スポーツ偉人伝 湯元健一


湯元健一の写真
レスリング競技
(フリースタイル60kg)競技者
1984(昭和59年)生
湯元 健一
( ゆもと けんいち )
 
 和歌山県和歌山市で生まれ育つ。和歌山市立西脇小学校3年生の時、元レスリング選手であった父の勧めで、双子の弟、進一と一緒に和歌山ジュニアレスリングクラブでレスリングを始める。小学校時代は、全国大会などで目立った成績は残していないが、中学校時代に全国中学生レスリング選手権大会において3年生で第2位と頭角を現す。和歌山県立和歌山工業高等学校に進学し、2年生で全国高校選抜大会優勝、3年生でインターハイ優勝、国体で2位と全国でトップレベルの選手となり、日本体育大学へ進学。3年生で全日本選抜選手権大会で優勝し、世界選手権大会の日本代表となり出場。この年に全日本選手権大会を制し名実ともに日本を代表する選手に成長した。4年時には、国体に和歌山県代表として出場し、双子の弟、進一選手と同時優勝を飾り、全日本選手権大会を2連覇した。大学卒業後、日本体育大学助手として勤務し、大学生の指導にも携わりながら、自分の夢であるオリンピック出場を目指し、日々厳しい練習に取り組んだ。北京オリンピック最終予選に出場し、出場権を獲得。日本代表に選ばれ見事オリンピック出場を果たした。オリンピックでは1回戦、2回戦と順調に勝ち進んだが、準決勝で惜しくも敗退し、意気消沈していた。3位決定戦に向けて双子の弟、進一選手から「得意技のアンクルホールドで決めろ」とアドバイスを受け、精神的に吹っ切れた健一選手は、キルギスの選手と対戦し、得意技であるアンクルホールドを決め、銅メダルを獲得した。
 2012年に開催されたロンドンオリンピックには、双子の弟、進一選手と日本レスリング史上初となる同時出場を果たした。健一選手は、ロンドンオリンピックでは惜しくも3位決定戦で敗退し5位となったが進一選手は見事銅メダルを獲得。日本オリンピック史上初となる双子でのオリンピック銅メダリストとなった。