県議会の活動

 午後一時四分再開
○副議長(下川俊樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(下川俊樹君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 38番新田和弘君。
 〔新田和弘君、登壇〕(拍手)
○新田和弘君 議長のお許しをいただきましたので、議案に対する質疑並びに一般質問を行います。午前中に同趣旨の質問がございまして若干重複するところがあろうかと思いますが、お許しをいただきたいと思います。
 まず初めに、平成九年度の当初予算と行財政改革についてお尋ねをいたします。
 バブル経済の崩壊により平成三年から景気が低迷し、一転して不況の時代に突入して今年は七年目に入ったわけであります。我が国の抱える借金は、平成九年度末で国・地方の長期債務残高が四百七十兆円規模に上り、極めて深刻な事態にさらされています。政治も経済もすべての面で閉塞感が漂う日本の現状を改革し、危機に直面する日本の財政をどう打開していくか、政治のリーダーシップが厳しく問われる中、昨年の衆院選後に発足した第二次橋本内閣は、行政初め経済構造、金融システム、社会保障構造、財政構造に教育を加えた六つの改革を断行することを公言してきています。
 しかし、財政再建元年を掲げた平成九年度予算案は、一般会計七十七兆三千九百億四百万円、財政投融資計画五十一兆三千五百七十一億円と肥大化する歳出に切り込めず、平成八年度補正を含めて十八兆円に近い国債を上積みし、国民に対しては本年四月から消費税率を五%に引き上げ、特別減税を打ち切り、医療保険制度の改悪等により、国民の負担は年間約九兆円も増加することになりました。
 行政改革や歳出削減は進まないが、財政破綻のツケだけは確実に国民に回す予算編成に対して、経済界にも深い失望感が広がり、昨年末より、円安・株安・債券安のいわゆるトリプル安が進行し、本年一月には円が四年ぶりに一ドル百二十三円台まで急落し、株価も東証ダウ平均が一万七千円割れ寸前まで落ち込み、国内のみならず、世界が強烈なしっぺ返しを行って橋本政権に警告を発してきております。
 「ボイス」の一月号で、伊藤忠商事の特別顧問である瀬島龍三氏は、「橋本総理大臣の仕事」と題して、次のように述べています。「国費を投入して公共事業を増やしたり、バラマキ政策をとったところで、それはバブルにすぎず、ほんとうの景気回復にはつながらない。『景気回復=公共事業を増やす』という従来型の政策では、表面的、あるいは一時的にはよくなったとしても、結局ところは何も変らない。それよりもむしろ、行政改革と財政再建で構造的な部分を変えることが先決である」と指摘しています。
 また、雑誌「潮」の二月号で、北海道大学教授の宮脇淳氏は、「『財政システム』の改革を急げ」と題した論文で、「日本の財政は、なぜこうした慢性的赤字状態に陥ったのだろうか。その端緒は、税収が増え、財政規模が膨らんだ高度成長期にあった。この時期に、前年度の予算をいくら増額するかを予算編成の基本におく『前年度主義』『増分主義』が形成されたのである。 四十年代後半、経済成長率が徐々に落ちてきたときもその肥大化の体質は変わらなかった。新たに配分できる量が減ってくると、それを補うために歳入の面で配慮するという租税特別措置などが考えだされ、実質的な利益誘導が続けられた。(中略)しかし、租税特別措置などにも際限がある。そこで次にターゲットになったのが財投資金であった。四十年代後半、本格スタートした年金制度により、年金資金が新たに国に入ってくる。それが財投というかたちでバラまかれ始めたのである。 こうして日本の財政は膨らむ一方で来たわけである」と指摘しております。
 さらに財政のあり方として、「『タテ割り行政』の弊害である。その典型として、たとえば臨海工業団地がある。目的はそこに民間企業を誘致し、地域経済を活性化することにあったはずだが、現実にはそれが稼働していない。 タテ割り行政のために、予算がついた道路だけは整備され、区画も行われたが、肝心の港の建設が進まないからである。それで企業が進出するはずがなく、道路建設のための資金調達費や管理費だけは出ていく。結局、企業が来ないのなら行政機関を呼ぶしかないということになり、何のための投資だかわからなくなっている」と、財政資金の使われ方の問題点を挙げています。
 さらに、「もう一つ、『前年度予算主義』については、予算要求は増分主義ではなく、いまある政策のなかでやめるべきものも挙げるようにすべきである。増分主義だけで要求する仕組みになっているために、一度獲得したものは既得権益化し、これが財政を肥大化させる原因になっている」と指摘しています。
 さて、本県の平成九年度予算は、予算編成の基本的な考え方に示されているとおり、地方財政全般を取り巻く環境には非常に厳しいものがあり、本県においても公債費が大幅に増加するという状況の中で、平成七年十一月制定の行政改革大綱を踏まえた事務事業の見直しを行い、歳出の一層の節減合理化に努める一方、交付税措置のある起債の積極的な活用や各種基金の取り崩しにより財源確保に努め、飛躍への基盤づくり、明るい社会づくり、活力ある産業づくり、快適な暮らしづくり、心豊かな人づくりの五つの政策目標の実現に向けての必要な財政需要についても的確に対応したところであると説明し、その結果、平成九年度一般会計五千八百六億円、対前年伸び率四・七%増となり、地方財政計画の二・一%増を上回る伸びとなっています。また、特別会計は千六十億九千七百六十五万八千円、地方公営企業会計は三百十九億四千二百六十一万九千円であります。歳入における県税収入は、法人二税の増収及び地方消費税の創設により対前年比で百一億円、一一・六%の増収となっています。
 しかし、東京商工リサーチ和歌山支店がまとめた県内の一月の倒産企業、負債一千万円以上は十五社に上り、一月では過去二十年間で最も件数が多く、今年も厳しい年になると分析しています。
 県債については、公債費の急増及び起債制限比率の急上昇が見込まれるため六百九十六億六千七百万円、対前年比九・四%減に抑制しています。そのため、財源不足を補うために財政調整基金から七十九億円、県債管理基金から二百八十四億円、その他の基金から百四十六億円、合計五百九億円を取り崩すという、かつてない厳しい予算編成となっています。本県の財政状況について特に注目しなければならないことは、平成七年度決算において、財政調整基金から二十億円を取り崩し、昭和五十九年以来、十一年ぶりに実質単年度収支が九億八千六百十二万三千円の赤字となりました。さらに、経常収支比率が平成二年より五年連続上昇し八〇・四%となり、起債制限比率も九・一と上昇し、財政状態が一段と厳しくなっていることを示しています。こうした上昇の原因としては、平成五年から七年にかけて大型の景気対策による普通建設事業等の増加と、平成六年から始まった特別減税による税収不足や国の税収悪化による交付税の振りかえ等により県債の発行増が考えられます。普通会計の決算ベースでの県債収入は、五年度八百九億円、六年度七百八十六億円、七年度八百八十億円、八年度も八百五十九億円となる見込みで、県税収入にほぼ近い額を毎年借金してきたことになり、九年度末には一般会計分の県債残高が五千五百七億六千二百万円となり、九年度当初予算の一般会計分にほぼ匹敵する額に上る予定であります。このため、公債費も九年度当初は五百四十九億五千四百万円と急増しており、今後さらに経常収支比率、公債費負担比率、起債制限比率が悪化するのではないかと心配するところであります。
 そこで、西口知事にお尋ねいたします。
 一、行政改革大綱を踏まえて編成された九年度当初予算に対する知事の所見はどうか。
 二、行財政改革を行うため、予算編成に当たり、景気回復イコール公共事業をふやす従来型の政策から行政改革と財政再建で構造的な部分を変えることが先決との指摘や、前年度予算主義を改めて今ある政策の中でやめるものを挙げるべきとの指摘や、縦割り行政の弊害を防ぐことで二月十六日付の朝日新聞に、三重県では平成八年度に課題や政策ごとに横断的に必要な経費を積み上げる方式を取り入れて数十億円の節約ができた、また北九州市も平成九年度予算から横の連携を重視するよう全職員に指示した、この結果、百二件の連携事業が生まれ、十数億円の節約ができた、今、財政難に悩む自治体から視察や問い合わせが相次いでいるとの報道がありました。知事は、本県における予算編成の抜本的な改革にどう取り組まれるのか。
 以上二点、お尋ねをいたします。
 次に、出納長及び総務部長にお尋ねをいたします。
 一、平成八年度の決算見通しはどうか。
 二、行政改革大綱に基づいて実施された平成八年度及び平成九年度予算で財政的にどの程度の節減効果があったか。
 三、和歌山市が本年四月から中核市に移行することにより、本県の歳入、歳出でどのような影響があったか。
 四、平成九年度地方消費税導入による影響と県税収入の実質的な伸びはどう予測するか。また、県税収入の収納率向上の観点から、県税等の公金の収納について県民の方々より、郵便局でも窓口収納や口座振りかえを行ってほしいとの要望があります。他府県においては既に実施しているところが多いと聞いていますが、県民サービス向上のため本県でも郵便局で公金収納を実施されてはと思いますが、どうか。
 五、平成九年度に新たに臨時税収補てん債三十四億円が計上されているが、どうか。
 六、平成六年度秋の税制改革に伴う市町村の税収補てんのため、個人住民税及び地方のたばこ税の税率調整により県から市町村に税源移譲を行うが、本県から市町村への移譲額はどの程度か。
 以上六点、お尋ねをいたします。
 次に、県立医大病院におけるミルク注入事故に関連してお尋ねをいたします。
 二月十二日付の毎日新聞によりますと、平成六年六月に生後三カ月の女の子が心臓疾患で県立医大病院に入院しました。九月中旬に手術を受け、同病院の高度集中治療センター(CCMC)に入り、治療を受けられていたとのことであります。問題の事故は、十月十一日の午後九時ごろ、看護婦さんが胃につながったチューブと間違えてミルクを静脈へのチューブにセットしたため、約十分間、ミルクを胸部から静脈にシリンジポンプで注入されました。女の子の全身が赤くなるなどの異常で過誤に気づき、ポンプをとめましたが、血圧が急激に降下し、約二十分にわたって蘇生術を実施。血圧は回復したものの、脳の一部に壊死の疑いがあり、視覚障害も見られた。医師らは、ミルクの脂肪分で血管が詰まったか、心臓機能低下で酸素が正常に送られなかったためと見ていたとのことであります。女の子は、残念なことに、約一カ月後の十一月十七日に呼吸不全のため亡くなられてしまいました。病院は女の子の家族に対して、ミルク注入事故のあった翌日に、「前に起きた呼吸困難の症状と同じようなことがあった」などと説明しただけで、亡くなられた際にも事故のことは伏せられていたようであります。さらに、県立医大病院の医療事故防止対策委員会が平成六年十一月二十八日に開催され、委員のほか関係各科の医師らが出席し、約二時間にわたる論議で、小児科の医師らから「遺族に説明するのが当然」との意見が出たが、刑事事件への発展を懸念する声や死との因果関係が不明とする意見が多く、結局、「医師個々の良識に任せる」などとして家族への説明に否定的なまま閉会したとの報道でした。
 この報道により、病院設置者である県は、二月十二日に中山総務部長が西岡病院長に事実の確認を指示しました。同日、記者会見した西岡病院長は、事故の有無についてのこれまでの院内調査は不十分だったかもしれないとして再調査を行うことを明らかにしました。二月十三日に、西尾副院長を委員長とする調査特別委員会が八人で構成されました。二月十七日夜に西岡病院長が記者会見を行い、誤ってミルクを静脈に注入したことがわかった。それ以外のことは今後さらに調査して報告する旨を公表した。加えて西尾委員長よりこの報告を聞いた後、ご家族に対して報告をし、おわびをした旨も発表されました。さらに二月二十一日には、事故当時の病院長であった大川前病院長が緊急に記者会見を行いました。その内容は、事故当夜、誤ってミルクを女の子に注入したと連絡を受けた。高度集中治療センター内で家族に事故を説明するかしないかで意見が分かれたが、事故防止対策委員会での「家族に説明しない」との結論を尊重したと述べ、病院長として判断が誤っていたと語ったとのことであります。
 また、昨年十一月十四日に県立医大病院に入院していた八歳の男の子に看護婦さんが誤って別の患者用の血液を輸血したが、幸いにも同じA型の血液だったため大事には至らなかった旨の報道もありました。しかし、もし血液型が違っていたら大変な事態になっていたのではないかと思うと、医療におけるミスは決してあってはならないものであります。
 こうした相次ぐミスに、県民から、医大病院は一体どうなっているのだとの怒りの声が上がっています。本来、私たちは、医大病院こそ本県の中核病院であり、県民の生命と健康を守ってくれる中心と考え、平成十一年に施設、設備の充実した新病院への移転を一日も早くと待っているところであります。さらに私たちは、人間の生命のとうとさを医療の第一線で日々感じながら治療に当たっていただいているのが医師の方々であると信じております。
 昨年八月に、私の友人が突然倒れ、医大病院に入院しました。普通病棟から高度集中治療センターへ、黄色い名札をいただいた家族の方と一緒に、待合室で不安になりながら数時間、夕方になって、やっと看護婦さんから連絡を受け、白いコートを着用し、帽子、手袋をつけて同センターに入り、面会をさせていただき、その後、別室にて医師より病状と今後の治療方針などを伺い、同センターを出ると、看護婦さんより、「あしたからの面会は、十四時から十五時か、十八時から十九時のどちらか選んでください」とのことでした。高度集中治療センターでは、医師の方々によって二十四時間治療が行われ、家族の方は一日に一回指定された時間に許可をいただいて面会できるだけであります。私は、医師や看護婦の方々にとっては、二十四時間連続して治療に当たる大変な仕事であると思う反面、そばに付き添うことのできない家族にとっては、ただただ医師の方々を信頼してすべてを任せる以外にないことを実感した次第であります。
 そこで、医科大学学長にお尋ねをいたします。
 一、今回の事故に対して、病院として事故の調査を行っていますが、これまでの経過と今後の取り組みはどうか。
 二、生後間もない子供を高度集中治療センターに入院させ、そばに付き添うこともかなわない家族にとっては、医師の説明、言葉こそ千金に値するものと思います。なぜ、二年四カ月も事故を家族に説明しなかったのか。また、看護記録の記述を書きかえた旨の指摘があるが、どうか。さらに、これらに対する病院の責任はどう考えているのか。
 三、医療事故は人命尊重の上からあってはならないことでありますが、県民の信頼回復にどう対応するのか。
 四、病院として、死との因果関係を明らかにし、誠意ある対応が望まれますが、どう対応されますか。
 以上四点、お尋ねいたします。
 次に、教育問題についてお尋ねいたします。
 本年二月一日、紀州路に吉報が届きました。第六十九回選抜高校野球大会の出場校に晴れて県立日高高校中津分校が選ばれ、分校史上初の甲子園出場の快挙となり、地元中津村はもちろんのこと、県民挙げての喜びとなり、甲子園での活躍が期待されています。
 中津村は、日高川の上流二十キロにある人口約二千六百人の村です。そこに、全校生徒百十二人の日高高校中津分校があります。進む過疎化に分校の廃校も心配した村民の方々が議論を重ね、たどり着いたのが高校野球で村おこしでした。昭和五十九年に、垣内邦夫監督が社会科の教諭として赴任したのを機に硬式野球部が誕生しました。しかし、満足なグラウンドもないチームは連戦連敗で、初勝利はやっと二十五戦目という状況でした。だが、創部直後に発足した後援会には村民ら約八百人が入会し、年間約五百万円を集めて遠征費などを捻出し、野球部を支えてきました。さらに、村所有の元縫製工場を選手寮に提供するなどの支援が実り、昭和六十三年に垣内哲也選手が西武ライオンズにドラフト三位で指名され、分校からプロ野球選手が誕生しました。その後、近隣町村だけではなく、県内各地から選手が集まり出しました。平成四年夏の大会県予選で決勝に進出し、対智辯戦で二対七と敗れ準優勝、平成六年夏の大会県予選も決勝に進出し、対市和商戦で四対五と、あと一歩のところで甲子園への夢を逃してしまいました。平成七年八月には両翼九十三メートルの専用グラウンドが県費二億八千万円を投じて完成し、悲願へ一段と拍車がかかりました。そして迎えた平成八年の秋季大会県予選準決勝で智辯を十六対六の大差で敗り、決勝では和工を三対二と競り勝ち、念願の初優勝を飾りました。甲子園出場へ三度目の正直となった秋季近畿大会の一回戦で京都の北嵯峨を二対一で敗り、近畿地区のベストエイト入りを果たし、ついに創部十三年目に甲子園出場の悲願が達成いたしました。
 中津村の笹朝一村長さんは、「これまで応援してくれた村の皆さん、本当にありがとうございました。野球部の皆さんは、県代表として頑張ってください。村としても、村議会に諮って甲子園の応援予算をつけます」と述べられ、二月七日の臨時議会で千三百万円の予算を可決したところであります。
 そこで、西口知事にお尋ねいたします。
 先ほども盛大な壮行会が行われ、多くの議員の皆さんも出席いたしましたが、現在、全国に分校が百三十九校あります。分校という条件のもとで地域と一体となって頑張り、分校初の甲子園出場という快挙は、やればできるということを全国に示した教育的効果の面でも本当にすばらしいものがあると思いますが、知事のご所見をお伺いいたします。
 次に、紀伊半島の明日を拓く人づくりネットワークの推進についてお尋ねいたします。
 昨年の五月に、「紀伊半島の明日を拓く人づくりネットワークの推進」をテーマに、和歌山、奈良、三重の教育長が本県の那智勝浦町に集まり、第一回紀伊半島三県教育長会議を開催いたしました。この会議では、光ファイバー通信網を使ったテレビ会議によって県境を越えた学校間の交流や衛星通信を使って大学の公開講座を公民館で学べるシステムを導入し、早期に三県で実施できるよう求める要望書をまとめ、文部省に提出し、人づくりネットワークの推進を図ってきたところであります。
 平成九年度当初予算の十款教育費、四項高等学校費、四目教育振興費の中で、紀伊半島三県県立高校マルチネット推進費一千三百九十万四千円が計上されています。これは、和歌山県の新宮高校、奈良県の五條高校、十津川高校、三重県の木本高校の三県四校が光ファイバー通信網を使ったテレビ会議システムで、授業や学校行事を通じて交流を図り、「ふるさとは紀伊半島」と考える若者を育てることを目指しております。また、十款教育費、六項社会教育費、四目文化財保護費の中で、紀伊半島民俗芸能サミットの予算七百十三万九千円が計上されております。これも、昨年の三県教育長会議で地域活性化の中核になるものとして、近年注目されている三県の民俗芸能に関するイベントを開催していくことを受け、本年十月を中心に紀伊半島民俗芸能サミット97の開催を目指すものと伺っています。
 そこで、教育長にお尋ねいたします。
 一、紀伊半島三県における県立高校マルチネット推進事業の概要とねらいについて。
 二、紀伊半島民俗芸能サミット97の概要について。
 三、本県では、平成十一年に新宮・田辺両市と東牟婁・西牟婁両郡を会場として南紀熊野体験博(仮称)を開催する予定であります。本年二月に通産省のジャパンエキスポに認定されました。教育委員会が実施する県立高校マルチネット推進事業や紀伊半島民俗芸能サミット97の成果を南紀熊野体験博につなげ、紀伊半島の人づくりネットワークの一層の推進をと思いますが、どう考えられるか。
 以上三点、教育長にお尋ねいたしまして、第一回目の質問を終わります。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの新田和弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 新田議員にお答えをいたします。
 平成九年度当初予算についてであります。
 国においては財政構造改革元年予算と位置づけ、一般歳出の伸びの抑制が図られたところでございます。本県においても、国と同様に厳しい財政状況の中での予算編成となったわけであります。しかしながら、二十一世紀に向けた和歌山新時代の創造に欠くことのできない施策はどうしても展開していかなければなりません。そうした点を踏まえて、予算編成に当たりましては、行政改革の観点から既存事業の徹底した見直しを行い、歳出の節減合理化に努めたところでございまして、なお不足する財源として交付税措置のある起債の積極的な活用、あるいは各種基金の大幅な取り崩しを行い、県民福祉の一層の向上につながる施策の充実に努めたところでございます。このように、行政改革大綱を踏まえての行財政改革の取り組みに努めながら、全体としては地財計画を上回る積極予算を編成できたものと考えてございます。
 次に、予算編成の抜本的な改革への取り組みであります。
 平成十年度以降の予算編成につきましては、県の財政状況が一段と厳しくなることなどが予想されるところでございまして、予算編成の方針につきましても抜本的な改革が必要であろうと思っております。従来のシーリング方式あるいはシーリングの対象外経費についても検討していく必要があろうと考えております。
 議員ご指摘のように、他府県で取り組まれている、例えば各部局連携のもとでの横断的、総合的な行政の推進事例等を参考にしながら、従前からの行政改革大綱に基づいた取り組みはもちろんのこと、さらに積極的に抜本的かつ構造的な行財政改革を推進していきたいと考えております。そのことによって、二十一世紀に対応し得る行財政システムを構築していかなければならないと考えてございます。
 次に、日高高校中津分校野球部の選抜高校野球大会出場についてでございます。
 先ほど、多くのご来賓の方々のご出席をいただいて壮行式を行い、激励したところでございます。分校としての出場は高校野球史上初めてのことであり、その偉業に心からお喜びを申し上げますとともに、創部以来今日まで野球部を支えてこられた関係者を初め中津村の皆様にお祝いを申し上げるものであります。
 野球部は、過疎化の村と分校を活性化する期待を担って創部されて以来、わずか十三年で甲子園出場の切符を手にされたわけであります。このたびの出場は、地元中津村だけではなくて、県民の皆さんとともに全国に胸を張れる快挙でございまして、多くの人々に夢と希望を与えてくれたものと思っております。とりわけ、全国の分校で学ぶ生徒たちにとっては、この上ない励みとなり、夢の実現に向けて「なせば成る」という明るい展望を開いたものと確信をいたしております。甲子園には、日程の許す限り、私もぜひ応援に行きたいと考えてございます。この上は、選手の皆さんの活躍を心から期待をいたしております。
 以上であります。
○副議長(下川俊樹君) 出納長高瀬芳彦君。
 〔高瀬芳彦君、登壇〕
○出納長(高瀬芳彦君) 郵便局における県税等の公金収納についてお答えいたします。
 現在、銀行等と郵便局との間に手数料の違いがございます。そういうことで現在実施してございませんが、今後十分検討してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 総務部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○総務部長(中山次郎君) 平成九年度の当初予算と行財政改革の六点についてお答え申し上げます。
 平成八年度の決算見通しにつきましては、現在のところ、繰越額や不用額などが確定しておりませんので、二月補正予算案をもとにした概算による推計を申し上げるにとどまることを、あらかじめお断り申し上げたいと思います。
 まず実質単年度収支の見通しにつきましては、二月補正予算後で繰り上げ償還額が十二億五千七百万円余、財政調整基金の取り崩し金額が五十五億円となっており、その差が四十二億円余に上っていることから、二年連続で赤字になることはほぼ確実と見込んでございます。また県債残高につきましては、普通会計ベースで五百四十五億円余増加し、五千百四十五億円余になる見込みでございます。財政調整基金及び県債管理基金の平成八年度末の基金残高につきましては七十三億円余の減で、七百十八億円余になると見込んでございます。
 次に、主な財政指標について申し上げますと、まず起債制限比率は、平成七年度の九・一%から〇・五%程度上昇し、五年連続の上昇となるものと見込んでございます。また経常収支比率につきましては、平成七年度の八〇・四%に対し、地方交付税の増加など計算上一般財源が増加したことから、二、三%程度低くなるものと見込んでございます。
 次に、行政改革大綱に基づく財政上の節減効果でございますが、平成八年度及び平成九年度当初予算の編成に当たっては、行政改革大綱に基づき、事業効果、事業の社会的意義、市町村や民間との役割分担等の視点から、事務事業及び県単独補助金について見直しを行ったところでございます。見直しによる改善額につきましては、大綱に基づく見直し額に限って申し上げますと、平成八年度当初予算では五十四事業で五億六千五百万円余、平成九年度当初予算では八十七事業で四億六千三百万円余となってございます。
 次に、和歌山市の中核市指定に伴う事務事業の移管による県の歳入歳出予算への影響額につきましては、平成九年度当初予算を基礎にして試算したところ、一般会計歳出予算額では七十八事業で三十三億一千二百万円余の減となる見込みです。また歳入予算につきましては、国庫支出金が十二億九千六百万円余、地方交付税が八億円、使用料及び手数料等が一億四千三百万円余それぞれ減となり、合わせて二十二億三千九百万円の減収になると見込んでございます。
 次に、地方消費税導入の影響と県税収入の伸び、及び臨時税収補てん債についてでございます。
 まず、県税収入予算額の実質的な伸び率につきましては、地方消費税の導入を初めとする税制改革及び特別減税の廃止による影響額を除いた額と平成八年度決算見込み額とを比較すると〇・三%の増になるものと見込んでおります。
 次に、平成九年度当初予算における地方消費税導入による影響額につきましては、まず歳入面では地方消費税及び地方消費税都道府県清算金を合わせて百十四億円余の増、消費譲与税で四十九億円の減を見込んでございます。歳入全体では、対前年度当初比で六十五億円余の増収になるものと見込んでございます。歳出面では、地方消費税の市町村への交付金、他の都道府県への清算金を合わせて七十五億円余の増、さらに消費税負担額が三十五億円程度ふえるものと見込んでおり、歳出全体では百十億円余の増となります。その結果、歳出への影響額が歳入への影響額を上回ることになりますが、これは平成九年度が地方消費税導入年度に当たるため、平年度ベースで見込まれる地方消費税収の四割程度しか歳入として上がってこないことがこの要因となってございます。このため、平成九年度に限り、地方財政法第五条の特例といたしまして、地方消費税収の不足額の約七割程度の臨時税収補てん債を発行することができることとされており、本県においても平成九年度当初予算において三十四億円の臨時税収補てん債を発行し、不足分の補てんを行うこととしたところでございます。
 なお、臨時税収補てん債につきましては、地方交付税の基準財政収入額にその八〇%が、また元利償還額の一〇〇%が基準財政需用額に算入されることとなってございます。
 次に、県から市町村への税源移譲でございます。
 平成九年度当初予算における市町村への税源移譲額につきましては、個人県民税で五億七千四百万円余、県たばこ税で十一億五千二百万円余、合わせて十七億二千六百万円余になるものと見込んでございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 医科大学学長山本博之君。
 〔山本博之君、登壇〕
○医科大学学長(山本博之君) 新田議員のご質問にお答えいたします。
 午前中の門議員のご質問に対するお答えの繰り返し部分が多くなろうかと思いますが、ご勘弁のほどお願い申し上げます。
 ご指摘のとおり、あってはならない事故でございます。間違ってミルクが静脈内に注入された事故の全容解明を目指して調査委員会を発足させ、調べてございましたが、昨夜その報告を受けたところでございます。
 それによりますと、この患者さんは平成六年六月、小児科に入院いたしまして、九月十六日に手術いたしました。その後は、高度集中治療センターにて治療中でございました。そのさなかの十月に、乳児の静脈につながれておりますチューブに誤ってミルクが注入されたものでございます。そのときの急激な血圧降下と脈拍数の減少は、応急処置によりまして十分程度で回復したとのことでございます。しかしこの患者さんは、非常に残念なことでございますが、約一カ月後の十一月十七日死亡されました。
 もう一件につきましては、平成八年十一月でございますが、小児科病棟に入院中の児童に、血液型は同じでありましたが、別の患者さんに用意していた血液製剤を誤って輸血したものでございまして、その段階で交差試験をし、適合していたために大事には至らなかったものでございます。なお、本件につきましては、ご家族にご説明申し上げ、おわびいたしたところでございます。
 間違ってミルクが静脈内に注入された事故につきましては、調査が始まって間もなく、医療事故があったことはほぼ間違いないということで、二月十七日、ご家族にその由説明申し上げ、謝罪をしたところでございます。
 医療の現場では、ご指摘のとおり人が基本でございまして、一人一人の心構えが非常に大切でございます。これまでから、事故防止のために常に使命感を持ち、職務に専念するように教育、職場研修を行い、心構えやマニュアルの徹底を図ってきたところでございますが、不幸にもこういうふうな不祥事が起こりました。改めておわびを申し上げます。
 今後は、より効果的な教育研修の方法や内容について検討を行い、事故防止のために努めてまいりたいと思いまして、早速そういうふうな事柄を院長指示のもとに開始しているところでございます。
 次に二点目のご質問でございますが、全く私もけさから胸が痛くなる思いでございまして、事故をご家族に伝えないままに今日まで至りましたことはとても考えられないことでございまして、まことに遺憾な対応でございまして、おわびのしようもございません。
 当時のことにつきましては、当時の医療事故防止対策委員会で協議されましたが、結論が得られないまま終了いたしまして、何の指導力も発揮いたしませんでした。このことが、結果として事故をご家族にお伝えしないままになってしまったというのが現状でございます。患者さんのご家族に対し心からおわび申し上げ、謝罪をいたしたいと存じます。
 ミルク誤注入事故に関する看護記録についても、非常にこれも残念なことでございますが、経過用紙にミルク誤注入の記載が削除される方向で書き改められたと判断せざるを得ないような状況でございます。
 これらの責任は、病院だけでございませんで大学全体の問題であると受けとめております。そのために真相が、大学レベルでございますが、ほぼ明らかになりましたので、早急に学内に懲罰審査特別委員会を設け、厳正に対処する所存でございます。
 第三点目の、県民の信頼回復への対応についてのご質問でございます。
 本学は、医療の中枢機関として、また教育機関でございまして、こういうことを考えましたときに、あってはならないことが起こったわけでございまして、信じられないようなことが起こったわけでございまして、本当にこれも陳謝いたします。
 今後このような不祥事を起こすことのないよう、大学及び病院を挙げて取り組む決意でございます。そのために早速に、これは新しい大学に向けてもぜひともしなきゃならんことでございますが、患者本位の医療とはどうあるべきなのかということを改めて検討してまいる所存でございます。
 一方、病院におきましては医療事故防止対策委員会が現在ございますが、これを強化して事故の防止に一層努めてまいりたいと考えております。
 一人一人が事故防止のために使命感を持ち、県民に信頼され、愛される大学病院になるために、それぞれの職種の職員が一丸となって努力してまいりたいと決意してございます。
 なお、私個人といたしまして、本日いろいろなご叱正を賜りましたことを糧にいたしまして、よりよい大学のために精進するつもりでございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 教育問題三点についてお答えいたします。
 まず、昨年五月に開催いたしました第一回の和歌山、三重、奈良三県教育長会議で、「紀伊半島の明日を拓く人づくりネットワーク」を共同で進めることについて合意いたしました。その後、具体化に向けて検討を重ね、平成九年度は県立高校マルチネット推進事業や民俗芸能サミットなどを実施することとしてございます。
 県立高校のマルチネット推進につきましては、地理的、時間的な制約を超えて、同時かつ双方向に情報を共有できる最先端のテレビ会議システムを活用し、全国で初めて県域を超えた学校間交流等を行い、「ふるさとは紀伊半島」と思う心を培って、郷土を支える若者を育てることをねらいとしたものであります。新宮高校を初めとする三県の実施校では、紀伊半島の歴史、文化、自然などを教材化した特色ある学習を進めるとともに、地域との連携を一層密にした多様な交流を通して、過疎化や高齢化など共通の課題についても理解を深めさせることとしてございます。
 次に民俗芸能サミットは、歴史、文化の面で深いかかわりを持ち、また共通の課題を有する三県の人々が一堂に会し、伝統に培われた民俗芸能を通して文化財の保護育成と地域文化の活性化を図ることを目的としております。悠久の歴史を持つ史跡・熊野本宮大社の旧社地において民俗芸能を公開実演するほか、後継者育成等を図るための伝承教室、講習会及びシンポジウムを予定してございます。なお、本県からは、海と山に視点を当てた代表的な民俗芸能の出演を予定してございます。
 これらの事業を日本人の心のふるさととも言われる熊野の地で実施することは、地域の人々がふるさとのすばらしさを認識し、郷土に生きる誇りを持つことにつながるものと考えます。平成十一年に開催予定の仮称・南紀熊野体験博との連動を視野に入れるとともに、生涯学習活動や熊野地域の活性化にも生かすことができるよう具体的に検討してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 医科大学学長山本博之君。
 〔山本博之君、登壇〕
○医科大学学長(山本博之君) 申しわけないことでございました。第四点目の質問にお答えするのを忘れました。
 事故と死との因果関係とその対応についてでございますが、調査特別委員会による調査結果では、この患者さんの死亡とミルクの誤注入との間には直接的な因果関係は認められないとのことでございました。しかし、午前中にも申しましたように、医療事故を起こしたことに対しまして、今後ともご家族と誠意を持って話し合いを行ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 38番新田和弘君。
○新田和弘君 ただいま西口知事さん初め県当局の方々よりご答弁をいただきましたので、簡潔に二点だけ要望させていただきます。
 県税収入の収納に関して、郵便局における公金収納の扱いについて、出納長より極めて短い、三行半の答弁がございました。これは、出納長より三くだり半をいただいたのではないかと思いますので、私の考え方も述べてみたいと思います。
 出納長の答弁は、銀行等との手数料の違いがあり、現在のところ実施してございませんとのことでありますが、それではこの考え方を例えば県の出張旅費に当てはめてみますと、東京に出張する場合、夜行バスと新幹線、飛行機では料金に違いがあるので、現在のところ新幹線、飛行機の利用は実施してございませんと言うのと同じことになるのではないでしょうか。私たち議員や県職員である公務員に対しては、その利便性を尊重していただいて、料金が高くても新幹線や飛行機の利用を認めるが、納税者である県民の皆さんの利便性については手数料が違うので認められないとかたくなになっているのではないでしょうか。私は、この行政のあり方は逆ではないかと思います。納税者である県民の利便性は、手数料が必要であっても県民サービスを図るために努力する、しかし私たち議員を初め公務員の諸経費については極力節減に努める、これが行政のあり方ではないでしょうか。
 西口知事は、スピード・サービス・シャープのスリーSを提唱されております。県民サービス向上の立場から、郵便局における公金収納の速やかな実施を要望いたします。
 二点目に、医大病院における事故の件に関しましては、深い反省の上に立っていただきまして、県民の信頼回復を目指し、誠意を持って今後努力されることを強く要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で新田和弘君の質問が終了いたしました。

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