平成12年2月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(永井佑治議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前十時四分開議
○議長(下川俊樹君) これより本日の会議を開きます。
  【日程第一 議案第一号から議案第百十九号まで、並びに報第一号、報第二号】
  【日程第二 一般質問】
○議長(下川俊樹君) 日程第一、議案第一号から議案第百十九号まで、並びに知事専決処分報告報第一号、報第二号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 十九番永井佑治君。
  〔永井佑治君、登壇〕(拍手)
○永井佑治君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、幾つかお尋ねをさせていただきます。
 なお、一般質問三日目となりますと、先にやられた先輩・同僚議員とあるいは質問が重複することがあるかもわかりませんが、その点はどうぞひとつご容赦をお願いいたします。
 私は、昨年春の県議選で、私自身の政治姿勢につきまして県民の皆さんに特に訴えたことがあります。それは、正直をモットーにしたいということであります。正直であることは、時には誤解を招くこともあります。しかし、あえてそのように訴えましたのは、正直でなければ、県民の方々と同じ立場で、あるいは同じ目線で物を見たり感じたり考えたりできないと思ったからでありますし、何よりも政治に対する信頼を回復できないと思ったからであります。
 これと同様のことを、民主・共和二大政党下のアメリカで、改革党というミニ政党から立候補し、ミネソタ州知事に見事当選してアメリカじゅうの話題になった、アメリカ海軍特殊部隊出身で日本にもたびたび来たことのある元プロレスラーのベンチュラさんも言っております。同氏はまた、知事就任に際してマスコミの方から「知事になるのに不安を感じないか」と聞かれたとき、このように答えたそうであります。「全く不安を感じません。政治は、末期がんの患者を治療するような専門的な知識や技術を必要としません。常識さえあればやれます」。この言葉に私は深く共感するとともに、これからも正直をモットーに常識ある政治家として県政に取り組んでまいりたいと、私自身の初心を再確認した次第であります。
 さて、私自身の人生を振り返ってみますと、今も世界のどこかで権利や自由など何かのために命をかけて戦っている人々のいる中で、何に命をかけて戦うこともなく過ごせたこの六十年がどれほど幸せであったかをしみじみとかみしめるとともに、常識にかからないことの多い今の世の中に対して、これでいいのかというじくじたる念を禁じ得ません。最近の社会情勢を見ると、我が子を虐待した親の話、中学生の投身自殺やわずかの金品を奪うために人を撲殺した少年の話など、青少年がかかわった犯罪や事件が毎日のようにマスコミに報じられております。
 そこで、最初にお尋ねしたいことは、教育についてであります。
 私もできの悪い娘が二人おりまして、決して人様に胸を張れるような育て方をしたとは思っておりませんが、教育の原点というか出発点は、やはり家庭のしつけにあると思います。また、社会全体で、自分の子供、他人の子供という分け隔てなくしかったり教えたりする必要があるのではないかとも思います。私たちの子供のころは、悪さをしてよそのおじさん、おばさんによく怒られたものであります。今は、そういう光景は全く見られません。
 十九世紀から二十世紀の初頭にかけてのドイツの哲学者、社会教育学者であるナトルプは、「人間の教育は社会によってのみ可能である」と言って社会的教育学を提唱した人でありますが、ナトルプはまた、「歩き方や呼吸の仕方を教えないような教育は教育でない」と言い切っています。
 ご承知のとおり、労働党から当選を果たしたイギリスの若き首相ブレアさんも、国づくりの柱に教育改革を掲げております。最近はそのおくれから少し批判を受けているようでありますが、同氏はかつて、次のように述べています。「政府の抱える重要な課題が三つある。その第一は教育、第二も同じく教育、第三も教育である。何よりもまず教育こそが、政府が抱える重要課題である」、このように述べているのであります。
 我が国でも、古くは戦国時代の武将、甲斐の武田信玄が「人は城、人は石垣、人は堀」と言って、人材及び人材育成の重要さを強調しているのは私たちのよく知るところであります。
 今、街角や駅前などにたむろする若者たちの目は、人を物としてしか見ていないような気がしてなりません。今のすさんだ若者たちの姿に思いをいたすとき、私は一昨年の六月議会で教育の画一化、均一化について質問をしたところでありますが、再度教育長にお尋ねをいたします。
 まず、教育長、あなたは一昨年六月の議会答弁で、これまでの教育が平等性を重視する余り画一的になってきているとの指摘を重く受けとめ、今後一層、個性を尊重し、創造性を育てる教育を推進する必要があると考えている、今後、将来の厳しい社会に対応できるよう、一人一人の個性の伸長を図り、自己の言動に責任を持つとともに、みずからの力で状況を切り開き、国際社会にたくましく生きることができる人間の育成に向け努力していく所存であると、決意を述べられたと思いますが、私はその場限りの作文を聞かされていたとは思っておりません。以来、一年半が経過をいたしました。そこで、何をどのように努力されたのか、どこをどのように変えられたのか、具体的にお答えを願いたいと思います。
 次に、教育改革で議論される対象はほとんどが高校、大学で、小学校のことを言う人は余りおりません。しかし、一番重要なのは小学校教育の改革ではないでしょうか。その中身はもちろんのこと、教える先生方の教え方、考え方を変える必要があるのではないかと思います。
 先日も、こんな話を聞かされました。ある小学校で、学級委員を選ぶのに「なりたい人はいないですか」と先生が尋ねると七人の生徒が手を挙げたので、先生が言ったそうです。「それでは、七人全部が学級委員になりましょう」。もっとひどい話も聞かされました。クラス全員が希望したため、全員が学級委員になったというケースもあったそうです。ここまで来ると、あきれて物も言えません。
 私は、人の集まりには必ずリーダーが必要だと思っています。なぜなら、そのグループをよりよい方向に導いていくためには、知識も必要です。また、グループの他の人への思いやり、人としての優しさも必要です。そのグループのリーダーになろうとすれば、あらゆることを勉強し、努力していかなければなりません。そこに、よい意味での競争心が生まれ、人としての向上心が生まれると思います。
 教育長、あなたはこのような実態をどう思われますか。教えることについて全くの無為無策、これでいいと思っているのか、教育長の所感をお尋ねしたいと思います。
 あわせて、ほんの一例ですが、小学校に教育資格はないが教えることに情熱を持った補助教職員を採用するといった、小学校教育の改革に手をつける必要があると思われるが、いかがですか、お尋ねをいたします。
 次に、本県への集客についてお尋ねをいたします。
 今まさに新しい世紀を目前に控え、改革ばやりの世の中、こんなときこそ歴史を静かに振り返って、もう一度足元を見直す必要があるのではないかと思う一方で、テンポの速い今の世の中の動きを考えるとき、西口知事のご努力は十分認めた上ではありますが、このまま手をこまねいていれば私たちのふるさと和歌山は大きく立ちおくれるのではないかという心配が胸をよぎります。少なくとも、私たちのふるさと和歌山がこれからにぎわうのか、寂れるのか、大きな分岐点に来ていると言えるのではないでしょうか。さきの南紀熊野体験博が成功裏に幕を閉じたことはまことに喜ばしい限りでありますが、これを一過性の催しに終わらせることなく、さらに和歌山の活性化を図る契機とするための今がまたとないチャンスではないかと思います。
 私は、本県をにぎわせるためには、できるだけ多くの県外の人々に本県に来てもらい、お金を使ってもらうことに尽きると思います。アメリカのラスベガスでは、客足に少し陰りが見え始めたので、今、町を挙げて再生に取り組んでいると聞いております。それは賭博公認の州がふえたことが大きな原因だと思いますが、それぞれの州においては、自分の州の客よりも他州の客を当て込んで、州境に賭博場をつくっているそうであります。
 また、昨年の秋、九月県議会が終わってから同和対策特別委員会の県外調査で北海道の小樽市を訪れましたが、そのとき、開業半年目の複合商業施設マイカル小樽を見学いたしました。そこで聞いた話によりますと、マイカル小樽をつくるもとになった発想は、毎年十六万人の小樽市民が何十億かのお金を隣のメガロポリス札幌市まで買い物に行って使っているので、何とかそのお金を取り返せないか、その上で、できれば札幌市民のお金を小樽で使わせたいというものであったそうであります。開業半年でマイカル小樽を訪れた人は七百万人。昨年十二月に実施した消費者動向調査の結果、札幌市など市外での買い物の回数が減ったと答えた人が三一・四%あること、また、カード会社への聞き取り調査の結果、札幌での消費金額が減ったことなどを取り上げ、一定の歯どめがかかったと議会などに報告されているようであります。また、函館市でも、ライトアップ作戦、金森倉庫の再開発など、衰退しつつある函館市の再生をかけた試みを行っていると聞いております。
 和歌山も、このように他県からの集客により活性化させることができるのではないでしょうか。特に和歌山は、非常に恵まれた自然という他県よりすぐれた観光資源があります。それを生かした観光による集客が重要であると思います。
 観光客の興味の対象の一つは食べ物であります。今は価格破壊の時代でありますので、まず安いことが条件で、その上に新鮮でおいしいものを食べさせるということであります。次に、サービスです。心のこもった、行き届いたサービスを望んでおります。あとは、遊びであります。楽しく健全な娯楽を提供できる施設等も必要だと思います。これくらいの条件を最低でも満たす必要がありましょう。それでは旅館、ホテル、飲食店等の経営が成り立たないという声がすぐ返ってくるものともちろん承知をしておりますが、関係者が集まり真剣に議論を傾ければ展望が開けるのではないかと思います。
 また、観光客のニーズに合わせて二十四時間対応しなければならない時代にもかかわらず、夜になるとすっかり明かりの消えた和歌山の町を見るたびに、惨たんたる気分になります。和歌浦は寂れる一方、白浜も客足はさっぱり、ホテルや旅館がよくつぶれるという声をよく耳にいたしますが、再生をかけて取り組みをしているという声は全く聞こえてまいりません。経営者の方々の努力は無論のこと、行政も何か手だてを講じないと、ますますこういう状況が続くと思われます。
 そこで、商工労働部長にお尋ねをいたします。
 本県の観光施策の一つとしてのPRの充実強化について、どうお考えですか。南紀熊野体験博のときの中村玉緒さんのコマーシャルはなかなか好評だったと記憶しておりますが、そこで少しお金をかけていただいて、集客のための一大キャンペーンを行って和歌山の観光PRを大々的に展開してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 また、先日、家内に白崎海岸を見たいとせがまれまして同地を訪れましたが、私は初めてのことでありましたので、和歌山にこのような場所があったのかと認識を新たにいたしました。当日は季節外れでありましたが、かなりの数の若者が集まり、スキューバダイビングの練習などをしていたのを記憶しております。
 本県は、ご承知のとおり豊かな自然と長い海岸線に恵まれ、本来ならば既にアウトドアライフ、アウトドアスポーツ、マリンスポーツのメッカになっていても不思議ではない立地条件にあります。スポーツの多様化の傾向と相まって、今、若い人たちを中心にアウトドアスポーツ、マリンスポーツが人気を呼んでいます。なぜこの恵まれた立地条件を生かして県の活性化に役立てないのか、残念でなりません。
 そこで、企画部長にお尋ねをいたします。
 関係市町村とよく協議する必要はあると思いますが、県下の何カ所かに自然を生かしたアウトドアスポーツレジャー施設の整備を図り、地域の活性化につなげていってはいかがかと思います。
 最後に、和歌山下津港本港沖地区の埋立計画について要望をさせていただきます。この件につきましては、私は推進する立場から、過去、要望も含めて三回お尋ねをしております。
 さて、先日、日経新聞に大阪湾周辺地域の将来を考えるシンポジウムが開催されたという記事が載っていましたが、その中で、「関西圏の交通体系の骨格は三つの環状で成っており、一つは大阪湾臨海部、二つ目は奈良や京都、和歌山をつなぐ輪、その間に近畿自動車道が走るという三つの輪で結ばれている」と書かれていました。その記事には大きく図面も写っていましたが、それで見ると関西圏の環状交通の三つの輪がすべて集まるところに和歌山市が位置しており、和歌山市は関西圏の交通の要衝に位置していることを改めて実感させられました。
 和歌山下津港は、まさにこの三つの関西圏環状道路と西口知事が進めている太平洋新国土軸との四本の交通軸がすべて重なる位置にあり、関西国際空港にも隣接しているなど、またとない立地条件を備えていると思います。さらに、和歌山下津港は全国で二十一港しかない特定重要港湾の一つでもあり、大阪湾の入り口に位置していることから、遠くはアメリカやヨーロッパ、さらには近隣のアジアなど、太平洋側から入ってくるすべての航路の入り口に当たっており、陸と海とを結ぶ要衝にある港として今後大いなる飛躍が望める港であります。
 本県のように、半島に位置し、平地が二〇%しかない地理的ハンディキャップを背負っている県にとって、陸上の交通と海上交通を一体的に整備することによって企業誘致も進むと思いますし、現在厳しくなっている雇用の確保につながると考えます。また、過日、建設業界から建設残土の最終処分場の確保について県に要望が出されたと聞いておりますが、それだけにとどまらず、私たちが川のしゅんせつをしてほしいと住民から要望され、県にお願いするケース一つを取り上げても、土砂の捨て場所がありません。私の知る限り、六箇井土地改良区の山から流れてきた土砂も多量に野積みされ、小山のようになっております。また、県の環境保全公社が扱っていた薬種畑の貯木場跡の処分場がこの一月で終了したため、最近、家を建てる際にも残土の処分費が急騰していると、一般の方からも悲鳴に似た声が聞こえてまいります。ちなみに、経済面を取り上げますと、和歌山の建設残土を本港沖に入れるのとフェニックスへ行った場合を比べますと、私の試算では約三百億ほど和歌山県のお金を県外へ持ち出すことになります。
 その他いろいろありますが、私は決して不必要な公共事業をしろとか、環境を全く無視しろとか申し上げているのではありません。和歌山県の雇用を守るためにも、また建設残土を一日でも早く搬入できるようにするためにも、県が計画している本港沖の計画を早期に推進していただくよう強く知事にお願いをして、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
○議長(下川俊樹君) ただいまの永井佑治君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 商工労働部長上山義彦君。
  〔上山義彦君、登壇〕
○商工労働部長(上山義彦君) 永井議員ご質問の、南紀熊野体験博を生かした県外からの集客についてのうち、観光施策の充実強化についてお答えします。
 県では、大型観光キャンペーン「ふれ愛紀州路・心のふるさとキャンペーン」を実施するなど、県外からの観光客の誘致に努めているところであります。
 現在、県外での観光PRにつきましては、主要観光市町村や旅行エージェントとタイアップしたキャンペーンを核として、京阪神でのラジオ放送、大阪、名古屋など主要ターミナル十カ所での文字放送広告、電車の中つり広告、また主要駅でのポスター掲示を行っています。さらに、東京を初め大都市のターミナルやイベント会場など人の多く集まる場所でのキャンペーン、テレビの旅行番組の誘致、新聞、観光雑誌等への記事掲載誘致などを実施しております。
 今後は、南紀熊野体験博で培ったノウハウを活用し、和歌山のすばらしい自然、歴史、文化を生かして都会にはない体験型観光の充実を図るとともに、和歌山ならではの魅力をさらにアピールするため、積極的に観光PRの強化を図り、県外からの観光客誘致に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 企画部長安居 要君。
  〔安居 要君、登壇〕
○企画部長(安居 要君) 本県の自然を生かしたアウトドアスポーツレジャー施設の整備についてお答えいたします。
 南紀熊野体験博においては、心をいやし、満たし、よみがえるという新しい体験型観光リゾートを提案し、本県の歴史、文化、自然環境を生かした多くの体験型スポーツやイベントを開催、支援するなど、大きな成果がございました。この南紀熊野体験博で得た成果を二十一世紀の心の時代にふさわしい観光リゾート施策につなげるため、地域が主体的に取り組む本県の自然を生かしたイベントの開催や、その関連施設整備を支援してまいりたいと考えてございます。
 また、これらを通じ都市との触れ合い交流を積極的に推進することにより、本県が我が国におけるアウトドアスポーツレジャーの中心地として発展するよう、今後とも個性的な地域づくり、地域活性化を進めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 二十一世紀の人づくりに関連して、まず教育の均一化、画一化を是正する取り組みについてお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、児童生徒一人一人の特性を見きわめ、その伸長を図ることは極めて重要であります。平成十一年度には、複数の教員がきめ細かい指導を行うチームティーチングを県内の小中学校約二百校において実施するとともに、学習内容の理解の程度に応じて柔軟な指導を幅広く展開してまいりました。また、児童生徒の興味、関心を生かして学ぶテーマ学習をより充実させるとともに、選択教科の開設についても一層の拡大を図っているところであります。さらに、さまざまな職場での勤労体験や福祉施設での介護などを実施し、地域と連携しながら、自分の生き方を考え、特性を伸ばす教育を推進するよう努めております。
 新しい学習指導要領では、地域や学校の状況に応じて学習内容を定める総合的な学習の時間が創設され、一層個性的な授業を行うことができるようになります。こうしたことを積極的に進めるため、十二年度には研究指定地域を設けるほか、実践事例集を刊行するなど、特色ある学校づくりに向けてさらに指導してまいります。
 次に、小学校の教育改革についてでございますが、小学校は、生涯にわたって自己を形成していくための土台づくりを行う大切な時期に当たります。したがって、基礎的、基本的な知識、技能を身につけるとともに、集団生活の中で友達と切磋琢磨し合いながら互いに向上していくことを重視する必要があると考えております。その上で、特別非常勤講師の導入や地域の方々を初め、幅広い人材の活用を図り、一人一人のよさと力を十分に伸ばす教育の推進に努めてまいる所存であります。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 十九番永井佑治君。
○永井佑治君 ご答弁をいただいたわけでありますが、私は、特に教育委員会だけにお願いをしておきたいと思います。
 教育長、私は、あなた方や現場の先生が何もやっていないと申し上げているのではないわけであります。一年半前の私の質問のときには運動会の走りとかリレーというお話を例に挙げてお尋ねをしたわけでありますが、「個性化」と言いながら、やっている実態は余りにも平均化、均一化、画一化しているのではないかと私は常に思っているわけであります。
 県民の一般の人たちの目線というか感じ方は、例えば小学校で運動会をする場合、一等は一等、二等は二等のきちっとしたことをやれと。走りをするのであれば、同じようなタイムで入るようなチームを、予行演習をするようなむだなことはやめろと私は申し上げているわけであります。
 特に、教育のときに平均化、画一化をしまして、大人になって急に競争社会へ入れというのは矛盾があるわけでありまして、そういう社会に入るための準備をするのがまさに教育ではないかと思っております。
 もちろん学級委員も一人でいいわけで、複数あるのは当然おかしいわけですから、そういう簡単なことから教育長、変えていただくように。あなたは和歌山県教育界のトップにあるわけですから、ぜひ現場の先生方に言っていただいて変えていただくようにお願いを申し上げ、私の質問を終わります。
○議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で永井佑治君の質問が終了いたしました。

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