令和2年2月 和歌山県議会定例会会議録 第1号(全文)


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令和2年2月 和歌山県議会定例会会議録 第1号

令和2年2月
和歌山県議会定例会会議録
第1号
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議事日程 第1号
 令和2年2月20日(木曜日)
 午前10時開会・開議
 第1 会議録署名議員の指名
 第2 会期決定の件
 第3 議案第1号から議案第86号まで(当局説明)
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会議に付した事件
 第1 会議録署名議員の指名
 第2 会期決定の件
 第3 議案第1号から議案第86号まで(当局説明)
 第4 緊急質問
 第5 休会決定の件
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出席議員(42人)
 1番 鈴木德久
 2番 山家敏宏
 3番 中本浩精
 4番 堀 龍雄
 5番 藤山将材
 6番 岸本 健
 7番 井出益弘
 8番 宇治田栄蔵
 9番 北山慎一
 10番 中西峰雄
 11番 秋月史成
 12番 森 礼子
 13番 濱口太史
 14番 尾崎要二
 15番 冨安民浩
 16番 川畑哲哉
 17番 玉木久登
 18番 鈴木太雄
 19番 岩田弘彦
 20番 吉井和視
 21番 谷 洋一
 22番 佐藤武治
 23番 岩井弘次
 24番 中 拓哉
 25番 多田純一
 26番 新島 雄
 27番 山下直也
 28番 中西 徹
 29番 玄素彰人
 30番 谷口和樹
 31番 藤本眞利子
 32番 浦口高典
 33番 山田正彦
 34番 坂本 登
 35番 林 隆一
 36番 楠本文郎
 37番 高田由一
 38番 杉山俊雄
 39番 片桐章浩
 40番 奥村規子
 41番 尾﨑太郎
 42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       細川一也
 危機管理監      森田康友
 総務部長       田村一郎
 企画部長       田嶋久嗣
 環境生活部長     田中一寿
 福祉保健部長     宮本浩之
 商工観光労働部長   稲本英介
 農林水産部長     角谷博史
 県土整備部長     髙松 諭
 会計管理者      飯島孝志
 教育長        宮﨑 泉
 公安委員会委員長   中野幸生
 警察本部長      檜垣重臣
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     保田栄一
 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       中川敦之
 次長         中谷政紀
 議事課長       松山 博
 議事課副課長     山田修平
 議事課議事班長    岸裏真延
 議事課主任      保田良春
 議事課主査      伊賀顕正
 議事課主事      大森圭悟
 総務課長       井邊正人
 政策調査課長     中平 博
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  午前10時0分
〇議長(岸本 健君) 令和2年2月定例会の開会に先立ちまして、一言申し上げます。
 昨年12月以降、中華人民共和国湖北省武漢市において、新型コロナウイルスによる感染症の発生が報告され、我が国でも患者の発生が多数確認されています。

 本県においても2月13日、新型コロナウイルス感染症の患者が発生し、現在、複数の方々の感染が確認されております。ここに感染された方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早く回復されますよう願うものであります。

 県内、国内において新たな感染が確認されるたび、県民の不安は増大する一方でありますが、県では、県民の皆様が過剰に心配することないよう、専用電話相談窓口の設置など、時を逸することなく、関係機関とともにしっかりと対応しているところです。

 しかしながら、観光関連産業など風評被害による地域経済への影響が懸念されることから、新型コロナウイルスに関する正確な情報提供を通じて、いたずらに風評が広がらないよう適切な情報発信など、必要な対策を講じるよう求めます。

 和歌山県議会といたしましても、県と一体となり、命と健康を守ることを最優先に、感染拡大の防止対策など、県民生活の安心・安全に努めてまいります。
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  午前10時1分開会・開議
〇議長(岸本 健君) ただいまから、令和2年2月定例会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。
 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 今期定例会の会議録署名議員は、3番中本浩精君、19番岩田弘彦君、35番林隆一君の3君を指名いたします。
 次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から3月17日までの27日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期は本日から3月17日までの27日間と決定いたしました。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時2分休憩
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  午前11時0分再開
〇議長(岸本 健君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、諸般の報告をいたします。
 知事から地方自治法第180条第1項の規定による知事専決処分報告が、監査委員から監査報告及び現金出納検査実施結果の報告がありました。いずれもお手元に配付しておりますので、御了承願います。
 次に、今期定例会に提出された議案は、お手元に配付のとおり、議案第1号から議案第86号までの計86件であります。
 日程第3、議案第1号から議案第86号までを一括して議題といたします。
 まず、当局の説明を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
〇知事(仁坂吉伸君) 令和2年2月定例会に御参集いただき、厚く御礼申し上げます。
 まず、中華人民共和国湖北省武漢市において発生し、感染が拡大している新型コロナウイルス感染症についてでございます。
 今月13日、県内在住者が新型コロナウイルス検査により陽性であると判明したことを受け、直ちに県新型コロナウイルス感染症対策本部を立ち上げました。
 本県では、今後も臨戦態勢で二つの対策を講じてまいります。
 第1に、県民への感染を食い止める対策であります。
 感染者を早期に発見して医療につなげられるよう検査体制を整えるとともに、感染症指定医療機関など、県内の医療関係者と連携し、保健所単位で医療体制を構築しております。今後も県民の皆様に対し正確な情報提供に努めるとともに、適切な治療と感染防止対策に万全を期してまいります。
 第2に、県内の観光をはじめとする事業者への対策です。
 国内外からの観光客の減少等により経営悪化が懸念されるところから、県内の宿泊施設やバス会社等事業者の動向を把握し、売上高に影響がある事業者に対しましては、全国でもトップを切って2月1日から金融支援を行うことといたしました。
 また、今月7日、日本製鉄株式会社から令和4年9月末までに同社和歌山製鉄所の高炉2基のうちの1基を休止する内容を含む、生産設備合理化策が発表されました。
 発表内容は民間企業の経営判断によるものではありますが、県といたしましては、日本製鉄や関連企業と協力して、雇用や地域経済への影響が最小となるように努めてまいりたいと思っております。
 次に、令和2年度新政策についてでございます。
 本県では、持続可能で元気な和歌山県を実現するため、和歌山県長期総合計画に掲げる施策体系に従い、様々な政策を講じてまいりました。
 昨年は紀伊半島一周高速道路の全線区間事業化や小型ロケット発射場の誘致が実現し、さらに、ICT企業の集積やワーケーションの取組も進みました。
 また、和歌山市中心部への大学誘致により、高校生の県外進学率1位を42年ぶりに返上したことや、高品質果実の生産や厳選出荷、大都市圏での販売促進によりミカンの産出額が4年連続で日本一になるなど、和歌山が再び発展するための要素が積み重なり、着実に実を結んできております。
 一方で、人口減少や少子高齢化、大規模自然災害など、まだまだ対策が必要な課題もあります。また、世界情勢や経済情勢が変化する中、海洋プラスチックごみ対策など、新たな問題にも対処していかなければなりません。
 令和2年度は、こうした課題にも対応しつつ、時宜に応じて見直した五つの視点を重点事項として「新しい和歌山を創る」ための新政策を展開してまいります。
 一つ目は、子供を安心して育てる環境を充実する取組です。
 まず、貧困や様々な困難から子供を救っていかなければなりません。そのため、全小学校区への放課後児童クラブの設置を促進するとともに、学校の空き教室等を活用した子供の居場所づくりやこども食堂の機能強化に加え、独り親家庭への訪問支援体制を整備します。
 また、紀州っ子いっぱいサポートなど、全国に先立ち本県が実施してきた経済負担の軽減に加え、子育てに関する情報発信と相談体制を強化いたします。
 二つ目は、和歌山における働き手を確保する取組です。
 景気が全体としてよくなったことで、あらゆる産業分野で労働力不足が顕在化しているところから、就職氷河期世代を正社員として雇用する企業への支援制度を創設するとともに、産地が主体となって就農希望者を受け入れ、育成する取組を支援することなどにより、県内産業の働き手を確保いたします。また、省力化に向け設備投資を行う企業への支援やICTを活用したスマート農業の導入を加速化するための取組を進めます。
 三つ目は、新産業の創出、先端技術の導入を加速化する取組です。
 県内産業の力強い発展を実現するため、IoTやロボットの導入を促進する企業への支援に加え、ICTや宇宙産業など、今後成長が見込まれる分野における企業の誘致や集積に取り組むとともに、IR(統合型リゾート)の誘致を進めます。
 四つ目は、県民の命と暮らしを守る取組です。
 防災・減災、国土強靱化対策に着実に取り組むとともに、近年大きな問題となっている海洋プラスチックごみ問題に対応するため、ごみの散乱防止に関する条例を制定します。また、上下水道の老朽化等に対応するため、広域化や共同化により基盤を強化します。さらには、スマホやギャンブル、薬物依存等に対して学校での予防教育を進めるとともに、切れ目のない相談、治療、支援体制を構築いたします。
 五つ目は、地域の魅力を高める取組です。
 人と物の流れを活性化し、経済活動の基盤となる高速道路や県内基幹道路などの早期整備を推進するとともに、地域に適した交通体系の再構築を支援します。また、移住者の増加と過疎集落の再生、活性化を図る対策を強化します。
 これらの新政策を盛り込んだ令和2年度の一般会計当初予算は、防災・減災、国土強靱化の推進や医大薬学部設置等のため、投資的経費を増額したことなどにより、過去10年間で最大の5904億円余とする一方、事業の見直しや一般財源の前年度を上回る確保、国の財政措置が手厚い有利な財源の活用等に努めることで、財政調整基金の取崩しを行うことなく収支不足額を解消し、財政調整基金及び県債管理基金の残高についても中期行財政経営プランの想定を上回る額を確保するなど、健全な財政運営に十分に配慮しております。
 また、補正予算につきましては、国の補正予算を最大限活用するなど、一般会計で76億円余を計上しております。
 続きまして、条例案件等について、その主なものを御説明申し上げます。
 議案第35号は、知事及び副知事の期末手当の支給割合を改正するもの、議案第36号は、知事及び副知事の給料月額等の減額措置を延長するもの、議案第37号から議案第39号及び議案第68号は、職員及び警察官等について、県人事委員会勧告を踏まえ期末手当等の支給割合を改正するもの、議案第41号は、会計年度任用職員の給与について、県人事委員会勧告を踏まえ、その基準月額に係る基礎額及び上限額を改定するもの、議案第60号から議案第63号は、教育職員に副校長及び主幹教諭を新たに加えることに伴い、職務の級を新たに設け、その給料月額を定めるとともに所要の改正を行うものであります。
 次に、議案第43号は、部落差別の解消を推進するための条例を制定するもの、議案第45号は、環境影響評価法施行令の一部改正に伴い、太陽光発電事業計画の認定の基準を見直すもの、議案第46号は、ごみの散乱を防止するための条例を制定するもの、議案第49号は、社会福祉法の一部改正に伴い、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定めるための条例を制定するもの、議案第65号は、わかやまスケートパークを設置するための条例を制定するもの、議案第66号は、根来寺遺跡展示施設を設置するための条例を制定するもの、議案第71号は、和歌山県工業技術センターの機器の更新等に伴う手数料の額の改定等を行うものであります。
 次に、議案第72号及び議案第73号は、建設事業施行に伴う市町村負担金について、議案第75号は、平成29年台風第21号により発生した広域農道を含む斜面崩落に伴う損害賠償額について、議案第76号は、財産の取得について、議案第77号から議案第80号は、公の施設に係る指定管理者の指定について、議案第81号は、根来寺遺跡展示施設の管理に関する事務の委託について、議案第82号から議案第84号は、権利の放棄について、議案第85号及び議案第86号は、工事請負変更契約等の締結について、それぞれ議決をお願いするものであります。
 最後に、諸報第1号から諸報第11号は、地方自治法第180条第1項の規定に基づく委任専決処分報告です。
 何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようにお願い申し上げます。
〇議長(岸本 健君) 以上で、当局の説明が終わりました。
 この際、報告いたします。
 尾﨑太郎君から緊急質問の申出があります。
 お諮りいたします。緊急質問を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 緊急質問を議題といたします。
 尾﨑太郎君の質問を許可いたします。
 41番尾﨑太郎君。
  〔尾﨑太郎君、登壇〕(拍手)
〇尾﨑太郎君 議長の許可を得ましたので、公明党県議団、改新クラブ、日本共産党県議団、無所属の会、日本維新の会及び自由民主党県議団の各会派を代表して緊急質問をいたします。
 先ほど知事から「今月13日に県内初の新型コロナウイルス感染症陽性患者が発生し、発生後直ちに県対策本部を立ち上げ、それ以降は臨戦態勢で二つの対策を講じていく」といった趣旨の発言がありました。
 迅速な県の対応は評価いたしたいと存じますが、感染者の確認が続く中、県民の不安は高まっています。
 感染防止のため、県民がどのように行動するかが適当であるのかを医学的知見に基づき示すことが必要です。また、本感染症に対する可能な限り正確な情報を提供し、県民が過度な不安を募らせないよう努めるべきであります。
 このような状況下では、正しい情報を県民と当局とが共有することが肝要であると考えます。
 SNSの発達により流言飛語が飛び交っているようで、疑心暗鬼に駆られた一部国民の心ない行動には憤りを覚えますが、手をこまねいてばかりではいられません。
 県議会へも宿泊業、飲食業、食品販売業等を中心に、キャンセルが相次ぐなど、風評被害が出ているとの声が届いています。
 また、ダイヤモンド・プリンセス号の感染対策に当たった医療関係者の中から感染者が出ており、感染確認後、不眠不休で対策に当たってくれています本県職員の健康も心配されるところです。
 そこで、これまでの本県の取組を踏まえ、今後の県の具体的な対策について、さらには、対策に当たっての知事の姿勢、また、知事から県民へのメッセージがあればお尋ねをして質問といたします。
〇議長(岸本 健君) ただいまの尾﨑太郎君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
〇知事(仁坂吉伸君) 最初に、県民への感染拡大を食い止める対策についてでございますけれども、これまで県では、県内で最初の感染患者が発生後、感染拡大を阻止するため、濃厚接触者を中心に、和歌山市と連携し検査を実施してきたところでございます。
 具体的には、感染患者が複数発生している済生会有田病院の職員や入院患者、感染患者の家族など、感染が疑われる濃厚接触者をトリアージし、計画的に検査を実施することで、一日も早く院内での発生を収束させ、健全な状態に戻していくことが重要と考えております。
 しかしながら、それ以外のところでも感染者が出ていることから、病院以外の疑い患者に対しても、きちんと検査対象として捉えるとともに、感染源の特定につながる情報収集にも積極的に努め、これ以上感染が拡大しないようにしっかりと封じ込めていきたいと考えております。
 現在、陽性患者が発生した場合には適切な治療につなげられるよう、医療機関との連携が重要であることから、保健所が中心となって、県内の感染症指定医療機関等と連携して取り組んでおります。
 具体的には、不安を抱える県民に対応するため、県内各保健所に24時間対応の相談窓口を設置し、相談内容により医療が必要と判断する場合には、県内の感染症指定医療機関等に設置する接触者外来に誘導し、検査の必要性を判断しております。
 また、検査の結果、新型コロナウイルス感染症と診断された場合は、直ちに県内の感染症指定医療機関に入院させるとともに、積極的疫学調査を通じて、濃厚接触者等を特定し、さらなる感染拡大の防止に全力を挙げて取り組んでいるところではございます。
 加えて、中国人観光客が宿泊していたホテルの従業員や周辺の飲食店をはじめ商業施設を広く訪問いたしまして、来店の状況や従業員の健康状態について、継続的に聞き取りを行っておりますが、今までたくさん聞き取りを行ったわけでございますけれども、感染の疑いのあるような情報提供は全くございませんでした。
 また、原因不明の肺炎所見がある場合は、全て報告していただいて、県が判断した上で検査対象としております。これまでに検査した中で陽性となったのは、もう既に対応している1件しかございません。
 こうした状況から、今のところ、極めて限定的な発生にとどまっているというふうに推察されるものですから、県民の皆様は過剰に心配しないで、ふだんどおりの生活をしていただければよろしいかというふうに思っております。
 今後も引き続き、県民の皆さんに常に正確な情報を提供いたしまして、対策の方針をお伝えするとともに、医療機関など関係者の御協力を得ながら一日も早く今回の感染症が収束するように陣頭指揮を執っていきたいと考えております。
 次に、第2の県内の観光をはじめとする事業者への対策でございますけれども、新型コロナウイルス感染症の発生で、中国本土からの団体旅行商品等の販売が事実上禁止されたということから、中国からの観光客が急速に減少をいたしました。
 また、日本国内でも全国的な旅行控えが始まったという中で、和歌山県内では、この感染症による感染者が確認されたことによりまして、県内の宿泊施設では、予約がキャンセルされたり、あるいは春の行楽シーズンの予約も鈍っている、そういうような影響が出ているというふうに聞いておりまして、これも徹底的にヒアリングをしているところでございます。
 一方、製造業におきましては、中国に工場や現地法人のある企業では、中国当局の方針によって休業となったり、また、中国に生産委託や部品を頼っている企業では、既に若干の生産遅延が発生しているものの、今のところ総じて大きな影響は出ていないというふうに聞いておりますけれども、今後、このような状況が長く続けば、経営不振に陥る企業が出てくるおそれが十分にあると思います。
 そのため、県庁及び県内経済団体に経営相談窓口を設置するとともに、2月1日から全国に先駆けて、事業者の資金需要に迅速に対応できるよう、県融資制度の要件である売上げ等の減少実績期間を短縮したところです。すなわち、一月売上げが減少したということだけで、以下は見通しということでこの融資の対象にしますから、どんどん言ってきてくださいというふうにアナウンスをしているところでございます。
 この制度は融資条件が利率1.4%以内、融資限度額が8000万円以内となっておりまして、県制度融資の対象であれば業種に制限がなく活用いただけます。
 さらに、県内金融機関に対しては、企業の実績に応じて柔軟に対応するよう要請したところであります。
 これに引き続き、国においては、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策として、影響のある事業者に対して、セーフティネット保証等による徹底的な資金繰り支援や、設備投資や販路開拓等の既存補助金の優先的支援を行うことなどが閣議決定されたところでございまして、これからどんどん始まっていきます。県としては、融資条件が年1.2%以内、通常の融資限度額とは別枠でさらに8000万円以内の保証を受けられる同保証4号の活用が可能となるように、県内商工団体等と連携して状況調査を行い、国に要請を行っていきたいというふうに思っております。
 引き続き、県内企業への影響を注視しながら、国、県等の施策を総動員して、風評被害など、県内経済への影響を最大限に食い止めるよう努めるとともに、この感染症の鎮静化の見通しが確認できた時期に、県内への観光客を一刻も早く取り戻すため、国内及び海外において大々的な観光プロモーション等を実施したいと思っております。
 今後も、感染の拡大防止と早期の収束、県内事業者への支援、これを2本柱として、県庁をはじめ関係機関が一丸となって取り組んでいくと思っておりますが、既に県民や県内事業者の皆さんからの御厚意によりまして、在庫が不足している消毒液やマスク、また、空気清浄機といったものまで既に御提供頂くなどがございまして、御厚意に感謝をしております。和歌山の方々の善意を大変誇りに思う次第であります。県庁、県民が一体となって、オール和歌山でこの難局を乗り越えていきたいと考えております。
〇議長(岸本 健君) 尾﨑太郎君。
  〔尾﨑太郎君、登壇〕
〇尾﨑太郎君 岸本議長を先頭に、我々県議会も協力を惜しみませんので、当局におかれましては、健康に留意をされ、万全の対策を講じられるようお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。(拍手)
〇議長(岸本 健君) 以上で、尾﨑太郎君の緊急質問が終了いたしました。
 お諮りいたします。2月21日は議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(岸本 健君) 御異議なしと認めます。よって、2月21日は休会とすることに決定いたしました。
 次会は2月25日定刻より会議を開き、補正予算等議案議案第18号から議案第33号まで、議案第73号及び議案第75号を日程といたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前11時26分散会

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