平成12年9月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(山田正彦議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後一時二分再開
○副議長(尾崎要二君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 二番山田正彦君。
  〔山田正彦君、登壇〕(拍手)
○山田正彦君 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、逐一、知事並びに関係部局の誠意あるご答弁をお願いしたいと思います。
 ただ、一般質問も後半になりますと、同じような問題で重複する事柄がありますので、手元に用意している私の発言原稿に多少即興を入れてご質問をするかもしれません。あしからず、ご了承をいただきたいと思います。
 木村新知事、まずはご当選おめでとうございます。県下全域をくまなく回られ、数多くの県民の皆様と接し、県政に対する強い期待を肌で感じられたと、知事ご就任のごあいさつの中でお述べになりました。私も、県民の一人として、また多くの県民からご支援をいただいてこの県議会へ送っていただきました和歌山県議会議員の一人として、微力ながら精いっぱい声援させていただきました。二十一世紀の和歌山県を、圧倒的多数の県民が、木村良樹知事、あなたに託したのであります。
 私は、公の場であるこの九月定例議会の議場での新知事ご就任のごあいさつを、大変楽しみを持って、また期待を持って拝聴いたしました。総論としては、知事の素直なお気持ちなり、抱負なり、意欲が伝わってきましたし、就任早々にもかかわらず多方面にわたり積極的に山積する難問に挑戦する姿勢には、感銘を受けました。
 そこで、知事の述べられましたビジョンの中から四点ばかり、確認の意味をもって質問させていただきたいと思います。
 まず第一点目でありますが、県政のビジョンの中の時代認識であります。
 時代はまさに、インターネットの普及に代表されるように、ITつまり情報技術の飛躍的な革新の真っただ中にあります。そこで、和歌山県の持つ情報で公開することの可能なものは積極的にホームページにできるだけ速やかに搭載し、公開すべきであると思います。残念ながら、現時点では各部局の考え方がばらばらでありまして、書き込みに対するシステムが確立されていないように思われます。財政的な措置を伴うことでもありますが、ホームページに新しい機能を導入する一方で各部局の職員の意識改革を図るなど、ぜひ早急かつ適切なご処置をお願いしたいと思います。
 第二点目でありますが、県政への県民参加の促進についてであります。
 私自身も多くの郡民の皆さんの前で県行政についていろんなことをご説明したり申し上げているところでもありますが、県民は県政を非常に遠く感じております。県政をもっともっと県民の身近に感じていただけるように、我々議員自身も努力すべきでありますが、県当局も県民の視点に立って開かれた県政を推進する努力をなされることは当然のことであります。
 西口前知事は「動く県庁」や「ふるさとふれあいトーク」を開催し、できる限り県民とじかに対話する機会を持とうという努力をされる一方で、手紙やはがき、ファクスなどによって県民の意見を聞く知事への提言制度も取り入れられてきましたが、木村知事はこの件についてどのようなお考えを持っておられるのでしょうか。
 また、小学校生などが課外学習の一環として県庁を訪問されている姿を目にいたしますが、二十一世紀を担う子供たちにも県政のありのままの姿を見てもらい学習してもらうということは大変重要なことだと思います。知事が掲げられている開かれた県政は、子供たちからお年寄りまですべての県民に対してなされなければなりません。そのためには、旧態依然の方法を踏襲するだけでなく、より効果的な方策を再検討する必要があります。
 例えば、県政を紹介するパンフレット一つをとりましても、子供やお年寄りにも読むことができるような内容、易しい文章表現や難しい漢字にはルビをつけるなど、さらに工夫を重ねていただけるように要望いたします。
 第三点目に、改革県庁のくだりの中で、アドバイザー制度に対する件でありますが、もう少し具体的な構想をお聞かせいただけたらと思います。
 もし公的な機関としてつくるのであれば、定期的に会合を持ち、知事はその会へ必ず出席し、会合は常に県議会やマスコミに公開する、また、構成される人材としては、各分野で働きながら社会的に貢献され、みずからの意見を積極的に述べられる人材を求めることが何よりも重要なことでありましょう。県の組織内のみで処理することにでもなれば、有名無実の制度になってしまうことは明らかであります。さらに、それらの助言、提言を知事の政策に生かす調整部署である政策推進室の組織をさらに強化することもぜひ必要であろうかと思います。
 第四点目に、風通しのよい県庁づくりの構想であります。
 若い職員のアイデアや意見をぜひ聞いてあげていただきたい。今後知事が取り組むべき主要施策や懸案事項の企画、立案の第一線に立つのは担当主査であり、あるいは主任であり、班長でありましょう。若い情熱に満ちた職員と直接接することにより、知事の目指す政策に対し、より身近に感じ、職務に精励する意欲がわいてくることであろうと思います。
 知事は、例えば決裁のときなど、あらゆる機会をとらえ、できる限り現場の声を直接聞いてあげてほしいと思います。木村県政の二期、三期を支えていく原動力となるのは二十歳代であり、三十代であり、四十代の若い職員であるからであります。
 以上、四点について、どのように対処するおつもりか知事にお伺いいたします。もう五十代後半はだめだということであります。
 次に、和歌山工科大学の件であります。
 知事のごあいさつの中で、三大懸案のお話をされました。梅の育成不良問題、あるいは雑賀崎の埋め立て問題、橋本市の産業廃棄物処理問題の三つの重要な案件を取り上げられております。これらは、あすの和歌山県にとっては大変重要な課題であり、知事の英断に期待するところであります。
 私は、もう一つ避けて通ることのできない四番目の懸案事項として和歌山工科大学問題を取り上げ、知事の今後の取り組みについてただそうと思っておりました。一生懸命知恵を絞って原稿を書いたのであります。ところが、過日来の報道等での知事の意思表示や、改めて今議会の一般質問の冒頭で発言があったように、見直しをすることとし、当面の事業執行を凍結するという表明がされました。
 私は、凍結を決断するまでの知事の苦悩は大変なものであったとお察しいたします。午前中の玉置議員の質問の中でもありましたが、私はこの件に限っては、時間も限られていたし、トップダウンもやむなしとして了解いたします。知事、あなたは就任のごあいさつの中で、いみじくも「議会と執行部は車の両輪であり、緊密な連携を図りながらお互いに切磋琢磨し」というくだりがありました。まさか軽々におっしゃった言葉ではないと思いますが、その言葉の重大さをお忘れのないよう今後ともお取り組みいただきたい。お願い申し上げます。たまたま私は、さきの二月定例会の一般質問の中で既に、車の両輪のことについて私なりに精いっぱい訴えました。知事、どうかこの私の発言をした議事録にぜひお目通しをいただくようお願い申し上げます。
 事後処理は大変なことであろうかと思いますが、まだ今なら、ご迷惑をおかけした関係者の皆様にも誠意を持って説明されればご理解いただけるものと思いますし、経費の損失も最小限に食いとめることができるでしょう。ただ、私は常々思うんですが、その事後処理の最前線に立ち向かう職員のご労苦は大変なものがあろうかと思います。あるいはまた、私たち議会としても最大限の支援、協力をしなければならないと思います。知事のさらなるご決意をお聞かせください。
 次に、教育問題に関して知事の基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。
 過ぎ去ろうとしている二十世紀は、大きく分けますと、前半は戦争の時代であり、また後半は、戦後の荒廃した我が国の復興に始まり、高度経済成長をなし遂げた時代でありました。この間、先輩たちが寝食も忘れて働いていただいたおかげで、世界に冠たる地位を築き上げてくれました。物質的に豊かになると同時に、世はまさに自由主義、とりわけ個人の人権が保障される反面、余りにも自己中心主義になり過ぎたのではないでしょうか。
 特に、最近は「IT革命」とまで言われ、インターネットで何事も処理される時代であります。若者たちはテレビゲームに没頭し、現実とバーチャルの区分すら判断できなくなり、痛ましい事件が世間を騒がせている時代であります。来る二十一世紀は極楽浄土のような、あるいはバラ色の時代かのような錯覚を抱かせるような一面もありますが、二十一世紀は人間としての心の豊かさを求める時代であるべきです。難しいややこしい教育論は今回は別といたしまして、一番簡単で手っとり早い取り組みの一つに、スポーツの振興、普及があると思います。
 スポーツは、人間の体を動かすという本源的な欲求にこたえるとともに、精神的充足や楽しさ、喜びを与えるものであり、とりわけ青少年にとっては、心身の両面にわたる健全な発達に大きな意義を有しています。また、指導者や先輩に対する礼節、同僚や後輩に対するいたわりなどの道徳の面からも、人間形成の上に必要不可欠なことであろうかと思います。
 シドニーオリンピックが終わって十日がたちましたが、多くの選手たちが私たちに感動を与えてくれました。特に、女子マラソンの高橋尚子選手、あるいは柔道の田村亮子選手の頑張りには胸が熱くなり、金メダル獲得までの努力と根性には敬服するとともに、多くのことを学んだ次第であります。高橋選手の高校時代の夢は教師になって陸上部の顧問になることであり、大学卒業後は一人の指導者と出会い、「猛練習をこなすことによって金メダルにつながりました」と話していました。田村選手は、この夢の金メダルを取るために八年間かかったと言い、コーチを初め多くの人たちの支えに感謝していました。「道のりが遠いほど、つかんだ夢には価値がある」との新聞コピーは、評判になったところであります。こういったことからも、教育においては子供たちの夢、そしてよき指導者と行政の支援が重要であると再認識したところであります。
 知事は、ごあいさつの中で、新生和歌山の創造のための重点的な施策の一つとして個性輝く人材の創造を掲げ、教育改革の推進や魅力ある学校による人づくりなど、教育の重要さを述べられたことには賛意を表するものであります。また知事は、聖域なしの歳出削減、徹底した行財政改革を表明されました。しかし、教育は国家百年の計であり、二十一世紀に生き、個性輝く人材の創造のために、教育に力を入れるべきであるのは当然であろうと思います。
 先ほど申し上げましたように、子供一人一人に大きな夢を持たせるためには、よき指導者と行政の特別な支援が必要であります。一律のシーリングは教育分野にはいかがなものかと、常に考えているところであります。知事の言われる、紀州人の内にとどまることなく外に向かって絶えず発信し、過去の習慣にとらわれない意欲的な精神を持つ子供たちをはぐくむためには、今まさに教育の和歌山、すなわち教育立県を目指し、スポーツの振興・普及策を中心とするさまざまな施策に積極的な支援をすべきではないでしょうか。知事の基本的なお考えをお示しいただきたいと思います。
 次に、ナショナルトレーニングセンターの本県への誘致についてであります。
 これは、六月議会でも同僚、先輩議員のご質問があった件とダブるんですが、先月、文部省におきましてスポーツ振興基本計画が策定され、我が国の国際競技力の総合的な向上方策の中で、金メダル獲得率を倍増させる対策の一つとして、ナショナルレベルの本格的なトレーニング拠点を早期に整備することが盛り込まれております。本県は、気候風土にも恵まれ、本州の大体中心的な位置にもあるとか、いろんなすぐれた立地条件があり、ナショナルトレーニングセンターの候補地として遜色がないと考えられ、誘致することにより和歌山県の活性化が期待できるだけではなく、県内選手の強化にもつながることでしょう。
 この件については、先ほど申し上げたように、過去にも本会議でいろいろ論議され、国に対し他府県に先駆けて要望をされているところでありますが、その後も方針に変化がないのか、和歌山県勢浮揚の起爆剤として積極的に展開するおつもりがあるのかどうか、また誘致の見通しについてはどうなのか、あわせて知事のご所見をお伺いいたします。
 次に、教育長にお伺いいたします。
 スポーツの振興にかかわってでありますが、全国高等学校総合体育大会いわゆるインターハイが岐阜県で開催され、フェンシング、なぎなたでは優勝するなど一部では健闘していただいたものの、全般的にはいま一つという感じですが、どうでしょうか。ベルリンオリンピックでの「前畑頑張れ」のラジオ中継が日本じゅうを熱狂させた、平泳ぎの前畑秀子選手を思い出します。紀の川が生んだ偉大な先輩のような人材を育成できないものでしょうか。
 インターハイの成績と中学校、高等学校の今日の部活動の様子を踏まえて、スポーツ振興の方策等を、高等学校勤務時代にはボート部の顧問をされていた小関教育長にお伺いいたします。
 最後になりまして、申しわけありません。余談になりますが、私の住んでいる貴志川町で、中貴志ストロベリーズガールズという綱引きチームがございます。このチームが八月に愛知県で開催されました日本綱引連盟主催の全国大会のジュニアの部において全国優勝、つまり日本一になりました。十一月には台湾でアジア選手権大会が開催されますので、そこへ出場されます。この貴志川町では、派遣費用を九月の定例会に補正予算まで組んで補助するなど、町を挙げて支援すると聞いております。
 県から補助してあげてほしいとか、そこまでは申しませんが、このようなすばらしい成績を上げた子供たちに対しては、知事や教育長から励ましのお言葉をかけてあげる機会をぜひつくってあげていただきたい。紹介を兼ねて要望申し上げ、以上、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
○副議長(尾崎要二君) ただいまの山田正彦君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) インターネットによる情報公開についてのご質問でございます。
 県のホームページは、現在、月約二万件のアクセス件数を超えるようになり、県内外の利用者が必要とする和歌山県の情報を速やかにわかりやすく提供していくことがますます重要になってきていると思います。したがいまして、全職員に対し、こうした認識の徹底を図り、利用者の立場に立って掲載情報の一層の充実に努めますとともに、ホームページを閲覧される方が欲しい情報を迅速に探し出すための検索機能の追加等、機能の充実にも取り組み、県ホームページを魅力のあるものとしていくよう努めてまいりたいと思います。
 次に、県民参加の促進についてでございます。
 私も、県民に開かれた県政、県民参加の県政の推進はますます重要であると強く認識しております。このため、県民の皆様の多様なご意見をお聞きすることが大切と考えておりまして、先ほども言いましたが、「知事と親しメール」ということで、電子メールやファクス、手紙、はがきによる提言制度とあわせて実施しておりまして、私自身も県民の皆様と直接お会いし、ひざを交えて忌憚なくお話をしていきたいと考えております。今まで以上に、県民との対話を通して県民とともに考える県政を推進してまいります。私も、選挙中いろんなところで、選挙が終わりましたらまた来て皆様方のご意見をお聞きしますということを言ってきておりますので、これは積極的に実施していきたいと考えております。
 次に、アドバイザー制度に対するご質問でございます。
 アドバイザー制度につきましては、例えば経営感覚にすぐれている方や環境問題に造詣が深い方といった、さまざまな分野で活躍する方々の幅広い意見を聞かせていただき県政に反映したいということで、現在検討しているところでございます。
 そして、このような会議につきましては、議論の過程も含めて県民の皆様に見えるような形で実施していきたいと思っておりますし、当然のことながら、私自身も参加してその意見を聞いたり自分の意見も述べていくというふうにしたいと思います。
 私、考え方として、一人の知恵より二人の知恵、三人寄れば文殊の知恵ということをいろんなところで言ってまいりました。これは、別に、こういうアドバイザーの方はたくさん寄ればそれだけいいものが出てくるというわけではないと思いますけれども、こういうふうに、自分一人で物を考えていくより、いろんな方のいろんな知識を県政に反映していくことが和歌山県の進展につながると考えておりますので、積極的に対応していきたい、このように考えております。
 次に、風通しのよい県庁づくり構想でございます。
 風通しのよい県庁づくりについては、私もあすの県政を担う意欲ある職員を育てるためには、何よりもまず職員が日ごろ考えているアイデアが出しやすく、また意見の言いやすい職場にしていく必要があると考えております。若手職員の方の中には、自主的に研究グループをつくったり、また庁内のプロジェクト企画に応募し、部局を超えたメンバーで新しい行政課題に取り組んでいる職員が大勢おります。私は、こういった意欲ある職員の方の意見を直接聞く場を設け、また庁内メールの活用や政策提言制度の充実などにより、できるだけ多くの職員の方のお考えを施策に取り入れる仕組みを考えていきたい、また、速やかに実行できるものは実行していきたいと考えております。なお、五十代の方のご意見も十分取り入れてやっていきたいと思います。
 それから、和歌山工科大学についてでございます。
 和歌山工科大学の整備につきましては、極めて厳しい財政状況の中で、時代の激変に即応していくための施策展開や喫緊に解決しなければならない懸案が山積している本県の現状認識のもと、まことにつらい思いでありますが、このたび本事業を見直し、事業執行の凍結を決断した次第でございます。
 この上は、事業執行の凍結に伴う混乱を最小限に食いとめるとともに、ご質問の中にもありましたけれども、関係者の皆様への誠意ある対応を図っていくため最善の努力をしてまいりたいと思いますので、議員各位におかれましても、今後ともご助力、ご助言を賜りますよう、何とぞよろしくお願いを申し上げるところでございます。
 次に、スポーツの振興についてのご質問でございます。
 スポーツは、言うまでもなく、生涯を通じて潤いと活力に満ちた県民生活に寄与し、新生和歌山の創造の基盤づくりに大きな役割を果たすものでございます。今後、県民の方々の多様なニーズに応じた種々の環境整備に努め、スポーツの普及、振興に力を注いでまいりたいと考えております。
 私は、このたび県の体育協会の会長に就任いたしました。今後とも、スポーツ関係団体等のご協力をいただきながら、スポーツ王国和歌山の実現のため努力してまいりたいと決意を固めております。
 次に、ナショナルトレーニングセンターの誘致でございます。
 国では、来年度、有識者による協力者会議というのを開催して施設の内容、規模等が検討される予定であると聞いております。この誘致が実現すると国内外のトップアスリートが本県を訪れることになり、スポーツ振興を初め、県全体の活性化に大きな効果があると考えております。
 このトレーニングセンターの誘致については庁内関係各課室で検討を行ってきておりますが、たくさんの都道府県がライバルということで強い関心を持っておりますので、私といたしましても、この先頭に立って誘致活動を行ってまいる必要があるというふうに考えております。
 それから、質問ではございませんけれども、綱引きチームに対する激励についても前向きに考えていきたいと思っております。
○副議長(尾崎要二君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) スポーツの振興に関する山田議員のご質問にお答えいたします。
 スポーツは青少年の人間形成を図る上で非常に大きな意義を持つものでありまして、また、生涯にわたって健康で活力ある生活を送る基盤にもなるものと考えております。このため教育委員会では、生涯スポーツの振興と競技力の向上を二大目標として積極的に取り組んでいるところでございます。
 本年八月に行われました全国高校総合体育大会(インターハイ)では、本県の高校生は、フェンシング、なぎなたの二競技、団体、個人合わせて五種目で全国優勝を果たしたほか、体操、陸上競技、ソフトテニス競技など、合わせて十五種目で上位入賞を果たしました。ここ数年では最もよい成績をおさめております。また、夏の甲子園では、ご承知のように、智辯和歌山高校が全国優勝し、県民に大きな感動をもたらしました。
 しかしながら、本県の競技力を総合的に見た場合、国民体育大会での成績など、まだ低位の状態にあることは事実でございます。このため、中高一貫指導システムの構築、ハイスクール強化モデル校の指定、学校への専門的な指導者の派遣や運動部の学校間連携などを行っており、その成果が最近の各種大会においてあらわれ始めております。
 今後とも、県体育協会を初め、中学校体育連盟、高等学校体育連盟等との連携を強め、全国大会で活躍できる選手の育成に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○副議長(尾崎要二君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○副議長(尾崎要二君) 以上で、山田正彦君の質問が終了いたしました。

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