令和8年2月和歌山県議会予算特別委員会会議記録(総括質疑1日目)


令和8年2月和歌山県議会予算特別委員会会議記録(総括質疑1日目)

  予算特別委員会会議録 第1号

   令和8年3月10日(火)

   予算・決算特別委員会室

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  出席委員

   委員長  濱口太史

   副委員長 佐藤武治

   委員   上山寿示

   委員   鈴木德久

   委員   井出益弘

   委員   玄素彰人

   委員   山家敏宏

   委員   北山慎一

   委員   堀 龍雄

   委員   新島 雄

   委員   山下直也

   委員   尾﨑太郎

   委員   藤山将材

   委員   片桐章浩

   委員   長坂隆司

   委員   小川浩樹

   委員   岩井弘次

   委員   中西 徹

  欠席委員  なし

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  説明のため出席した者

   知事       宮﨑 泉

   副知事      友井泰範

   総務部長     山本祥生

   危機管理部長   中村吉良

   企画部長     北村 香

   地域振興部長   赤坂武彦

   環境生活部長   湯川 学

   共生社会推進部長 島本由美

   福祉保健部長   𠮷野裕也

   商工労働部長   中場 毅

   農林水産部長   川尾尚史

   県土整備部長   小浪尊宏

   会計管理者    高橋博之

   教育長      今西宏行

   警察本部長    野本靖之

   総務部財政課長  小林知広

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  午前9時58分開会

 ○濱口委員長 皆さん、おはようございます。

  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。

  委員各位には、御多忙のところ御参集をいただきまして、ありがとうございます。

  開会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。

  当委員会は、本県の当初予算を総括して審査するため設置された特別の委員会であります。その重責を全うするため、円滑にして効果的

 な委員会の運営を行う所存ですので、委員各位、また、当局の皆さんにおかれましても、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

  撮影等の許可についてお諮りいたします。

  県政記者クラブ、地方新聞記者クラブ、県政放送記者クラブ、県広報課のほうから撮影等の申出があります。許可することに御異議ござい

 ませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 ○濱口委員長 御異議なしと認めます。よって、撮影等の申出は、これを許可することに決定いたしました。

  なお、フラッシュ撮影等は御遠慮願います。

  質疑予定表及び質問事項表は、配付のとおりです。

  また、本日、当委員会に出席を求めた者の職氏名は、配付している答弁者の範囲のとおりですので、御了承願います。

  この際、委員各位並びに当局の皆様にお願い申し上げます。質問は質問者席から、答弁は答弁者席から行ってください。

  また、質疑の完結時間は答弁の時間も含めて50分をめどとする旨、申合せをしています。

  委員におかれましては、当委員会の目的を御理解の上、単刀直入に御質問していただくとともに、当局の答弁は、発言の趣旨を的確に

 捉え、簡潔明瞭にお願いいたします。

  これより議事に入ります。

  この2月定例会において当委員会に付託された議案は、配付している付託議案表のとおりです。これを一括して議題といたします。

  これより質疑を行います。

  山家敏宏委員、お願いします。

   (拍手)

○山家委員 トップバッターをさせていただきましたことに、心から感謝申し上げます。

  それでは、委員長の許可をいただきましたので、通告書に従い質問をさせていただきます。

  質問項目については、来年度の新規事業に重点を置いてさせていただきます。

  まず、大項目1、防災情報システム再構築で、再構築の内容について質問いたします。

  昨年の9月、政府の地震調査委員会は、今後30年以内に発生する確率が80%程度としていた南海トラフ地震の発生確率を見直し、

 滑り量依存BPTモデルでは60から90%程度以上、BPTモデルでは20から50%と二つの確率併記が発表されました。地震調査委員会で南海

 トラフなど海溝型地震の長期評価を担当する部会・分科会の委員を務める国立研究開発法人産業技術総合研究所、宍倉正展さんのお話で

 は、科学的な正確さを誠実に追求すると、かえって社会に伝わりにくくなる──このような状況は、科学を社会に生かすうえで常につき

 まとうジレンマといえます。

  いずれの数値を取るにせよ、過去の南海トラフ地震が最短で約90年の間隔で再来していること、そして前回の地震からすでに80年が

 経過していることは事実です。今後、時間の経過とともに発生確率は高まっていきます。つまり、そう遠くない将来に南海トラフ地震が

 起こる可能性は極めて高いといえます。来たるべき日に備え、国や自治体はもちろん、私たち研究者もさまざまな情報を発信しています。

 ぜひ皆さんも積極的に情報を集め、地震や津波への理解を深め、災害への備えを進めていただければと思います。と発言されております。

  地震はいつ起こっても不思議でない状況にあります。また、線状降水帯発生の頻発化などもあり、防災情報システムは非常に重要で有効

 であると考えております。

  このような状況の中、システム再構築とシステム運用費5年間分を合わせて約6億4800万円を見積上限額とした調達を行うと聞いており

 ますが、再構築の内容について、危機管理部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 中村危機管理部長。

 ○中村危機管理部長 防災情報システムは、被害情報の収集・分析、避難情報の発令及び避難所管理などを行うものであり、その継続的な

 運用と強化は、災害対策の中核であると認識しております。

  令和8年度に実施する予定の再構築については、現システムを精査の上、必要な機能を継承しつつ、システム操作性の向上を図ります。

 それに加え、市町村や防災関係機関との情報共有のために、チャット機能等を追加するほか、新たにクラウド化による利用環境の拡張を図

 るものです。

  今回の再構築により、これまで以上に効果的な災害対応ができるよう進めてまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 チャット機能、クラウド化もしていくということで、内容については理解いたしました。

  続いて、効果及び発注方法について質問いたします。

  発注方法については、私は、今のシステム会社に随意契約を行うほうが単純に安価になり、職員の皆さんも使いやすいと考えます。

  そこで、再構築することによる効果と発注方法について、危機管理部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 危機管理部長。

 ○中村危機管理部長 今回の再構築において、クラウド化を行うことにより、インターネット環境があれば、災害対応に従事する職員等が

 場所や端末を問わず当該システムを利用することができます。

  また、報告者が必要な項目を間違いなく入力できる画面を構築することで、従来より迅速かつ正確な情報収集を行うことができ、実効性

 の高い災害対応が可能となります。

  発注方法につきましては、価格のみならず、技術力、品質、人員体制、実績、提案内容等を総合的に評価するとともに、競争性を働かせ

 ることで最大限の調達効果につながると考え、公募型のプロポーザル方式を採用することとしました。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 それでは、続いて、大項目2の地域づくりについて、移住相談件数について質問いたします。

  地域づくりとは、地域に住む人たちが主体となって暮らしやすく魅力あるまちをつくっていく取組ですが、そもそも、その集落や地域に

 ある程度の人口と公共交通がなければ成り立ちません。

  民間の調査によると、2020年10月1日の国勢調査人口から2025年10月1日の推計人口までの人口減少率でいいますと、本県は減少率

 5.93%で47都道府県中ワースト10位と残念な結果となっているのが現状です。

  少しでも人口減少に歯止めをかけるための一つとして、移住政策に本県では取り組んでいますが、本県の移住相談体制の状況と、直近3

 年間の年次別相談の実績について、地域振興部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 赤坂地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 本県の移住相談体制につきましては、移住希望者のニーズに即した働き方や生活環境などの情報を一元的に提供す

 るとともに、市町村や就労支援機関等と連携して、現地案内を含むマッチング支援を行うため、東京、大阪、和歌山に移住相談窓口「わか

 やま移住定住支援センター」を設置し、移住検討段階から定着に至るまで、一貫したきめ細やかなサポートを実施しているところです。

  これらの取組により、移住相談件数は、コロナ禍以降の直近3年間では、令和5年度が2438件、令和6年度が2798件、令和7年度は1月末

 時点で2454件と堅調に推移しております。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 相談件数について、堅調に推移しているということなので、引き続きよろしくお願いいたします。

  続いて、二つ目のわかやま移住定住総合戦略について質問いたします。

  今後は、移住者を増加させるためにも、さらにブラッシュアップも含め、様々な方法で取り組んでいかなければならないと考えます。

  そこで、今までの取組状況と今後の展開について、地域振興部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 県では、これまで、都市部での移住セミナーやフェアの開催、ポータルサイト、SNSでの情報発信を行うとともに、お試

 し移住、「しごと」のある「暮らし」体験や、空き家の利活用支援など、移住定住施策を推進してきたところです。

  しかしながら、人口減少が急速に進行する中、地域の活力を維持するためには、移住定住の促進のみならず、地域と多様に関わる関係人

 口の創出が重要であると認識しております。

  そのため、県では、和歌山に関心のある方々との接点を広げるため、大学と地域が連携した地域課題解決プロジェクトや1次産業型

 ワーケーションのほか、首都圏在住の方々が地域のキーパーソンと直接交流し、和歌山を五感で体験できるわかやま交流フェア等を実施し、

 地域の魅力を広く発信してきたところです。

  さらに、そのつながりを深めるため、本年1月に、関係人口創出ウェブプラットフォーム「わかやまFUNBASE」を開設し、地域内外の様々な

 方々が継続的に地域と関わる機会の創出を図っているところです。

  また、令和8年度は、地域課題に取り組むための共創の場を都心に設け、首都圏の多彩な人材と県内で地域活動に携わる方々が共に

 地域の課題に向き合い、解決に向けた取組を生み出す仕組みを構築してまいります。

  引き続き、移住定住を促進するとともに、地域社会の維持発展に向けて、関係人口の創出拡大に取り組んでまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 引き続いての取組、よろしくお願いいたします。

  三つ目、和歌山交通事業者支援について質問いたします。

  先ほども申しましたが、地域づくりには公共交通機関の充実が欠かせないことと考えております。

  公共交通機関を守るためにも、今回、物価高騰により大きな影響を受けている交通事業者を対象に、運転手確保や生産性向上への取組

 を支援するとのことですが、事業の具体的内容について、地域振興部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 近年の物価高騰などにより、交通事業者を取り巻く状況は非常に厳しいものと認識しております。

  このため、国の重点支援地方交付金を活用し、県内の交通事業者への支援を実施することとし、暫定税率廃止の影響を受けず、価格が高

 止まりしている重油を使用している事業者に対し、燃料費の一部を支援する予定としております。

  また、タクシー事業者に対しては、運転手確保のための普通二種免許取得や、労働環境整備、生産性向上に資するシステムの導入、利用者

 の利便性向上のためのユニバーサルデザインタクシー導入等を支援する予定としております。

  バス事業者に対しては、現在実施しているバス運転手緊急確保対策事業等に加え、生産性向上に資するバス停のデジタル化等を支援する

 予定としております。

  引き続き、市町村や交通事業者と連携し、地域公共交通の維持確保や利便性の向上に取り組んでまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 タクシー事業者に対しては、運転手確保のために、二種免許の取得とかいろいろ、ユニバーサルデザインタクシー導入に補助

 金を出すということなんですけども、タクシー、それはそれでいいことなんですけども、私の地元、湯浅町、広川町では、そもそも日曜日に

 タクシーが走っていないという現状がありまして、何とか日曜日も走らしていただきたいということで、湯浅町では、今議会に湯浅町、広川町

 も上程されていると聞いているんですけども、単独で湯浅町が451万円、広川町では275万円、これは人口割で算出しているんですけども、

 タクシー事業者に726万円の補助をするということで、何とか日曜日も稼働できるような体制にしていくという取組をしているんですね。

  これ、湯浅町、広川町だけの話ではなくて、やっぱり人口の少ない町とかだったらこういうことがいろいろこれからも起こってくると思うん

 で、このことについては、県も国も当然そうなんですけども、こういう直接補助というのも私は考えていかなければいけないのかなと思ってい

 ますので、またよろしくお願いいたします。

  続いて、大項目3の質問に移ります。

  建築行政について、まずは、建築確認の申請状況について質問いたします。

  昨年4月に、建築基準法と建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の改正法施行があり、特に大きな改正内容は、建築基準

 法第6条と建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の第10条であります。

  建築基準法第6条では、構造にかかわらず、階数2以上または延べ面積200平米超えの建築物は、都市計画区域、準都市計画区域、準景観

 地区等の区域外においても建築確認の対象になり、また、都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区等の内外にかかわらず、構造規定等

 の審査が必要になりました。

  また、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の第10条では、原則全ての建築物に省エネ基準への適合が義務づけられまし

 た。

  建築業は、皆様御承知のとおり裾野の広い業種で、本県の林業にも影響が大きく、本県の経済を支える上で重要な業種であります。

 しかし、この法改正施行と資材高騰、人件費高騰、人口減少により、建築確認申請件数が減少しているのではないかと危惧しています。

 そこで、和歌山市は特定行政庁ですので、和歌山市を除く本県の令和7年度の建築確認申請件数と法改正施行等による建築確認申請件数

 への影響について、県土整備部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 小浪県土整備部長。

 ○小浪県土整備部長 建築基準法及び建築物省エネ法──建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の改正法の施行に伴う

 委員御指摘の建築基準法第6条の改正─これはいわゆる4号特例の縮小と言われているものでございます─及び省エネ基準への適合義務

 づけの影響についてお答えいたします。

  本県管轄区域内の指定確認検査機関を含めた建築確認申請件数については、施行直前の駆け込み需要が大きく影響いたしまして、令和

 7年度の第1四半期、すなわち昨年の4月から6月まででは前年度同期と比べて95件、約23%減少し、327件となっております。

  一方、昨年7月から9月の第2四半期では385件と、前年度同期の378件とほぼ同水準に回復してきたと思われます。

  なお、令和7年度当初から令和8年1月末までの合計は1228件と、前年度同期の1372件に比べ144件、率にして10%程度減少しておりま

 す。これは、人件費や価格高騰などの影響もありますが、6月までの減少の影響が大きいと考えております。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 続いて、小項目2の建築技術職員の確保状況について質問いたします。

  建築確認申請業務では、申請件数は減少しているものの、構造規定の審査及び建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の審

 査の対象が拡大され、それに伴い、現場の中間検査及び完了検査は複雑になり、改正法施行前と比べてかなりの時間を要しているのが現状

 であります。

  そこで、建築技術職員の確保状況と確保のための取組はどうなっているのか、県土整備部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 県土整備部長。

 ○小浪県土整備部長 本県の建築技術職員数は、令和4年度に66名まで落ち込みましたが、その後、増加傾向に転じまして、令和7年度は

 73名となっております。これは、近年の新規採用が順調であるためでありまして、令和8年度採用においても、予定人員どおり4名の合格と

 なっております。

  なお、いずれも役職定年及び再任用は除いた人数でございます。

  先ほど申し上げました建築基準法等の改正の影響を見据えまして、令和5年度以降、建築確認申請件数が多い振興局建設部に対して合

 計3名の増員配置を実施しております。

  また、県では、建築技術職のキャリアパスや働きがいを広報するPR、パンフレットの作成や、大学訪問をはじめとするリクルート活動など、

 建築技術職員の円滑な採用に向けた取組を進めているところです。

  この結果、今のところ、建築技術職員の新規採用はおおむね順調に推移しておりますが、委員御指摘のとおり、業務が複雑化し、職員への

 負担が大きくなっていることも実感としてございます。このため、引き続き、DX化による業務改善や資格取得支援による処遇改善を進めてま

 いりまして、建築技術職の魅力向上を図り、安定した人員の確保に努めてまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 建築技術職員の確保状況は、比較的順調ということは分かりました。

 しかし、建築確認申請関係業務以外でも、公共建築物の設計及び監理業務や都市計画関係業務等、建築技術職員が担う業務は多岐にわた

 り、 また、災害支援業務や建築技術職員の配置が困難な町村の支援など、建築技術職員の確保は重要であると考えております。引き続き、

 しっかりと取組を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

  続いて、大項目4の新規就農者育成総合対策について質問いたします。

  この課題については、令和6年9月定例会でも一般質問さしていただきましたが、今回も新規就農者育成総合対策、その中で、年齢制限の

 ある経営発展への支援、資金面の支援について質問いたします。

  経営発展への支援の経営発展支援事業は、就農時49歳以下の方が機械や施設等を導入される際に必要な経費を支援する事業で、その

 補助率は、最大で国2分の1、県4分の1で、合計4分の3となっています。また、資金面の支援の経営開始資金、就農準備資金でも、就農

 時49歳以下の方を対象に、全額国費負担で資金が給付されております。

  農家の方々にお話を聞かせていただくと、国は人生100年時代と言いながら、なぜ49歳なのかということで疑問を感じておられました。

  また、昨年4月から、全ての企業で、希望者全員の65歳までの雇用義務に加え、65歳から70歳までの就業機会の確保が努力義務化されて

 いるのが現状であります。食料安全保障の観点からも、農家の高齢化の課題解決の観点からも、担い手の確保は全国的に重要な課題である

 にもかかわらず、49歳以下の根拠が不明なままです。

  そのような状況の中、本県では、令和6年度から県単独事業として、国の支援の対象となっていない親元就農や60歳以下の新規就農者に

 対して給付金による支援を行っていただいているところであります。他県でもこのような取組を行っているという現状であり、国の年齢制限

 は実情にそぐわないという考えで、令和7年度から、全国みかん生産県議会議員対策協議会でも、和歌山県が提案し、重点要望として国に強

 く要望しているところでありますが、令和8年度の事業の変更内容はどのようになったのか、農林水産部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 川尾農林水産部長。

 ○川尾農林水産部長 国の新規就農者育成総合対策は、就農前後における資金面の支援や、機械、設備等の導入による経営発展等を支援

 する事業で、就農時の年齢が49歳以下であり、かつ、市町村長から就農計画を認定された認定新規就農者であることなどが支援要件と

 なっております。

  先ほど、委員より、全国みかん生産県議会議員対策協議会の国への働きかけについての御発言がありましたが、県でも、こうした要件では

 新規就農者の確保策として不十分であるとの認識から、国に対して支援対象年齢の引上げなどの要件緩和を要望しているところです。

  委員御質問の令和8年度における本事業の変更内容につきましては、現在、国会で審議中の来年度当初予算案では、物価上昇等を踏ま

 え、就農前後の支援資金である就農準備資金や経営開始資金の年間の支援額が現行の150万円から165万円に増額される内容となってお

 りますが、支援対象者の年齢要件はこれまでどおりです。

  一方、昨年12月に成立した国の令和7年度補正予算において、65歳未満の認定新規就農者を対象に、機械や施設の導入を支援する新規

 就農者チャレンジ事業が新たに創設され、50歳以上の新規就農者も活用できる支援策となっております。

  新規就農者の確保は、本県農業の持続的な発展を図る上で非常に重要な課題ですので、国の支援策の活用に加え、親元就農者等への県

 独自支援を拡充するなど、市町村やJA等と連携して積極的に取り組んでまいります。

 また、新規就農者育成総合対策の支援対象年齢の引上げなどの要件緩和については、引き続き国に対して要望してまいりたいと考えており

 ます。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 ちょっとずつ、少しだけ前へ進んだかなと感じております。

 昨年、年に2回、この議員連盟の総会が開催されるときに、昨年も私、2回とも49歳を延長してほしいということを、意見を述べさしていただ

 いています。私も、また今年も引き続き国に対して要望していきますので、県としても引き続きよろしくお願いいたします。

  それでは、大項目5のeスポーツの取組について、eスポーツわかやま推進プロジェクトについて質問いたします。

  eスポーツについては、今までも多くの議員が質問されていますので、eスポーツの詳細は割愛させていただきますが、本県では、令和6年

 度から、eスポーツわかやま推進プロジェクトとして取り組んでいます。

  私も、eスポーツについては徳島県にも視察させていただき、さらにeスポーツが多くの方々に広がることを期待している議員として、令和

 8年度の取組内容について、地域振興部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 eスポーツわかやま推進プロジェクト事業につきましては、eスポーツ人口の拡大を図るべく、県内高校生による和歌

 山県高校eスポーツ選手権や、全国の高校生等を対象とした全国高校eスポーツ交流戦をオンラインで開催し、高校の部活動における取組

 を支援してまいりました。

  また、子供から高齢者まで幅広い年代にeスポーツに親しんでいただくため、和歌山県eスポーツフェスタを開催し、多くの方々にeスポー

 ツの楽しさや参加者同士の横のつながりを実感していただきました。

  令和8年度は、これらの取組を継続するとともに、運営スタッフとして県内の高校生や学生が参加することで、配信技術やイベント運営と

 いった将来の仕事にもつながるスキルを体験、習得できる仕組みを取り入れ、デジタル人材の輩出につなげてまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 それでは、最後の質問、本県が目指すeスポーツとは、について質問させていただきます。

  これ、最終的に何を目的にeスポーツに本県が力を入れているのか、地域振興部長の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 県では、eスポーツを単なる娯楽ではなく、デジタルスキルを実践的に学ぶことができるツールと捉え、デジタル人材

 の育成や産業の活性化につなげることを目的として、eスポーツの推進に取り組んでいます。

  また、それに加えて、ゲームクリエーターを支援する事業も実施しており、県内外のクリエーター志望者やプロが常時つながり、制作相談、

 共同制作、勉強会等を行う常設のオンラインコミュニティー「Game Grove X」を運営しているところです。

  これら二つの取組を車の両輪として、デジタルスキルを身につけた創造性豊かな若者が和歌山で挑戦し、成長し、活躍できる環境を整え、

 イノベーションの創出や地域の活性化につなげてまいります。

 ○濱口委員長 山家委員。

 ○山家委員 本当に、このeスポーツっていろんなまだまだ可能性はあると思いますので、私もできることはさせていただきますので、引き

 続いてよろしくお願いいたします。

  以上で、私の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)

 ○濱口委員長 以上で、山家委員の質疑は終わりました。

  引き続き質疑を行います。

  中西 徹委員。

   (拍手)

○中西委員 皆さん、おはようございます。

  それでは、早速ですが、質問に入らせていただきます。

  まず、大項目1、地域活性化支援事業についてお伺いします。

  令和8年度予算の概要の事業説明では、地域づくり団体等の自主的な活動の支援、地域振興拠点の形成、空き家等の利活用、拠点での

 にぎわい創出などを進める事業であると説明されています。

  予算額を見ると、令和8年度は約1億2085万円、令和7年度は約3350万円となっており、約8700万円の増額、率にして約3.6倍と大幅な

 予算拡充となっています。人口減少や地域コミュニティーの担い手不足が課題となる中で、地域の主体的な活動を支援することは大変重要

 であり、県としてこの分野に予算を大きく配分されたことについては評価をしたいと思います。

  また、この事業の中には、地域振興拠点の形成や拠点でのにぎわい創出といった内容が示されています。私自身、これまで地域の方々から

 様々な相談を受けてきましたが、移住促進の取組の中では、空き家活用や住まいの支援は一定進んでいるものの、空き家などの地域資源を

 活用して、カフェや交流施設、体験施設など、地域ビジネスとして展開していく取組への支援はまだ十分ではないという声も聞いています。

 特に地方では、空き家や遊休施設を活用し、地域の拠点として人が集まる場所をつくることが移住促進や関係人口の拡大、さらには地域経

 済の活性化にもつながる重要な取組だと考えています。

  そこで、令和8年度の地域活性化支援事業において、新たにどういったことに取り組むのか、また、空き家などを活用した地域ビジネスや

 交流拠点づくりなど、民間主体の取組に対して、県としてどのように考えているのか、以上2点について、地域振興部長にお伺いします。

 ○濱口委員長 赤坂地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 地域活性化支援事業では、これまで研修会、交流会の開催、各団体へのアドバイザー派遣など、地域づくりを担う人

 材や団体の支援に取り組んできたところです。

  委員御指摘のとおり、地域づくりを活発にしていくためには、地域の拠点として人が集まり、にぎわいを生み出す場所をつくることが大変

 重要だと認識しています。

  そのため、令和8年度から新たな取組として、地域で増加する空き家を活用して、カフェ、交流施設、短期滞在住宅など、地域のにぎわい

 を創出する施設へと改修する事業者等を支援するとともに、市町村と協力しながら、廃校など遊休施設の利活用を進めてまいります。また、

 これまで住まい用のみ掲載していた空き家バンクを、廃校や空き店舗等も含む空き家と利活用希望者をマッチングするプラットフォームに

 拡充してまいります。

  県といたしましては、こうした取組により、空き家や遊休施設を有効活用しながらにぎわいを生み出す拠点づくりを地域のキーパーソンや

 民間事業者、市町村と共に進めてまいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 答弁ありがとうございました。

  地域づくりの取組は、補助金に依存する形では長続きせず、最終的には地域が自走できる仕組みをつくることが重要だと考えています。

 その意味では、補助制度は単なる財政支援にとどまらず、地域人材やビジネス化、継続的な収益を生み出す仕組みづくりにつながるような制

 度設計が求められているのではないかと考えます。

  今回の事業が地域の新しい担い手や地域ビジネスを生み出し、持続可能な地域づくりにつながる制度となるよう、今後の取組に期待して

 おきたいと思います。ありがとうございます。

  それでは、大項目2項目に移ります。

  教育と福祉の連携についてお伺いします。

  先日、地域で子供の居場所づくりに取り組む団体から相談を受けました。そこでは、障害の有無にかかわらず、全ての子供が安心して過ご

 せる第3の居場所を目指した実践が行われていました。お話の中で強く感じたのは、教育、医療、介護、福祉といった各分野の制度は整って

 いる一方で、支援につながらない家庭や子供たちが確かに存在しているという現実です。

  生活習慣や学習習慣が身につかない子供、不登校、ヤングケアラーなど、子供の課題は決して子供だけの問題ではありません。その背景

 には、家庭環境、経済状況、保護者の孤立、地域とのつながりの希薄化など、複数の要因が複雑に絡み合っています。だからこそ、教育と

 福祉が単なる横並びの情報共有にとどまらず、一体的に、継続的に、責任を持って支援する体制が必要であると改めて強く感じました。

  和歌山県においては、教育と福祉の施策が家庭や子供たちに届くよう、教育委員会、福祉保健部、共生社会推進部の若手・中堅職員が所

 管や立場を超えて対話、検討を重ねていると伺っています。私も、実際に職員の皆さんと意見交換をさせていただき、その真摯な姿勢に敬

 意を表するものであります。

  もちろん、必要とされる支援は多様であり、全てのケースに完璧に対応することは容易ではありません。しかし、このような教育と福祉の

 のり代を広げる取組は、確実に続けていくべきであります。

  そこで、この教育と福祉の連携の取組は、現在、具体的にどのような施策として展開されているのか、また、事業としてどのように予算措

 置されているのか、教育長にお伺いします。

 ○濱口委員長 今西教育長。

 ○今西教育長 教育と福祉は、それぞれの現場には固有の役割や視点があります。だからこそ、双方が相互理解を深め、連携をよりよいもの

 にしていくことが何より重要であると考えます。

  そのために、教育と福祉ののり代を広げ、教育と福祉関係者がいつでも相談し合える関係構築を目指した研修を実施しています。

  昨年度は、御坊市と那智勝浦町に協力をいただき、各1回の研修を行いました。その成果を生かし、今年度は、日高町において継続的に顔

 を合わせることができるよう、複数回の研修に取り組んでいるところです。

  また、県立学校において、教員と福祉関係者の意見交換会を実施するとともに、高校生を対象に、困ったときに自ら福祉につながることの

 大切さを伝える出前授業を行っています。

  予算につきましては、職員の出張旅費は教育委員会、福祉保健部、共生社会推進部の各関連予算から執行し、それ以外の費用は、地域の

 力で家庭を丸ごとサポートする訪問型家庭教育支援事業の一環として対応しております。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 教育と福祉部局は違いますが、しっかりと連携して、今後も取り組んでいただけるよう要望いたします。よろしくお願いします。

  それでは、大項目3、部活動の地域展開についてお伺いします。

  令和8年度当初予算案において、部活動の地域展開準備に係る予算が計上されました。この部活動問題については、令和2年9月議会と

 令和7年2月議会に私は一般質問をしております。

  少子化が進み、学校単位では部活動が成立しなくなってきており、教員の働き方改革も求められている中で、地域全体で子供たちのスポー

 ツ・文化活動を支える体制へと移行していくことは避けて通れない課題だと理解はできています。しかしながら、理想と現実の間には大きな

 課題があると現場の声として相談がありました。

  私の地元、海南市では、昨年4月に女子中学生を対象としたバレーボールクラブが立ち上がりました。少子化や学校部活動の縮小の中で、

 競技を続けたいという子供たちの受皿として誕生したクラブです。

  しかし、このクラブには公的な補助は今のところ一切ありません。運営は会費と立ち上げ時の協賛金のみ。ボール、ネット、備品、遠征費、

 保険料、指導者謝金など、全て自費となり、最低限の環境を整えるだけでも各家庭での費用負担が大きくなっているという実情があります。

  さらに、最初はクラブに参加していたが、月会費の負担が多くなり、経済的理由で参加を断念せざるを得ない家庭も出てきたと説明も受け

 ております。子供に才能や意欲があっても、家庭の経済状況によって夢を諦めなければならない、そういったことが起こっています。

  部活動の地域展開は、学校の負担軽減策だけではありません。部活動が地域展開するほど受益者負担が増える傾向にあります。経済力に

 よって参加機会が左右されることになりかねません。

  今後、部活動の地域展開が進むに当たって、受益者負担の軽減や経済的困窮世帯の生徒への参加費等に対する支援策はどう考えている

 のか、教育長にお伺いします。

 ○濱口委員長 教育長。

 ○今西教育長 委員御指摘の受益者負担の課題については、文部科学省のガイドラインにおいて、家庭の経済格差が生徒の体験格差につ

 ながることのないように求められています。

  これを踏まえ、国においては、令和8年度から、市町村から認定を受けた地域クラブへの財政支援として、休日の地域活動の実施に要する

 経費について、地域クラブの規模に応じて上限を設定して補助を行う計画を示しております。国、県、市町村で3分の1ずつの負担となって

 います。これにより、受益者負担の軽減が図られることになります。

  また、経済的困窮世帯の生徒への参加費等の支援としては、1人当たりの上限額を設定して補助を行う計画があり、国、市町村で2分の1

 ずつの負担となっています。

  県としましては、こうした支援策について、令和9年度から実施できるよう、市町村等の準備を促進してまいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 市町村の認定がまず必要でありますけども、経済状況にかかわらず、全ての子供たちが活動に参加できる環境づくりが大切だ

 と思います。しっかりと令和9年度から取組ができるように市町村と調整を行っていただき、進めていただきたいと思います。よろしくお

 願いします。

  次、大項目4、公立学校体育館の空調整備についてお伺いします。

  私は、昨年9月議会の一般質問において、2025年の夏が観測史上最も暑い夏となったことを踏まえ……

   (「飛んでいる」と呼ぶ者あり)

 ○濱口委員長 中西委員、一つ飛んでいませんか。

   (「大項目3の2」と呼ぶ者あり)

  大項目3の2。

 ○中西委員 すみません。ごめんなさい。もとえです。飛びました。

   (「上がってもうたん」と呼ぶ者あり)

  ありがとうございます。すみません、今回計上された部活動の地域展開準備に係る予算は主にどのような内容になっているのか、また、

 最終的にはどのような方向を目指しているのか、教育長にお伺いします。

 ○濱口委員長 教育長。

 ○今西教育長 令和8年度予算案の主な内容としましては、まず、学校、地域のニーズの把握や関係団体等との調整を円滑に進めてもらう

 ために、市町村に配置するアドバイザーの経費について支援します。

  また、これまで学校部活動の地域展開を試行的に実施していた市町村には、持続可能な地域クラブのモデルとなってもらうため、令和8年

 度も継続して地域クラブの活動費などを支援していきます。

  今後の方向性としましては、休日は原則として全ての学校部活動の地域展開を目指すこととし、スポーツ・文化芸術活動に子供たちみん

 ながひとしく参加できるよう取り組んでまいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 よろしくお願いします。

  次、大項目4、公立学校体育館の空調整備についてお伺いします。

  私は、昨年9月議会の一般質問において、2025年の夏が観測史上最も暑い夏となったことを踏まえ、公立学校体育館への空調設備導入

 について質問をいたしました。

  近年の猛暑は異常ではなく、常態化しつつあります。体育館での部活動や学校行事はもちろんのこと、災害時には避難所として使用される

 施設である以上、猛暑下での避難生活を想定すれば、空調整備は命を守るインフラ整備そのものであります。

  前回の質問に対し、学校施設の今後の改修時期等を考慮しながら検討を進めるとの答弁をいただきました。そして今回、令和8年度当初

 予算において、県立高校体育館空調整備に係る調査費が計上されたことについては、県としてこの課題を重く受け止め、具体的な一歩を踏

 み出したものと評価いたします。

  近畿各府県の状況を確認したところ、多くの府県で整備を進める、あるいは検討段階に入っているとのことでした。猛暑対策は待ったなし

 の状況であります。和歌山県においては、令和8年度の当初予算の編成はできましたが、来年度以降、厳しい財政状況が続いていくというこ

 とで、大変な状況であることは理解していますが、特に体育館への空調整備は喫緊の課題でありますので、調査後はできるだけ早く整備を進

 めていただきたいと考えております。

  先日の2月24日の暖候期予報では、2026年の夏も全国的に気温が高めになると発表されていました。そのような中で、令和8年度はまず

 調査を進めていくとのことですが、本調査ではどのような調査を行い、どのような手順で空調を整備していくのか、教育長にお伺いします。

 ○濱口委員長 教育長。

 ○今西教育長 委員御指摘のとおり、災害時のみならず、平時に熱中症から生徒を守ることは喫緊の課題と考え、指定避難所となっている

 県立高校の体育館に空調整備を進めるため、調査を実施します。

  調査内容につきましては、現地調査を実施し、空調方法や災害時における電源の確保等について検討した上で、概算事業費を算出いたし

 ます。

  また、ランニングコストを含めた県負担額の低減を図るとともに、短期間で空調整備を進めるため、PFI導入の可能性についても検討して

 まいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 ありがとうございます。一日も早い体育館の空調整備導入をお願いします。

  それでは、大項目5、ネーミングライツの導入促進についてお伺いします。

  この件については、令和5年の9月議会の一般質問の中でも、県有施設において、まず一つ導入していただきたいと要望しました。他の議

 員さんもこの質問については行っております。

  本年2月9日、県有施設としては初めてネーミングライツ契約が締結されました。愛称はこうふくホーム和歌山アリーナ、対象施設は和歌

 山県立体育館で、命名権者は株式会社幸福建設であります。契約期間は5年間、命名権料は年額360万円、総額1800万円となります。まず

 は、この第1号案件の実現に向け、御尽力いただいた関係部局の皆様に敬意を表します。

  そのような中ですが、本県財政は今後さらに厳しさを増す見通しであります。税収の大幅な伸びは期待しにくく、県が先月発表した令和8年

 度当初予算案の概要では、今後も近年の義務的経費の拡大や物価、金利、賃金の上昇、高齢化の進展等の影響により、歳出の大幅な増加が

 見込まれ、財政調整基金及び県債管理基金は令和10年度に枯渇する試算となっています。

  その対策の一つとして、新たな歳入確保策の検討・導入が掲げられていますが、自主財源の確保は喫緊の課題であります。ネーミングライ

 ツは、県有資産を活用し、継続的な歳入を生み出す有効な手段であり、単発で終わらせるべきではないと考えます。県有資産は管理するもの

 から活用するものへの発想転換が必要です。

  ただ、ネーミングライツの導入には、施設管理団体との調整や企業への働きかけ、地域理解の醸成など、施設所管課の相当な労力が伴い

 ます。仮に、ネーミングライツに係る歳入が全て一般財源に繰り入れられる仕組みであれば、施設所管課にとって、努力しても対象施設に

 関する事業予算に反映されない構造になりかねません。例えば、命名権料の一定割合を当該施設の修繕費や設備更新費に充当する仕組

 み、成果配分型の制度設計、部局評価への反映、こうしたインセンティブ設計を行うことも、導入を加速する中で必要だと考えます。今後、

 第2弾、第3弾と拡大するために、施設所管課が前向きに取り組める制度設計を検討する考えも必要ではないでしょうか。

  そこで、現在、ネーミングライツの導入を検討するに当たり、どのような県有施設を対象としているのか、また、ネーミングライツに係る歳

 入の予算上の取扱いについて、一般財源として一括計上されるのか、それとも施設所管課に一定の配分がされるのか、総務部長にお伺いし

 ます。

 ○濱口委員長 山本総務部長。

 ○山本総務部長 県有施設へのネーミングライツ導入につきましては、文化、体育、社会教育等に関する施設を対象として、現在、検討を進

 めているところでございます。

  ネーミングライツに係る歳入の予算上の取扱いにつきましては、命名権者との協働の下、県有施設を有効に活用することにより、施設サー

 ビスの維持向上を図るという目的から、その収益は基本的に当該施設に還元することが適当であると考えております。よって、年間契約額が

 500万円以下の場合は、全て施設所管課の特定財源として、当該施設の修繕や備品の購入等に使用することとしております。

  また、年間契約額が500万を超える場合は、施設サービスの維持向上と県の歳入基盤強化の両立の観点から、超過した額の半分を施設所

 管課の特定財源、残りの半分を一般財源として取り扱うこととしております。

  総務部といたしましては、引き続き施設所管課と連携し、ネーミングライツの導入を進め、新たな歳入の確保に努めてまいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 今回の場合、施設所管課に全て特定財源として還元されるということになると思います。今後も、年間契約額が500万を超える

 ネーミングライツ導入に期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。

  それでは、最後の6番、地域完結型看護職確保ネットワーク事業についてお伺いします。

  看護職の確保は、地域医療を守る上で極めて重要な課題であります。令和8年2月号の「県民の友」でも、2023年度の看護職の有効求人倍

 率が全国は2.22倍に対して、和歌山県は5.43倍と掲載されていました。

  医療確保ももちろん重要ですが、現場を支えている看護職が不足すれば、病床があっても稼働できない、救急の受入れができないといった

 事態にもつながります。特に、人口減少と高齢化が進む本県において、今後さらに在宅医療や地域包括ケアの需要が高まることが予測され、

 看護職の安定確保は喫緊の課題であります。

  そのような中で、現在、看護職の無料職業紹介については、和歌山県看護協会が県の委託を受けて運営するナースセンターが担っている

 と聞いております。再就業支援やマッチング機能など、一定の役割を果たしていただいていると伺っております。

  その上で、令和8年度重点施策として、地域完結型看護職確保ネットワーク事業が新たに打ち出されました。2次医療圏ごとにネットワー

 クを構築し、コーディネーターを配置するとのことで、これまでの取組を一歩進めるものと期待しております。

  そこで、この事業において配置されるコーディネーターとはどのような人材を想定しているのか、また、コーディネーターは地域において具

 体的にどのような活動を行うのか、福祉保健部長にお伺いします。

 ○濱口委員長 𠮷野福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 コーディネーターにつきましては、病院や看護師養成所での管理職経験を有するなど、現場に精通し、関係機関と円

 滑に連携できる人材を想定しております。

  具体的な活動としましては、県内に七つある各2次医療圏において、病院や介護施設での聞き取り調査、ナースセンターやハローワークと

 の連携による人材のマッチング、看護に関する普及啓発を行う予定です。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 現在、看護職確保の中核を担うナースセンターは県内1拠点体制ですが、県下全域をカバーすることには限界があると感じま

 す。

  そのような中で、地域の課題共有や人材のマッチングを推進することとありますが、この事業が看護職確保にどのようにつながるのか、福

 祉保健部長にお伺いします。

 ○濱口委員長 福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 看護職の確保につきましては、2次医療圏ごとにコーディネーターを配置し、地域の課題を的確に把握することで、現

 場に即したきめ細やかな対応が可能になると考えております。

  具体的には、病院等の求人施設と潜在看護師双方への丁寧な相談対応によるマッチング精度の向上、圏域内の看護師が所属を問わず相

 互に活用できる研修の実施に向けた調整、さらに、2次医療圏ごとに開催する医師会、病院、訪問看護ステーション等の代表による関係者

 会議での協議を通じた連携体制の構築等により、地域での看護職確保を図ってまいります。

 ○濱口委員長 中西委員。

 ○中西委員 今後も、地域医療を守るために、看護職の安定確保と働き続けられる環境づくりの充実に向け、よろしくお願いいたします。

  以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)

 ○濱口委員長 以上で、中西委員の質疑は終わりました。

  これにて、午前中の質疑は終了いたしました。

  再開は午後1時とし、この際、暫時休憩といたします。

   午前11時5分休憩

  ────────────────────

   午後0時57分再開

 ○濱口委員長 ただいまから予算特別委員会を再開いたします。

  休憩前に引き続き質疑を行います。

  岩井弘次委員。

   (拍手)

○岩井委員 こんにちは。昼一番ということで、よろしくお願いいたします。

  それでは、委員長のお許しをいただきましたので、まず、新年度予算案編成に御尽力された皆様に敬意を表しまして、通告に従いまして

 質問をさせていただきます。簡潔に伺ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

  和歌山県の令和8年度予算案は、総額6499億円で、前年度より360億円増加しています。これは、新総合計画の初年度予算として、「人口

 減少や気候変動に適応した、持続可能で心豊かな和歌山」、「個人が尊重され、あらゆる分野で個性輝く和歌山」という2040年の将来像実現

 に向けた六つの政策の柱に沿って編成されたと伺いました。

  令和5年2月1日、岸本前知事は、現状のままでは財政危機に直面しかねないという認識を県民と共有し、実際に危機に陥る前に警鐘を

 鳴らすとして財政危機警報が発令されました。財政調整基金と県債管理基金が令和7年度にも枯渇するという試算結果を受け、この状況を

 放置すれば予算編成が困難になり、災害などの不測の事態に対応できなくなるなどを回避するため、財政非常事態の宣言ではなく、危機に

 陥る前に県民に協力を求める意図があると議会で答弁されました。

  高齢化による社会保障関係経費の増加や、過年度に発行した県債の償還による公債費の増加など、長期的に財政収支が悪化する可能性

 が浮き彫りになり、これらの財政課題を解決し、持続可能な財政構造への転換を目指す必要があるとして、警報の発出と同時に、令和5

 年度を財政見直し元年と位置づけました。新中期行財政経営プランの終期である令和8年度までに、事業の見直しや予算の賢いやりくりを

 徹底し、持続可能な県政を維持するための財政運営を進める方針としています。

  和歌山県の厳しい財政状況を改善し、持続可能な財政運営を実現するためには、県当局の明確なビジョンと具体的な戦略が不可欠であ

 ると認識しています。令和8年度予算案が財政危機警報を踏まえ策定されたと思いますが、より長期的な視点に立ち、将来にわたる財政

 健全化に向け、まず、以下質問をさせていただきます。これまでの質疑と重複する部分もありますが、御容赦お願いいたします。

  まず、財政健全化目標とロードマップについて、財政見直し元年として位置づけられた令和5年度以降の具体的な財政改善効果について

 お答えいただきますことと、また、財政危機警報の解除に向けて、財政調整基金や県債管理基金の目標残高についてどのように設定し、

 ロードマップを描いておられますか、併せて今後の見通しについて、知事に御答弁をお願い申し上げます。

 ○濱口委員長 宮﨑知事。

 ○宮﨑知事 まず、財政危機警報の発出以降の取組による具体的な財政改善効果についてでございますが、毎年度の公債費の負担を軽減

 するため、令和4年度2月補正において、決算剰余金を原資とした公債費臨時対策基金を創設いたしました。同基金にこれまで92億円の

 積立てを行いつつ、毎年度、必要額を取り崩してきており、令和8年度で残る20億円の活用を予定しております。

  さらに、累計183億円の借換債の発行抑制により、利子分の14億円を含む197億円の公債費を抑制するなど、後年度の財政負担の軽減に

 取り組んできたところであります。

  今般、財政運営の健全性を示す代表的な指標として、財政調整基金と県債管理基金の残高について、最低限確保すべき水準である110億

 円と、リスク対応を見据えた水準としての180億円の二つの基準を設定いたしました。その上で、財政危機警報の解除要件の一つとして、

 基金残高につきましては、5年後においても基金残高が最低限必要な110億円以上となる見通しであることを設定いたしました。

  両基金の令和8年度末残高見込みについては、財政危機警報発出時の見込み103億円を上回る110億円を確保することができました。

 一方で、令和8年度当初予算では、収支不足を補うため、県債管理基金から取り崩した額は、前年度当初予算額の取崩し額74億円を上回

 る125億円となっており、今後も厳しい財政状況が続く見込みであります。

  急速に進む少子高齢化、物価・賃金の上昇といった社会経済情勢の中で、財政構造を短期間で抜本的に変えることは難しく、現時点で解

 除の時期を具体的に申し上げることはできません。しかしながら、決して消極的になることなく、必要な予算はきっちりと確保するととも

 に、一年でも早く解除できるよう、より一層に尽力をしてまいります。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 御答弁ありがとうございます。

  それでは、続いての2項目め、事業の見直しと効率化についてお伺いします。

  厳しい財政状況下においても、県民サービスを維持し、将来世代への負担を軽減する方策が求められます。

  既存事業の見直しについても、事業内容の徹底的な見直しや、歳出削減におけるスクラップ・アンド・ビルドについて、事業の費用対効果

 を評価し、県民にとってメリットがある施策を講じなければなりません。

  事業の優先順位づけと既存事業の継続的な見直しにおいて、効果が薄い、あるいは、費用対効果の低い事業を特定し、どのように廃止、

 縮小を進められるのか、知事、御答弁お願いいたします。

 ○濱口委員長 知事。

 ○宮﨑知事 厳しい将来見通しを踏まえて、財政調整基金及び県債管理基金が枯渇し、予算編成が困難となる事態を防いでいかなければ

 ならないということで、まずは、業務量適正化の観点も踏まえて事業の見直しを行うなど、歳出面での不断の努力を重ねてまいります。

  その中で、新たな取組として、令和8年度から、仮称ですが、行政事業レビューによる事業の総点検を実施してまいります。原則全ての予

 算事業を対象として、業務量適正化の観点も踏まえつつ、成果、実績などに基づく効果検証を行い、令和9年度予算の編成過程において、

 その結果を適切に反映してまいります。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 ありがとうございます。

  それでは、3項目、質問いたします。

  歳入確保と財源の多様化についてお伺いします。

  県税収入は自主財源の根幹であり、その伸び悩みは県の財政運営に大きな影響を与えます。県民サービスを維持しつつ、将来にわたる財

 政の健全性を確保するためには、持続可能な財政構造への転換が不可欠です。

  自動車税や軽油引取税の減収が見込まれる中、個人県民税は増収の見込みがあるところで、今後の県税収入全体の推移を的確に見通

 し、県税収入の伸び悩みを補うための新たな歳入確保策と財源の多様化に向けた取組について、知事の答弁を求めます。

 ○濱口委員長 知事。

 ○宮﨑知事 令和8年度予算案におきましては、県税や地方交付税をはじめ、歳入全体で309億円の増加が見込まれておりますが、義務的

 経費の増加などにより、歳出の伸びが歳入の伸びを上回った結果、収支不足額は125億円となり、歳入基盤の強化が不可欠となっておりま

 す。

  新たな歳入確保策や財源の多様化に向けた取組については、まずは国庫補助金を有効に活用した上で、企業版ふるさと納税のさらなる

 活用や、県有施設のネーミングライツの推進などにも積極的に取り組んでまいります。

  また、県の歳入の中核である税収を増加させる取組として、観光需要の増加を踏まえた宿泊税など、新たな観光振興財源の導入の検討を

 進めてまいります。

  さらに、東京一極集中に伴い、行政サービスの地域間格差が顕在化する中、国においては、地方法人課税などを対象に、税源の偏在性が

 小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に向けて取り組む動きもあり、県としても積極的にその動きに要望を実施してまいりたいと思いま

 す。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 御答弁ありがとうございます。

  県税収入の伸び悩みを深刻な課題として捉え、具体的な解決策を積極的に探求され、県民が安心して暮らせる和歌山県の実現に向けた

 力強い宮﨑知事のリーダーシップをよろしくお願い申し上げます。

  それでは、次の項目に移らせていただきます。

  教育の質向上について伺います。

  生成AIは、従来のAIとは異なり、テキスト、画像、動画、音声などの新たなコンテンツを生成できる技術であり、教育分野においてもその

 可能性が注目されています。

  教材作成や個別学習の支援、教員の業務効率化など、多岐にわたるメリットが期待されていますが、その一方で、導入に際しては、倫理的

 な課題や効果検証の必要性も指摘されています。

  課題とリスクとしては、生成AIの出力の品質のばらつきや誤情報の可能性、著作権侵害や情報漏えいのリスク、生徒の創造性を減退させる

 可能性、データを学習させなければ精度の高い分析や予測ができないといった課題があります。生成AIを単なるツールとしてではなく、教育

 の質を向上させるための戦略的な取組として捉え、具体的な計画と検証体制を構築されることを期待します。

  新年度予算案における新政策、生成AI活用推進プロジェクトの具体的な取組について、教育長にお伺いいたします。

 ○濱口委員長 今西教育長。

 ○今西教育長 生成AI活用推進プロジェクトは、生成AIが急速に社会へ普及していることから、規模の大きい小・中・高等学校でのモデル事

 業を通じ、授業等における効果的な生成AIの活用方法を検証するものです。

  実証モデル校では、児童生徒の質問に対して、生成AIが答えを提示せずに対話を通じて回答に導く機能や、有害情報をブロックする機能な

 どを持つサービスを利用し、検証を進めます。こうした検証を基に、モデル校の教員、生成AIに関する有識者などで組織するワーキング会議

 において活用事例集を作成し、県内の公立学校への普及を図ります。

  また、市町村教育委員会に対して、生成AIを活用する上で必要となる教育情報セキュリティーポリシーの策定を支援してまいります。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 ありがとうございます。

  和歌山県では、2024年度から2027年度までの4年間を計画期間とする和歌山県学校教育ICTグランドデザインに基づき、ICT環境の整備

 を進めています。個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させるためには、単なる機器の整備にとどまらず、教員と生徒がICTを

 最大限に活用できる環境と体制を構築することが不可欠です。

  和歌山県では、きのくにICT教育として、コンピューターやネットワークを使いこなせる能力を育むための体系的なICT教育を推進し、

 2019年度から県内全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校を対象に実施されています。

  教員のICTに関する研修受講割合は全国上位であるにもかかわらず、教員のICT活用指導能力は全国平均を僅かに下回っている状況と

 なっています。また、県立学校におけるICT環境については、無線LANや大型提示装置を整備されていない教室もあると聞いております。

  新年度予算案に新規事業として個別最適な学びの実現に向けたICT環境整備がありますが、その具体的な取組について、教育長にお伺い

 いたします。

 ○濱口委員長 教育長。

 ○今西教育長 個別最適な学びの実現に向けたICT環境整備は、県立学校の無線LANや大型提示装置の整備を進めるとともに、市町村立

 学校における校務支援システム等の整備支援を実施します。

  まず、県立学校の無線LAN及び大型提示装置の整備については、現時点での整備率が無線LANは約86%、大型提示装置は約82%と

 なっており、令和8年度は未設置の特別教室に整備を進めます。

  次に、校務支援システム等の整備支援については、教職員の使いやすさの向上を図るほか、児童生徒に対する学習支援機能を強化した

 システム等の導入を促進してまいります。

  令和8年度においては、現在使われている市町村教育委員会ごとのシステムの現状分析を行い、令和9年度の共同調達に向けた仕様書を

 作成してまいります。これらの事業を通して、個別最適な学びの実現につなげていきたいと考えております。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 御答弁ありがとうございました。ICT環境整備を充足していただきますように、よろしくお願い申し上げます。

  生徒の情報活用能力育成に向けた実践的教育として、生徒が単にICT機器を操作するだけでなく、情報活用能力を主体的に身につけ、個

 別最適な学習ツールとなりますようお願いします。

  また、昨日、テレビ報道におきまして、教員の長時間労働について、文科省の調査報告として、2024年度の月平均残業時間が国の指針で

 定める上限45時間を超えた教諭の割合について、小学校、中学校で長時間労働は改善傾向にあるものの、依然高止まりしているとのことで

 した。ICT機器の安定的な運用体制を構築するとともに、教員の長時間労働の一因となっているICT関連業務の負担を軽減するために、

 校務DXも推進していただき、効率化を図っていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

  それでは、次の項目に移らせていただきます。

  文科省と独立行政法人日本学生支援機構は、地域の産学官が連携し、高校生の留学機会を創出するトビタテ!留学JAPAN 新・日本代表

 プログラム拠点形成支援事業を実施しており、2025年度には和歌山県がこの採択地域となりました。この採択を受け、新規事業予算案とし

 て、わかやま海外留学応援プログラムが上程されております。

  このプログラムは、ただ留学を支援するだけでなく、和歌山県の将来を担うグローバル人材の育成に貢献することが期待されますが、どの

 ような趣旨で、また、どのような支援内容を予定しておられますか。そして、帰国後、学習成果をどのように継続・発展させていくお考えで

 しょうか、教育長にお伺いいたします。

 ○濱口委員長 教育長。

 ○今西教育長 本事業は、一人でも多くの高校生に海外での学びを経験させ、広い視野を持ってグローバルに活躍する人材を育成するため

 のものです。民間企業等からの寄附金、日本学生支援機構からの交付金で留学費用を支援し、さらに、家庭の経済状況にかかわらず応募し

 やすいよう、所得に応じた県独自の支援を行います。

  この留学は、語学学習にとどまらない探求型留学です。内容としましては、四つのテーマ、産業・宇宙、観光・多文化交流、教育、未来から、

 生徒自身の興味関心に基づいて一つのテーマを選ぶことになります。その上で、そのテーマに関係する地域の課題を自ら設定し、留学を通じ

 て解決策等を考えてもらいます。

  なお、募集人員は20名程度を予定しています。

  帰国後は、留学で学んだことを支援企業の方々や広く県内の高校生等が参加するフォーラム等で報告し、さらに参加者全員で議論します。

 こうした機会を設けることで、フォーラムに参加した生徒全員に課題意識を持って地域の活性化等に貢献しようとする気持ちを高めてもらい

 たいと考えています。

 ○濱口委員長 岩井委員。

 ○岩井委員 教育長、御答弁ありがとうございました。

  企業寄附の推進であったり、留学経験の地域還元、また、キャリア形成支援と様々課題はあると思います。特に企業寄附の推進につきまし

 ても、多くの企業の皆様の御協力もいただくことかと思います。御苦労もあると思いますが、よろしくお願い申し上げます。

  留学を経験された生徒がその経験を和歌山県に還元し、将来的に地域をリードするグローバル人材として活躍できますよう、キャリア形成

 の支援や交流機会を提供され、留学経験者と県内企業とのマッチング機会の創出など、そして、本プログラムの成果を評価し、継続的に改善

 もしながら、参加生徒の学力の向上、国際感覚の醸成、地域への貢献意識の高まりなどを図るための具体的な指標を持っていただいて、単

 なる留学機会の提供にとどまらず、プログラムを通じて和歌山県の将来を担うグローバル人材を育成し、地域活性化へとつなげるという明

 確なビジョンと戦略を持って取り組まれることを望み、私の質疑を終わります。ありがとうございました。

   (拍手)

 ○濱口委員長 以上で、岩井委員の質疑は終わりました。

  引き続き質疑を行います。

  北山慎一委員。

   (拍手)

○北山委員 自由民主党県議団の北山でございます。

  最終登壇者として質問をさせていただく機会をいただきまして、感謝を申し上げまして、早速でありますけども、質問に入りたいと思いま

 す。

  一つ目として、和歌山の観光についてお聞きいたします。

  本県には、世界に誇る霊場である高野山や熊野三山、豊かな海と山の自然、温泉、食、歴史文化など、多彩で魅力あふれる観光資源が数多

 く存在しております。とりわけ、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を有する本県は、国内外から高い関心を集めるポテンシャルを備えて

 おります。

  誘客については玄素委員が一般質問で取り上げていましたので、私からは細かく言うことはいたしませんが、昨年は大阪・関西万博が行わ

 れ、本県においては、和歌山百景をテーマに和歌山ゾーンを出展いたしました。そこでは、和歌山の魅力を発信し、万博を訪れた国内外の

 方々に周遊してもらうための仕掛けを行ったと承知しております。言わば、万博開催期間中は、観光誘客を行いながら、閉幕後の誘客にもつ

 ながる種をまく貴重な機会であったと考えます。まいた種は、いずれ芽が出て花が咲くものと私は信じております。

  人口減少と少子高齢化が進行する中、地域経済を持続的に発展させていくためには、交流人口、関係人口の拡大を図り、観光を中心に外

 からの活力を取り込むためにも、国内外からの観光誘客が不可欠であります。今後の持続的な観光戦略について、戦略的プロモーションの

 展開も含め、知事のお考えをお示しください。

 ○濱口委員長 宮﨑知事。

 ○宮﨑知事 観光産業は、宿泊業、運輸業、飲食業等を中心に、農林水産業や製造業など、裾野の広い本県の地域経済を活性化させる重要

 な総合産業であります。

  県としては、稼ぐ観光の推進、地域が一体となった観光地域づくり、持続的な保全と活用、この三つを戦略の柱と位置づけ、本県に興味と

 関心を抱く観光客を呼び込み、質の高いサービスを提供することにより、リピーターの獲得や滞在期間の延長、旅行消費額のさらなる向上に

 つなげ、観光産業の発展と地域の持続的な成長を目指しているところでもあります。

  本県には、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」や多くの日本遺産に加え、歴史と伝統文化が息づく温泉や四季折々の食、豊かな自然を生

 かしたアクティビティーなど、様々な観光資源があります。これらの観光資源を生かしながら、季節的、地理的な需要の偏りの平準化、高付

 加価値旅行者などの多様な旅のニーズへの対応、データに基づく観光戦略、観光地経営の高度化等に取り組み、国内外からの誘客を一層推

 進してまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 次に、地域と一体となった観光地域づくりについてお聞きします。

  本県が有する観光資源を最大限に活用し、地域と一体となった魅力ある観光地域づくりを進めるとともに、戦略的な観光プロモーション

 を展開し、誘客を促進する事業は、まさに本県の将来を左右する重要な取組であると認識しております。

  観光振興は、宿泊業や飲食業のみならず、交通、農林水産業、地場産業など、幅広い分野へ波及効果をもたらし、雇用の創出や地域の誇り

 の醸成にもつながるものであります。

  そこで、市町村、観光協会、商工団体、民間事業者等との役割分担をどのように整理し、県としてどのような支援や調整機能を果たしてい

 くのか、特に、広域的な周遊ルートの形成や地域資源の磨き上げに向けた取組をどのように後押しするのかをお示しください。

  こういった取組が一過性の施策に終わることなく、本県の観光力を底上げし、地域経済の好循環を生み出す取組となるよう、当局の力強い

 見解をお伺いしたいと思います。地域振興部長、お答えいただきますようお願いいたします。

 ○濱口委員長 赤坂地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 委員御指摘のとおり、観光による波及効果を地域全体で享受できる観光地域づくりが重要です。

  県では、振興局が中心となり、市町村や観光協会、商工団体等をメンバーとする広域観光協議会を設置するなど、地域の特色を生かした組

 織体制を構築し、観光振興アクションプログラムに沿った施策を展開しています。

  例えば、サイクリングを活用した紀の川エリアにおける誘客・周遊促進事業や、しょうゆ、かつおぶし発祥の地を生かしたガストロノミー

 ツーリズムの推進など、それぞれの観光施策を通して、広域的な周遊ルートの形成や地域資源の磨き上げなどに取り組んでおります。

  さらに、個性と活力ある地域づくりを推進するため、市町村や民間団体などが主体的に取り組む事業については、地域づくり支援事業補助

 金において支援しているところです。

  今後も、こうした取組を通じ、地域と一体となって、持続可能な観光地域づくりをより一層推進してまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 次に、観光地域づくりの基盤強化についてお伺いいたします。

  本県において、観光客誘致を積極的に推進することは、交流人口の増加のみならず、地域経済の活性化、雇用の創出、地場産業の振興、さ

 らには、地域の魅力や誇りの再認識といった多面的効果をもたらします。

  観光消費は、宿泊、飲食、交通、土産物販売など、幅広い分野へ波及し、地域内での経済循環を促進いたします。

  また、外からの視点が加わることで、地域資源の再評価が進み、新たな商品開発や担い手育成にもつながるものと期待されます。こうした

 観点から、観光統計の充実や観光人材の育成等、観光を振興するための取組は極めて意義深いと考えます。

  そこで、まず、観光統計の充実についてお伺いいたします。

  観光施策を効果的に展開するためには、客観的データに基づく戦略立案が不可欠であります。現在、どのような統計データを収集、分析し

 ているのか、来訪者の属性、消費動向、周遊ルート、滞在時間、リピーター率など、より詳細なデータをどのような手法で把握し、今後どの

 ように活用していくのか、御説明ください。

  さらに、観光人材の育成についてお尋ねいたします。

  観光産業を持続的に発展させるためには、現場を担う人材の確保と育成が不可欠であります。デジタルマーケティング、インバウンド対応、

 地域資源の磨き上げを担う専門人材の育成にどのように取り組むのか、また、若者や地域住民が観光分野で活躍できる環境づくりや、産学

 官連携による人材育成の推進についてもお答えください。

  こういった取組は、観光地域づくりの基盤強化につながるものと考えます。当局の見解をお伺いいたしますので、地域振興部長、お答えい

 ただきますようお願いいたします。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 観光を取り巻く環境が大きく変化する中、経験や勘に頼るだけではなく、客観的なデータに基づき施策を立案、実行

 する体制の構築が必要であることから、県、市町村、事業者等が共通のデータを活用し、地域全体で稼ぐ観光地経営を実現するための基盤

 を整備しているところです。

  現在、県の観光客動態調査、国のオープンデータ、ホームページの閲覧数、GPS人流データ等を収集しており、これらを分析することによ

 り、ターゲット別のプロモーション手法の最適化や平準化対策、地域間の周遊促進といった施策に活用してまいります。

  次に、観光人材の育成については、各地域において観光振興の司令塔の役割を担う地域DMOや観光協会の職員等を対象に、観光分野の

 専門家による地域のマネジメント力を高める講演や、知見や課題の共有につながるワークショップなどを開催しております。

  また、地域の魅力を観光客に直接伝える紀州語り部や南紀熊野ジオパークガイド等に対しては、新規人材の育成及びスキルアップ研修を

 実施しております。

  さらに、和歌山大学と連携し、観光地経営や観光ビジネスなど、各分野におけるキーパーソンを講師に招聘し、観光地域づくり講座を開催

 し、地域の観光振興や観光地域づくりの担い手となる人材育成を図っています。

  今後も、データに基づく戦略的な施策展開と人材の育成を通じて、観光施策の実効性を一層高めてまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 最後に、これまで述べられた取組について、観光客数、延べ宿泊者数、観光消費額など、どのような成果指標、KPIを設定し、

 どの程度の増加を目指しているのか、具体的な数値目標についてお伺いいたします。

  また、単なる人数の増加にとどまらず、滞在時間の延伸や消費単価の向上といった質的向上をどのように位置づけているのかについても

 お示しください。あわせて、どのようにPDCAサイクルを回していくのか、地域振興部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 地域振興部長。

 ○赤坂地域振興部長 委員御指摘のとおり、今後は、単なる観光客数の拡大といった量的な増加のみならず、観光の質的向上も重要である

 と認識しています。

  このため、和歌山県総合計画のアクションプランの中で旅行消費額を指標として設定し、2024年時点で2781億円のところ、2030年度には

 2900億円、2040年度には3100億円を目指し、取り組むこととしております。

  PDCAサイクルについては、毎年、消費単価や滞在時間の増減等を分析し、県観光連盟などのDMOをはじめ、宿泊や体験事業者といった

 地域の関係者と一体となって事業のブラッシュアップを図り、次年度以降の観光アクションプログラムに反映させ、より効果的な取組を推進

 してまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 答弁いただきました。

  本県には、魅力あふれる観光資源が数多く存在しており、それらの有用な資源をいかに活用していくかによって、和歌山の観光の未来は大

 きく左右されるものと考えております。

  それぞれの質問のタイトルにもありますように、地域と一体となって観光地域づくりに取り組むこと、また、観光地域づくりの基盤を強化

 していくことは、本県の観光振興をさらに推し進めていく上で極めて重要であります。

  また、観光立県を目指す本県にとって、具体的な数値目標を設定することも大変重要であります。

  漠然とした目標を掲げるのではなく、データを収集し、分析を行い、その結果に基づいて戦略を立て、目標を設定していく、そして、その

 成果を検証し次の施策へとつなげていく、この取組の積み重ねこそが和歌山の観光をさらに押し上げていくものと考えております。決して

 容易なことではないと承知しておりますが、予算を執行している以上、しっかりと成果を上げていくことが求められます。知事を先頭に、

 引き続き着実に取組を進めていただくことをお願い申し上げ、次の質問に移ります。

  それでは、次の児童思春期専門病床設置事業についてお聞きいたします。

  近年、いじめや不登校、発達障害、虐待、ヤングケアラー問題など、子供を取り巻く環境は一層複雑化しており、児童思春期における精神

 医療の需要は確実に高まっております。早期発見、早期治療、そして継続的な支援体制の構築は、子供本人の将来のみならず、家庭や地域社

 会の安定にも直結する極めて重要な課題であります。

  こうした中、県立こころの医療センターに児童思春期専門病床を設置する本事業は、大変意義深い取組であると評価しております。

  この専門病床は、同センターで取り組んでいる児童思春期専門外来と同じ小学4年生から20歳未満までの児童思春期の患者を対象とす

 ると伺っておりますが、専門病床の設置に当たっては、単に病床を確保するだけでなく、子供たちが安心して療養できる環境整備が不可欠

 であります。

  例えば、昨年10月に、福祉環境委員会にて、委員の皆様や当局の皆様と共に私も視察調査をさせていただきました先進的な取組を行って

 いる岡山県では、県精神科医療センターにおいて、児童思春期専門病棟を整備し、一定規模の病床数を確保するとともに、大人の患者と動

 線を明確に分離する設計を採用しておりました。また、出入口や共用スペースを分けるなど、物理的、心理的双方の観点から配慮がなされ

 ていたことが印象的でした。

  そこで、お伺いいたします。

  本県において設置を予定している児童思春期専門病床は、具体的に何床程度を想定しているのでしょうか。また、将来的な需要増を見据

 えた拡張性についてどのように検討されているのか、お示しください。

  また、病棟の構造や間取りについて、児童思春期の患者と大人の患者が接触しないよう、動線の分離や共用スペースの在り方など、どのよ

 うな工夫を講じる予定なのか、福祉保健部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 𠮷野福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 児童思春期専門病床数につきましては、こころの医療センターにおける20歳未満の入院実績等を踏まえ、9床を予定

 しているところです。

  今後、児童思春期の患者の増加や、児童思春期専門病床が県民に広く認知されることにより入院患者の需要が増えた場合は、同じ病棟内

 の空き病室を活用して対応できるものと考えております。

  次に、児童思春期の患者と大人の患者が接触しないための工夫でございますが、児童思春期専門病床は、食事や入浴等を含む生活の場

 として、大人の患者と完全に分離して設置することとしており、子供たちが落ち着いて療養できる環境整備に努めてまいります。

  ただし、体育館については、完全に分離することは困難なことから、利用時間を分けるなど、工夫を講じてまいりたいと考えております。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 では、次の質問に移ります。

  岡山県を視察した際に感じましたが、児童思春期の患者の場合、学校や家族との関係性についても重要になると考えます。そのため、専

 門病床を設置して適切な医療を提供することはもとより、関係機関との連携や支援体制についても構築していく必要があります。

  本県における学校教育との連携や家族支援、多職種チームによる支援体制の構築について、具体的な方針をお聞かせください。福祉保健

 部長、御答弁お願いいたします。

 ○濱口委員長 福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 学校教育との連携につきましては、学習機会の確保や退院後の復学支援などにおいて重要と考えており、入院患者

 数や入院期間などを踏まえながら、関係機関と調整や検討を重ねてまいります。

  また、家族支援は、児童思春期の患者の治療に当たって切り離せないものであることから、家族に対するプログラムの実施や相談対応に

 取り組むとともに、多職種チームによる支援体制としましても、医師、看護師、精神保健福祉士などが連携して対応し、総合的、多面的に

 支援する体制を構築しているところです。

  引き続き、児童思春期の患者や家族に対して適切な治療や支援を行うよう取り組んでまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 答弁いただきました。

  精神疾患を有する方の約75%が24歳までに発症すると言われており、その多くが思春期、青年期に集中している現状を踏まえますと、こ

 の時期に的確に対応できる専門医療体制の整備は必須であります。とりわけ、心身の発達過程にある思春期の子供たちに対しては、成長段

 階に応じた専門的かつ継続的な支援が不可欠であり、児童思春期に特化した専門病床の設置は極めて重要であると考えます。

  子供たちが安心して治療に専念できる環境を整えることは、未来への投資であります。既に多くの都道府県において児童思春期専門病床

 が整備され、その有効性と必要性は実証されております。本県においても、こうした先進事例を十分に踏まえながら、専門病床の設置に向

 けて着実に準備を進めていただきたいと思います。

  さらに、開設後においては、運用状況や課題を丁寧に検証し、必要に応じて改善を図るなど、常に質の向上に努めていただくことが重要

 であります。児童思春期の患者本人はもとより、その御家族の不安や負担にも寄り添い、安心して治療と支援を受けられる体制の構築を強

 く希望し、本質問を終えます。

  それでは、次の質問に移ります。

  薬物乱用対策についてお聞きいたします。

  近年、全国各地において、ゾンビたばこと称される新たな薬物「エトミデート」をはじめ、危険ドラッグの乱用が社会問題となっており

 ます。使用者が意識障害や異常行動を引き起こし、緊急搬送される事例が相次ぐなど、危険性は極めて深刻であります。

  ゾンビたばこについては、外見上は通常の電子たばこ製品等と見分けがつきにくく、インターネットやSNSを通じて容易に入手の情報が

 拡散される現状は、特に判断力が十分でない青少年にとって大きな脅威であると強い危機感を抱いております。

  本県におきましても、薬物乱用対策事業として、危険ドラッグの乱用を防止するための規制、青少年を中心とした啓発活動、さらには、

 薬物依存症者の再乱用防止対策を講じておられるところであります。

  薬物乱用は、本人の心身をむしばむのみならず、家庭や地域社会にも深刻な影響を及ぼし、将来を担う若者の可能性を奪いかねない重大

 な問題であります。とりわけ、青少年期は、好奇心や仲間意識、ストレス等を背景に、誤った選択をしてしまう危険性が高い時期でもあり

 ます。一度でも薬物に手を染めれば依存症に陥るリスクが高まり、学業や就労機会の喪失、さらには、犯罪被害や加害行為へとつながるお

 それも否定できません。

  青少年を薬物の脅威から守ることは、単に個人の問題にとどまらず、本県の将来を守ることに直結する重要課題であります。だからこ

 そ、未然防止の取組は極めて重要であり、学校教育や家庭、地域が一体となった総合的な対策が求められます。

  そこで、お尋ねいたします。

  まず一つ目として、新たな危険ドラッグが広がる中、本県として薬物乱用対策にどのように取り組んでおられるのか、現状と課題につい

 て、福祉保健部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 現状、危険ドラッグに対する取組として、県では、和歌山県薬物の濫用防止に関する条例等に基づき、販売等の規制

 を行っているところです。

  しかしながら、近年の課題としましては、これらの薬物の取引が秘匿性の高いSNS上で行われることがあり、実態の把握が困難となりつ

 つあります。

  そこで、危険ドラッグをはじめとする違法な薬物には手を出さない、近づかないという入り口での予防啓発がこれまで以上に極めて重要

 になっていると考えております。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 次に、青少年を中心とした啓発活動についてであります。

  学校現場における薬物乱用防止教室の内容の充実、SNS等を活用した情報発信の強化など、時代の変化に対応した取組が必要と考えま

 すが、具体的な取組と今後の方針について、福祉保健部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 青少年に対する啓発としましては、県及び保健所の職員が学校において薬物乱用防止教室を積極的に行っているほ

 か、生徒がロールプレーで薬物使用の断り方を学ぶ生徒参加型のわかやまNO!DRUG!フェスティバルを開催しているところです。

  このほか、警察を含めた関係機関等の協力を得て、街頭啓発を県内各地で継続的に行っているところです。

  また、SNS等を活用した啓発としては、薬物に関するワードをインターネット検索した場合の注意喚起や、薬物の問題で困っている方向け

 に相談窓口を知らせるインターネット広告を行ってきたところです。

  特に、インターネットやSNS上には、大麻には害がないといった誤った情報が氾濫しており、本県においても、大麻乱用の低年齢化が顕著

 であります。このことから、学校での薬物乱用防止教室は最新の乱用の状況を踏まえた効果的なものにするほか、SNS広告を活用した情報

 発信は青少年に直接メッセージを届けられるというメリットを生かし、心に響く内容になるよう工夫を凝らしてまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 それでは、次に、薬物依存症者の社会復帰について、支援について質問したいと思います。

  社会復帰支援には、再乱用防止対策が重要であると考えますが、どのように取り組んでいるのか、その状況と今後の方針について、福祉保

 健部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 福祉保健部長。

 ○𠮷野福祉保健部長 再乱用防止対策の取組としては、刑務所が行う薬物依存離脱指導や保護観察所が行う薬物再乱用防止プログラム

 において、職員が薬物事犯者に直接支援を行っているほか、薬物の問題で困っている本人や家族向けの薬物相談窓口を県及び各保健所に

 も設置しております。

  また、県立こころの医療センターをはじめ、様々な機関が相談業務を行っているところです。

  薬物依存の背景には、孤独や生きづらさなど、様々な事情があり、個々の状況に適した支援を受けられるようにするためには、医療機関、

 福祉部門等の連携が不可欠であります。引き続き、講習会や会議の開催等により関係機関との連携を深め、より実効性の高い社会復帰支援

 に取り組んでまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 答弁いただきました。

  質問の中でも申しましたが、近年、薬物はインターネットやSNSを通じて容易に入手できる状況にあり、その危険性はますます身近なもの

 となっています。また、薬物は一度使用してしまうと強い依存性を伴い、自らの意思だけで断ち切ることが極めて困難になるケースも少なく

 ありません。だからこそ、薬物に手を出してしまう前の未然防止の取組が何よりも重要であることは言うまでもありません。

  啓発活動の充実はもちろんのこと、薬物の危険性や健康、人生に及ぼす深刻な影響について、正確かつ具体的な情報をあらゆる媒体や機

 会を通じて発信し続ける必要があります。とりわけ、これからの社会を担う青少年に確実に届く取組を強化することが薬物乱用防止に向け

 た最も有効な手段の一つではないでしょうか。

  青少年も含め、県民の命と人生を守るためにも、引き続き粘り強く地道な取組を推進していただくことを強くお願い申し上げます。

  それでは、最後の質問に移ります。

  本県においては、野生鳥獣による農作物被害が依然として深刻であり、農業者の営農意欲の低下や耕作放棄地の増加にもつながりかね

 ない重大な課題であります。こうした状況を踏まえ、捕獲の強化、防護柵の設置、さらには、狩猟者の育成などを総合的に推進する本事

 業は、大変重要な施策であると認識しております。

  とりわけ、捕獲の担い手である狩猟者の存在は不可欠でありますが、実際に現場で活動されているのは猟友会の皆様が中心であると承知

 しております。

  しかしながら、その猟友会においては、会員の高齢化が進み、会員数も減少傾向にあると伺っております。体力的な負担や危険を伴う活

 動であること、狩猟免許取得や装備に一定の費用がかかることなどが新たな担い手確保の障壁となっているのではないでしょうか。

  そのような現状の中、本事業概要には、狩猟者の育成を推進するとありますが、具体的にどのような方策を講じていくのかお尋ねいたし

 ます。

  例えば、若年層や新規就農者、地域住民を対象とした免許取得支援、講習会の充実、装備購入への補助、実地研修の仕組みづくりなど、

 具体策はどのように検討されているのでしょうか。

  また、女性の参入促進といった新たな視点も必要ではないかと考えます。

  さらに、単に人数を増やすだけでなく、捕獲技術の向上や安全対策の徹底といったことや、市町村や猟友会との連携による地域ぐるみで

 の体制づくりも重要であります。

  鳥獣害対策は、農業振興のみならず、中山間地域の維持にも直結する重要課題であります。狩猟者の育成と捕獲の強化について、農林水

 産部長にお尋ねいたします。

 ○濱口委員長 川尾農林水産部長。

 ○川尾農林水産部長 県では、野生鳥獣による農作物被害を軽減するため、農作物鳥獣害防止総合対策事業において、捕獲対策、防護対

 策、狩猟者の確保・育成を三つの柱として取組を進めております。

  中でも、狩猟者の育成は重要な課題であると認識しており、現在、猟友会と連携しながら実際の狩猟に同行し、捕獲個体の解体や試食を

 行う体験型研修や、狩猟免許取得に係る講習費用への支援に取り組んでおります。

  近年は、高齢化等の影響で猟友会の会員数は減少しており、特に銃猟免許所持者が減少しています。一方で、わな猟免許所持者は増加傾

 向にあり、令和6年は2763名で、10年前の平成26年と比較して1.3倍になっております。

  また、女性の狩猟免許所持者も増加しており、猟友会の女性会員は、令和元年からの5年間で1.4倍となる90名に増加しています。

  狩猟免許取得後においても、専門家やベテラン猟友会員の協力の下、狩猟初心者の捕獲技術向上や事故防止を目的に、現場での実地研

 修を開催しており、今後も内容を充実させながら継続していきます。

  さらに、捕獲の効率化を図るため、来年度から、県が開発した潜り込み式わなを遠隔管理するICT化の実証を開始するなど、新たな技術の

 導入にも積極的に取り組む予定です。

  今後も、猟友会や市町村との連携をより一層密にしながら、狩猟者の育成と捕獲の強化に努めてまいります。

 ○濱口委員長 北山委員。

 ○北山委員 農作物の被害は、近年やや減少傾向にあると伺っておりますが、それでもなお年間2億円以上の被害が発生している状況にあ

 ります。加えて、この数字には申告されていない小規模な被害が含まれていないと考えられることから、実際の被害額はさらに大きいものに

 なるのではないかと推察いたします。

  県においては、狩猟者の確保や育成に向けた取組を進めていただいていることは理解いたしました。

  しかしながら、現場では依然として猟友会の皆様の御尽力に大きく依存しているのが実情であり、その猟友会において、高齢化や担い手

 不足が進んでいる現状を踏まえますと、今後はさらに踏み込んだ対策が必要であると感じております。

  とりわけ、若い世代や地域住民、新規就農者など、新たな担い手の確保に向けた取組を一層強化していただくとともに、免許取得支援や

 装備購入への補助、実地研修の充実など、狩猟に関わるハードルを下げる環境づくりを着実に進めていただきたいと考えます。

  また、女性の参入促進や、地域ぐるみで捕獲活動を支える体制づくりなど、多様な人材が関わる仕組みづくりも重要であります。

  鳥獣害対策は、農業を守るだけでなく、中山間地域の暮らしや地域コミュニティーを守ることにもつながる重要な取組であります。県に

 おかれましては、市町村や猟友会との連携を一層深めながら、現場の声を丁寧に酌み取り、持続可能な捕獲体制の構築に向けて引き続き力

 強く取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

   (拍手)

 ○濱口委員長 以上で、北山委員の質疑は終わりました。

  ただいまの北山委員の質疑をもちまして、本日の質疑は全て終了いたしました。

  次会の委員会は、明日11日水曜日の午前10時から再開いたします。委員各位におかれましては、御参集のほどよろしくお願い申し上げ

 ます。

  本日は、これをもって散会いたします。

    午後2時1分散会

 

 

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