平成13年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(永井佑治議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 十二番永井佑治君。
  〔永井佑治君、登壇〕(拍手)
○永井佑治君 議長のお許しをいただきましたので、当局に二、三お尋ねをしたいと思います。
 交通問題についてお伺いをいたします。
 まず初めに、和歌山─大阪間の道路及び鉄道についてお伺いをいたします。
 私が和歌山市職員として勤めていた当時の和歌山市の宇治田省三市長は、「関西国際空港ができた後、和歌山市は扇風機の裏側になってはならない」と、各方面で何度も訴えておられました。しかし、バブル経済の崩壊後、現実はその扇風機の裏側になりつつあることが大きく懸念をされております。関西国際空港が平成六年に開港して以来、南海やJRは臨空線の整備充実を図るとともに、南海では、関空直通の特急ラピートを初めとする新型車両を導入し、JRでも、京都、新大阪から関空直通の特急はるかや関空快速を導入するなどして、大阪方面からの利便性の向上に努めてきています。しかしその一方で、和歌山─関空間の直行便はまだ実現には至っておりません。また、大阪圏の鉄道旅客数の推移を見ますと、運輸政策研究機構がまとめた「二〇〇〇年版数字で見る鉄道」のデータでは、昭和五十年度を一〇〇とする指数で見ると、昭和六十年度には一〇七となり、その後、バブル経済崩壊後の平成五年度までは一〇五の指数を保っており、平成十年度、十一年度においても一〇〇と、一定の水準を維持しております。
 しかしながら、かつて大阪から和歌山市への玄関口であった南海和歌山市駅における一日の乗降客数は、最も多かったピーク時の昭和四十五年度の五万九百九十一人に比べて、平成十二年度には二万三千八百四十四人と半減し、京阪神の都市を走る鉄道との格差が大きく生じてきています。南海では、昭和六十年十一月から乗降客の増加対策として特急サザンを導入するなどしましたが、特効薬とはならず、乗降客は年々減少傾向にあります。また、特急サザン自体の乗車率も低迷しており、そのためこの春からは、これまでの停車駅以外に尾崎や天下茶屋にも停車しています。
 それでは、なぜこのように南海和歌山市駅での乗降客が減少したのでしょうか。
 その原因の第一点目として、路線が中途半端になってきている点を挙げたいと思います。この点については、後ほど詳しく述べたいと思います。
 次いで第二点目として、大阪の泉州の南部地域がバブル経済の崩壊後、まさに扇風機の裏側状態となっている点であります。阪南市から岬町を経由する和歌山市への道路は、国道二十六号線一本しかありません。土曜、日曜には大渋滞が生じており、平日も通勤ラッシュ時を中心に渋滞が頻繁に起きています。こうしたことから、コスモパーク加太を持つ和歌山市の河西地区も含めて、企業進出はもちろんのこと、イトーヨーカ堂を初めとする大手スーパーなど集客力のある店舗や事業所の進出が見送られているほか、みさき公園の経営見直しや深日港からのフェリー乗り場の撤退などといった悪循環を生み、南海和歌山市駅の乗降客数にも少なからず影響を与えているものと思われます。こうした状況から考えますと、交通網の整備充実こそが急務であります。
 しかし、現在、我が自由民主党総裁の小泉総理が打ち出した聖域なき構造改革の一環として、道路特定財源の見直しが論議をされております。私自身は、道路特定財源の見直しそのものについては異論を唱えるものではありませんが、都市部で払った税金は都市部で使うといった論理には大きく疑念を抱かざるを得ません。まだまだ、地方には道路整備が必要なところが多くあります。和歌山県にとりましても、第二阪和国道の早期建設や大阪湾岸道路の南伸を初め、木村知事が進めておられる府県間道路などの道路網の整備こそが、和歌山市を中心とする鉄道やバスといった公共交通の輸送力のアップにつながることは必至であり、和歌山市やその周辺の経済発展の大きなかぎを握っていると思います。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。
 和歌山県の発展のかぎを握るこれらの道路網の整備について、一般質問の初日での同僚の木下善之議員からの質問と重複いたしますが、道路特定財源の見直しの問題も含めて、県当局の見解と取り組みをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、さきに申し上げました中途半端な路線についてであります。
 一例を挙げますと、東京に住む大学時代の友人が和歌山市を訪れ、和歌浦に一泊した際、次のように話してくれました。「新幹線をおりて、難波に立ち寄り、それから和歌山に来ましたが、その間、地下鉄を乗り継ぎ、しかも長い距離を歩いたので大変疲れました。なぜ地下鉄が南海線と相互乗り入れをしていないのか。首都圏では相互乗り入れはどんどん進んでいるのに」。
 この相互乗り入れですが、私の若いころ、南海と当時の国鉄が相互乗り入れを行っていました。当時の南紀連絡ディーゼル急行きのくに号は、難波から和歌山市駅、紀和駅を通って白浜や新宮まで一日二往復運行されておりました。現在も、南海はJRの在来線とレールの幅が同じであります。これに対し近鉄、阪急、京阪、それに大阪市営地下鉄などはレールの幅が南海より広く、揺れも少なくスピードアップが図られているほか、大阪、京都、神戸では地下鉄との相互乗り入れが行われております。もし、南海がこのレールの幅を見直し、地下鉄を初め近鉄や阪急などとの相互乗り入れが実現すれば、和歌山から神戸や京都、名古屋まで乗りかえの必要がなく、しかもJRより安い料金でゆったりと行けるようになります。そして、本県が目指している観光振興がより一層図られ、通勤通学の利便性も大きく向上し、学生の下宿生活やサラリーマンの単身赴任も減少するといった効果が期待できます。
 JRでは、既に故仮谷知事や西口前知事らのご尽力により、特急くろしお号の新大阪、京都乗り入れを初め、紀勢線、阪和線からの大阪京橋乗り入れが行われました。また、JRは関西各地に線路を広げ、紀州路快速や大和路快速など乗客の利便性が図られております。
 「鉄道」という言葉を辞書で引いてみますと、「レールの上を走る汽車、電車などの交通機関」とありますが、これからの電鉄会社には、これまで敷かれているレールの上に電車を走らせるだけでなく、時代のニーズを追い求め、乗客の利便性の向上や沿線地域の活性化をともに求めていくといった公益企業としての責務があると思います。
 そこで、企画部長にお尋ねをいたします。
 厳しい経済情勢の中、南海では平成十一年度から経営三カ年計画を発表し、狭山遊園の閉園を初め、ホテル、レジャー、不動産の三事業でグループ会社の再編を行うなど、財務体質の健全化を進めているところであり、新たな設備投資を伴う都市圏の他社路線との相互乗り入れの事業化はなかなか実現が難しいと思います。しかし、本県としては、公益企業としての役割を担う南海電車に対し、乗客の利便性の向上と地域の活性化のために何らかの施策を実施するよう働きかけをすべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 次に、路線バスの運行についてお伺いをいたします。
 私の住む和歌山市の宮地区にある県道鳴神木広線、通称・宮街道は、平成五年七月に国道二十四号岩出バイパスが全面開通したことや、さらにそれまで片側一車線だった三年坂通りの一部が世界リゾート博を契機に二車線化されたことなどに伴い、交通量が大幅に増加いたしました。一昨年の十月調べでは、田中町交差点の東西走行は、昼間の十二時間で三万六千百十二台を数え、和歌山市内でも一、二を争う交通量となり、十年前と比べますと、和歌山東署前の栗栖の二万一千九百十五台のおよそ一・五倍となっています。朝の通勤ラッシュ時には、花山交差点付近から県庁周辺までの所要時間は通常のおよそ三倍の三十分余りもかかるといった混雑ぶりが毎日続いております。地方公共団体や大手企業などでは、交通渋滞の解消や通勤者の健康増進対策、それに地球環境の保全といった点を踏まえて、マイカー通勤を自粛して公共交通機関の利用を呼びかけているところがあります。
 岩出町から通う私の知人は、JR和歌山線と和歌山バスを乗り継いで通勤しています。この方は、岩出町荊本の国道二十四号近くに住み、JR岩出駅まで二十分余りかけて歩いた後、県庁前のバス停まで一時間十分から一時間二十分をかけて通勤をしております。この方いわく、岩出バイパスの完成により県庁や和歌山港まで大動脈となる道路ができているのに、なぜバスが運行されないのか、バスの運行により通勤時間が大幅に短縮されるほか、マイカーでの交通渋滞も解消されるのにと、素朴な疑問を投げかけております。
 私が調べたところ、県庁正門前を走る三年坂通りから、宮街道、国道二十四号バイパスへと通じる幹線道路には、残念ながらバスは運行されておりません。県庁正門近くにバスの停留所があり、そのバスの時刻表を見ると、和歌山港から県庁前大橋を経由してJR和歌山駅行きの路線が設けられていますが、一日二・五往復しかありません。せっかく和歌山と紀北を結ぶ太い幹線道路があるのに、平成五年の岩出バイパス全通以後、今日まで路線バスは運行されておりません。那賀、岩出や紀伊、川永方面へのバスの運行は、県道粉河加太線や旧国道二十四号を通って運行されているのが現状のようであります。この県道粉河加太線や旧国道の沿線の住民の方々にとっては、バス路線の確保が必要不可欠でありますが、岩出町や川永方面から県庁やその周辺に向かう利用客にとっては、何もすべての便が渋滞の著しい県道を通る必要がないのではないかと思います。
 この県道粉河加太線での交通渋滞を取り上げてみますと、鳴滝団地のある善明寺から梶取を経由して和歌山市駅へ向かう路線では、平成十年九月の調査によると、通常時では二十三分で運行されています。しかし、ラッシュ時には最もひどい便では一時間余りもかかるといった、お粗末というかあきれる事態が生じております。また、川永団地や鴨居川団地等に住む粉河加太線沿線の人たちも、この県道を通るバス路線以外にも国道二十四号バイパスから県庁方面へと向かうバス路線があったらどれだけ便利か、さらに花山団地周辺の住民の方々からも新路線の設置をと、私の方に要望が寄せられてきています。
 次に、和歌山市と岩出町の一市一町の取り組みについてご紹介をしたいと思います。
 まず和歌山市では、県立医大の移転などで訪れる人が減少したぶらくり丁やその周辺の活性化対策として、三月二十五日から市営の城北や本町駐車場を起点とする無料のぶらくり丁ループバスを走らせております。このバスは二台で運行され、パンダの絵柄が採用されたパンダバスと、路面電車をイメージした路面電車バスがあります。しかし、スタートの直前に丸正百貨店が破産し、和歌山ビブレも撤退してしまい、利用客は伸びていないのが現状のようで、朝日新聞の記事では一便の平均乗客数は三・五人と当初の予想を大幅に下回り、千七百万円の税金が一年間の維持費として使われていると紹介されておりました。和歌山市の商工振興を目的に発車したバスですが、丸正やビブレがなくなるといった時代の流れを読み取れなかった点では、残念に思う次第であります。
 また、人口増加が続いている岩出町では、人口約四万八千人のうち、大阪府への通勤者が三千五百人を超えていることから、大阪への通勤、通学者の利便性を図ろうと、JR岩出駅と泉南市の南海樽井駅の間に年間三千万円を投じて路線バスを走らせ、根来バス停近くにはマイカーで乗りつけ、無料でとめられる駐車場を整備し、平日三十六便、土日二十四便を運行しております。しかし、三月末までの平均乗客数は一便当たり約一・七人と少なく、事態を重く見た町では、四月からルートを快速電車が停車するJR和泉砂川駅を経由するように一部変更し、また一日の便数は同じでも朝夕は運行間隔を短くするなどの改善をした結果、利用者数もふえ始めたということであります。
 この和歌山市と岩出町の取り組みについては、朝日新聞に、和歌山市が「無料売り物、利用は伸びず」と、岩出町が「ルート変えても不振、朝夕以外がらがら」との見出しつきの記事が掲載されておりました。買い物客や通勤、通学者らの利便性の向上を図ろうとした行政努力は認めるものの、時代のニーズや経済情勢の先見性を欠いたり、深く分析できなかった点が二つの記事としてあらわれたものと言えると思います。それらの点を踏まえて市民や県民の要望をいかに酌み取るかが、常に行政や公共機関に求められているところであります。
 本年一月現在、和歌山市には、大十バスや有田鉄道、御坊南海バスを除き、和歌山バスと和歌山バス那賀を合わせて六十一路線があり、これらの往路と復路を合わせた平日一日の通行回数の合計は千四百三十六回を数えます。このうち、過去十年間に新設された路線は十五ありますが、その大部分が県立医大やマリーナシティの関連路線であります。これでは、高齢化社会が進み、また振興住宅地等もできる中、時代のニーズを的確に酌み取っているとは言えません。その証拠に、和歌山バスでは年々乗降客が減少し、平成十一年度には一千万人を割り込み、平成十二年度では八百七十一万二千人となっております。
 ただし、バス会社は国の許認可のもとに事業を展開しておりますので、迅速な対応が容易でないのは理解できるところであります。例を挙げてみますと、これまでは停留所を三十メートル移動するのに、担当の職員らが東京まで泊り込みで出向いて、運輸省や現在の国土交通省にお願いして決裁をいただくといった、大変時間のかかる作業を行ってまいりました。しかし、これらの許認可行政のゆがみをなくすべく、地方分権が叫ばれております。また、「らいおんはーと」のホームページへのアクセスが百万件を超えた我が自由民主党総裁の小泉総理も、聖域なき構造改革を前面に掲げて奮闘され、諸施策を展開している昨今、住民のニーズに合った公共交通のあり方について積極的な議論、かつ実行が重要であると思います。
 県警察本部が中心となって、和歌山市内の路線バスをコンピューターを使ってスムーズに運行させるシステムが二月下旬からスタートし、ある程度の成果を上げていると聞いております。このシステムは、公共車両優先システム(PTPS)と呼ばれ、道路上方に設置された装置がバス車両を感知し、バスの走行先にある信号を制御することにより、渋滞時にもバスを優先して定時走行を確実にするもので、現在、布引交差点から国道四十二号線を通り南海和歌山市駅までの路線や、同駅からJR和歌山駅にかけてのけやき大通りなどで実施されており、今年度事業として国体道路にも設置が進められています。和歌山バスでは、バスの待ち時間の短縮やバスの発着のおくれが解消されるなどの効果が出ており、バス利用者の増加につなげたいと話しております。
 このほか、バスの運行につきましては、海南市の石田市長が初当選直後に導入した、過疎地域を中心に運行しているコミュニティーバスも好評を呼んでおりますし、東京武蔵野市では道路幅の狭い地域に小型バスを巡回させる料金百円のムーバスも人気を呼んでいます。またバリアフリー化が叫ばれる中、ノンステップ低床式バスや低公害バスの導入も求められております。
 このように、バス輸送につきましては、県内外を問わずさまざまな取り組みが行われ、また多くの課題がありますが、バスの利用者の核となっているのは、高齢者や児童生徒といったいわゆる交通弱者であります。高齢化社会を迎えた今、バス輸送の重要さをいま一度見直し、バス路線の整備充実を図らなければならない時期に来ているのではないでしょうか。県当局の見解と取り組みについて、企画部長にお尋ねをいたします。
 以上で、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(阪部菊雄君) ただいまの永井佑治君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 道路整備に関する永井議員のご質問、私も全くそのとおりだと思いました。
 私は知事になりましてから、開かれた和歌山をつくろうということで、京奈和自動車道とか府県間道路について言及してきたわけでございますけれども、当然のことながら、第二阪和や湾岸道路の南伸、これも大変重要なことだと思っております。
 そうした中で、小泉内閣の構造改革ということで、私自身も先ごろ表明いたしましたように、構造改革は非常に大事なことだけれども、和歌山県にとってはまだ道路が要るんだということを言ってきているわけでございます。そして、きのう骨太の方針というものが示されまして、なかなか厳しい内容になってはおりますけれども、道路が重要だということについては認められたような感じがあります。そしてその中で、一つには大都市圏を整備するような方向での重点的な扱いということも考えていかないといかんということも言われております。
 和歌山県の場合、和歌山市とか紀の川筋のような近畿の大都市圏の中に入る地域と過疎地域の二つの地域がございます。これは、どちらも大事です。過疎地域の方は、この間も言いましたように、環境等の問題から重要性をどんどん訴えていきたいと思いますし、和歌山市を中心とした地域と大阪との交通なんかについては、大きく近畿都市圏ということでの重要性があるんだという形で道路整備の重要性を今まで以上に訴えていくことも考えていかないといかんと思っております。そしてこの問題については、国土交通省近畿地方整備局長とも頻繁に会いまして、とにかく大事なんだ、和歌山県としては協力できることは思い切り協力していくので、ぜひ県の強い意向を酌み取って対応してもらいたいということを申し上げております。そしてまた、東京の方でも道路局長などに会いましてそういう話をどんどんしておりますので、すぐに効果が出てくるかわかりませんけれども、今は何といいましても激動の時期ですから、適宜適切に和歌山県からいろんな要求とか要望を出していけばそれが成ることも、今までよりは可能な場合もあると思っておりますので、そういうふうな積極的な姿勢で臨んでいきたいと考えております。
○議長(阪部菊雄君) 企画部長垣平高男君。
  〔垣平高男君、登壇〕
○企画部長(垣平高男君) 南海電鉄の利便性向上についてでございますが、南海電鉄など民間鉄道の相互乗り入れにつきましては、会社や路線により異なるレール幅の見直しとか、各路線をつなぐ新線建設等の問題があり、鉄道事業者を取り巻く経営状況を勘案すれば非常に厳しいのではないかと考えております。
 しかしながら、議員ご指摘のとおり、本県の発展には地域を代表する公共交通機関である南海電鉄の利便性の向上は欠かせないものでございまして、県といたしましては、南海電気鉄道株式会社に対し、和歌山市─難波間の時間短縮、南海県内主要駅のバリアフリー化、泉佐野駅における連続立体交差事業完成に合わせての関西国際空港への同一ホームの乗りかえ、南海電車の和歌山駅への乗り入れ等について、今後とも要望してまいりたいと考えております。
 次に、バス路線の整備充実についてでございます。
 乗り合いバス事業につきましては、年々利用者が減少し、その結果、ほとんどが不採算路線となり、事業者は経営改善を図りながら運行に努めているところでございまして、県といたしましても、生活路線の維持を図るべく、国庫補助制度を活用し、不採算路線に対し補助を行っているところでございます。
 このような状況の中、平成十四年二月には乗り合いバスの需給調整規制が廃止されることとなります。このため、本年三月には、国、県、市町村、事業者で組織する地域協議会を設置し、効果的な生活交通のあり方について協議を行っているところでございます。
 なお、和歌山市におきましては、市内のバス路線のあり方について検討会を設置する予定と聞いており、県といたしましても、この検討会に参加し、協力してまいりたいと考えております。
 次に、高齢者等に対応できる低床バスの導入につきましては、平成十一年度及び平成十二年度に和歌山バス株式会社が導入した低床スロープつきワンステップバス十台に対し、補助をいたしました。さらに、平成十三年度におきましても、低床ノンステップバス三台の導入に対し補助を行う予定でございます。また、平成十三年二月から県警察本部が和歌山市内の主要道路での公共車両優先システムを運用開始したことに伴い、本年度において同システムに対応した車載機を設置する和歌山バス株式会社に対し助成することといたしてございます。県といたしましては、関係機関とともに引き続きバス輸送の整備充実に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(阪部菊雄君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(阪部菊雄君) 以上で、永井佑治君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時五十九分休憩
     ─────────────────────

このページの先頭へ