令和2年4月28日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

令和2年4月28日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

 今日は、大変痛ましい事例が出ました。橋本保健所管内の60代男性が亡くなって発見されましたが、検死の結果、新型コロナウイルス性肺炎と、検死官が判定しています。

 この方は、橋本保健所管内に1人で住んでおられました。ご職業は農業です。別居家族2名、別居親族が2名います。

 4月17日の農作業の時に、ちょっと体調が悪いと、本人あるいは近所の方も思っていたという話が、調査の結果で分かっています。

 4月19日に、別居家族、別居親族に対して体調不良の連絡があり、別居親族2人が、マスクを着用してお見舞いに行き、2、3分程度で帰宅したらしいです。このときは、多分そんなに重症ではなかったと思われます。

 4月26日に、知人と別居親族1人が本人宅を訪問したら、亡くなっていることが分かり、すぐに警察へ電話をされました。その際に本人に熱があったと言ったので、ひょっとしたらコロナかもしれないと検死の方が思われ、厳重な防護体制で見に行ったそうです。それで、保健所が検体を採取し、PCR検査の結果、陽性が判明しました。

 関係者としては、別居親族2人と知人1人が、濃厚かは別にして、少し調べる必要があると考えており、これから調べます。それから、少し用事等に出歩いた先の状況をよく確認して、検査、または観察調査をします。

 医療機関の観点からも調べましたが、17日ないし19日からずっとお医者さんに行っていません。我々としては、お医者さんに行けば良かったと思います。なぜ行かなかったのかは、亡くなっているから分かりません。

 和歌山県では、こういうことになったら困るので、ちゃんとかかりつけ医などに行ったら、少なくとも本当に危ない可能性があるかどうかは診てくれて、きちんと対応してくれます。ですから、我慢して家にいて、こんな状況になることだけは、皆さんやめてください。

次に、デイサービスセンターの関係では、4月1日以降の利用者19名のうち、残りの1名の陰性を確認しました。3月26日、28日の利用者3名は、検体採取の調整中です。27番の2の方が、酸素投与が必要になりました。現在、ICUに入っておられませんが、基礎疾患がありご高齢ですので、要注意だと思います。

 和歌山県立医科大学附属病院紀北分院の関係は、29番の3の接触者12名を検査し、11名が陰性、1名が保留で再検査になっています。

 病院の再開は、現在、5月8日を目標にしています。

30番の関係で、JR橋本駅の10名は、すでに検体採取が済んでおり、2名の陰性を確認しております。

また、最近の例で、クリニックの看護師さんが感染された。こういう方に対して親族も含めて、いじめ的な誹謗中傷があるそうです。それはとてもいけないことだと思いますので、ぜひ止めてもらいたい。

さらに、帰国者、帰省者、転勤者登録ダイヤルに登録された人は、1406人になりました。

(遺体から感染しないための対応についての質問に対し)

 ご遺体から、接触感染という意味でリスクはあると思います。飛散しないように、きっちりと袋にちゃんと収納し消毒するという手順が、一応のルールです。ご遺体に触れる葬祭業や医療関係者は、ご遺体から感染しないために、国の基本的なマニュアルに沿って対応しています。

(橋本保健所管内の感染状況に対する認識についての質問に対し)

 橋本保健所管内が特に危ないと思っていません。和歌山市でも出たりしますし、ゴールデンウイークで多くの方が県内に入ってこられたら、南の方だって安泰とは言えない。従って、県全体でかなり危険度が高まっているという認識です。もちろん、現状で、東京や大阪のようになってはいない。ただ、3月の頃に比べれば、明らかに危険度は高まっていると認識しています。

(医療体制は大丈夫かとの質問に対し)

 医療体制は、患者さんが1人ずつ出ても、医師の疲弊などを考えなければ、感染症指定病床と肺結核の指定病床だけで、全員収容が出来ます。さらに、将来に備えて、少しずつ一般病床を感染病床化し、じわじわと増やしています。従って、今は陽性患者を、病院に入院させることが出来ない状況ではない。まだ大丈夫です。

 ただ、和歌山県の病床数の容量はそんなに高くないので、たくさんの患者さんが一遍に毎日毎日出ると、あっという間に危険水準になる可能性があります。段階に応じた解決方法をする限りは、それでも大丈夫ですが、それよりもっと増えて、治った人をホテルに出すことで病床を空けて、次の陽性患者を入れることすら出来なくなった状態になれば、大変な事になります。

 なお、入院対応は、医療圏を独立して運用しようとは思っていません。病院によって高度な医療が加えられるとか、この人は心配だから他病院へ移しておくなどは、技監が全体を見ながらやりくりをしています。

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