令和5年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(全文)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているものもあるため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なることがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

令和5年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号

議事日程 第6号
 令和5年12月18日(月曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第123号及び議案第124号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議案第126号から議案第168号まで及び議請第2号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
────────────────────
会議に付した事件
 第1 議案第123号及び議案第124号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
────────────────────
出席議員(42人)
 1番 坂本佳隆
 2番 三栖拓也
 3番 秋月史成
 4番 川畑哲哉
 5番 藤山将材
 6番 森 礼子
 7番 井出益弘
 8番 尾崎要二
 9番 高田英亮
 10番 玉木久登
 11番 佐藤武治
 12番 濱口太史
 13番 鈴木太雄
 14番 冨安民浩
 15番 吉井和視
 16番 鈴木德久
 17番 玄素彰人
 18番 岩田弘彦
 19番 中本浩精
 20番 中村裕一
 21番 谷 洋一
 22番 山家敏宏
 23番 北山慎一
 24番 堀 龍雄
 25番 谷口和樹
 26番 新島 雄
 27番 山下直也
 28番 小川浩樹
 29番 中尾友紀
 30番 岩井弘次
 31番 藤本眞利子
 32番 浦口高典
 33番 山田正彦
 34番 坂本 登
 35番 小西政宏
 36番 浦平美博
 37番 中西 徹
 38番 林 隆一
 39番 片桐章浩
 40番 奥村規子
 41番 尾﨑太郎
 42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
────────────────────
説明のため出席した者
 知事         岸本周平
 副知事        下 宏
 理事         田嶋久嗣
 知事室長       北廣理人
 危機管理監      福田充宏
 総務部長       吉村 顕
 企画部長       前 昌治
 地域振興監      赤坂武彦
 環境生活部長     山本祥生
 福祉保健部長     今西宏行
 商工観光労働部長   三龍正人
 農林水産部長     山本佳之
 県土整備部長     福本仁志
 会計管理者      﨑山秀樹
 教育長        宮﨑 泉
 公安委員会委員    竹山早穗
 警察本部長      山﨑洋平
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     森田康友
 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
────────────────────
職務のため出席した事務局職員
 事務局長       林 伸幸
 次長(秘書広報室長事務取扱)
            萩原 享
 議事課長       長田和直
 議事課副課長     岩谷隆哉
 議事課議事班長    伊賀顕正
 議事課主任      菅野清久
 議事課副主査     西 智生
 議事課副主査     林 貞男
 総務課長       葛城泰洋
 政策調査課長     岩井紀生
────────────────────
  午前10時0分開議
○議長(濱口太史君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
────────────────────
  午前11時0分再開
○議長(濱口太史君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1、前会から継続審査中の議案第123号令和4年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第124号令和4年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長森 礼子さん。
  〔森 礼子君、登壇〕(拍手)
○決算特別委員会委員長(森 礼子君) 決算特別委員会委員長報告をいたします。
 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月28日に設置され、同定例会に提出されました議案第123号令和4年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第124号令和4年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に鈴木太雄議員がそれぞれ選任されました。
 両議案の審査は、10月10日から12日までの3日間にわたって予算・決算特別委員会室において実施し、当局から説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、議案第123号及び議案第124号は賛成全員をもって認定すべきものと決しました。
 次に、委員会での各委員の主な質問項目等について申し上げますと、まず、公営企業決算に関しまして、こころの医療センター事業会計関係では、スーパー救急病棟の活用による収益確保について、スーパー救急病棟の診療報酬が適用される基準について、地域生活中心へと変化する精神科医療政策における入院対応について、医業未収金の実態について、工業用水道事業会計及び土地造成事業会計関係では、御坊市熊野の工業団地売却に向けた取組について、県の企業誘致戦略について、流域下水道事業会計関係では、流域下水道事業における累積債務額とその内容について、紀の川中流流域下水道那賀処理区の処理能力について、次に歳入歳出決算に関しまして、福祉保健部関係では、感染管理認定看護師確保支援事業予算の執行内容について、新型コロナウイルス感染症に係る病床確保事業の交付実績について、県立医科大学の運営費交付金増額の理由について、子宮頸がん・乳がん検診の受診率向上に向けた取組について、生活保護の通院移送費の支給状況について、わかやま結婚支援事業の成果と婚活事業の今後の取組について、商工観光労働部関係では、民間ロケット発射場周辺地域活性化事業予算の執行内容とロケット打ち上げの予定について、観光振興課及び観光交流課における事業の効果について、県営競輪事業特別会計の収益の状況について、環境生活部関係では、紀の国森づくり基金で購入した山林等について、県土整備部関係では、施工不良のあった八郎山トンネル工事における使用コンクリート量の確認方法と補修工事の検討状況について、八郎山トンネルの供用遅延による経済的損失について、工事で増額の変更契約が多いことについて、企画部関係では、わかやま移住プロモーション事業の委託内容について、和歌山県人会世界大会の今後について、県の人口減少対策としての大学の設置について、太平洋新国土軸構想の今後の方向性について、農林水産部関係では、県の林業政策について、農作物鳥獣害防止総合対策事業予算の執行内容について、植物公園緑化センターの指定管理期間について、会計局関係では、県の印刷物の入札について、証紙売りさばきに係る横領事件の賠償金の回収状況について、公安委員会関係では、交通安全施設修繕のための予算について、教育委員会関係では、同一敷地内に併設された学校における光熱水費の算定について、県立高等学校の学科の見直しについて、部活動指導員の報酬単価について、県教育番組制作業務の委託内容とその視聴率について、県立近代美術館エレベーター改修設計業務の委託業者の選定方法について、和歌山博物館施設デジタル化計画事業予算の執行内容とその成果について、いじめや不登校などの課題への取組について、議会・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会関係では、県職員採用試験の変更に関する考え方について、知事室・監察査察課関係では、県広報番組作成業務の委託内容とその視聴率について、総務部関係では、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の返還額について、総合庁舎管理事業の内容について、公文書管理システム導入後の文書の保存について、火薬類、猟銃等取締事業の実施結果について、旅費規程の見直しについてであります。
 以上をもちまして、決算特別委員会の御報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(濱口太史君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(濱口太史君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 奥村規子さんから反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 40番奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 日本共産党から、議案第123号及び第124号に対する反対討論を行います。
 まず、議案第123号令和4年度和歌山県歳入歳出決算の認定について申し上げます。
 令和4年度(2022年度)では、新型コロナウイルス感染症はまだ2類相当でしたが、感染患者の全数把握をやめる方針が政府から出されました。和歌山県でも、陽性者登録センターに感染者が自主的に登録し、健康観察を自ら報告する方式が取られました。感染第8波では、感染拡大を正確に把握することができず、高齢者施設のクラスター発生件数、死亡者数は過去最多となり、緊急搬送も急増する事態となりました。評価されてきた和歌山方式を続けるのが困難になったためと理解していますが、同時に感染の把握や対策に不十分さがあったと考えます。
 コロナ禍で県民生活が苦しい下で、2022年度の国民健康保険料・税は、40代夫婦と中1と高1の子供世帯のモデルケースにおいて、14市町村で引き上げられ、県平均でも引上げとなりました。子供の医療費助成も、県として拡充することはしませんでした。
 また、75歳以上で年収200万円以上の方の医療費窓口負担が1割から2割に引き上げられる下で、後期高齢者医療保険料が引き上げられました。保険料を決定する際に、県が積極的に関与して引き下げるために努力するよう求めます。
 また、昨年4月の臨時議会ではIR区域整備計画の認定申請が否決されました。和歌山カジノIR計画では、撤退したサンシティ代表の逮捕や、選定業者クレアベストの取締役、株主が、県との協定直後に変わっていたこと、主幹銀行クレディ・スイスの疑惑報道など、資金調達の不確実性、巨大なMICE施設の不採算性、計画地の災害の危険性など、様々な問題が指摘されてきました。私ども日本共産党は、これらの問題の以前に、ギャンブル依存症の増加や治安と生活環境の悪化、周辺地域の荒廃と経済の衰退、青少年への悪影響などから、ギャンブルであるカジノの収益に頼るIR計画そのものに反対してきました。県は、IR推進のため、2017年度から2022年度までの6年間で約4億3700万円のお金を費やしてきました。延べ72人の職員の労力を注いでいったことも問題であると指摘します。
 さらに、2022年度では、日本国際博覧会基金が創設され、約17億円が積み立てられました。私ども日本共産党は、大阪・関西万博について、建設業の時間外労働の上限撤廃や、当初の1.9倍に膨れ上がった会場建設費2350億円や、万博に合わせたインフラ整備7500億円に対する国民負担、計画地・夢洲の土壌汚染や地盤沈下と災害時の避難の問題、カジノ誘致とともに推し進めていることなどから、地球環境保全や持続可能な開発目標の達成という万博の理念にも背くとして、計画の中止を訴えています。和歌山県における万博基金の設置や計画推進にも反対です。
 基金設置としてはもう一つ、今年2月に財政危機警報を発出した上で、公債費臨時対策基金を設置し、83.5億円を積み立てました。公債費増加分の半分を基金から取り崩して充て、残る半分は予算編成の段階で捻出し、さらに2024年度以降の増加分については、既存事業の精査や予算組替えなどで対応するというものです。2022年3月に策定された新中期行財政経営プランでは、150億円規模を維持するとしていた財政調整基金と県債管理基金が、今年2月の試算では、2025年度にはマイナス5億円、26年度にはマイナス120億円となっています。1年で試算がこれだけ変わるのは理解できないとして、私どもは2月議会で拙速な基金設置に反対しました。また、財政危機の要因として、物価高騰や金利上昇が強調されていますが、国直轄事業負担金など投資的経費の増額に伴う県債借入金の増加が影響しているのではないかと指摘しておきます。
 教育では、相変わらず教員不足が解消されていません。子供一人一人に向き合うためにも少人数学級を進めていくことが急がれますが、今の教員不足は、欠員が出た場合に現状の教室を維持することさえできない状況です。非正規教員を正規教諭に置き換えていくとともに、県独自で教員定数を増やすべきです。また、児童生徒が増え続けている特別支援学校・学級の教室と教職員を早急に増やすようお願いいたします。
 コスモパーク加太対策事業では、毎年6億円規模で県土地開発公社に賃借料を支払ってきましたが、2022年度は土地が売れたこともあり、5億6000万円と少し減額しました。今年度の土地の売却もあり、今後の対策事業費は1億円台に下がるということです。しかし、近い将来、231億円の債務保証が待っていることに変わりはありません。見通しの甘い大型開発失敗の後処理を県民に背負わせることは許されません。
 先ほども指摘した国直轄事業負担金は、2022年度も130億円に上り、県財政の将来の大きな負担となります。国に廃止や減額を引き続き求めていただきたいと思います。
 中でも、下津港湾和歌山北港区では、関西電力LNG発電所計画が行き詰まる中、南防波堤建設だけが進められ、2022年度までに39億円を負担しました。無駄な大型工事であるとともに、発電所ができたとしてもLNGは化石燃料であり、気候危機の打開に逆行するものと指摘しておきます。
 中小企業振興資金特別会計では、収入未済額のほとんどが、かつての同和行政のゆがみによる中小企業高度化資金によるものです。その未償還額は、依然として57億円近くに上っています。償還に向け懸命に取り組まれていることは理解していますが、これまで44億円以上を債権放棄してきたことは県民理解を得られません。
 次に、議案第124号令和4年度和歌山県公営企業決算の認定について申し上げます。
 土地造成事業会計では、呼び込み型開発の失敗で出た損失に一般会計から毎年1億5700万円を繰り入れ、工業用水道事業会計からの長期借入金15億円も残ったままです。売れない造成地を抱えてきた総括と反省が必要であり、認められません。
 以上で、反対討論を終わります。
○議長(濱口太史君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 議案第123号及び議案第124号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長報告は、いずれも認定であります。
 本案をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(濱口太史君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも認定することに決定いたしました。
 お諮りいたします。都合により、残りの日程は明日に譲ることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(濱口太史君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 明日も定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前11時19分散会

このページの先頭へ