令和4年2月 和歌山県議会定例会会議録 第9号(全文)


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令和4年2月 和歌山県議会定例会会議録 第9号

議事日程 第9号

 令和4年3月18日(金曜日)

 午前10時開議

 第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第34号から議案第42号まで、議案第44号から議案第61号まで及び議案第63号から議案第73号まで並びに報第1号及び報第2号(委員長報告・同質疑・討論・表決)

 第2 意見書・決議案

 第3 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件

 第4 特別委員会閉会中継続審査の件

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会議に付した事件

 第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第34号から議案第42号まで、議案第44号から議案第61号まで及び議案第63号から議案第73号まで並びに報第1号及び報第2号(委員長報告・同質疑・討論・表決)

 第2 意見書・決議案

 第3 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件

 第4 特別委員会閉会中継続審査の件

────────────────────

出席議員(40人)

 1番 鈴木德久

 2番 山家敏宏

 3番 中本浩精

 4番 堀 龍雄

 5番 藤山将材

 7番 井出益弘

 8番 宇治田栄蔵

 9番 北山慎一

 10番 玄素彰人

 11番 中西峰雄

 12番 秋月史成

 13番 森 礼子

 15番 尾崎要二

 16番 冨安民浩

 17番 川畑哲哉

 18番 玉木久登

 19番 鈴木太雄

 20番 岩田弘彦

 21番 吉井和視

 22番 谷 洋一

 23番 佐藤武治

 24番 岩井弘次

 25番 中 拓哉

 26番 多田純一

 27番 新島 雄

 28番 山下直也

 29番 中西 徹

 30番 谷口和樹

 31番 藤本眞利子

 32番 浦口高典

 33番 山田正彦

 34番 坂本 登

 35番 林 隆一

 36番 楠本文郎

 37番 高田由一

 38番 杉山俊雄

 39番 片桐章浩

 40番 奥村規子

 41番 尾﨑太郎

 42番 長坂隆司

欠席議員(1人)

 14番 濱口太史

〔備考〕

 6番 欠員

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説明のため出席した者

 知事         仁坂吉伸

 副知事        下 宏

 理事         田嶋久嗣

 知事室長       赤坂武彦

 危機管理監      細川一也

 総務部長       吉村 顕

 企画部長       横山達伸

 環境生活部長     生駒 享

 福祉保健部長     志場紀之

 商工観光労働部長   寺本雅哉

 農林水産部長     岩本和也

 県土整備部長     安部勝也

 会計管理者      真田 昭

 教育長        宮﨑 泉

 公安委員会委員長   竹田純久

 警察本部長      遠藤 剛

 人事委員会委員長   平田健正

 代表監査委員     森田康友

 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫

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職務のため出席した事務局職員

 事務局長       出津野孝昭

 次長         中井 寛

 議事課長       山田修平

 議事課副課長     岩井紀生

 議事課課長補佐兼議事班長

            岩﨑 亮

 議事課主任      伊賀顕正

 議事課主査      菅野清久

 議事課主事      松本 悠

 総務課長       須田剛司

 政策調査課長     神川充夫

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  午前10時0分開議

○議長(森 礼子君) これより本日の会議を開きます。

 この際、暫時休憩いたします。

  午前10時0分休憩

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  午後1時30分再開

○議長(森 礼子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第1、議案第1号から議案第17号まで、議案第34号から議案第42号まで、議案第44号から議案第61号まで及び議案第63号から議案第73号まで並びに報第1号及び報第2号の計57件を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告を求めます。

 経済警察委員会委員長井出益弘君。

  〔井出益弘君、登壇〕(拍手)

○経済警察委員会委員長(井出益弘君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案5件、知事専決処分報告2件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日、第3委員会室において開催し、公安委員会、商工観光労働部・労働委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第56号から議案第59号まで及び議案第66号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、知事専決処分報告報第1号及び報第2号は、全会一致をもって原案のとおり承認すべきものと決しました。

 次に、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。

 次に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、公安委員会関係では、本県における特殊詐欺被害の状況とその傾向及び被害防止対策について、ヘリコプターを用いた高速道路における交通違反の取締りについて、高齢者のドライブレコーダー設置率と警察車両への設置状況について、災害対策用ドローンの配備状況と配備に係る令和4年度予算について、車両速度抑制策としてハンプの活用状況と効果及び今後の展開について、川永駐在所の廃止と新たな紀伊交番への統合、このことに関する広報について、統合後の紀伊交番における勤務体制について、条例案件に係る議案番号について、議案第58号における警察署の管轄区域名の追加と抹消について、クロスボウ対策に係る特殊勤務手当の適用開始日について、横断歩道利用者の安全確保対策の強化に係る予算額について、和歌山北警察署職員の自死に関する経緯とこれからの調査について、改正道路交通法施行に向けた進捗状況について、商工観光労働部・労働委員会関係では、ENEOS株式会社和歌山製油所の停止への対応について、ENEOS株式会社和歌山製油所の停止による有田川工業用水道への影響と対応について、ロケット関連産業に係る県内企業調査と企業誘致の状況について、2021年における企業の休廃業及び倒産による雇用喪失について、スタートアップオフィスの運営状況について、令和4年度「水の国、わかやま。」の取組について、令和4年度の研究開発への支援について、御坊工業団地の土地売却について、わかやま館に係る令和4年度予算と解体撤去後の予定について、紀の川工業用水道の工事内容について、日中観光代表者フォーラムについて、わかやまリフレッシュプラン及び飲食店応援・キャッシュレス普及促進事業の再開時期等について、デジタルトランスフォーメーションについて、起業家の育成・支援事業について、大川峠サイクリングコースの早期整備についてであります。

 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願いします。(拍手)

○議長(森 礼子君) 農林水産委員会委員長谷 洋一君。

  〔谷 洋一君、登壇〕(拍手)

○農林水産委員会委員長(谷 洋一君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案1件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日、第4委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査をいたしました結果、議案第61号については全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 また、調査依頼のありました予算関係議案については、適当である旨、議長に報告いたしました。

 次に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、農業担い手対策事業予算の増額理由について、土地改良区の持続的な運営のための取組について、国の経営所得安定対策の変更点について、紀州てまりの高品質安定生産について、熊野牛のブランド力の向上について、紀州林業収益向上プロジェクト事業の内容について、攻めの紀州林業推進プロジェクト事業の実績と紀州材販路開拓への効果について、植物公園緑花センターの指定管理について、不漁に強い漁業経営グループ創出事業の成果について、藻場造成についてであります。

 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 建設委員会委員長吉井和視君。

  〔吉井和視君、登壇〕(拍手)

○建設委員会委員長(吉井和視君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案9件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日、第5委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第50号、議案第61号、議案第64号、議案第67号、議案第68号及び議案第70号から議案第73号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 また、調査依頼のありました予算関係議案については、適当である旨、議長に報告いたしました。

 次に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、ICT施工拡大による建設業の生産性向上について、道路や河川分野におけるDXの推進について、国道370号美里2バイパスと美里4工区の来年度の予定について、国道424号上谷工区の来年度の予定について、県道海南金屋線別所─上六川間の来年度の予定について、国道370号唐戸瀬橋─小川橋間の歩道整備の進捗状況について、南紀白浜空港の国際線開港の目途について、ビジネスジェット駐機場の完成目途について、南港山東線の西浜─関戸までの区間の供用予定について、県営住宅の老朽化対策について、南紀白浜空港を民間運営としてよかった点について、道路の完成竣工式典について、来年度予算の災害土木単独復旧費について、県単投資事業費の削減について、建設工事請負契約書のスライド条項について、繰越額の縮減に向けた取組について、学校施設の建て替えにおける木造化等への取組について、国事業の地元への発注についてであります。

 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願いいたします。(拍手)

○議長(森 礼子君) 文教委員会委員長藤本眞利子君。

  〔藤本眞利子君、登壇〕(拍手)

○文教委員会委員長(藤本眞利子君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案6件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日、第6委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第52号は賛成多数をもって、議案第51号、議案第53号から議案第55号まで及び議案第65号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 また、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。

 次に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、免許外教科担任の解消に向けた取組について、教職員のメンタルヘルス対策について、県立高等学校の募集定員について、県立高等学校のスポーツ推薦について、県立学校の部活動における練習試合や合同練習等の制限について、特別支援学校における現状と今後の展望について、特別支援教育における市町村教育委員会との情報共有について、小学校休業等対応助成金に係る教育委員会の対応について、子供の体力向上に向けた取組について、わかやまスクールパワーアップについて、和歌山博物館施設デジタル化計画について、県立串本古座高等学校における宇宙探究コースの新設に係る過程について、教職員住宅の現状と今後について、教育の目的について、きのくに学力向上総合戦略に係る学習到達度調査の方法等についてであります。

 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 総務委員会委員長新島 雄君。

  〔新島 雄君、登壇〕(拍手)

○総務委員会委員長(新島 雄君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案13件、知事専決処分報告2件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日に第1委員会室において開催し、会計局、人事委員会、監査委員、選挙管理委員会、議会事務局、知事室、企画部、総務部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第42号及び議案第60号は賛成多数をもって、議案第34号から議案第41号まで、議案第44号、議案第61号及び議案第63号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、報第1号及び報第2号は、全会一致をもって原案のとおり承認すべきものと決しました。

 また、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。

 次に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、人事委員会関係では、令和4年度実施の県職員採用試験について、企画部関係では、防災・減災FMラジオの中継局の整備状況について、地域生活交通確保支援事業における成功事例について、交通網の整備に向けた県の市町村に対する支援について、IR推進事業について、同和問題(部落差別)に関する県民意識調査事業について、差別書き込みのモニタリングについて、在住ウクライナ人及び在住ロシア人に対する和歌山県の取組について、ジュニア文化表彰について、総務部関係では、PCR等無料検査事業における考え方と今年度の事業の主な取組について、行政のデジタル化の課題について、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の地方単独事業分について、今後の職員数に関する考え方について、消費税のインボイス制度について、災害時の県民に対する情報伝達についてであります。また、紀の国わかやま文化祭2021の総括についても報告がありました。

 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 福祉環境委員会委員長岩井弘次君。

  〔岩井弘次君、登壇〕(拍手)

○福祉環境委員会委員長(岩井弘次君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案6件であります。また、令和4年度当初予算関係議案のうち、当委員会所管分について議長から調査依頼がありました。

 委員会は、3月15日、第2委員会室において開催し、福祉保健部、環境生活部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第45号から議案第49号まで及び議案第69号については全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、調査依頼のありました予算関係議案については、適当である旨、議長に報告いたしました。

 最後に、委員会審査における主な質問項目等を申し上げますと、福祉保健部関係では、新型コロナ関連として、高齢者施設入所者への3回目のワクチン接種状況について、高齢者施設等への抗原検査キットの配布状況と今後の予定について、訪問介護の事業所が感染者や濃厚接触者に対応したホームヘルパーへ支払う特別手当への公費による補助の周知とその申請状況について、令和4年度新政策関連として、コロナ禍における保健医療行政の強化における保健所体制強化の内容について、地域医療提供体制の堅持における産婦人科医師の確保について、子育て相談体制の強化・待機児童解消対策における保育人材定着支援の内容について、子供を地域で育む環境づくり・困難を抱える子供たちへの支援における子供食堂への支援強化の内容について、児童相談所体制強化における一時保護所の児童の意見を代弁する弁護士、臨床心理士等の選考基準等について、令和4年度予算議案関連やその他として、県子ども・女性・障害者相談センターの改修内容について、わかやま結婚支援事業の成果について、介護人材確保に向けた啓発について、心身障害者扶養共済制度事業の概要について、農業によるメンタルヘルスケア推進事業の概要について、感染管理認定看護師確保支援事業の現状と数値目標について、コロナ禍におけるがん検診の受診率と若年がん患者支援事業の概要について、ひきこもり支援の動画配信停止の理由、動画作成に係る予算額とその内訳、県ひきこもり支援センターの役割等について、環境生活部関係では、令和4年度新政策「自然環境等にやさしい工事推進体制の整備」における自然環境等への影響を確認する仕組みについて、女性活躍企業同盟の活動内容についてであります。

 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 予算特別委員会委員長藤山将材君。

  〔藤山将材君、登壇〕(拍手)

○予算特別委員会委員長(藤山将材君) 予算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案17件であります。

 委員会は、3月11日並びに14日に予算・決算特別委員会室において総括質疑を行い、質疑終了後、直ちに議長を通じ各常任委員会に対し部局別質疑・調査を依頼いたしました。その調査結果の報告を受けて、3月17日に予算・決算特別委員会室において委員会を開催し、慎重に審査いたしました結果、付託を受けました議案第1号、議案第3号、議案第7号、議案第8号及び議案第16号は賛成多数をもって、議案第2号、議案第4号から議案第6号まで、議案第9号から議案第15号まで及び議案第17号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、総括質疑での付託議案に係る各委員の主な質疑項目を申し上げますと、宇宙・ロケット・教育に関して、ロケット打ち上げの延期について、県内企業の参入支援について、和歌山県宇宙教育検討会議の内容等について、他部局などとの連携について、次世代野菜花き産地パワーアップ事業の柔軟な運用について、一太郎の廃止について、椿山ダムのしゅんせつと減勢池における崩壊対策について、県社会福祉協議会への人件費支出について、広報・PRに関する予算について、報道機関に対するプレスリリースについて、県土整備部における繰越予算の縮減について、ZIPファイルの運用について、不登校対策について、脱炭素への積極的な取組について、水害リスク情報の高度化について、安心して出産できるための産婦人科医師の確保対策について、南紀熊野ジオパーク探偵団について、オンライン等を活用した学びを止めない環境づくりについて、グリホサートと界面活性剤POEAの安全性について、県内での小麦の栽培への支援について、ゲノム編集食品の安全性について、小学校へのゲノム編集トマトの苗の配布計画について、今後の本県の観光戦略について、和歌山県特産品などの越境ECによる輸出について、紀の国わかやま総文2021の成果の今後の生かし方について、紀の国わかやま文化祭2021のこれからの和歌山県の文化振興への活用について、神武東征と紀の国の女性首長について、子育て支援について、保育人材の確保について、介護人材の定着促進について、スマート農業の推進について、県立医科大学薬学部設置に伴う県内就職の促進について、県教育委員会における監察査察制度について、県立スポーツ施設の利用料金について、まん延防止等重点措置の適用について、IR区域整備計画の全体像についてであります。

 以上をもちまして、予算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 以上で、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告が終わりました。

 これより委員長報告に対する質疑に入ります。

 質疑はありませんか。

  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森 礼子君) 質疑なしと認めます。

 次に、討論に入ります。

 まず、杉山俊雄君から反対討論の通告がありますので、許可いたします。

 38番杉山俊雄君。

  〔杉山俊雄君、登壇〕(拍手)

○杉山俊雄君 私、杉山は、ここに立たせていただいていることに感謝を申し上げ、日本共産党県議団を代表して、議案第1号、第3号、第7号、第8号、第16号、第42号、第52号及び第60号に対する反対討論を行います。

 議案第1号令和4年度和歌山県一般会計予算は、過去2番目となる6044億円で、歳入は国庫支出金が前年度比14.1%増の1055億円となり、うち313億円は新型コロナウイルス感染症対策です。県民の命と暮らしを守る取組を迅速に実施するようお願いいたします。

 歳出について申し上げます。

 総務部関係では、県、市町村が一体となった行政のデジタル化を進めます。国、県、市町村のデジタル化による情報の共有化は、自治体の自主的施策の後退や、企業への個人情報提供など大きな問題を抱えており、検証が必要です。また、コロナ禍において、月に約200時間の時間外労働が確認されています。パンデミックや災害に備える体制を強化し、職員の増員を図るべきです。

 企画部関係では、コロナ禍で社会経済の在り方が大きく変化し、ロシアのウクライナ侵略による日本経済への影響が計り知れない中でも、カジノ、IR誘致を続けています。この際、きっぱり断念すべきです。

 関西国際空港建設の土取り跡地・コスモパーク加太では、莫大な借金を抱えました。県土地開発公社の借金返済のための財源を2022年度も5億6700万円計上しています。議案第43号の反対討論でも指摘しましたが、近い将来には231億円の債務保証が迫っています。見通しの甘い大型開発失敗の後処理を県民に背負わせることは許されません。

 同和問題に関する県民意識調査が行われようとしています。様々な差別問題がある中で、同和問題だけを取り出して県民の意識を調査することには反対です。

 福祉保健部関係では、積極的疫学調査を行い、保健医療行政への人的増員も行いながら奮闘してきた和歌山県のコロナの感染症対策は、全国的に評価されています。しかし、オミクロン株で毎日100名以上の感染が続いており、高齢者施設や学校等でもクラスターが発生しています。全体の感染者数が低下傾向になったときにこそ社会的検査を行い、無症状の感染者を発見、保護するための無料検査を幅広く継続することを改めて求めておきたいと思います。

 また、感染症病床の確保に苦労してきた中、再編名目で県内約2割の病床を削減する地域医療構想は許されません。

 あわせて、子供の医療費無料化を県内全市町村が苦労して中学、高校まで実施していますが、県はいまだに小学校入学前までしか負担していないのは残念でなりません。

 商工観光労働部関係では、飲食・宿泊・サービス業等支援金が継続されたことは評価します。さらに、業種を問わず、コロナ禍で売上げが減少した全事業者に対象を広げ、家賃などの固定費も含めた支援への拡大を求めます。

 農林水産部関係では、大規模化、機械化、ICT技術化による高収益性を重視するばかりではなく、環境に優しく持続可能な小規模・家族農林漁業の振興を本格的に進めるよう求めます。

 県土整備部関係では、昨年の熱海の土砂災害を教訓にした県内盛土の総点検や、和歌山市六十谷の水管橋崩落事故を受けたライフラインの点検と課題の洗い出しは評価でき、今後の早急な対策を求めます。

 一方で、下津港和歌山北港区において、関西電力LNG発電所計画が進まないままに南防波堤建設だけが進められ、これまで県は約38億円を負担してきました。2022年度も約1億円が計上されています。無駄な大型工事であるとともに、LNGは化石燃料であり、気候危機の打開に逆行するものと指摘しておきます。

 教育委員会関係では、学校の独自活動を保障し、地域の教育力を増すことにつながるスクールパワーアップ事業、県立博物館3館の文化遺産のデータベース化、紀伊風土記の丘と自然博物館の新館建設に向けた基本設計予算などは歓迎です。

 しかし、この間、全国学力テストをやめるべきという声が保護者、教員からたくさん寄せられてきた中で、県独自のテストを継続し、中学校においては年2回も実施するとしています。日本の教育は、国連子どもの権利委員会から、過度に競争的でストレスが多いと指摘されています。学力テストそのものを見直すべきであります。

 以上の意見を述べて、一般会計当初予算への反対討論とします。

 以下、その他の議案について申し上げます。

 まず、議案第3号は、中小企業振興資金特別会計です。ゆがんだ同和行政の下で行われた中小企業高度化資金貸付けでは、ずさんな融資審査と債権管理により58億7000万円の未償還額となっています。粘り強い努力で回収の成果が出ていることは十分承知していますが、これまで10件45億円もの債権を放棄してきたことを合わせると、県民の理解は得られません。

 次に、議案第7号は、国民健康保険特別会計です。高過ぎる国保料・税は限界を超えています。統一保険料にしていくことが示されてから、一般会計からの繰入れをやめざるを得なくなった市町村では、保険料の値上げが相次いでいます。保険料・税を無理に統一するのではなく、減らされてきた国庫負担の増額で住民負担軽減を求める立場から、国保特別会計には反対します。

 次に、議案第8号は、県営競輪事業特別会計です。県が公営ギャンブルを運営することには反対です。

 次に、議案第16号は、土地造成事業会計です。呼び込み型開発失敗の反省なしに、県民の税金から毎年損失補塡をすることには賛成できません。

 次に、議案第42号は、会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の改正です。昨年12月の一般職員等に引き続き、期末手当が引き下げられます。会計年度任用職員は、非正規自治体職員の低過ぎる処遇を改善するために始められた制度のはずです。これ以上引き下げるべきではありません。

 次に、議案第52号は、県立学校等教職員定数条例の改正です。5年間で定数内講師を半減し、正規教員に置き換えていく最終年ですが、来年度予算で約束を実現できる状況ではありません。ここ数年、正規教員を増やしていますが、支援学校、支援学級に係る編成予測等が難しい状況は承知しています。一刻も早く不正常な状態を克服すべきです。

 最後に、議案第60号は、使用料及び手数料条例の改正です。国は、コロナ禍による雇用保険の財源不足を理由に、技能検定試験の手数料減額対象者を現行35歳未満から25歳未満の在職者に縮小しています。25歳未満の在校生については、県単独で減免を維持したことは評価できますが、若い世代の技能と地位の向上にしわ寄せが行くことには賛成できません。

 もう一つは、畜舎等の建築基準の緩和に伴い、審査の手数料が新設されることです。県内で働く畜産農家や労働者の安全確保の基準を緩和する手続には反対します。

 以上で、反対討論を終わります。御清聴ありがとうございます。(拍手)

○議長(森 礼子君) 次に、中本浩精君から賛成討論の通告がありますので、許可いたします。

 3番中本浩精君。

  〔中本浩精君、登壇〕(拍手)

○中本浩精君 皆様こんにちは。

 議長のお許しをいただきましたので、今議会に提案されている令和4年度当初予算関係議案及び諸議案に対し、賛意を示す自由民主党県議団、改新クラブ、公明党県議団を代表して、賛成の立場から討論させていただきます。

 まず、令和4年度当初予算案についてであります。

 令和4年度の県当初予算は、コロナ禍を契機として大きく変容する時代の波を捉え、ポストコロナ時代における和歌山の新たな地平を切り開いていくため、「新しい世界で飛躍する和歌山」と「飛躍を支える基盤づくり」の二つを柱とする新政策に重点を置き編成されています。

 まず、「新しい世界で飛躍する和歌山」については、「変化する世界への挑戦」の取組としてDX和歌山の推進を強力に打ち出し、農林水産業や建設業を含むあらゆる産業及び行政におけるデジタルトランスフォーメーションを進めるための施策や、多様なニーズに応じた移住推進の強化、テレワークやワーケーションの拠点整備など新たな職と住の提案等による企業誘致等の施策が、また、「ポストコロナ時代に挑戦する産業支援」の取組として、県内産業の競争力強化や起業家支援、観光需要の増加を見据えた本県への誘客や受入れ環境整備、今後成長が見込まれる宇宙関連産業等の新たな産業への支援等の施策が盛り込まれています。

 次に、「飛躍を支える基盤づくり」については、「コロナから暮らしと経済を守る」取組として、保健医療行政の強化や産婦人科医師の確保をはじめとする地域医療提供体制の堅持、中小企業の経営を下支えする金融支援、ウェブを活用した就職活動支援等の施策が、また、「安全・安心で暮らしやすい地域づくり」の取組として、保育士の労働環境改善、子育て世帯の経済的支援、子供食堂のネットワークづくりや認知症予防の施策のほか、県全体のライフラインの維持や防災・減災、大規模災害時の対応能力の強化等が、「飛躍を支える人と地域を創る」取組として、宇宙教育の推進やスタンフォード大学遠隔講座の実施、子供の体力向上、きのくに文化月間の創設や博物館施設のデジタル化といった文化振興策、そして、和歌山県の成長を支える屋台骨となる道路ネットワークの整備などが盛り込まれています。

 このように、令和4年度当初予算案は、長期化するコロナ禍において県民の命と暮らしを守りつつ、コロナ後の新たな世界に和歌山県が挑戦していくための施策と、また、その挑戦を支える基盤づくりの施策が盛り込まれているとともに、2年ぶりに財政調整基金及び県債管理基金の取崩しに頼らない予算案となっていることから、健全な財政運営にも配慮されており、県民の期待に十分に応えるものと考えます。

 また、その他の諸議案については、情報通信技術を活用した行政手続の利便性向上のための条例改正や、県外からの産科医師確保に向けた条例改正など、いずれの議案も時宜にかなった必要かつ適切なものであります。

 我々自由民主党県議団をはじめ、賛意を示す各会派といたしましては、以上申し上げた認識の下、今議会に提案されている令和4年度当初予算関係議案並びに諸議案について、原案のとおり成立することを期するものであることを申し上げ、賛成の討論とさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

○議長(森 礼子君) 以上で、討論を終結いたします。

 これより採決に入ります。

 まず、議案第1号、議案第3号、議案第7号、議案第8号、議案第16号、議案第42号、議案第52号及び議案第60号を一括して採決いたします。

 本案に対する委員長報告は、いずれも原案可決であります。

 本案をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。

  〔賛成者起立〕

○議長(森 礼子君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。

 次に、議案第2号、議案第4号から議案第6号まで、議案第9号から議案第15号まで、議案第17号、議案第34号から議案第41号まで、議案第44号から議案第51号まで、議案第53号から議案第59号まで、議案第61号及び議案第63号から議案第73号までを一括して採決いたします。

 本案に対する委員長報告は、いずれも原案可決であります。

 本案をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。

  〔賛成者起立〕

○議長(森 礼子君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。

 次に、知事専決処分報告報第1号及び報第2号を一括して採決いたします。

 本件に対する委員長報告は、いずれも承認であります。

 本件をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。

  〔賛成者起立〕

○議長(森 礼子君) 起立全員であります。よって、本件はいずれも承認することに決定いたしました。

 次に日程第2、和議第67号「高年齢者の雇用を促進するための環境整備を求める意見書(案)」、和議第68号「国民の祝日『海の日』の7月20日への固定化を求める意見書(案)」、和議第69号「介護職員の処遇改善に関する手続の簡素化等を求める意見書(案)」、和議第70号「地方創生と感染症対策に資するデジタル化の推進を求める意見書(案)」、和議第71号「衆議院議員選挙制度における格差是正方式の見直しを求める決議(案)」を一括して議題といたします。

 案文は、お手元に配付しております。

 お諮りいたします。本案については、いずれも提出者の説明等を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森 礼子君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。

 これより採決に入ります。

 まず、和議第71号を採決いたします。

 お諮りいたします。本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。

  〔賛成者起立〕

○議長(森 礼子君) 起立多数であります。よって、本案は可決されました。

 次に、和議第68号を採決いたします。

 お諮りいたします。本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。

  〔賛成者起立〕

○議長(森 礼子君) 起立多数であります。よって、本案は可決されました。

 次に、和議第67号、和議第69号及び和議第70号を一括して採決いたします。

 本案をいずれも原案のとおり決することに御異議ございませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森 礼子君) 御異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。

 次に日程第3、常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。

 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、それぞれ閉会中の継続審査として付議することに御異議ございませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森 礼子君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。

 次に日程第4、特別委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。

 お諮りいたします。防災・国土強靱化対策特別委員会、人権・少子高齢化問題等対策特別委員会、行政改革・基本計画等に関する特別委員会、半島振興・地方創生対策特別委員会、予算特別委員会及びIR対策特別委員会に付議されたそれぞれの問題について、さらに閉会中の継続審査とすることに御異議ございませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森 礼子君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。

 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議は全て終了いたしました。

 閉会に当たり、一言申し上げます。

 来る3月21日、和歌山県誕生150年記念式典が開催されます。この式典を県民の皆様と共にお祝いできることは、大きな喜びであります。

 現在、大規模災害や感染症などの多くの試練に直面しておりますが、和歌山県議会は、これまでも幾多の困難を乗り越えてきました。ふるさと和歌山県が常にほほ笑みに包まれるよう、今後とも努力を重ねてまいりたいと思います。

 議員並びに関係各位には、連日の御精励に深く感謝を申し上げます。

 皆様方には、健康に御留意の上、県勢発展のため、ますます御活躍されますよう祈念いたします。

 これをもって、令和4年2月定例会を閉会いたします。

  午後2時22分閉会

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