令和5年10月和歌山県議会決算特別委員会会議記録(審査3日目)


令和5年10月和歌山県議会決算特別委員会会議記録(審査3日目)

 

1 日時   令和5年10月12日(木)午前10時0分~午後2時20分

2 場所   予算・決算特別委員会室

3 出席者  委員長   森 礼子

      副委員長  鈴木太雄

      委員    川畑哲哉、玄素彰人、中村裕一、山家敏宏、北山慎一、山下直也、坂本 登、長坂隆司、中尾友紀、浦平美博 

      欠席委員  なし

      委員外議員 なし

4 概要

   午前10時0分開会
    ●森委員長
     ◎開会宣告 挨拶
     ◎報告事項 委員の欠席なし

     ◎委員会の目的説明

     ◎傍聴協議 1件

     ◎撮影許可 3件

     ◎審査順序宣告

      公安委員会、教育委員会、議会事務局・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会、知事室・監察査察課、総務部

     の順に審査

     ◎公安委員会審査宣告

     ◎議案に対する説明要請

    ●竹田公安委員長、山﨑警察本部長挨拶、射場会計課長説明

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑宣告

 

  Q 中村委員

   昨年、国道42号の和歌山工業高等専門学校付近の点滅信号と歩行者専用信号機のある横断歩道で交通事故が発生したが、

  横断歩道の標示が消えており、走行している車からは全く見えず、車から降りて見れば、かすかに見えるという状態だった。

  県下全体は分からないが、御坊市内では横断歩道の標示が消えているところが多い。

   横断歩道を新設するだけでも大変なことだと思うが、県の公共事業に伴う道路予算が増えているので、交通安全施設修繕

  のための予算も増えているのか。昨年8月に、御坊警察署が交通部へ修繕を要望したものの、修繕の順番がなかなか回って

  こないという話を聞いたが、交通安全施設の予算は、公共事業の道路予算に比べて増えていないという実態があるのか。

  A 倉橋交通規制課長

   当課としても指摘の内容を把握している。令和4年度には、特別に横断歩道の修繕について約5500万円の予算措置があり、

  修繕を実施しているが、予算はままならない状況である。横断歩道の修繕は、常に摩耗・劣化の状況を把握しながら、特に、

  通学路については、交通の実態や住民の要望を加味しながら計画的に実施している。

  Q 中村委員

   横断歩道の修繕予算は県単独予算か。あるいは国費がもらえるのか。

  A 倉橋交通規制課長

   両方である。令和4年度は特別に、横断歩道の修繕について約5500万円の予算措置があり、県内で約1600本の修繕を実

  施した。

  要望 中村委員

    令和4年度に要望したものが、令和5年度にしかできないことは分かるが、予算が十分に確保できるよう交通規制課だけ

  ではなく、警察本部の予算担当部署でも取り組むようお願いする。

 

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑終了宣告

     ◎公安委員会審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午前10時19分休憩

 

   午前10時22分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎教育委員会審査宣告

     ◎議案に対する説明要請

    ●宮﨑教育長説明

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑宣告

 

  Q 浦平委員

   令和4年度主要施策の成果の109ページの特別支援学校一般運営費事業について、この一般運営費とは何を指すのか。

  A 藤戸総務課長

    一般運営費とは、消耗品費に始まり修繕費など学校における日常の管理費である。

  Q 浦平委員

   委員要求資料No.122、公立学校における年間の電気・ガス・水道料金の和歌山北高校(西校舎)と和歌山さくら支援学

  校については、事業者からは総額で請求されており、各校の建物面積や生徒・職員数で按分して算出した額が支出されて

  いる。中高一貫校なら理解できるが、両校は種別が全く異なる。学校長も、教頭も、副校長も、事務長も違う。特別支援

  学校11校の管理運営を行ったとあるが、両校の分については合算して按分している。請求の宛名はどこになっているのか。

  A 藤戸総務課長

   請求書については、従来、元からある和歌山北高校の名義で、一つにまとめたものが届くと聞いている。

  Q 浦平委員

   ということは、和歌山北高校が支払うべきものではないのか。

  A 藤戸総務課長

   確かに内容を考えると、両校は別であり、それぞれの利用状況に応じて支出をするのが本来の姿かとは思う。

   ただ事業者からの請求については、従来、高校があったところに支援学校を併設したという経緯があり、メーター等が

  一つしかついていないという中で、按分して支出をしているという現状である。

  Q 浦平委員

   冒頭で言ったように、予算の執行に伴う重要性について聞いている。

   請求に対し、宛名があり、その宛名に基づき適切に支払うということは当たり前のことだと思う。メーターが一つしか

  ないということだが、県内の学校の寄宿舎には各部屋に電気メーターがついている。種類の異なる学校でメーターが一つ

  でなければならない理由はあるのか。これをはっきり分けるべきかと思うが、どう考えるか。

  A 藤戸総務課長

   メーターが一つでなければならない理由はないと考える。

   併設の際に、どれだけの議論があったかという詳細は把握していないが、あくまでも私の想像だが、契約を分けると費

  用が増える等の事情があって、現状はメーター一つの中で按分して支払う形になっているものと認識している。

  Q 浦平委員

   子供たちの住んでいる寄宿舎では光熱水費のメーターが各部屋についている。そして、当然、和歌山北高校西校舎の生

  徒たちには、いろいろな事情でその学校を去らなければならない子供たちもいれば、逆に編入してくる子供たちもいる。

  さくら支援学校はさくら支援学校で、一つの一貫した施設が整っている。

   このさくら支援学校と和歌山北高校西校舎それぞれの施設というものは、基本的に各学校の生徒たちが使うための施設

  だと思っている。その過程の中で、このさくら支援学校で、幾ら電気を使っているのか。そして、水道をどれだけ使って

  いるのか。費用がかかるという話を先ほど聞いたが、メーターをつけるのにそんなに費用がかかるのか。それよりも、各

  学校の光熱水費がそれぞれ幾らかということで、請求に基づき適切に支出することが、税金を使う上で大切なことだと思

  う。そのことに対して、どう考えているか。

  A 藤戸総務課長

   メーターをつける費用は、電気、ガス、水道の事業者によって、また立地の条件によって、金額にも幅があると聞いて

  いる。ただ趣旨としては、指摘のとおりだと思うので、今後については、建物内の共用部分のように厳密に分けられない

  部分もあるが、メーターをつける費用等も踏まえ、各校の利用状況に応じた合理的な按分ルールというものに基づき、適

  正に支出していくように改めたい。

  Q 浦平委員

   和歌山北高校西校舎に電気、水道、全てのメーターがある中で、さくら支援学校のほうにはメーターがついていない。

  その中で施設が混同している、いわゆる、両方が使うところがあるという今の答弁だと思うが、そうであるならば、なお

  さら明確にしなければならないのではないか。学校の施設を管理するのは恐らく事務長かと思うが、各校の施設を明確に

  区分し、共用の場は共用の場として管理すべきである。

   そのような形できっちり明確にすることで初めて、税金を納めている和歌山県民への説明責任が果たせるかと思うが、

  今の話を聞いていると、メーター一つで何が悪いのかというように聞こえる。そうではなく、税金を原資として支出する

  以上、明確な支出を行うのが、当たり前だと思う。そのことに対して、どう考えているのか。

  A 藤戸総務課長

   指摘を踏まえ今後メーターの設置、あるいは利用料金の支出の仕方というものを改めて検討していきたい。

  Q 浦平委員

   これをなぜ言うかというと、本来さくら支援学校の子供たちが使う体育館を和歌山北高校西校舎の生徒たちが常用して

  いるという話を聞いている。同時に、プールについても同じような話を聞いている。プールについては使う頻度が大きく

  違うということも聞いている。

   和歌山北高校西校舎は、スポーツ全般をやっているということなので水を使うと思うが、その使う量も、さくら支援学

  校とどう違うのかが分からない。そして、その根拠が分からない中で、どのように按分しているのかというと面積、生徒、

  職員数を基に算出しているという。これでは、この職員数などでの算出で正確に分かるのか。1人当たりどれだけ使って

  いるのかということは、メーターがなければ分からないのではないのか。そういったことを長い間ずっとメーター一つで

  やってきたのか。

   さくら支援学校の子供たちは、本来使えるべき施設は使うべきだ。和歌山北高校西校舎の生徒たちがさくら支援学校の

  施設を間借りしたいというのであれば、協定を結ぶなり、書面を交わし、使った分に対してこれだけの金額を支払うよう

  にと明確にしなければ、客観的に見たときに、さくら支援学校の子供たちは教育を受ける大本が変わってくると思ってい

  る。

   さくら支援学校の施設をほかの学校の生徒が使うのであれば、それは基準にのっとり、きっちり料金を支払わなければ

  ならない。話によると、外郭団体が和歌山北高校西校舎の体育館を使った後、当たり前のようにさくら支援学校の体育館

  を使っている。その電気は和歌山北高校西校舎の生徒も使っている。この状況では、和歌山北高校西校舎の生徒のために

  さくら支援学校をつくっているのかと言われたときに、私はそうではないと思っているが困らないか。

   逆に、きちっとしたお金を算出することによって、例えば、さくら支援学校がグラウンドを欲しいというのであれば、

  正確な積算を行った上で、幾らでグラウンド整備ができるのかといったことも考えていくことができるが、こういう大本

  の肝心なことを正確な推計に基づいてやらなければ、細かく説明を求められたときに窮すると思う。

   そういったことをきっちり明確にやってもらいたいので、メーターはきっちり分ける。そして、和歌山北高校西校舎の

  生徒が使うのであれば、そのことに対して明確にルールを設け、学校間で書面を取り交わす。これらを明確にすべきこと

  だと思うので、もう一度聞く、メーターは設置するのか。

  A 藤戸総務課長

   メーターをどれだけ設置できるかということも含めて確認の上、必要なものについては設置する方向で考えていく。

  Q 浦平委員

   メーターをつけられないという理由があるのか。

  A 藤戸総務課長

   利用状況に応じてということで、例えば、同じ建物で一部の階だけを別の学校が使っている場合に、そこにメーターを

  つけて、その部分を算出しにいくということもあり、個別のメーターを設置する費用対効果や、そもそも可能なのかどう

  か、あるいは体育館を間借りして倉庫に使っている場合には使用時間をメーターで管理できるのか、ということの確認が

  いる。メーターで測れるところはメーター設置の検討もできるかと思うが、そうでないこともあるかと思うので、そのよ

  うな回答をした。

  Q 浦平委員

   メーターをつけて管理することで、数字に基づいて、共用部分の光熱水費は按分できると思う。数字の根拠となるメー

  ターを設置し、数字で表し、それに対する請求に基づきしっかりと支払う。これが普通かと思う。では、外郭団体が夜に

  使っているときの電気料金を徴収しているのか。

  A 藤戸総務課長

   使用許可を与えて使用しているものについては、光熱水費等は徴収していない。

  Q 浦平委員

   学校の施設は開放するということからも、一般の方が学校施設を無料で使用している。さくら支援学校の体育館は和歌

  山北高校西校舎の生徒が使っている。では、さくら支援学校の子供たちが一体どれだけ使っているのかと問われたときに、

  どのように答えるのか。

  A 藤戸総務課長

   今までは按分により両方の経費を区分していると考えている。

  Q 浦平委員

   メーターをつけなければ、その按分の根拠とはならないということを言っている。メーターをつけられるのかと問うと、

  それについて言っていることは理解できるが、難しいところがあるというように聞こえる。

   メーターをつける、例えば地面の中に、契約に基づき水道管を延ばし、そこに別でちゃんとメーターをつけるというこ

  とは、民間では当たり前のようにやっている。どうして、この公立たる施設が、そういったことができないのか教えてほ

  しい。

  A 藤戸総務課長

   できないと言ったつもりはないが、指摘はそのとおりだと思うので、メーター設置について、合理的な形で算定できる

  方向で検討していきたい。

  Q 浦平委員

   設置の時期について明確に議論し、それを知らせてもらうことはできるか。

  A 藤戸総務課長

   今後、学校に実情を確認しながら、どのような形で進めていくかについて、随時報告していく。

  Q 浦平委員

   事の重要性について、最後に聞く。さくら支援学校の子供たちが十二分に活動するために、さくら支援学校の施設を使

  うのは当たり前のことである。また、和歌山北高校西校舎の生徒が、部活や施設を使うというのは当然の権利だと思う。

   その中で、きちっと明確に分けておかなければ、共用することもできない。和歌山北高校西校舎とさくら支援学校とで

  は、当然、教員数も大きく違うわけだから、活動域が大きく変わってくる。中高一貫の場合とは全く異なる。にもかかわ

  らず、同じような理屈でとらえられている。これは、一体どのような感性で、そのような運用をしているのか。

   この主要施策の成果の中には、11校の管理運営を行ったとあるが、その中で、根拠となるものは自分たちで決めた按分

  である。これでは、子供たちの活動に対する説明ができなくなるので、メーターをつけ、明確に分けて、その上で協定を

  結び、その中で事業を行っていくということが当然かと思う。こういった形に、いつ頃できるのか答えてほしい。

  A 藤戸総務課長

   いつ頃を目指してという時期も含めて、委員とも協議していきたい。

  Q 浦平委員

   さくら支援学校が併設して建てられてから、かなりの年数がたっていると思う。これまでが、不確かな数字の基で算定

  してきているということを理解してもらえるか。

  A 藤戸総務課長

   按分に基づく数字であったということは認める。

  Q 浦平委員

   その按分は正確か。

  A 藤戸総務課長

   厳密に正確か、正確な使用量を反映しているかというと、あくまで按分の数字になるので、正確ではないということに

  なるかと思う。

  Q 浦平委員

   正しく税金を使うにあたっては、その根拠、そしてその基となる数字、それに対する施設設備、これは当たり前に必要

  である。そのことに対し、きっちりと予算を計上し、そしてしっかりと運営していくということが責務かと思う。

   その中で、そこはメーターが一つしかないからというと、なぜ建設当時にメーターを二つつけなかったのか、もしくは

  中高一貫と同じ感覚でいたのか、そういうことになってくると根本が全部崩れていく。そのためにも、私が求めているこ

  とは、メーターを1日でも早くきちっと設置することである。1日でも早く、正しい数字に基づいて税金を使う。年間で

  は1000万円を超えている。10年たったら1億円である。そういうお金があったらグラウンドが1つできる。

   さくら支援学校の子供たちが十二分に活動できるように、しっかりと施設を整えていくためにも、きちっとした根拠を

  示すことが必要である。これがない以上、1日でも早くやらなければ、この光熱水費の根拠を問われたときに、非常に困

  る話かと思う。だから、1日でも早くこれはやるべきかと思うが、ここは教育長に聞きたい。この件についてどう考えて

  いるのか。

  A 宮﨑教育長

   これまでの話を聞いて、言うとおりだと思う部分があった。可及的速やかに担当者と協議しながら進めていきたい。

  要望 浦平委員

   できるだけ子供たちの活動域を明確にするためにも、根拠のある請求に基づいて支払うということをやってほしい。

 

  Q 中村委員

   県立学校について、特別教室や体育館の空調設置率が低い。これは今後、計画的に設置していくのか。

  A 藤戸総務課長

   特別教室については、校舎の大規模改造や建て替えの際に併せて空調設置を進めることが可能である。体育館の空調に

  ついては、財源的な問題もあり、現状としては計画的に進めることになっていない。

  要望 中村委員

   体育館の空調整備について、財源を確保しぜひ進めてほしい。

 

  Q 中村委員

   県立高校の卒業者の就職について、県内が77%で、本当によく頑張ってくれている。しかし、建設業を見ると91人で、

  建設、土木建築の学科を考えると和歌山工業高校と新翔高校にしかない。ほかの学科からも就職していると思うが、実業

  科は地域で必要とされる人を育てることが大きな目標であるので、学科の見直しが必要と思う。

   知事の肝煎りで、教育委員会で議論しているという話もあったが、議事録を見ると、工業は製造業中心であった。自然

  に恵まれた和歌山を考えると、農業、水産業、林業を発展させていくためには、優秀な人材を輩出していく必要があり、

  工業だけでなく、全体的な見直しが必要だと思うが、どう考えているのか。

  A 下村県立学校教育課長

   県全体の再編整備に向けての動きの中で、「原則と指針」を示しており、そこにもいろいろと書いている。職業系の専

  門学科の配置については、地域の特性を大事にして、各地域に核となる専門学科を整備するという方向で計画を立ててい

  る。今後も、それを大事に進めていくつもりである。

  Q 中村委員

   地域の声を反映してもらうのは、すごく大事だと思う。しかし、県立学校に行くと、御坊のことをよく知らない人が校

  長で来ていたりする。初めて御坊で勤務するとなれば、なかなか分かりにくいのではないかと思う。ぜひとも、さらに地

  域の声をくみ上げられるような取組をお願いする。

   また、県内就職は本当に頑張ってくれている。進学についても、平成29年度から比べて令和3年度は6%も増え、地元

  大学進学率が増えていることは本当にありがたいと思う。しかし、和歌山県の人口減少の一番の理由としては、就職、進

  学で県外に出て行って、県内に帰ってくる人は3割程度だと聞いている。これを変えない限り、人口減少は止まらないし、

  警察署が閉鎖されるだけではなく、高校に限らず小学校、中学校も統合しないとやっていけない。さらに、新しく商売を

  しようと思っても、人口減少のところでは本当に難しい。

   その中で、子供たちが県外に出ていく現状や人口減少を食い止めることを、直接的な所管ではないかもしれないが、進

  学指導もしている教育委員会からも声を上げるべきだと考える。教育長はどう考えているのか。

  A 宮﨑教育長

   大変難しい問題だが、もちろん人口減少は教育委員会に関係がないとは思っていない。それについて、いろいろなこと、

  例えば、魅力ある学校をつくっていくことも大事であり、みんなに残ってほしいという話をふるさと教育の中でも進めて

  いくつもりである。

   県外に出て行くことは仕方がないが、できるだけ和歌山を愛する子供たちをたくさん育てることが、まずは大事だと思

  う。また、いろいろな取組、アントレプレナーシップ教育なども手がけないといけない。今委員が言ったように、職業的

  な専門学科にまとめることによって、地元への就職などが必ず増えるので、そのような方向性で進めたいと考えている。

  要望 中村委員

   私が期待していた答えとは少し違うが、やはり県外の大学にみんなが進学していく状況から見れば、和歌山県にも大学

  が必要だという声を上げてほしい。和歌山県では企画部が担当となっているが、さらに子供たちに一番近い教育委員会や

  高校の先生方が「和歌山に、もう少し大学が必要ではないか」という声を上げてほしい。

   続けて、これも難しい話なので要望でとどめておくが、ゴールデンキッズというすばらしい制度があり、幼稚園、小学

  校低学年からスポーツをすることで運動神経が発達する。優秀な人をさらに伸ばすことは非常に大事なので、引き続き取

  り組んでほしい。

   そして、このようにスポーツのゴールデンキッズができるなら、勉強のゴールデンキッズもできるのではないかと思う。

  例えば、和歌山県立医科大学である。和歌山県は医師不足と言われ、医師を確保するのに他県の人に奨学金を配って、県

  内で9年間働いてもらう制度がある。WHOも、医師不足の地域において、へき地の大学出身の子供を積極的に採用するよ

  うに言っており、これが和歌山県立医科大学の入学制度を担ってきたと思う。ただ、県立学校にしか通えない地域もある

  ので、私立学校頼みではなく、和歌山の子供が和歌山県立医科大学にどんどん入れるよう、勉強のゴールデンキッズも目

  指してほしい。

   また、中国、アメリカはSTEM教育という理科系の授業に力を入れている。国も力を入れていくかと思うが、国を待た

  ず和歌山県独自に優秀な人材を確保することが必要だと思うので、他県の人に来てもらう前に、和歌山の子供たちを優秀

  にすることを要望しておく。

 

  Q 北山委員

   部活動指導員の報酬単価は、どのように決めているのか。

  A 田伏スポーツ課長

   市町村立学校では、市町村が部活動指導員を会計年度任用職員として雇用している。財源は国が3分の1、県が3分の

  1、市町村が3分の1を負担しており、国の補助単価の上限が1600円になっているため、その範囲内で各市町村が決め

  ている。

  Q 北山委員

   外部指導者の報酬3000円は、どのように決めているのか。

  A 田伏スポーツ課長

   外部指導者の派遣は、県立高校に対するものであって、県単独事業で行い、金額、回数については県独自に決めている。

  Q 北山委員

   派遣先は、どのように決めているのか。

  A 田伏スポーツ課長

   部活動指導員については、市町村の教育委員会が決めている。外部指導者については、高校が必要に応じて指導者を決

  めている。

  Q 北山委員

   生徒とのトラブルはないのか。

  A 田伏スポーツ課長

   トラブルがないわけではないので、市町村立学校であれば市町村教育委員会で、県立学校であれば県教育委員会で指導

  していく。

 

  Q 玄素委員

   委員要求資料No.7の超過勤務の実績について、令和4年度の紀北教育事務所の1人当たりの1か月の平均の超過勤務

  時間が24.52で、紀南教育事務所が8.84と開きがある。一方で、令和3年度の紀北教育事務所はゼロで、令和4年度にか

  なり跳ね上がっている。その原因は何か。

  A 鍋田学校教育局長

   令和3年度と令和4年度の間で組織改編があり、令和3年度は義務教育課の支給対象職員が紀北教育事務所と兼任して

  いた。令和4年度の支給対象職員の7名中6名が教職員の人事に関する業務に従事しており、市町村と丁寧に業務を進め

  た結果である。

 

  Q 玄素委員

   修学奨励金の回収委託について、サービサー(債権回収会社)と弁護士法人に分けている理由と回収の成功報酬率を教

  えてほしい。

  A 木地尾参事生涯学習課長事務取扱

   当初はサービサーの回収業務のみだったが、それでも回収できない悪質な滞納について、弁護士法人で対応するという

  ことで進めてきた。

   令和4年度の成功報酬率はサービサーが24%、弁護士法人が20%である。

  Q 玄素委員

   サービサーが24%、弁護士法人が20%であれば、どちらも弁護士法人に任せたらよいと思うが、なぜそのような議論

  にならないのか。

   また、委託先の決定はそれぞれプロポーザル方式で決定していると思うが、ほかに競争相手はいなかったのか。

  A  木地尾参事生涯学習課長事務取扱

   サービサーに委託した後、それでも回収が困難なものに限り、さらに回収率が上がることが見込まれる弁護士法人に委

  託するようにしている。

   プロポーザル方式での競争相手の有無については、令和4年度はいずれも一者のみとなっている。

  Q 玄素委員

   弁護士法人に全て任せた方が回収率は上がるし、成功報酬率も低い。これまでそのような議論はしていないのか。

   また、それぞれの委託先を教えてほしい。

  A  木地尾参事生涯学習課長事務取扱

   サービサーを導入した時点では、弁護士法人のことは考えていなかった。私が把握している限りでは、委員が言うよう

  な議論はしていない。

   それぞれの委託先としては、サービサーがリボーン債権回収株式会社、弁護士法人がライズ綜合法律事務所である。

  要望 玄素委員

   弁護士法人というものは、同じ業者になりがちである。県土整備部の審査でも同様のことを指摘したが、同じ仕様書で

  プロポーザルを実施し続けると、続けて同じ業者に決まることになる。サービサーに関しては、成功報酬率がもっと低い

  業者もあったと聞いている。教育委員会には、この債権を回収するためのしっかりとしたプロポーザル方式の仕様をつく

  ってもらいたい。

 

  Q 玄素委員

   テレビ和歌山と和歌山放送に対する教育番組の制作委託について、過去3年の実績はどうなっているか。

  A 藤戸総務課長

   テレビ放送は3年とも同額の1247万4000円である。ラジオ放送はそれぞれ190万8324円であり、こちらも同額である。

  Q 玄素委員

   この契約は、どういったやり方で行っているのか。

  A 藤戸総務課長

   番組内容や放送回数を県で決定した上で業者に委託している。

  Q 玄素委員

   この番組の視聴率は何%か。分かれば教えてほしい。

  A 藤戸総務課長

   視聴率調査は、特に近年実施していない。

  Q 玄素委員

   大体視聴率というものは、県の番組であれば、再放送も含めて1.5%程度である。教育委員会の広報は、費用対効果等

  の観点から、県のホームページに掲載すれば、それで済むのではないかという議論もあってしかるべきだと思う。契約金

  額の見直し、再検討を考えたことはあるのか。

  A 藤戸総務課長

   契約金額の再検討については、大きく見直す趣旨で検討したことはないと認識している。

  要望 玄素委員

   費用対効果など、県民に説明責任を果たせる形で支出するようにしてほしい。

 

  Q 玄素委員

   県立自然博物館の建物収蔵庫賃貸借契約について、賃料の条件交渉は行っているか。

  A 藤戸総務課長

   賃料は近隣の民間事業者の料金等を踏まえ設定しており、ここ数年については基本的に同額で契約している。

  Q 玄素委員

   この建物がある場所は津波の浸水区域となっているが、収蔵する標本等は大丈夫なのか。

   また、この建物は所有者2人の共有となっているが、この点について法律上問題はないのか。

  A 藤戸総務課長

   建物がある場所については、現在自然博物館の移転・改修を検討しており、収蔵庫の場所も併せて検討していく。

   権利関係については、建物の管理者と適切に契約を行っているという認識だが、問題が生じないように今後、所有者、

   管理者と十分に協議し、契約の在り方を検討していく。

  Q 玄素委員

   リーガルチェック(法務確認)をしたのか。

  A 藤戸総務課長

   していないと思う。

  意見 玄素委員

   公金に対して、自分のお金を扱うのと同じぐらいの意識を持ってほしい。

 

  Q 山家委員

   県立近代美術館のエレベーター改修設計業務委託は随意契約か。

  A 藤戸総務課長

   随意契約である。建物のデザイン・外観等の関係から、設計した事業者と契約している。

  要望 山家委員

   設計した事業者でなくても可能ではないか。建物を建築した場合、意匠権の制限が生じることがある。契約時にそうい

  った点を明確にしておかないと建物建築後のランニングコストが非常に高くなるので、十分に配慮してほしい。

 

  Q 川畑委員

   中学校の教科別教員の充足率について、教職員定数の詳細な資料があることはありがたい。一方で、先ほど中村委員か

  らも、専門機関の見直しについて話があり、私も共感するところではある。

   しかし、高校への進学にあたり、中学校の段階で、どれだけ専門性のある授業で学びの機会が与えられているかという

  ことが進路決定に大きく影響すると思っている。昨年度までは、多田元県議会議員が免許外教科担任について熱心に質問

  されていたが、それも含めると、教職員の定数は法律で決まっているので、あまり増やせないだろうし、それに伴って和

  歌山県教育委員会の毎年の採用人数も、おのずと決まってくると思う。

   採用人数について、向こう5年、10年、20年と見たときに、その都度必要な教科の先生を採用しなければならないこと

  を念頭に置くのは必要なことだと思う。このためには、教科ごとの充足率や年代別の取りまとめが必要かと思うが、取り

  まとめをしているか。

  A 𠮷田教職員課長

   教科ごとの充足率や年代別の取りまとめはしているが、今は資料を持ち合わせていない。多田元県議会議員から以前質

  問等のあった、免許外教科担任や臨時免許状については、免許取得者の養成などを含めて今後対策を講じる。

 

  Q 川畑委員

   委員要求資料No.57の学校給食における地場産食材活用割合状況について、有田市の割合が低い理由は何か。

  A 川口教育支援課長

   有田市が低い理由は、資料を持ち合わせていないので、後ほど確認し回答する。

 

  Q 川畑委員

   和歌山博物館施設デジタル化推進事業について、予算の執行が半分くらいとなっているが、その要因を教えてほしい。

  A  垣本文化遺産課長

   和歌山博物館施設デジタル化計画は、県立博物館施設3館の収蔵品をデータベース化し、それを共通のポータルサイト

  で横断検索や画像を閲覧できるようにするためのものである。データベース化については順調に進んでいるが、館蔵品の

  デジタル化というところで手間がかかり若干遅れているため、進捗率が下がっている。また、県立博物館施設3館が連携

  して進めているため、館によっても進捗に差がでてきている。

  Q 川畑委員

   今年度の作業の進捗状況はどうか。

  A  垣本文化遺産課長

   ポータルサイトについては既に公開しているが、館蔵品の公開の部分に関しては順次進めているところである。現在、

  計画どおりに進んでいるかについて把握できていないが、各館において鋭意取り組んでいるものと承知している。

  意見 川畑委員

   これからの時代、デジタル化ということは大切なことだと思う。公立の施設においても、MRやVRを使ったデジタルミ

  ュージアムも一般的になってきており、ぜひすべきことと思うので、予算もしっかり確保して計画どおりに進めてほしい。

 

  Q 川畑委員

   これからの和歌山の教育をつくる教職員の育成事業について聞く。この事業は、頑張る意欲のある教職員が自分たちで

  研究会等を実施するときに支援するものかと思うが、予算額自体は大きくないものの、未消化の予算がある。その要因に

  ついて教えてほしい。

  A  𠮷田教職員課長

   これは、将来管理職を目指す教職員である中堅職員を対象とした、ミドルリーダー育成研修やマネジメント力向上研修、

  公立学校運営基礎資格試験といったことを行っている事業である。一部、国の研修所とタイアップして行った部分があり、

  この一部の費用を国が負担してくれたこともあって、予算が余ることとなった。

  要望 川畑委員

   これからの和歌山の教育をつくる教職員の育成事業については、本当に和歌山県の予算の中では大切な部分だと思うの

  で、未消化の要因はよく分かったが、しっかりと予算を確保してもらい、教育の予算をしっかりと使ってもらうように、

  今後も取り組んでほしい。

 

  Q 山下委員

   委員要求資料No.54のいじめや不登校等の推移について、これから和歌山県の将来を背負った、輝かしい未来をつくっ

  ていく子供たちの将来が、非常に不安である。もちろん、担当課は努力をしているし、1年で解決できる課題でないとい

  うことも分かっている。しかし、あえてここで問いただしておきたいが、このことに対して、今、和歌山県教育委員会が

  頑張っていることを教えてもらいたい。

  A 川口教育支援課長

   いじめ、不登校の課題は、非常に重く受け止めている。

   取組について、いじめ、不登校では、まず未然防止に注力している。特に不登校が増えてきているので、スクールカウ

  ンセラー、スクールソーシャルワーカーを各学校に配置するとともに、実際に不登校になってしまった児童生徒には学び

  の保障として、家から出られなくなった場合には、訪問支援員がタブレットを持って、家庭を訪問し学習指導を行ってい

  る。また、登校はできるが教室に入れない児童生徒には、校内に別室を設け、不登校児童生徒支援員が対応している。さ

  らに、未然防止のアンテナを高くすべく、児童生徒に端末等が配られているので、今後は生徒の感情変化や健康観察を試

  行的に行っていく。先月には不登校のワーキングチームを立ち上げており、今後具体的な検討をしていく。

  Q 山下委員

   先月に立ち上がった不登校のワーキングチームは、どのようなものか。

  A 川口教育支援課長

   自身が不登校の当事者で、和歌山県出身だが今は東京でいろいろな事業を起こしている方をリーダーとしたワーキング

  チームで、教育支援課の職員と一緒に、不登校への良策を検討することになっている。

 

    ●森委員長

     ◎川畑委員へ追加資料等により委員会終了後に説明することを要請

     ◎議案に対する質疑終了宣告

     ◎教育委員会審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午前11時44分休憩

 

   午前11時46分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎議会事務局・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会審査宣告

     ◎議案に対する説明要請

    ●林議会事務局長説明、平田人事委員会委員長挨拶、長尾人事委員会事務局長説明、芝労働委員会事務局長説明、

     小濱選挙管理委員会委員長挨拶、千々松選挙管理委員会事務局長説明

    ●森委員長

     ◎休憩宣告

   午前11時59分休憩

 

   午後1時0分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎議案に対する質疑宣告

 

  Q 山下委員

   先般、知事から職員採用について、一部大きく変更されるような発表があった。このことについて、考え方を説明して

  ほしい。

  A 平田人事委員会委員長

   基本的に採用人数は変わっていない。ただし、県が採用する人材は、基本的には和歌山県を背負って立つような20代だ

  と思っており、若干変更した。あと、社会は物すごく変わってきており、その社会に即応できる人材、即戦力が必要なた

  め、30歳以上の社会人採用としている。

   いろいろと制約はあったが、全部取り除いて幅広く人材を採用しようということである。もう一つ重要なことは、国も

  就職氷河期世代の採用を認めているので、社会人採用については45歳までとし、就職氷河期世代も試験を受けることがで

  きる。採用の制度については、ドラスティックに(思い切って)変えることはできない。今年の受験者が来年受験できな

  いと非常に大きな問題となるので、そこの抜けがなくニッチ(隙間)の部分がないようにきちっと考えて年齢制限、幅、

  採用の枠をつくったものである。そういう意味では、受験生にとって不利になる内容のものは全くない。むしろ、試験は

  受けやすくなっている。

  Q 山下委員

   いろいろと考えた上でのことだということがよく分かった。議員をしていると、せっかく難関を突破して和歌山県職員

  になったのに、途中でつまずいたり、心が風邪を引いたりして長期休暇に入っていると聞く。非常にもったいないと思う

  こともある。そのあたりをどう考えているのか。

  A 平田人事委員会委員長

   昨日、知事と議長に対して、職員の給与等に関する報告及び勧告をした。その中で給料も大事だが、公務運営の改善も

  大事であると話をした。

   その中で一番大事なことは、労働時間と生活時間のバランスである。日本では、どうしても働くことが美徳と考えられ

  ているが、労働時間があって生活時間があるのではなく、生活時間があっていかにして労働時間を確保していくか、そう

  いう意味で一番重要なのは超過勤務の縮減である。これをどうすべきかを昨日知事に言ったところ、内容については分か

  ったという返事があった。まず、入庁後の勤務環境を見直して、いろいろと改革をすると言っているが、一番大事なとこ

  ろを直していかないと採用についての和歌山県のイメージも上がっていかないので、そういうところを今年の報告書の中

  には十分に書き込んだ。

 

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑終了宣告

     ◎議会事務局・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午後1時6分休憩

 

   午後1時8分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎知事室・監察査察課審査宣告

     ◎議案に対する説明要請

    ●北廣知事室長説明、野口監察査察監説明

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑宣告

 

  Q 玄素委員

   委員要求資料No.111の県と契約した契約先一覧(100万円以上)の中に東京事務所が契約したタイセイ・ハウジーと

  の民間借上住宅管理代行業務について、簡単な説明と対象人数、一人当たりの単価を説明してほしい。

  A 竹中政策審議課長

   この業務は、管理委託料が約60万円で、それ以外に一部修繕料もあるが、タイセイ・ハウジーから借上住宅会社への

  賃借料の支払いとなっている。

   東京事務所の職員と省庁に派遣されている職員用に30戸程度を借り上げており、1戸あたり約10万円となっている。

  Q 玄素委員

   借り上げている住宅の場所はどこか。

  A 竹中政策審議課長

   1か所というわけにはいかないため、省庁派遣の場合、乗換えなしで勤務先に行けるような場所を条件とし、都内で

  派遣先からそう遠くない場所である。

  Q 玄素委員

   私の理解では省庁派遣も多いため単身用の住宅を中心に借り上げていると思うが、世帯用のものも含まれているのか。

   また、東京に出向している職員は、自分で住宅を借り上げることはできるのか。

  A 竹中政策審議課長

   基本は独身者が多いと思うが断定はできない。

   また、自分で住宅を借り上げる場合の家賃については、自己負担分は増えるが県の借り上げ住宅以外に住むことは可

  能である。

  Q 玄素委員

   県は借り上げ住宅を紹介するが、自分でここに住みたいと希望する場合に県から住居手当は支給されるのか。

  A 竹中政策審議課長

   住宅手当は支給されるが上限がある。

  要望 玄素委員

   私の理解では、東京へ行くと地域手当が20%出て、また住居手当やいろいろなものを県が出していて、それでいいの

  かと思う。借り上げ住宅に1人当たり約10万円かかっていることについて、県民に対して説明責任が果たせるようにして

  おいてほしい。

 

  Q 玄素委員

   BS日本、TBSスパークル、テレビ東京コミュニケーションズ、共同テレビジョンと番組制作業務の契約をしているが、

  番組の内容は、広報課からオーダーを出しているのか。また、それぞれの視聴率を教えてほしい。

  A 北村広報課長

   番組の内容は、中身も全て県で考えて調整し、番組をつくっている。その視聴率は、BS日本が0.3%、TBSスパークル

  が0.4%、テレビ東京が0.3%、共同テレビジョンが0.2%である。

  Q 玄素委員

   その視聴率で、費用対効果に見合っていると考えているのか。そう考えるなら、その理由を説明してほしい。

  A 北村広報課長

   視聴率0.1%で約10万人と想定している。よって、かなりの人数が見ていると考えている。また、1社に1番組をお願

  いしており、県の取組を紹介する場としても、また、テレビ局とのコネクションを維持していく意味でも、役に立って

  いる。

  意見 玄素委員

   お金をかけて制作してもらうという考え方がある一方、市町村は、お金をかけず放送してもらえるよう頑張っている。

  そういうところを見てきて、この予算を見ると、贅沢だと思う。これだけの支出をするのであれば、県民に聞かれたとし

  ても、答えられるようにしてほしい。

 

  Q 玄素委員

   県政広報テレビ番組の制作及び放送のテレビ和歌山への支払いが約1億7200万円あり、このほとんどが「きのくに21」

  と「県民チャンネル」だと思うが、この視聴率はどれぐらいか。

  A 北村広報課長

   視聴率については、基となる令和4年度のアンケート調査がこれまで行ってきたものとは違う形のため、単純に比較が

  できないが、0.64%である。

  意見 玄素委員

   予算15%のシーリングをする中で、費用対効果を考えて精査していかないと、説明責任に耐えらないと思う。仮にその

  まま続けていくとしても、放送時間の変更や内容の刷新を行うなど、費用対効果を考える必要がある。例えば、テレビの

  代わりに広報紙のページ数を増やす見直しという方法もあるので、一度立ち返って考えてもらいたい。

 

  Q 玄素委員

   時事通信社の行財政情報サービスに2600万円ほど支払っているが、これの対象は誰で、回線はどれぐらい契約をしてい

  るのか。

  A 北村広報課長

   全職員が見ることができる契約となっている。

  Q 玄素委員

   全職員のうち、どれぐらいが見ているのか、アンケートを取ったことはあるのか。

  A 北村広報課長

   現在登録している職員は1300人ぐらいである。

  Q 玄素委員

   登録した1300人分の価格ということか。

  A 北村広報課長

   登録をすれば、全職員が見ることができ、現在登録している職員は1300人ぐらいで、異動などがあれば、また登録する

  人が増えるかもしれない。

  Q 玄素委員

   全職員を閲覧可能な契約にするのではなく、登録した1300人分の契約にしたほうが安くならないのか。

  A 北村広報課長

   IDの数で決まるのではなく、この金額で全職員が閲覧できる条件の契約となっている。

  Q 玄素委員

   対象は3000人ほどで1300人しか登録していないので、3分の1の価格にならないかというような条件交渉をするという

  議論をしたことはあるのか。

  A 北村広報課長

   来年度の予算要求に向けて、業者とは交渉しようと考えている。

 

  Q 玄素委員

   新聞について、100万以下の契約先も全て加えると19社に支出している。広報課だけでなく、ほかの部局も必要であれ

  ば予算を認めていると思うが、広報課だけで、金額を含めて19社も契約しなければいけない根拠を説明してほしい。

  A 北村広報課長

   去年度の決算特別委員会で全体を見て考えてはどうかと指摘があり、今年度は、政党新聞に関して見直しを行っている。

  地方紙も、100万円以上の高額なものに関して、部数の見直しを行っている。

  意見 玄素委員

   これも、県民に対して説明責任を果たせるようにしてほしい。予算15%のシーリングを行っているので、まず知事室で

  は、説明責任に耐えられるように、しっかりと認識して、支出してほしい。

 

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑終了宣告

     ◎知事室・監察査察課審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午後1時36分休憩

 

   午後1時39分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎総務部審査宣告

     ◎議案に対する説明要請

    ●吉村総務部長説明、福田危機管理監説明

    ●森委員長

     ◎議案に対する質疑宣告

 

  Q 玄素委員

   委員要求資料No.7、職員の残業時間と手当の支給額の推移について、知事室は、令和2、3、4年度の推移を見ると、

  残業時間は慢性的に多いものの減ってきていると感じる。福祉保健部は、コロナがあったのでやむを得ないと思う。県土

  整備部も多かったものが少なくなってきており、令和2、3年度の月1人当たりの時間数は20時間ほどであったが、令和

  4年度の時間数は4時間ほど減っている。その理由を教えてほしい。

  A 𠮷野人事課長

   一概にこの要因だとは言い切れないが、令和4年度は大きな災害がなかったということで残業時間数が減ったものと推

  察している。

  Q 玄素委員

   次に、商工観光労働部は、残業時間数の合計が、部ごとの比較では、そこまで多くはないが、超過勤務手当を平均の2

  倍以上もらっている職員の割合を見ると福祉保健部の次に多くなっている。これは全員が残業しているのではなく、特定

  の人が残業しているということか。

  A 𠮷野人事課長

   コロナ禍により、経済対策支援のため事業者を支援する商工振興課、企業振興課及び商工観光労働総務課の残業時間が

  多くなっていた。コロナ後は、アフターコロナで観光需要が戻ってきたことにより、これまでコロナ禍により事業を行え

  なかった観光関係の部署が、軒並み令和4年度から5年度にかけて超過勤務の実績が上がってきている。

  Q 玄素委員

   先ほど、人事委員会の審査の際に、人事委員会委員長が超過勤務を減らしていくことは至上命題だと言っていた。知事

  も同様のことを言っており、ワークライフバランスや、これから県庁の職員を目指す人を増やすためにも、超過勤務は減

  らしていく必要がある。

   超過勤務を減らすことは、人事課が担当だと思うが、そのために取り組んでいることを教えてほしい。

  A 𠮷野人事課長

   超過勤務の削減に向けて、1人の職員に業務が偏らないように年度途中であっても柔軟に業務の配分を所属長が見直し

  たり、ノー残業デーを全庁的に、各所属でも定めている。

   また、年に2回、全所属長に対して労務管理や人員体制についてヒアリングを実施しており、超過勤務の削減に取り組

  むような機運を醸成してほしいと伝えている。

   ほかにも、行政企画局と両輪となって、業務縮減のために業務量を減らす工夫を行ったり、自分時間の確保であったり、

  ペーパーレス化に伴い電子決裁も本格導入したことなどにより、これまでかかっていた労務時間にも影響が出てきて、よ

  い方向に向かっていると思っている。

   引き続き、組織全体で超過勤務縮減に取り組んでいきたいと考えている。

  意見 玄素委員

   今の説明を聞いて、来年度も同じような数字になるだろうなと感じた。

   しかし、DXを進めていくことや、必要でない事業を縮減していくことは間違いなく業務の負担軽減につながると思うの

  で、さらに進めてほしい。

 

  Q 玄素委員

   新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の充当事業が幾つかある。県は、交付金を余らすと返還しないとい

  けないので、使いきるように努力したが、結局余らせてしまったと思う。その金額は幾らか。また、その要因も説明して

  ほしい。

  A 庄中財政課長

   令和4年度決算の当該臨時交付金については、交付決定額179億円に対して、実績額は171億円であり、95%を執行し、

  8.3億円を返還する予定である。

   不用の主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策や、農業用施設・福祉医療機関への物価高騰支援に充てた事業にお

  いて、見込額よりも申請額が下回ったことなどである。

  Q 玄素委員

   恐らく決められた範囲内での流用はできたと思うが、その見切りも難しかったかもしれない。そういったことを何回も

  行ったのか、また8.3億円を返還するという結果となったことへの反省などがあれば、答えてほしい。

  A 庄中財政課長

   新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金については、国の事務連絡にのっとって、実施計画に記載された事

  業間で流用が可能となっており、財政当局としても、できる限り弾力的に運用し、極力返還が生じないよう事業間での調

  整を実施したところだが、残念ながら8.3億円を返還する結果となった。

  意見 玄素委員

   もうあまり言わないが、例えば、飲食・宿泊・サービス業等支援金は、26億円をぴったり1円の単位まで使い切ってい

  る。そういう事業がほかにも二つある。

   そのようなものに早く流用していたらよかったのではということを言っておきたい。

   そんなに何回も起こらないだろうが、またコロナのような同じ危難に遭遇し、国から交付金をもらうときには、アーカ

  イブというか、きっちりデータとして保存して財政課で管理してもらえればということを言っておきたい。

 

  Q 玄素委員

   令和4年度の委員要求資料は来るのが遅かったので、令和3年度のものを一通り見た。委員要求資料No.111は、100

  万円以上の契約や支出に関しての資料で、No.112は、補助金や負担金等の支出に対するものである。

   そこで、No.111の100万円以上の契約を足すと全体で幾らになるのか、No.112も全体で幾らになるのか、財政課長は

  知っているのか。

  A 庄中財政課長

   現時点で手元に数字がない。

  意見 玄素委員

   No.111の100万円以上の支出だけで見れば、大体1431億円である。それから、No.112の補助金、負担金等で2460億

  円である。これを見ていると、例えば、知事が20%減らせという至上命題を与えられても、可能ではないかという感想を

  持った。また、補助金、負担金等に関しても、10%シーリングをかけろと言われても、可能ではないかというふうに思っ

  た。

   ただ、先日の知事の会見を聞いていても、財政担当が査定する範囲を聞いていても、この県の支出、ちなみに10万円か

  ら100万円までの支出は80億円ぐらいあったと思う。今後1万円から10万円の支出に関しても、会計課に求めていこうか

  なと思っている。一度全ての支出を総点検したほうがいいと正直思っている。

   総務部では、特に質問をしていないが、ほかの部局で、例えばコピー用紙の契約の単価を見ても、私が自分の会社で契

  約している2倍の単価で契約していたり、それぞれの条件はあるが、そういったところもあった。

   そういったことも含めて、一つ一つの歳出を見直していくと、例えば、今、給食費を無料にというような話もあるが、

  そのぐらいの財源はすぐに確保できる。今、災害が起こっても、弔慰金を支払うだけのお金が、国からこないので、すぐ

  に支払えない状態にあるというようなことも聞く。そのためにストックしておくためにも、一つ一つを見たほうがいいと

  思う。もし、私がコンサルティングをすることで、歳出の10%減らすと報酬がもらえるのなら、喜んでやりたいと思う。

   ただし、財政担当の誰でもかまわない。総務部長が多分全部見るわけにはいかないが、財政課長でも財政課の誰でもい

  いから、1回全部を見て、本当に必要なのか。全部を担当部局へ放り投げたら、基本的に担当部局は自分たちのことしか

  考えないから、それは仕方のないことだと思う。ただ単に主要施策だけを査定するという今の方針はちょっとどうなのか

  なと、そういうことをやっていると、この決算でまた同じ質問をしなければいけないという思いを持っている。

   今回の決算の総括になるかもしれないが、私の思いだということで受けとめてもらいたい。

 

  Q 北山委員

   総合庁舎管理事業について、10億3901万5000円で振興局の設備の維持管理等を行ったとの説明であったが、どの庁舎

  で、どのような設備の維持管理を行ったのか。

  A  遠見管財課長

   総合庁舎管理事業について、伊都総合庁舎の大規模改修工事を行った。その理由は、伊都総合庁舎が昭和57年に建設さ

  れ、それ以降一切大規模な改修がなされておらず、設備等が老朽化している。それとともに、伊都振興局は、紀の川流域

  の浸水地域にあることから、現在ある1階の各種端末のサーバーを3階に移設することも含めたリニューアル工事を実施

  し、その費用が8億円近く要したもので、令和4年度の決算については、10億3901万5000円となっている。

  Q 北山委員

   伊都振興局以外で、ほかの振興局で維持管理は行っているのか。

  A  遠見管財課長

   通常でも機械設備の保守点検は、全振興局、全総合庁舎で共通して行っている。

   今、特に説明したのは、今回の決算額の約10億円の大きな要因となっている事業を説明した。

 

  Q 中村委員

   公文書管理システム事業について、公文書管理を電子化するのであれば、これからは文書廃棄の必要はなくなるのでは

  ないか。昨年、神戸連続児童殺傷事件の事件記録が廃棄されたということがあった。

   今までだと、紙ベースで書類を長期保存すると大量になり、保管するのが大変だが、電子化するとコンパクトに収納で

  きるようになり、廃棄する必要がなくなるのではないのか。

  A 西山総務課長

   公文書管理システムに入力してデータで保存管理していくと、ゆくゆくは指摘のとおり紙の公文書の廃棄はなくなって

  いくと思う。今は、公文書管理システムが始まったばかりなので、紙文書の廃棄は残っている。公文書のデータ保存につ

  いては、システムの容量との兼ね合いもある。

  Q 中村委員

   データはクラウドで保存しているのか。

  A 西山総務課長

   そうである。サーバーで保存している。

  Q 中村委員

   サーバーは、すぐにいっぱいになるようなものではないのか。

  A 吉村総務部長

   電子化すると、全ての文書を未来永劫保存しておいても、場所は取らないのではという質問だが、文書管理システムは

  保存容量を購入して利用するものであり、保存の必要のないものまで保存しておくことは考えていない。適宜、文書の性

  格や性質により、保存期間3年のものは3年たてば消去し、5年であれば5年で消去する。

  要望 中村委員

   保存期間の短いものを紙で保管すると、すぐいっぱいになるから保存期間を定めていると思う。

   また、電子化しても容量が無限でないことは分かった。

   最後に、大事な文書は保存期間を延長していくことも必要だと思うので、保存期間の延長の見直しをお願いする。

 

  Q 川畑委員

   火薬類、猟銃等取締事業について、火薬庫2件について定期検査を実施したとあるが、これはどこか。また、結果はど

  うだったのか。

  A 山本危機管理・消防課長

   和歌山市内の2か所であったと記憶しているが、詳細は手元に資料がないため、答えられない。

  要望 川畑委員

   急ぎでないので教えてほしい。その際に和歌山市以外の状況も併せて教えてほしい。

 

  Q 山下委員

   旅費規程の見直しについて、例えば、東京出張や海外視察の旅費規程は長い間見直されていないのではないかと心配す

  る。県の財政に大きく関連していくことだと思うので、分かる範囲で教えてほしい。

  A 𠮷野人事課長

   旅費規程の見直しについて、細かい部分は一部改正という形で毎年少しずつ時流に沿うよう改正しているが、海外に行

  く場合も含めて、国の旅費法というものが基本になっており、そちらに準じているため県として独自に大きく変える予定

  はない。

  意見 山下委員

   理解したが、旅費規程は実情にあまり合ってないように思う。東京は宿泊代が昔に比べると非常に高くなっているが、

  旅費規程が実態に即しておらず、議員もそうだが職員も大変だと思う。何かよい方法を考えてもらいたいが、毎年改正し

  ているということなので、そこまで心配する必要はないと感じた。

  A 𠮷野人事課長

   国でも、旅費法の改定に向けて検討しており、それを受けて県の旅費規程も改定することを検討していくつもりである。

 

  Q 山下委員

   先ほど人事委員会でも聞いたが、職員採用の方針が大きく変わることについて、先般、知事から発表があった。もし、

  予算と関係する部分があるのならば、説明してほしい。

  A 𠮷野人事課長

   採用試験については人事委員会、任用・配置については人事課の担当というふうにすみ分けをしている。

   採用試験の競争倍率は、少子化の影響もあり右肩下がりになっている。これからはリクルート活動に力を入れ、大学や

  就職予備校などへの働きかけを強化するために、人事委員会で人員及び予算の増額を要求していこうと考えている。令和

  4年度の決算については、昨年度の決算であるため、従前どおりとなっている。

  要望 山下委員

   ほかには、委員要求資料No.120、知事部局の長期休職者の推移について、人数が増加傾向にあることが気になっている。

  よりよい県政をつくっていくために、それらを改善していこうという思いは、議会も当局も同じだと思う。

   まずは、スタートである人材確保から見直すということだと思うので、しっかりとお願いしたい。

 

    ●森委員長

     ◎総務部審査終了宣告

 

  意見 玄素委員

   委員会の審査能力を向上させるためにも、参考資料の配付時期を今回より早くするのか、それができないのなら委員会

  の開催時期を今回より遅らせてほしい。

 

    ●森委員長

     ◎玄素委員の意見を受け、来年度に向けて検討することを要請

     ◎議案第123号審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午後2時14分休憩

 

   午後2時18分再開

    ●森委員長

     ◎再開宣告

     ◎議案第123号に対する採決宣告

     ◎議案第123号は、賛成全員で認定すべきものと決定

    ●吉村総務部長挨拶

    ●森委員長

     ◎挨拶

     ◎閉会宣告

  午後2時20分閉会

 

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