事でございます。私もいつも車で運転するんですけれども、泉佐野岩出線なんか非常に便利になってきております。これがもっと整備が進めば、どんどん大阪の方なんかから人が来てお金を落としていくということで和歌山県の活性化にもつながるというふうに思っておりますので、こういうふうな道路については、これからも思い切り積極的に整備を進めていきたいと思っております。
 それから、構造改革特区でございます。
 構造改革特区は、いっとき地方が要望したやつが余り盛り込まれなかったということでちょっと下火になっていたんですけれども、ここへ来て鴻池大臣が大分頑張っておられるということで、私も来週か再来週、鴻池大臣にお会いするんですけれども、いずれにせよ、日本の制度を変えていく大きな突破口として今新たにまた注目を集め始めているということでございます。
 そういうふうな中で、和歌山県では昨年、市民農園の開設主体、今までは個人の農家はそれができなかったんですけれども、これを個人の農家もできるようにして、和歌山県のような地域の発展、農村部の発展に資そうということで要望しておりましたところ、これはもう第一次で認められまして、既に法律の改正も行われました。これを受けて、紀の川筋を新たな和歌山の手軽な観光の拠点という形にしていきたいということを考えております。これはどういうことかというと、歴史があって、緑があって、それからおいしい農産物を中心とした食べ物ができる。これをうまく有機的に関連づけて、この地域を都市から来た人が泊まりがけじゃないけれども、そういういろんな自然なんかを楽しんで、そしてお金を落としていくような地域にしていこうということを考えておりまして、この特区制度も受けて、実は今、紀の川緑の交流特区という形でこの地域を特区に指定してもらうよう作業を進めているところでございます。一乗閣の問題もございまして、この地域の発展、これから大いに図っていきたいと、このように考えているところでございます。
 私からは、以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 土木部長大山耕二君。
  〔大山耕二君、登壇〕
○土木部長(大山耕二君) 地方幹線道路の整備についてお答えいたします。
 まず、府県間道路の一つであります国道四百八十号についてでありますが、府県境部の仮称・鍋谷トンネルにつきましては、長大であり、高度な技術を要するため、今後とも直轄代行事業の採択を国に強く要望してまいります。
 県といたしましては、鍋谷トンネルへの取りつけ道路として平道路の工事を引き続き進めてまいります。
 梨子ノ木トンネルにつきましては、調査設計を進めるとともに、地元の皆様にご協力をいただきながら、坑口までの用地買収及び工事を促進し、トンネルに早期着手するように目指してまいります。
 次に県道高野口野上線につきましては、平成十三年度に天野トンネルが完成しまして、引き続きかつらぎ町御所地区及び天野地区において用地買収と工事を進めてまいります。
 また、県道花園美里線の地蔵トンネルにつきましては、工事を進めておりまして、平成十六年度の完成を目指してまいります。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 商工労働部長石橋秀彦君。
  〔石橋秀彦君、登壇〕
○商工労働部長(石橋秀彦君) 世界遺産登録を見据えた観光戦略の方針と展開についてでございますが、平成十六年予定の高野・熊野世界遺産登録は、本県の観光振興にとって極めて重要なものと位置づけており、本年度から計画的に機運を盛り上げるための祈りの道キャンペーンを実施し、首都圏や全国主要都市において、高野・熊野の歴史・文化資源を紹介してきたところでございます。平成十五年度も引き続き、高野・熊野をキーワードとした情報発信の強化による観光客の誘致や大都市圏での認知度向上を進めてまいりたいと考えてございます。また、世界遺産登録後には、JR六社とタイアップして全国的な大規模キャンペーンを実施することとしており、現在、その準備の作業を進めているところでございます。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) まず、世界遺産登録に向けての今後の対応についてでございますが、紀伊山地の霊場と参詣道の貴重な文化遺産は、人類共通の財産として後世に継承すべきものであり、世界遺産への登録がその出発点であると考えております。そのためにも、文化的景観の保全や地元住民はもちろん、県民すべてが誇りを持てるような啓発に一層力を入れていく必要があると考えております。また、このことは地域の活性化にも大きく貢献するものであり、環境の整備や活用について各自治体や地域住民等との調整を図ってまいります。
 なお、十五年夏ごろに予定されておりますイコモスの現地調査に当たっては、国、三重県、奈良県とも連携しながら、遺漏のないよう万全の体制で臨んでまいります。
 次に、高等学校の学区制の撤廃は、生徒の学校選択幅を拡大するとともに、高校教育の個性化、多様化を一層推進し、本県がこれまで取り組んできたさまざまな改革をさらに推し進めていくものと考えております。今後とも、総合学科や中高一貫教育などを推進するとともに、それぞれの高校が特色づくりに努め、県民にアピールできる魅力を持つよう、県教育委員会として最大限の支援を行ってまいりたいと思います。
 また、今春の入学者選抜に当たっては、生徒や保護者が出願状況を見た上で志願先を変更できる二段階出願を導入するとともに、郡市間における生徒の流入、流出状況を想定した弾力的な募集定員を設定するなど、できる限りの配慮をしたところでございます。さらに、ハイスクールガイドを発行したり、各高等学校がホームページを開設してそれぞれの特色を紹介するなど、きめ細かな情報提供にも努めております。
 最後に、スポーツ振興についてお答えいたします。
 デンマーク代表チームと県民との友好的な交流でたくさんの思い出を残してくれたワールドカップから九カ月が過ぎました。その後、二十一の国と地域が参加した世界少年野球大会和歌山大会にデンマークの少年少女が特別参加したほか、体操チームの来県や本県の教員や観光ミッション団による訪問など種々の交流がこれまでに行われており、今後も民間団体による合唱団の招聘や本県サッカーチームの派遣などが計画されています。また、デンマークキャンプ成功のおかげでJリーグの名古屋グランパスエイトの春季キャンプが実現し、連日県内外から多くのサポーターが訪れるなど、成功のうちに終了することができました。このほか、本年九月には、全国から約六千人のスポーツ愛好者が参加し、県内八つの市と町で十三種目を競う日本スポーツマスターズ二〇〇三の開催を予定しております。
 なお、去る二月十六日の第二回市町村対抗ジュニア駅伝も、多くの方々のご協力を得て盛大に開催することができ、地域のきずなをたすきにつなぐ大会として定着しつつあると思っております。
 このようなさまざまなスポーツイベントを契機として、さらに本県のスポーツ振興を図るため、その条件整備に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、平越孝哉君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 二十六番高田由一君。
  〔高田由一君、登壇〕(拍手)
○高田由一君 お許しをいただきましたので、早速、一般質問をさせていただきます。
 質問に入ります前に、まず先日、韓国大邱市の地下鉄火災で多数の国民が亡くなられましたことに、ご冥福をお祈りしたいと思います。それとともに、我が国においても、いま一度安全管理の徹底が進められるよう要望をしておきます。
 また、緊迫するイラク情勢では、大多数の国が査察を継続し、平和的に解決をと国連安保理では訴えられています。ところが日本政府の代表は、イラクが非協力的で義務を十分に履行していない、査察の有効性に疑問が生じているとし、新たな安保理決議の採択が望ましいと述べました。今、世界じゅうで戦争に反対し、平和解決を求める、史上空前と言ってもいい運動が沸き起こっています。小泉内閣と日本政府は、国際社会とともに、査察の継続そして強化による平和解決を求める立場に立つことこそとるべき態度だと考え、このことを最初に申し上げ、質問に入らせていただきます。
 最初に、新年度予算について伺います。
 知事は、新年度予算の提案説明の中で、産業振興や福祉、環境、教育などの分野で、新たな発想で思い切った施策を実践することを述べられました。予算規模は四年ぶりにプラスに転じました。その中で、新たな息吹を感じる予算も目立っています。知事が提唱してきた緑の雇用事業は、国においても制度化され、緑の雇用担い手育成対策として研修制度ができ、二年間の雇用保障ができるようになりました。それと関連して、今年度新たに緑の雇用担い手住宅整備事業で約五十戸分の定住促進住宅を県が主体になって建設することも、過疎にあえぐ山村にとって大きな意義を持っています。そのほか林業関係では、「木の国」緑の道として小規模な森林作業道の建設に補助を出しますが、これは長年、林業関係者から要望の強かったものであり、さらにこの事業の成果をもって国に補助事業としての採択を要請することなど、大いに評価できるものです。さらに、木質バイオマスの活用を検討するなど、埋もれた地域資源の掘り起こしをすることも重要です。公共事業事前評価システムの導入も、税金のむだ遣いを防ぐ取り組みとして評価できます。しかし逆に、むだな事業への投資が従来型のまま漫然と引き続くものもあります。関空二期工事への出資金や貸付金などはその最たるもので、県民の貴重な財源を有効に使わないばかりか、国のむだ遣いの後追いをするものだと考えます。また、打田町への東急車輛誘致では県費を二十億円以上も損をして誘致をしましたが、これは県民感情から言っても妥当なものでしょうか。さらに、老人医療費への助成について所得制限を厳しくしたため、ことしだけでも約二億五千万円の予算が削られることは、医療費負担がふえている今日、考え直さなくてはいけないのではないでしょうか。個々の事業についての評価はこれくらいにしますが、私はもっと大胆に予算の構造を改革し、不況で苦しむ県民を助け、雇用を生み出す手助けをする県政であってほしいと願い、以下、質問するものです。
 今、最も注目を浴びている県政の一つに田中康夫知事の長野県があります。その長野県ですが、現在の公共事業費は年間約二千二百億円ですが、冬季オリンピックを目前にした一九九五年度には現在の三倍近い年間六千二百億円がつぎ込まれていました。幾ら人口が和歌山県の倍を上回るからと言って、和歌山県の年間予算分のすべてを上回る額を公共事業に突っ込んでいたのでは財政がもつわけがありません。このままでは、あと二年で財政再建団体に転落という土壇場で知事が交代し、今、長野県では財政改革推進プログラムをつくり、財政立て直しに頑張っています。その計画が達成されれば、土木や農林に係る公共事業は二〇〇二年度比マイナス四〇%、単独事業では実にマイナス五〇%など、合計六百三十四億円の削減になると言います。
 その反面、重点化枠として二百十億円の新たな予算がつけられ、福祉、医療、教育、環境の分野には惜しみなく重点投資される予定です。この動きは既に始まっています。田中知事は、二〇〇二年度予算で特別養護老人ホーム八カ所の新設やケアハウスなど老人福祉施設二十カ所の新設など、市町村から希望が上がったものに対して一〇〇%すべて予算をつけました。びっくりしたのは市町村です。花火を上げてお祝いしなくてはとの驚きの声が上がったそうです。新年度は、在宅の高齢者や障害者施策がぐっと強化される予定です。ただ、率直に申し上げまして、従来型のそういう公共事業を大幅に削れば建設業界などに大きな影響が出るのは避けられないところです。その影響を軽減するため、二万人の雇用創出を目標とする産業活性化・雇用創出プランによって就業機会の確保、建設産業の構造改革を支援するとしています。例えば、脱ダムとの関係では森林整備による治水が大切と位置づけており、造林や間伐に力を入れていますが、この田中県政の森林整備予算の力の入れようは、前の県政と際立った違いです。前知事時代の二〇〇〇年予算と比べて、二〇〇三年度予算では二倍の八十億円以上を森林整備に確保しています。それだけ膨らませた森林整備業務を森林組合だけに任せず、建設業者を参入させているのも特徴です。和歌山県で同じようにしますと、間伐などの森林整備では一ヘクタール当たり七・三人の労働力が必要だと言われています。和歌山県下での現在の実績は年間八千七百ヘクタールですから、これを例えば倍にすれば、通年雇用で三百人以上の新しい雇用が生まれると見ています。また長野では、新年度予算で県が若者を直接短期雇用して年間延べ百七十人の雇用をつくる、あるいは働き盛りの三十から四十五歳の世代を対象とした三カ月のトライアル雇用制度も予算化しています。さらに、小学校三年生までを三十人規模学級とするなどの対策で教職員としての雇用をふやす計画です。これについては、今後市町村と協力しながら、小学校六年生まで拡大するようです。このように長野県では、大きな公共事業は減ったかもしれませんが、老人ホームや保育所の建設、独自の雇用確保策など、地元の業者が潤い、しかも雇用を生み出す事業への重点投資がなされています。
 ここで肝心の和歌山県ですが、お配りした資料をごらんになっていただきたいと思います。同じものをここにパネルで用意いたしましたので、議場の方もごらんください。(パネルを示す)
 共通しているのは、田中康夫知事も木村知事も二〇〇〇年の秋に知事になっておられますので、当選前と後の予算を比べれば、それぞれどういう傾向かというのがリアルにつかめると、私は思っています。
 この表の説明ですが、これは決算の中で、義務的経費や一般施策の経費を除いて普通建設事業だけを取り出したものです。費目ごとに集計しましたので大変簡単な表に見えますが、何時間もかかっています。ぜひごらんください。
 長野県と和歌山県ですが、まず「普通建設事業の推移」の全体を見ますと、長野県では七六%に減、農林水産業費でも七一%に減っている。土木費でも七一%に減っている。これは和歌山県でも同じような傾向でして、やはり全体の普通建設事業は七九%に減ったり、農林、土木関係は減っているという傾向があります。次に民生費の関係を見ていただきたいんですが、和歌山県でも一五九%に伸びています。長野県では、民生関係は二三七%という大幅な伸びを示しています。これで、紹介したような老人ホームや保育所などの建設を進めたわけです。和歌山もなかなかよく伸びているなという感じはするんですが、しかしこの伸びというのは実は南紀福祉センターの大規模改修がこの年度に入っていまして、その後は実はこの値よりも逆に減っているという事態になっております。まだ決算が出ていませんのでわからないのですけれども。減っている農林水産事業の中で、造林費というのに注目をしたんです。今、間伐が造林事業の主体になっているんですが、和歌山県では大体横ばいの一〇一なんですが、長野県では一五一%とかなり伸ばしていて、さっき言ったようにこの部分で建設業者の方々なんかの雇用も確保しているというふうな動きになっています。以上で、表の説明を終わらせていただきます。
 そこで、知事に伺いたいと思います。
 この大胆な改革を進めている長野県政の感想と今後の和歌山県政の進む方向について知事のお考えを聞かせていただきたいと思います。
 次に、県政改革の新プログラムについて伺います。
 私は、和歌山県でも県政改革のための総合的なプログラムが今必要だと思います。これまでは、政策目標は長期計画、財政の改善については財政運営プログラムでと二分化されています。二〇〇三年度予算で財政運営プログラムも終了するわけですから、今、政策と財政を合わせた総合的なプログラムの策定を求めるものですが、いかがでしょうか。
 次に、南海地震対策について伺います。
 和歌山県でも、新年度予算では大規模災害対策として約六千七百万円の予算が組まれました。昨年は一千万円にも満たなかったこの分野の予算がふえたことはうれしいのですが、まだまだ不十分と言えば言い過ぎでしょうか。
 昨年、串本町で行われた講演会で、京都大学の河田教授が「地震対策は県レベルで見ると、高知、大阪、兵庫、奈良、三重県などがかなり進んでいる。和歌山が一番おくれている。和歌山県民は非常にのんびりしている」と、激励の意味もあったのでしょうが、奮起を促しています。そこで、私も三重や高知の予算を調べたのですが、三重県では新年度で緊急地震対策事業費として二億六千万円が組まれています。高知県では、南海地震に備えるとの重点化枠で約六億八千万円の予算です。もちろん、各県ごとに予算の枠組みが違いますので単純に比較はできませんが、和歌山県とは一けた違うというのが実感です。年末には中央防災会議で地震の規模が見直されたのですから、少なくともそれに見合った県の被害想定をやり直さなければなりませんが、その費用は安いものでありません。
 そこで、知事に伺います。
 地震、津波対策の今後の予算増額について、知事のお考えを聞かせてください。
 次に、地震による被害想定や津波の浸水想定をどう進めるかについて伺います。
 先ほど紹介した京都大学の河田教授は、現在県が示している津波の高さ予想について次のように述べています。「津波の高さは、残念ながら県が出したあの値ではない。県の値が間違っているとは言わないが、限りなく間違っている」と、微妙な言い回しですが、間違っていると指摘をしております。中央防災会議が示した昨年末の地震規模見直しをもとに、実際に住民が避難するときに参考になる被害想定、浸水想定を今後どう進めていくのか、答弁をお願いしたいと思います。
 予算問題の最後に、昨年の議会で私も問題提起した住宅の耐震改修について伺います。
 私の質問の後、土木部の方でインターネットを利用した耐震診断プログラムを開発してくれました。家に柱が何本ぐらいあるのか、壁や基礎はどうなっているのかなど、住宅の基本部分の数値を入力すればその家の耐震度がわかるという仕組みです。私の自宅はもう建って百年ぐらいたつんですけれども、早速試してみました。結果は「大破壊の危険あり」と診断されて、少々ショックを受けております。
 さて、そうして診断が出た後が問題です。各県の新年度予算を見ますと、静岡県だけで行われていた耐震改修への補助金が、長野県、兵庫県などで予算化されています。今後、和歌山県でも取り組みをしていくべきではないでしょうか。知事の見解をお示しください。
 次に移ります。公共施設への利用料金制導入について伺います。
 今議会に提案されている議案第二十二号から二十四号は、県文化振興財団に運営を委託している県民文化会館やビッグホエールなどの施設の利用料金を定めるものです。これまでは、県有施設の使用料は県使用料手数料条例で定められており、その収入は県の収入として計上されていました。これを、今度はそれぞれの施設が利用者から直接利用料金という形で受け取ることができるようにするものです。これまで県が全額支出していた管理運営に係る委託費を一部だけ委託費として支払い、あとは施設が利用者から徴収するという形になります。お配りした資料の裏側にこの利用料金制の説明をした資料がございます。一番上側が今までの使用料という仕組みでされていたものです。それが一番下の運営費補助と一部利用料金制を組み合わせた形になるという、そういう運営の仕方になります。
 なぜこのようなことをするのかと言えば、九九年度の包括外部監査では、県文化振興財団について、「独立採算性の導入等を検討すべきである」としており、私はその流れの一環だと考えています。県は委託費の一部を予算化しておき、あとの足りない部分については施設の営業努力で賄いなさい、頑張ってもうけた部分については施設の方で自由に使いなさいというものです。結構な話ではないかと思われるかもしれませんが、今の県の財政状況から見て、不足するときには知らんぷりをして、頑張ってもうけたときには、その分、翌年度から委託費は減らされるというようなことはないでしょうか。現在も、県の委託費は減ることはあってもなかなかふえない状況です。そんなときに、この利用料金制度を導入することは、施設の維持管理のためには、利用者の負担をふやすか、それともサービスを低下させるかのどちらかにつながりかねないのではと私は心配しています。
 そこで、公室長に伺います。
 今まで使用料として県の収入として計上していたものを変える理由は何でしょうか。また、県からの委託料と利用料収入だけでは、赤字になった場合どのような手だてをするのでしょうか、答弁をお願いします。
 次に、市町村合併と道州制について伺います。
 昨年九月県議会で、私は小規模な町村に対しては強制的な合併をも国が検討し始めていることについて知事の見解を求めました。知事は答弁で、「議論が深められていくことは結構なこと」と述べられましたが、私はこの答弁に正直驚きました。それと言うのも、昨年の二月議会で、やはり私は市町村合併についてお伺いしたのですが、そのときの答弁では次のように言われています。「単に三千三百ある団体を千にしようとかいうふうなことで、特に過疎の地域においてはこの問題は大変大きな問題であるわけですから、そういうふうな形のやり方というのはよくない」というふうに、そのとき知事はおっしゃられていたからです。その後、昨年十一月の地方制度調査会にいわゆる西尾私案が出て、ますます小規模町村への締めつけが強まってきたわけです。これに対しては、全国町村会や町村議長会も反発していますし、全国約二千五百の町村のうち半数に近い千二百余りの町村議会で西尾私案に対して批判的な決議が上げられています。和歌山県内でも、四十三町村のうち三十三議会で西尾私案を批判する意見書が採択されていると言います。合併特例法を武器に、国は押しつけ合併を強力に推進しています。そんなときに、政府の地方制度調査会の委員が私案という形ででも強制合併をちらつかせる内容の案を提出するということ自体、既に議論の段階を超え特例法期限内での合併誘導になっている事実を見なければならないと思います。このような動きについて鳥取県の片山知事は、「人口が少ないから、もう窓口業務をするしかないと決めつけて権限を剥奪するのは自治の侵害」と議会答弁し、批判をしています。合併特例債などのあめを用意して、特例法が切れた後は西尾私案など強制的な合併もちらつかせるというむちを振るうやり方は許せないと思います。
 そんな中、知事は読売新聞社が行ったアンケートに答えて、「人口が一定規模に満たない自治体を解消することを合併の目標とすべきだ」との意見に対して「どちらかと言えば賛成」と答えられました。また、道州制については賛成の立場を表明されたと報道されています。
 そこで、知事に伺います。
 地方制度調査会の西尾私案についての知事の見解をお示しください。また、道州制についても知事の見解を示してください。
 さらに、先ほども述べた長野県では、合併しないで小規模な自治体の今のままでいこうじゃないかと決めている四つの町村と県が一緒になって市町村自律研究チームがつくられて、県の市町村課の三名が担当しているそうです。私は、合併する、しないにかかわらず、その市町村を支援していこうという姿勢が大切だと思いました。秋田県や福島県、富山県の知事も、合併しない市町村への支援を明言しています。合併をしないと選択した町村、あるいは合併してもメリットがない町村などへの支援について、知事の考えを聞かせてください。
 また、二〇〇五年三月と期限を切って合併を推進する県単独の合併推進事業の補助金、ハード対策分は一億八千万円上がっていますが、ことし十四年度でも使うところがなく、丸々減額補正される予定と聞いております。この際なくしてはどうでしょうか。答弁をお願いします。
 次に、試験研究機関のあり方について伺います。
 今年度完成の果樹園芸試験場に続き、うめ研究センターが整備され、試験研究設備が充実していくことは好ましいことです。農林水産分野では、残るのは老朽化が激しい水産試験場の改修です。今後の課題として、早急に結論を出されるよう要望しておきます。
 この試験研究機関の充実という点で振り返ってみますと、私は九九年の九月議会で問題提起しました。和歌山県のように県内で発電した電力を他府県に移出している県に対しては国から電力移出県等交付金が交付されていて、本県の場合は毎年三億円が来ています。これが、それまでは企業団地の造成などだけに使われていましたが、そのとき私は、この交付金は農業や環境といった分野の試験研究施設を整備する予算にも使えるから、そのようにすべきだと指摘をしました。その後、この交付金が果樹試験場整備に約八億円、うめ研究センターに約三億円と使われており、この点での改革は大いに評価したいと思います。
 本題に入ります。
 先日、行政組織等の見直し実施プログラム案を見ましたが、県立の衛生公害研究センター、工業技術センター、農林水産総合技術センターを二〇〇六年度に統括し、仮称ですが、紀の国産業技術支援センターをつくるとしております。これは、昨年十月に出された県行政組織等検討懇話会の提言を受けたものですが、その意義は「試験研究機関における科学技術振興活動を一元的に統括し、より一層の研究マネジメント機能の充実を図るため」としています。また、新年度予算では戦略的研究開発プランが予算化されています。県の研究テーマで、第三者機関による審査で重要と認められたもののうち、大学や企業との共同研究を行うものについて、多い場合で一件三千万円の重点予算配分が受けられる制度がつくられます。既にお隣の三重県で、九八年度からこういう方式で研究機関をまとめ、予算の重点配分を行っています。多自然型の河川工事、あるいは森林の下草刈りの省力化、陶磁器のユニバーサルデザイン化など、地域に密着したユニークな研究に県と大学、民間企業などが共同して取り組んで、成果も出ているようです。そうした表舞台に出る華やかでお金になる研究もありますが、県という公的な機関でしかできない基礎研究もあります。例えば、私は梅については生理・生態からの研究をと訴えてきましたが、和歌山県の試験場にはその蓄積が残念ながら十分ではありませんでした。木の成長を十年、二十年と観察してわかることや、気温や水温を何十年と観察、記録してきてこそ最近の温暖化傾向がわかるなど、基礎的な研究分野は重要です。
 そこで、伺います。
 組織の見直しや重点的な予算配分制度が新設されるもとでも、基礎研究の分野をおろそかにしないということを言明していただきたいと思います。そのためにも、従来の研究予算を確保した上で、それに上乗せするような形で戦略的研究プランの予算をつけていくべきではないでしょうか、答弁をお願いしたいと思います。
 また、戦略的研究プランを選定する第三者機関は、他県の事例を見ると大学や企業からの任命がほとんどですが、もっと暮らしの中で出ている県民の声が届く体制が必要なのではないでしょうか。例えば、後でも触れますが、梅衰弱症の原因解明のために、圧倒的多数の梅農家が求めているのは御坊火電のばいじんの暴露試験です。科学的な評価ができないという理由でこれまで取り組まれていませんでしたが、県民の要望が強いのですから、科学的に評価する手法の確立から始めてもいいわけですから、そうした取り組みを試験研究に取り入れさせる。あるいは、農産物への鳥獣被害がどこへ行っても大変ですが、いかに被害を軽減するかといった実践的な研究に取り組むよう求めてきましたが、いまだになされていません。また、食の安全性や環境に負荷をかけない農業のあり方など、取り組むべき課題は多いものがあります。しかし、そういう取り組みをしてこそ、私は県立研究機関の存在意義が出てくるのではないかと思います。いかにして県民に開かれた研究をするのか、そのために第三者機関が有効に働くよう求めたいと思いますが、人選も含めた知事のお考えを聞かせていただきたいと思います。
 次に、梅衰弱症研究の到達とうめ研究センターでの課題について伺います。
 梅衰弱症をめぐる問題は、これまでも白熱した議論がされてきました。原因究明にはいまだ至っていませんが、御坊火電が操業率を昨年で約四%と落としている状況のもとで、最近、衰弱症の発生が減っており、農家の中では御坊火電原因説はぬぐい去ることができない状況です。新しい研究機関の体制が組まれていくもとで、先ほど述べたように、農家の声が直接反映できるようなシステムができることを要望しておきます。
 さて、梅衰弱症をめぐる国の指定試験事業は、梅樹体内の養水分バランスに重点を置いて研究されてきましたが、二〇〇三年度で終了予定です。これまでの成果と、あと一年どんな取り組みをするのか、お聞かせいただきたいと思います。
 また、うめ研究センターの人的体制や研究テーマはどうなるでしょうか。梅衰弱症の原因として、いまだに疑われている大気環境要因を引き続き研究されたいと思いますが、いかがでしょうか。
 そして最後に、梅衰弱症原因究明への農林水産部長の決意をお示しいただきたいと思います。
 最後に、日中友好のあり方について伺います。
 新聞報道などによりますと、昨年七月、木村知事を会長とした和歌山県日中友好交流推進協議会なる団体が設立され、田辺市内に日中国交正常化三十周年を記念した石碑を建てるために募金を集める活動を展開していました。
 私ども日本共産党は、日中友好の目的をもって記念碑が建てられること自体に、もちろん反対ではありません。ところが今回の問題では、一部の方々だけで準備を進めたため、記念碑の内容についても決まったものを押しつける形になり、また財政的にも地元の事業者などに事実上寄附が割り当てられるなど、「これだけみんな不況で苦しんでいるときに、一体どういう感覚なのか」など、怒りの声が出ていたのも事実です。そうしたやり方が大いに問題になり、結局中止になるようです。ただ、この問題については新聞や週刊誌などであれこれと報道していますが、肝心の会長である木村知事の見解を見たことがありません。
 そこで、伺います。
 県日中友好交流推進協議会の立ち上げの経緯と、石碑断念までの事の経過を明らかにしていただきたいと思います。また、結果として日中友好に水を差すような形になった今回の問題の教訓は何だと思われますか、答弁をお願いします。
 また、私はこの機会に、日中友好運動に係る行政のあり方について一言申し上げます。それは、友好運動を県民全体のものにしていくことが大切だということです。私は、今回の問題もこうした原因から起こったものだと考えます。例えば、和歌山県には五十年の歴史を持つ日中友好協会和歌山県連合会という団体があります。民間団体とはいえ、正式に中国との関係を持った団体ですが、中国から国家旅游局長さんがお見えになって東急インで歓迎会がされましたが、あのときなども各界各層の皆さんが多数来られておりましたけれども、肝心のこの協会には声がかからないままでした。このほかすべてがそうですが、意図的な排除と言われても仕方がない状態です。少なくとも、県が行政として進める公費を使った交流運動については、広く県民に開かれたものでなくてはなりません。
 そこで、公室長に伺います。
 特定の団体を排除するなど偏った日中友好運動は見直していくべきではありませんか。また、県民に広く開かれた友好運動とするために今後どのような取り組みをされるでしょうか。答弁をお願いして、私の一回目の質問とさせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの高田由一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) まず、長野の田中知事の取り組みについての感想ということですけれども、これはそれぞれの県によっていろいろな事情があるということで、私は私なりにこの和歌山県をよくしようということでいろいろな施策に取り組んでいるところでございます。
 例えば、先ほども申しましたように、公共事業一つとってみても、和歌山県では六千社を超える土木建設業の人がいるわけです。こういうふうな中で公共事業は確実に減ってきているんですけれども、そういうふうな中でそういう人たちの雇用も確保していかなければならない。そういう中で、例えば緑の雇用事業でありますとか、先ほど言いましたIターンとかUターンの人の住宅を県が公共事業扱いでつくっていくとか、それから公共事業の中に県産材を使うような優しい公共事業というふうなものをつくっていく。いろんな形で、今の世の中の流れというものに合わせた形で、そしてまた雇用も確保していくというふうなことに努力していることを申し上げておきたいと思います。
 それから、県政改革のプログラムということでございますけれども、これはご案内のように、昔のように総合計画をつくって十年先までのことを見通すというようなことはできない時代になってきているわけです。しかしながら、場当たり主義で行き当たりばったりでやっていったらいいということではもちろんないわけでございまして、そういうことの中で、私は他県の知事なんかとも共同しながら、いろいろな新しい改革の方向を出していき、それに合わせた施策を国とも協調しながら、そして県独自にもいろいろなことを行っていくということで、それをまた県議会等へ諮りながら進めていくというような手法をとっているわけでございます。いずれにいたしましても、これからもそういうふうな形でいろいろな新しい時代に合った和歌山県づくりについて県議会等の協力を得ながら進めていきたいと思っております。
 それから南海地震の対策なんですけれども、金額について──河田教授がどう言われたかわからないんですけれども、和歌山県の場合、実は防災センターをこれからつくる、それから防災無線──これも無線だからといって安い値段でできると思っていたら大分違っていて莫大な費用がかかるわけです。それから、被害想定の見直しがあるんですけれども、これについても実は私が以前、総務部長をしているときに阪神・淡路大震災を受けてやったという、そのときもえらい高いなという感じがあったんですけれども、これがまた違ってきたということでやっていかなければならない。そういうふうなこともいろいろ含めて、実は和歌山県でも来年度六億円近いお金を──これは予算の計上の仕方がいろいろあるんですけれども──計上しているということで、地震対策というのは大変金額がかさむ。ただ、人の命にかかわることなんで、これは第一義的に重要なものとして対応しているということです。
 それから、被害想定についてはただいま申し上げたようなことで、前回やったことがむだにならないような形で、十五年度から二カ年をかけてやっていくということです。特に津波なんかに重点を置いて考えていきたい、このように考えています。
 それから、耐震化の助成ということです。
 これについては、実は以前は個人財産補償は絶対したらいかんということが言われていたんですけれども、今、全国的に新たな動きが出てきているということもご質問のとおりですので、このような動きも踏まえて、いろいろ県としての対応をこれから考えていかなければならない、このように思っております。
 それから、市町村合併に対する西尾私案です。
 これについては、全国の市町村からいろいろ反発があることも私は存じております。しかしながら西尾私案の中の、例えば自治体の基盤強化を図るということでありますとか、合併をした場合、旧来の市町村にあったものを一定の役割を持たして取り込むというふうな考え方には私は賛成でございます。というのはどういうことかというと、今、日本の自治体というのはコミュニティー的なものと、行政区画としての市町村というものが余り分明になってなくて、今の市町村合併の問題でも、そのあたりが十分整備されないままに来ているというふうなことがあると思いますので、こういうところは私の考えているところと一緒だなという感じがあるわけです。しかしながら、いずれにせよ、この地方制度調査会の答申はことしの十一月に最終報告が出るので、それまでいろいろな市町村の声を反映しながら議論がなされると思いますので、和歌山県としてもこれを見ていきたいと思っております。
 それから道州制についての考え方ということでございますけれども、私は実は、もう今みたいな大変な世の中、二十一世紀になって国というものが非常に大きな役割を逆に増すような時代になってきているという考え方を持っております。そういうふうな中で、国は例えば防衛の問題でありますとか、外交の問題でありますとか、国土整備の基盤とか、いろいろな基準とか、そういうことを今ある以上にもっともっと真剣に高度な知識を集めて対応していかなければ、この二十一世紀の時代に日本の国が世界において名誉ある位置を占めるということは難しくなってくると思う。しかしながら一方で、住民の生活にかかわること、こういうふうなことの端々まで国がいろんなことを言ってくる必要はない。そういうところは、自治体というか、もっと大きな範囲での分権化された地域というものが自分のところの判断で決めていく。そしてまた収入も自分のところで入ってくるような仕組みにしていく。それが本当の自治であろうと思っています。こういうふうな両々、国は国としての立場をもっともっときわめていくという考え方、そして地方は地方として、住民の生活については、もうおれたちに任せておいてくれと、余り細かいことまで言ってくれなくてもいいというふうな体制、これが本当の二十一世紀の国づくりというものではないかということを考えております。「道州制」という言葉は何か手あかのついたような言葉で、私はこの言葉が嫌いなんで使わないんですけれども、いずれにせよ、そういう形の本当の意味での分権、地方主権ということを目指していきたいと思っているわけでございます。
 それから合併しない市町村への支援ということで、今、県下の市町村が皆合併に向けていろいろ市町村長が苦労しておられるときに、合併しないところにどんどん応援しますよなんて言うと皆さんの熱情に水を差すようなことになるわけで、これはなかなか難しいんですけれども、かといって別に合併しないところを冷遇するというふうなことは考えておりませんので、あれしていただきたいと思います。
 それから合併推進の補助金については、これはいよいよ来年度必要になってくると思っておりますので、やっていきたい。
 それから試験研究機関についての考え方ですけれども、これは県の試験研究機関というのは原則的には実践が求められると、要するに県に本当に役に立つということが求められるのであって、純粋研究ということはそう重きを置かないべきだというふうに考えております。しかしながら、それはしたらいかんということではないんで、もちろんそういうこともしながらやっていくということではあるわけです。そして、今度の戦略的な研究というのは、これはもちろん上乗せということですし、それの選択に当たっては、当然のことながら一部の人だけで決めるというようなことではなくて、広くいろんな人の意見が入ってくるような形で物を考えていきたい、このように思っております。
 それから最後に、友好記念碑の建立の問題ですけれども、この記念碑につきましては、平成十二年に日本全国から訪中した五千人の文化観光交流使節団を歓迎して発表された江沢民主席の重要講和の石碑を日中国交正常化三十周年を記念して全国各地に建立し、中国との友好をさらに深めるとともに、観光等経済面の交流を推進するという計画が持ち上がりまして、その候補地の一つに本県の田辺市が入ったものでございます。これを受けて和歌山県日中友好交流推進協議会を設立し、計画を進めてきたところですけれども、建設予定地である田辺市並びに田辺市民の皆様方を初めさまざまなご意見があり、今回、計画を白紙に戻すことにしたということでございます。
 以上です。
○議長(宇治田栄蔵君) 知事公室長小佐田昌計君。
  〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事公室長(小佐田昌計君) まず、公共施設への利用料金制の導入についてでございます。
 現在、県民文化会館やビッグホエールなどの施設は、財団法人和歌山県文化振興財団に管理運営を委託しておりますが、施設管理運営の一層の効率性を高めるため利用料金制を導入することといたしました。このことによって施設管理者の自主的な運営を促し、施設の有効活用と一層の利用促進を図ることを期待しております。
 なお、利用料金収入が伸びず、一定の委託料のみでは管理運営経費が不足するような場合には、基本的には施設管理者の営業努力や経費削減努力等により経費不足が生じることのないように対応するのが原則と考えておりますが、万が一そうしたことが起こった場合にも、県民への負担増加やサービスを低下させることのないよう対処してまいりたいと考えております。
 もう一点、日中友好のあり方で、県民に開かれた友好運動へというご質問でございます。
 中国との友好交流につきましては、昭和五十九年の友好提携締結以来、山東省との間で、県と省という行政レベルでさまざまな交流を行っております。また民間レベルでは、山東省と関係の深い民間交流団体が中心となって、文化、経済、教育などさまざまな分野で積極的な交流活動を行ってまいりました。その結果、現在では本県と山東省との間に民間同士のパイプがたくさんでき、民間主導の交流が盛んに行われていると聞いております。県といたしましては、このような民間主導の交流を支援し、今後とも特定の団体に偏ることなく、県民の皆様に広く開かれた幅広い交流を推進してまいりたいと考えております。
○議長(宇治田栄蔵君) 農林水産部長辻  健君。
  〔辻  健君、登壇〕
○農林水産部長(辻  健君) 梅衰弱症についての三点のご質問にお答えいたします。
 生育不良につきましては、これまでの栽培や大気環境などの研究では、その原因を完全に解明するまでには至ってございませんが、着果負担や高温、土壌乾燥が樹体に及ぼす影響をこれまで見出してきたところでございます。
 その技術対策といたしましては、整枝剪定方法、有機物マルチ、緑肥作物による土壌改良などであり、樹勢維持の成果を得ていることから地元農家で活用いただいているところでございます。また指定試験では、これまでに梅の樹体内の養水分の分布や使われ方の知見が得られたところであり、引き続き生育不良との関係について研究を進めてまいります。
 次に、平成十六年度開所予定の(仮称)うめ研究所についてでございますが、地域に密着した研究機関としての体制を整備するとともに、梅産業の持続的な発展を図る観点から、生育不良の早期解明を初め、環境に優しく省力的な安定生産技術の確立やDNA検定を利用した優良品種の選抜育種、また環境制御温室を利用した新たな研究など、総合的な取り組みを行うこととしてございます。今後とも、生育不良の原因究明に向けまして積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 二十六番高田由一君。
○高田由一君 答弁をいただきました。
 まず、地震対策の部分です。
 知事も言われましたように、和歌山県の大規模災害対策という点では新年度予算が六千七百万円ですが、いろんな分野を合わせると六億円近いお金を計上しているというのはそのとおりです。ただ、例えば私紹介したように、高知県でも六億八千万円程度予算化しているんですが、和歌山県の場合は、先ほども触れられましたけれども、九割方が県立施設にいかに耐震化を施すかという予算になっていて、市町村への支援とか、自主防災組織をどう支援するかという部分については、やはり少ない部分があるんですね。
 それで見ると、高知県なんかは、この六億八千万円のうち県立施設は三割ぐらいの耐震化で、あとは例えば自主防災組織が比較的自由に使える総合防災補助金みたいな形で七千万円を組んでいたり、かなり力を入れているなというのは実感として思うわけです。防災センターの整備や無線の整備、費用もかかります。そういう中で工夫をしていただき、より一層の対策充実をこの点では求めて要望したいと思います。
 それから、私は長野の事例をあちこち言いましたけれども、もちろん長野が全部よくて和歌山が全部よくない、こう言うつもりはございませんが、改革の仕方の事例として一つ紹介をさせていただいたわけです。その中で、やはり木村カラーといいますか和歌山モデルといいますか、そういう改革の部分で我々が大いに評価できるところがあります。ただいかんせん、まだいろいろ問題がある部分があるとは考えています。そういう点でご指摘を申し上げた次第です。
 ただ、最後にこれはもう一回お伺いしますが、日中の友好の碑の問題で、知事は今、田辺市や市民のさまざまなご意見があって白紙に戻ったというふうに言われるんですけれども、私はこの問題の教訓は何かということをお伺いしたんです。
 提案された案自体が問題もなくてよくて、ただ市民の側で議論があってさまざまな意見があった、だからだめになったというんだったら、これは会長としての知事の教訓や反省というところにはないと思うんです。この点、明確にする必要があるのではないでしょうか、この点をお伺いして二問目とします。
○議長(宇治田栄蔵君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) ただいまの記念碑の問題なんですけれども、こういうふうなものというのは、皆さんが合意してやっていく必要があるだろうというふうなことの中で、非常に大きな反対とかいろんな考えが示されたと。初めにそういうふうな考えをすべて集約してこういうふうな行動を起こせばよかったんだろうと思いますけれども、これは十分そういう形にならなかったというふうなことの中で行われたと。いずれにせよ日中の友好ということは非常に大事なことですので、これから山東省との友好なんかも含めて、また新たな形での和歌山県と中国との友好を図っていきたいと、このように思っております。
○議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 二十六番高田由一君。
○高田由一君 日中の石碑の問題について答弁をいただきました。
 私は、やはり石碑の内容まで、あるいは形まですべて決まったような中で号令がぽんとおりてきて、そして値段が幾らかかるからこれだけ出してよという、このやり方というのは友好運動としての形態にふさわしくないと思うんです。こういうことに注意をされながら、真の日中友好が発展することを願って質問を終わらせていただきます。
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で高田由一君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会は二月二十四日定刻より再開し、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時五十三分散会

このページの先頭へ