県議会の活動

議 事 日 程 第六号 平成九年三月十四日(金曜日)
   午前十時開議
 第一 議案第一号から議案第八十七号まで(質疑)
 第二 一般質問
会議に付した事件
 一 議案第一号から議案第八十七号まで(質疑)
 二 一般質問
出 席 議 員(四十六人)
 1 番 大 沢 広太郎
 2 番 木 下 善 之
 3 番 小 川  武
 4 番 吉 井 和 視
 5 番 下 川 俊 樹
 6 番 井 出 益 弘
 7 番 藁 科 義 清
 8 番 門  三佐博
 9 番 永 井 佑 治
 10 番 新 島  雄
 11 番 向 井 嘉久藏
 12 番 佐 田 頴 一
 14 番 阪 部 菊 雄
 15 番 西 本 長 弘
 16 番 馬 頭 哲 弥
 17 番 谷  洋 一
 18 番 山 下 直 也
 19 番 高 瀬 勝 助
 20 番 上 野 哲 弘
 21 番 堀 本 隆 男
 22 番 宇治田 栄 蔵
 23 番 宗  正 彦
 24 番 橋 本  進
 25 番 神 出 政 巳
 26 番 玉 置 公 良
 27 番 松 本 泰 造
 28 番 東 山 昭 久
 29 番 尾 崎 要 二
 30 番 野見山  海
 31 番 木 下 秀 男
 32 番 町 田  亘
 33 番 中 山  豊
 34 番 井 谷  勲
 35 番 鶴 田 至 弘
 36 番 森  正 樹
 37 番 村 岡 キミ子
 38 番 新 田 和 弘
 39 番 平 越 孝 哉
 40 番 森 本 明 雄
 41 番 長 坂 隆 司
 42 番 冨 安 民 浩
 43 番 飯 田 敬 文
 44 番 中 村 裕 一
 45 番 松 本 貞 次
 46 番 大 江 康 弘
 47 番 和 田 正 人
欠 席 議 員(一人)
 13 番 和 田 正 一
説明のため出席した者
 知 事 西 口  勇
 副知事 山 下  茂
 出納長 高 瀬 芳 彦
 知事公室長 野 見 典 展
 総務部長 中 山 次 郎
 企画部長 藤 谷 茂 樹
 生活文化部長 中 村 協 二
 福祉保健部長 小 西  悟
 商工労働部長 日 根 紀 男
 農林水産部長 平 松 俊 次
 土木部長 長 沢 小太郎
 企業局長 佐 野 萬瑳義
 教育委員会委員 目 黒 威 徳
 教育長 西 川 時千代
 公安委員会委員 高 垣  宏
 警察本部長 青 山 幸 恭
 人事委員会委員長
   若 林 弘 澄
 代表監査委員 宮 市 武 彦
 選挙管理委員会委員長
   谷 口 庄 一
 医科大学学長 山 本 博 之
 以下、各部局次長・事務局長・財政課長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長 西 畑 彰 久
 次 長 中 西 俊 二
 議事課長 佐 竹 欣 司
 議事課副課長 島  光 正
 議事班長 松 谷 秋 男
 議事課主査 山 本 保 誠
 議事課主事 大 浦 達 司
 総務課長 塩 路 義 和
 調査課長 湊  孝太郎
 (速記担当者)
 議事課主任 吉 川 欽 二
 議事課主査 鎌 田  繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時四分開議
○議長(町田 亘君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(町田 亘君) この際、報告いたします。
 お手元に配付のとおり、監査委員から監査の結果報告及び現金出納検査の結果報告がありました。
 以上、報告いたします。
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 【日程第一 議案第一号から議案第八十七号まで】
 【日程第二 一般質問】
○議長(町田 亘君) 日程第一、議案第一号から議案第八十七号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 19番高瀬勝助君。
 〔高瀬勝助君、登壇〕(拍手)
○高瀬勝助君 おはようございます。議長にお許しをいただきましたので、質問を始めます。
 私は、本県の自然を活用したスポーツイベントの開催と振興、自然と歴史・文化を活用した観光振興、喜の国エンゼルプランの内容と進捗状況、和歌山下津港周辺の道路整備、携帯電話使用による交通事故問題の五点につきまして、質問をさせていただきます。
 まず初めに、本県の自然を生かしたスポーツイベントの開催と振興についてお尋ねをいたします。
 和歌山県は、「空青し山青し海青し」と言われるように、豊かな自然に恵まれたところでございます。特に、紀南へ伸びる海岸線の景観は、いつ見ても心を洗われます。県外の観光客からは、このすばらしい景観を目にしたとき思わず感嘆の声が聞かれるほどであり、この豊かな自然は本県が全国、いや世界にアピールできるすばらしい財産であると思っております。
 さて、二十世紀は科学技術が目覚ましい発展を遂げ、人々の生活は向上し、高度の文明が花開いた時代でございます。しかし、一方では、日常生活の利便性や物質の豊かさに目を奪われ、人と人とのつながりや生きていることのあかしとしての充実感や満足感が希薄になり、いろいろな弊害がもたらされているところでもあります。したがって、来るべき二十一世紀は、人間としての生き方、心のあり方が問われる時代になってくるのではないかと言われております。こうした状況の中で、今盛んに言われている自然との共生という考え方も生まれてきたのではないでしょうか。
 そこで私は、豊かな自然に恵まれた本県をこうした背景の中でさらに飛躍発展させるために、アウトドアスポーツの振興といった観点からお伺いしたいと思います。
 一口にアウトドアスポーツと言いましても、ウオータースポーツ、スカイスポーツ、陸上・山岳・森林スポーツ、雪上・氷上スポーツなど、実に多くの種目があり、現在、全国各地で取り上げられているその数はおよそ四十から五十種目にも上っているそうでございます。
 本県におきましても、豊かな自然を生かしたさまざまなスポーツが展開されており、県内はもちろん県外からも、年を追うごとに多くの参加者でにぎわっています。私の知る限りでは、本県では、熊野古道のウオークラリーやハイキング、打田町のハングライダー、串本町のスキューバダイビング、また古座川や熊野川でのカヌー、さらに和歌浦湾のヨットやサーフィン等々、地域に定着したアウトドアスポーツが多くございます。また、スポーツイベントといたしましては、第三回スポーツ・レクリエーション祭を開催した折に潮岬でマリンブルーマラソンが開催されておりますし、平成六年にマリーナシティにおいて世界リゾート博を開催した際に世界レーザー級のヨット選手権大会が開催されるなどの貴重な実績も持っています。
 このように、本県の豊かな自然のもとで行われる各種スポーツは、参加されたスポーツ愛好者の楽しみや喜びだけでなく、その舞台となる開催市町村にはもちろんのこと、いろいろな意味で本県全体の活性化につながるものであると思っております。聞くところによりますと、本県では第二回全国アウトドアスポーツフェアを開催するとのことでございますが、この大会の成功にひとつ全力を挙げて取り組んでいただくとともに、この際、本県の豊かな自然を活用したアウトドアスポーツの振興について、教育長の見解をお伺いいたしたいと思います。
 次に、豊かな自然と伝統ある歴史と文化を生かした観光施策について伺います。
 本県は、先ほども申しましたように、豊かな自然を有するとともに貴重な文化財を保有しており、指定文化財で国指定が四百二十三件、県指定が五百七件、市町村指定が九百九十七件となっているとのことでございます。また、歴史の道に選定されています熊野古道には、県外からも多くの人々が訪れております。県においては、このような地域の歴史や文化を保護し活用していくためにさまざまな施策を展開しておられますが、あわせて全国に本県の自然や歴史を一層理解していただくためにも、広く本県の観光施策の中で位置づけることが必要であると考えております。世界リゾート博では予想以上に県外から多くの観光客が来られましたが、その後、本県を訪れる観光客の動向についての現状と課題をどのように考えておられるか、また本県の観光振興の基本的な方向について、商工労働部長にお伺いをいたします。
 続きまして、喜の国エンゼルプランについてお尋ねをいたします。
 児童福祉法は昭和二十二年に制定され、五十年目の節目を迎えようとしております。法が制定された当時、十八歳未満の子供の数は三千三百万人と全人口の四〇%程度を占めていたものが、現在では二千五百万人と二〇%程度に減少してきております。こうした我が国の急速な少子化の進行は、平成七年の合計特殊出生率──これは一人の女性が生涯に産む子供の数ですが──の数字が史上最低の一・四三人を記録いたしました。これは、欧米諸国と比較しても極めて低い水準であります。
 戦後間もなく制定されました児童福祉法にうたわれています、子供は歴史の希望として心身とも健やかに生まれ、育成しなければならないという基本的な理念は、二十一世紀を迎えようとする今日でも変わりはございません。このように基本理念は変わらずとも、少子化の進行や夫婦共働きの一般化、家庭と地域の子育て機能が低下したことなど、児童を取り巻く環境の変化に児童福祉法が対応できるよう、今国会に一部改正の法案が提出されているとのことです。
 本県におきましても、平成七年の出生数は九千八百七十九人で、昨年の一万百五十二人より二百七十三人下回っており、合計特殊出生率も昨年の一・五二から本年は一・五一と、さらに厳しい数値になっています。
 私は、昨年の三月の本会議におきまして、本県の少子化の現状と社会に与える影響を懸念し、社会全体で取り組まなければならない課題であるが、行政の積極的な取り組みも重要であると考え、少子化への対策と特別保育の充実について質問をいたしました。それに対し、平成八年度に福祉、保健、医療、労働、住宅、教育等、各分野が連携を図り子育て支援をする喜の国エンゼルプランを策定するとの答弁がございました。国のエンゼルプランは、おおむね十年の期間とし、社会全体における子育て支援策を総合的、計画的に推進し、その中でも特に緊急を要する保育対策などについて緊急保育対策等五カ年事業として重点的に整備をするため、具体的な数値目標を掲げたものとなっています。
 しかしながら、昨年十月二十八日付の日本経済新聞一面トップで、厚生省では緊急保育対策等五カ年事業の一九九九年度末の目標達成を断念した、これは担い手不足や自治体の財政難から九七年度末で目標の二割程度しか具体化できない事業が多いためで、九七年度にも規模を縮小した新計画を作成するとの報道がなされました。景気が回復基調にあるとはいえ、県や市町村も財政的には大変厳しい状況が続いています。こうした状況の中で、本県の計画である喜の国エンゼルプランについて幾つかお尋ねをしたいと思います。
 一点目として、喜の国エンゼルプランの内容はどのようなものと考えておられるか、また策定の進捗状況はどうか。なお、策定に当たっては子育て中の保護者の意向が反映されたものになっているのかどうか。特に、緊急保育対策等五カ年事業を推進するためには事業実施者である市町村の考えが重要であり、市町村の意向が反映されたものでなくてはならないと考えていますが、こうした内容の計画となっているのか。
 二点目として、このプランを今後どのように推進、展開していこうとされているのか。
 三点目として、子供が健やかに生まれ育つ環境づくりについてはそれぞれの地域における取り組みが大事であると思いますが、市町村におけるエンゼルプラン策定の取り組み状況はどうなっているのか。
 以上三点、福祉保健部長にお尋ねいたします。
 続きまして、和歌山下津港周辺の道路整備についてお尋ねをいたします。
 まず初めに、紀の川右岸のインターから河口付近までの自動車専用道路等の整備についてお尋ねいたします。
 和歌山市は、本年四月より中核都市に移行いたします。和歌山市は人口四十万人の城下町ですが、大阪府南部や那賀郡、海南市、有田地方以北の経済文化面における拠点都市となっているほか、昨年春には高速道路が御坊まで南伸し、六十万人もしくは七十万人の人口を抱える経済文化圏都市と言っても過言ではありません。ハイウエーが整備され、御坊インターまで四十五分程度で来ることができるといった便利な時代となりました。
 しかしながら、和歌山市における朝夕のラッシュを見ますと、和歌山インターを出てから県庁まで三十分もしくは三十五分余り要するほか、河西地区の松江方面へ向かってハンドルを握りますと、和歌山インターからは一時間から一時間半もかかってしまう現状です。
 この和歌山市における大型プロジェクトを見ますと、西防沖の埋立地にLNG基地とサテライト型基地等の計画が示されています。また、大阪湾の玄関口に位置し、絶好の立地条件に恵まれている和歌山下津港につきましては、県当局におかれましてもベイフロンティア構想の中核港湾として整備促進するため整備計画を大幅に見直しすると聞いていますが、さきのような交通渋滞が生じている陸上交通アクセスでは港湾整備計画のアキレス腱となっていることは、皆様もご承知のとおりであります。もしサテライト型物流基地や和歌山下津港が整備されれば、コンテナ貨物の量も必然的に増加し、トレーラーや大型トラックの交通も大きく増加するのは間違いないと思います。
 昨年二月議会の一般質問において企画部長は、サテライト基地は高速道路等の交通結節点に五十ヘクタール程度の適地が得られること、十分な物流ニーズがあること等々の条件が整備される必要があるが、現状では遺憾ながら和歌山市内においてこれらの条件を満たす状況にはない、しかし本県の将来にとって物流政策は重要な課題であると認識しており、今後も関係者らとの意見交換をするなどして物流拠点の整備を多角的に検討したいと答弁されています。
 また土木部長も、西防波堤埋立地から背後の幹線道路への接続が重要な課題であると認識している、このため現港湾計画に位置づけられている臨港道路・紀の川右岸線をできるだけ早期に整備する必要があると考えている、紀の川河口大橋と紀の川右岸線の接続についてルート案を検討しており、和歌山下津港の本港区及び北港区と周辺地域を結ぶ臨港道路のネットワークや京奈和自動車道等へのアクセスについて検討を行っていると、交通体系に積極的な答弁をされています。
 その意味で、私は第二阪和につきましても非常に重要な道路と考えております。現在、用地買収も相当進んでいると聞いていますが、進捗状況等、現状はどのようになっているのでしょう。
このように交通体系整備に積極的な答弁をされていますが、ここで一つのデータをご紹介いたします。これは、道路関係の整備について、平成七年七月から、予定も含め平成九年三月までの記念式典を伴った竣工式の開催状況を調べたものですが、記念式典を伴った竣工式は計十五件のうち、紀南地方が十件に対し、和歌山市では昨年十二月六日に行われた和歌山橋本線吉礼バイパスの竣工式一件のみと、非常に寂しい状況でございます。このことを考えてみますと、和歌山市は地価が高く用地買収が大変難しいという点が第一に挙げられると思います。しかし、物流基地等の整備計画は着実に進みつつあり、しかも観光地・和歌浦を持つ和歌山下津港周辺においては、トレーラーや大型トラックが頻繁に往来するようになりますと、和歌浦のイメージダウンは必至であります。
現在、紀の川大堰の建設が急ピッチで進められています。この工事のため、工事用車両専用道路が紀の川右岸側の河川敷に河口から建設現場まで敷かれています。過去に先輩議員が県道を通る北島橋や六十谷橋の交通渋滞緩和策として、橋の下を通り一部河川敷を利用するようにしたらどうかということで建設省に強く働きかけたという経緯がございます。しかし、建設省からは前向きな回答は得られなかったように伺っています。結局、建設省は工事用車両専用道路のみを設けるということが現状でございます。
 私は、この河川敷を利用した、以前から各方面より要望の強い近畿自動車道の和歌山インターに直結する自動車道専用道路の建設が必要不可欠であると確信をいたしております。平成三年十二月議会において、同僚議員が京奈和自動車道の和歌山延伸に伴う北インターの設置について質問されましたが、当時の土木部長は、技術的、制度的に非常に難しい面もあるが、紀の川右岸のインター設置は必要と考えているので、建設省に検討を働きかけていきたいと思っていると答弁されています。この答弁から既に五年が経過いたしております。機は熟してきたかと思っていますが、これらの点に関しての土木部長の見解をお伺いいたします。
 次に、シーサイドロードの具体化についてお尋ねをいたします。
 「道の仮谷」と言われました仮谷前知事が、紀の川河口大橋が完成した際、無料にするか有料にするか随分考えられ、県議会の先輩議員や経済界、さらにマスコミ関係者にも意見を聞かれたと伺っています。結局、工事費が多額を要したこともあり、乗用車で百円徴収するということになりました。この河口大橋は、付近住民また国道二十六号線や大浦街道の渋滞を避けるドライバーには重宝されているようです。しかし、この河口大橋は幹線道路網を結ぶ本来の橋の役目を果たしていないのではないかと私は考えています。
 そこで、和歌山市内の道路整備計画の中に紀淡海峡ルートを基点とするシーサイドロード計画がございますが、まだ具体化されているものではございません。河口大橋から河西地区の松江・西脇方面、さらにコスモパークや加太地区へ通ずるシーサイドロードの具体化が何よりも必要であると考えています。和歌山市では、市道市駅小倉線や湊神前線がなかなか延伸整備されないという状況の中、新たな発想とアイデアを絞った道路整備が大事であると思います。先ほどの北インターから河口付近までの自動車専用道路等の整備とあわせ、シーサイドロードの具体化により和歌山インターから県庁、和歌山南港に至る和歌山港線や国体道路における交通の円滑化を図ることができるほか、和歌浦や加太の観光振興にも大きなメリットがあると考えていますが、土木部長の見解をお伺いいたしたいと思います。
 最後に、携帯電話の使用による交通事故の問題について質問をいたします。
 本年三月八日付の朝日新聞によりますと、携帯電話と簡易型携帯電話いわゆるPHSの加入数が二月末現在の速報値で計二千五百二十万台に上ったと郵政省のまとめでわかったとの報道がありました。普及率は二〇・二%となり、国民の五人に一人が携帯を持つ本格的な携帯電話時代に突入したと、その記事にありました。
 私は昨年三月の一般質問におきまして、携帯電話の使用マナーと医療機器に対する影響やその対策について質問をいたしました。今回は、自動車運転中に携帯電話を使用すると、ふだんの運転時に比べて交通事故を引き起こす確率が四倍にもなる──この四倍という数字は、酒気帯び運転時における交通事故の確率に匹敵する──といった点についてお尋ねをしたいと思います。
 危険度が四倍になるというデータは先月十四日付の産経新聞にワシントン発共同電の記事として紹介されていたもので、その記事によりますと、この倍率はカナダ・トロント大学のドナルド・リデルメイヤー博士らの研究グループが医学誌に発表したものです。この研究は、車を運転中に携帯電話を使う習慣がある人で一定の期間中に事故を起こしたドライバー男女合わせて約七百人を対象に、事故と通話との関係を調べたというものです。
 この種の事故を時代という点から振り返ってみますと、我が国の社会は豊かで便利になったということを実感いたします。三十年前の日本では千八百ccや二千ccのセドリックやクラウンといえば高級車で、その当時の車には今では当たり前となったクーラー車やパワーステアリング車などは余りありませんでした。ところが、今では二千五百ccや三千ccクラスの車が乗用車の主流となるという傾向にあり、豊かさというか、ぜいたくとも言える時代となってきました。カーナビゲーションやカーテレビなどの電子機器もふんだんに備えられ、携帯電話とともに、これらの電子機器の操作中に交通事故を引き起こすケースも目立ってきています。こういった便利さや高級化は危険とも隣り合わせとなっています。
 昨年七月から九月までの三カ月間に、全国で携帯電話が原因となった交通死亡事故が発生しています。幸い本県では死亡事故は発生していませんが、人の命はお金では買えないということをこの場できちんと確認しておきたいと思います。
 携帯電話による交通事故につきましては、携帯電話が猛スピードで普及しているため、警察庁も急遽、昨年六月から全国の都道府県警察に指示し統計を取り始めたばかりで、現時点では余り詳しいデータはないとのことでございます。本県では、警察庁の指示により昨年六月から統計を取り始めておられるようですが、それによりますと、昨年六月から本年一月末までに携帯電話が原因とされる交通事故が二十件発生しているほかカーナビゲーション操作中の人身事故が一件発生し、死者はないものの二十二人の方がけがをされています。この二十一件の事故のうち特に目立つものとしては、追突事故が十七件あるほか、二十歳代の若者ドライバーの事故が九件となっています。
 携帯電話は運転の際に電源を切っておくのがベターだと思いますが、高速道路や交通量の多い道路では走行時の使用禁止措置を法制化、罰則化してはどうかとの声もあります。この点については、携帯電話の普及以前にカー無線やトランシーバーが頻繁に使われ、これらの法規制もなかったため、携帯電話に関する法規制は非常に難しいという問題があると思いますが、県警本部ではこれらの事故防止策についてどのように取り組まれているのか、お尋ねしたいと思います。
 また、さきの記事では、片手運転やフリーハンドでも事故の確率は関係ないとされていますが、私の知り合いに、緊急連絡時に備えて車を運転するときはイヤホンマイクをつけてフリーハンドで運転している人がおります。このイヤホンマイクは片手運転時に比べ危険度はかなり少なくなると話しておられましたが、フリーハンド運転の効果やデータについても調査されたらいかがなものでしょうか。この点の取り組みについてお伺いしたいと思います。
 以上、県警本部長の答弁を願います。
 以上で、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(町田 亘君) ただいまの高瀬勝助君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 商工労働部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○商工労働部長(日根紀男君) 本県の自然と歴史・文化を生かした観光振興についてでございます。
 本県の観光客数は、平成七年、初めて三千万人を突破いたしました。平成八年については現在集計中で、病原性大腸菌O157の発生等によって夏場は落ち込みましたものの、南紀白浜空港のジェット化開港、湯浅御坊道路の開通、JR西日本の新型特急オーシャンアロー号の導入などによりアクセスが着実に整備されてきたことから、ほぼ平成七年並みとなる見通しでありますが、宿泊客数については近年、横ばいとなっております。また、観光ニーズにつきましても、単に周遊だけではなくて、アウトドア、自然志向など多種多様となっております。
 このため、既存の観光地もリゾート的な機能をあわせ持つことや宿泊機能の多様化などを進め、ホスピタリティーの向上を図りながら宿泊客をいかに伸ばしていくかが課題となっております。今後は、議員お話しのように、六百キロに及ぶ変化に富んだ海岸線や高野、熊野など、地域の自然や歴史・文化と触れ合い、心の豊かさが享受できるよう、本県の持つ特色ある資源を生かした観光振興に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○議長(町田 亘君) 福祉保健部長小西 悟君。
 〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 高瀬議員ご質問の、喜の国エンゼルプランの三点についてお答えをいたします。
 喜の国エンゼルプランは、子供を産みたい人が安心して産み、育てられる環境、また子供自身が健やかに育つ環境を長期的かつ総合的に推進するため、平成九年度を初年度とした十八年度までの十年間の子育て環境づくり施策の方向性を示すプランであり、今年度末の策定に向け鋭意努力をしているところでございます。
 特に、緊急に実施する必要がある保育対策につきましては、平成十三年度を目標年次とした緊急保育対策等五カ年事業の目標数値を設定するため、子育てサービスの利用状況・意向調査及び市町村の施策意向調査を実施したところでございます。これらの調査結果をエンゼルプランに反映してまいります。
 次にプランの展開についてでございますが、基本目標である子育て環境づくりについての社会的な啓発、子育てと仕事の両立支援、子育て家庭への支援、子育てに優しい地域環境の整備、ゆとりある教育の推進及び推進体制の整備の六項目の施策を、今後、市町村等関係機関との一層の連携を図りながら、家庭や地域社会、企業等の理解と協力を得て進めてまいりたいと考えてございます。
 次に市町村における取り組み状況でございますが、本年度、和歌山市と上富田町でエンゼルプランを策定中でございます。今後、策定検討中の十八市町村及び他の市町村に対しましても強く策定を働きかけ、子供が健やかに生まれ育つ環境づくりを積極的に推進してまいります。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 土木部長長沢小太郎君。
 〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 和歌山下津港の道路アクセスについてのご質問にお答えいたします。
 まず、紀の川右岸のインターから河口付近までの自動車専用道路等の整備についてでございますが、和歌山下津港はベイフロンティア構想の中核を形成する重要な港湾であり、高速道路と連結するアクセス道路の整備が不可欠と考えております。このため、臨港道路紀の川右岸線、さらに都市計画道路善明寺湊線を経て第二阪和国道に通じるルートを主要道路と考えております。
 このうち、第二阪和国道和歌山北バイパスについては、本年二月末で面積比率にして約七〇%が契約済みとなっており、近く一部工事に着手できる見通しになりました。今後は、次期道路整備五カ年計画内に供用できるよう、国に強く働きかけてまいりたいと考えております。
 また、高速道路との連結については、紀の川右岸インターを視野に入れながら、現在計画中の京奈和自動車道あるいは紀淡連絡道路に円滑に乗り入れできるよう、国に強く働きかけてまいります。
 なお、議員ご提案の紀の川河川敷を利用する件につきましては、過去に北島橋や六十谷橋の交通渋滞緩和策として建設省に働きかけた経緯がございますが、河川管理上の観点から恒久的な道路施設は認められないとのことでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、シーサイドロードの具体化についてでございます。
 紀淡連絡道路を基点とする臨海部の道路計画については、和歌山下津港を通り、新たな臨海線として紀淡連絡道路と結ぶ和歌山環状道路構想が重要であると考えております。この構想は、平成五年に策定された広域道路網マスタープランに位置づけられておりまして、和歌山市内の交通渋滞緩和策として、また和歌山下津港から紀淡連絡道路へのアクセスとして大きな役割を果たすものでございます。さらに、臨海部を通ることから、海の資源に恵まれた和歌浦や加太等の観光振興にも大きなメリットがあると考えております。
 今後、関係機関との協議等、構想の具体化に向けて努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 自然を生かしたスポーツイベントの開催とその振興について、お答えいたします。
 議員ご提言のように、近年、自然との触れ合いを求める人々がふえてきてございます。こうしたことから、今議会にお願いいたしております第二回全国アウトドアスポーツフェアは、本県の恵まれた自然環境と人々のアウトドア志向を結びつけた大会として開催するものでございます。
 このフェアは、本年六月から十月にかけて県内十一市町村で開催し、ヨットやスキューバダイビング、キャンプ、パラグライダーなどを実施する計画であります。特に七月二十五日から三日間、和歌山マリーナシティでのメーンフェスタは、さまざまなアウトドアスポーツの体験教室を初め、世界的なヨットマンである堀江謙一さんの講演や今後のアウトドアスポーツにおける人と自然とのかかわりなどについてのシンポジウムなど、多彩なイベントを実施いたします。参加していただく多くの方々に十分楽しんでいただけるよう、大会の成功に向け、現在、精力的に準備を進めているところでございます。
 このフェアの開催を契機として、県内各地域の特色を生かし、定着しつつあるアウトドアスポーツを実施することによって本県のよさを全国にアピールし、県全体の活性化につなげてまいりたいと考えます。今後、関係団体や市町村等と連携をしながら一層の振興を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 警察本部長青山幸恭君。
 〔青山幸恭君、登壇〕
○警察本部長(青山幸恭君) 高瀬議員の、携帯電話の使用による交通事故の問題についてお答えいたします。
 自動車運転中の携帯電話の使用による交通事故の発生については、急激に増加している携帯電話の普及状況からいたしまして、議員ご指摘のとおり、今後これに関係する重大な交通事故の増加が懸念されるところでございます。
 警察といたしましては、こうした交通事故の発生を防止するため、自動車運転中の携帯電話使用の危険性について広く県民に広報・啓発活動を展開するとともに、特に昨年十月から、運転免許更新時講習の際の教本でございます「交通の方法に関する教則」の中に、運転中は携帯電話を使用しないこと、運転する前に電源を切るなどして呼び出し音が鳴らないようにすることの二点を加え、これに基づいて更新時講習の場や指定自動車教習所等において指導を行い、自動車運転者一人一人の交通マナーの向上を図っているところでございます。
 また、法規制の問題については、現在、警察庁において安全性に関する調査研究等を含めた検討が進められていると聞いてございます。
 いずれにいたしましても、警察としては、交通事故防止のための諸対策について日々全力を挙げて取り組んでいるところでございまして、議員ご提言のフリーハンド運転の効果調査についても、一つのご提案として参考にさせていただきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 19番高瀬勝助君。
○高瀬勝助君 ご答弁ありがとうございました。
 特に、紀の川の河川敷についてはいろいろと議員の間でも議論のあるところですけれども、要は交通渋滞を緩和するのが目的でございます。きょうは西口知事に答弁をお願いするつもりでございましたが、部長の答弁でございましたけれども、少しそんなことから要望として。
 特に和歌山市は、四十万の中で紀の川より北部に住居しておられる方が三分の一ございます。そういうことで、朝夕には、市内の方から北へ向かうのも、また北部から市内へ出るにも大変交通渋滞をして、市内にありながら一時間はかかるというようなラッシュにあるわけです。特に、ご承知のとおり、夕方になると経済センターのところで、和歌山市役所の前から大橋を渡るまでずっと渋滞しているような形がございます。それを何とか、そういう形で両方がうまく交差できるようにということです。
 紀の川には、母なる川ではありますけれども、多くの橋が必要でございます。それで、第二阪和がいよいよ、今お話をいただいたように七〇%の用地買収だとのことで──ただ大阪側がなかなかルート決定をしていないようなお話を伺っておりますけれども──せめて橋だけでもかけて、北と南のつながりを多く持っていただきたい。そんなことから、特に河川敷については、和歌山下津港の物流ということも含めて考えていただきたいなと。
 そんなことから少し調べましたら、徳島県の──徳島県だけではないですけれども──吉野川の下流には、河川の中を専用道路として自動車が走っている部分もございます。これは特例ですけれども、そういう管理道路ではあっても何とか一定的なものができないかと。建設省の所轄で県ではどうしても無理ということで、いろいろ問題もたくさんあるわけですけれども、その辺のところを分けて、県としても国に当たりながら解消をしていただきたい。特に、北側の粉河加太線においても、南北線も東西線も相当な混乱をしてございますので、その辺のことをひとつ、県土木も含めて知事に特にお願いをする次第でございます。
 それから、観光立県ということの中で、和歌山県には三千万ぐらいのそれぞれのお客様が来てくれておるわけです。ちょうど十年前を一〇〇とすると現在は約一二六%ということで、日帰りを含めてお客が三割弱ふえているようですけれども、和歌山の活性化のために、多くの人に来てもらい、またそれによって和歌山に住みたいなというような、自然に恵まれたこの和歌山県を何とか、全国の百分の一県じゃない形で頑張っていくためにも、やはり県政の上で大きなものをしていただきたい。その一端として、アウトドアのそうした開催によって、世界にアピールしたリゾート博のごとく大きく日本の皆さん方に知ってもらうことになればと、そんなことからの観光立県としての発言でございましたけれども、よろしくお願いする次第でございます。
 その二点を申し上げまして、要望として質問を終わります。
○議長(町田 亘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で高瀬勝助君の質問が終了いたしました。
○議長(町田 亘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 6番井出益弘君。
 〔井出益弘君、登壇〕(拍手)
○井出益弘君 おはようございます。
 五日目ともなってきまして、先輩・同僚の皆さんが大変すばらしい、また関心深いご質問を多くされまして、私も四項目とも少なからず重複していることがあります。お聞き苦しい点もあるかと思いますけれども、よく似たことを聞くということは、それだけ関心が高い、あるいはそれだけ何とかせねばならない問題であるということで理解していただき、ひとつできるだけ前向きの答弁を期待して質問を始めます。
 まず、産業廃棄物処理対策と埋め立てについて。これは、和歌山県としての産業廃棄物中間処理用地及び最終処分用地確保の必要性について、問題を後送りにすべきでない現状を認識していただき、その提言を申し上げる次第であります。
 県庁所在地である和歌山市内でも産業廃棄物処理場またはリサイクル場が多くあり、私の近所でも三カ所、収集し、焼却処理や切断・分別処理をしている処理場があります。これらの業者は昔から許可をとって業を営んでおり、産業廃棄物処理業者として県民に貢献してくれているわけであります。産業廃棄物処理場建設なり用地確保について、以前には周辺に民家がなかったり近隣が鉄工所や自動車整備工場であったこともあってか、和歌山市が産業廃棄物処理の許可をしたようですが、このように環境問題が重視され、粉じん、悪臭、煙、廃液散乱、振動、騒音、水質等の公害で、紛争時には何かと当該自治会や関係者が集まり、話し合いを持つことがあります。その場に私も何回となく参加したわけですが、産業廃棄物処理業者の人も、どこか適地があれば移転をし、施設も改善して適正に作業をしたいけれど、ほかへ移るとなるとまずその土地で住民同意が得られないので、苦情があってもお互いに我慢してもらい、ここでやるしかないようであります。
 産業廃棄物中間処理用地や最終処分用地は、行政がつくらなければ民間では不可能と言っても過言ではないぐらいです。行政でつくるといっても、産業廃棄物の内容にもよるかと思いますが、一般的に川の上流地域では下流地域の反対により実現が極めて困難で、最終的には全国的に海、つまり海の埋め立てによる対応を考えるわけであります。
 産業廃棄物処理業の許認可については市の問題でありますが、これらの対応については県行政が積極的に取り組まなければならない問題であります。とりわけ、フェニックス基地は大阪湾内でありますが、あのようなところで、多くの種類の産廃物も含めて埋め立てをする場所として許可が出されたのだから、将来、和歌山県においてもフェニックス基地和歌山版のようなことを考えて、今から取り組んではと提言するものであります。
 和歌山県の海の前方を通過する船、つまり関西流通圏域の基地となるもの、例えばエネルギー基地や通信レーダー基地、貯蔵保管基地とか、適所となるようなものを考え、緑地公園の樹木のグリーンベルトで区切れば、他の埋立地は、幾つかの種の都市再開発用地の確保、都市計画の推進、あわせて港湾の拡張と、機能整備や機能アップが可能になると考えます。埋め立ての許可を受けることは大変困難かと思いますが、このような埋め立てにより海上基地をつくり、そしてその一部に焼却廃材による熱利用の発電や冷却水温水を利用した施設、例えば温水プールやリハビリ用温水プール、その他熱利用施設を併設し、リサイクル業施設の移転や住宅地域でやむなく共存している産廃型施設の移転等により、今後の和歌山県の都市計画づくり、都市環境整備のあり方として早急に取り組む必要性を痛感するものであります。
 どこでも反対され、住民同意が得られない産廃業種、されど、必ずどの県でも対応が必要なものであります。現状のままで問題を県民に残したまま次の世代へ後送りをしてはならないと思います。次に質問する和歌山下津港湾整備のところでもお尋ねしますが、今すぐにでも対応できないか検討をしていただきたいもの、そして将来展望としての対応をするもの等がありましょう。
 平成八年十二月、国土庁計画・調整局編「新しい全国総合開発計画」によりますと、廃棄物・リサイクル対策のところで、廃棄物の量の増大や質の多様化、最終処分場の逼迫等の問題に対応するため、廃棄物の発生抑制、さらに再使用、原材料としての利用、エネルギーとしての利用を進めるとともに、発生した廃棄物についてその適正な処理を行っていく必要がある、このため、廃棄物や建設副産物の種類に応じた資源の回収、利用体制の充実、整備等を図るとともに、リサイクル関連施設、焼却熱利用を考慮した処理施設等の整備を進める、また、地域間の連携、環境の保全を図りつつ最終処分場の確保を進めると、このように国土庁でも指針をはっきりとうたっております。加えて、最終処分場の設置、維持管理に対する規制や手続の充実、不法投棄対策の強化、原状回復措置の充実、公共関与による産業廃棄物処理施設の整備などを進めると、国土審議会計画部会の調査検討報告にも詳しく記述されております。
 将来、フェニックス基地和歌山版についてもぜひ考えていただきますよう提言し、知事のご答弁をお願いします。
 二番目に、和歌山下津港港湾整備についてお伺いします。
 和歌山下津港には物流機能の拡充や震災等の災害に強い港湾整備が必要と思われますが、現状と今後の対応についてお尋ねいたします。あわせて、在来の係留施設が船舶の大型化に対応できなくなり、背後に立地する企業活動に大きく支障を来している例が見受けられますが、係留施設の機能アップについての対応策を県としてお考えか聞かせていただきたく、お尋ねします。
 また、和歌山県の都市、産業の発展に伴い発生する産廃物の処理について、特に公共事業等により今後とも大量に発生する建設残土やしゅんせつ土などを和歌山下津港湾で受け入れられれば、発生廃棄物等の最短距離の最終処分場となるとともに、でき上がった土地は和歌山下津港における港湾機能を充実させる空間として使用できるのではないかと考えます。いかがでしょうか、土木部長の答弁をお願いします。
 三番目に、道路交通網整備についてであります。先ほど高瀬議員もご質問されまして、私も少し重なる部分がありますけれども、よろしくお願いします。
 和歌山市中心部に向かう交通は、紀の川渡河、JR線横断部で朝夕慢性的な交通停滞を起こしており、県民にとって、また県外や和歌山市外から通う通勤者にとって、時間をむだに費やすばかりでなく、経済的にも大きな損失をこうむっております。
 以前から私は、和歌山市を外周する西脇山口線、南港山東線、松島本渡線、湾岸道路を和歌山市の環状道路と位置づけ、早期に整備する必要性を再三強調しているところであります。和歌山市の交通が混雑する市内中心部を通り抜けなければ目的地に向かえないのでは、和歌山市の将来、さらには和歌山県の将来の発展はあり得ないと言っても過言ではないと思うのであります。
 また、和歌山市南北を結ぶ第二阪和国道につきましては、新南海橋が平成十四年までに開通する予定と聞いておりますが、新南海橋に関連する東西取りつけ道路についても同時に開通できる見込みがあるのか、環状道路とあわせてその進捗状況をお聞かせください。
 次に京奈和道路についてでありますが、現在の整備状況と和歌山市内までの事業計画の見通し、及び第二阪和国道と京奈和道路の連結の計画があるのか、お聞かせください。
 先般、フォレストシティの開発許可がおろされたところでありますが、近年、開発の進んでおります紀の川北岸の道路対応についてもどのように考えておられるのか、お聞かせください。
 最後に、朝夕極めて交通停滞の著しい北島橋周辺及び六十谷橋周辺の停滞緩和対策としてその対処策を検討されていると思いますが、進捗状況をお尋ねしたいと思います。
 最後の四番目で、医大学長選挙についてであります。
 今回、この質問をするまでには、医大関係者から多くのお話を聞かされました。私も、医大の教授会に物申すような大それたこと、また全くむなしさだけが残る質問にならないかとも考えました。しかし、多くのお話の中には、内部でいろいろな問題があるようです。この際、医大の将来を心配するがゆえに質問するものであります。どうかひとつ、学長の精いっぱいのご答弁をお願いしたいと思います。
 和歌山県立医科大学長の選考に関する基準として昭和四十五年三月七日に制定されました選挙のルールに基づいて、このたびの選挙を行ったものだとお聞きいたしました。その基準に関して一部ご紹介させていただき、また話を聞いていただきたいと思います。
 まず、この選考基準の内容でありますが、第一条「趣旨」として、「この規程は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第四条及び第八条第一項の規定に基づき、和歌山県立医科大学の学長の選考の手続き及び任期等について必要な事項を定めるものとする」、第二条「学長候補者の選考」、「大学の教授会は、次の各号の一に該当する場合に学長候補者の選挙を行う。一、学長の任期が満了するとき。二、学長が辞任を申し出たとき。三、学長が欠けたとき」、その二「学長候補者の選考は、前項第一号に該当する場合においては、学長の任期満了の日の一月前までに、同項第二号及び第三号に該当する場合においては、学長が辞任を申し出た日又は学長が欠けた日から二月以内に行うものとする」、第三条「学長の任期は四年とする。ただし、再任は妨げないが、引き続き八年をこえることはできない」、第四条「学長候補者の資格」、「学長候補者は、人格が高潔で、学識がすぐれ、かつ、教育行政に関し識見を有する大学教授又は、その経歴を有する者とする」、そして第六条に学長候補者の第一次選挙について規定していますが、第六条「教授会は、学長の選考の参考とするため、前条の規定により推せんされた第一次学長候補者の全員について、第一次選挙を行う」、この第一次選挙というのは、教授会が学長の選考の参考とするために行うものであります。「二、前項の第一次選挙を行う資格を有する者は、大学の全構成員とする。三、第一次選挙により有効投票の最多数を得た者から第三位までの者をもって、第二次学長候補者とする」と規定されております。
 そして、この第一次選挙の今回の結果は、第一位得票者が一千六十票、第二位得票者が五百五十票、第三位得票者が百五十八票と発表されております。ところが、第二次選挙結果では、第一次選挙でこれだけ大差があったにもかかわらず、第二位の得票者が当選しました。第一次選挙は教授会が学長選挙の参考とするためとして、わざわざ医大関係者つまり大学の構成員全員での選挙をし、その結果を参考とするとあるが、全く参考にしたとは思えない結果であります。教授会の投票結果は、医大関係者や県民には全く不可解な結果であります。
 最近の和歌山県立医大とその附属病院は、今や全国的に信用を失墜しているし、県民の今後の大変な重荷となる、約一千億をかけて完成する新医大と医大附属病院のその運営をお任せし、県民の生命を左右する、県民に最も信頼されなければならない医大であります。教授会つまり教授の先生方も、看護婦さんや教授以外の医師、医大関係職員、学生とも信頼関係が一番大切なことは言うまでもないことであります。
 このたび学長となられた山本先生も大変立派な先生だとご推察いたし、この質問をするに当たり、何の魂胆もない私にとりまして残念なことであります。前学長の駒井先生も、世界的に脳神経外科の権威として和歌山県立医大の誇りとする人であったと聞き及んでいます。そして、看護婦さんや医大関係職員、学生にも信頼され、尊敬する人も多かったと聞きます。
 この学長選挙結果については、一次選挙と二次選挙のあり方について、この機会に関係者で検討し、県民や医大関係者にもすっきりした選挙にし、県民に信頼され、県民の誇りとできる和歌山県立医科大学と附属病院になってほしいものであります。学長の答弁を求め、私の一回目の質問を終わります。
○議長(町田 亘君) ただいまの井出益弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 井出議員にお答えをいたします。
 産業廃棄物処理対策と埋め立てについてであります。
 本県の場合、産業廃棄物処理施設が未整備の中小企業が多いために、相当量を県外あるいは和歌山市内の中間処理業者に委託処理をしているのが現状でございます。一方、議員からご指摘のように、産業廃棄物処理業者にとりましても、都市地域における処理施設の立地が非常に困難になってきておるわけでありまして、そのことは十分承知をいたしております。
 大阪湾フェニックス計画は、こうした状況を打開するために、廃棄物を長期的、安定的に適正処理するとともに、埋め立てにより生まれた土地を活用して港湾機能の再編・拡充あるいは地域の均衡ある発展に寄与することを目的に進められているものでございまして、本県もこれに参画をしているところでございます。
 産業廃棄物の処理については事業者自身に責任があるとされてございますので、排出事業者の熱意と努力が前提ではございますけれども、今後、市町村の協力も得ながら、県内で処理できる将来の産業廃棄物処理機能のあり方を検討いたしまして、その中でご提言の趣旨も踏まえ積極的に検討してまいりたい、そのように思っております。
 また、後ほど土木部長から答弁をいたしますけれども、公共事業等により大量に発生する建設残土、あるいは港湾整備などによって発生をするしゅんせつ土、そういうふうなものを埋立用材として利用し、埋め立てられ造成された土地の利用について今後考えていくことを前提にして、次の港湾計画にそのことを検討してもらう予定にしておりますので、そのこともあわせ申し上げておきます。
 以上であります。
○議長(町田 亘君) 土木部長長沢小太郎君。
 〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 和歌山下津港港湾整備についてお答えさせていただきます。
 まず震災対策についてでございますが、平成八年度より本港地区の通称万トンバースの岸壁及び埠頭用地の液状化対策に取り組んでおります。また、和歌山下津港の耐震岸壁として、西浜地区のマイナス十二メートル岸壁の整備が完了しております。北港地区においても、次期港湾計画への位置づけを検討しているところでございます。
 次に物流機能の拡充についてでございますが、船舶の大型化に対応できなくなった係留施設で利用者からの要請が強いものにつきましては、適切に対応してまいりたいと考えております。
 また、建設残土等の有効利用についてでございますが、先ほど知事の方からも答弁いたしましたが、再度私の方からもお答えさせていただきますと、公共事業等により大量に発生する建設残土や港湾整備に伴って発生するしゅんせつ土等を本港沖地区に埋立処分し、その造成された土地を利用して外貿機能の展開を図ることを目的といたしまして、次期港湾計画で検討しているところでございます。
 次に、道路交通網整備についてのご質問でございます。
 まず一番目に、西脇山口線、南港山東線、松島本渡線、並びに臨海部を通る道路は、県及び和歌山都市圏の発展に重要な交通網としてその役割を担っていくものと考えております。その整備状況でございますが、西脇山口線は加太、西脇、楠見地区で整備を進めており、現在施工中の区間が完成すれば進捗率は五二%となります。また、南海本線と交差するまだ事業化のなされていない貴志地区についても、和歌山市が整備に着手することとなっております。次に南港山東線は、現在施工中のJR紀勢線と交差する区間が完成すれば進捗率は一三%となります。さらに、松島本渡線については、今後、和歌山市などと連携をとりながら、事業主体や望ましい整備のあり方などについて取り組んでまいります。また、臨海部を通る道路でございますが、和歌山下津港を活用するためにも重要であると考えており、今後具体化が図れるよう努力してまいりたいと考えております。
 二番目に、第二阪和国道和歌山北バイパスでございますが、現在用地買収が鋭意進められており、本年二月末現在で面積比率にして約七〇%が契約済みとなっており、近く楠見高架橋下部工事に、さらに平成九年度には新南海橋の工事に着手する予定と聞いております。
 三番目に、京奈和自動車道の整備状況につきましては、橋本道路が現在用地買収を促進しており、橋本市内で一部工事用道路に着手しております。紀北東道路は既に事業化されており、早期に都市計画を決定すべく、国において必要な調査を進めているところです。紀北西道路は、平成九年度の政府予算案に新規事業着手が盛り込まれ、県内の全区間においてこれにより事業が進められる見通しとなりました。また、これと第二阪和国道の連結につきましては、今後、京奈和自動車道あるいは紀淡連絡道路への乗り入れが円滑にできるよう国に強く働きかけてまいります。
 四番目に、紀の川北部の有功地区の東西方向の交通渋滞につきましては、第二阪和国道や西脇山口線の整備、さらに紀の川大堰の管理道路の活用を進めており、相当の渋滞緩和が図られるものと考えております。また、西脇山口線の第二阪和国道大谷ランプから鳴滝方向に向けても、引き続き事業着手すべく、平成九年度に全体の整備計画を策定して進めていくこととしております。
 最後に、北島橋及び六十谷橋の北詰め交差点については、渋滞緩和対策として交通量調査を終え、六十谷橋北詰めは測量設計中であります。今後、それらの資料をもとに両地点の交差点改良を進めてまいります。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 医科大学学長山本博之君。
 〔山本博之君、登壇〕
○医科大学学長(山本博之君) 医科大学の学長選挙についてお答えいたします。
 学長の選考につきましては、教育公務員特例法の規定により、大学の管理機関でございます教授会の議に基づき定めた基準により選考いたしております。今回の学長選挙につきましても、昭和四十五年に改正されました基準に従って選挙が行われ、学長が決定されたところでございます。
 なお、この基準は、もともと講師以上の教員による選挙でございましたものを、学生や一般職の職員等、全構成員による一次選挙を入れた制度に改正されたものでございまして、現在に至っております。
 今回の学長選挙における第一次選挙結果が第二次選挙において参考にされたとは思えないとのご指摘でございますが、今後、選挙制度の問題点等につきましては、教授会の意見を聞きながら検討してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 6番井出益弘君。
○井出益弘君 山本新学長さんには、私も大変聞きにくい質問をさせていただきましたが、本当に紳士で、立派な教授から選ばれた新学長さんのようにお見受けして、申しわけなく思うんですけれども、私が医大の皆さんからいろいろお聞きした話では、教授会に対して物を申せるようなことが全くないんじゃないかということで、今回このような一石を投じたわけです。山本学長さんには、教授会の皆さん方にいろいろと検討を諮っていただけるということでありましたので、大変な苦労だと思いますし、難しいことだと思うんですけれども、二度とこのようなことで、医大や附属病院内部に教授と看護婦さん、教授以外の医師や医大生、医大関係職員との間に不信を感じさせ、また県民にも不安を与えることがないようにするにはどうしたらいいのか、いろいろ教授会とも話をしていただき、新学長のリーダーシップに期待して、要望しておきます。
 以上です。
○議長(町田 亘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で井出益弘君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(町田 亘君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時十九分休憩
 ─────────────────────
 午後一時三分再開
○副議長(下川俊樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(下川俊樹君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 37番村岡キミ子君。
 〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 まず、フォレストシティ計画の許可についてお尋ねを申し上げます。
 県は本年一月二十二日、和興開発株式会社に対し、ゴルフ場や宅地開発など山林三百十五ヘクタールに及ぶフォレストシティ計画の許可を与えました。工事施工者は東急建設、資金提供者は紀陽銀行、そして開発にかかる総事業費は約一千億円と言われています。開発行為の工事期間は平成十六年一月二十一日までの七年間と、期間をも定めているところです。
 県は、燦黒潮リゾート構想の重点計画に位置づけて積極的に推進する態度をとってまいりました。この間、和興開発株式会社の前田喬元社長を初め、会社ぐるみで用地買収に係る国土法違反や脱税など、もうけのためなら手段を選ばない犯罪行為を繰り返し、元社長には実刑判決、そして和興開発株式会社そのものにも罰金刑が科せられました。こういうふうに社会的にも厳しく断罪をされると同時に、企業としての信用は大きく失われたものと私たちは思っています。
 私たちは、この七年間余り、巨大でしかも無謀な開発計画による自然破壊、二次災害の発生のおそれ、こういった危険性を一貫して指摘してまいりました。と同時に、ゴルフ場の農薬汚染などについても批判をしてまいりました。
 特に、住民合意問題については、県があえて指定した「隣接十二自治会の同意がなければ許可は困難である」ということを議場や住民交渉の中でも繰り返し確認をしてまいったところですが、許可においては連合自治会の合意でよしとしてしまいました。これまでの長年の住民たちとの確認は一体何だったのですか。信義に反しませんか。
 あえて私は申し上げたい。有功連合自治会の合意のとり方は、実に強制的なものであります。各自治会長が「持ち帰って各自治会で話し合いをしたい」ということを求めても、そのことをも聞き入れず、その場で賛否をとったもので、厳密に判断するならば連合自治会の同意は無効と言わざるを得ません。住民合意を必要とする法的根拠はないとはいえ、県みずから行政指導として住民にあえて自治会を指定しました。連合自治会でよしとするのは余りにも横暴ではありませんか。到底納得できません。土木部長、私に納得のいく明快な答弁を求めます。
 次に、地震対策についてお尋ねを申し上げます。
 特にこの開発地は、中央構造線上、鳴滝断層が確認をされているところです。地盤軟弱地帯でもあります。さきの阪神・淡路大震災の教訓からどのような見直しがなされてきたのでしょうか、お聞かせください。
 また、鳴滝川上流には圓明寺の所有するお滝がございます。ここは多くの信者が行やお参りに訪れる大事なところです。開発行為によってお滝の水は完全に枯渇してしまうと聞いています。その対策はどうなるでしょう。また、ゴルフ場から流出する農薬汚染対策はどうなるのでしょうか。農林水産部長、お聞かせください。
 開発の直下地域には、約二万人の住民が今生活をしています。これまでの三十年の間に住宅開発が進みました。しかし、道路、下水などの基盤整備のおくれによる交通渋滞や浸水、こういった状況が年々ひどくなってきています。このことは十分ご承知のことと思います。今やわずかな雨でも浸水で、周辺の住民は泣いています。これらの具体的対策をお聞かせください。
 次に、林地開発基準について伺います。
 一九九二年六月十一日から新基準が施行されました。既に六年を経過いたしております。大規模な林地開発に伴う環境破壊や二次災害を防止することを目的として、ゴルフ場、宅地造成開発における残置森林率や切り土、盛り土の総量などに新しい基準を設けるものです。
 フォレストシティ計画では、切り土、盛り土が新基準の二百万立方メートルをはるかに超える量のため、新基準の適用を逃れるために和興開発株式会社は駆け込み申請をしました。当時、こうしたゴルフ場開発の駆け込み申請が二十数社あったと記憶いたしております。既に六年を経過している現時点においても、旧基準で審査が進められるのでしょうか。それとも、新基準に移行するのはいつなのでしょう。農林水産部長の答弁を求めるものです。
 次に、労働基準法の女子保護規定撤廃についてお尋ねを申し上げます。
 働く女性の平等を定めた男女雇用機会均等法が施行されて十一年がたちました。この均等法は、一九七九年、国連第三十四回総会で採択された「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」を批准するために、日本国内の法律そのものの整備の一つとして定められた法律であります。この法の根底には、差別は基本的人権を侵すものとして、あらゆる形態の女性に対する差別を禁止したものです。
 法成立に当たって財界や政府は、女性だけに特別な保護があるのは男女の平等に反し、また意欲ある女性の能力発揮の妨げになるとして、労働基準法に最低基準を定めた女子保護規定の生理休暇や深夜労働などの規制緩和を強行いたしました。これに対して、多くの女性労働者たちの大きな反発、怒りと批判を呼び、政府は、法施行後見直しを行うとした附則を定めていました。施行後十一年目にして、ようやくその見直しによる雇用機会均等法等の整備法案が二月七日、国会に上程をされて、今論議が始まっております。
 政府は、均等法の改正をする前提条件に、女子保護規定の廃止という労働基準法の改悪と一体のものとして提案をしているところです。これは、財界のかねてからの要求をそっくり受け入れて、女性労働者にこれまで原則禁止としてきた深夜・休日・時間外労働の女子保護規定を全廃してしまうという、労働者の長年にわたって築き上げてきた既得権そのものを奪うものになります。
 今、多くの男性労働者が長時間・過密労働によって国際語ともなっている「過労死」の危険にさらされているのはご存じのところです。女子保護規定廃止は、女性労働者を同じ状況に追いやることになるのではないでしょうか。今の日本では、家事、育児、介護など、家族責任はまだまだ女性に大きな負担となってのしかかっています。こうした状況のもとで女性の深夜業などを解禁すれば、女性の労働はより過酷となって働き続けられない。そればかりか、結婚、妊娠することも困難となり、健康破壊を招くことは明らかです。人間としての基本的権利が脅かされることにもなるのではないかと、大変私は心配いたします。
 今、必要なことは、過労死まで生む過酷な長時間・過密労働をなくすために、国際基準を取り入れての男性をも含めた時間外や休日・深夜労働の規制など、労基法の抜本的改正が緊急の課題だと私は思うのであります。
 今回の機会均等法改正案は、女子の募集、採用、配置、昇進、教育、訓練などの分野で女子差別を禁止することと、これまで努力目標だったものを明確に禁止と規定いたしました。これは、働く女性にとっては、長年にわたって職場での差別を解消するために裁判闘争などを起こし、血のにじむような運動があり、そして多くの国民の皆さん方の世論もここに一致をして求めてきた内容のものであります。
 女子保護規定を廃止することは、働く権利や生活権を奪うばかりでなく、国民生活にとっても将来にわたって重大な困難をもたらさないでしょうか。男女平等とは全く相入れないものをセットで導入するという均等法の実質的な改悪と言わねばなりません。到底許すことはできないと思う。このことは、私一人だけではありますまい。
 今回も、多胎妊娠の場合、産前休暇の期間を十週から十四週と延長されました。前進したこととはいえ、これは財界や政府は相変わらず女性を子供を産むための道具としか考えていないのではないか、そう思えて仕方がありません。
 労働基準法は、産む性である母性と健康を劣悪な労働条件から守り、女性が働く権利を奪われないように最低基準を定めたものです。看護婦など幾つかの職種を除いては、やむを得ずして女性の深夜・休日・時間外労働を禁止いたしております。何よりも、母性を守ることは男女平等実現の前提となるもので、母性保護は妊娠や出産に直接かかわる範囲に限られるものではありません。
 繰り返し申し上げますが、女性の体は男性と違い、長時間過酷な労働やストレスにさらされれば、無月経や妊娠障害など母性破壊の危険を伴うことになります。今や日本の、和歌山の労働力は、女性の労働なくしては成り立ちません。長時間残業や深夜労働、休日労働が当たり前として働くことになったらと、私は不安いっぱいです。
 こういう声も、だんだん大きくなってまいりました。今、全国の女性たちがこれに反対をする署名活動を展開しております。将来的にこのことが実際に行われたとするならば、男性そのものも守ることのできない劣悪な職場になることは間違いありません。男性の皆さん、ぜひ署名にご協力をお願いいたします。
 私は、郵政、民放、看護婦、保母、生命保険、銀行などで働く女性たちに今の職場の実態を聞いてまいりました。聞いてください。
 郵便局です。九三年三月から、新しい夜勤体制が導入をされました。これは新夜勤と言うそうです。夕方四時三十分から翌朝九時四十五分までの十六時間勤務です。均等法施行後、郵便物の区分けや運搬業務は女子に有害でない業務として深夜労働が規制緩和されたため、今や女性も同じ勤務を強いられているそうです。ところが、この職場には二人の女性労働者しかいません。大変貴重な存在でもありますが、一人の方が結婚をいたしました。そして妊娠もいたしました。ところが、この郵便局では軽作業業務と言われるものが現実にありません。そういった中で、職場の男性労働者がさまざまな配慮をしながら夜勤を続けておりましたけれども、とうとう流産をしてしまいました。働き続けることができず、退職。現在、二十歳の高校を卒業したばかりの女性が勤務をいたしております。わずかに六カ月を経過いたしましたけれども、こういった長時間労働の中で、もう腰痛を訴え始めているそうです。この職場では、すべての男性と言っていいぐらい、腰痛で悩んでいらっしゃいます。そして、夏の暑いときでも、いつでもカイロを腰に当てて勤務をしている、そういう状況だそうです。
 民放の職場でございます。人手不足の中で記者とアナウンサーを兼務しなければなりません。そして、録音をとってきたものを放送するための番組制作にも参加していますから、何か起こると昼夜に構わず取材に行かなければなりません。そのために家に帰れないこともたびたびあるそうです。休みは寝てばっかりで、母親の顔もありません。そして、いつも疲れがたまっている。もしこれが本当に女子保護規定がなくなれば、体はぼろぼろになる。いつまで働けるかわかりません。不安です。今、職場では「寝ない、食べない、帰らない」、こんな表現がぴったりということだそうです。
 また、看護婦の職場では、深夜勤は今までも当たり前。月八日から九日の夜勤はなれることはなく、常に緊張のしっ放しです。深夜明けで帰る途中、車の運転が怖いそうです。集中力や注意力がなくなって、信号が赤でも見間違えてそのまま走行した人もあるそうです。真っすぐ歩いているつもりだが、人が見るとふらふら歩いている、そうよく言われるそうです。人手不足のため生理休暇や年休さえとれない、こういう状況に今なっています。
 また、妊娠して夜勤免除を申し入れても、午後十時から十二時三十分までのいわゆる準夜勤帯は、なかなか免除にはなり得ません。いわゆる深夜勤と言われる十二時あるいは一時からの勤務だけが免除されて、この準夜勤と言われる部分については免除されないために、回数がもっとふえることになるそうです。
 ですから、若い人も、そして結婚しても、生理不順や無月経がだんだんふえているそうです。妊娠しても、切迫流産、流産が後を絶ちません。今は、卒後三年から五年の若い看護婦が退職をしていく姿が多くなっているそうです。また、頭痛や胃腸障害の症状をほとんどが訴え、いつも薬を飲んでいる状態だそうです。
 今後、この保護規定が廃止になりますと、看護婦補助者の夜勤導入も出てくる可能性が十分あります。夜勤のできない看護婦はパートに変わらざるを得ません。現実にこのことが進んでいっています。また国立病院では、看護婦の意見も聞かず、拘束十七時間、二交代制勤務が強行されようとしています。長時間労働による医療事故、看護ミスを招く、患者にとっても、看護婦にとっても、安心して働けない、看護してもらえない、そういう状況が出てくるのではないかと心配をしているところです。
 こうした労働条件の最悪な、しかも深刻な状況を私はこの方々の話を聞くにつれ、強く抱くものでした。まさに、均等法に逆行する女子保護規定の廃止と言わざるを得ません。絶対に容認することはできませんし、この場から私は声を大にして反対します、こう申し上げたいと思います。
 商工労働部長、いかがでしょうか。こういった実態から見ても法の趣旨に逆行すると思いませんか。女性は生き生きと輝いて働き続けたい、こういう思いでいっぱいです。こういう状況を支援するために、育児・介護休業制度が施行されてまいりました。本県の企業等における実施状況はどうなっているのでしょうか、お聞かせ願います。
 私は、働くこと、結婚すること、妊娠すること、子育てをすること、そして介護することが当たり前と言える、そんな男女雇用機会均等法であってほしいし労働基準法であってほしい、このように思います。
 最後に、県立医大問題についてお尋ねを申し上げます。
 県民は、たび重なる医療ミスに大きな驚きと、その病院の態度に厳しい注目をしてまいりました。十年前、私は看護職として日赤病院で働いておりました。ですから、この問題については、私自身にとりましても全く他人事には思えないのです。日夜、看護に患者とともに心を砕き、過酷な労働に耐え、力いっぱい頑張っている看護婦さんたちに、この場から「ご苦労さん」と申し上げたいと思います。
 当の看護婦たちの心中を思うだけで、私は心が痛みます。細心の注意を払いながらの、医療や看護行為のミスでした。このミスを素直に認め、そして、医療人として、人間として勇気を持ってほしい、そんな思いを強く持っています。事故隠し、看護記録の消去を指示された当日からこの二年十カ月余り、どんなにか苦しくつらい気持ちで過ごさなければならなかったか、十分過ぎるほど察することができます。どうか、命を預かる人間として、看護婦として勇気を出して、真相解明のためもう一働き努力をしてください、こう呼びかけたいと思います。
 さて、三月十一日、調査特別委員会のまとめた調査結果がマスコミを通じて発表されました。約一カ月かけての真相解明の調査であったと私は理解して期待してきましたが、事故隠しの原因解明には至っていないのではないでしょうか。今までの確認に終始している感を強くいたしました。看護記録の改ざんの指示ともなれば、一般的な医師が指示することはまずないはずです。家族にミルク誤入を話さなかった理由についても、結果的には患者中心になっていないことからくる姿勢ではないかと、私は疑いを持ちます。患者家族に真実を明らかにしないまま「済まなかった」とわびても、誠意は通じません。
 三月十日、家族に対して死とミルク注入との因果関係について説明がなされたようですが、新聞報道では、その家族は「いい加減で無責任。納得できない」というふうに語られたと報道いたしております。家族が理解し納得し得る対応になっていたのでしょうか、お聞かせください。
 また、家族だけではなくて、県民の期待と信頼にこたえ得る真相解明になったとお考えですか。学長の、苦しいでしょうが、答弁を求めたいと思います。
 看護配置について、私は提言をさせていただきたいと思います。CCMCは八床のベッドで、脳疾患による緊急集中治療、心臓疾患による集中治療などのセンターとして大変重要な施設であります。それゆえに、看護配置基準も患者二人に対し看護婦一人となっています。夜勤も、準夜勤四人、深夜勤四人体制となっており、センター勤務の看護婦の定員は二十九名となっています。夜勤回数は月九回と聞いております。
 調査特別委員会の報告によりますと、当日は夜勤時、救急患者の収容や手術後の患者の受け入れ、心臓カテーテルの治療後の患者受け入れなど、また、当日亡くなった方の死後の処置、救急患者の献血の準備、そして当患児の観察など、相当多忙をきわめていたのではと私は推測をいたします。
 とりわけ、重症者ばかりですから、豊かな経験と機敏な動作、鋭い観察力や判断力が求められる職場でもあります。精神的にも肉体的にも重労働となります。こうした実態を考えたとき、看護配置基準に加えて看護婦の増員を強く望むものであります。いかがでしょうか。これは、基本的には国の方で、看護配置基準を患者さん一人に対して看護婦一人、あるいは患者さん一人に対して看護婦二人という基準設置を改めて見直す必要があると私は思うわけです。
 夜勤回数も、一般病棟よりも多くなってはいませんか。ぜひ月六回程度にできないものかと強く求めたいと思いますが、所見をお聞かせください。
 以上で、第一回を終わります。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの村岡キミ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 土木部長長沢小太郎君。
 〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 村岡議員の、フォレストシティ計画許可についてのご質問にお答えいたします。
 まず一点目の住民合意でございますが、都市計画法による許可につきましては、法律に安全性、土地利用面、災害の防止等の観点からの基準が定められており、これらの許可基準に基づき審査を行い、許可の判断を行うことになっております。
 地元関係住民の同意を得ることについては法に定められた許可基準ではありませんが、工事中や開発によるトラブルを防止する観点から指導を行ってきたところであります。今回の開発許可申請書には、開発区域に関係する三カ所の連合自治会等の同意書が添付されておりますが、さらに慎重を期するため、申請者に対して区域に隣接する単位自治会の同意を得るよう指導を行ってきたところであります。
 許可時点ではこの単位自治会すべての同意が得られているという状況ではありませんが、法律に定められている許可基準に適合していることが既に確認されていることであり、総合的な判断により許可を行ったものです。なお、許可に際して、許可後も引き続き継続的に地元関係者等に対する情報提供、意見聴取に努めるとともに、関係者との協議調整を十分行うよう指示しております。
 次に地震対策についてのご質問ですが、都市計画法では構造物等の安全性に関する基準が定められております。申請された計画について、この開発許可基準に適合していることを審査の結果確認しております。さらに、さきの阪神・淡路大震災の被害状況を踏まえ、事業者に対して、同等規模の地震を想定して計画されている重要構造物のチェックと応答解析──この応答解析と申しますのは、阪神・淡路大震災クラスの地震エネルギーで計画されている盛り土等の挙動をシミュレーションするという解析の一手法でございますけれども──の実施を行うよう指導を行い、損壊すると重大な被害が予想される調整池や高盛り土について、当初計画より強化した内容に補正されております。
 なお、許可に際して、現場施工管理体制及び工事の進捗等について定期的に報告を求め、施工についても万全を期すよう指示しております。
 次に交通渋滞対策でございますが、紀の川北部の有功地区の東西幹線道路や紀の川を渡河する南北幹線道路で交通渋滞が生じております。この地区周辺では、第二阪和国道について、平成十年度を初年度とする次期道路五カ年計画内に供用できるよう国に働きかけているところであり、これにアクセスする西脇山口線についても同時期に供用できるよう取り組んでおります。また、紀の川大堰の管理橋が平成十一年度供用目標で整備が進められており、これらが完成すれば相当の渋滞緩和が図られるものと考えております。さらに、西脇山口線の第二阪和国道大谷ランプから東に向けても引き続き事業着手すべく、平成九年度に全体の整備計画を策定して進めていくこととしております。
 最後に有功周辺の震災対策についてでございますが、和歌山市において平成八年度から有功都市下水路事業として新規着手してございます。この全体計画としましては、集水区域は三百四十一ヘクタール、幹線水路延長は一千百五十メートル、毎秒二十五立方メートルのポンプ施設一カ所となっております。平成八年度の事業でございますが、用地取得等、ポンプ場建設に必要な土質調査を行っております。今後の見通しにつきましては、基本設計及び詳細設計を行い、ポンプ場を建設した後、水路整備に着手するとのことであります。
 県としましても、市と連携をとりながらこの事業の促進を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 農林水産部長平松俊次君。
 〔平松俊次君、登壇〕
○農林水産部長(平松俊次君) お滝の枯渇対策と農薬汚染対策でございますが、計画地下流の水の確保につきましては、森林法に基づく林地開発許可の基準に照らし審査した結果、水量に関しては、集水面積が同じであることと現況とほぼ同程度の浸透性のある盛り土を行うため、おおむね現状を維持できるものと判断してございます。また、工事に伴って発生する濁水に関しても、種々の濁水防止施設を設置することにより現況の水質を確保できると判断しています。また、農薬汚染防止対策につきましては、国の定める指針などに従い適正使用を徹底し、水質保全に努めるよう指導してまいります。
 次に、旧林地開発許可基準に基づく申請の審査をいつまで行うかということでございますが、森林法に基づく隣地開発許可基準の改正に当たり旧基準で可とされた、いわゆる経過措置扱いになった案件は四十六件ございます。この中で平成四年六月十日までに申請のあったものは二十八件であり、このうち現在までに許可を行ったものは十七件、申請者の事由等により審査中のものが八件、取り下げが三件となっております。
 審査中のものについては特に法的に期限は定められておらず、個別事案に即し、法的要件並びに行政指導事項等を含め慎重に審査を行っており、進展の見受けられない事案については取り下げ指導を行っているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 商工労働部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○商工労働部長(日根紀男君) 労働基準法の女子保護規定の撤廃について、二点のご質問にお答えいたします。
 まず、女子保護規定の撤廃が雇用機会均等法の趣旨に逆行しないかというお尋ねでございますが、時間外・休日労働、深夜業に係る労働基準法の女子保護規定の撤廃につきましては、女性差別の禁止規定や違反企業の公表制度の創設などの男女雇用機会均等法の強化と同時に行われるもので、労働大臣の諮問機関である婦人少年問題審議会の建議に沿って、女性の職域の拡大を図り均等取り扱いを一層進める観点で法改正を行うんだというふうに政府提案理由として説明されておりまして、こういったことを踏まえ、現在開会中の通常国会において十分な審議がなされるものと考えております。
 県としましては、女性が能力を十分に発揮できるためにも、男女がともに健康でバランスのとれた職業生活と家庭生活を送ることができるように環境の整備が必要であると認識をしておりまして、今後とも労働者が過重労働とならないよう、企業に対して啓発を行ってまいりたいと考えてございます。
 次に、二点目の県内企業における育児休業制度、介護休業制度の実施状況でございますが、県が実施している労働時間等実態調査によりますと、育児休業制度を導入している企業は、平成八年九月時点で、企業規模三百人以上の企業では八九・六%、百人から二百九十九人までの企業では七三・一%、三十人から九十九人までの企業で四四・六%、三十人未満の企業で一九・九%となっておりまして、企業規模により格差がございます。企業全体としては四八・九%でございまして、前回調査の平成六年十二月時点から約十ポイントの伸びを示してございます。
 県といたしましては、就業規則等の整備について、指導監督機関である労働省婦人少年室と連携を図りながら、啓発セミナーの開催やパンフレットの配布等により一層の啓発を行ってまいります。
 また、介護休業制度を導入している企業は、平成八年九月時点で企業全体で九・二%でございます。介護休業制度については、平成十一年四月一日から義務化されるところでございますが、その早期の導入についても啓発に努めているところでございます。
○副議長(下川俊樹君) 医科大学学長山本博之君。
 〔山本博之君、登壇〕
○医科大学学長(山本博之君) 村岡議員のご質問にお答えいたします。
 まず、患者ご家族の理解と納得についてでございますが、調査特別委員会の調査開始後の二月十七日に医療事故のあったことは間違いないと判断いたしましたので、病院長がご家族にその旨をご説明申し上げまして、おわびをいたしました。また、この事故を家族に伝えないままにしておきましたことについても、まことに遺憾な対応でございまして、大変申しわけなく思っているところでございます。
 患者ご家族には、調査特別委員会からの報告を受け、三月十日に調査特別委員会委員長を初め、当時の関係した医療スタッフがお会いし、この報告の内容をご説明申し上げますとともに、おわびをし、患者ご家族のお気持ちをお聞きしたところでございます。今後は、ご家族と、この事故について誠意を持って話し合いを進めてまいりたいと考えてございます。
 二点目の、県民の期待と信頼にこたえ得る解明になったかというご質問でございますが、この事故は二年四カ月前に発生しているために、関係者の記憶も微妙に、あるいは明らかに異なることがございました。そのため、議員ご指摘のとおり、調査特別委員会の調査結果では特定できないことが幾つか出てきておりますが、医療ミスを初め、患者さんへの告知や事故後の対応について、大いに問題があったことが明らかになりました。このため、今後はこのようなことを二度と起こさないよう、患者の立場に立った医療を確立するため、医療従事者が一丸となって取り組むことにより、県民の期待と信頼にこたえ得る病院になるよう努めてまいる所存でございます。
 三点目の、看護配置基準に加えた看護配置をというご質問でございますが、現在の看護婦定数は外来患者及び入院患者数をもとに定めておりまして、特定機能病院の基準を上回ってございます。各病棟の看護婦数は、この定数の中で患者さんの看護必要度に応じ配置していますが、特に重症の患者さんの多い病棟にはできるだけ多く配置するよう努めてございます。
 なお、看護部門の定数は、過日の総務部長の答弁にもございましたが、平成六年度から毎年十名の増員をいただいておりまして、重症患者さんの多少や職員の育児休業等、さまざまな影響を受けても対応できる看護婦体制づくりとともに、夜勤回数の減少に向けてさらに努力してまいりたいと考えてございます。
 今後とも研修等に力を注ぎ、看護内容の充実を図りながら、患者さんのニーズに対応できる適正な配置や患者サービスの向上などに努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君)答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 37番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 答弁をいただきました。
 フォレストシティの問題で、住民合意、これは本当に私たち住民は怒っているんですわ。総合的に判断をしたとおっしゃるんですけれども、私たちは七年間、当局と話し合いをし、その都度確認をしてきた内容であります。他の問題よりも何よりも、最重点に置き、本当に地域が活性化するのか、地元の皆さんたちがこのフォレストシティ計画についてどう思っているのかということを真剣に考えてきた交渉でもありました。
 この地域に住む皆さん方の合意とは一体どの範囲を県は考えているのかというふうなことから始まったわけですけれども、そういう中で、県があえて地図を示し、そして自治会の名称まできちっと出したわけです。それに、私たちは真剣に取り組みました。みんなで本当に足を棒にしながら、その地域の皆さんたちにどうだということを問い──もちろんこれは、それぞれの考えもありますから、賛成も反対もあるのは当たり前ですが、そういう点で私たちは努力をしてきました。けれども、努力のかいがありませんでした。私たちとの約束が、幾ら行政指導だからといってないがしろにされるような県のあり方については、私たちは許すことはできません。
 法的根拠がないからといって、連合自治会に乗りかえるなんていうのは、今までの審議は一体何だったのか。「住民の声を聞く」と言いながら、最終的には連合自治会じゃありませんか。こういうことについて、私たち住民は大きな怒りを、そして行政に対する不信感はますます募ってきています。
 許可をされても、私たちは、このフォレストシティ計画が今の経済状況や住民の願いに背いているということから考えても、絶対に進めるわけにはいかないんです。これから私たちは住民の皆さんたちと、本当にフォレストシティ計画がどんなものなのかということも含めて、もう一回運動をやり直す考えであります。そのことをお伝えしておきたいと思います。
 それから、労働基準法の女子保護規定の撤廃の問題であります。
 これは今、国で論議をされておりますから、県がとやかく言うことないだろう、こういうふうに思っていらっしゃるのかもわかりません。でもこれは、和歌山県下に働く女性労働者の問題でもあります。労働行政をやっていく上からも、今の和歌山県下で働く女性の皆さん方の実態を把握することがまず大事ではないでしょうか。こういう実態調査はどのようにされようとしているのか、もう一回、商工労働部長、お答えいただきたい。
 そして、今、一生懸命女性が働く上で、いろんな政策をやっていきたい、女性が働き続けられるようにいろんな整備をやっていきたいと答弁をなさいました。でもこれは、実態をつかまないで、そして今法律が悪くなっていこうとしているときに何も言わないというのも不思議でならない。それが行政かと私たちは思うんです。
 先ほど、三つの例を申し上げました。マスコミ関係、看護婦さん、そして郵便局で働く人たち。そういう職場の実態があなた方の調査の中に如実に出てきますか。今、女性労働者がどんな立場で頑張っているのか、あるいは過密労働、超勤、過労死を生むような職場の実態はどこにあるかというのをつかんでいらっしゃいますか。ぜひ実態そのものを把握するために調査をしていただきたい、そのように思います。
 そして、県が本当にその施策を進めていく──輝いて女性に働いてもらおう、こう知事もおっしゃっています。でも、女子保護規定や労働基準法が一つ一つ改悪されていくたびに、大変な事態になっていきます。男女雇用機会均等法が幾らつくられても、片方では条件を悪くするような、働き続けられないような、そんな法律がつくられていくことに一体私たちはどうすればいいのか。ここに行政が手を差し伸べるときだと私たちは思っています。国の法律が働く者にとって悪いと思ったときには、ぜひそのことを国に伝えていただく、そういう役割を果たしていただきたいと思うんです。こういうことはやっていただけますか、商工労働部長、この点についてもお答えください。
 労働基準法には罰則規定があります。しかし、この男女雇用機会均等法には罰則規定がありません。しかし今、政府や企業の財界の人たちは、労働基準法の罰則規定も取っ払おうということを盛んにおっしゃっています。こうなりますと、どんなにいい法があっても何の役にも立たないことになります。男女雇用機会均等法では、言うことを聞かないときにはただ名前を公表するという規定になっていますね。これではやっぱり、働く上では何の規制もなくなるということになります。
 私たち女性は、さっきから繰り返していますように、次の時代を担う子供たちを産み、育て、そして一生懸命働き続ける、そういう役割を果たしながら頑張っているわけですから、そういう点でももっともっと行政側が力を発揮していただく、こういうときではないかというふうに思います。この点については意見として申し上げておきますが、先ほどの二点についてお答えください。
○副議長(下川俊樹君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 商工労働部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○商工労働部長(日根紀男君) 村岡議員の再質問にお答えいたします。
 女性労働者の実態に関して調査すべきでないかということでございますが、指導監督機関である基準局並びに婦人少年室とも協議をいたしまして、一度検討してみたいと思います。
 それから、女性の労働条件の改善に関して、国に対してもっと実態を訴えるべきだということでございますけれども、国に対しても言うべきは言うということで前向きに取り組んでまいりたいと考えます。
○副議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 37番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 言うべきときは言う、こうおっしゃいますが、今が言うべきときなんです。頑張ってください。
 実情を知らないと言えませんわね。ぜひ一つでも二つでも、私が申し上げた職場を一回見ていただいて、今論議をしていますから、ぜひそこへ反映をさせてください。要望します。
 この男女平等というのは何が一番大事か、その点を一言申し上げておきたいと思います。
 男女がともに人間らしい生活を営み得る労働条件を保障する、それが男女平等の機会均等法だと思うんです。そのためには、野放し的な長時間や夜勤労働が強いられ、過労死がずっと続いている現状に対して、男性に対する時間外や休日、深夜労働の規制を行うこと、そして人間らしい生活や水準、これを本当に営み得るものにしなければならないと思うんです。男女共通のものとして男女平等の雇用機会均等法をつくり上げていただきたい、このことを特に伝えておきたいということ。
 それから、今、労働者の中ではこういう言葉がはやっているんです。この労働基準法が改悪されていきますと──企業は、ブルーカラーの皆さんたちにはもう大体締め切った、やるだけやり切ったと言っています。そして今度は、ホワイトカラーに定められています。そういう状況の中で、「父ちゃん失業、母ちゃんパートで深夜業、娘や息子はフリーター」、こういう言葉が今はやっているそうです。
○副議長(下川俊樹君) 村岡議員に申し上げます。所定の時間でございますので、簡潔にご発言願います。
○村岡キミ子君(続) はい。その点でぜひ力を尽くしていただきたい、こういうふうに思います。終わり。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で村岡キミ子君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会は三月十七日再開し、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(下川俊樹君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後二時三分散会

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