県議会の活動

○議長(町田 亘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 46番大江康弘君。
 〔大江康弘君、登壇〕(拍手)
○大江康弘君 まず冒頭に、初日二番手をやらせていただきますお礼を尾崎議運委員長に申し上げたいと思います。もう前段の門先生が総なめのようにいろいろ質問されましたので、私は、できれば重複を避けて、答弁のなかった部長を中心にやらせていただこうかなというふうに思っておりますが。
 知事、「大義親を滅す」という言葉をご存じですか。あなたが二年前に知事選を戦われたときに、その戦った相手にはそんなに親を滅すほどの信頼関係というものはなかったと私は思いますけれども、少なくともあの選挙は、仮谷県政が続いてきて、そして県民のいろんな負託にどうこたえていくかという大きな時代の転換期の中で、まさに大義なくして戦えなかった選挙であったと思われます。そして、その輿望を担ってあなたは知事選に出られた。自来、今回提案されている予算を含めて二回の予算を組まれてきたわけでありますけれども、あなたが長年勤めてこられた県庁を去り、政治家を志して一番最初にされたあなたの政治決断は、ご自分で何だったと思いますか。私は、あなたが選挙期間中も申されましたように、一人の県民の立場に立って県を知ること、県民を知ること、その中で知事選を戦っていきたいという思いであえて副知事を辞任された決断、これがまさにあなたの政治家としての第一歩の政治決断であったと思うのであります。あなたが一年近くずうっと県内を回られ、各界各層の皆さんとお会いをされていろいろ語られたこと、また意見を言ってもらって自分の身となり血となったそのことが、今、あなたがその席に座って知事としてやっていける大きな自信の原動力になっておると思うのであります。その原動力を一冊の本にしたためたのが、この「輝きの県政実現のために」という本であります。私も、一度読ませていただきました。
 あなたはずっと今日まで県職員としてやってこられ、そして今日、トップリーダーになられました。少しばかりリーダーということについてあなたと問答をさせていただきたいと思います。
 いわゆる「権力」と「権威」という言葉がありますけれども、これを「広辞苑」で引いてみますと、「権力」は「他人をおさえつけ支配する力」、「権威」は「他人を強制し服従させる威力」と書いてあります。一見どちらも区別がつかないような意味でありますけれども、私は、これはもう全然違う意味であると思うのであります。私が思うには、権力というのは、いわゆる職制上のポストに与えられるものである。国にあっては大臣になったり、あるいは会社にあったら社長になったり。そして今、知事、あなたが知事の職制に着くと自動的にあなたには幾つかの権力が与えられる。しかし、権威というのは似て非なるものであります。
 権威というものは、まさに人格に結びついたものであって、その人個人の長い人生経験、また実績、そして人間的な魅力、こういうものが権威の背景にあると私は思うのであります。したがって、権力は無理にでも人に対して言うことを聞かせることができますけれども、権威というのは自発的に相手に言うことを聞かせる。これほど天と地の差があるというふうに私は考えるのであります。人間社会の組織化における長い歴史を見ても、権威の方が古くからあり、また人格に結びついた権威の方が権力のそれよりもはるかに優先をする。私は、リーダーたるものは権力と権威の両方が必要であって、権威を抜きにした権力はあり得ない、権力と権威が過不足なく重なり合うことによってリーダーシップというものが発揮されるものであると思うのであります。権力だけでは人はついてこない。いわんや、人が燃えるということはないと思うのであります。
 こういうことを思いましたときに、また歴代三知事に仕えられ、県庁という大きな組織の中で組織人として人格を形成してこられて、今、見事に権威というものをあなたの体自身に備えられ、また身にしみ込まされていることを思いましたときに、県民の一人として大変うれしく感じるわけであります。
 こういうことを申し上げても、我々数少ない開政クラブでありますから知事は余り見向きもしてくれませんけれども、我々もあなたが責任ある県政を進めていく与党の一員であることを絶えず思っているということは、どうかひとつ知事さん、心の片隅に置いていただきたいなと思うのであります。
 今、ここで私が「与党」ということを申し上げましたけれども、あなたにとって与党というのは一体何なのか。もちろん、選挙を応援してくれた人、また選挙で率先してそれぞれの立場で応援してくれた議会議員の皆さん、その一人一人がすべてあなたにとっては与党という立場であろうと思いますけれども、少なくとも議会において与党というのは、県政のいろんな大きな課題があって、一つ一つその時々に知事が進めて行く上で決断しなければならないときには、あなたが決断しやすい環境をつくるということ、あなたが方向性を示しやすい環境をつくるということも与党としての責任ではないかと、開政クラブを代表して思うのであります。
 私は、あなたがこれからいろんな紆余曲折の中で大きな決断をされていくときには、少ない集団ではありますけれども、あなたの未来を見据えた決断に対しては決断のしやすい環境をつくっていきたいということを、ここに私どもの基本的なスタンスとしてご意見を申し上げたいと思います。
 かつて、イギリスのマーガレット・サッチャー前首相は、「コンセンサスというものをリーダーシップより重視する社会というのは、大変危険がある。すなわち、非常に多くの人たちと相談しなくてはならず、したがって意思決定をする時間が非常に長くなっておくれてしまう」と、こういう大変含蓄のあることを申されました。
 価値観が多様化している今日の時代の中でいろんな人々の意見──百人が百人とも同じ意見であり同じ方向性を示すという時代にはなかなかなりにくいわけでありますけれども、しかし、そこにトップリーダーがトップリーダーたる決断を求められるゆえんがあると思います。それだけに、理想のリーダー像というのは、指導者像というのはいわゆるデモクラチィックワンマン──これはどういう意味かと言いますと、衆知を集めておのれの決断を持って事を決する、こういうことではないかと思います。コンセンサスとリーダーシップという一見相矛盾したこの関係の中で、トップリーダーとして今後リーダーシップをどうとっていかれるのか。そういう考えがあれば、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
 今、本県は、仮谷前知事さんから引き継がれて西口県政が抱えている大きな課題がたくさんございます。きょう私が質問しようと思ったことがちょうど先ほどの門先生の質問とも重なったわけでありますけれども、まあ先ほどから少しばかり時間がたっておりますから少し心境の変化、考えの変化があればと思いまして、再度お聞きをいたします。
 経済企画庁からの電調審における三月十三日──これはきのうの読売新聞でありますけれども、もう新聞には「和歌山・御坊第二火電計画 県、国への回答延期」という大きな見出しで載っておるわけであります。こういうことがどこから出たのかわかりませんが、新聞の内容は、地元の意見が対立しているとかいろいろ書いておるわけであります。少なくともこういう大事な問題が議会の前にこういう形で出るというわきの甘さには、非常に残念であります。それだけに再度お聞きをいたしますけれども、三月十三日という期限が切られている電調審への知事の意見具申をどうされるのか。また、LNGいわゆる和歌山発電所についてどう決断されるのか。あわせてお聞きをいたしたいと思います。
 次に、知事が本年に組まれた予算の中で、いわゆる食糧費というものの件について質問をさせていただきたいと思います。
 食糧費というのは、もうひとつ私は勉強不足でわからないわけでありますけれども、この食糧費というのは一体どういうものなのか。今、和歌山県には四千五百六十四人の職員がいるそうであります。その組織を支える皆さんが、知事が抱える県政の大きな課題を一つ一つ実現していこうということで、それぞれが与えられた適材適所のポストで今頑張ってくれておるわけであります。
 日曜日や土曜日、あるいは予算の編成時期になりますと、我々にとっては通常休みである日にもかかわらず、職員の皆さんには朝早くから、あるいは夜遅くまでこの県庁にこうこうと明かりがついて頑張ってくれている。ありがたいことだな、こういう皆さんがまさに西口県政を支え、和歌山県を支えておるんだなと、本当に感謝の気持ちがするのでありますけれども、その中にあって、今回食糧費が約一億八千万円ほど減額をされた。先ほども言いましたが、食糧費というのは一体どんなものなのか。
 そして、夜食を廃止すると言う。夜食というのは、何かすごい料理が出るんですか。例えば、スープが来て、それからサラダ、メーンディッシュが来て、最後はデザートというような夜食なんですか。どんな夜食が出るんですか。私は、わずかばかりの夜食を県が出すことには何ら問題はない、そう考える一人であります。オンブズマンかなんかから指摘があったのかどうかはわかりませんが、先般の尾崎次長のあの記者会見を見ておりましたら、あの表情からはオンブズマンとあんまり仲のよいようには見えなかった。そういうことだけは察しがつくわけであります。
 夜食がだめというのだったら、もう超勤をやめたらどうですか。みんな、家へ帰って家族とご飯を食べたいんですよ。みんな、友達とご飯を食べたい。そうでしょう。だれも、残って仕事なんか、本来はやりたくない。しかし、日常の業務では、我々から電話も行けばその応対もしなきゃいかん。県民からも連絡がある。いろんな要望もある。そういうことに忙殺をされるから、どうしても超勤をしなければ仕事がはけていけない。そういう背景があるからでしょう。
 そのように職員が夜を徹して一生懸命頑張ってくれる中で、わずかばかりの夜食を廃止することには、私はどうしても納得がいかないんです。職員の皆さんも、わずかばかりの夜食は自分のお金で払うという気持ちはあると思いますよ。しかし、それは気持ちの問題だと思うんです。一生懸命頑張っている職員のそういう姿に対して、どう行政のトップがこたえていくのか。どう県民が理解をしていくのか。だめだ、いかん、やめておけと、こんなことばかりで、世の中がぎすぎすして、それでいい仕事ができますか。
 私は、今回の減額は何か、理由のない、世の中におもねた、一つの方向のない結果に思えてならないのであります。あなた方が、夜食がだめだ、食糧費がだめだと言うんだったら、さすれば超勤手当の充足率を一〇〇%にすべきだ。調べてみれば、超勤については充足率がわずか四六%。百時間働いたって五十時間しか現実は認めてくれないんですよ。こんなばかなことがありますか。夜食がだめだというんだったら、少なくともまじめに働いた時間帯は、やはり保障してあげるべきなんですよ。そういうこともせずにわずかばかりの夜食を削って、そして世におもねて、こういう予算を組みましたというのは非常に疑問に思う一人であります。
 そこで、この充足率というのはなぜ低いのかという問題点、そして今回これを契機にこの四六%という充足率をいかに高めていかれるのか、その方策もお聞かせをいただきたいと思います。
 この問題の最後に、ここ一カ月余り、あるテレビ局が、預かり金の問題だとか何だかんだといって県庁の中をいろいろ調査したそうでありますし、県庁の出入り業者の皆さんのところにも行っていろんなことを聞いて回っていたそうであります。私は、この県庁の周りにおる飲食関係、あるいは県庁で日々仕事をしていく上で物理的に支えてくれている付近の皆さんにとって、小さいことではありますけれども、地域の振興、あるいは経済の発展ということを思いましたときに、今回の一億八千万円という大きな減額予算というものが、この県庁を取り巻く、今まで関係してきた店舗の皆さんに影響を与えなければいいなと。いわば県庁とともに歩んできた皆さん方でありますから、地域振興の立場からももう少しそういうことについて突っ込んだ議論が、あったのかなかったのかわかりませんけれども、そういうことも考えていただきたい、こういうふうに思います。
 第三番目の問題として、医大の問題であります。
 今、学長が門議員に対して答弁をされましたが、まあお医者さんという立場もあって──少なくとも私のような人間形成の環境と学長のような偉い方々との環境とは違いますけれども、もう少し血の通う、切れば血の出る答弁にならなかったのかなということを非常に残念に思います。
 私は、今回の一連の医大の不祥事を見たり聞いたりしても、もう少し県が、知事が、少なくとも設置権者でありますから、いろんな節目節目で知事として意見を言うべきであるし、当然言わなければいけない、こういうふうに思う一人であります。
 一度も家へ帰らずに病院で亡くなったというあの赤ちゃん──今、学長は、ミルクの混入と死亡の原因とは直接関係がないと言ったけれども、そんなことでは世間は通らない。子を持つ親として──私もそうでありますし、知事もそうだと思いますが、子供に先立たれるこの悲しみ、この不幸というものを考えたときに、直接そのことが原因でなくても、しかしそういう不信感を生む行為をしたのはあなた方であるんだから、そのことに対してあなたはどう責任をとるのか。私は、知事が政治家として人間として、その責任を負うべきであるということを思うわけであります。これからどうされるのかわかりませんけれども、このことはひとつ本当に誠意のある形で対応していただきたいということを要望しておきます。
 同時に、この医大の信頼を失墜させるいろんな不祥事の原因の中に、余り詳しいことはわかりませんが、少なくともあの学長選挙のあり方にも問題があったのではないかというふうに思います。学長選挙というのは、私には、だれがなろうとなるまいと関係ありません。このことは前段に申し上げておきます。しかし、不信感を生むそういう思いは那辺にあるのかと言いましたら、いわゆる学長選挙というのは、まず一次選挙があります。これは、職員全体が参加する一般職員の投票であります。このときに出た結果というものは、半数近い開きがある。そして二次選挙というのは、いわゆる教授選挙でありますが、四十人の教授の皆さんで行われる。この一次の結果と二次の結果というものにそんなに数字的に差がなければ、私はこういう不信感が出てこないんですけれども。こういう結果を見たら、一次選挙なんか、もうやめたらいい。もう二次選挙だけでいいんじゃないですか。一般の職員の人から高い支持率をいただきながら、わずか四人の教授の差で変わってしまうという。こういうことも医大に勤める職員の皆さんの中からも不信感を生む原因であろうし、今回一連のいろんな不祥事が出てきたそれこそ、そういう不信感を生む原因の一つになっておるんではないかなと思います。まあ、これは聖域であり、おまえたちには関係のないことだと言われればそうでありますけれども、少なくともこれらのことがそういう不信感を生む材料にはなっているということだけは県民の一人として申し上げておきたいと思います。
 そこで、今回の不幸な事件──心からあの子供さんにお悔やみを申し上げるわけでありますけれども、こういう不幸なことの中でそのことをどう生かしていくのか。この小さい命の犠牲をどのように生かしていくのか。和歌山県においては医大以上の病院はないわけであります。和歌山県においては、まさにトップと言うべき病院であります。平成七年には特定機能病院の指定も受けて、本来なら、今言いましたように県下でも信頼の高い病院であるはずが、そういうふうにはなっていない、なっていかないのは一体どこに原因があるのか。
 私は、病院というのは、患者さんの気持ちになったときに、そこの病院に行ったときにはもう既に半分以上自分が病んでいるその気持ちが晴れて、よし、今から病気を治してやるぞ、お医者さんや看護婦さん、あるいは医療技師さん、いろんな皆さんのお力をかりておれはここで治ってやるんだと、そんな環境づくりというものが病院になくてはならないと思うのですが、医大の病院長として一体どういうふうに思いますか。そういう患者さんの環境づくりを考えたときに、病院を支えるスタッフの皆さんに、心のゆとり、気持ちの余裕というものがなければ到底このことは実現できないわけであります。それだけに、今回のことやいろんなことを見ても、ひとり看護婦さんを責めるわけにはいかない。
 今の看護体制というものを考えてみましたときに、今、三交代制ということで四百六十六人の看護婦の皆さんが、ベッド数六百六十三床の中で日夜頑張ってくれておる。一つは日勤。朝八時四十五分から夕方の五時三十分まで。これは、一病棟約五十床に八人ほどおられるそうであります。そして準夜勤と言って、夕方の四時四十五分から真夜中の一時まで。これが、同じ病棟に二名。そして、深夜勤。これは夜中の零時三十分から明け方の九時十五分まで。これも二名であります。あの子供さんが亡くなられたCCMCというところは、今、患者さんが八名おられて四人の看護婦の体制でやっておるそうでありますけれども、私は、少なくともこういう三交代制という一つの現実の体制のあり方を見たときに、果たしてこの体制に問題がなかったのか、看護婦の絶対数はこれでよかったんだという数字であったのか、非常に疑問に思うのであります。
 この機会に。この定数も含めて医大の定数というのは県条例の総定数で決められるそうでありますから、一概に、一人ふやせ、ことしは十人ふやせというふうにはならないわけであります。それだけに、看護婦だけ何人ふやしたらいい、先生だけ何人ふやしたらいいとかいうようないわゆる対症療法的なことはやめて漢方薬的な施策、いわゆる根底から治していく、もとから治していくという時期に来ているのではないかと思いますけれども、この看護体制についてどういうふうに考えられているのか。
 もう二年後に新しい病院に移転をするわけであります。今から準備をしておかないと、八百床という新しい大きな病院の中で、直前にその体制づくりをするというのは到底間に合わないし、またその体制の不備から今後起こってはいけないいろんなことが起こらないように、そういうことも含めて考えていただきたいと思います。
 二つ目に、この医大問題に関連して、いわゆる医薬分業についてご質問をさせていただきたいと思います。この質問は、昨年九月に、私が敬愛する森本先生もこの壇上でしておられましたけれども、私は今回少し観点を変えて、また先ほどの看護体制という問題ともリンクをさせて聞かせていただきたいと思います。
 最近、技術改良によって高度医療技術になってきた。我々凡人は、高度医療技術になったら、それだけ看護婦さんやお医者さんが楽になるのかなと思いきや、そうではなくて、検査項目がふえて非常に仕事量がふえる。患者さんにとっては、医療技術の高度化というのは病気を治していく上で大変プラスになるわけでありますけれども、いわゆる高度医療の進歩というのは、反面、マンパワーをそこに求めていくべきものであるというふうに思います。チーム医療──患者を治すのは医者や看護婦だけではない。すなわち、薬をつくる薬剤師の皆さん、あるいはレントゲン技師の皆さん、あるいは歯科医師の皆さん等々、医療に携わる皆さんが、野球で言えばいいキャッチボールのできるチーム医療というものを組んでいかなければいけないと思うのであります。
 そこで、医薬分業とどう絡んでいくのかということを申し上げましたら、今、医大には、多い日で八百名、少ない日は六百名、外来患者の方がおられます。そして、何カ月も待たなければいけないほど込んでいるあの病院の入院状況。こういう中で、薬剤師の皆さんというのは、薬局で薬をつくって、そして聞けば臨床病棟業務というのがあって、みずから病床に赴いて患者さんと口頭試問をして、どうですか、調子はいかがですかと。そのことに対して、患者さんも非常にうれしい存在であると言っていると私は聞いております。しかし現在、そのいわゆる臨床病棟業務というのに携われるのは、昼間の忙しい外来患者さんに薬を渡し終わった後のわずか数時間しかない。今、医大には二十四人の薬剤師の皆さんがおられますけれども、一日五人ぐらいしかその業務に携われない。
 こういうことを考えたときに、院外処方せん──外に出す処方せんでありますけれども、今、和歌山県においては、県内で四百三十八、和歌山市内では百八十三、薬剤師の皆さんが民間の薬局を開かれております。今日、規制緩和のあおりの中で、今まででしたら薬局にしか売られていなかったものがスーパーや店の店頭で売られ、薬局を開業しておられる皆さんにとっては非常に経営的にも苦しい。しかし、地域に根差して、病気を治していこうという方々の役に立たれて一生懸命になって薬局を開かれている実情を考えたときに──特定機能病院は三〇%の院外処方せんをしなきゃいけないということが決められておるそうでありますけれども、今の医大の実情は一二%。この一二%というのは、和歌山県が下水道の普及率で全国最下位であると同様に、この医大の分業率というのも全国最下位であります。北海道の札幌病院、あるいは福島の福島県立病院では、五〇%強という分業率を誇っておるそうであります。
 今日、そういうマンパワーが病院の中で必要になる。患者さんが病院で寝ていて、お医者さんにはいろいろ相談しにくい。看護婦さんも忙しいからいろいろと尋ねにくい。そのときに一番必要になってくる、そういう使命感を果たすべき立場におられるのが、これから薬剤師の皆さんではないかなと思うんです。
 先ほどの看護体制と含めて、これからの高度医療の中で臨床病棟業務を進めていく上で、あるいは民間の薬局の皆さんとの地域での協調という観点から考えてみましても、極論を言えば、医大の外来患者の処方せんはもうすべて院外処方せんにしたらいいんではないか、そして医大におる薬剤師の皆さんには、入院されておる患者の皆さんのために、お医者さんや看護婦さんのできないそういう部分を補ってもらって、患者さんが一日も早く治れるような体制をつくられたらいいんではないかなと思うわけでありますけれども、このことに関して、前段の問題とあわせてお答えをいただきたいと思います。
 いろいろと申し上げましたけれども、どうかひとつ知事、いろいろと厳しい状況はわかります。リーダーにとって決断というものはそんなに易しいものではないし、また孤独を助長し、時には周りを見れば一人しかないんかなと、そういう気持ちに陥ることもあると思いますけれども、少なくともあなたには、あなたにかける多くの良識ある県民の皆さんもおるわけですし、この議場においては、あなたに頑張ってほしいという、与党と自負する先輩の議員さん初め多くの議員さんがおられるわけでありますから、勇断を持ってリーダーシップを発揮していただきますように最後にお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
 〔傍聴席で拍手する者あり〕
○議長(町田 亘君) 傍聴の皆さん方に申し上げます。
 傍聴規則により、傍聴者の拍手は禁止されておりますので、ご承知願います。
○議長(町田 亘君) ただいまの大江康弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 大江議員にお答えをいたします。
 まず、私に対する政治家としてのあるべき大変貴重なご意見を賜りまして、ありがとうございました。
 コンセンサスとリーダーシップについてであります。
 指導者たる者が強力なリーダーシップが不可欠なことは、私も十分承知をいたしております。ただ、私は常々、信条として「人皆心あり」ということを申しておりまして、世の中それぞれに境遇や立場も違えば意見や主張の違いもあるわけでありますが、そうしたさまざまな意見に誠実に耳を傾け、議論を尽くすということもまた極めて重要なことであると考えております。
 私といたしましては、賛否両論ある場合には、民主主義のルールにのっとった十分な意見の交換とコンセンサスの形成に粘り強く努力をし、しかる後には自身の責任において果断に事に臨む、そのように心してまいりたいと考えております。
 次に、御坊第二火力発電所あるいはLNG和歌山発電所に関してのことであります。
 まず御坊第二発電所につきましては、通商産業省の環境審査を踏まえて、現在、国の関係省庁で検討がなされておるところでございます。県といたしましては、適地性及び安全性の観点から、環境影響調査書等について、学識経験者による電源立地アドバイザーの方々からも専門的な助言をいただきながら、慎重に審査を行っているところでございます。
 また一方、和歌山発電所につきましても、現在、国において環境審査がなされておるわけでございます。県といたしましては、同様に慎重に審査を行っているところでございます。
 なお、和歌山発電所につきましては、県がその土地利用について諮問をしている西防波堤沖埋立地利用計画検討委員会の判断を受けて対応してまいりたいと考えております。
 また、経企庁に対する回答であります。
 御坊第二発電所につきましては、この三月下旬に開催が予定されている電源開発調整審議会の議を経て平成八年度電源開発基本計画に新規に組み入れることについて、国の関係省庁で検討がなされておるところでございます。このことにつきましては、ご指摘にありましたように、経済企画庁から知事の意見が求められておるわけであります。
 県といたしましては、現在、環境影響調査書について慎重に審査・検討を行っている段階でございまして、関係方面からも賛否両論のさまざまな意見が寄せられてございます。
 先ほど門議員のご質問にもお答えをいたしましたように、若干時間が経過しておりますけれども答えは同じことになりますが、このような状況の中におきまして、御坊第二発電所の立地については、熟慮を重ねた結果、今回は知事意見を申し上げることができないと存じておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 以上であります。
○議長(町田 亘君) 総務部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○総務部長(中山次郎君) 食糧費についての九点と医大についての一点についてお答え申し上げます。
 食糧費につきましては、食糧費とはどのようなものか、あるいは当初予算において減額した理由、夜食がだめという理由をあわせてお答え申し上げます。
 まず、食糧費とは、来客用の茶代、会議または式典用の茶菓子代、弁当代、職務の遂行上必要な会食費用、災害備蓄用の食糧購入代、職員の超過勤務時の夜食代等を総称したものでございます。
 ただいま、議員から食糧費について貴重なご意見をいただいたわけでございますが、その執行につきましては、従来から社会通念上妥当性を欠くことのないような適正な執行に努めてきたところでございます。
 平成九年度予算におきまして、食糧費は約七千九百万円計上してございます。前年度二億五千百万円に比べて大幅に減少してございますが、これは、今までの予算執行を認めていた職員の超過勤務時における夜食制度を平成九年度より廃止することが主たる要因でございます。
 夜食の廃止につきましては、厳しい県の財政状況の中、行政改革を推進し、事務事業の見直しや経費の節減に努めているわけでございますが、こうした取り組みの一環として検討したものであり、他府県の取り組み状況等を勘案しながら、職員組合とも話し合った上で結論を出したものでございます。
 全国的に地方自治体を取り巻く諸情勢も変化しているところであり、今後とも県としては適切な対応に努めてまいりたいと考えてございます。
 次に、食糧費に関して、超勤関係の五点でございます。
 超過勤務手当の実態でございますが、県全体で、平成七年度の決算額で約三十一億九千万円でございます。支給につきましては、各所属からの超過勤務報告に基づいて十分調整・検討して支給しているところでございます。
 なお、充足率につきましては、知事部局では、平成七年度の平均充足率は約五〇%と把握してございます。
 超過勤務につきましては、労働時間の短縮という社会情勢の中で、職員の健康管理や活力ある職場づくりの面からも、超過勤務の縮減を推進するために事務の簡素・効率化を図るとともに毎週水曜日は「ノー残業デー」と設定いたしまして、また平成七年四月より休日の代休制度を設ける等、超過勤務の縮減に一層努めているところでございます。
 今後とも、事務改善等による超過勤務の縮減を図るとともに、充足率の改善に努めてまいりたいと考えてございます。
 次に、食糧費に関しまして、夜食減額によって県庁周辺及び関係の飲食店への影響、また地域の活性化がおくれはしないかというご質問でございます。
 超過勤務時における夜食制度の廃止に伴う影響につきましては、今回の措置後の超過勤務の実績を見なければ確かなことは申し上げられませんが、周辺飲食店へはそれほど大きな影響は及ぼさないものと考えてございます。しかし、地域の皆様と共存共栄を図っていくことが大切であると受けとめてございます。
 次に、医大問題についての総定数の見直しでございます。
 議員ご質問の医科大学全体の定数につきましては、新医科大学への移行を控えておりますので、現在、医科大学において鋭意検討しているところでございます。
 なお、看護部門の定数につきましては、新医科大学での病床数の増加や新しいシステムのトレーニング等に対応できるよう、既に平成六年度から毎年十名の定数増を図り、複数確認の徹底や医療の進歩に応じた技術の向上のための職場研修実施など、看護体制全体の充実に努めているところでございます。
 最終的な定数につきましては、引き続き医科大学と十分協議してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 福祉保健部長小西 悟君。
 〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 大江議員にお答えをいたします。
 医大問題に係る民間薬局との協調をどうするかについてでございます。
 議員ご指摘のとおり、本県の医薬分業は全国的に低い位置にございますので、これまで公的病院からの院外処方せんの発行を働きかけてまいりましたが、県立医科大学附属病院の動向が県下に及ぼす影響は大変大きいものと考えております。
 医薬分業に係る民間薬局との協調につきましては、円滑な処方せんの受け入れに欠くことのできない課題であると認識をしております。
 福祉保健部といたしましては、社団法人和歌山県薬剤師会に対し万全な備蓄体制等の整備を指導するとともに、早急に県立医科大学附属病院と社団法人和歌山県薬剤師会との協議の場を設け、患者のサイドに立った医薬分業を進めてまいります。
 以上でございます。
○議長(町田 亘君) 医科大学附属病院長西岡新吾君。
 〔西岡新吾君、登壇〕
○医科大学附属病院長(西岡新吾君) 議員ご質問の、今回の事件に関する看護婦の勤務体制についてお答えいたします。
 高度集中治療センターの看護婦の勤務体制でございますが、ベッド数八床、平均稼働数七床弱に対し、日勤十三人、準夜勤四人、深夜勤四人の体制であります。
 厚生省の特定集中治療室管理基準を満たしておりますが、今後とも高度集中治療センターを含めた看護部門全体の勤務体制について検討を加えながら看護の内容を充実し、適正配置並びに機能的な対応ができるように努めますとともに、患者サービスの向上を図ってまいりたいと存じます。
 次に医薬分業のご質問でございますが、現在の高度医療の中では、その分野において業務を分担していかなければなりません。そこで、臨床薬剤師の服薬指導が重要となってまいります。今後も、医師との連携を密にしながら充実させていきたいと考えております。
 現在、医薬分業を進める上で県薬剤師会と協調し努力しておりますが、当院全体では、院外への分業率は約一二%となっています。分業に対する当院の考え方は、患者さんの意思を尊重するという基本方針に立ちまして、患者さんへのPRと民間薬局との協調を図りながら、特定機能病院としての目標である三〇%に高めて医薬分業を推進しております。
 次に薬剤師の人員でございますが、一般調剤については院外処方の促進を図り、一方では服薬指導の充実などを勘案しながら業務内容を検討し、患者さんの意向やニーズに対応できる体制を県当局と協議しながら検討してまいりたいと存じます。
 以上です。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) 以上で、大江康弘君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(町田 亘君) この際、暫時休憩いたします。
 午後零時三分休憩
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