平成14年12月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(尾崎要二議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 十三番尾崎要二君。
  〔尾崎要二君、登壇〕(拍手)
○尾崎要二君 師走を迎えて、大変慌ただしくなってまいりました。今十二月定例会の開会日に永年勤続十五年の表彰をいただき、改めて月日の過ぎる速さを痛感しております。来年の春で丸十六年の議員生活をさせていただくことになります。十六年の議員活動を振り返ってみて、本会議の採決においてこの議場から退席せざるを得なかったことを過去一度経験させていただいております。それは、去る九月定例会最終日の議員提出議案第四号和歌山県議会議員の定数及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定める条例の一部を改正する条例の採決であります。平成十二年の国勢調査の結果、本県の人口は百六万九千九百十二人となり、そのことにおいて地方自治法第九十条一項の規定により、わずか八十八名の差で本県の県議会議員の法定数が四十七名から四十六名に減らさざるを得ず、私の選挙区である海草郡において議員定数を二名から一名へ減らすという内容の議案であります。議員定数検討委員会での議論の結果、海草郡選挙区の議員一人当たりの人口は一万三千六百二十六人と最も少ないことから、是正をする対象とせざるを得ないということでありました。地元海草郡の皆さんの温かいご支援で議席を与えていただき、その声を県政へ生かしていかなければならないパイプ役でもある私どもにとりまして、大変厳しくつらい結果でありました。二名が一名になるということは、一度に五〇%削減をするということであります。
 かつて、国政においても衆議院議員選挙の一票に対する人口の格差が問題となり、和歌山一区と二区の格差を是正することにおいて、和歌山県の国会議員の議席を守るために海草郡がその犠牲となり、和歌山一区から南の二区へ編入された経緯がございます。続いてその後、小選挙区制が導入されてから、今度は海草郡だけが紀北との新二区へというように、それぞれの都合で南へ北へと翻弄されてきた歴史を持っております。到底、賛成することはできないのであります。さりとて、先輩・同僚議員が議員定数検討委員会で真剣に議論をされた結果でありますので反対することもできず、採決での退場という方法を選択いたしました。
 取りまとめられた議員定数検討委員会委員長報告の中で、人口の都市集中化と郡部の過疎化の問題点について指摘がされております。人口の減少について、抜本的な対策に取り組む必要性、特に定数減を余儀なくされる関係選挙区、すなわち海草郡における行政課題に対する適切な施策措置について格段の配慮をされるよう県議会として努力をしていくこと、そして同様の趣旨を宇治田県議会議長名で九月二十七日に木村知事へも申し入れがなされております。この点について、まず木村知事がどのような思いでこの県議会の申し入れを受けられたのか、ご所見を承りたいと思います。
 海草郡においては、昭和四十年の国勢調査で人口が三万六千百四十五人であり、平成十二年の国勢調査においては二万七千二百五十三人になっており、約九千人減少しております。特に美里町では、昭和四十年に八千百三十人の人口が平成十二年には四千七十人と、ちょうど半分となっております。先輩の宗正彦先生とともに二人で力を合わせて海草郡三町の発展に全力を尽くしてまいりましたが、三町とも人口の減少に歯どめがかかっておりません。
 下津町においては、コスモ石油の縮小が大きく響き、農業、水産業などの一次産業の低迷も続いております。野上町、美里町においては、農林業の不振と日用家庭用品などの地場産業に陰りが見え、中国産品との競合で大きな影響を受けております。
 県行政当局のイメージの中で和歌山県を三分割すると、紀北、紀中、紀南といった形になるわけであります。この三つの地域の中で海草郡は一体どこに含まれているのか、私は日ごろから素朴な疑問を抱いております。どうも紀北と紀中の境界線の下にあるように感じてならないのであります。県下の郡市単位に振興局が設置されておりますが、唯一振興局が置かれていないのが海南・海草地方の海草振興局であります。不思議でなりません。四十万の人口を抱える和歌山市が北にあり、その和歌山市には、県庁舎はもとより、県立医科大学、同じく附属病院、ビッグホエール、ビッグ愛、県民文化会館、県立図書館、県立美術館、万葉館、紀三井寺総合運動公園、消防学校、警察学校等、県の施設が集中しております。しかし、隣の海南・海草地域においては県施設が少なく、寂しい感じがしております。大きな和歌山市という山があり、その山の日陰になっているのが海草地方であるような感じさえするのであります。議員定数検討委員会委員長報告及び県議会議長の申し入れでもある行政課題について触れてみたいと思います。
 海草三町における行政課題について、特に大きなウエートを占めているのは道路の整備であります。県庁より三十キロ圏内に位置しておりますが、道路の整備がおくれ、時間的に遠いところとなっております。
 下津町においては、国道四十二号線渋滞対策としての四車線化一部バイパスなどの整備が最重要課題であります。和歌山市の一部渋滞箇所を除けば、周辺で一番渋滞しているところが海南─有田間の国道四十二号線であると、国土交通省の調査で明らかとなっております。救急車の通行ですら支障が出てきております。知事も常々気にかけてくれており、その意を酌んで土木部長も、和歌山北バイパスの一部供用が進めば最優先で取り組んでいきたいとの発言をしてくれておりますが、現在の状況と今後の見通しについて答弁をいただきたいと思います。
 そして、海南─下津間にある唯一の県道海南吉備線についても、改良されたことすらなく、全くの通行不能区間となっており、今後どう取り組んでいかれるかについてもお聞きをしたいと思います。
 和歌山下津港湾岸道路についても企画調整費をもって調査をしていただいておりますが、引き続き実現に向かって努力を重ねていただくよう、この点については要望をしておきたいと思います。
 野上・美里町においては、もとの県道海南高野線であり、現在の国道三百七十号線の整備が最重要課題であります。野上町区間の半島振興道路の整備が進められておりますが、今後どのように力強く取り組んでいかれるのか、答弁をいただきたいと思います。
 同じく、美里町区間の国道改良についてもお聞かせいただきたいと思います。
 過去、本会議の答弁で、これらの区間については世界リゾート博が始まるまでに大型観光バスが通行できるよう努めたいとの話でありましたが、世界リゾート博が終了してから既に八年がたっておりますけれども、いまだに通行できない箇所があります。
 なお、美里町において予定されております県代行トンネルについては、知事の理解により大きく進もうとしている点について感謝をしておきたいと思います。
 道路整備のおくれが若い人たちのふるさと離れに拍車をかけ、過疎化、高齢化が進むことに大きな危機感を持ち、特段の配慮を求めたいと思います。
 続いて、野上・美里地域にとって特に関心を持っておりますのは、海南市重根の国道改良とそれに続く阪井バイパスの整備であります。平成二年に海南市の都市計画審議会で答えすら出ず流れてしまった状況でありますが、再度、現在どこまで進んできているのか、この点についてもお聞かせいただきたいと思います。
 市町村合併が議論をされる中で、これらの道路整備のおくれが海南・海草地域の問題点として浮かび上がり、ネックとなっております。市町村合併の議論に悪影響を及ぼしており、海南・海草地域の一体化のためにも一刻も早い道路整備が求められていることも申し添えておきたいと思います。
 人口が減少し、議員の定数を減らさなければならない現状に至った地域の苦しみとその行政課題についてご理解をいただきたいと思い、この質問をさせていただきました。県議会としての申し入れにこたえられるようなしっかりとした答弁を求めます。
 引き続き、関西国際空港に関連して質問をさせていただきます。
 私たちが一丸となって本県経済浮揚の切り札として建設を推進し、また二期事業の推進に努めてきた関西国際空港につきましては、平成十四年十二月六日、さまざまな審議を経て、今後の空港整備のあり方を示す交通政策審議会航空分科会答申が出されました。
 答申の中で、「国際拠点空港の民営化」について、「国際拠点空港の整備の着実な推進と災害復旧時等における適切な対応の確保を前提とし、経営責任の明確化と経営の効率性の観点から各空港毎に一体として民営化を進めることを基本方針として」おります。「関西国際空港株式会社については(中略)海上空港であり巨額の用地造成費等を要したために過大な有利子債務を有していることから、将来の完全民営化に向けて、経営改善につながる条件整備を行うことが必要である」と明記されています。また二期事業については、「早期の平行滑走路供用を目標として予定どおり工事を着実に推進する必要がある。今後、需要動向、関西国際空港株式会社の経営状況等について十分見極めつつ整備していく必要がある」とされています。
 しかしながら、関西国際空港の最近の運営状況を見てみますと、平成十四年四月から九月までの上半期の航空機発着回数は約五万六千回で、前年同期比八七%、航空旅客数は約八百八十六万人で、前年同期比八四%、貨物取扱量も約三十七万三千トンで、前年同期比九一%となっており、昨年九月の米国同時多発テロ以降回復傾向にあったものの、本年四月の成田空港の暫定滑走路供用などの影響もあって、関西国際空港における航空需要の回復力が弱いまま推移しているというのが現状であります。
 さて、今申し述べた答申をまとめるための審議過程においては、国土交通省から二〇〇七年時点で発着回数が十三万六千回とする新たな航空需要予測が出され、関西国際空港二期事業延期論が一部新聞報道等をにぎわしたのは、皆様方ご記憶のとおりであります。また昨年、小泉内閣が行財政改革の一環として打ち出した特殊法人等整理合理化の中で、関西国際空港株式会社もその対象として民営化が議論され、国土交通省が提案した上下分離案を軸に、同審議会において地域統合案や現行法人個別民営化案などとの比較検討や、民営化対象の成田、中部、関西の三国際拠点空港関係者からのヒアリングなどさまざまな審議が行われましたが、上下分離案に対し、関空会社の経営基盤の強化や関西国際空港の国際拠点空港としての機能向上に資するものとして一定の評価をしておりました。しかし、当該上下分離案に対し、一部関係者からの賛同が得られず、また一部で上下分離案は関空救済策だと報道がなされるなど、審議は迷走しておりました。
 このような状況を踏まえ、県議会関西国際空港対策特別委員会委員長である私としては、このままでは本県に欠くことのできない重要な空港である関西国際空港の行方が危うくなると判断し、委員の皆さんのご協力を得て七月二十五日に上京し、与党三党幹事長及び国土交通省航空局長に対し、二〇〇七年の平行滑走路供用開始に向けた二期事業の推進と国際拠点空港としての機能向上と経営基盤強化に資する上下分離案の具体化を要望し、私どもの熱意をしっかりと受けとめていただきました。院内で行われた与党三党幹事長への要望の際、関西国際空港については、国政でできることは我々がしっかりやるから県議会においても関空の需要喚起に取り組んでほしいとの要請があり、空特委の皆さんや県議会へも相談をさせていただき、当時、オール関西で組織された関西国際空港全体構想促進協議会で検討されていた関西国際空港エアポートプロモーションに賛同する形で関西国際空港の需要喚起のため、私どもも日華親善和歌山県議員連盟のメンバーを中心に、友好関係にある台湾へミッションを派遣することといたしました。
 十一月五日から七日までの三日間、趣旨にご賛同いただいた総勢十八名の議員の参加を得て編成したミッション団で、私が団長となって台湾台北市へ渡航し、関西国際空港の需要喚起という目的を一にする中山副知事、関空会社役員と一緒に対日交流の窓口である亜東関係協会、台湾交通部民用航空局、エバー航空等をそれぞれ訪問し、台北─関空間の直行便の増便や日台間の交流の一層の活発化を働きかけるとともに、意見交換を行ってまいりました。
 焦点のエアポートプロモーション活動につきましては、台湾交通部民航局李副局長からエバー航空の増便について全力でバックアップをしたいとの意向が示され、さらに中華航空の関西国際空港への乗り入れの可能性についても触れられました。
 またエバー航空本社では、台湾から日本への観光需要について話題になり、和歌山県としても十一月八日から台北の百貨店で和歌山県観光展を開催するなど、台湾に対して積極的に観光PRしており、台湾から本県への観光客数が増加傾向にあることなどを積極的にアピールいたしました。エバー航空の游常務からは、日本の路線は非常に重要であり、今後は日本人の台湾への観光客の利便性も考えていきたい、その需要の動向によっては十分増便も可能との回答をいただきました。
 私は、このたびのミッション派遣で台湾を訪問し、意見交換したことで、関西国際空港の利用促進につながるさまざまな課題が発掘でき、その課題解決に向けての取り組みを少しでも進めることが重要なのだと痛感いたしました。台湾ミッションについては、以上のような状況でありました。
 今回の関西国際空港エアポートプロモーションの一環として、私どもの台湾ミッションのほかに、先月下旬、知事を団長にデンマークへミッションを派遣されたと聞いております。デンマークミッションの結果と関西国際空港の利用促進のためのミッション派遣の意義について、知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 今回の台湾における亜東関係協会の許会長との懇談では、非常に興味深い意見交換ができました。許会長からは、日本と台湾は地理的には近いが、政治、外交的には遠い、現実の日台の交流は経済交流が中心であるが、台湾の若者は日本に対する関心が高い、将来を考えるなら、姉妹校の提携や修学旅行などもっと若い世代の交流を図るべきだという話がありました。私も同感であります。話し合いの中で、ことし八月三日から八月十一日の間、「夢・友情・平和のハーモニー」をテーマに県内各地で開催された第十三回世界少年野球大会和歌山大会に台湾からも参加があり、世界の子供たちが言葉や人種、国境を越えて交流を深めたことや、七月三十一日、八月一日と台湾花蓮県の少年野球チームが民間交流で本県を訪れ、海南市民グラウンドにおいて親善試合を開催し、和歌山市、海南市、有田市、有田郡、海草郡の少年野球チームと親善試合を行い、私が実行委員長を務めさせていただき、来賓として宇治田議長や海南市助役も出席をいただいて交流を深めたことを紹介いたしました。
 このような例を申し上げるまでもなく、本県の至近の位置に、世界に開かれた玄関口である関西国際空港があることは、さまざまな国と国際交流を推進する上で大きなポイントとなると思います。これからの本県の子供たちの国際感覚醸成のために、姉妹校提携や修学旅行等で積極的に交流を進めることは本当に有意義であると思います。台湾との研修会や修学旅行等の取り組みについて、教育長の答弁を求めます。
 観光の面においても、昨年、本県を訪れ宿泊をしていただいた外国からの観光客の総数は六万三千人と聞いております。そのうち台湾からの観光客は二万一千五百人で全体の三四%となっており、和歌山県を訪れる外国からの観光客の第一位となっております。今回の訪問時にも台北高島屋で日本物産展があり、その中で和歌山観光展が開催されておりました。これからの取り組みについて、商工労働部長にお伺いをしたいと思います。
 新聞によると、住友金属工業は、台湾の鉄鋼大手、中国鋼鉄との間で鋼板製造の材料となるスラブを安定供給するため、共同出資の新会社を設立することを軸に提供交渉を進めているとのことであります。和歌山製鉄所の高炉をレンタルする形で、スラブを中国鋼鉄に供給するための新会社の設立案が有力であると載っておりました。日本と台湾が国交を失ってから三十年が経過したわけでありますが、実質的な交流は大きく発展し、許水徳会長が話をされた「近くて近い国」となってきております。歴史認識や歴史教科書、靖国神社参拝などをめぐり圧力をかけてきたり、子供たちの教育に反日的な指導をしたりすることもないわけであります。日本に親密な感情を持っておられる二千三百万人の人々が住む台湾との交流についてもっと進めていかなければと考えております。国際交流から見た台湾について、公室長のお考えをお伺いしたいと思います。
 これで、一回目の質問を終わります。
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの尾崎要二君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 定数の削減に伴うご質問にお答えをいたします。
 この九月二十七日に、定数削減に伴って県議会から海草郡三町についての対応等を含む真摯な取り組みを行政当局に望むという申し入れを受けました。
 今、尾崎議員のご質問にもありましたように、道路の問題等この地域が抱える課題は大きいわけでございます。和歌山県は、本当は人口がふえるような形になってほしいということで、私も緑の雇用事業などを打ち出して都市から逆にもう一度過疎化の進む地域へ人を呼び戻すような施策をしているわけでございますけれども、これもなかなか蟷螂の斧ということで簡単に進むわけではございません。しかしながら、手をこまねいていてはますますそういう状況が進んでしまいますので、もちろん道路網の整備によって地域に魅力をつけることも大事です。そのほかいろんな産業、そしてこの地域はある意味では道路が整備されれば都市に近いという特質も持っているところでございますので、今、紀北か紀中か紀南かというお話がありましたけれども、できるだけ都市に近い方との連携の中から、交流から観光であるとか、そして近隣農業、そういうふうなもので魅力を増すような形で県の施策をいろいろ展開していきたいと、このように思っております。また、これからもいろんな形でご示唆をいただければありがたいと思っております。
 それから、デンマークのミッションについてでございます。
 関空につきましては、けさの新聞報道で見ますと、二〇〇七年の開港については何かもう一回覚書を結び直すということなので、とりあえずまた先送りされたのかなということで一応ほっとしているような面もあるのでございますけれども、いずれにせよそんな状況をいつまでも続けていてはいけないということもありまして、このたび県民の方々と一緒にコペンハーゲンと関空の間に航路を再開してほしいということで、これはもう前にあったわけですけれども、やめになっていたのを何とか再開してほしいということで、スウェーデンまで行きまして、スカンジナビア航空の本社で副社長、それからデンマークはコペンハーゲンで運輸省の部長とそれぞれ面談をしてまいりました。こちらも非常に熱意を持って行ったんですけれども、そのときに感じましたのは、SAS(スカンジナビア航空)も今数千人の人員削減を行っているところで、とても新規になかなか目を向けるところまではいかないということが一つ、それから、以前開いていたときに実は赤字だったんだと、赤字だったところをまた再開するということについては、よほどの理由がないと私どももなかなか持ち上げがたいんですということで、今お話のあった台湾の方のミッションよりはぱっとしないような感じのことになったわけです。
 しかし、そのときに痛切に感じたことは、あるときにやめてしまわないように、黒字になるような形で努力しておけばこんなことにもならなかったのかなということを思いまして、転ばぬ先のつえということがこの問題についても大事なのかなということを思いました。しかし、そうは言っても、せっかくミッションを派遣して、和歌山県下の県民が自分のお金を使ってわざわざデンマークまで行ってくれたわけですから、デンマークとはサッカーで友好な関係もできておりますので、引き続き粘り強く対応していかないといかんのかなというのが、ちょっと迫力がないですけれども、今回のデンマークミッションについての私からのご報告でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 土木部長大山耕二君。
  〔大山耕二君、登壇〕
○土木部長(大山耕二君) 行政課題の柱である道路網の整備についてのご質問に順次お答えいたします。
 まず、国道四十二号有田─下津─海南間の渋滞対策につきましては、現在、国土交通省が現道拡幅案、バイパス案について二市一町の意見を聞いているところであります。今後の見通しとしましては、当面、都市計画決定に向けて二市一町が町づくりの中に道路を位置づけし、早期のルート決定を国に働きかけていくことが必要と考えております。県としましても、最重点課題の道路として、国と二市一町の間に立って積極的に調整を図るとともに、今後の直轄事業の展開を視野に入れて、国に対し早期事業化を働きかけてまいります。
 また、県道海南吉備線の整備をとのご質問でありますが、海南湯浅道路の四車線化、国道四十二号の四車線化を視野に入れながら、その必要性、可能性について検討してまいります。
 次に、国道三百七十号の整備について順次お答えいたします。
 野上町区間につきましては、二地区において用地買収と工事を推進しております。また、美里町につきましては美里バイパスとして新白龍橋より下流区間の平成十六年供用を目指し工事を推進しているところであり、毛原地内におきましては毛原宮地内の用地買収及び工事を進めているところであります。引き続き、県議会からの申し入れの趣旨を踏まえ、道路網の整備を進めてまいりたいと考えております。
 また、海南市重根地区につきましては、土地区画整理事業において道路整備を行うため、平成十五年度新規事業の要望を行っております。
 さらに、阪井バイパスにつきましては、以前に地元提示を行ったルートを基本とし、周辺の道路網や町づくりのあり方を踏まえ、海南市とともに、地元の理解を得ながら早期の都市計画決定に向けて努力してまいります。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 商工労働部長石橋秀彦君。
  〔石橋秀彦君、登壇〕
○商工労働部長(石橋秀彦君) ご質問の台湾における観光展でございますが、台北高島屋の協力を得て、七日間の開催期間中、積極的に本県の観光PRを実施してまいりました。また、同期間中に現地の主要旅行エージェント並びに航空会社、マスコミ等を精力的に訪問し、現在までに台湾のマスコミ十一社の取材及び南紀ツアーの商品造成という具体的な成果があらわれてございます。国内旅行が低迷する中で、平成十三年の外国人宿泊客数は、議員お話しのように約六万三千人で、対前年比約三〇%の伸びとなってございます。今後とも、関西国際空港からの至近距離という立地を有効に活用しながら、本県の観光素材の情報発信や旅行エージェントへのアプローチを強化してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(宇治田栄蔵君) 知事公室長小佐田昌計君。
  〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事公室長(小佐田昌計君) 国際交流と台湾についてお答えいたします。
 本県の国際交流は、これまで主に友好提携先を中心に行ってまいりましたが、アジアの一員として近隣アジア地域との交流は大変重要であると認識いたしております。特に台湾は日本と歴史的に強いつながりがあり、議員のお話にもありましたように、経済、観光、スポーツなどさまざまな分野で活発な交流が行われ、また大変親日的であるということもよく知られております。地理的な近さや歴史的な関係に加え、お互いの親密な感情がこのように活発な交流を生み、発展させ、現在に至っていると考えておりますが、今後、住友金属工業と中国鋼鉄との連携など本県とのつながりがさらに深まると思われますので、関西国際空港の利用促進の面も含め、観光客誘致を初めとしてさまざまな分野で交流を進めてまいりたいと考えております。
○議長(宇治田栄蔵君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 海外への修学旅行についてお答えいたします。
 本県の学校では、国際的な視野、国際感覚、こういうものを身につけさせるために六年前の平成八年度から海外への修学旅行を解禁いたしております。その後、年々ふえてまいりまして、平成十四年度──ことしの実績といたしましては、県立学校が十九校、さらに中学校二校が海外修学旅行等を行っております。訪問先としましては、議員のお話にもありました台湾を初め、シンガポール、タイ、韓国、中国、香港、オーストラリアなどでございます。今後とも、こうした機会を通して近隣諸国、諸地域との交流を深め、広い視野で異文化を理解し、日本人として主体的に生きる資質や能力を高めていくことが大切であると考えております。
○議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、尾崎要二君の質問が終了いたしました。
 お諮りいたします。質疑及び一般質問は、これをもって終結することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問はこれをもって終結いたします。
  【日程第三 議案等の付託】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第三、議案等の付託について申し上げます。
 ただいま議題となっております全案件は、お手元に配付しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
 お諮りいたします。十二月十三日及び十六日は、常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、十二月十三日及び十六日は休会とすることに決定いたしました。
 なお、常任委員会の会場はお手元に配付しておりますので、ご了承願います。
 次会は、十二月十七日、定刻より再開いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時四十二分散会

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