令和2年12月 和歌山県議会定例会会議録 第7号(全文)


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令和2年12月 和歌山県議会定例会会議録 第7号

令和2年12月
和歌山県議会定例会会議録
第7号
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議事日程 第7号
令和2年12月16日(水曜日)
午前10時開議
 第1 第1 議案第129号及び議案第130号(委員長報告・同質疑・討論・表決)

 第2 議案第133号、議案第134号及び議案第141号から議案第164号まで並びに請願2件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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会議に付した事件
 第1 議案第129号及び議案第130号(委員長報告・同質疑・討論・表決)

 第2 議案第165号(当局説明)

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出席議員(42人)
 1番 鈴木德久
 2番 山家敏宏
 3番 中本浩精
 4番 堀 龍雄
 5番 藤山将材
 6番 岸本 健
 7番 井出益弘
 8番 宇治田栄蔵
 9番 北山慎一
 10番 玄素彰人
 11番 中西峰雄
 12番 秋月史成
 13番 森 礼子
 14番 濱口太史
 15番 尾崎要二
 16番 冨安民浩
 17番 川畑哲哉
 18番 玉木久登
 19番 鈴木太雄
 20番 岩田弘彦
 21番 吉井和視
 22番 谷 洋一
 23番 佐藤武治
 24番 岩井弘次
 25番 中 拓哉
 26番 多田純一
 27番 新島 雄
 28番 山下直也
 29番 中西 徹
 30番 谷口和樹
 31番 藤本眞利子
 32番 浦口高典
 33番 山田正彦
 34番 坂本 登
 35番 林 隆一
 36番 楠本文郎
 37番 高田由一
 38番 杉山俊雄
 39番 片桐章浩
 40番 奥村規子
 41番 尾﨑太郎
 42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       細川一也
 危機管理監      森田康友
 総務部長       田村一郎
 企画部長       田嶋久嗣
 環境生活部長     田中一寿
 福祉保健部長     宮本浩之
 商工観光労働部長   大山 茂
 農林水産部長     角谷博史
 県土整備部長     庄司 勝
 会計管理者      城本 剛
 教育長        宮﨑 泉
 公安委員会委員    細江美則
 警察本部長      親家和仁
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     保田栄一
 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       中川敦之
 次長         井邊正人
 議事課長       山田修平
 議事課副課長     岩井紀生
 議事課議事班長    岸裏真延
 議事課主査      松田太郎
 議事課主査      伊賀顕正
 議事課主事      松本 悠
 総務課長       嶋岡真志

 政策調査課長     神川充夫

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  午前10時0分開議
〇議長(岸本 健君) これより本日の会議を開きます。
 この際、諸般の報告をいたします。
 監査委員から現金出納検査実施結果の報告がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
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  午前11時0分再開
〇議長(岸本 健君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1、前会から継続審査中の議案第129号令和元年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第130号令和元年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長藤山将材君。
  〔藤山将材君、登壇〕(拍手)
〇決算特別委員会委員長(藤山将材君) 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月29日に設置され、同定例会に提出された議案第129号令和元年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第130号令和元年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に森礼子議員がそれぞれ選出されました。
 両議案の審査は、10月19日から10月21日までの3日間にわたり予算・決算特別委員会室において開催し、当局から説明を聴取した後、審査をいたしました結果、議案第129号及び議案第130号は賛成多数をもって認定すべきものと決しました。
 次に、委員会での各委員の主な質問項目を申し上げますと、福祉保健部関係では、コロナ禍で医師不足となった病院に対する医師派遣制度の構築について、不妊治療を必要とする出産適齢期人口の状況と出産の高齢化に対応した対象年齢の引上げについて、保育関連施設の耐震化の状況について、女性相談所等運営管理事業における男性からのDV相談件数について、和歌山県立医科大学薬学部の設置と今後の運営に要する県負担について、子供食堂支援事業の補助対象について、知事室・監察査察課関係では、服務及び行政運営の是正または是正措置の内容について、全国発信広報事業の内容について、監査委員では、監査委員の意見の取扱いについて、会計局では、県外事業者の入札参加資格登録と県内事業者への優先発注について、総務事務管理事業の決算額の増加事由と業務の一部の民間委託状況について、農林水産部では、日本一の果樹産地づくり事業における戦略品種の早期産地化に向けた改植について、県営中山間総合整備事業、県営中山間ほ場環境整備事業等における繰越しについて、多面的機能支払事業の令和元年度の実績について、県産冷凍食品の魅力を発信していくためのアンテナショップ「紀州館」への冷凍庫の設置について、教育委員会では、運動部活動推進事業における外部指導者と部活動指導員の違いについて、子どもの居場所づくり事業における決算額、箇所数減少の原因及び実情について、定数内講師数を半減する取組の現状について、いじめの件数の増加理由と対策について、公安委員会関係では、刑法犯認知件数におけるサイバー犯罪の割合について、特殊詐欺の認知件数の減少に反して被害額が増加している理由について、鳥獣害防止対策の強化について、特殊詐欺の手口の傾向について、警察施設耐震改修事業で撤去・新築となった職員宿舎の規模と利用状況について、商工観光労働部では、パッケージデザイン魅力向上支援事業の詳細について、医療観光推進事業の詳細と執行残の理由について、ロケット発射場の誘致に係る貸付金の回収見込みについて、企業誘致における転入雇用者について、木質バイオマス発電に係る補助金の補助対象について、県土整備部関係では、新築移転した海草振興局建設部庁舎内の備品の新調について、県営住宅の耐震化の状況について、河川整備における今後の除草の方法について、令和元年度決算における翌年度繰越額の状況について、大規模建築物の耐震化促進事業の内容と繰越しの理由について、企画部では、コスモパーク加太対策事業の収支と今後について、ふるさと生活圏活性化支援事業の成果と実施期間について、議会・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会関係では、女性の比率向上と障害者雇用について、県内学校を対象にした出前講座の実施状況について、地域手当の公平性について、環境生活部関係では、わかやまこどもエコチャレンジ事業で配付している教材について、大気汚染等防止対策事業の決算額が前年度と比べ約半減した理由について、市町村男女共同参画基本計画サポート事業の内容について、野生鳥獣の駆除の要望が地元からあった場合の対応について、総務部関係では、防災ヘリコプターの機体更新の進捗について、住民基本台帳ネットワークシステムの活用のための経費の必要性について、地方消費税清算金の内容について、こころの医療センター関係では、良質のサービスをより一層提供し、持続可能な安定した病院経営を行う取組について、令和元年度末現在の未収金の金額と回収の取組についてであります。
 以上をもちまして、決算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
〇議長(岸本 健君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 楠本文郎君から反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 36番楠本文郎君。
  〔楠本文郎君、登壇〕(拍手)
〇楠本文郎君 議長のお許しを得まして、議案第129号令和元年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第130号令和元年度和歌山県公営企業決算の認定についての2議案について、日本共産党県議団を代表して反対の立場から討論を行います。
 県財政の歳入を通して県民経済の状況を見ると、令和元年度の法人事業税はプラス4.7%と若干の伸びにとどまっています。昨年10月には消費税増税が強行されました。前回の消費税8%への増税を契機に、実質家計消費は年25万円も落ち込み、労働者の実質賃金も年10万円も低下していました。昨年5月には、内閣府が発表した景気動向指数が6年2か月ぶりに悪化となるなど、政府自身も景気悪化の可能性を認めざるを得なくなっていたにもかかわらず、10%への増税が強行されたのです。この影響が県民生活に重くのしかかっています。増税の本格的な影響が出てくるのは令和2年度の決算になろうかと思いますが、それに加えて新型コロナウイルス感染症の甚大な影響が今後出てきます。ますます県民の暮らしを支えるための県政が求められています。
 以下、幾つかの施策、県事業について意見を申し上げます。
 児童虐待などについての相談がこの5年間で2倍近くになっています。一方、乳児家庭全戸訪問事業の訪問件数が少なくなっています。訪問には家族の同意が必要なんですが、とても複雑な事件が発生しており、市町村と連携して、各種健診も含め、全ての子供の状態を把握するよう要望したいと思います。
 また、保育士不足への対応として、人材確保事業が前年度より半減しています。現場の状況は、臨時職員ではなく正規職員を求めています。命を育てる保育士を正規で育てる方向に転換するべきだと考えます。全体として、子供たちへの支援策強化が求められていると考えます。
 介護現場では、依然として人手不足が続いています。福祉人材を確保するために、今年度は介護福祉士等の修学資金貸付事業が実施されました。この事業は、一定期間の就労により返済免除措置もあります。人材不足解消のために、しっかり広報していただきたい事業です。
 医療の分野では、第7次保健医療計画の3年目になりますが、地域医療構想としてベッド削減計画が盛り込まれたままです。コロナ禍の病床確保という点では真逆の方針であり、大きな問題です。
 4月から都道府県単一化がスタートした国民健康保険事業ですが、低い国費投入にとどまっているため、依然として高過ぎる国保料・税の問題は解消されていません。医療へのかかりにくさもコロナ禍の下で深刻化しています。
 私たちは、地方自治の原点として、県民の命を守り、暮らしを支えるためのさらなる改善が必要だと考えます。困難を抱える県民に対するきめ細やかな対応を求めたいと思います。
 公立学校において、定数内の非正規の教職員を5年間で半減して、正規の教職員に変えていくという教育課題では、小中学校、高校とも昨年より若干前進しましたが、小幅なものにとどまり、十分な改善には至っていません。半減という公約まであと2年、一気に進められることを強く期待しておきたいと思います。
 令和元年11月でカゴメ加太菜園は撤収しました。県は、この用地造成のために20億円投資しています。カゴメ加太菜園の15年間の賃料合計は3億4100万円ということです。あまりにも賃料が低過ぎたと言わざるを得ません。
 また、一般会計でコスモパーク加太対策費として、県から土地開発公社に賃料が毎年6億円以上支払われています。ちなみに、令和元年度の売却は1件1億7800万円でした。コスモパーク加太事業の負債は大きく、県財政への大きな圧迫を取り除くにはまだまだ遠い道のりだと言わなければなりません。
 こうした構図は、和歌山マリーナシティ事業も同じに見えます。マリーナシティは、国費120億円をかけて親水性防波堤が造られ、県は第1工区196億円、第2工区206億円の計402億円をかけて大きな造成地を造りました。それを県から松下興産へ半額程度の209億円で売却しています。様々な要因はあったでしょうが、全国で当時進められていたリゾート開発事業はことごとく破綻しています。夕張のように、国の推進事業だからといって無批判に進めることは、将来世代に負の遺産を引き起こすこととなる教訓の一つだと考えます。
 令和元年度のIR事業予算は、職員が大幅に増員され、2億1000万円の事業を執行しています。関連する事業も大幅に増やされています。私たちは、カジノを含むIR事業自体に反対ですから、こうした決算を認めるわけにはいきません。
 一般会計決算の最後に、毎年申し上げているように国直轄事業負担金は128億円もあり、県財政への大きな負担になっています。国に対して、その廃止や軽減を要求していってもらいたいと考えるものです。
 次に、議案第130号令和元年度和歌山県公営企業決算の認定についてです。この公営企業決算の一つの柱は、こころの医療センター事業会計です。
 令和2年2月からギャンブル依存症治療支援の専門医療機関に指定したとのことです。対象医療として、統合失調症、鬱病対策、さらに認知行動療法へ、また、アルコール依存症、発達障害などにも取り組んでいます。医療機関として24時間365日働いているこのセンターの果たしている役割はますます重要です。
 ここでも、保健所との連携が取られており、24時間対応の電話相談活動の強化も併せ、保健所、医療センター、福祉部それぞれの人的な配置と増員をここでも求めておきたいと思います。
 令和元年度末の未収金2217万円のそれまでの法律事務所への業務委託を見直し、職員間で未収を把握するようにしてからは随時回収されてきているとの報告がありました。職員体制を充実させ、職員間のコミュニケーションをしっかり取り、マンパワーを発揮しています。教訓にすべきことであり、この会計は評価します。
 しかし、土地造成事業会計では、起債がまだ40億1300万円の償還残高となっています。一般会計から毎年1億5700万円を繰り入れ、工業用水道事業会計からの長期貸付金15億円は、返済期限をこの令和元年度からさらに10年間の延長としました。
 この土地造成事業会計も大きな重荷になっていることから、反対であることを申し上げ、私の反対討論といたします。ありがとうございました。(拍手)
〇議長(岸本 健君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 議案第129号令和元年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第130号令和元年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して採決いたします。
 本決算に対する委員長報告は、いずれも認定であります。
 本決算をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
〇議長(岸本 健君) 起立多数であります。よって、本決算はいずれも認定することに決定いたしました。
 この際、報告いたします。
 議案の追加提出がありました。
 お諮りいたします。議案第165号を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議案第165号を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 まず、当局の説明を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
〇知事(仁坂吉伸君)  ただいま上程されました議案について御説明申し上げます。
 議案第165号は、県監査委員岡本ゆう君が本年12月25日をもって任期満了となりますので、引き続き選任いたしたく同意をお願いするものでございます。
 何とぞ、御賛同賜りますようお願い申し上げます。
〇議長(岸本 健君) 以上で、当局の説明が終わりました。
 お諮りいたします。都合により、残りの日程は明日に譲ることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 明日も定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前11時22分散会

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