スポーツ偉人伝 井手 雅視

井手さん

氏名   井手 雅視(いで まさみ)

生年   1948年(昭和23年)生

競技   相撲

区分   指導者

 昭和23年、熊本県熊本市に生まれる。

 相撲愛好家の父親の影響を受け、熊本農業高校に進学し相撲を始める。高校時代には国体、インターハイ等全ての全国大会において団体優勝を果たす。昭和42年に法政大学に進学。東日本学生選手権では1年生ながら法政大学初の団体優勝に貢献する。昭和46年に和歌山県庁に奉職し、同年の和歌山国体では団体優勝の一翼を担う。その後、現役選手として不屈の闘志と、人の数倍にも及ぶ稽古量で団体11回、個人3回の優勝を果たし、昭和57年和歌山県庁相撲部の監督に就任する。

 現役時代よりの稽古に対する厳しい姿勢と勝負への執念を部員達に指導し、監督就任翌年の昭和58年より、「全日本実業団相撲選手権大会」に於いて前人未踏の十三連覇を達成。監督交代翌年優勝を加え14年間連続「実業団相撲日本一」というアマチュア相撲界の歴史に残る最強チームを作り上げた。また国民体育大会に於いても、群馬・滋賀国体の総合優勝、沖縄・京都・北海道国体で成年男子三連覇を始め、監督時代の全国大会での優勝は14年間で、団体優勝38回、個人優勝24回に達する。当時、大相撲の十両力士が県庁相撲部に稽古に来たが、部員達に一番も勝てなかったという。まさに、相撲の真髄である「心・技・体」の鍛錬と勝負に対する執念を「徹頭徹尾」徹底した賜であったといえよう。日本相撲選手権大会・国民体育大会相撲競技の審判長等を務め、日本相撲連盟理事、日本実業団相撲連盟顧問等、多くの役職に就く。

 昭和55年、和歌山県スポーツ顕彰受賞、平成8年和歌山県スポーツ優秀指導者賞、平成19年財団法人日本体育協会会長賞を受賞。

 和歌山県相撲連盟副理事長、副会長、会長を歴任し、アマチュア相撲界の発展と和歌山県の後進の指導育成に努めている。