県議会の活動

議 事 日 程 第四号 平成九年三月十二日(水曜日)
   午前十時開議
 第一 議案第一号から議案第八十七号まで(質疑)
 第二 一般質問
会議に付した事件
 一 議案第一号から議案第八十七号まで(質疑)
 二 一般質問
出 席 議 員(四十七人)
 1 番 大 沢 広太郎
 2 番 木 下 善 之
 3 番 小 川  武
 4 番 吉 井 和 視
 5 番 下 川 俊 樹
 6 番 井 出 益 弘
 7 番 藁 科 義 清
 8 番 門  三佐博
 9 番 永 井 佑 治
 10 番 新 島  雄
 11 番 向 井 嘉久藏
 12 番 佐 田 頴 一
 13 番 和 田 正 一
 14 番 阪 部 菊 雄
 15 番 西 本 長 弘
 16 番 馬 頭 哲 弥
 17 番 谷  洋 一
 18 番 山 下 直 也
 19 番 高 瀬 勝 助
 20 番 上 野 哲 弘
 21 番 堀 本 隆 男
 22 番 宇治田 栄 蔵
 23 番 宗  正 彦
 24 番 橋 本  進
 25 番 神 出 政 巳
 26 番 玉 置 公 良
 27 番 松 本 泰 造
 28 番 東 山 昭 久
 29 番 尾 崎 要 二
 30 番 野見山  海
 31 番 木 下 秀 男
 32 番 町 田  亘
 33 番 中 山  豊
 34 番 井 谷  勲
 35 番 鶴 田 至 弘
 36 番 森  正 樹
 37 番 村 岡 キミ子
 38 番 新 田 和 弘
 39 番 平 越 孝 哉
 40 番 森 本 明 雄
 41 番 長 坂 隆 司
 42 番 冨 安 民 浩
 43 番 飯 田 敬 文
 44 番 中 村 裕 一
 45 番 松 本 貞 次
 46 番 大 江 康 弘
 47 番 和 田 正 人
欠 席 議 員(なし)
説明のため出席した者
 知 事 西 口  勇
 副知事 山 下  茂
 出納長 高 瀬 芳 彦
 知事公室長 野 見 典 展
 総務部長 中 山 次 郎
 企画部長 藤 谷 茂 樹
 生活文化部長 中 村 協 二
 福祉保健部長 小 西  悟
 商工労働部長 日 根 紀 男
 農林水産部長 平 松 俊 次
 土木部長 長 沢 小太郎
 企業局長 佐 野 萬瑳義
 教育委員会委員長
   山 本  昭
 教育長 西 川 時千代
 公安委員会委員 高 垣  宏
 警察本部長 青 山 幸 恭
 人事委員会委員長
   若 林 弘 澄
 代表監査委員 宮 市 武 彦
 選挙管理委員会委員長
   谷 口 庄 一
 医科大学看護短期大学部学長
   山 本 博 之
 以下、各部局次長・事務局長・財政課長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長 西 畑 彰 久
 次 長 中 西 俊 二
 議事課長 佐 竹 欣 司
 議事課副課長 島  光 正
 議事班長 松 谷 秋 男
 議事課主査 山 本 保 誠
 議事課主事 大 浦 達 司
 総務課長 塩 路 義 和
 調査課長 湊  孝太郎
 (速記担当者)
 議事課主任 吉 川 欽 二
 議事課主査 鎌 田  繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時四分開議
○議長(町田 亘君) これより本日の会議を開きます。
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 【日程第一 議案第一号から議案第八十七号まで】
 【日程第二 一般質問】
○議長(町田 亘君) 日程第一、議案第一号から議案第八十七号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 16番馬頭哲弥君。
 〔馬頭哲弥君、登壇〕(拍手)
○馬頭哲弥君 おはようございます。
 梅の花が咲いた後はコブシの花が咲き、やがて桃、アンズ、桜の季節を迎えようする、まさに百花斉放の春の兆しが見えてまいりました。景気は、このぬくもりがまだまだの状況にございますが、一日も早い回復が待たれてならないところでございます。
 さて、まず最初に、一昨年晩秋から初冬にかけて仮谷志良前知事の勇退の後を受けて行われた激しい県知事選挙において、西口勇新知事がめでたく誕生いたしました。私は、仮谷さんが大橋さんの後を受けて知事選を戦われて以来、同志の一人として二十年に余る年月、何かとご指導を賜ってまいった一人でございます。平成六年六月議会におきまして、その進退についてご所見をお伺いいたしました。やりとりしたときのことを今もよく覚えておる次第であります。国、県を問わず、よき人からよき人へ、よき継続のあるところ、政治はまさに安定するものでございます。仮谷から西口へと自然な流れの中で県政に対する県民の信頼感がその継続を許したものと、このように思う次第でございます。
 仮谷さんは、最近、「寒梅花をつけしや」という、まことにいい本を発表されました。名著であります。長きにわたって県政を担当された人ならではの、含蓄のある文章であります。政治を行う上で最も大事なことは、何よりもまずその時代の理念がその人に乗り移っているかどうかにあると思うのでございます。
 さて、ことしは、二十世紀のまさに終わり近くに位置する、大事な年でございます。人類が事実上文明社会に突入した時代の幕あけが、約百年余り前のことであります。数え切れない戦争もございました。文明社会がだんだん開けてまいるとともに、激しい革命が世界で起きました。飢餓もありました。伝染病が数限りなく人々を苦しめた時期でございます。宗教、イデオロギーの対立と抗争、そうしてとうとう原子爆弾まで生み落とすに至ったのが人類文明の悲劇の始まりでもあったと思うのであります。まさに歴史の消長ただならぬ時代であったと思います。発達する機械文明に伴い、社会の発展とともに文明もまた栄辱の道をたどり来ったという感慨を持つものであります。
 徳川三百年の武家政治から明治維新へ、そしてまた大東亜戦争へと。今はまた、一体何が起こるのかわからんような激しい時代の渦が巻き起こって、未知混迷の現在とでも言いましょうか、そういう百有余年の日本における三つの大きな節目が我々の記憶にあるわけであります。まさに時流は飛ぶがごとく、歴史は猛烈なスピードで展開をいたしております。しかもこれは、まことに困ったことに予測つきがたい。見当もつかない。何が起こるかわからない。「政治は一寸先はやみ」という名言がございますけれども、今の時代はまさに一寸先はやみであるのではなかろうか、そういうところに人々の不安や焦燥感というものがあるのではないだろうかと思う次第でございます。
 知事は、就任以来、こういう予測つきがたいあらしの前に立たんとする気概を示されて仕事に打ち込んでおられますが、まず在任一年有半の県政を振り返られて、またこれから和歌山県の進む方向に大きなリーダーシップをとられるお立場として、そのご感想をお尋ねしておきたいと思います。
 次に、阪和銀行の問題についていささか私見を申し述べたいと思います。
 昨年の十一月二十一日、阪和銀行は、事実上、倒産を余儀なくされました。田辺市に起源を持つ地方銀行として、多くの人々から愛され親しまれた地元銀行であります。先年、何者かに射殺された小山副社長は、私の母校の先輩でもあります。言うなれば経済戦争の犠牲者でありまして、この壇上から心よりご冥福を祈りたい気持ちでございます。
 本題に入ります。
 阪和銀行が大蔵省の業務停止命令を受けてからおよそ百日、銀行の歴史始まって以来の出来事でございまして、大変な、数え切れない、しかも割り切れない問題を今、県内にぶちまけております。間もなくこの三月の決算期がやってまいりますと、その打たれたボディーブローが激しくきいてくるのではないかという強い懸念を覚えるものでございます。
 私は、本議場から大蔵省に対し、和歌山県民の名において、この際言うべきを言い、ただすべきをただしておかなければならないと考えまして、あえて答弁者なきこの壇上に立った次第であります。副題を「大蔵省に物申す」、かくいたしたゆえんであります。
 皆さん、これが大蔵省の発した業務停止命令であります。この紙一枚です。こんな半ぺらの紙に「命令書」とだけあります。実に簡潔、要領を得た、血も涙もない紙一枚であります。見えにくいと思いますが、よく見ておいてください。これが本件の発端となった大蔵省の業務停止命令でございます。
 まず最初に、私は、阪和銀行問題を語る前に、この件が、こういう紙一枚のやり方が憲法の保障する条項に違反するものであるという判断を持つものであります。銀行法二十六条の持つ力は憲法を超える超法規であるのかということであります。
 日本国憲法は、ご承知のように、第十一条、第十二条、第十三条において国民の基本的人権と自由及び権利を明確に保障いたしております。いわく、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」、このように規定されております。同第二十七条は、労働の自由と権利及び生活権を保障いたしております。また、本件が県及び地方自治体に対しても直接間接の負担と迷惑を与えたことは、紛れもないことであります。地方自治の精神をも、私は冒涜したと思うのであります。
 ご高承のとおり、この銀行に働く社員の皆さんは八百五十二人、ほかに雇用関係にある人が百数十名、合わせて千人になんなんとする人たちが、この一枚の命令書によってたちまちその職を失うに至りました。一家族大体三・五人と計算をいたしまして、三千三百四十三人の人がたちまち生活に支障を来すことになったわけであります。いわゆる首が飛んだのであります。憲法で定める労働権も生活権もこの命令書一枚で吹っ飛んでしまったのでありますから、これは重大な人権問題でもあると考えておる次第であります。
 まだまだあります。これまで阪和銀行と取引関係にあった事業者や預金者、年金や恩給受給者等々のこうむった迷惑と損害、一夜にして紙くずとなった株券、株主に対する財産権の侵害については、第二十九条で定められております。これが侵されたと考えます。
 大蔵省銀行局が発したこの命令書が国民の権利をじゅうりんしたことにはならんというのか、私はこのことを聞きたいのであります。国家権力の国民に対する背信行為だと、こう考えます。明らかに憲法違反であります。これはしかし、国政の場においてもっと詰めてもらわなきゃならない。このことが、きっと次々に地方銀行にも波及するであろうと思うのであります。そのときに、日本国じゅうに和歌山県が今こうむっておるような大変な迷惑が及んでいきますと、今度は政権が吹っ飛ぶような騒ぎどころでなくなってくるのではないか、こう思う次第であります。
 大蔵省銀行局が、今申し上げたようにこの紙一枚で国民の権利をじゅうりんしたことにはならんというのか。もう一遍、このことを皆さんとともに考えさせていただきたいと思います。
 県もまた、財政、大変困難な時期であります。景気の落ち込んだ時代であります。それが、大変な持ち出しを余儀なくされました。私は、軽輩ながら政権与党・自民党に所属する一議員として、こういった政府のやり方というのには断固反対するものであります。大蔵官僚の持つ権力の前に憲法も影を潜めるような国は、皆さん、ファシズムですよ。これから申し上げるこうした中央官僚の独善と欺瞞の前に民主国家を支える民主主義のルールいずこにありや、と私は叫びたい気持ちでございます。これではこの国は危ない、こんなことが金融改革と言うのなら大蔵省の土台から資本主義の崩壊が始まっている、とさえ言えなくはないと思います。特にこのところの中央官僚のひけらかす正義は、国民の側、我々の側から見たら、全く不正義であります。
 そもそも、大蔵省が絶対的な権限を振りかざす上に、世界的に見ても日本の銀行は効率化、合理化がおくれております。競争力も弱い。そういう業種でございます。今まで、少なくとも上昇気流に乗ってその景気のよさに調子に乗り過ぎた嫌いもあると思いますけれども、日本の業種の中でも国際競争などに最も弱いのが、メーカーなどと比べて銀行であると思います。バブルがはじけた後でもリストラなどを余りやっていないという。そういうのが地銀に特に多いのではないか。だから私は、阪和銀行はいつつぶれてもおかしくない銀行のうちの一つであった、不良債権を抱え込んでおった状態というのはまさに銀行業務のあえぎの一番のもとであったということはよく承知をいたしておりますけれども、これはしかし経営者の責任に帰するものであります。
 しかし、私はここで幾つかの事例を議員各位の前に開陳してご判断を仰ぎたいと思うのであります。
 その一つは、銀行の監督権は大蔵省にあるわけでありますが、監査は、阪和さんの場合、朝日監査法人が受け持っております。この監査法人が大蔵省の胸三寸で一夜にしてひっくり返るというようなことがあったらどうなるとお考えでしょうか。こういう事態が実際に起こっておるわけであります。こんなことが許されるのか、監査とはそれじゃ何なのか、そういう根本問題にこれまた抵触しておるのが、この阪和問題の監査のあり方であります。
 そもそも、阪和銀行の下には業績悪化の原因になった関連二社がありました。立て直しはまずここからということで、大蔵省主導のもとに阪和はこの二社の清算を行いました。私は、涙をのんでこの二社を清算せざるを得なかったと察しておるのであります。当時の専務さんは、大蔵省OBの岡田直さんです。今は常任監査役でおられる。その後、大蔵省から、ご承知の新居頭取が見えた。日銀からは、渡辺専務が入られた。まさに新しい体制がしかれたという状態でございました。
 時間がありませんので初めから詳細を申し上げられませんが、今申し上げたような二社の清算によって取引先にも損害を与えましたし、銀行自身もまた、みずからの債権を放棄する羽目になったわけであります。これによって百五十八億円の赤字を新たに計上せざるを得なくなるとともに、創業以来の任意積立金を一挙に取り崩すことになりました。しかし、このとき新居頭取さんは、行員の皆さんや株主である阪和会の皆さんを前にして力強く言われたことがある。これによって阪和はもう峠を越した、大丈夫です、みんなで頑張っていけば阪和銀行は立て直しがきくんだよ、ということを言われたと聞きます。ハッパをかけたんです。行員の皆さんもその一言で、これから頑張れば大丈夫と確信したと思うのであります。これが、平成七年二月時点であります。
 経営改善のめどは、平成七年度から平成十一年までの五カ年を目標に立てられました。こうして経営改善計画は、大蔵省の指導どおり忠実に実行されようとしておったわけであります。したがって株価も、当時は三百五十円ぐらいしたんじゃないかと思います。業務停止命令直前には二百五十円台を維持しておったと思いますから、社員への持ち株も奨励するなどして、みんなで頑張ろうという意欲が出ておったと聞いております。平成八年九月の中間決算時には五千万円の黒字を計上できるなと、こういうところまで来たんです。本当にこれだったら阪和は立て直しがきくなという意欲も、いよいよ若い行員さんの中にもわいたと私は聞いております。
 五千万円の黒字を計上する予定となっていたところに、先ほども紹介した朝日監査法人の監査が、またありました。三億七千万円の赤字となる修正発表をここですることになったのです。これが十一月五日。この下方修正も、大蔵省は、貸出金の償却を促進するということで強く指導したようであります。この時点でも、しかし阪和銀行は乗り切れると考えておったと言います。しかしその後、不思議なことに朝日監査法人の態度は急転して、回収不能債権の償却を強硬に主張し始めた。ころっと変わってきたわけであります。そして、阪和は上場企業でもありますから、大量の債権を再度償却する事態になりました。その結果、修正発表の二週間後に、九月中間決算の税引き後損益として三百三十八億円の赤字となる。これでは自己資金で到底カバーできない。二百十八億七千八百万円の債務超過に陥ったというのが経路でございます。大蔵省の厳しい指導どおりやってきたのに、急転直下、約束の方針が一方的に破棄されてしまったということであります。これが監査法人豹変のなぞであります。関西の経済界では、「これは関西金融界のやみだ」と、こういうふうに言われております。犯罪ですよ、これは。
 そして、十一月二十一日の停止命令となるわけです。この期間、わずか十六日。これで、監査法人が大蔵省の言いなりになって修正、再修正を繰り返し、銀行にとどめを刺すカルテを書き直してまいったということがよくおわかりいただけると思うのであります。私も調べてみましたが、本来的には、銀行の不良債権の償却について、監督官庁といえども余りあれこれ指図し強くそれを要求するようなことは権限のほかであるという判断が、監査法人の社会にはあるのであります。朝日監査法人の会長さんは、大蔵省のOBである。ツーツーであるからであったのではないかという──今では憶測の域は出ませんけれども。そうでなかったら、もうちょっと再建計画について約束が進められてきたはずではないかと思うのであります。
 大蔵省は直接手を染めないけれども、これではむしろ最もあくどい粉飾決算だと思っております。病院だったら、手を加えれば助かる患者に対して、日本で一番偉い病院からやってきた博士が、「あんた、助かるんだよ。元気を出しなさい。大丈夫ですよ。あんたの病状は峠を越しましたよ」と言うてくれて、もうあすをも知れぬと自分もあきらめておった人が、今度は希望を持って助かろうという一心にすがって、このお医者さんを頼りにしておったら再び元気になれるんだと思っておったところへ、裏ではカルテを書きかえ書きかえして最後にとどめの注射をポンとやったと、こういうことであります。
 私は、これが銀行行政の改革だと大蔵省が言い張るのならば、改めて大蔵省に問いたい。私に言わせれば、それじゃあのバブルをあおったのはだれなんだ、バブルをこんな状態にしたのは、それを容認したのはだれなんだと聞きたい。歴史に悪名を刻んだ住専の処理とここに巣くった連中はどこから来た人だ。天下りのここの人らはだれだったんだ。土地値上げを黙認しながら、バブルがはじけ始めると総量規制などと言って思いつきばったりのことをやったのは、それじゃだれなんだ。どこの省なんだ。(「大蔵省」と呼ぶ者あり)──そうだ。そのとおり。あらゆる金融機関に不動産関連融資を、もう土地に関しては貸してはなりませんよと言うてブレーキをかけたでしょう。そのときしかし、住専は別格だったんです。これには全然さわってない。住専は別格の存在であるけど、その他の金融機関は金を貸してはならないという、こういう指導というのか通達というのかをしておるわけです。お構いなしだったわけであります。
 身内をかばって家の中から火を出すとは、このことだと思う。バブル崩壊の四年で一千兆円が消えて飛んだという。一千兆円です。その結果、国内外合わせておよそ百兆円の不良債権を銀行は抱えるに至ったという。まさにバブルどころじゃない。プールの底が抜けて飛んだようなものであります。そしてその結果として、皆さん、大蔵省から責任者は一人も出ておらんではないですか。これでは伏魔殿ですよ。責任者がいないわけであります。
 いずれの公務員を問わず、国家・地方を問わず、国民が主人公であります。共産党の皆さんはそういうビラを張っておったな。びっくりした、あれ。同志やなと思いましたよ。しかし、国民に対して忠誠心を誓うのが公務員の道でしょう。義務でしょう。私は絶対的な義務だと思っております。ところが、とんでもないことに霞ケ関には、いまだかくのごとく国民を意のままに操れると考えておる官尊民卑の思想がのさばっておるのであります。天、人ともに絶対に許してはならんことでないでしょうか。無能・無責任の小俗吏どもにこの国が滅ぼされてたまるか、中山さん。そうでしょう。(「そう」と呼ぶ者あり)
 もう一つおまけに言わせてもらえば、新居頭取・渡辺専務のコンビは阪和を助けにきた助っ人ではなくて、幕府・大蔵省差し回しの刺客だったということがはっきりしたんだ。頭取は、二十一日に命令が来るや、さっさとやめてしまった。あっという間に、この日にやめておる。取締役会を開いて問うたのか問わなかったのかは、もう知らん。そんなこと、もう聞きに行く気もならん。しかし、やめてしまった。戦争で言えば、司令官の敵前逃亡ですよ。敵前逃亡というのは戦争中にもあったことです。部下をほったらかして逃げてしもうた。私は、本当は本議場へ頭取さんに来てほしいところでありますが、議会の規則はこれを認めないからやむを得ませんので、一人こうやって孤独な演説をやっておるわけです。
 加えて、その一週間前に頭取は大蔵省へ呼ばれたんです。業務停止命令を出しますよ、二十一日ごろですよということを言われて、新居さんは今度母屋から注射された。ああ、もうあかんなと。ところが、帰ってきて知事にも報告もしてなければ、取締役会を開いて、これはえらいことになりますよという打ち明けたことも、全くやっておらない。黙っておった。だんまりであります。そして、二十一日。
 知事は、翌二十二日に大蔵省にすっ飛んでいった。直接出向いて、厳しく大蔵省に対して抗議をされました。その文書も見せてもらいました。阪和銀行従業員組合の皆さんは、本年二月十三日付で大蔵省に対して、これに対する異議の申し立てをいたしました。しかし二月二十四日、にべもなくこれが却下されております。株主会も、一月二日、阪和会会長さんらが大蔵省で意見陳述を行いましたが、それはもう型どおりの、意見を聞きましょうということで、課長と係長が出てきた。カエルの面に何とやらであります。それっきりです。我々議会も、皆さん、思い起こしていただけば、十二月議会で政府に対して意見書決議を送っております。大蔵省にとっては予定のコースでも、こちらは死活問題なんです。地方が受ける衝撃というのは、それこそ死活問題につながってくるわけであります。
 私は、国政の「橋龍」さんのこれからの緊急課題は、大蔵省の監督権を大幅に削減することだと思っておるわけであります。しかし、このいずれも最後の手段は法廷で争われることになると思います。私は、断固裁判をやるべきだと思います。
 皆さん、「一寸の虫にも五分の魂」という言葉がございます。国家権力というものが繰り返して国民を困らせ、難渋させ、苦しめておる矛盾と横暴の前に、我々は小なりといえども和歌山県民の正義と良心に立って要求することがあります。大蔵省は県民に対しその理不尽と不正を謝罪せよ、と言いたいのであります。知事に謝れ、県民に謝れということである。まずこれから始まらなければならんと思います。その上で、職員、株主が希望するように救済対策も樹立して心を改めて新規の銀行設立を認めるよう、私はこの壇上から求めたいのであります。本件について、知事の総括的なご所見を問うものであります。
 次に、当局にお尋ねいたします。
 一、県資金による支援の見通しはどうか。
 二、大蔵大臣が年度内に発足させると発表した清算銀行設立はどうなっているのか。
 三、社員再就職の見込みについて。
 四、株主、取引関係者、その他銀行とかかわりのあった方々の受けた実損というものは──計算はできないだろうけれども、実損というものが現実にたくさんあるわけです。これはどういうふうに考えられるか。どれくらいの量であるか。
 五、その後の県経済への影響と今後の見通しはどうか。関連倒産の実態はどうか。
 六、県、国機関も含めて金融機関の協力体制は万全であるかどうか。
 以上で、阪和銀行問題を終わります。
 次に、農業問題についてお尋ねをいたします。
 その一つは、これからの農業についてでございます。
 人間が幾ら高度な科学技術を誇りましても、自然を相手にする農業の前には一かけらの食べ物もつくれないのは、子供でも知っておることであります。肝心の土や水や気象の状況といった天然自然の基本を忘れた工業化農業がだんだん行き詰まってまいるのは、明らかなことでございます。
 私は、世界はとっくに食糧安保の時代に入っておると考える一人であります。社会経済の大きな転換期に直面して、食糧自給率の問題が今のままでいいわけはございません。うまいこと計算して四二%だなんて言っているけれども、これもうそがあると思います。和歌山県も、強いとは言えない県であります。我が県の農業は、その形態いかんで農村のあり方や生活観そのものが自然科学や文化論にまで発展していく大きな可能性を持った県だと思うのでありますが、農業の将来をどのように想定されているか、お答え願いたいのであります。
 次に、梅の問題であります。
 私どもは、県民の皆さんのご心配を大変煩わしておる地元の者であります。知事は、就任以来、本問題に直面されまして、特にこの年度の予算では特別な対応をお考えいただきました。感謝を申し上げなければなりません。地球環境が汚染されつつある今日であります。この地上に生存する生命体はまさに存亡の危機にあると、あらゆるマスコミも、これは当たっていることを書いております。私は、そのとおりと思います。自然との共存を叫びながらここに至った文明社会は、あらゆる分野に反省と厳しい選択が迫られる今日でございます。
 梅と言えば、皆さん、日本では長い歴史──松・竹・梅と、めでたごとの三つのものが代名詞のように「松竹梅」と表現されてまいりました。今や、松が枯れました。十年余り前には、竹やぶがすっころこんと枯れました。六十年に一遍枯れるのだそうでありますが、ともかくも竹やぶは枯れて、まだその残骸が残っております。元気が出ておりません。今度は、梅であります。梅は衰弱症。これもだんだん弱ってきておる。松竹梅がなくなったら日本の文化性も陰りが出てくるゆえんであります。今度は「松竹梅」とは言えなくなってまいります。
 日本の農業は、ハード面ではかなり整備されてまいりましたが、土壌や微生物、また自然の植生であるとか環境など、そういった目に見えない部分については、残念ながら研究がおろそかであったように思います。これは、国も県も認めるところだと思います。特に梅は、我が県の特産品として地域経済に大きな影響を持つに至っております。
 衰弱症は十年ぐらい前から出てまいって発見されております。被害地が拡大して、農林水産部も必死の対応を続けております。これはよくやってくれておると、私は申し上げたいと思います。しかし残念ながら、まだ解明に至っておりません。梅等、落葉果樹専門の研究所の設置が望まれるところであります。
 知事は、去る六日、日本における最高権威と言われるような専門家十人をもって構成する研究機関を設置されました。早々に会議も持たれたと聞いております。これらのことも含めてご見解を承りたいのであります。
 次に、新旧白浜空港の利活用についてであります。
 お尋ねをいたします。新しい空港は、路線もふやしました。利用者もだんだんふえつつあります。随分便利になりました。今はMD87という飛行機で百三十四人乗りですが、ジェット機になったらやっぱり速いです。天気のよい日は五十分そこそこで東京に着きます。今度は二千メートルの工事が進められますが、エアバス三〇〇で三百人が運べることになります。これで太平洋湾岸の空港とも、近隣の外国とも結ばれていく空港の位置取りができると思いますが、いかがお考えでありますか。
 旧滑走路の方は、何か積極案をお持ちであるか。私は、ヘリの免許取得の学校の設置及び大きなヘリポート基地をつくってはどうかと考えております。また、国内外の自家用機の駐機場によって、空へ大きく玄関を持つ空港として羽ばたけるように整備されてはどうだろうか。特に観光立県和歌山であります。ビジネスにも大きに役に立つと思います。私案でありますが、ご提案申し上げてお考えを承りたいと思います。
 最後に、「風格ある県土和歌山を目指せ」と題しましたが、このことは、仮谷さんが県政を担当された時点にも申し上げたことであります。
 和歌山県には和歌山県の風格がなければならんと思うのであります。品性が伴うた県土であってほしいと願うものであります。府県それぞれの個性、独自性は積み重ねられた歴史の顔そのものであると考えますけれども、我が県の海、山、川、豊かな自然環境は、これは皆さん、すごい県民の資産であります。その県民性は、当然この風土に根差すものであると思います。知事はどのようなお考えをお持ちであるか、お聞かせいただきたいと思います。
 終わりに、身も心も県民にささげ尽くさんとする西口知事に私は草田男の一句を呈し、激励にかえたいと思います。「勇気こそ地の塩なれや梅真白」──これで、終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(町田 亘君) ただいまの馬頭哲弥君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 馬頭議員にお答えをいたします。
 まず、知事就任から一年有余経過しての感想と県の目指さんとする方向についてのご質問でございます。
 私が知事に就任してからの一年三カ月の間において、内外の諸情勢は大きな変革・変動を見せておるわけでございます。就任以来、スピーディーな行政運営、開かれた県政をモットーにして、さまざまな政策課題あるいは懸案の処理、県民の皆さんとの対話などに、私自身思うに少し欲張り過ぎたと言えるかもしれませんけれども、大変過密なスケジュールを組み、まさに全力で疾走してきたというのが偽らざる心境でございます。
 次の時代への橋渡しという大変重要なこの時期に誤りなく和歌山県を導いていくためには一層気を引き締めて県政の運営に当たっていきたい、そういうふうに決意をしております。
 また、本議会の冒頭でも申し上げましたけれども、時代は大きな転換期にあり、機能や効率を優先した社会から感性や創造性が重視される時代へと進みつつあります。こうした社会の潮流の中にあって二十一世紀は和歌山県の時代であるという確信のもとに、恵まれた自然、豊かな歴史・文化資源を生かして、ゆとりと充実の和歌山県を目指し、ここに生まれてよかった、住んでよかったと思っていただける県づくり、だれからも和歌山を訪れたいと思われるような、住みたくなるような安らぎの県づくりに取り組んでまいりたいと思っております。
 次に阪和銀行の問題でありますが、阪和銀行問題について馬頭議員の大変ご識見の高いご意見を承りました。
 ご指摘がございましたように、今回の阪和銀行の業務停止命令などによりまして、またそのことが県経済あるいは県民生活に多くの影響が生じるとともに従業員の雇用問題等、多くの課題が予測されました。そういうことから私自身も大蔵大臣にも再三お目にかかり、これらの対応を強く要請をしてまいりました。しかし、現在もなおいろんな問題が残されており、万全の対策がなされているとは言いがたく、まことに遺憾に思っておるところであります。
 私といたしましては、県政を担当する立場で、阪和銀行が地域に密着した金融機関であるということから、いろんな問題に対してもこれから全力を挙げて頑張っていきたいと思っております。
 次に農業の問題でありますけれども、農業は、自然と人間とのつながりの中で営まれる、いわゆる生命産業だと思っております。たとえ時代の変化があっても、その存立意義と役割は変わらないものだと考えております。
 こうした中で、議員からお話がございましたように、二十一世紀における食糧需給が大変懸念をされております。農業は本県の基幹産業であり、これまでも農業振興を県政の重要課題として位置づけて積極的な取り組みを行ってまいっておるわけでございます。その結果、本県では限られた耕地を有効に活用した集約的な農業が展開をされており、京阪神圏への生鮮食料品の供給基地としての役割を果たしてきてございます。今後とも、二十一世紀に向け、本県の特性を生かした三H農業を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 また一方で、心の豊かさが求められる中で、我が国の中でも最も恵まれた自然や地域に根差した文化をはぐくんできた本県の農山村に大きな期待が寄せられております。農地や景観など地域の持つ資源を有効に活用しながら、都会にも開かれた魅力ある地域づくりを一層進めていきたいと考えております。
 最後に、風格ある県土づくりを目指せというご提言とともに温かい激励をいただき、大変ありがとうございました。私も常々、内外に確固たる存在を示す風格や品格のある和歌山県を目指したいと思っております。
 県としての風格や品格というものは、自然環境や景観、あるいは歴史や文化、日々の営みの積み重ねによって形づくられていくものであろうと思っております。何よりも、自分たちがすばらしいふるさとに生きているのだという県民の皆様方の自信と誇りによって支えられ、高められていくものであろうと思っております。私が常々申し上げている「ふるさとに自信と誇りを持とう」ということも、そうした趣旨から申し上げておるわけでございます。
 お話の結びの句に「勇気」という言葉がございました。私も、ことしの仕事始めに職員の皆さんに、「勇気と根気を」ということを呼びかけたわけであります。今後とも、県民の皆さん方とともに和歌山県の新時代を築き上げるため、勇往邁進、全力を傾注してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(町田 亘君) 出納長高瀬芳彦君。
 〔高瀬芳彦君、登壇〕
○出納長(高瀬芳彦君) 阪和銀行問題についてのご質問のうち、二点についてお答えいたします。
 まず、県資金による支援についてでございますが、県内中小企業者の資金需要に対応するため五十億円の融資枠を設定したところでございます。大蔵省より業務停止命令のあった翌日、特別融資制度を創設しているところでございます。
 融資状況といたしまして、平成九年二月末現在で、融資あっせん件数は二百八十六件、融資実行は二百五十五件の三十七億円となってございます。なお、現在では日に一、二件のあっせん件数と落ちつきを見せており、今年度については対応できるものと考えてございます。
 しかしながら、今後の資金需要の動向等からまだ予断を許されない状況が続いており、平成九年度においても特別融資を実施するため、引き続き融資枠五十億円の予算を今議会にお願いしてございます。
 次に、株主や年金受給者を含めた一般的取引関係者への影響についてでございますが、県としては、県経済や県民生活に及ぼす影響が大変大きいものと懸念し、阪和銀行問題対策本部において特別融資制度の対策を各般にわたり講じてきたところでございます。
 例えば年金については、同銀行の口座を通じて給付を受けておられた方々は約一万一千件に及びますが、口座変更の手続が速やかに行われるよう広報に努めるとともに、最寄りに他の金融機関がない方々については郵便局を通じた支払いが可能となるよう、処置を講じてまいりました。この年金を初めとする各種の公的給付金については、現在滞りなく給付されており、事態は鎮静化しているものと見てございます。
 なお、阪和銀行株につきましては、既に上場は廃止されており、今後は商法等の規定により処理されるものと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 商工労働部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○商工労働部長(日根紀男君) 阪和銀行問題についてお答えをいたします。
 新銀行の設立はどうなっているかということでございますが、新銀行設立等阪和銀行の処理スキームについては、昨年の十二月十三日に大蔵省から発表されてございます。その内容は、一、阪和銀行貸し付け債権等の資産のすべてを預金保険機構で引き受け、資産の管理・回収は整理回収銀行で行う、二、預金の払い戻しを中心とした整理・清算のための新銀行を設立するという二つから構成されてございます。
 新銀行の設立時期については本年四月上旬の予定と聞いており、本日の新聞各紙で、新銀行の社長内定というふうに報道もされてございます。発足のための体制づくりが最終段階に入っているものと思っております。
 それから、阪和銀行社員の再就職の状況はどうかということでございますが、従業員の雇用問題に対処するため、国、県、経済団体等から成る阪和銀行雇用問題連絡調整会議を設置し、積極的な求人開拓及び情報の収集に努めてきたところでございます。
 連絡調整会議の各委員のご努力、また企業等のご理解、ご協力により、これまで約千人を超える求人情報が集まっております。この情報を阪和銀行に提供するとともに、各ハローワークにおいて職業紹介を行い、再就職の促進に努めているところでございます。今後とも、本連絡調整会議の積極的な活動により、一人でも多くの従業員が再就職できるように支援してまいりたいと考えております。
 その後の県経済への影響と今後の見通しはどうかということでございますが、倒産に関しては、幾つか新聞でも報じられているところでございますけれども、県としては、内容的に業績不振等の要因によるものもあり、現時点で影響は最小限にとどまっておるものと考えてございます。
 また、今後の見通しにつきましては、決算期を迎えて資金需要が高まる時期でもございますので、さらに注意深く見守っていく必要があると考えてございます。
 次に、国、県及びその他金融機関の協力体制は万全かということでございますが、阪和銀行の取引先企業の資金需要に対し、県は特別融資により対応をしてまいるとともに、県の信用保証協会、政府系金融機関や民間金融機関に対して強く協力要請を行ってきたところでございます。その結果、保証協会や各金融機関の協力をいただきまして、これまで阪和銀行と正常な取引関係にあった中小企業者の当面の資金需要は、大きな混乱がなく対応できてまいったものと考えております。今後とも、協力要請をして万全を期してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 農林水産部長平松俊次君。
 〔平松俊次君、登壇〕
○農林水産部長(平松俊次君) 農業問題のうち、梅問題についてお答え申し上げます。
 梅の生育不良につきましては、これまで地元協議会を初め関係者の懸命な努力にもかかわらず、現段階において原因究明に至ってございません。そこで、原因の早期解明を図るため、果樹園芸を初め植物生理や大気環境など、おのおのの分野を代表する学識経験者十名にお願いを申し上げ、去る三月六日、県うめ対策研究会を開催し、多くの示唆に富んだご意見をいただくとともに、今後も大所高所からのご指導を賜りながら試験研究の推進等に生かしてまいりたいと存じます。
 なお、この問題も含め本県果樹農業の将来を展望するとき、試験研究の果たす役割は大きく、その重要性は今後より一層高まるものと考えまして、梅等落葉果樹を含めた試験研究体制のあり方について研究を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 土木部長長沢小太郎君。
 〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 馬頭議員の、新空港便を今後どう結んでいくのかというご質問にお答えいたします。
 白浜空港が二千メートル化されますと、現在運航している日本エアシステムの新規購入機種であるMD90、MD81、あるいは議員ご指摘のA三〇〇といった多様な機種の乗り入れが可能となりますが、これにより乗客定員もふえ、利便性や快適性も向上しますので、より多くのお客様を迎え入れることができるようになります。また、航続距離も長くなりますので、海外も含め、いろんな地域とのネットワークが可能になります。
 県といたしましては、福岡便や広島便に続き、今後、気候風土の異なる地域である仙台との路線実現に取り組むなど、紀南地域と全国との交流と連携の活発化を支えるための空のネットワークの充実に努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 馬頭議員にお答え申し上げます。
 旧南紀白浜空港跡地の恒久的な利用につきましては、紀南地域全体の活性化に寄与するものであること、新空港の利用促進に資するものであることなどを基本として、民間活力の導入を図ってまいりたいと考えているところであります。
 これまで跡地の利活用について各方面からさまざまな案が提案され、現在、土地利用に関する各種の条件整理や整備計画案の検討を進めているところでございます。しかしながら、民間資本の導入を軸とする恒久的整備にはなお公図訂正等クリアすべき諸課題があり、ある程度の時間を要するものと思われます。
 議員ご提案のヘリコプター操縦士及び航空整備士免許取得者養成学校の設置や自家用機等の駐機場の整備案も含め、空港の特性を生かした跡地利用計画案の検討を行ってまいりたいと考えてございます。
 なお、当面の利用方策として、昨年七月、県及び地元白浜町による暫定利用連絡会を設置し、行政のみならず民間の方々も含め、その利用について促進しているところでございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) 再質問がございませんので、以上で馬頭哲弥君の質問が終了いたしました。
○議長(町田 亘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 12番佐田頴一君。
 〔佐田頴一君、登壇〕(拍手)
○佐田頴一君 ただいま議長より質問のお許しをいただきましたので質問をさせていただきますが、一般質問も半ばになりますと既に他の先生が質問され回答された点も多々あると思います。お許しをいただき、私からも質問をさせていただきます。
 まず、行財政改革についての行政改革から質問をしてまいります。
 最近の和歌山市の郵送によるアンケート調査によると、現在取り組んでいる第二次行政改革への関心度は、関心のある人が八割を超えており、関心がないのはわずかに一四・六%と発表されております。和歌山市の場合は大変関心度が高いようでありますが、他の市町村の場合、行政改革の内容についての説明はまだまだ全体に行き届いておらず、不十分であると思います。
 現在の行政機関は、国も地方団体も余りにも肥大化し過ぎて能率が悪く、住民自身や民間の仕事でできることまで行政の中に取り入れて行政需要を拡大してきたのであります。さらに、これからは急激な少子化や高齢化が進んで生産人口が減少し、経済活力を失わせ、税収はだんだん減少するのに、逆に行政に対する需要はますます増大させていく傾向にあるのであります。今、ここで行政需要の増加をストップさせ、今までの行政機構の中にメスを入れ、国も地方も行政の守備範囲を見直し、仕組みと仕事のやり方をできるだけ効率的で合理的なものにしっかりとつくりかえておかなければならなくなっております。
 これからの地方分権の時代にあっては、簡素で効率的な行政システムをつくり、既存組織を見直して行政改革に取り組む具体的な内容を早く県民に示し、二十一世紀の県政のあるべき姿を描き上げて説明する義務が当然あると考えます。また、行政改革後、地方分権後の和歌山県庁像の姿を県民の前に早く示してくれることを期待して待っている人も数多くあるのであります。
 知事は、ことしの仕事始め式で、行政改革が叫ばれる中、ことしは外郭団体や第一線の機関の見直しについて一定の方向を出し、さらに県の情報を公開して県民に理解してもらうよう努力していく、今は不透明な時代だが勇気と根性を持って仕事に臨もうと述べられているが、国の行政改革と再編の動きを踏まえて、県の果たすべき役割も大変重要となってきたのであります。県民から預かった税金をむだなく使うための行革は地方自治体の原点であることを踏まえ、行政の効率化、スリム化を行い、それにふさわしい行政の再編を行うための改革統合や民営化についてもしっかりと論議をしていただきたいのであります。
 国は行政改革会議で、一年以内に改革への成案をつくると述べているが、県も今の時点で、行政改革への基本的、具体的な案とその進め方について、その成案をいつごろまでにつくり上げるのか、また現在の行政改革大綱だけでよいのかどうか、まず知事のご所見を承りたいと思います。
 次に、総務部長にお伺いします。
 県は、行政改革大綱に基づきおおむね三カ年をかけて行財政運営全般にわたり総点検をすると述べ、第一年度は、地方分権時代を迎えて本庁組織の大規模な改編、事務事業の見直しを実施、福祉・保健・医療施策の一元化を図って福祉保健部を設置されたが、平成九年度は、地方機関等の見直しを行うとともに事務処理の迅速化や行政サービスの向上を図るため地方機関への権限移譲を行っていくことになっています。改革とはその程度であるのかどうかであります。行政の簡素化、効率化のためには組織数を約一割程度減らす目標を立てるなど具体的にしなければただの名称を変えるだけとなり、行政改革推進への芽生えも出てこないと思います。
 第三年度は、私は組織数を削減する必要があると思いますが、行政簡素化、効率化のための組織削減計画の予定など、出先機関、外部団体も含めて教えてほしいと思います。また、現在の各補助金の大幅な削減などを今後求めていく考えがあるかどうか。補助金配分のあり方の見直しや、市町村、県民へさまざまな部門で負担率アップを強いることにならないか。この先があるとすれば今から市町村、団体もその準備が必要であろうと考えますので、どのような削減計画をしていくのかもお伺いしておきます。
 続いて、財政改革についてであります。
 国は本年四月から次々と新たな負担を国民に与え、消費税五%への引き上げで五兆円、所得税・住民税の特別減税打ち切りで二兆円、健康保険負担の引き上げで二兆円と、税金と社会保障を合わせた国民負担額の増加は実に九兆円に達することになっているが、これは、年収七百万円の標準的なサラリーマン世帯で、約十四万円が新たな負担増加となって我々を直撃することになります。
 国は「財政構造改革元年」と言いながらも財政の悪化に歯どめがきかずに国民への増税となったが、もう一度改めて国の歳出を徹底的に検証する必要があると言われています。国の平成八年度末の国債残高は二百四十兆円、地方債が百二十二兆円、旧国鉄など棚上げ赤字などが約八十兆円、合計すれば四百四十二兆円、国民一人当たり四百万円以上に迫る巨額の借金となって、国も地方自治体もその元利償還に追われ、にっちもさっちもいかない完全な破産状態になりかけているためであります。こんなとき、我々の家庭なら、借金を減らすために年収をふやすべく今まで以上に働いて収入をふやすか、それとも、あれも買いたい、これも欲しいといういろいろな欲望は我慢して節約し、借金までして買うことはしない。国や地方団体で言えば、行財政を改革し、リストラなどを推進してむだがないか徹底的に検証し、できる限り歳出を抑えることが急務であるとされています。やりやすい増税に頼らず、次の世代の子や孫に大きな借金の負担を背負わさないためにも、窮屈な緊縮予算に甘んじても少しは我慢し、人ごとではなく我々も真剣に考えるときがとうとう来てしまったのであります。
 本年一月、自民党の年賀会である市長さんが、借金が巨額で、朝目が覚めたら毎日三千五百万円の利息を払っていると述べていたが、市町村もまた同様に起債が急増しており、財政を一段と硬直させているのであります。これは、歳出の増加を、税収の自主財源でなく、国からの補助金を除いた残額を地方債の発行や今まで積み立てていた財政調整基金を取り崩して歳出の不足を補っており、地方債依存による大型事業や施設を競争して建設したためであります。税収は減少、人件費や管理費が増大して経常経費の急増を来し、明るい見通しもないまま市町村債の残高を増大・膨張させた結果、巨額の利払いのツケが回り、返済に苦しみ、今日に至っているのであります。
 県においても、平成八年度二月補正後の単年度一般会計予算の中で歳入の占める県債は八百四十五億八千三百万円、一四・八%であり、この一年間で五百六十六億円の借金が増加しています。平成九年度予算においても自主財源が少なく、税収不足のため国の補助金や交付税に頼らざるを得ない現状にある本県にとって、国の投資的経費は横ばい、地方交付金も出口ベースで三%減と一段と厳しくなっていますが、県債の削減も今最も重要な課題となってきています。県債の残高は、平成八年度末で約五千百億円、平成九年度末で五千七百億円に膨れ上がると予想されており、さらに来年度以降においても、歳出増の要因として医大の整備が本格化することを考えると、和歌山県の予算編成は今よりさらに厳しいものにならざるを得ないのではないかと考えます。
 国は財政改革の中で、公共投資を見直し、二〇〇五年までに赤字国債脱却などの再建目標を立てているが、県債の発行についても、これ以上財政赤字の拡大を防ぐために財政健全化方策に基づく取り組みについて、国の起債と地方自治体の元利償還つき交付金のある起債とはおのずから違うものの、国には財源削減のため起債の地方交付金算入の打ち切りなど今後の政策転換等があることを考えると、県の財政改革への道筋と市町村財政の再建への立場から、今、最小限度これだけは解決しておきたいという知事の意気込みと具体策についてのご所見を承りたいと思います。
 次に、総務部長にお尋ねします。
 最近、大阪府も財政が赤字になると発表して大騒ぎとなっているが、それでも府債残高の一人当たりの借金は三十六万八千五百円。それに対して和歌山県は、既に四十六万八千円であります。九四年度の県民所得は、大阪府は全国第四位で三百二十六万八千円、和歌山県は四十三位で二百四十三万九千円。これを踏まえて、大阪府と県の財政を比較して、まだまだ和歌山県には県債発行への余裕があると考えているのか、まずその考えを教えてほしい。
 また、現在の県財政状況から増税なき財政再建を最優先するためにはこれ以上の財政赤字の拡大を防ぐ必要があると思うが、経営収入に対する人件費、公債費などの行政維持費の比率である経常収支率や起債を除く単年度の歳入歳出の実質収支はどうなるのか。累積県債の償還計画などについても、その内容を明らかに示してほしいと思います。
 続いて、町村合併の推進についてであります。
 行政改革や地方分権の推進、大いに結構というご時世ですが、本気で国から権限や財源をいただいて自給自足で行政を進めてくださいということで町村運営の原理が導入されたとしたら、人口一万人前後の町村でもその知恵と能力で十分やっていけると言えるのだろうか、心配であります。
 現行の行政組織は、大小でも、比較的公平で平等な行政サービスをどの町村でも保障されています。人口の少ないどんな田舎の学校でも立派な校舎があり教育も行われていますし、まあまあの社会保障も福祉も差別されずに保障され、道路も山の中まで舗装されて、どんな弱小の町村でも最小の必要な行政経費は国から地方交付金という名のもとに不足の財源を交付され、保障されているからであります。しかし、そんな状況を一変させるのが今回の行政改革と地方分権であります。
 国も、今後、現在の市町村制度のまま地方分権を進めるには限界があり、市町村合併などで広域的な行政体をつくる必要があると考え、地方分権を推進する立場から、地方制度調査会では、権限移譲の受け皿となる自治体づくりを目指して市町村合併を促進する方針を決めたという。具体的には、現行の市町村制度を抜本的に見直し、一定の人口以下の自治体を廃止または統合させる地方自治法改正を行い、平成十年六月までにその具体策を取りまとめて首相に答申、政府はこれを受けて市町村合併特例法の改正に着手することになっているのであります。これは、今後分権を推進するに当たり、財政基盤が弱く政策の立案実行の人材に乏しい小規模の自治体を廃止し、二十一世紀に向けての少子化・高齢化社会に対応できる、時代に即応した適正規模の市町村に生まれ変わらせる必要があるためであります。このため、今回、合併を積極的に誘導するための新たな法律の整備が準備されつつあります。
 財源と権限を地方にという一連の地方分権推進により、現在の人口一万人未満の町村の行政コストの質と量を見直し、施設、建物、職員数、行政サービスなど、どれをとってもむだが多く自主的な財源がほとんどないにもかかわらず地方交付金、補助金、起債を頼りに町村間で競争し、稼働率の低い非能率な立派な施設をつくり、過剰投資を繰り返している現状を改め、行政組織をスリム化あるいは業務の効率化、民営化を促進して財政の健全化を維持するため、現在の市町村を適正な人口の規模に統合し、市町村の基盤を強化しなければならなくなったからであります。
 そこで、県当局も、国からの指示を待つばかりでなく進んで県内市町村の合併を計画的に推し進め、限られた財源を有効に活用して、行政施策を通じて住民に還元するための体制づくりを指導する準備が必要と考えますが、まず知事の町村合併の考え方を聞かせてほしいと思います。
 次に、総務部長にお尋ねします。
 和歌山県の人口増減の推移を見ると、少子化、高齢化、過疎化が進み、行政経費を負担する生産人口がどんどん減少してきており、どうしても行政コストの高くつく福祉を待つお年寄りが増加し、このままいくと町税収だけで人件費も賄えぬ町村も出て、二十一世紀は決してバラ色の社会とはならないのであります。
 ある県のある町の話ですが、町の予算は三十一億円、町の税収約一億円、地方交付金十七億円、起債五億円。こんな町でも、国が元利の七割の面倒を見てくれる過疎債や交付金があるからやっていけるので、地方分権がどんどん進んでもこんな今の財源状況を続けていけるのか、また今後変わっていくのか、分権後の弱小町村の姿は見えてこないのであります。特に政府の行政改革委員会は、市町村の格差是正をするための所得再配分を目的とした施策から原則として撤退すると述べている。
 今、起債はどの自治体にとっても大切な財源でありますが、この起債も自由化する方向が強調されており、財力のある町村は自由に起債を組めるが、財政貧弱な町村は今後起債も発行できなくなります。すなわち今の分権論議は、財政の弱い町村を全く配慮せず、自給自足を建前にした弱小町村の切り捨てにほかならないのであります。それゆえに、和歌山県内でも交通事情がよくなり、時間・距離が著しく縮まっている現在、効率的な地方自治制度の運用を図るために県としても何らかの対応を示す必要が求められています。今後は和歌山県として合併推進へのモデル町村を選び、例えば那賀郡を例にとれば、一つの市にまとめるか、または東・西・南と三町に合併させるなどの原案を示して一挙に合併を進めてはどうかとの提案であります。部長の意気込みと見通しを承りたいと思います。
 続いて、紀の川第二流域下水道那賀処理区の進捗と都市下水路の早期整備の促進についてであります。
 那賀郡六町の中央を流れる紀の川は昔から豊かな美しい自然環境を形成し、農業用水、工業用水、上水道などに積極的に利用され、上流の市町村ばかりでなく、特に和歌山市民や海南市民の上水道や工業用水にも利用されている大切な命の水源であります。一方、近年この紀の川流域に住む人たちも多くなり、生活水準の向上や生活様式の都市化、さらに企業の進出、地元産業の発展などにより一般家庭や事務所、工場などから排水される汚濁水はますます増加し、この雑排水が未処理のまま農業用水路に放流されて紀の川の水質をますます悪くしているのであります。
 戦後五十年、下水道処理はほぼゼロの状態から出発したが、他府県は下水道施設にも力を入れ、割と高い水準まで達している。しかし本県の場合、一番高い和歌山市でさえ下水道整備普及率は一九・二%で全国平均より低い数値にあり、依然として大きく立ちおくれているのが紀の川筋の現状であります。このため、大事な水源となる紀の川水域の水質保全を早く改善するとともに清らかな紀の川の水辺空間を創出し、下水処理施設の普及の促進と上下水道、水洗便所化の普及を推進し、一人一人が一日も早く快適な生活を実現するための努力を図っていかなければなりません。
 那賀郡の場合、平成三年十二月に那賀郡流域下水道事業として取り組むことを決めています。平成四年七月に推進協議会も設立され、平成五年十一月に流域下水道の基本計画案が説明されて終末処理場を最下流と決め、平成六年七月、推進協議会幹事会で基本計画、事業計画、平成七年度概要要望と今後のスケジュール等を説明し、平成八年二月に福岡市へ下水道施設を見学したとなっているが、この間、既に五年も経過しています。
 そこで土木部長にお尋ねしますが、下水道の施設工事をもっと早く着工できないかであります。
 伊都郡の例を見ても、急ぐためには終末処理場用地の選定と用地の確保、周辺住民の同意が第一となりますが、平成六年二月に岩出町長に処理用地の選定を依頼している。これは、岩出町または県のどちらが積極的に主導権を持って地元と話し合っているのか。また、現状の進みぐあいを知りたい。今までの経過を見ると、平成六年十二月に事業の事務手続を進め、少なくとも平成八年二月には計画したい旨、伝えている。既に平成九年であります。現在の流域下水道の進捗状況、事業実施のスケジュール、各町公共下水道計画の現時点での状況を教えてください。
 次に都市下水路処理の問題でありますが、この広域下水道計画区域は岩出町を初め人口急増地帯の都市部が中心であり、用水、下水の兼用使用の水路が多くあるため、水洗便所化や家庭の雑排水を流すにはどうしても許可条件として土地改良区等の多目的使用料徴収問題もあり、紛争を招いている。農林水産部長に、この多目的使用料徴収を撤廃する方法はないか、お伺いします。
 さらに、大雨や台風が来ては藤崎土地改良区や六箇井の水路なども満杯となって水があふれ、付近家屋の床下浸水を招いて都市部の住民を悩まし続けております。反対に、農業地域は農業集落排水事業で積極的に水洗便所化に取り組んでおり、農業集落排水事業は七年前の七倍にも達していると言われています。農村地帯は比較的容易に雑排水を含めて水洗便所化が進むが、この広域下水道地域にある都市部は、今事業に着手し、計画どおりおくれずに完成したとしても、十六年後であります。この間、何の手だても実施せずほうっておかれては、甚だ迷惑となります。
 住吉川を初め都市部を流れる河川のしゅんせつも含めて農業用水路と下水路を分離し、関係町と相談の上、都市地域内の都市下水路処理対策を早急に、十六年間も待たさずに解決してほしいと思いますが、その対策方法があるのかないのか、聞かせてください。
 続いて、岩出町根来寺にある旧県議会議事堂の保存と改修についてであります。
 昭和三十七年、岩出町根来に旧県議会議事堂が根来寺の大講堂客殿一乗閣として本坊南側の敷地に移築され、さまざまな催し物や合宿施設等に利用されてきましたが、昭和五十年代以降は建物の傷みがひどく、現在は老朽化して全く使用されないままの姿で保存されています。この建物は明治三十年十一月に県会議事堂として上棟され、当時の議場としては県民のための公会堂的な性格を持ち合わせた木造和風づくりの建物であったようであります。昭和十三年、新たに現在の県庁が完成したため議事堂としては使われなくなったが、その間、四十年の長きにわたり県政の殿堂として利用されてきました。我が県の近代化への歴史の証人であり、その象徴としての歴史的価値のある記念すべき建物であります。昭和三十七年、和歌山県農協連合会を経て岩出町の有志による資金で岩出町根来へ第三回目の移築が行われ、根来寺の所有物となって現在に至っています。
 この立派な建物も年には勝てず、現在大変老朽化してしまって、このまま保存することはもうできなくなってきております。いよいよこの建物の歴史的な経過を踏まえて今後どうするのか、活用と保存、解体について論議すべき時期が来たようであります。
 現在の建物は、塗装がはがれ、壁面の亀裂、地盤沈下、防水、屋根がわらの修理、新たなひび割れ、窓枠の修理など、建物は生きているため、常に保存工事をしながら手を加えなければ完全な保存は不可能であります。
 この建物、一乗閣については過去に県議会からも、平成二年九月に中村博先生から保存改修を要望する意見が出され、さらに平成三年二月、西本長弘先生からも、歴史的価値の高い旧県議会議事堂を由緒ある全国唯一の木造建築物として、根来寺から広川町の初代県会議長であった浜口梧陵翁の歴史館がある同敷地に移して保存してはどうかとの提案もされています。これらの質問を受けて県教育委員会は平成四年三月に調査を行い、この建物の調査報告を行っているが、その後、どういう方向で保存、解体、移転かについての検討が行われてきたのか、不明であります。
 私どもの先人たちが活躍した議事堂の修復保存については、この貴重な文化財を後世に継承させていく義務もあり、県議会も大いに関心を持たざるを得ないと思いますが、今、手を加えないでこのまま放置すると根来寺の境内で朽ち果ててしまう結果となります。また、他の場所に移転するとしても、今度は四回目の移築となるため、解体してももう使えなくなってしまうのではないかと思います。そうなると大変残念な結果となりますので、どうすれば一番よいのか。私は、県の迎賓館などに改修すれば一番よいと思いますが、まず知事のご所見をお伺いします。
 続いて、教育長に質問をします。
 最近、文化庁も、文化財指定については近代遺産を含める方向で検討されていると聞く。従来は、文化庁の方針として文化財や史跡指定は明治以前のものでないとだめだと言われていたが、文化財保護法による指定の範囲を広げて、全国各地の近代遺産の調査が進められているはずであります。
 一乗閣は、明治三十年以来、県政の殿堂として長い歴史を持ち、県下の神社仏閣を除いて最大の建築物で、百年の風雪に耐えてきた木造建築でありますから、当然、文化財的要素の大きい建物として行政的な措置、すなわち明治時代の和風建築としての歴史的由緒ある建物として文化財保護審議会に諮って指定を受けられないかどうか、教育委員会としての認識をまず聞かせてください。
 次に、根来寺に現在のまま保存する場合、何らかの大改修の処置を講じなければなりません。県の文化財としてするのか、県議会の所有物として県政資料館とするか、文化的な施設とするかなどの方法しか使用する方法がないと思いますし、また維持管理にしても、建物が大きく莫大な経費が必要となるため、根来寺だけでは到底維持管理はできないと思います。県も、宗教上の関係もあって根来寺には直接支援できないと思いますが、岩出町を経由した方法などで支援も可能となります。まず、保存するとしてどんな方法があるのか、教えてほしいと思います。
 最後、粉河・鞆淵直結道路新設と県道上鞆淵那賀線の早期改修の促進についてであります。
 国土軸と直結する幹線高速自動車道や国道の改修促進は最も重要な県勢飛躍のための課題でありますが、今その地域で生活をしている人間にとって地域に身近な生活道路は、毎日の生活を支え、安全で快適な地域づくりの基本部分を占め、一日も早く完成してほしい道路であります。通勤・通学、食料品・日用品の買い物、救急車・消防車の活動など、毎日のあらゆる生活面で大きな役割を果たし、さらに地理的条件が改善されて生産地と消費地の時間・距離を短縮し、農林産物等の出荷先の拡大、工場進出促進、過疎化の防止など、さまざまな効果が期待され、この道路の果たすべき役割もますます大きくなってきています。しかし、この鞆淵地区の現状を見る限りでは、同じ粉河町でありながら中心地と連絡する本格的な道路整備が行われておらず、依然としてこの粉河・鞆淵地区の直結した道路が全くないため、この地域の整備水準は大きく立ちおくれて、依然低位の状況に置かれているのが現況であります。
 道路は、道路といえども機能性、効率性、経済性、採算性はもちろん求めなければなりませんが、高齢化社会が到来する二十一世紀初頭までの人間が住居している今のうちにこの道路を早く進めてほしいものであります。
 そこで、知事にお尋ねします。
 粉河町を中心に、海草、伊都、那賀各郡に通じる粉河、鞆淵、美里、花園、高野、龍神を通る道路の新設をぜひ計画してほしいと願います。これが完成すると花園村から粉河町中心部まで自動車で三十分程度で行き来できることになり、さらに龍神スカイラインに直結、紀中・紀南へと伸びる重要な道路となるため、最近、粉河町内の国道や県道に早期実現の大きな立て看板が立てられております。私も、この道路新設を促進するためたびたび質問し要望してまいりましたが、花園美里線の県道認定の議案が上程されている今、どうしても粉河・鞆淵直結道路の早期実現をお願いしたいと思いますが、まず見通しからお教えください。
 次に、土木部長にお尋ねします。
 現在の上鞆淵那賀線の道幅が狭く急勾配で、標高七百五十メートルの飯盛山の未整備の山越え道路では冬の季節は凍結して交通不能となるため、今後この県道の改修を進めていく際には、山越えの道路でなく、中腹からトンネルを掘って冬の期間でも交通可能な道路にしてほしいのであります。
 幸い、飯盛山の中腹では紀の川左岸道路の広域農道・紀の里道路の新設工事が進行中でありますから、一番距離の短い飯盛山麻生津峠の中腹をトンネル化してこの道路に直結することが一番よい方法と考えます。特に、粉河・鞆淵直結道路が完成するまでの間に、この道路を代替線としても利用できるからであります。県財政が厳しい時代に非常に難しい事業と考えますが、県道改修バイパス計画トンネル化を早急に検討し、調査してほしいと思いますが、部長のご意見をお伺いします。
 以上、五部門にわたり質問をいたしましたが、できるだけよいご回答をよろしくお願い申し上げます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(町田 亘君) ただいまの佐田頴一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 佐田議員にお答えをいたします。
 まず、行政改革についてであります。
 県におきましては、簡素で効率的な行政、役割分担の明確化、変化への対応、計画性・総合性の確保、行政の自主性の確立、以上の点を行政改革の基本理念と定め、行財政運営全般にわたる見直しを平成七年十一月からおおむね三年をかけて行うこととして、改革が必要な事項について、できるところから実施をしているところでございます。
 現今の行政改革、職員の意識改革を通じて、地方分権の時代における行政課題にみずからの責任において主体的に取り組み得る県庁への脱皮を図りたいと考えてございます。また、国において今後進むであろう省庁再編成なども視野に入れながら対応していきたいと考えております。
 なお、詳細については総務部長から答弁をいたします。
 次に、財政改革であります。
 これまでも機会あるたびに申し上げてまいりましたけれども、財政改革につきましては、従来からの行政改革大綱に基づく取り組みはもちろん、さらに抜本的な行財政改革を推し進めなければならないものと考えてございます。
 また、この取り組みは、単に経費を切り詰めるといった消極的なものではなくて、二十一世紀に対応できる、効率的で感度の高い行財政システムをつくり上げていくという積極的な意味を持つものでなければならないと考えております。
 次に、県債残高の増加などによる財政改革に係る具体策についてのお尋ねでございます。
 県債残高をこれ以上ふやさない、あるいは減らしていくといった構造的な改善のために、歳入の伸びを余り期待することもできない中では、思い切った歳出抑制を行う以外に方法はないと考えてございます。しかし、現在の県内の諸情勢を勘案すると地域経済の活性化を図る必要があることからしても、平成九年度当初予算に当たっては、例えば平成八年度に大幅に伸ばした県単独事業等については前年度並みの事業規模を確保したところでございます。
 平成十年度以降の予算編成に当たりましては、財政状況が一段と厳しくなるものと予想されますので、これまでの取り組みからさらに踏み込んだ対策を講じる必要があろうと考えてございます。
 次に、町村合併についてでございます。
 地方分権を推進するためには、行政施策を効率的に実施するための行政体制の整備が重要でございまして、市町村合併も、広域行政と同様にその一つの方法であろうと思っております。しかし、合併という問題につきましては、各地域の地理的、歴史的条件を踏まえながら個々の市町村の住民が判断することもまた大切でございまして、個々の市町村において合併の機運が高まった場合には県としても情報の提供・助言などを積極的に行ってまいりたい、さらに地方制度調査会等の動向などもこれからしっかり見ていかなければならない、このように考えております。
 それから旧県会議事堂の問題でありますが、旧県会議事堂根来寺一乗閣を県政の資料館や迎賓館として再利用してはどうかというご質問であります。
 旧県会議事堂は明治時代の和風建築物であると承知をしておりますけれども、二度の移転を経て、ご質問にありましたように傷みも相当見受けられてございます。仮に復元するとしても、あるいは活用するとしても、さまざまな問題があるということも事実でございます。
 今後の取り扱いにつきましては、後ほど教育長から答弁いたしますけれども、文化財としての指定の可能性なども含めて研究をさせていただきたいと思っております。
 最後に、粉河・鞆淵直結道路の新設であります。議員のご質問は、粉河、鞆淵、美里、花園、高野、龍神の道路計画であろうと思いますが、とりあえず粉河・鞆淵間の道路の問題についてお答えをしたいと思います。
 この道路の建設には、非常に多額の事業費が見込まれます。機能性、効率性、経済性等の観点から大変難しい問題もありますが、私も現地に赴いてたびたび実情なども伺っております。そういうことで、この道路は鞆淵地区の生活の安全性、快適性などを確保する上において、また粉河町の役場まで真っすぐに行けないという現地の声などもあり、大変重要な役割を果たすこととなりますので、差し当たり調査研究を行わせていただきたいと思っております。
 以上です。
○議長(町田 亘君) 総務部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○総務部長(中山次郎君) 行財政改革と市町村合併についてお答えを申し上げます。
 まず、組織の見直しでございますけれども、県では、簡素で効率的な行財政運営を目指して不断の努力をしているところでございます。組織機構につきましても、統廃合を含め、一方、県民のライフスタイルの変化への対応、あるいは県勢浮揚のための施策展開など、新たな行政分野の急激な拡大に応じて行政組織の整備が必要でございます。こういった中での今回の行政改革におきましては、スクラップ・アンド・ビルドを原則とした組織の再編整備を図るとの考え方のもとに見直しを行い、昨年は本庁組織の改編を行ったところでございます。
 また、地方機関につきましても、昨年三機関を廃止したのに続き、本年も統廃合を行いたいと考えてございます。また、出先機関の保健・福祉事務の一体化も図ってまいります。
 今後とも、本庁、地方機関、外郭団体等を問わず、積極的な見直しを行い、簡素で効率的な体制づくりを目指してまいりたいと思います。
 また、補助金の見直しにつきましては、これまで継続して実施してきたところでございますが、今後とも特定分野を限定せず幅広く、行政関与の必要性、あるいは受益と負担の公平確保、行政効果等の観点から整理・合理化を図ってまいりたいと考えてございます。
 次に、財政改革と県債残高の解消策についてでございます。
 まず、県債の発行を行う財政的余裕があるのかとのご質問でございますが、公債費負担比率や起債制限比率などの財政指標の推移、さらに今後の公債費の増加状況などを総合的に判断する限り、従来のように大量の県債を発行できる状況にはなく、今後、県債の発行については基本的に抑制していかざるを得ないと認識してございます。
 次に県債の償還計画についてでございますが、既に発行している県債につきましては、基本的に、三年据置き、十年償還という発行時の償還条件により計画的に償還していくことになります。高金利の県債につきましては、平成七年度に約十三億円、平成八年度に約十二億円の繰り上げ償還を行い、将来の金利負担の軽減を図っているところでございます。
 また、今後発行する県債につきましては、公債費の増加を抑制するため、償還期間の延長など、償還方法についての見直しも検討してまいりたいと考えてございます。
 次に、経常収支比率、実質収支はどうなるかというご質問でございますが、経常収支比率については平成七年度決算で八〇・四%となり、五年連続での上昇となってございます。平成八年度決算見込みでは、地方交付税の増加など一般財源がふえるため、二、三%程度低下するものと見込んでございます。公債費が今後も確実に増加することから、今後の推移についてはなお十分留意が必要であると考えてございます。
 次に実質的な収支につきましては、平成七年度の実質単年度収支は約八億円の赤字を計上しておりますが、平成八年度決算見込みにおいても財政調整基金を五十五億円取り崩していることから、二年連続での赤字となることは避けられないものと考えてございます。
 次に町村合併の取り組みについてでございますが、市町村合併につきましては、知事が申し上げましたとおり、個々の市町村の地理的あるいは歴史的条件を踏まえて住民の方々が判断されることが大切でございまして、平成七年四月一日に施行された現行の市町村の合併の特例に関する法律においても、住民発議など、住民による自主的な合併が基本となってございます。また、昨年十二月に出された地方分権推進委員会の第一次勧告におきましても、広域行政の推進や自主的な合併の推進が述べられているところでございます。
 広域行政問題につきましては、これらを踏まえつつ、お話のようにさまざまな課題もありますので、今後とも地方制度調査会等の動向を見きわめながら時代の流れを的確に把握し、適切、積極的な対応を行ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 土木部長長沢小太郎君。
 〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 佐田議員の、紀の川第二流域下水道那賀処理区の進捗状況と都市下水路整備についてのご質問にまずお答えいたします。
 那賀処理区の進捗状況でございますが、那賀郡六町を対象とした紀の川第二流域下水道につきましては、基本計画の策定をほぼ終了し、終末処理場、ポンプ場の位置について関係町と協議中であります。
 今後につきましては、この協議の結果をもとに地元調整を十分に行い、また関係する町と協議をしながら、早期に事業着手できるよう進めてまいりたいと考えております。
 次に公共下水道計画の現時点での状況でございますが、関連する公共下水道につきましては、紀の川第二流域下水道の進捗に合わせて計画を進めており、現在、二町で基本計画、事業計画の策定を進めているところでございます。残りの四町におきましても、順次計画策定を進めるよう指導してまいりたいと考えております。
 次に用水路と下水路の分離の問題でございますが、これに対応するものとして、市町村が行う公共下水道事業がございます。これは、市街地における下水を排除し、または処理する目的のために実施されるもので、家庭排水と用水路が分離されます。先ほど答弁いたしました紀の川第二流域下水道事業に関連する公共下水道事業もこれでございまして、その整備促進に努めてまいりたいと考えております。
 一方、市街地における浸水を防除するものとして都市下水路事業がございますが、これにつきましては、事業着手に向けた町からの要望があり次第、検討の上、国に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に県道上鞆淵那賀線のトンネル化の改良促進の問題ですが、現在、赤沼田地区、横谷地区で特に交通に支障となる箇所から順次整備を進めております。沿道集落の利便性の観点から現道拡幅を基本に考えておりますが、広域農道と直結するトンネル計画については、将来の交通需要等の推移を見ながら勉強してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 農林水産部長平松俊次君。
 〔平松俊次君、登壇〕
○農林水産部長(平松俊次君) 農業用水路の利用による多目的使用料についてでございますが、土地改良区が管理する水路は農業用の水路として設置されたものでございまして、土地改良区の組合員の負担により維持管理されております。しかしながら現在、これらの水路は地域の都市化に伴って家庭雑排水の受け入れを余儀なくされており、このことは水路の維持管理費の増嵩を招き、土地改良区の財政を圧迫する要因となっております。
 このような状況の中で、土地改良区は家庭雑排水を排出する者から応分の負担を求めることが認められているものでございまして、水路の適正な維持管理を図るため多目的使用料を徴収しているものでございます。よろしくお願いします。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 根来寺一乗閣の文化財指定の条件についてお答えいたします。
 旧県会議事堂、現在の根来寺一乗閣につきましては、平成三年度に調査を実施いたしました。その結果、和歌山県政史の舞台として明治時代に建てられた和風建造物であることが判明いたしてございます。
 文化財としての認識でございますが、当該建物は二度の移築によって内外部の一部改変や老朽化が見受けられるため、今後、所有者において建物の復元と管理体制や活用方策等が明確化されれば指定文化財としての位置づけが可能であると考えてございます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) 再質問がございませんので、以上で佐田頴一君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(町田 亘君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時五十七分休憩
 ─────────────────────
 午後一時四分再開
○副議長(下川俊樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(下川俊樹君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 26番玉置公良君。
 〔玉置公良君、登壇〕(拍手)
○玉置公良君 十日から始まりました一般質問は十人の方が登壇いたしましたけれども、私は重複をしないように二点に絞って質問をしていきたいと思っております。
 まず、骨髄バンクについて質問してまいります。
 血液のがんと言われている白血病や悪性の不良性貧血など、血液の病気によって我が国では年間六千人以上の人々が発病され、このうち多くの方が骨髄提供者不足がネックとなって、治療のかいもなく亡くなられています。これらの方々の命を救うのは、骨髄移植しか現在の医学では方法がありません。
 さて、「なめたらあかんぜよ」のせりふで有名になったあの美人女優の夏目雅子さんも、この種の病気で亡くなられたと聞いております。「時代屋の女房」や「瀬戸内少年野球団」など数多くのすばらしい映画で主演女優を務めたあの素敵な女優さんにもうお会いできないのは、夏目雅子ファンの一人として残念でなりません。
 この白血病や悪性の不良性貧血など血液をめぐる病気は、日ごろ健康な人でも突然に発病するケースも多くあると聞いています。しかも発病者は若い人や子供に多く、この病気による骨髄の移植希望者は昨年十月末現在、全国で四千五百五十七人で、このうち十六歳から二十五歳までが最も多く一千二百二十一人、また六歳から十五歳までが九百二十六人、ゼロ歳から五歳児までが四百八十七人となっています。幼い命や若い命を救うためにも、骨髄バンク制度の普及拡大が絶対必要視されなければならないと思います。県内でも、昨年十月末現在で四十三人の方が移植を希望しています。希望しているというよりも、適合したドナーを文字どおり命がけで待ち望んでいるところであります。
 そこで、骨髄バンク制度についてお伺いいたします。
 この公的骨髄バンクができて丸五年がたち、我が国ではこれまで一千回に上る骨髄移植が行われ、ほとんどの方が延命し、新たな人生を再スタートされています。しかし、我が国のドナー登録者は八万人弱で、アメリカでは人口が日本の約二倍ながら二百二十五万人が登録されており、人口が日本の六分の一である台湾では十二万六千人の方々がドナー登録をされています。また、白血球の型であるHLAは種類が多く、適合するドナーの確率も数百万分の一と非常に低い確率だと聞いています。このためにも多くの方々の協力が必要となり、骨髄バンクへの登録者の拡大が必要視されています。
 また、我が和歌山県での取り組みについて振り返ってみますと、四年前の夏に和歌山市でシンポジウムが開かれて以来、骨髄バンク制度の必要性がPRされ、その後、関係者やボランティアの方々によって熱心に運動が展開されています。また登録の受け入れ体制面では、当初、日赤の血液センターで週四人しか検査登録手続ができませんでしたが、その後、和歌山市、田辺市、新宮市、高野口町でも可能となってきています。しかし、残念ながら県内での登録者は一九九六年十月現在で五百六人と全国水準をかなり下回っており、近畿の中でも最も少ないのが本県の現状であります。このことを踏まえて、この制度の普及充実に県当局のより一層の取り組みを求める次第であります。
 そこで、本県では登録者がなぜ少ないのかということでありますが、この点について県当局はどのように分析されているのかお伺いしますとともに、県の医療機関では過去に何例骨髄移植手術が行われているのか、また手術例が少ない場合、その理由の一つとして医療体制が整っていないのかどうかについてもお伺いします。
 さて、登録者の少ない最大の原因は、この骨髄移植がなぜ大事なのかということが県民の皆さんに余り知れ渡っていないのが現状であるからだと思います。
 そこで啓発面についてでありますが、県行政の一部局だけでの取り組みではなく、県行政一体となって取り組む体制が必要だと考えます。私は、ことし地元で行われた四カ所の成人式に出席しましたが、どの会場でもドナー提供を呼びかけるチラシは置いていたり配られたりはしていませんでした。県当局は、「県民の友」はもちろんのこと、テレビ、ラジオ等や県内各市町村の広報紙に掲載するよう指導されたりしてドナー提供者の必要性を訴えていただくとともに、学校教育の場で人の命を助ける必要性の教育に重点的に取り組んでいってほしいと考えますが、当局の見解をお伺いしたいと思います。
 そこで啓発について深く考えてみますと、骨髄移植や骨髄移植手術といった用語が使われていますが、私はどうもこの言葉が仰々しいというか、手術自体が何か恐ろしいもののようなイメージがあると思います。そのためにも、明るくさわやかなイメージでアピールできるよう配慮すべきであると提案しておきたいと思います。
 今月の朝日新聞の夕刊で、骨髄バンクのボランティア活動に積極的に取り組んでおられる総合商社ニチメンの関連会社の四十七歳になる役員さんの記事が紹介されていました。この方は、高校一年生の長女を悪性リンパ腫で亡くされ、その後この制度の必要性について広く理解してもらうためボランティア活動を続けているものです。これまでの活動の中で、健康をテーマにした児童生徒の作文コンテストを毎年続けていますが、啓発面でさらにインパクトをつけようと、ことし九月にロックコンサートを開くという記事で、このコンサートを通じて若い人たちにも血液疾患の患者さんの思いを知ってもらおうと企画したということであります。熱心なその姿勢には本当に頭の下がる思いがいたします。このように考えれば、いろいろなアイデアがあると思います。より効果的な啓発ができるようお願いしておきたいと思います。
 続いて、ドナー休暇制度についてお伺いいたします。
 この制度は、骨髄移植のためのドナーの登録及び骨髄提供する際の検査や入院をするときに法的に休暇扱いされる制度で、和歌山県では平成五年四月から制度化されていますが、この制度の利用者もまだ少ないと聞いております。また、県内市町村でもこの制度を取り入れていないところは七町村あると聞いています。この制度の普及充実のためにも、公的機関が率先垂範しなくてはならないとともに、民間の事業所にも広く普及させていかなくてはならないと思いますが、この点の取り組みについてもお伺いいたします。
 最後に、ボランティア活動についてお伺いいたします。
 知事の所信あいさつの中でも、「一昨年の阪神・淡路大震災やナホトカ号重油流出事故への救援を見ておりましても、ボランティアの活動には目をみはるものがあり、今もこうした住民サイドの主体的な活動が大きなウエートを占める時代なのだと痛感いたします」と話されておりました。和歌山もそうですが、全国的にもこの骨髄バンク推進運動を支えるのは多くのボランティアです。子供を骨髄移植で助けられた、知人が白血病になりバンクの大切さを認識した、テレビで知り自分も役に立てるならと思ったなど、動機はさまざまですが、いずれにせよ、それぞれ仕事を持ち、家庭のことに気を使いながらの活動であります。骨髄バンクの推進のために取り組まれているこういった命のボランティアの方々のご尽力に対して、県当局はボランティアの窓口機関の整備を図られてはいかがなものか。具体的にはボランティア紹介センターのようなものを設け、さまざまなボランティア団体がそこに登録できるようにし、逆に何かのボランティア活動に参加して役に立ちたいと思う人に紹介するなどのことができると思いますが、県当局の見解をお伺いいたします。
 人のためにという視点を、日本人はいつぞやから失ってきたと思います。天下国家を論じ、理想社会を熱っぽく語る人も、人のためにという発想を偽善的と退けてきた嫌いがあると思います。人間の生き方としても、目指すべき新しい社会の創造という点でも、ボランティア活動をもっと重視してみることが大変大事であると思います。
 今、和歌山県の県勢浮揚をどう図るかという議論が盛んになってきています。関西空港ができた、新しい白浜空港ができた、自動車道が延長されたなどのことが強調されています。私もこれらは積極的に評価をしていますが、よき地域社会をつくる道筋を歩む上でこれらハードな部分は、例えるならば車の両輪のうちの片方にしかすぎません。もう片方の車輪としては福祉、医療、教育などのソフト部分がありますが、それらの評価はどの程度人に優しい社会がつくられているのかが大きな指標になってくると思います。行政が住民にどれだけサービスできるかだけではなく、住民同士がお互いに助け合える風土があるかどうかであると思います。これは、いわば文化の問題であると思います。そうした意味で、骨髄バンクドナー登録者数が和歌山県ではまだ低い水準にあることは大変気になる事柄でございます。
 昨年七月に私も参加させていただいた骨髄バンクシンポジウムで講演されたユニバーシアード神戸大会女子マラソン優勝者の深尾真美さんは、「よく、『なぜドナー登録したの。なぜ、骨髄提供する気になったの』と人から問われるのですが、実は私には特別な動機や事情があるわけではないのです。たまたま、骨髄バンクに私も役に立てるのならと登録したにすぎません。そして、たまたま型の合う患者さんがおられたので提供したのです。ただ、それだけのことです」と述べられていました。このさりげない意識と行動こそがボランティアの真髄だと思います。今後、和歌山県で、全国で骨髄バンクの運動がますます発展し、病気に苦しむ患者さんやその家族の方たちが涙を見せないで済むよう、多くの方々のご支援、ご協力をお願いし、骨髄バンクについての私の質問を終わります。
 続きまして、十日から始まった一般質問では県立医科大学附属病院の問題を中心に質疑がされてきましたが、私は医科大学の教育方針について質問してまいります。具体的には、推薦入学制度と県立医科大学看護短期大学部の教育方針についてただしてまいります。
 平成八年四月に、県民の期待にこたえて和歌山県立医科大学看護短期大学部が創設されました。ところが、昨年、私の知人や高校の保護者や教師の方々から、せっかく和歌山県が県民の期待にこたえてつくった学校なのに、また地元在住者や地元高校の生徒の希望も多いのに、なぜ推薦入学制度がないのか、こういった怒りを込めたご意見をいただきました。
 私は、昨年二月定例会の厚生常任委員会で、推薦入学制度のなかった理由と平成八年度からの実施について質問したところ、推薦入学制度の是非は教授会が決めるということ、委員会の管轄が違うのでこの意見を伝えたいとのことでありました。そして、ことし一月の平成七年度決算審査特別委員会での医科大学関係の審議の中で、一昨年の地元の意見や厚生委員会での意見を踏まえ見解をお聞きしたところ、医科大学長は、平成八年度は推薦入学を予定していない、その理由は、以前、医科大学においても推薦入学制度があった、推薦で入学した学生のフォローアップを行ったところ、決して優秀ではないとの結果であった、具体的には、高校の進路指導では一般の入試に受験しても合格できない生徒を推薦してくる、結果として必ずしも優秀でないとフォローアップの結果が出たとの趣旨の、私にとって疑問を感じる答弁がありました。私は、答弁の趣旨を踏まえ、推薦入学制度がなぜ設けられないのかとただし、この制度を要望したところであります。また、決算審査特別委員会において医務課長にただしたところ、同じ県立のなぎ看護学校や高等看護学院等は推薦入学制度を設けており、結果としてほかの一般入試による生徒と遜色なく看護婦としての道を歩んでいますとの、さきの医科大学長とは違う趣旨の答弁がありました。
 また、和歌山赤十字看護専門学校、和歌山労災看護専門学校、和歌山看護専門学校、社会保険紀南看護専門学校など、県内にある看護学校の中で推薦入学制度を実施していない学校はありません。同じ県立の看護学校でありながらこの医科大学の運営について強い疑問を感じ、あえて今回一般質問で、推薦入学制度と県立医科大学看護短期大学部の教育方針について質問する次第でございます。
 まず、全国の現状について調べてみました。一九九七年ガイドブックで調べたところ、全国に二十三公立看護短期大学があり、そのうち二十一の大学が推薦入学制度を実施しています。推薦入学制度を実施していないのは名古屋市立と和歌山県立医大看護短大部だけであります。推薦応募条件は、県内在住者か県内高校がほとんどとなっています。また、全国にある国立短期大学は十九大学あり、そのうち推薦入学制度を実施しているのは十五大学で、年々推薦入学制度の導入がふえ、実施していないのはわずか四大学になっています。また、全国にある公立大学の看護学部は十大学あり、そのうち九大学が推薦入学制度を実施しています。平成七年四月に開設されたのは五短大あり、五短大すべてが推薦入学制度を実施しています。平成八年四月開設されたのは、お隣の奈良県立医科大学看護短期大学部と和歌山県立医科大学看護短期大学部であり、和歌山県立医科大学看護短期大学部のみが推薦入学制度を実施していないことが明らかになりました。これは、たった一回の学力テストで合否を決めることではなく、生徒を総合的に判断していくため推薦入学制度を重要視していくよう教育のあり方が変わってきたものだと理解しています。
 たった一回の学力テストで合否を決めることは疑問であり、テストのよい生徒がよい看護職員とは言えないと思います。看護職員に求められる重要なことは人間性であると思います。人間性を図る基準として、高校三年間の生きざま、つまりクラブ活動や生徒会活動、欠席、欠課、遅刻、ボランティア活動の状況等を、面接や小論文等によって総合的に図るものだと思います。全国的にも、国公立大学の推薦はここ数年、急テンポで活発化しています。東京大学医学部では、オウム事件の発生を踏まえて、学生の人間性をチェックするために、学力テストだけではなく、新しく面接制度等を導入したと聞いています。その時代の流れに反すると言わざるを得ない県立医科大学看護短期大学部の教育方針について、大きな疑問を覚えるものであります。
 そこで、推薦入学制度の意義と是非及び教育方針について、県教委及び県立医科大学看護短期大学部の学長の見解を求めたいと思います。
 続いて、県立医科大学看護短期大学部が推薦入学制度を設けなかった理由として、高校の進路指導で一般の入試に受験しても合格できない生徒を推薦してくる、結果として必ずしも優秀でないとの趣旨の理由を挙げていますが、これが事実であれば、高校の進路指導、いわゆる県教委と県立医科大学間との連携がうまくいっていない問題であり、そのことが結果として県民の期待や願いを裏切っていることになると考えますが、県教委及び県立医科大学看護短期大学部の学長の見解を求めたいと思います。
 最後に、これらを踏まえて、本県では国立大学一つ、県立大学一つ、私立大学二つ、私立短期大学二つと、大学の数も少ない状況であります。県内高校からの進学者のうち約一割の生徒しか県内の大学へ行けないという状況も踏まえていただくとともに、県内の看護職員が足りないことから、県内で働いてもらう看護職員を養成していくことを主な目的として開設してきた経過からも、ぜひとも平成九年度からは推薦入学制度を実施されるよう強く求めるとともに、設置者である西口知事の設置目的も含めた答弁を求め、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの玉置公良君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 玉置議員にお答えをいたします。
 看護短期大学の設置目的であります。
 議員のお話のように、県内看護職員の充足とともに、県内の保健医療の向上と福祉の増進に寄与することのできる資質の高い人材を育成することを目的に看護短期大学は設立したわけであります。それだけに、卒業生の県内医療機関への定着を心から期待しているところであります。
 以上であります。
○副議長(下川俊樹君) 福祉保健部長小西 悟君。
 〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 玉置議員ご質問の、骨髄バンクの五点についてお答えをいたします。
 県内のドナー登録者数につきましては、議員ご指摘のとおり、各都道府県と比べると、登録者の人口比では全国三十三位と全国水準を下回っており、今後一層、骨髄提供者の必要性を広く県民に浸透するよう啓発に努める必要があると考えてございます。また、国に対し強く要望してきた骨髄ドナー登録時における一次、二次検査の同時実施も本年四月から実施される予定であり、ドナー提供者の負担を軽減できるため、本県においてもドナー登録者の増加につながるものと大きく期待をしているところでございます。
 次に県内の骨髄移植実施件数でございますが、これまで県立医科大学附属病院で三例の実施があり、いずれも血縁者間でございます。骨髄バンクを活用した移植を行うには、骨髄移植推進財団の認定を受ける必要がございます。このためには十五例の移植例が必要であり、現在、本県には認定病院はございません。このような現況のため、各医療機関に対し積極的な取り組みについて働きかけているところでございます。
 次に、普及啓発に関しましては関係部局と連携をとりながら進めているところでございますが、特に市町村についても、各広報紙への掲載をお願いしているところでございます。さらに、若年層への普及啓発といたしましては骨髄バンク啓発用ビデオの活用等を考えておりますので、教育関係部局と協議を行うとともに、より効果的な啓発方法等について研究してまいりたいと考えております。
 次にドナー休暇制度でございますが、未実施の七町村に対し地方公共団体が率先して制度化するよう要請するとともに、各事業者に対しても関係部局と協議しながらドナー休暇の必要性を訴えてまいります。
 最後に骨髄バンクに係るボランティア活動でございますが、議員ご指摘のとおり、当該事業はボランティアの方々の尽力が大切でございます。現在、骨髄バンクの推進に協力していただいている団体は二団体ございますが、さらに県ボランティアセンターのご協力をいただきながら、一人でも多くの方に登録していただけるよう努めてまいります。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 血液の病気に対する啓発と推薦入試制度の認識、二点についてお答えいたします。
 まず骨髄バンクに関連してでございますが、従前から学校教育の場において生命を尊重する心や他人を思いやる心など、豊かな人間性を育てる教育を進めてきているところでございます。議員ご指摘のとおり、人の命を大切にする教育は大変重要なことであり、今後も一層推進してまいりたいと存じます。
 血液の病気に対する基礎的な理解を深めるための啓発については、関係部局から資料等の活用について協議があった場合、学習指導要領との関連もございますが、その活用について研究していきたいと考えてございます。
 次に大学等における推薦入試制度についてでございますが、教育委員会といたしましては、生徒のよさを多面的に評価するという新しい学力観に立った入学者選抜方法として、全国の多くの大学、短期大学等で取り入れられてきているものと理解してございます。
 本県の高等学校においては、在学中の成績のほかに、目的意識や適性、部活動、生徒会、ボランティア活動など総合的に評価し、校内の選考委員会で審査の上、校長が候補者を決定し、それぞれの大学の特色や専門分野にふさわしい学生の推薦に努めているところでございます。今後とも、大学の推薦入試については適切な進路指導を行うよう高等学校を指導してまいりたいと考えます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 医科大学看護短期大学部学長山本博之君。
 〔山本博之君、登壇〕
○医科大学看護短期大学部学長(山本博之君) 玉置議員のご質問にお答えいたします。
 推薦入試制度と本学の教育方針の問題に関しては、議員ご指摘のとおり、入学者選抜の多様化が推進されている中にあって、本看護短期大学の入試においても、看護職制としての適性を持った人材を求めて、学力検査だけでなく面接試験も行い、高等学校の調査書等もあわせて総合的に判定しているところでございます。
 過去に、医科大学においても推薦入試制度を取り入れた時期もございましたが、昭和五十一年から実施していない状況でございます。しかしながら、本看護短期大学においては、皆様のご意見や他の短期大学の状況も踏まえつつ、今後推薦入試制度を検討してまいりたいと考えております。また、今後も優秀な多くの県内生が本学を志望されることを期待いたしまして、県内の高等学校及び教育委員会との連携をなお一層強めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 26番玉置公良君。
○玉置公良君 答弁ありがとうございました。
 まず、骨髄バンクについてであります。
 一つは、本県の登録者数が全国三十三位と低い、その最大の原因は啓発にあるということが今の答弁の中で認識されました。県ご当局におかれても関係部局と積極的に連携を進めていただきたいし、先ほど教育長からも、学校教育で人の命を大切にする教育の啓発方法について積極的に取り組んでいただけるという前向きの答弁をいただきました。そのことについて大変心強く思っておりますし、今後ともよろしくお願いをしたいと思います。
 二つ目は、体制面のことでご答弁いただきましたけれども、登録時に時間がかかっていた第一次、第二次の検査が本年四月から同時実施されると、かなりドナー提供がスムーズになるのではないか、今後登録者の増加に大きな拍車がかかるのではないかと思っております。心強く思いました。
 このほか、現在まで三例ある手術の例ですけれども、一日も早く十五の手術例にまで到達していただいて、血縁者間以外でも手術ができるように、認定病院となるように、さらなる取り組みをお願いしたいと思います。そして、新しく建設される県立医大の新病棟でのより一層の延命、医療活動に取り組んでいただきたいと思います。
 これをなぜ言うのかと言いますと、私の知っている方で骨髄移植をされた方がございまして、認定病院が県内にないため県外でしておる、そのためにアパートを借りたり、滞在に伴う医療費や生活費が、私もびっくりしたんですけれども一千万円ほどかかったと、こういうことも聞いておりますので、一日も早い時期に認定病院が本県に誕生することをお願いしておきたいと思います。
 私自身は、両親を早く亡くしたということもあって命の大切さを感じている一人でございますけれども、少しでもお役に立ちたいという思いでアイバンク、腎臓バンク、骨髄バンクにも登録をさせてもらっておるわけであります。県ご当局を初め県議会や県民ぐるみでの、これからの活動のさらなる支援、協力を改めてお願い申し上げておきたいと思います。
 続きまして、推薦入学制度についてであります。
 教育長からは、新しい学力観に立った入学者選抜方法として、全国の多くの大学、短大等で取り入れられているものと理解している、進路指導における推薦者についても、それぞれの大学の特色や専門分野にふさわしい学生の推薦に努めている、今の時代の流れとしてこの制度があるということ、そしてこの制度にふさわしい生徒をきちっと送り出している、推薦入学制度を奨励していくという意味での答弁をいただきました。私、先ほども壇上から質問させていただきましたけれども、去る一月の委員会での学長答弁との違いが、ここではっきり確認されたわけであります。そして知事からも、県内の看護職員の充足とともに、県内の保健医療の向上と福祉の増進にという答弁がございました。
 改めて、なぜ県立の学校かということですが、和歌山県の住みよい快適な地域づくりを目指すために県立の学校が設置されているという、その原点を改めて踏まえていただきたいと思います。
 先日、県立医大の前期試験の合格発表が新聞で報道されておりましたけれども、十五人の合格者のうち県内高校出身者はわずか四人と、こういう結果でありました。医大の学長選挙の後の山本新学長でございまして、答弁は以前の学長さんとは趣がやや変わったと思いますが、この制度導入を早速検討していただきたい。今、表明していただきましたけれども、一日も早くやってほしいということを改めて要請しておきたいと思います。
 そして、二十一世紀を展望してみると、高齢社会を迎える中で医療ニーズが多様化してきていると思います。そういった中で、お医者さんや医療専門職の養成が必要不可欠な課題となってきていると思うんです。そして県立医大や看護短大にも、その時代の流れにふさわしい、地域のための学校づくりについてのさらなる取り組みを要請しておきたいと思います。
 私は大学の組織は詳しく知りませんし、教授会を中心とした決定等はだめであるとは申しませんが、さきの覚せい剤事件やミルクの混入事件、それにさきの学長選挙でも私たちを驚かせたわけであります。このような制度等の運営のあり方については、広く民間人や女性や各方面の意見を組み入れた運営協議会のような組織も導入させるなどして、これからの時代にふさわしい学校づくりに取り組んでいただきたい、そのことを申し上げて私の質問を終わりたいと思います。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で玉置公良君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(下川俊樹君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後一時四十三分散会

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