平成14年2月 和歌山県議会定例会会議録 第9号(全文)


県議会の活動

平成十四年二月 和歌山県議会定例会会議録 第九号
     ─────────────────────
議事日程 第九号
 平成十四年三月二十日(水曜日)午前十時開議
  第一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、報第一号、並びに請願六件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
  第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
  第三 特別委員会閉会中継続審査の件
  第四 議員提出議案第一号
  第五 意見書・決議案
  第六 議員辞職の件
会議に付した事件
   一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、報第一号、並びに請願六件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
   二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
   三 特別委員会閉会中継続審査の件
   四 議員提出議案第一号
   五 意見書案
   六 議員辞職の件
   七 経済警察委員会副委員長選任の件
   八 議会運営委員辞任の件
出席議員(四十六人)
     一  番       新   島       雄
     二  番       山   田   正   彦
     三  番       佐   田   頴   一
     四  番       大   沢   広 太 郎
     五  番       堀   本   隆   男
     六  番       宇 治 田   栄   蔵
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       西   本   長   弘
     九  番       坂   本       登
     十  番       小   原       泰
     十一 番       木   下   善   之
     十二 番       永   井   佑   治
     十三 番       尾   崎   要   二
     十四 番       小   川       武
     十五 番       宗       正   彦
     十六 番       橋   本       進
     十七 番       生   駒   三   雄
     十八 番       原       日 出 夫
     十九 番       谷       洋   一
     二十 番       山   下   直   也
     二十一番       高   瀬   勝   助
     二十二番       吉   井   和   視
     二十四番       町   田       亘
     二十五番       金   田       眞
     二十六番       高   田   由   一
     二十七番       神   出   政   巳
     二十八番       玉   置   公   良
     二十九番       向   井   嘉 久 藏
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       平   越   孝   哉
     三十二番       下   川   俊   樹
     三十三番       中   山       豊
     三十四番       浜   田   真   輔
     三十五番       鶴   田   至   弘
     三十六番       冨   安   民   浩
     三十七番       村   岡   キ ミ 子
     三十八番       中   村   裕   一
     三十九番       井   出   益   弘
     四十 番       阪   部   菊   雄
     四十一番       江   上   柳   助
     四十二番       長   坂   隆   司
     四十三番       森       正   樹
     四十四番       飯   田   敬   文
     四十五番       新   田   和   弘
     四十六番       松   本   貞   次
     四十七番       和   田   正   人
欠席議員(なし)
 〔備考〕
     二十三番欠員
説明のため出席した者
     知事         木   村   良   樹
     副知事        中   山   次   郎
     出納長        大   平   勝   之
     理事         安   居       要
     知事公室長      小 佐 田   昌   計
     総務部長       稲   山   博   司
     企画部長       垣   平   高   男
     環境生活部長     秋   月   成   夫
     福祉保健部長     白   井   保   世
     商工労働部長     内   田   安   生
     農林水産部長     辻           健
     土木部長       大   山   耕   二
     企業局長       増   田   充   孝
     教育委員会委員長   赤   松   壽   男
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   中   尾   公   彦
     警察本部長      岩   井   良   行
     人事委員会委員長   青   木   孝   祐
     代表監査委員     藤   谷   茂   樹
     選挙管理委員会委員長 北   村   亮   三
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       田   村   徳   美
     次長         佐   竹   欣   司
     議事課長       北 垣 内       敬
     議事課副課長     松   谷   秋   男
     議事班長       露   詰       勤
     議事課主査      尾   崎   善   亮
     議事課主査      井   口   好   晴
     総務課長       梶   本   皓   造
     調査課長       宗   野   幸   克
 (速記担当者)
     議事課主任      吉   川   欽   二
     議事課主任      鎌   田       繁
     議事課主査      中   尾   祐   一
     ─────────────────────
  午前十時一分開議
○議長(井出益弘君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時二分休憩
     ─────────────────────
  午後二時四分再開
○議長(井出益弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
  【日程第一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、報第一号、並びに請願六件】
○議長(井出益弘君) 日程第一、議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、知事専決処分報告報第一号、並びに今期定例会の請願二件及び継続審査中の請願四件、計六件を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長の報告を求めます。
 建設委員会委員長山田正彦君。
  〔山田正彦君、登壇〕(拍手)
○建設委員会委員長(山田正彦君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり議 案二十四件、請願は前会からの継続審査分一件であります。
 委員会は、三月十五日、第五委員会室において開催し、土木部、企業局の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第十九号、議案第二十号、議案第六十五号、及び議案第八十六号から議案第八十八号までは賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第一号、議案第十一号、議案第十二号、議案第十五号、議案第十七号、議案第十八号、議案第四十八号から議案第五十三号まで、議案第六十九号、議案第七十一号、議案第七十九号、議案第八十号、議案第八十三号及び議案第八十五号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第一号は継続審査すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、土木部関係では、県道井ノ口秋月線、西脇山口線の減額理由について、和歌山市内の橋のかけかけ工事の現況と見通しについて、県産品の活用とPRについて、南紀白浜空港の路線拡大と施設の効果的な活用への取り組みについて、公共事業におけるコスト削減と事業量の確保について、新世紀山村居住モデル実験事業の概要と運用方針について、県営住宅の老朽化に伴う建てかえについて、県道境川金屋線二川橋の整備について、国道四百二十四号の海南側の整備について、県道海南金屋線の鏡石トンネルルートの早期決定について、公共事業における用地買収促進のための専門的な第三者機関の設置について、重根土地区画整理事業の平成十四年度事業計画について、企業局関係では、電力料金の改定と料金収入について、紀の川第一工業用水道施設の海南市への移管について、保有土地の現況と早期売却方策について、御坊第一工業用地の今後の見通しについて、企業局の将来のあるべき姿についてただされました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 文教委員会委員長長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕(拍手)
○文教委員会委員長(長坂隆司君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案八件、前会から継続審査分の請願二件であります。
 委員会は、三月十五日、第六委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号及び議案第五十四号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第五十六号から議案第五十九号まで、議案第七十一号及び議案第八十三号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第八号及び第十三号は継続審査すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、教育現場における男女共同参画推進についての教え方について、長期休業の弾力的運用について、生徒の個性発揮について、家庭教育・子育て二十四時間電話相談について、家庭の教育力支援について、学校敷地内禁煙実施に向けての周知等について、不登校・いじめ関係予算について、完全学校週五日制の不安解消について、学校・家庭・地域の連携について、少人数学習への支援について、ハイスクール強化指定校について、子どもエンパワーメント支援事業について、史跡地内のカズラの伐採について、教育調査統計について、スポーツ競技力の向上について、中高一貫教育と学校教育の六・三・三制についてただされました。
 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 総務委員会委員長小原 泰君。
  〔小原 泰君、登壇〕(拍手)
○総務委員会委員長(小原 泰君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案二十八件、専決処分報告一件であります。
 委員会は、三月十五日及び十八日の二日間、第一委員会室において開催し、医科大学、看護短期大学部、出納室、人事委員会事務局、監査委員事務局、選挙管理委員会、県議会事務局、知事公室、企画部、総務部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査をいたしました結果、議案第一号、議案第二十三号、議案第三十号から議案第三十二号まで、議案第六十四号、議案第七十一号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第七号から議案第九号まで、議案第十三号から議案第十五号まで、議案第二十四号から議案第二十九号まで、議案第五十五号、議案第六十三号、議案第六十七号、議案第六十八号、議案第七十六号、議案第七十七号、議案第八十一号から議案第八十三号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。知事専決処分報告報第一号につきましては、全会一致で承認されました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、医科大学関係では、医科大学卒業生の医師国家試験の合格率と看護短期大学部卒業生の看護士国家試験の合格率について、医師不足と労働の過密度について、薬効が同じ場合の投薬に関する問題について、結核病棟の併設について、医科大学及び看護短期大学部の入学生及び卒業生の就職等に係る県内外の内訳について、紀北分院の予算内容について、医科大学の人件費について、知事公室関係では、「新ふるさと創り」事業について、紀の国先人顕彰事業について、広報写真デジタル化推進事業について、知事と話そう「わかやま創造」事業について、姉妹都市提携について、国際交流事業について、叙勲について、和歌山県経済活性化委員会について、政策評価事業について、企画部関係では、和歌山県ビジョンについて、地域科学技術振興事業について、大滝ダムの負担金について、コスモパーク加太について、関西国際空港の経営状況について、交通施設のバリアフリー化事業について、医大跡地利用について、紀の川高野ルネッサンス事業について、総務部関係では、職員定数削減と職員給与のカットについて、財政運営プログラムについて、県が出資している外郭団体について、職員の特殊勤務手当及び超過勤務手当について、アルバイト職員の労働条件について、アルゼンチン債について、食糧費と公務員倫理について、ケーブル式海底地震計の設置について、県勢活性化に資する新規事業百事業二十八億円の内容について、市町村合併について、それぞれただされました。
 なお、紀の国先人顕彰事業に関し、華岡青洲を加えるべきではないかとの要望がありました。
 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 福祉環境委員会委員長浜田真輔君。
  〔浜田真輔君、登壇〕(拍手)
○福祉環境委員会委員長(浜田真輔君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案十七件、請願の新規受理分一件、前会からの継続審査分一件であります。
 委員会は、三月十五日、第二委員会室において開催し、環境生活部、福祉保健部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第十三号、議案第三十八号及び議案第八十一号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第六号、議案第十六号、議案第三十三号から議案第三十七号、議案第三十九号から議案第四十二号、議案第七十一号及び議案第八十四号については全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第二十二号については賛成多数をもって継続審査すべきものと決し、議請第七号は賛成多数をもってさらに継続審査すべきものと決しました。
 なお、当委員会から「医療制度改革に関する意見書(案)」が提案される運びとなっておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、環境生活部関係では、男女共同参画推進条例第七条の基本計画策定の作業方針について、男女共同参画推進条例第八条の広報・啓発活動について、男女共同参画推進条例第九条の審議会の構成と均衡について、男女共同参画推進条例第十一条の就業の状況等の事業者の報告について、男女共同参画推進条例と市町村との協力体制等について、県庁内の男女別姓の現況について、男女の役割と伝統文化について、家庭内暴力の現状と対策について、青少年育成県民アクションの事業内容について、青少年の健全育成と青少年課の構成、位置づけについて、子ども会の育成と補助金のあり方について、橋本市におけるダイオキシン汚染処理の現状と原因者に対する費用請求及び橋本市の負担について、廃棄物の状況と最終処分場、中間処理場の今後の見通しについてただされました。
 次に福祉保健部関係では、放課後児童クラブの現状と推進及び学校の空き教室利用について、老人医療費県単独支給事業の所得制限基準等の見直しについて、五稜病院事業会計の一時借入金の現状及び企業債借入利率について、五稜病院における精神病と結核の合併症患者の今後の取り扱いについて、人権啓発センターの組織と事業内容について、和歌山県人権尊重の社会づくり条例の検討過程及び幅広い県民の意見の聴取について、グリーンピア南紀の今後の運営について、県庁内における禁煙の実施について、有功ケ丘学園の改築の見通しについてただされました。
 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 経済警察委員会委員長大沢広太郎君。
  〔大沢広太郎君、登壇〕(拍手)
○経済警察委員会委員長(大沢広太郎君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案十四件であります。
 委員会は、三月十五日に第三委員会室において開催し、公安委員会、商工労働部、地方労働委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第五号、議案第十号、議案第十五号、議案第四十三号から議案第四十五号まで、議案第六十号から議案第六十二号まで、議案第七十一号、議案第七十五号、議案第七十八号及び議案第八十三号は、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、公安委員会関係では、風俗営業等適正化法施行条例の改正について、道路交通法改正の県民への広報について、各種民間主催行事における警察の警備について、和歌山東警察署の庁舎改築の進捗状況について、和歌山駅・アロチ周辺環境浄化対策の成果と今後の取り組みについて、犯罪捜査における懸賞金制度について、運転代行業者の県内の状況について、交通死亡事故抑止目標について、商工労働部、地方労働委員会関係では、首都圏マーケット拡大事業について、わいわい市場の経営状況及びその支援について、金融対策の状況について、雇用対策について、県における知的所有権の状況及びその規程の整備について、紀州語り部の現状と課題について、最近の本県の観光客の動向及び観光事業者のサービス向上について、高野・熊野の世界遺産登録への手ごたえについて、世界遺産登録を契機とする観光振興のためのイベント等の実施についてただされました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 農林水産委員会委員長坂本 登君。
  〔坂本 登君、登壇〕(拍手)
○農林水産委員会委員長(坂本 登君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案十三件、請願新規受理分一件であります。
 委員会は、三月十五日、第四委員会室において開催し、農林水産部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第六十五号及び議案第八十八号は賛成多数をもって、また議案第二号、議案第三号、議案第四号、議案第四十六号、議案第四十七号、議案第七十号、議案第七十一号、議案第七十二号、議案第七十三号及び議案第七十四号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第二十三号については全会一致をもって採択すべきものと決しました。
 なお、当委員会から「捕鯨の早期再開に関する意見書(案)」が提案される運びとなっていますので、よろしくお願いします。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、紀の川左岸広域農道の進捗状況について、果樹園芸試験場紀北分場について、農林水産総合技術センターについて、農業施策の充実について、農林同和対策の実績と総括について、中山間地域等直接支払事業について、乳業再編合理化対策事業の意義について、農業集落排水事業について、バイオマスへの取り組みについて、きのくにふるさと林道将軍川線の今後について、山村森林路網整備事業について、信漁連の今後について、緑の雇用事業について、食品表示の指導方法について、植物公園緑花センター及び根来山げんきの森について、水産漁獲量の減少について、エコファーマーへの支援について、有機資源のリサイクルや堆肥づくりの研究について、農産品のPRについて、今後の農業経営について、梅干しのラベル表示について、主要農林水産物の現状と今後の予測及び対応について、価格低迷する県産カキに対する今後の取り組みについてただされました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(井出益弘君) 以上で、常任委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長の報告に対する質疑に入ります。──質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 まず、高田由一君から反対討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 二十六番高田由一君。
  〔高田由一君、登壇〕(拍手)
○高田由一君 日本共産党県議団を代表して、諸議案への反対討論を行います。
 小泉内閣が深刻なデフレに有効な対策を打つことができないもとで、県民の暮らしは長いトンネルから抜け出せないでいます。リストラが猛威を振るい、医療費の患者負担が増大するなど、県民が一層先行き不安を募らせている今、政治が果たす役割は極めて大きいものがあります。県政においても限られた予算をどのように有効に活用し、福祉向上に資する政治が行われるのか、県民の真剣な目が注がれています。
 当初予算は、緑の雇用事業など新たな発想に基づく施策への積極的な取り組みと、行政改革や事業見直しによる財政健全化という二つを柱に編成したとされています。
 緑の雇用事業は、県土の保全、林野の公益機能の維持などの点からも意義のあるものであり、一過性のものに終わらない取り組みが望まれます。
 そのほか、JR紀伊駅へのエレベーターの整備、うめ研究機関の整備、県立図書館の蔵書の充実、廃棄物不法投棄の監視事業の推進や乳幼児医療補助の拡充など、県民の願いを受けとめた施策は歓迎するものです。
 また、補正予算の中で超過勤務手当の未払い分が計上されたことは、法違反の状態を是正する当然の措置とはいえ、その決断は大いに評価するものです。
 観光レクリエーション事業の廃止も、当然の措置と考えます。
 一方で、見直しのメスを入れるべき事業の継続と老人医療費補助の所得制限強化といった福祉の切り下げや職員削減など、県民と職員に犠牲を強いる内容があることを指摘しなければなりません。
 関西国際空港は、巨額の借金を抱えつつ、採算の見通しは不透明なまま二期工事が進められております。会計検査院の二〇〇〇年度の決算検査報告において、的確な経営予測と償還計画に基づいて適切な事業運営を行うことが望まれるとされているのが現実です。離発着の容量がまだまだ残されているという検討結果が示された旧運輸省の内部文書でも明らかになっています。二期事業は中止すべきです。漫然と出資と無利子貸し付けを続けることは容認できません。
 紀淡海峡ルートの建設促進やPRなど、むだな巨大事業を推進する国策に対し無批判に従うことは残念です。県の主体性が問われています。
 また、新宮港第二期工事など、県内のむだな事業も見直すべきではないでしょうか。
 県の主体性にかかわっては、本来LNG火力発電所を計画している事業者が負担するべき住金西防波堤建設にかかわる費用なども認めるわけにはいきません。
 削減可能な予算としては、市町村合併推進も指摘をしておきます。合併するともしないとも決定していない地域での施設整備を応援するなど、突出した予算計上と言わなければなりません。
 老人医療費への補助では厳しい所得制限が加えられ、ことし八月以降、六十七歳になる方々のほとんどがその補助を受けられなくなります。国の医療制度で負担がふえている厳しいときに県においてもこのような措置がとられることには、賛成することはできません。
 職員削減は、安易に行うべきではありません。とりわけ教師を確保することは、学級規模を小さくすることに結びつけることができます。県下の小学校で三十人を超える規模のクラスが三六%もあるもとで、例えば小学校一年生を三十人学級にするために必要な教師の数は九十人であり、来年度減らそうしている百十一人を下回っています。どの子もわかる授業、どの子にも教師の目が行き届く環境を願う立場から、削減を認めることはできません。
 次に、同和行政についてです。経過措置を除いて特別対策は終了というのが県の説明であり、それは当然のことだと思います。しかし、同和委員会職員を横滑りさせて人権教育、啓発活動のためのセンターを設立することや、その業務をまだ設立もされていない団体に委任させることになっている予算は納得できません。また、同和教育を人権教育の中核と位置づけて推進するという姿勢には同意できません。基本的人権が尊重される社会は、主権者である国民の参画を通じて国民本位の政治が行われることでこそ実現されると考えています。さらに、国民の意識の課題に対しては、国民の自主性と自発性が尊重される学習により解決することが大切です。その点で、同和委員会がイニシアチブをとって策定された人権尊重の社会づくり条例案では基本方針の策定や審議会委員の選任に県民参加の道が閉ざされていることは、大きな問題です。本条例案や関連予算には反対です。
 中小企業向けの高度化資金や住宅新築資金の貸し付けについては、今後は償還を求める事務だけになりますが、これまでの貸し付けと償還の実態に対する県の結果責任の重大さを考えるとき、関連議案を認めることはできません。
 ことし八月から本人確認情報の業務利用が始まるということですが、これはプライバシー保護の点から関連する条例には反対です。
 建設事業に伴い市町村に大きな負担を強いる市町村負担金にも、賛成できません。
 以上が、議案に対する主な意見です。
 反対する議案は、一号、五号、十号、十三号、十九号、二十号、二十三号、三十号、三十一号、三十二号、三十八号、五十四号、六十四号、六十五号、七十一号、七十五号、七十八号、八十一号、八十六号、八十七号、八十八号です。
 以上で、反対討論を終わります。
○議長(井出益弘君) 次に、佐田頴一君から賛成討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 三番佐田頴一君。
  〔佐田頴一君、登壇〕(拍手)
○佐田頴一君 お許しをいただきましたので、自由民主党県議団を代表いたしまして、本二月定例議会に提案されている予算関係議案並びに諸議案に対しまして、賛成の立場から討論を行うものであります。
 なお、県民クラブ、公明党県議団、新保守クラブ、開政クラブ、二十一世紀クラブの各会派も賛成という立場で、同じ認識のもとで私の方から討論させていただきます。
 木村知事は、今議会冒頭の県政に臨む所信表明において、県政のかじ取りに当たっては自助と自律の精神のもと地方の多様な発展が国を支えるとの観点から、個性ある地域の発展、知恵と工夫の競争による活性化を重視した政策を展開し、新しい個性と魅力を持った活力ある新しい和歌山を目指していくとの力強い決意を示されました。一方、現下の我が国の経済は、バブル崩壊後、十年の長きにわたって低迷を続けており、また国と地方の財政は、長引く不況による税収減などにより極めて厳しい状況にあります。
 このように日本の社会全体が先の見えない閉塞感に覆われている中、知事は県民に夢と希望を与えるため、従来の手法にとらわれることなく斬新な発想に基づき、例えば緑の雇用事業やわかやまの道基準づくりなど、和歌山モデルと言うべき本県独自の施策を積極的に推進されているところであります。
 新しい和歌山の創造にかけるこのような知事の情熱に対しまして、県政に携わる一人として敬意をあらわすところであり、また県民の方々も共感と熱い期待を抱いているものと確信しているところであります。
 さて、平成十四年度の当初予算は、県勢活性化に資する新規事業の積極的な発展と財政健全化の両立という極めて困難な課題に不退転の決意で取り組むという知事の方針のもとに編成された予算であります。
 その内容を見ますと、まず本県が提唱している森林等の自然環境の再生と多様な雇用創出を目指した緑の雇用事業の推進、競争力ある新産業の育成対策、さらには新たな観光戦略の展開、「ITわかやま」の着実な推進を目指した各分野におけるIT関係施策の展開、少子高齢化に対応した福祉施策の推進などの新規施策を多数織り込むとともに、廃棄物対策や防災センター整備などの懸案事項への対応も積極的に図られているところであります。
 また、県勢活性化に資する新規事業につきましては、従来のいわゆるシーリングが撤廃され、職員やわかやまアドバイザー会議などからの斬新な提言・提案を積極的に反映させることにより、百事業二十八億円もの新規事業が各分野に織り込まれているところであります。
 さらに公共事業につきましても、現下の本県の経済状況に的確に対応するため、国の第二次補正予算を積極的に活用して二月補正予算と合わせ十三カ月予算と位置づけ、厳しい財政状況の中、前年とほぼ同額の事業費を確保するとともに、開かれた和歌山を推進するため、限られた財源を道路整備に重点的に配分されております。
 次に財政健全化に向けた取り組みについてでありますが、まず人件費について、財政運営プログラムに基づき、治安対策としての警察官四十名の増員を含めた上で全体として百十一名の定数削減を行うとともに、本年度から実施しております職員の給料カットを全職員に拡大するなど、行政みずからの痛みを伴う行財政改革に積極的に取り組まれております。
 また、既存事業につきましては、ゼロベースの視点から徹底した見直しが図られ、特に県単独補助金につきましては総額約四十四億円の縮減を図るなど、思い切った事業費の削減に努められております。この結果、県税収入が落ち込む見込みの中、収支不足が前年度に比べて十二億円改善されるなど、財政健全化に向け、着実に前進が図られたところであります。
 このように、平成十四年度予算はみずからの身を削って生み出した貴重な財源を使って新しい施策を積極的に推進すると同時に、財政健全化に向け、収支不足額の縮減を果たすなど、知恵を使った創意工夫により二兎を追うという困難な課題をなし遂げた筋肉質型積極予算であり、県民の期待に十分こたえ得るものと確信しているところであります。また、その他の諸議案についても、いずれもその内容は適切なものであります。
 この上は、以上の諸議案に盛られた各般の施策の迅速かつ円滑な執行を図り、所期の成果を上げていくことによって県民の負託にこたえることが最も重要であります。
 我々自由民主党県議団、そして各会派といたしましては、以上申し上げましたような認識に立ち、今議会に提案されている予算関係議案並びに諸議案について原案どおり成立を期すとともに、その執行について最大限の努力を惜しまないことをお約束いたしまして、賛成の討論とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(井出益弘君) これをもって、討論を終結いたします。
 これより、採決に入ります。
 まず、議案第一号、議案第五号、議案第十号、議案第十三号、議案第十九号、議案第二十号、議案第二十三号、議案第三十号から議案第三十二号まで、議案第三十八号、議案第五十四号、議案第六十四号、議案第六十五号、議案第七十一号、議案第七十五号、議案第七十八号、議案第八十一号、及び議案第八十六号から議案第八十八号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議案第二号から議案第四号まで、議案第六号から議案第九号まで、議案第十一号、議案第十二号、議案第十四号から議案第十八号まで、議案第二十四号から議案第二十九号まで、議案第三十三号から議案第三十七号まで、議案第三十九号から議案第五十三号まで、議案第五十五号から議案第六十三号まで、議案第六十七号から議案第七十号まで、議案第七十二号から議案第七十四号まで、議案第七十六号、議案第七十七号、議案第七十九号、議案第八十号、及び議案第八十二号から議案第八十五号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、知事専決処分報告報第一号を採決いたします。
 本件に対する委員長の報告は、承認であります。
 本件を委員長の報告のとおり承認することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立全員であります。よって、本件はこれを承認することに決定いたしました。
 次に、請願六件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。本請願は、いずれも委員長の報告のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、本請願はいずれも委員長の報告のとおり決定いたしました。
  【日程第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件】
○議長(井出益弘君) 次に日程第二、常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、それぞれ閉会中の継続審査として付議することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第三 特別委員会閉会中継続審査の件】
○議長(井出益弘君) 次に日程第三、特別委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。同和対策、関西国際空港対策、水資源対策及び半島振興過疎対策の各特別委員会に付議されたそれぞれの問題について、さらに閉会中の継続審査とすることにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第四 議員提出議案第一号】
○議長(井出益弘君) 次に日程第四、議員提出議案第一号議会の議員の報酬の特例に関する条例案を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第一号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
  【日程第五 意見書・決議案】
○議長(井出益弘君) 次に、日程第五に入ります。
 まず、和議第四十六号「BSE(牛海綿状脳症・狂牛病)被害に対する政府の迅速・的確な対応を求める意見書(案)」、和議第四十七号「児童扶養手当制度見直しの中止を求める意見書(案)」、和議第四十八号「防衛庁を「省」に昇格することを求める意見書(案)」、和議第四十九号「捕鯨の早期再開に関する意見書(案)」、和議第五十号「医療制度改革に関する意見書(案)」、和議第五十一号「小児救急医療制度の充実・強化を求める意見書(案)」、和議第五十二号「食品表示制度の改善・強化を求める意見書(案)」を一括して議題といたします。
 案文は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、いずれも提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、和議第四十六号を採決いたします。本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第四十七号を採決いたします。本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第四十八号を採決いたします。本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に、和議第四十九号、和議第五十号、和議第五十一号及び和議第五十二号を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。本案をいずれも原案のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 この際、報告いたします。
 神出政巳君から議員辞職願が提出されております。
  【日程第六 議員辞職の件】
○議長(井出益弘君) 日程第六、神出政巳君の議員辞職の件を議題といたします。
 まず、その辞職願を朗読させます。
  〔職員朗読〕
     ─────────────────────
   辞   職   願
                           私儀
一身上の都合により辞職致したくご同意下さりますようお願い申し上げます
   平成十四年三月二十日
            和歌山県議会議員  神 出 政 巳
   和歌山県議会議長  井 出 益 弘 様
     ─────────────────────
○議長(井出益弘君) お諮りいたします。神出政巳君の議員辞職を許可することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、神出政巳君の辞職を許可することに決定いたしました。
 ただいま、経済警察委員会副委員長が欠員となりました。
 お諮りいたします。この際、経済警察委員会副委員長選任の件を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【追加日程 経済警察委員会副委員長選任の件】
○議長(井出益弘君) 経済警察委員会副委員長選任の件を議題といたします。
 経済警察委員会副委員長選任の件については、委員会条例第六条第二項の規定により、次のとおり指名いたしたいと思います。
 職員にその氏名を朗読させます。
  〔職員朗読〕
     ─────────────────────
   経済警察委員会副委員長
              玉   置   公   良   君
     ─────────────────────
○議長(井出益弘君) ただいま朗読のとおり経済警察委員会の副委員長として指名することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(井出益弘君) 起立全員であります。よって、ただいま指名したとおり経済警察委員会の副委員長に選任することに決定いたしました。
 この際、申し上げます。
 ただいま、山下直也君から議会運営委員辞任願が提出されました。
 お諮りいたします。議会運営委員辞任の件を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【追加日程 議会運営委員辞任の件】
○議長(井出益弘君) 議会運営委員辞任の件を議題といたします。
 お諮りいたします。山下直也君の議会運営委員の辞任を許可することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) ご異議なしと認めます。よって、山下直也君の議会運営委員の辞任を許可することに決定いたしました。
 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議はすべて終了いたしました。
 長期間にわたる各位のご精励に対し深く敬意を表し、心から感謝申し上げます。
 皆様方には、ご自愛の上、県勢発展のためますますのご活躍を祈念いたします。
 これをもって、平成十四年二月定例会を閉会いたします。
  午後二時五十六分閉会

このページの先頭へ