平成13年12月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(高田由一議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後一時三分再開
○議長(井出益弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 二十六番高田由一君。
  〔高田由一君、登壇〕(拍手)
○高田由一君 お許しを得ましたので、早速、一般質問に入ります。
 まず最初に、JR西日本の合理化計画について伺います。
 JR西日本和歌山支社は、この十月にローカル線経営改善施策の実施についてということで、紀勢線と和歌山線における大幅な合理化計画を労働組合に提案してきました。利用者にとっての直接的な影響はどうなるでしょうか。
 まず紀勢線でいえば、第一に朝五時四十分新宮発の「くろしお」をなくし田辺発にすること。さらに、和歌山を夜の九時六分発で新宮着が夜中の十二時五分の最終の「くろしお」を田辺どまりにするとしています。これによって、県庁で朝十時に開会される会議には、新宮や東牟婁、串本、すさみ方面の人は泊まりがけでないと出られないという事態になりますし、帰りも夜の八時九分和歌山駅発の特急に間に合わないと泊まりになってしまいます。また、JR西日本バスが運行している京都を夜の十時十分発、新宮に朝着く夜行長距離バス──「ルナメール」と呼ばれています──が近く廃止される予定で、「くろしお」の早朝便と最終便が田辺どまりになることとあわせて、このまま実施されていけば、紀南地方の市町村には大変な影響が出るでしょう。
 第二に、普通電車が新宮から勝浦間で九本、串本から白浜間で四本の削減であります。今でも一時間に一本も走っていない普通電車を、これ以上削減すると言うのであります。
 次に、和歌山線です。
 第一に、橋本から粉河間で、平日で十四本もの電車を削減することです。これは、新たに粉河どめの電車をつくるということです。通勤、通学の時間帯を除いて昼間を中心に減らすので、日中の電車が激減します。粉河から和歌山間は本数を変えずに、快速を今の一往復から二往復にふやすそうであります。
 第二に、四両編成も含めて和歌山線ではすべての電車をワンマン化することであります。四両もの長い電車をワンマンにして、本当に無人駅ばかりの中、乗客の安全が守れるのかどうか、問われるところだと思います。
 第三に、五条から粉河間で、六月から八月を除く毎月第二日曜日に昼間の十一時から十六時まで五時間にわたってすべての電車をとめて線路の点検を行うそうです。月に一度、昼間全く電車をとめてしまう、こんなやり方があるのかと我が耳を疑いましたが、その上、バスでの代替運行の予定は今のところありません。
 そして、両方の路線に共通するのは、運転士に線路にかかわる保守業務を新たにさせるということであります。これまで線路にかかわることは保線の係の方がやっていましたが、それを簡易なものについては運転士にさせるということであります。例えば、線路に木が倒れていたり、あるいはポイントに石が挟まって動かないときなど、運転士はお客を車内に残したまま電車を離れ、木を切ったり石を取りに行ったりするというもので、安全運行上問題ないのかと疑問に思います。
 そうした合理化を来年三月のダイヤ改正以降やろうという計画であります。先日の会社と労働組合の交渉で、さすがに紀勢線の「くろしお」を減らすというこの計画については批判も強く、今回は見送りとなったらしいですが、その席で会社側は、和歌山支社としては減らしたいという考えは今後とも変わりありませんとの旨、回答したそうであります。これからも、新宮発着の「くろしお」は今より減らす方向なんだと公言をしているわけです。
 また、普通電車の大幅削減など、ほかの施策については何ら変更する考えはないことを回答しています。これを聞いた沿線の首長さんらは、大変怒っています。「先日、JR和歌山支社に要望に行ったときにはそんなことは一言も言ってなかったのに、一体どういうことか」、あるいは「会社も会社だが、県は一体何をやっているのか。我々と一緒に闘ってくれるつもりはあるのか」、また「きのうまで全く知らなかった。一緒に反対運動をしましょうよ」など、厳しい意見が出ています。
 そもそも、JR西日本は超優良企業です。年間五百億円もの黒字を出しています。これは、聞きますと関西全体の私鉄の黒字の合計額を上回っているといいます。支社の範囲でのみ黒字や赤字を判断するべきではないと思うのです。
 そこで、伺います。
 県は、いつJRから今度の改善計画の説明を受けたのでしょうか。だれが対応して、どういう返事をしたのか。沿線の自治体の意見を聞いたのか。これでいいと思っているんでしょうか。企画部長の答弁を求めます。
 次に、今後この問題でJRに対しどういう対応をしていくのか、知事に伺います。
 ことしは、十月に県の市長会、町村長会と知事が連名でJR西日本に対し、トイレなし電車の解消、和歌山線と紀勢本線の電車の増便を訴えています。その結果が今日の事態であります。全く逆のことをやっています。私は事ここに至って、これまでと同じ対応では今後も逆さまの答えが返ってきかねないと思うのであります。
 そこで、知事が地域住民の交通権を守るため、また鉄道路線の豊かな発展のため、市町村をも巻き込んだこの地域の鉄道路線を守る一大県民運動の先頭に立つことを求めたいと思います。知事、いかがでしょうか。
 次に、IT総合センターについて伺います。
 平成十六年春のオープンを目指しているIT総合センターですが、私は広く県民が気軽にインターネットなどITに触れ親しむ拠点として、また文化や高等教育の拠点、紀南地域の活性化の拠点として幅広い県民のニーズにこたえられる施設にしたいと願い、以下、質問いたします。
 最初に、交通アクセスの問題です。現地は田辺市内中心部からかなり離れています。公共交通でのアクセスは主にバスの利用になるかと思いますが、現在は田辺方面、白浜方面から一日八往復、最寄りの新庄公園まで便がありますが、将来的にどう拡充していくのか、伺います。特に、上富田町や大塔村、中辺路町方面からは既存のバス路線ではアクセスが難しくなります。私は、今上富田町が運営しているコミュニティーバスがITセンターの近くまで巡回運行をしているので、こうしたバスに財政的な応援をした上で活用させていただくというのもいいと思うんですが、この点での企画部長の答弁をお願いいたします。
 次に、県立図書館の紀南分館が同ITセンター内に移転する予定ですが、施設的には新品の充実したものになるでしょうが、果たして肝心の蔵書がどうなるか、甚だ心配であります。といいますのも、この五年間を見ますと、県立図書館の図書の購入などに充てる資料費が半減しているからであります。平成九年で六千万円以上あったものが、ことしの予算では約二千七百万円と半分以下になっています。ちなみに、知事が共同声明を出したりしている三重県では、一昨年の数字で約一億四千万円、鳥取県では約一億円で、この鳥取県では県民一人当たり百七十三円、比べて我が県はことしの数字では約二十五円であります。これで、我が県は教育立県と言えるのでしょうか。
 調べてみると、図書館の資料費というのは、性質別の歳出で区分しますと、普通建設事業の県単独投資の分類に入ります。つまり、最もきつい予算シーリングがかけられる分野で、それをそのままシーリングをかけてきた結果が今の状態だと思うのです。図書館資料費への予算シーリングを撤回されるよう求めますが、知事の答弁をお願いします。
 また、先日、紀南分館に行くと古い蔵書が多いのが気になりました。ITセンターに移っても中身は古い本ばかりというのでは、考えただけでも寂しい気がします。教育研修センターも兼ねてあるのであれば、せめて教育関係やIT関係、そして自然豊かな紀南に設立されるのですから、自然環境関係の蔵書などは抜本的に強化されるのが当然の方向だと思うのですが、どうでしょうか。教育長の答弁を求めます。
 また、ITセンターには関連団体として和歌山サテライト大学──仮称ですが──が入って、和歌山大学による公開講座などが開かれるようですが、どのような活動をしていくのでしょうか。また、県としてどのような支援をしていくおつもりでしょうか、企画部長の答弁をお願いいたします。
 最後に、現在和歌山大学の経済学部が中心となって紀南地方の自治体や民間団体と地域活性化のためさまざまな取り組みを準備しているきのくに活性化支援センター準備室が将来的にはこのサテライト大学の一翼を担うことになるらしいのですが、平成十六年のサテライト大学設立に向け、今のうちから県として積極的な支援をしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。企画部長の答弁をお願いいたします。
 次に、市町村合併について伺います。
 今議会の一般質問への答弁で、ようやく正式に県としてどの市町村を対象に重点支援地域の指定を考えているのかがわかりました。聞くところによりますと、それぞれの市町村長には一カ月も前から県の振興局を通じて指定の打診があったようであります。それを受けた市町村では、町議会、市議会、村議会との協議をしてきたわけです。しかし、地元の県会議員は、横からいろいろ情報は入ってきますけれども、正式には何も知らないままであります。県としての方針を明確にし、そして地元の首長や市町村議員がわいわい議論をしているのに、地元の県会議員には正式に何も知らされない。
 そこで、伺いたいと思います。なぜ県会議員には知らせないんでしょうか。今後もこういうやり方で進めていくのですか、総務部長の答弁を求めます。
 次に、合併協議会について伺います。
 田辺周辺十市町村の合併研究会のスケジュール案では、来年三月にも法定合併協議会を立ち上げたいとなっています。この合併協議会というのは、合併特例法第三条で市町村の合併をしようとする市町村がつくるものとなっています。しかし、住民の中ではようやく合併の説明会があちこちと開かれ始めたばかりで、もうあと三カ月後には協議会をつくるというこのスケジュールは急ぎ過ぎであります。最近よく聞かれるのは、合併協議会を立ち上げてから合併に必要な資料、つまり税金や介護保険料あるいは水道料金などのいろんな比較検討資料を突き合わせて合併するかどうか検討すればいいんじゃないかということです。私は、少なくとも合併をする意思を持っていることが合併協議会への参加の前提になると思うのですが、この合併協議会についての県の見解をお示しください。
 最後に、最近の地方交付税見直し論議について知事に伺います。
 十一月二日に開催された第二十五回経済財政諮問会議で総務省から出された地方交付税の見直し案では、人口が十万人より少ない市町村には大幅な交付税の削減となるような案が出されています。片山大臣は、小さな町村では一七から二〇%の削減になるんじゃないかと言われています。この時期に出してくることは、まさに私たちが指摘していたあめとむちでの合併推進になるんじゃないかと思いますが、これに対する知事の見解をお示しください。
 次に、高校新卒者の就職難について伺います。
 最近の不景気を反映し、ことしの高校卒業予定者の就職状況は、過去最悪と言われた昨年を上回る厳しいものになっています。十月末現在の県内の高校生の就職内定率は県平均で四八・五%と伺っていますが、先日、地元の田辺公共職業安定所に伺いますと、田辺職安管内では三五・九%と全県平均より十ポイント以上下回り、最悪であります。同管内の前年の同月比で見てもマイナス九%であります。ことしの特徴を聞くと、梅の安値を受けた形で地元の製造業からの求人がほとんどないことだと聞いております。就職できなかった青年はどうなるのか。残念ながら、今の日本のシステムでは新卒で就職ができなかった青年は雇用保険の対象外であり、そのため職業訓練など雇用保険で実施されているさまざまな事業から除かれており、大変不利な状況に置かれてしまっている現実です。そういう中で、県当局も副知事を先頭に経済団体などを回り、高卒予定者の求人枠拡大を求める異例の要請をしていただけたことは大いに評価をしたいと思います。しかし一方で、企業任せでは限界があるのも間違いのない事実であります。
 そこで、伺います。県も高卒者を受け入れる中小企業に何らかの支援をするべきではないでしょうか。商工労働部長の答弁をお願いします。
 特に、盲、聾、養護学校の卒業生には特別の対策が必要ではないかと思いますが、教育長の答弁をお願いします。
 この問題の最後に、知事に伺います。今後の研究課題として、例えば県発注の官公需の入札では、参加業者の高卒者の新規雇用や障害者の雇用への取り組みを点数化し、ある点数以上でないと参加できない入札を設定するとか、そうした方面から雇用を応援することも検討してはどうでしょうか。今まで入札と言えば、犯罪行為や社会的道義に反するようなことをしていないかどうか、つまりマイナスがないかを問うことはあってもプラス面の評価はしてこなかったのではないか。今、企業がISOの一四〇〇一番をとるのが当然の風潮になってきているように、企業の社会的なあり方を行政のイニシアチブで問うていく、このことも大事なことではないでしょうか。このやり方のメリットは、特別の予算が必要ないことです。検討を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、輸入農産物の安全性について、これは要望しておきます。昨日の原議員と重なるところが多いので、要望にしておきます。
 農林水産部は、中国などでの農薬使用状況について、その実態を把握されるよう国に要望していただきたい。また、環境生活部には、より詳しく、しかも定期的に残留農薬の検査ができるような体制と予算を確保されることを要望しておきます。
 最後に、和歌山県レッドデータブックについて伺います。
 先日、五年間の歳月とそれぞれの専門家や多くの協力を惜しまなかった学者や研究者のおかげで、「保全上重要なわかやまの自然」、いわゆる和歌山県版のレッドデータブックが完成をいたしました。ちょっと持ってきておりますが、大変立派なものです。多くの皆様のご苦労に敬意を表したいと思います。私は、このレッドデータブックをよりよいものにする立場で、以下、環境生活部長に質問いたします。
 まず、この本の充実に向けた体制づくりであります。貴重な動植物などの知見は日進月歩であり、つい先日も、関西空港二期工事の土取りをしている加太で新種のゴミムシが二種類も発見されたことが学会誌にも紹介されていました。また、専門家といえどすべての情報を把握できているわけではなくて、例えばこの本の貴重な植物群落というところで取り上げられているのに白浜半島のミズゴケ群落というのがあるんですけれども、もう開発によって絶滅しているとなっているんですが、実はこれは私の家の小さな畑の裏山で立派に自生していたりするんです。さらに、昆虫のところでも、貴重だと言われているものの中に一般的によく見かけるものもあるそうであります。
 このように、レッドデータブックというのは一たんつくったらもうそれで終わりというものではなくて、日々蓄積される新しい情報を収集して、そして見直しをしていくという作業がどうしても必要になってきます。その体制をきちんと確保し、次の見直しにつなげていくべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。答弁をお願いいたします。
 また、こうした残された貴重な自然については、人の目から遠ざけておいた方がいいものを除いてなるべく積極的に県民に紹介し、豊かな地域の自然に目を向けてもらうことが、ひいては環境の保護にもつながるし、あるときには町おこしの材料にもなっていくのではないかとも思います。観察会を開くことも含め、県民への広報を通じて積極的な保全を訴えるということも行っていくべきではないでしょうか。答弁をお願いします。
 これで、第一回目の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(井出益弘君) ただいまの高田由一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) JR西日本の合理化の問題でございます。
 今度その合理化計画を打ち出したということでございますけれども、県民に不便がかかるということになると、幾らJR西日本が民間会社だとはいえ、非常にやっぱり公共的な責任の多い会社でございますので、これは十分に考えていただかなければならないということで、今までもやっているんですけれども、今後もっと緊密にJR西日本との連携というか相談を強めていく、そしてまた本社の方なんかとも話をしていかなければならないというふうに思っております。そしてまた、そのときには県だけでやるんじゃなくて関係の市町村とも連携をとりながら、十分主張すべきところは主張していくということでやっていきたいと思います。
 それから、図書館の資料費の問題、そしてまた田辺の方の図書館の問題もありましたけれども、和歌山県を文化立県ということで進めていきたいというふうに私は思っております。そういうときに図書の購入費が大変少ないというようなことは、これはもう恥じるべきことでもありますので十分対応していきたい、このように思っております。
 それから、交付税の見直しの問題でございます。
 交付税の見直しの問題につきましては、今、総務省と財務省の間で攻防が現に行われておりまして、財務省の方は二兆円ぐらい総額を減らすとかいうふうな話、そしてまた交付税特会等の借り入れをどうしていくかというふうな話が今問題になっておりまして、いずれにせよ非常に厳しい形での決着というふうな形になってくるだろうと思います。
 そういうふうな中で、当然のことながら、小さな市町村へ行っている今の交付税がある程度減ってくるという方向の改正が行われるということは間違いないわけでございますけれども、県としては県下の市町村が行政を行うのに不自由を来すことのないような形で、ちゃんとした額が確保されるように要求していかなければなりません。ただ、そうは言っても、国と地方の借金の合計が六百六十六兆円というふうな事態もあり、そういう中で趨勢的にはこの交付税の見直しということも問題になってくると。そういう中で合併ということを考えていかなければならないというふうな方向が出てきているわけでございまして、これはあめとむちというか──むちというものではない、これは別個のものだというふうに私は考えておりますけれども、いずれにせよ、そういう状況の中で市町村の合併ということも真剣に考えていく必要がある時期に来ているというふうに思っております。
 それから、高校生新卒者の人の雇用誘導についてでございます。
 これも、今不景気の中で高校の新卒者の人が非常に困っているということ、十分理解をしているところでございます。今回の国の補正予算の中でも、短期間のトライアル雇用というのを行った会社に対して支援するような制度がつくられました。県の方でも、先ほど提案のありましたようなことも含めて、やはり支援のいいような制度がないか真剣に検討していきたいと、このように思っております。
○議長(井出益弘君) 企画部長垣平高男君。
  〔垣平高男君、登壇〕
○企画部長(垣平高男君) 四点についてお答えを申し上げます。
 JR西日本が来年春に計画してございます経営改善施策につきましては、去る九月二十五日にJR西日本和歌山支社担当者より担当課に報告がございまして、課長以下、担当者が対応してございます。
 JR西日本によりますと、和歌山支社管内では多額の赤字が出ているために今回の経営改善施策を実施するものでございまして、こうした努力によって今後は路線の維持に努めたいとのことでございました。JR西日本からの報告に対しましては、利用者への配慮を求めたところでございます。
 さらに、十月十五日には、石田市長会会長、根来町村会会長、それから私の三者でJR西日本和歌山支社長を訪問しまして、USJ効果を県内に導入するための特急「くおしろ」の西九条駅の停車ですとか、あるいはすべての特急の新大阪への乗り入れなど、こういった要望を行う中で、田辺─新宮間の紀勢本線及び和歌山線の列車運行につきまして増便を要望し、今回の経営改善施策に対しましては遺憾の意を伝えたところでございます。
 次に、IT総合センターに関連しまして、公共交通機関の確保でございます。
 まずIT総合センター──まだ仮称でございますが──につきましては、さまざまな機能を有する複合的な施設でございまして、人材育成あるいは研修機能における市町村職員研修、地域支援機能における市町村のヘルプデスク、さらには普及啓発機能における体験・展示コーナーなど、地元市町村の皆様方にも大いに活用していただくべき施設でございます。そのために、できるだけ多くの駐車場を確保するとともに、公共交通アクセスを確保していくことは重要であると認識してございます。
 ご指摘のコミュニティーバスも含めまして、公共交通アクセスの確保につきましては、今後センター利用に係る公共交通利用のニーズを検討、研究、勘案し、地元市町村とも協力してバス事業者等に対する協議、依頼を行ってまいる考え方でございます。
 それから、和歌山サテライト大学でございますが、紀南地方の高等教育に対する県民の生涯学習ニーズですとか社会人の再教育に対するニーズにこたえていくために、和歌山大学が地域貢献策の一環としてIT総合センターを拠点に公開講座の開催や大学の授業公開などを計画しているものでございます。詳細につきましては現在和歌山大学と協議の場を設けて研究しているところでございますが、県といたしましては、和歌山サテライト大学の実現に向け、できる限りの支援をしていきたいと考えております。
 また、きのくに活性化支援センターにつきましては、将来、和歌山サテライト大学の一翼を担うものと認識しており、県といたしましてもその事業内容により必要な支援をしてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(井出益弘君) 総務部長稲山博司君。
  〔稲山博司君、登壇〕
○総務部長(稲山博司君) 市町村合併につきましての二項目のご質問に一括してお答えいたします。
 まず、重点支援地域の指定に関しまして、振興局を通じた市町村への打診といったことについてでございますが、これは関係市町村の現在の状況とあわせて重点支援地域の指定に係るご意見をお聞きしていたものでございまして、現在も途中にございます重点支援地域の指定についての取り組みを行う上での参考とさせていただくために行っていたものでございますので、ご理解をいただきたいというふうに存じます。
 次に、法定合併協議会の見解についてでございますが、法定合併協議会は、構成市町村間の合併を検討する場として、その中で合併の是非を含め種々の協議を行うために設置されるものと理解をいたしております。
○議長(井出益弘君) 商工労働部長内田安生君。
  〔内田安生君、登壇〕
○商工労働部長(内田安生君) 高校新卒者の就職難についてでございます。
 新規学卒者に対する厳しい雇用環境の中、先ほどもお話にありましたように、県におきましては、副知事、労働局長、県教育長を先頭に経済五団体を訪問し、求人の拡大等について特段の配慮を要請したところでございます。また、高校生の円滑な就職等の促進を図るため、県内の企業見学会を三年生を対象として夏に実施したところでございますが、早い時期に就職に対する意識と意欲の向上を図るため、今回、新たに一、二年生を対象とした企業見学会を年明けにも実施することとしてございます。
 先ほども知事の答弁の中にありましたが、短期間のトライアル雇用支援制度につきまして周知徹底に努めてまいりたいと考えてございます。
 新規の高校卒業者の就職につきましては、非常に重要なことであると認識してございます。県といたしましては、労働局、県教育委員会と連携をとりながら、一人でも多く就職できるように努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(井出益弘君) 環境生活部長秋月成夫君。
  〔秋月成夫君、登壇〕
○環境生活部長(秋月成夫君) 県のレッドデータブックの二点についてお答えいたします。
 一点目の充実に向けた体制づくりについてですが、今回の和歌山県レッドデータブックは、多くの専門家、研究者の方々のご協力をいただき、五カ年をかけ、平成十二年度末に発行したところです。これは、本県の貴重な野生生物や自然景観などの現状を把握、貴重性の評価を行ったものであり、学術的、歴史的な意味を持つ重要なデータになるものと考えております。
 自然環境の状況は絶えず変化していくものであり、また新たな知見も生まれてくるものと思われますので、今後も県関係機関及び県内自然保護調査団体等との連携をさらに強化し、各種情報の収集に努めたいと考えております。
 次に県民への広報ですが、このデータブックにつきましては、県内の市町村、高等学校、大学、図書館、自然博物館等へ配布し、また県のホームページにもリストを掲載しているところでございます。
 今後は、これまで行ってきました自然観察会などにおいて貴重な自然の紹介を積極的に行い、県民の方々に自然の大切さについて認識を深めていただくよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(井出益弘君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 最初に、県立図書館の紀南分館についてお答えいたします。
 現在、田辺市扇ケ浜近くにございます紀南分館は、田辺市新庄地区に建設予定のIT総合センター(仮称)内に移転することになっております。現在の計画では、新たに児童コーナー、郷土資料コーナー、IT関連コーナーなどを設置するとともに、バリアフリー化に努めるなど、あらゆる利用者層に対応した施設づくりを念頭に置いて平成十六年春のオープンに向け、所要の準備を進めているところでございます。
 蔵書の充実につきましては、開架書庫に五万冊、閉架書庫に十五万冊、合計二十万冊を目標に計画を進めており、必要な経費の確保に努めてまいりたいと考えております。
 なお、総合教育センターを併設することにかんがみ、教職員の資質向上に役立つ書籍を初め、情報や環境関連の資料を整備するとともに、幅広い県民のニーズを踏まえながら多様な蔵書の充実に鋭意努力してまいります。
 次に、盲、聾、養護学校卒業生の進路の確保につきましては、その雇用を促進するため、特に障害生徒進路対策協議会を設置し、努力を傾けてまいりました。本年度は、各地域の社会福祉施設等に派遣されている生活支援コーディネーター等からさまざまな福祉制度や地域の作業所の状況、生徒個々の能力や適性に応じた社会自立の具体的な情報の提供をいただいたところであります。こうしたことを十分に生かして、各学校では産業の現場における実習の充実など、生徒一人一人を大切にした取り組みを進めております。今後とも、職業教育を充実させるとともに、ハローワークや福祉等、関係機関との連携をより密にして求人の開拓に努めてまいります。
○議長(井出益弘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 二十六番高田由一君。
○高田由一君 答弁をいただきました。
 まず、本当に腹立たしいのはJRの合理化計画の問題であります。
 部長、九月二十五日に今回の経営改善計画を聞かれたということなんですけれども、さっきの合併の話じゃないんですが、こういう大事な問題をどうして部内だけでしがまえて黙っているんでしょうか。沿線の市町村長を集めて、会社に考え直してもらおうという働きかけをしてもいいじゃないですか。あるときには、県会議員を使ってくださいよ。県議会にも呼びかけてください。私が知らせるまでこの計画をご存じない首長さんもいました。大変だと言っておられましたけれども、本当にこういう点で、先に情報を受けられる部長さんとこがきちっとした立場に立っていただかないと、もう本当に県民のための交通権の確保というのはできないと思います。
 今後はそういう対応をしていただけますかどうか、これを再度答弁願います。
 市町村合併です。
 重点支援地域については、県の意思を決める段階での情報集めだから議会へのやりとりはなかったということだったと思うんですが、やっぱりでも、少なくともこの十一月の末には公文書でもってそれぞれの市町村長さんに対して文書を出して、指定どうでしょうか、こうやっているわけなんですね。そう県の意思がはっきりしたんだったら、やっぱり地元の県議にもしかるべき説明があっていいんじゃないか。今、説明責任とかアカウンタビリティーとかいろいろ言われていますけれども、私はこれは大変──地元の町議の皆さんが近所にもおられて、議論をいっぱいしているんですよ。正式には聞いてないというのは恥ずかしい思いがしたんですが、今後どうするかという点だけ、総務部長、もう一回お答えください。
 それから、合併協議会の問題です。
 この合併協議会というのは、あくまで合併をしようとする町村でつくるんだというのが私の認識であります。部長は答弁で、合併を検討するという立場で協議会をつくるというふうに聞いたんですけれども、私は合併特例法の第三条で言う合併をしようとする市町村が協議会をつくるということとはちょっと意味が違うんじゃないかというふうに思います。というのも、私、今心配しているのは、総務省の方でこんな「合併協議会の運営の手引」というのを出されていて──本当はもっと分厚いものなんですが──合併の是非そのものは協議のテーマになっていないんですね。合併したら町づくりはどうなるかとか、あるいは新市町村の計画をつくるとか、名前はどうするとか、いろいろ事務的な手続については事細かに書かれているんだけれども、要するにこれは合併を前提としてそれを実務的に進めていくというやり方になっていると思うんですね。
 それから、あるところでは合併協議会はあくまでも中立の立場で合併について協議していくというような言い方をされる方もあって、まずいろいろ勉強してから是非について考えていったらいいんだという言い方をされる方もいるわけです。ですから、その合併協議会の性格と位置づけについて、もう一度きちんとご答弁をいただきたいというふうに思います。
 それから、次は図書館の資料費の問題です。
 改善の方向を出していただける答弁をいただきました。しかし私は、これまでの五年間で本当に半額になってしまうような減らし方というのは本当に異常だと思いました。この問題を県立図書館に調べに行った中で一冊の本を見つけたんです。「図書館物語」といって、「徳川頼倫と南葵文庫」というタイトルです。
 明治の紀州家の侯爵の徳川頼倫さんが私費で東京麻布の邸内に、明治三十二年、二万冊の蔵書を誇る図書館をつくられ、その後、蔵書もふえて四十一年に約三十万円を投じて新館を建築されたと。当時完成した帝国図書館が四十二万円をかけてつくられたのと比べても遜色のない、本当に全国に誇る図書館となっていたそうです。建物は、新旧合わせて四百十七坪に上って、ルネサンス式で、閲覧室は八十人収容することができて、冬は暖房があって、卓上には文具一式がそろえられて、そして電気スタンドが整然と並んでいる。すべての設備が一つとして最新式でないものはないというありさまだったようであります。
 その後、この徳川頼倫さんは、日本図書館協会の総裁として活躍をされ、そして関東大震災で東京帝国大学の図書館が消失して、それを見かねた頼倫がそれまで蔵書していた南葵文庫をすべて寄附したことが書かれています。今日の東京大学の図書館の基礎はまさに紀州家が築いたと言っても過言ではないと思います。この分野での偉大な先人に学んで、本当にこの和歌山県を学問の栄える県とするために、知事と教育長に頑張っていただきたいと思います。要望しておきます。
○議長(井出益弘君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 企画部長垣平高男君。
  〔垣平高男君、登壇〕
○企画部長(垣平高男君) 九月二十五日以降の対応について、厳しいご指摘がございました。私どもも、その後、十月十五日には、先ほども申し上げましたとおり、市長会あるいは町村会と一緒に運動してきたところでございますが、先ほど知事からの答弁もありましたように、今後はJRあるいは関係市町村との連携を強化してまいりますとともに、県議会の皆様ともよく協議し、県民の利便性確保という立場で頑張ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(井出益弘君) 総務部長稲山博司君。
  〔稲山博司君、登壇〕
○総務部長(稲山博司君) まず、合併に対する説明責任ということについてでございますけれども、ご指摘のように、市町村合併というのはさまざまな事柄に関連する重要な事項でございますし、さまざまな手続、過程があるところでございますので、ご指摘のことにつきましては適時適切に対処してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 それから、法定合併協議会の性格についてでございますけれども、これはお話にもありましたように、合併特例法三条では合併に関する協議を行う機関というふうにされておるわけでございます。合併に向かって検討する場として設けられるものであると、これはまあそうだと思いますけれども、その中で、住民の意見を聞きながら、合併をするかしないか、そういった意味での合併の是非も含めて検討がなされるものでございまして、法定合併協議会に参加すること、それが即合併すること、必ずそれが前提にあると、こういった関係に立つものではないというふうに考えております。
○議長(井出益弘君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 二十六番高田由一君。
○高田由一君 要望だけしておきます。
 JRの問題で、総合交通政策課という専門の──私は大変いい名前だと思いますが──担当課があります。地方の公共交通の問題に詳しい専門の職員を配置する必要があるんじゃないかと思っています。もちろん、今の担当の方がどうのこうのというのではないんですが、いかんせん、やっぱり異動の中で三年程度というサイクルで変わっていくので──結構、この地方交通問題というのは専門的な知識とか経験とか要ると思うんですね。そういう中で、やはりそういう専門の担当の方がいれば展望も切り開けていくと思うんです。
 これは別に資格は要らないわけですから、一般の職員の中でこの問題に情熱を持って取り組んでくれる人、いらっしゃると思うんです。長いスパンで登用していただいて、その問題の核になってもらうということが私はこれ肝要じゃないかと思っています。
 このことだけ要望しまして、終わります。
○議長(井出益弘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で高田由一君の質問が終了いたしました。

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