県議会の活動

議 事 日 程 第五号 平成七年六月二十九日(木曜日)
     午前十時開議
 第一 議案第八十五号から議案第百一号まで(質疑・委員会付託)
 第二 一般質問
 第三 請願付託
会議に付した事件
 一 議案第八十五号から議案第百一号まで(質疑・委員会付託)
 二 一般質問
 三 請願付託
 四 休会決定の件
出 席 議 員(四十五人)
 1 番 大 沢 広太郎
 2 番 木 下 善 之
 3 番 小 川   武
 4 番 吉 井 和 視
 5 番 下 川 俊 樹
 6 番 井 出 益 弘
 8 番 門   三佐博
 9 番 永 井 佑 治
 10 番 新 島   雄
 11 番 向 井 嘉久藏
 12 番 佐 田 頴 一
 13 番 和 田 正 一
 14 番 阪 部 菊 雄
 15 番 西 本 長 弘
 16 番 馬 頭 哲 弥
 17 番 長 坂 隆 司
 18 番 井 谷   勲
 19 番 高 瀬 勝 助
 20 番 上 野 哲 弘
 21 番 堀 本 隆 男
 22 番 宇治田 栄 蔵
 23 番 宗   正 彦
 24 番 橋 本   進
 25 番 谷   洋 一
 26 番 玉 置 公 良
 27 番 東 山 昭 久
 28 番 尾 崎 要 二
 29 番 野見山   海
 30 番 木 下 秀 男
 31 番 町 田   亘
 32 番 中 山   豊
 33 番 山 下 直 也
 34 番 鶴 田 至 弘
 35 番 森   正 樹
 36 番 村 岡 キミ子
 37 番 新 田 和 弘
 38 番 平 越 孝 哉
 39 番 森 本 明 雄
 40 番 神 出 政 巳
 41 番 松 本 泰 造
 42 番 冨 安 民 浩
 43 番 飯 田 敬 文
 45 番 松 本 貞 次
 46 番 大 江 康 弘
 47 番 和 田 正 人
欠 席 議 員(二人)
 7 番 藁 科 義 清
 44 番 中 村 裕 一
説明のため出席した者
 知 事 仮 谷 志 良
 副知事 梅 田 善 彦
 出納長 中 西 伸 雄
 知事公室長 野 見 典 展
 総務部長 木 村 良 樹
 企画部長 藤 谷 茂 樹
 民生部長 木 村 栄 行
 保健環境部長 江 口 弘 久
 商工労働部長 中 山 次 郎
 農林水産部長 日 根 紀 男
 土木部長 山 根 一 男
 企業局長 中 村 協 二
  以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員長
    岩 崎 正 夫
 教育長 西 川 時千代
  以下教育次長
 公安委員会委員長
    西 本 貫 一
 警察本部長 西 川 徹 矢
  以下各部長
 人事委員会委員長
    水 谷 舜 介
  人事委員会事務局長
 代表監査委員 天 谷 一 郎
  監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
    谷 口 庄 一
  選挙管理委員会書記長
  地方労働委員会事務局長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長 岩 垣   孝
 次 長 中 西 俊 二
 議事課長 松 田 捷 穂
 議事課副課長 佐 竹 欣 司
 議事班長 松 谷 秋 男
 議事課主査 山 本 保 誠
 議事課主事 長 尾 照 雄
 総務課長 岡 山 哲 夫
 調査課長 柏 木   衛
 (速記担当者)
 議事課主任 吉 川 欽 二
 議事課主査 鎌 田   繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時五分開議
○議長(橋本 進君) これより本日の会議を開きます。
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 【日程第一 議案第八十五号から議案第百一号まで】
 【日程第二 一般質問】
○議長(橋本 進君) 日程第一、議案第八十五号から議案第百一号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 41番松本泰造君。
 〔松本泰造君、登壇〕(拍手)
○松本泰造君 おはようございます。
 去る四月の統一地方選挙において、歴史と伝統に輝く和歌山県議会の一員として県勢の発展、県民福祉の向上のため活躍のできる場を与えていただきましたことに、まず心から感謝を申し上げますとともに、責任の重大さを痛感いたしておる次第でございます。
 もとより浅学非才、ご迷惑をおかけすることの方が多かろうと思いますけれども、何とぞ、議員各位並びに当局の皆さん方には適切なるご指導とご鞭撻を賜りますように、よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、通告に従い、一般質問を行います。
 まず最初に、有田総合庁舎の新築移転に関連してであります。
 JR湯浅駅近くにあった有田総合庁舎は、建物の老朽化が激しく、事務量の増加に伴いますます狭隘となり、加えて車社会の今日、立地的にも不便さをかこって、駐車場難とも相まって移転新築が有田地方の官民ともに長年の願いでございました。
 数年前より、有田地方一市五町の間で論議を重ね、可能な限り有田地方の中心に近く、利便さと広い駐車スペースが確保できる等の条件を満たすべく、近畿大学及び湯浅町の全面的な協力を得て現在の場所に決定し、平成五年十二月より建設工事が進められたものでありまして、約二万一千平米の敷地に、鉄筋コンクリート四階建ての近代的な総合庁舎と鉄筋二階建ての湯浅保健所が、三百台収容の駐車場を備え、六月十九日から執務が開始されたところであります。鮮やかな新緑にすっぽりと包まれ、見事に竣工した建物の雄姿は、有田地方の住民が長年にわたり待望してきたものであっただけに、喜びもまたひとしおであります。
 県行政多端の折から、有田地方住民の悲願にこたえるべく、二十八億もの巨費を投じて移転新築を決断していただいた仮谷知事を初め関係者各位に、有田地方住民の一人として心から感謝と敬意をあらわす次第であります。有田総合庁舎で働く職員各位には、新築移転を契機に、行政効率を高めるとともに行政サービスの向上に努め、新しい器に魂を注入していただきますように特に要望しておきたいと存じます。
 次に、特定重要港湾和歌山下津港の機能充実についてであります。
 この件については、先般、中山議員から質問がございましたので、できるだけ重複を避けて質問させていただきたいと思います。
 和歌山県の北部一帯に位置する和歌山下津港は、県北部臨海工業地帯とともに発展する中で、昭和四十年には和歌山市から有田市に至る三市一町の沿岸海域が国の特定重要港湾の指定を受けるなど、日本経済の発展とともに取扱量も飛躍的に増大してきたところでありますが、和歌山北港では鉄を中心とする港湾施設、海南、有田、下津港では石油荷役を中心とする港湾施設が、それぞれ民間ベースで充実されてきたところであります。
 一方、和歌山本港では、主として木材主体の港湾として機能してまいりました。和歌山本港には、水深十メーターのいわゆる万トンバース四基が完成したとはいえ、取扱量も少なく、したがって時代の趨勢である船舶の大型化やコンテナ輸送への対応のおくれから、せっかく太平洋に開かれた海があり、大阪湾外港部に位置しながら、その立地条件を生かされていない状況が続いてまいりました。すなわち、年間約八十万トンと推定される県内のコンテナ需要は四七%を神戸港、五二%を大阪湾に依存してきたわけでありまして、阪神・淡路大震災により神戸港が壊滅的な打撃を受け、県内の輸出入関連企業は遠く名古屋や横浜港に荷物をシフトせざるを得ず、商品価格へのはね返り、市場競争力の低下など、県内企業への打撃が表面化したところであります。
 こうした事態に対処するため、県ではコンテナ荷役に対応する施設整備として、和歌山港区の中埠頭に荷役クレーンの設置等、五億五百万円の事業を緊急実施したことは、まさに時宜を得た措置であったと評価するものであります。早速、七月二十四日からは韓国のハブ港湾釜山港とを結ぶ定期コンテナ航路が開設されることが決まり、東アジアとの物流の拡大等、国際物流港としてスタートするとのことであります。憂うつなニュースばかりが目立つ昨今、和歌山の将来に一点の光明が差してきたような明るい報道に感謝するとともに、関係者各位のご努力に感謝を申し上げる次第であります。
 国際貿易港としての第一歩を踏み出すことを踏まえ、今後の和歌山下津港のあり方について知事の所見を賜りたいと思います。
 また、次の諸点については関係部長より答弁を求めます。
 まず第一点は、阪神・淡路大震災の教訓及び和歌山県下産業の活性化、貿易を主とする物流体制の充実に向け、平成八年を初年度とする第九次港湾整備五箇年計画の中にどんなことを盛り込んでいくのかを伺いたいと思います。
 第二点目として、近年、神戸や横浜港等、いわゆる日本の五大港離れが進みつつあり、舞鶴、新潟、松山等、地方港のコンテナ荷役設備が充実され、貿易の地方分散が進む中、ポートセールスなども積極的に行われているようでありますが、後発の和歌山下津港としては、これを契機に、新航路の開設に向けて引き続きどのような取り組みを行っていくのかを伺いたいと思います。
 第三点目は、国際物流港へ向けてのソフト面の充実についてであります。阪神・淡路大震災の教訓もあって、去る三月議会では多くの議員さんから港湾設備の充実について質問や提言があったようでございますけれども、私はこうしたハード面での設備充実にあわせ、ソフト面やサービス面での充実についても同時進行しなければならんと考えるわけであります。この件については、私自身も今後の議員活動の中で研修を重ね、前向きに提言をしていきたいと考えておりますので、その節にはよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。
 第四点は、港湾の長期総合整備計画の中に建設廃材やしゅんせつ土砂を処理する埋立計画も包含させていくべきと考えます。これらの廃棄物については、現在、和歌山環境保全公社の管理のもとに北港埋立地で適切に処理されておりますけれども、当該埋立地は本年十一月をもって満杯となるようであります。後継の処分地としては、遠く大阪湾フェニックス計画に依存せざるを得ないと聞いております。したがって、これら廃棄物の処理、運搬費用のアップ等、建設業界はもちろん、公共工事等に及ぼす影響も懸念されます。県内に処分場確保の見地からも、新たな埋め立てを含む港湾の総合計画の中に組み込んでいくべきと考えますが、ご見解を伺いたいと思います。
 続いて、有田市から和歌山市間の国道渋滞解消問題についてであります。
 和歌山県の地図を見るまでもなく、有田市は紀伊水道に突き出た半島のごとき地理的条件にあります。したがって、高速道路紀南延長という幹線軸から離れた状態は、まさに国土軸から離れた和歌山県の状態に似て、半島の悲哀をダブルに痛感する立地条件にあります。高速道路時代の県土軸から離れているとはいえ、有田市は、前段申し上げたように特定重要港湾和歌山下津港の一角に位置し、県にとっても雇用や税収面では貴重なドル箱的な地域のはずであります。ところが、港湾活動や企業活動を補完する陸上アクセスは国道四十二号線一本だけしかなく、有田市から和歌山市間は年々通行車両の増加が著しく、朝夕には極めて深刻な交通麻痺が続いております。わずか二十数キロしか離れていない和歌山市まで一時間以上を要し、しかも一たん交通事故やがけ崩れが発生すると国道の機能が完全に麻痺し、目的地に一体何時に着けるのか全く予測がつかない状態が何年も前から続いており、近年ますます渋滞がひどくなってきております。和歌山市周辺への通勤者はもちろんのこと、経済活動への影響も深刻であります。
 こうした事態に対処すべく、平成四年には有田市内の官民挙げての国道四十二号線交通緩和促進協議会が発足し、続いて有田市と下津町の間で有田下津周辺国道整備促進協議会が結成されるなど、現状改善を求める声が高まって久しいわけでありますが、先日発表された平成八年度政府予算等に関する要望の中に初めて国道四十二号線海南市から有田市間の交通渋滞解消の項目が組み込まれたことは、渋滞の実態を県が認めて対策を国へ訴えていってくれるということでありまして、知事初め担当部局に改めて感謝を申し上げる次第であります。
 実は、私が有田市議会で初めてこの問題を提起したのは昭和六十二、三年ごろでありました。以来、約八年の歳月を経て、ようやく政府への陳情の一項目として取り上げていただけたわけでありまして、感慨を覚えると同時に、これからが正念場と感じております。
 そこで、次の諸点について土木部長に質問をいたします。
 まず第一点は、とりあえずの渋滞解消について建設省との間でどのような折衝が行われてきているのか、伺いたいと思います。
 第二点目として、有田市から下津町、海南市を結ぶルートの新設要望に対し、建設省との間でどのような折衝が行われているのかも伺いたいと思います。
 第三点目は、国道四十二号線の渋滞は、単に有田市から海南市間だけに限らず、最近では海南市から和歌山市に至る間もかなり深刻な実態にあります。したがって、沿線の交通体系の改善については総合的見地からの検討が必要だと考えるのでありますが、当局の見解を伺いたいと思います。
 次は、関西国際空港離発着便の国内便増便と空港との鉄道アクセスについてであります。
 昨年九月四日に関西国際空港が開港し、本県にとっては至近距離であるだけに便利さを享受できるものと期待していたところでありますけれども、庶民にとっては今のところ飛行機の騒音だけが近くなっただけで、空港開港後の利便さやインパクトを実感できがたい状態だと感じます。
 その一つは、JR紀勢本線との鉄道アクセスの悪さであります。すなわち、百キロ離れた京都駅と関西国際空港を一時間半で結ぶ新型特急はるかが三十分置きに運行されているのに比べて、和歌山県内と結ぶ紀勢本線特急列車十五本のうち上下わずか三列車だけしか日根野駅に停車せず、普通電車の連絡も極めて悪い状態であります。
 いま一つは、紀勢本線を走る列車車両についてであります。関西空港駅と京都駅を結ぶ特急車両はるかは至れり尽くせりの最新鋭車両であるのに比べ、またJR東海が名古屋・紀南間に導入した特急南紀に比べて、紀勢本線を走る特急列車は旧態依然の振り子型車両のままであります。
 そこで当局に伺いたいのでありますが、まず一点は、関西国際空港離発着便にビジネスマンが利用したい時間帯の国内便が少ないなど、飛行ダイヤの改善や国内便の増便を求める声が高まっております。大阪空港存続の影響もあろうかと思いますけれども、何とか国内線の増便や地方空路の増設等、関西のハブ空港としてその機能を高めるよう働きかけていくべきと考えますが、ご見解を賜りたいと思います。
 次に、本年度当初予算において鉄道整備促進事業として十四億二千万余りを計上し、本県鉄道網の高速化や快適性向上等、基盤整備に係る費用の一部を負担することになっておりますけれども、これにより最新鋭車両の導入や走行ダイヤの見直し、高速化など利便性確保についてJR西日本の協力が得られるのかどうか、伺いたいと思います。
 最後に、その他の項目で質問と要望を行いたいと思います。
 まず第一点は、有田市下中島から宮原町に至る西谷川と、この川に流入している宮前川の河川改修についてであります。
 この二つの川は、有田川七・一八大水害後に新たに設けられた二級河川でありますが、近年、護岸の老朽化が進み、いつ崩れてもおかしくないような状況にあります。河川を設けたころには一面田んぼであったこれらの地域は、近年、急速に住宅化が進み、四十年前の状況とは一変してきており、河川に流れ込む水の量も増加の一途をたどっているところであります。
 西谷川については、湯浅土木事務所において逐次河口部分から改修工事が進められてきたところでありますけれども、現在の工事区間をもって一応の計画が終了とのことであります。ところが、去る五月中旬の大雨で、上流の護岸が三カ所、総延長二百数十メートルにわたって崩壊いたしました。付近の住民からは、河川上流の護岸改修について不安と不満の強い要請がございます。何とか早い時期に西谷川と宮前川を含めた改修計画を立て、継続的に護岸改修を実施していただきたいのでありますけれども、担当部局の見解を賜りたいと思います。
 次に、戦後五十年の国会決議に関連してであります。
 この件につきましては、去る二十六日、鶴田議員さんから国会決議の内容についての発言がございましたが、私は戦後五十年というこの節目に、戦争で肉親を失った遺族の一人として、違った観点から申し上げておきたいと考えます。
 実は、私の父親は、私が五歳のときに大東亜戦争に召集され、満州に従軍し、終戦直前に国境を越えてきたソ連軍の捕虜となり、シベリアに連行され、零下四十五度まで下がる極寒の捕虜収容所で帰らぬ人となりました。以来、私ども親子は、終戦後の混乱の中、艱難辛苦を重ねながらも、一家の柱を国家にささげたことを誇りとし、それを心のよりどころとして、ひもじさや惨めさに耐えながら頑張ってきたところであります。
 終戦の直前、日ソ中立条約を一方的に破棄して侵攻してきたソ連軍が満州から連行していった日本兵の数は実に約六十万人、飢えと寒さと筆舌に尽くしがたい過酷な強制労働、栄養失調と過労、病に勝てず、七万人もの兵士が遠き異国の地に散華していったのであります。
 戦後五十年、国会決議の内容、すなわち侵略や謝罪の文言について物議を醸しておるところでありますけれども、私は一遺家族の立場から考え方を述べておきたいと思います。
 まず、大東亜戦争前の世界地図では、東南アジア一帯は、イギリス、アメリカ、オランダ、フランス等、欧米列国の植民地として色分けをされており、当時、独立国はわずか六カ国にすぎなかったのであります。しかも、これらの植民地は、十六世紀以降、二百年から三百年間にわたり白人支配による搾取が続いてきたところでありまして、第二次世界大戦が終わって欧米列国が退去していったこれらの地域に現在三十カ国が独立している事実をどう見るかという歴史上の問題がございます。
 終戦直後の昭和二十年八月十七日に独立したインドネシアの元首相ナチールさんは、「大東亜戦争が起きるまで、アジアは長い植民地支配下に苦悶していました。そのため、アジアは衰え、愚かになるばかりでありました。だから、アジアの希望は植民地体制の粉砕でした。大東亜戦争は、私どもアジア人の戦争を日本が代行して行ってくれたんだ」と述べておりますし、同じく昭和三十二年に独立を果たしたマレーシアのシャーハー元外相は、「大東亜戦争なくして、マレーシアもシンガポールもその他の東南アジアの国々も独立は考えられなかった」と述懐されております。また、タイの元首相プラモートさんは、「今日、東南アジアの諸国民がアメリカ、イギリスと対等に話ができるのは一体だれのおかげであるのか。それは日本という母があったためである」と述べておられます。さらに、昭和三十九年、中国を訪問した日本社会党の佐々木更三委員長が毛沢東主席に陳謝したのに対し、「何も謝ることはない。日本は、中国に大きな利益をもたらしてくれたんだ。おかげで、中国人民は権力を取り戻すことができた。日本なしに我々は権力を奪い返すことができなかったであろう」と語った毛沢東主席の言葉をどう受けとめるかであります。
 かくして、アジアの人々が長い長い間、白人支配の植民地の中で虐げられてきて、大東亜戦争後にそれぞれ独立をかち取ることができたのであります。こうして、アジアの人々にとっての大東亜戦争は、結果としてアジア独立のための戦いであったと認識するリーダーがアジアには数多くおられるようであります。
 また、戦後、日本を占領し、東京裁判で日本を侵略国として裁いたマッカーサー元元帥は、昭和二十六年、米国の上院議会で、「さきの大戦は、資源のない日本にとっては自存・自衛のためのものであった」との発言事実も残っているようであります。
 こうして、幾つかの事実を総合して判断するとき、長年にわたる植民地支配で富を搾取し続けてきた欧米列国、日ソ中立条約を一方的に破棄して日本人兵士を拉致していったソ連の行為等々、今次大戦にかかわる歴史的認識は極めて多面的であり、また現実に多様な歴史解釈が存在するわけであります。したがって、立法府である国会が決議の形で特定の歴史解釈を確定してしまおうとすること自体に無理があったと考えます。
 私は、今次大戦における我が国の戦争行為については、無理やり言葉をつなぎ合わせるような国会決議で格好をつけることよりも、国民一人一人がそれぞれの立場で今次大戦を反省し、決意も新たに平和や民主主義の確立に向けて行動や態度にあらわしていくことこそ大事であろうと考えます。いちずに国家、国民、肉親を思い、純粋な気持ちで戦場に散華していった二百万柱英霊を侵略戦争の加担者にし、いたずらに謝罪するようなことだけは、遺族の一人として断じて許すことができないことをはっきりと申し上げておきたいと思います。
 さて、終戦五十周年に当たり、和歌山県では七月十三日に戦没者に追悼の誠をささげ、あわせて戦争と平和に対する県民意識を高揚すべく戦没者追悼式を挙行していただきますことに心から感謝を申し上げますとともに、戦後五十年という節目以降も引き続き英霊の顕彰にご理解とご配慮を賜りますよう、特に要望申し上げておきたいと思います。
 以上、演壇からの私の質問に対する誠意ある答弁を求めます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの松本泰造君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 松本議員にお答え申し上げます。
 和歌山下津港の将来のあり方についてでございます。
 私も、和歌山県の今後の発展を図る上で、和歌山下津港を初めとする港湾を活用することが極めて重要な課題であると認識しているところでございます。
 現在、和歌山下津港は大阪湾ベイエリアの玄関口として重要な位置にございますし、二十四時間世界に開かれた関西空港と近接地域でございます。また、紀淡海峡連絡道を含む太平洋新国土軸構想が具体化しつつある現状を踏まえ、このような有利な条件を生かして近畿圏の中での外港機能を担うべきものだと思っておるわけでございます。そのためには、下津港の外貿コンテナの取り扱いを初めとする国際交流機能を拡充するとともに、陸上の高速輸送網と結びつけるためのアクセス道路が絶対不可欠な条件でございます。こうした意味において、今回の釜山港との外貿定期コンテナ航路の開設は、まだ小さい規模でございますけれども、和歌山下津港の国際貿易港化への貴重な第一歩を踏み出したものではないかと、非常に喜んでおるところでございます。今後とも、和歌山下津港の外貿機能を強化するための計画の策定や整備、さらにポートセールスを積極的に進めてまいりたいと思っております。
 他の問題については、関係部長から答弁させていただきます。
○議長(橋本 進君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 松本議員にお答えいたします。
 まず、特定重要港湾和歌山下津港の機能充実についての三点のうち、第九次港湾整備五箇年計画については、平成八年度を初年度として策定すべく、現在、運輸省が全国の港湾管理者からの要望をヒアリングしているところでございます。本県については、和歌山下津港を初め十一港について第九次港湾整備五箇年計画に組み込み、所要の財源を確保していただくべく要望中でございます。
 和歌山県内の港湾整備、とりわけ和歌山下津港の具体的な考え方としては、これを近畿圏の外港として位置づけ、大阪湾海上交通の負荷の軽減、陸上高速交通網と連携した物流の効率化、大規模地震等の災害に備えたリスク分散を図るため、コンテナ機能を含めた外貿機能の一層の充実とテクノスーパーライナー等、高速海上ネットワークの拠点づくりを進めることとしております。また、今回の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、緊急海上輸送ルートを確保し、住民の生命、財産と地域経済を守るための諸事業についても要望しているところでございます。さらには、黒潮に洗われる豊かな海洋環境を有する海洋県和歌山にふさわしい質の高いウオーターフロントとして、マリーナシティを核とする海洋リゾートネットワークの形成やフェリーターミナル周辺の再開発等の推進に特段の配慮を要望しているところでございます。
 新航路の開設に向けての取り組みについてでございますが、議員ご指摘のとおり、コンテナに対応する施設整備として、和歌山港区中埠頭に荷役クレーン及び大型フォークリフトを導入することとしたほか、昨年度に完成した西浜地区の水深十二メートルの岸壁と仮舗装した背後の荷さばき地についても、既に六月十五日から供用を開始しております。また、隣接する水深十三メートルの岸壁についても早期の完成を目指して整備を進めているところであり、今後、国際貿易港湾としてふさわしい機能を有すべく、引き続き整備を推進してまいりたいと考えています。
 ポートセールスについては、主に京阪神の荷主企業、海運会社、商社などを対象として戸別訪問を行っております。また、平成五年度から大阪市内において多数の関係企業を対象に県内港湾の説明会としてポートフォーラムを開催しており、今年度も引き続き開催を予定しております。このようなことから、本年七月二十四日から県内で初めて待望の外貿定期コンテナ航路が開設される運びとなりました。今後は、これを試金石としつつ、大阪湾の玄関口に位置している和歌山下津港の特性を十分に生かしながら、引き続き外貿機能の拡充を進めるとともに、世界に広がる新たな定期航路の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 北港埋立後の建設廃材などの処分については、現在、企業局において造成している和歌山下津港西浜地区を考えております。しかしながら、将来において建設廃材などを有効に利用し、かつ適正に処理することが重要であることから、平成七年度においてその量を把握すべく調査を実施することとしております。その結果を踏まえて、それらの適正な処理計画を策定し、その中で必要に応じ、港湾での海上埋立処分場の確保を検討していく予定でございます。
 次に、有田市から和歌山市間の国道渋滞解消についての三点のうち、まず当面の渋滞解消対策についてでございます。
 有田市から海南市における国道四十二号の下津町加茂郷地点で、十二時間交通量は約一万八千台に達しております。国道四十二号は重要な生活道路となっておりまして、生活基盤の確保のほか、背後地には特定重要港湾、工業地帯が控えており、物流機能の向上、沿線からの利用増大に対応するため国道四十二号の改良整備が必要であると考えます。県といたしましても、かねがね建設省へ渋滞対策として線形改良や交差点改良、右折車線等の整備について要望を行うとともに、この区間のバイパス的機能を持つ海南湯浅道路の四車線化の要望を行ってきたところであります。
 次にルートの新設については、海南湯浅道路が将来四車線化された場合の交通量がどのようになるのか、あるいはまた現国道が非常に厳しい地形を通っているため、車線増設の地形的制約等をどのように解決するのかなどの点について調査検討する必要があると考えております。しかしながら、渋滞の対策については急ぐべき課題であるので、当面、ミニバイパス、交差点改良、局部改良等、早期に効果の出る方策について、国、県、関係市町で構成する会議を設けて検討を進めることとしております。
 次に三点目ですが、現国道四十二号の背後地には特定重要港湾である和歌山下津港や臨海工業地帯が位置しており、またこれらの地域は大阪湾ベイエリアの一環として今後重要な地域となると考えております。このため、将来的には物流機能の向上、工業地帯の連携を強化する道路の検討が必要と思われます。このような観点から、本県の広域道路網マスタープランでは、和歌山市の臨海地域を生かしつつ、港湾機能との連携も含め、和歌山市内を循環する交通体系を構想しているところであり、これらと臨海部の工業地帯などを有機的に連絡する道路網についても将来の重要な検討課題であると考えております。
 最後に、有田市内の西谷川、宮前川の河川改修についてです。
 西谷川の改修については、下流から順次流下能力の向上を図りつつ、上流に向け改修を進めておりまして、有田川合流点より上流七百六十メートルの区間については、地元の方々の協力により今年度で概成できる見込みでございます。また、今年五月の集中豪雨によって被災を受けた箇所については、国の査定を受け次第、早急に工事に着手してまいりたいと考えております。
 なお、宮前川を含め、今年度概成する区間の上流部については、地元の関係者とも協議をしながら計画の検討等を進め、改修の具体化に向け努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 松本議員ご質問の関西国際空港離発着ダイヤの改善と増便についてでございます。
 関西国際空港の国内線については、県勢の活性化につなげるため、機会あるごとに路線、便数の拡充及びより利便性の高いダイヤ設定などを国、航空会社等に対し強く要望しておりまして、現在、二十八都市との間に七十八便、そのうち東京便は開港時の八便から一便増の九便となり、ほぼ満足する結果となってございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、飛行ダイヤ等については必ずしも十分でございませんので、今後とも県民の空港利用者にとってより活用しやすいダイヤ設定がなされるよう働きかけるとともに、路線、便数の拡充についても引き続き要望してまいりたいと考えてございます。
 次に、関西国際空港への鉄道アクセスについてでございます。
 これまでも、県議会の皆様のご協力をいただきながら、直通列車の運行や乗り継ぎの利便性の向上など、強く要望してまいりました。その結果、JR西日本においては、日根野駅におけるすべての快速列車の停車、和歌山方面からの同一ホーム乗りかえ、またJR西日本の日根野駅へのエレベーターの設置など、乗り継ぎ時の利便性の向上に一定の成果がなされたところでございます。さらに、JR西日本では、七月一日から夏の行楽シーズンの間、日根野駅に停車する特急くろしお号を現在の三往復から五往復にふやし、また七月十五日より和歌山発の快速列車の増発も行われることとなってございます。
 鉄道整備推進事業の十四億二千五百万円については、地元の機運の高まりを踏まえ、沿線市町村や経済団体とともに、紀勢本線高速化事業の早期具体化を図る観点から本年度当初予算に計上したものであります。阪神・淡路大震災の影響により事業内容が見直される可能性もありますが、現時点における計画では、当面の間、スーパー雷鳥サンダーバード号と同型式の六八一系の新型車両を導入し、平成八年度中には和歌山・新宮間で約八分の時間短縮がなされ、さらに近い将来、次世代の新型車両が導入されることにより、さらなる時間短縮がなされると考えてございます。今後とも、本県鉄道の利便性の向上について、JR西日本等の鉄道事業者に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 41番松本泰造君。
○松本泰造君 特定重要港湾和歌山下津港の将来展望について、知事から前向きな答弁をいただきました。
 私は、和歌山県経済の活性化のためにも貿易効果をより一層進めていくことが、雇用の面、流通の面でかなり大きなインパクトを与えるものであると考えておるところであります。しかしながら、荷役の確保、大型冷凍・冷蔵庫、倉庫設備の充実等、陸上面でのいろんな対策も必要になってくるものと考えるところであります。同時にまた、荷揚げされる荷物によっては、いろんな検疫の設備も整えていかねばならんというソフト面の対策もかなり必要ではないかと考えておるところでございます。
 引き続いて航路の新設等についても取り組んでいくという前向きな答弁をいただきましたので、この件についてはよろしくお願いしたいということを要望申し上げておきたいと思います。
 次に、国道四十二号線の渋滞解消問題であります。
 この件については、私自身県会議員にならせていただいて、毎日自動車で走って渋滞を嫌というほど痛感させられておりまして、最近では電車に変えたというようなこともあるわけでございまして、かなり深刻でございます。
 とりあえず、局部改良を含めて対策を講じていただきますとともに、たった一本の幹線軸しかなく、迂回道路もなくて、事故が起こったら全く詰まってしまうような状態でございますので、何とかルートの新設について国へしっかり働きかけていただきますように、特に要望を申し上げておきたいと思います。
 次に、関空の便の問題でございます。
 実は私、きょう電車に乗ろうとしたら、東京へ日帰り出張するという会社員に会いました。「松本さん、関空から出発する便は、午前八時三十分から午後一時四十五分までの間、便がないんや」という話でございました。これがあれば往復飛行機に乗れるのに、新幹線で東京まで行って仕事をして、きょう二十時三十分の羽田発で帰るということでした。昼からの便も、東京発は十四時があって、その次は二十時三十分ということで、六時間半、関空への便がないんです。こういう非常に利用しづらい状態で皆さんが困っておりますので、何とかこういった点を改良するように引き続いて働きかけを行っていただきたいことを要望しておきたいと思います。
 鉄道アクセスについてでありますが、自動車で迎えに来てもらうとか送ってもらう人は空港ができて非常に便利になったと感じておるのでございますけれども、電車で空港を利用する人は非常に不便をかこっておるようです。特に連結が悪いという問題もございます。
 特急電車の天王寺・和歌山間について、日根野へとまる電車もとまらん電車も所要時間が同じなんです。とまる電車は二、三分時間が余計かかって当たり前なんですけれども、とまってもとまらんでも所要時間が同じなら、全部の特急をとめてもらったらどうかという意見もあるわけでございます。ダイヤの編成上いろいろ問題があろうかと思いますけれども、こういった点、しっかりJRに働きかけていただきますように、要望をしておきたいと思います。
 以上で、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で松本泰造君の質問が終了いたしました。
○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 29番野見山 海君。
 〔野見山 海君、登壇〕(拍手)
○野見山 海君 おはようございます。
 通告に従い、一般質問をさせていただきます。きのうの村岡議員、松本議員とダブる点がありますけれども、ぜひともお許し願いたいと思います。
 私も、さきの選挙で二期目に挑戦いたしまして、厳しい選挙戦でございましたけれども、市民の皆さんの温かいご支援をいただきまして当選させていただきました。私は、県民の幸せと和歌山県の均衡ある発展を目指しながら、微力でありますけれども精いっぱい頑張ってまいりたいと思います。
 さて、昨年九月四日に関西国際空港が開港し、南紀白浜空港のジェット化、高速道路についても広川御坊道路の全線供用が迫る中、これからの本県の発展が大きく期待されているところです。観光立県、燦黒潮リゾート地にふさわしい自然環境や文化財に恵まれている本県は、これから関西国際空港や南紀白浜空港ジェット化によって訪れる方々がさらにふえ続けることでしょう。そのためにも、私は魅力ある日本一の観光立県を県民の皆さんとともに実現してまいりたいと思っている一人であります。それには、観光立県にふさわしい県民一人一人のサービス精神が必要ではないかと思います。さらには、県内の交通網の整備が不可欠であると思います。
 過去にこの議場において、多くの議員がJR紀勢本線の快適性、利便性等の諸問題について質問を行ってこられました。そして、県民の長い間の願いであった幹線軸に接続する特急くろしお号の新大阪駅乗り入れが関係者の努力によって実現し、本数も、徐々にではありますがふえております。また、昨年九月四日に関西国際空港が開港したことに伴い、和歌山県からの直接乗り入れは実現できなかったものの、日根野駅へのくろしお号停車、同一ホームでの乗りかえ等、大変便利になりました。今後は、すべてのくろしお号が日根野駅に停車することを強く望むものであります。
 しかし、くろしお号は揺れがひどいため気分を悪くするということが県内外でも有名になっております。このくろしお号の車両は昭和五十三年十月に導入され、既に十六年が経過しております。先日、くろしお号で友人の家族と出会い、車内で思い出話をしておりますと、奥さんと二人の子供さんが気分を悪くし、顔を青くしてハンカチで口元を押さえるなど、苦労しておりました。快適な観光の旅ができるように、新型車両の導入を一日も早く願うものであります。
 さらには、紀伊田辺駅・白浜駅間の複線化、くろしお号の指定料金一本化、南紀白浜空港ジェット化による利用を促進するために白浜駅・新宮駅間のスピードアップ、また同区間の複線化など、多くの議員が提言されてきました。
 沿線三十八市町村は、こうした提言を実現させ、紀勢本線の高速化、新型車両導入に伴う基盤整備を行うために、国、県及びJRと連携をとりながら、昨年十二月六日に紀勢本線活性化促進協議会を設立いたしました。この協議会を中心に、また関係者の強い取り組みによって、平成七年度から二カ年にわたり、総事業費七十八億円をもって紀勢本線の高速化事業の運びとなったのであります。その内容については、新型車両費四十億円、地上設備改良費三十八億円となっております。
 そこで、本年の当初予算に十四億二千五百万円が計上されていますが、新型車両はどんなイメージを持ったらよいのでしょうか。また、地上設備改良によってどれだけのスピードアップがされるのでしょうか。さらにまた、さきの阪神大震災によってJRは大きな被害を受け、復旧費に経費がかさんでいるため、JRの負担額が削減されて計画がおくれることはないのか、あわせてお伺いするものであります。
 紀南の中核都市田辺市は田辺御坊地方拠点都市に指定され、現在、田辺市において紀伊田辺駅前周辺地域を市街地再開発する計画が進められようとしております。紀勢本線は昭和七年に紀伊田辺駅まで開通し、その後、国鉄とともに田辺市が発展してきたと言われております。過去の紀伊田辺駅付近鉄道高架事業調査によりますと、鉄道を高架にすることが田辺市をさらに発展させる起爆剤になると結論づけております。
 そして、最大の経済効果を発揮させるためにも、田辺市の将来の都市構造、土地利用及び交通はどうあるべきか等の基礎調査を昭和四十八年から五十三年にわたって行ってきました。また昭和五十年には、鉄道沿線の現況、交通の状況等を把握し、調査区間において必要と考えられる鉄道高架計画についての調査を県と田辺市が国庫補助事業として実施してまいりました。
 この調査当時、紀伊田辺駅には旅客設備、貨物設備及び運転設備があり、紀伊田辺駅の鉄道高架に伴って旅客専用高架駅とするため、支障となる貨物設備及び運転設備を検討した結果、紀伊新庄駅に決定され、鉄道高架実現のためにA案、B案が示されたのであります。その当時のA案の概算事業費は百四十一億六千二百万円、B案の概算事業費は百二十二億七千二百万円で、地形その他もろもろの事項を考慮し、かつ概算事業の安いB案を採用することにしたと結論づけております。
 また、調査の結果、田辺市における紀勢本線鉄道高架事業は、地方中核都市における交通のふくそう遮断等の解決のみならず、市全域の都市構造、機能及び土地利用の向上等の効果が大きいと押さえられ、紀伊田辺駅付近の鉄道高架は技術的に可能であり、道路交通対策、市街地の一体的な田辺市の将来を考えるとき、鉄道高架事業と並行して関連事業の実施が最も適切かつ有効であると言われております。鉄道高架は、このときは諸般の事情があって実現できませんでした。あれから二十年近くたちますが、再び鉄道高架事業を検討してみてはいかがでしょうか。
 地方拠点都市の指定を受けた田辺市は、紀南の顔として、また紀南の玄関口として発展しなければならないと思います。今では、駅構内の貨物設備、運転設備等は廃止されていますし、田辺市の市街地が鉄道によって南北に分断されております。田辺駅前周辺市街地再開発計画により、鉄道北側の市内はもちろんのこと、周辺地域における道路網整備も進み、住宅地や商工業の伸展による人口の流入で目覚ましく発展し、市街化が推進されております。したがって、都市機能上、南北市街地を一本化した町にする必要があると思います。再度、紀伊田辺駅高架事業を検討してみてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
 続きまして、梅の生育不良についてお伺いいたします。
 今、梅農家は、梅取り、加工にと、忙しい時期であります。梅の出来高はその年の天候によって大きく左右されるため、自然との闘いで大変であります。昨年の世界リゾート博は、県民挙げての協力で、台風や雨もなく成功裏に終わりましたが、梅農家にとっては、梅の生育不良が発生して大変な年でありました。
 私の知人の一人は、梅の生育不良のために梅林を放棄して近くの農家に手伝いに行くということがありました。ことしは適当な雨によって生育不良は少ないものの、いまだにふえ続けております。過去に生育不良になった梅林では、梅の実はなるものの、実につやがなく葉に勢いがないため、最後は落果するということがことしもありました。私も先日、昨年生育不良になった梅樹を踏査いたしましたが、やはり思わしくありませんでした。
 梅の生育不良が最初に発生したのは昭和六十年ごろで、田辺市の石神梅林の一部の園でありましたが、平成二年ごろから急激に拡大をいたしました。平成五年は一時小康状態だったのが、平成六年は雨の少なかったこともあって被害がさらに拡大し、新たな地域へと広がっております。
 平成六年の調査では、田辺市内の上芳養、上秋津及び秋津川地域で五十ヘクタール、本数にして一万五千本、被害農家は二百五十戸、また南部川村においても高城、市井川及び高野、南部町では東岩代地域で合わせて一万二千本に生育不良が出ております。
 今日までの試験研究の結果に基づいて、県は栽培管理に問題があるとして、生育不良の発生原因と対策について、果実のなり過ぎ、土壌の乾燥及び土壌の酸性化等が原因であり、この対策として切り返し剪定、着果制限、有効資材による土壌改良及びかん水等による保水性の改善が重要であると結論を出しました。これに基づいて農家に指導を行ってきましたが、一時的な樹勢の回復は見られたものの完全な回復には至っておらず、健全樹へと被害がさらに広がり、農家の多くは納得がいかず、ほかに原因があるのではないかと思っているのであります。
 そこで、御坊火力発電所が昭和五十九年から稼働したので、火電による大気汚染、酸性雨、霧が原因ではないかといった意見が農家の間に根強く、対策協議会は県の保健環境部と関西電力に強く要望し、雨・霧の測定器、大気環境濃度測定器等を現地に設置して、県、地元及びJA紀南ともども原因究明に努力をされていますが、いまだはっきりとした結論に至っておりません。
 この生育不良の現状と今どのような取り組みをされているのかについて、お聞かせ願いたいと思います。
 原因究明に当たっては、御坊市の暖地園芸センターを中心に努力されていることは承知しておりますが、その専任担当者を配置するほか、現地試験等の指導強化をすべきだと思います。
 また、梅の生産地であり連携のとりやすい田辺地域に梅の試験場を設置し、官民一体となった対応が必要であると思いますが、いかがでしょうか。
 さらに、御坊第二火力発電所が建設される話を聞きますが、もし梅の生育不良の原因究明ができずに第二火力発電所が建設されるならば、当地梅農家は致命的な打撃を受けることとなります。こうした現状を県はどのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
 続きまして、高速道路の南伸についてお伺いしたいと思います。
 産業の活性化や観光リゾート都市を目指すためには交通網の整備が不可欠であります。和歌山県の道路網の整備が他府県に比べておくれていることは、県内をくまなく走られた方ならだれでも痛感すると思います。和歌山県の地形的な事情、また路線を決定しても用地買収に手間取ってスムーズに計画が運ばないといった理由をよく聞きますが、地域関係者の協力が何よりも不可欠であります。県民お互いが県勢の発展に協力していくことが必要なのではないでしょうか。
 そこで、近畿自動車道松原すさみ線の御坊・南部間についてお伺いいたします。
 関係者の懸命なご協力により、湯浅御坊道路の供用開始がいよいよ現実のものとなってまいりました。このことは紀南にとって大きな発展に結びつくものと、期待をしております。これが御坊まで開通すると、次は昨年十一月八日に路線発表された御坊南部道路であります。
 まず第一は、その完成の見通しについてであります。これから用地測量を実施し、用地買収、建設工事へと展開していくので、現時点で完成時期を云々するのは早計であると思いますけれども、紀南住民にとって関心があるのはその完成時期であると考えます。一定の努力目標としての所要年数をお聞かせ願いたいと思います。
 私ども地元住民は、この区間が整備計画に組み入れられたとき、手続上の問題で南部町までとなっているが、田辺市まで同時に供用されるものと聞かされた記憶がございます。発表が御坊・南部ですから、当然のことながら公式的には南部町までの二十一・四キロメートルになりましょうが、実際問題としてやはり田辺市まで同時に供用されなければその効果が半減されると考えるのは、私一人ではないと思います。いかがでしょう。
 次に、参考のためにお伺いしたいと思います。
 振り返ってみますと、昭和四十九年の海南インター、昭和五十九年の吉備インター、そして御坊までと、十年サイクルで約十から二十キロメートルの一工区が完成しており、関係者の大変な努力があったと思います。しかしながら、最近聞くところによりますと、南部町・新宮間約七十キロメートル余りを県単独事業により一千五百億円程度で十年間で建設できる手法があるとのことであります。もちろん物理的な面も含めてでありますが、このような手法が実際可能であるのか、可能であるとすればどうして県はその手法を採用しないのか、また県単独で高速道路を建設した場合、通行料はどの程度徴収することになるのか、採算性はどうなるのか、さらに県の財政に与える影響はどうなるのか、参考までにお聞かせ願いたいと思います。
 最後に、フランスの核実験に対する知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 ご承知のとおり、フランスは六月十三日に核実験の一時的な停止を破り、核実験の再開を宣言いたしました。シラク大統領が記者会見で明らかにしたことは、フランスの核抑止力の信頼性の維持のため、ことしの九月から来年五月までの間に南太平洋ムルロア環礁で計八回の核実験を行うというものであります。この核実験の強行は、人類の平和を願う国際世論に逆行するものであり、実験と言いながら本物の核爆弾を爆発させるもので、地球上のいかなる場所で行おうとも大気、水及び土壌を放射能で汚染し、この核実験が大気中の放射能濃度を上昇させることになり、人類の平和への脅威でしかありません。
 今、フランス政府に対してオーストラリアの駐フランス大使の召還、ニュージーランドの労働組合や消費者団体などはフランス製品の不買運動を呼びかけるなど、世界じゅうから抗議の声が上がっております。広島、長崎の核被害を経験している日本が、率先してフランスの核実験停止に向けて努力することが今求められていると思います。
 ご承知のことと存じますが、県内五十市町村の三分の二を超える市町村が非核平和都市宣言を行い、平和行政を推し進めております。こうした自治体の宣言を踏みにじろうとする今度のフランスの核実験に対して抗議の表明をすべきだと思いますが、知事のご所見をお伺いするものであります。
 一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの野見山海君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 野見山議員にお答え申し上げます。
 高速道路の南伸、御坊・南部間の供用見通しについてでございます。
 かねてから私は、道路整備を県政の最重点施策として取り組んできていると申し上げているところでございますが、その中でも高速道路は地域の活性化に対して大きな影響力を及ぼすものと考え、議員の皆さんとともに積極的に推進しているところでございます。
 お話ございましたように、昭和四十九年に海南インター、昭和五十九年に吉備インター、本年度に御坊インターが完成いたします。
 高速道路推進に当たって一番苦労した問題は何かと申しますと、高速道路の距離が少なかったことでございます。昭和四十二年に決定した高速道路網が全国で七千六百キロで、そのとき和歌山が二十五キロということでございました。なぜ二十五キロになったかということを調べてみますと、県庁所在地までを高速道路で結ぶということで決めたようでございまして、和歌山は県境と和歌山市が非常に近いために、その距離が全国で後ろから二番目になっておるわけでございます。それゆえ、海南からの南伸については一般有料道路でやるということで進めておりますが、これは通行料も高く、採算性も問題もございます。それを吉備町まで進めてまいりましたが、吉備町まで進めた当時から、高規格道路整備という形で国の直轄事業と有料道路とを兼ね合わせて御坊までをやっております。これですと、通行料金は高速道路並みということで安くなるわけでございます。
 このように、高速道路の距離が少なかったということが致命的な欠陥ではなかったかと思いまして、四十一年から運動を続け、国会の先生方、また県の議会においても延長促進議員連盟をつくっていただいて積極的に進めていただいたわけでございます。昭和六十二年に第四次全国総合開発計画において、全国で一万四千キロということになりました。そして、和歌山県は近畿自動車道紀勢線で新宮まで約百七十キロ、京奈和自動車道で約四十二キロ、合計二百十二キロが新たに追加指定されまして、二十年ぶりにこれが決定したわけでございます。このことは画期的なことであるし、議員の方々初め関係の皆さんに心から感謝し、お礼を申し上げなければならないと思います。
 御坊から南部は整備計画が認められておりまして、これについては道路公団がやるわけでございます。だから、用地交渉さえ早く進めたならば早急にできます。私は、この区間の目標年次を六年間と見ております。そのためには用地交渉を積極的に進めなければならないということで、各町において用地促進委員会をつくっていただいておるわけでございます。積極的に用地を推進していただいたならば六年でやれると思っております。そしてまた、南部からすさみまでは基本計画ということになっております。
 また、話ございました高速道路の整備については、国の資金や有料道路の制度を最大限に活用しながら進めていくべきであると思っておりまして、県民の負担のみに頼る県単独事業という考え方は現実的な考え方ではないと思っておるところでございます。県の五千四百億円の予算の中で自主財源である税収入が九百億円という県の財政状況を見た場合、そのことは当然のことかと思うわけでございます。
 また、先ほど申しました南部からすさみ、新宮までの問題等について、国会においては二階先生が新進党の交通担当の責任者であるし、野田先生は自民党の道路網の責任者として努力していただいております。また、私も全国高速道路促進連盟の副会長をやっております。さらに、新国土形成研究会を四十一道府県でつくっておりますけれども、私も代表理事になっており、八月の初めに会議も開催することになっております。そうした面で努力するとともに、議員の皆さん方、議員連盟の格段のご支援をいただいて積極的に邁進してまいりたいと思っております。
 詳しいことは、土木部長から答弁いたします。
 次に、フランスの核実験に対する知事の所見でございます。
 世界で唯一の被爆国である我が国にとりまして、核実験の禁止、核兵器の廃絶は、ひとしく願うところでございます。
 こうした中で、このたびフランスの核実験再開が発表され、国際的な反響を呼んでございます。私といたしましても、非核保有国の信頼を裏切るものであり、極めて遺憾であると考えております。
 議員ご指摘いただきました、知事としてフランス政府に対し抗議してはどうかという点でございますけれども、既に政府においてフランス政府に対して強い遺憾の意を表明しているところでございまして、今後の動向を見きわめながら対処してまいりたいと思っております。
○議長(橋本 進君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 野見山議員のご質問にお答え申し上げます。
 紀勢本線の高速化事業については、地元の機運の高まりを踏まえて、JR西日本との方針を取り決め、沿線市町村や経済団体とともに早期事業化を図る観点から、十四億二千五百万円を本年度当初予算に計上したところでございます。現時点における計画では、当面の間、スーパー雷鳥サンダーバード号と同型式の六八一系の新型車両を導入し、平成八年度中には和歌山・新宮間で約八分の時間短縮がなされ、さらに近い将来、次世代の新型車両が導入されることにより、さらなる時間短縮がなされると考えてございます。
 現在、JR西日本によりますと、阪神大震災の影響により本事業内容の修正が行われる可能性があるとのことでありますが、その場合においても県としては現時点における計画以上のスピードアップ等、利便性の向上が図られるようJR西日本に対し強く要望するとともに、平成七年度中の事業着手に向けて引き続き努力してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 野見山議員にお答えいたします。
 まず、JR紀伊田辺駅の高架化の再検討についてでございます。
 田辺市は、田辺御坊地方拠点都市地域の中心都市として紀南の発展を担っていく都市であると考えており、県としても社会基盤施設の整備を積極的に進めていくこととしております。
 議員ご指摘の鉄道の高架化については、地元田辺市の要望もあり、昭和五十年度に国の補助を受けて事業化に向けての調査を実施したところでございます。鉄道を高架化する連続立体交差事業は、多額の事業を要し、かつ事業全体が完成することにより初めてその効果が出ることから、集中投資が必要となります。また、鉄道の高架化にあわせ、分断された市街地の一体的利用を図るために、区画整理事業などの面的整備が必要となります。当時、事業に多額の地元負担を要すること、及び周辺市街地の面的整備が困難であったことなどにより、事業化に至らなかったものでございます。
 現在の状況でございますが、平成五年の地方拠点都市地域の指定に伴い、田辺市の中心市街地等の整備について県及び市で検討を進めているところでございます。その中で、鉄道北側の市街地の発展動向を踏まえながら、鉄道の南北の地区が一体的な発展が図れるよう、国道四十二号と都市計画道路元町新庄線とを結ぶ道路や駅の南北の歩行者動線の確保などについて検討しているところでございます。また、これにあわせて、区画整理などにより駅周辺の南北の市街地を魅力ある中心市街地としたいと考えてございます。今後とも、田辺駅の南北の市街地が連携を持ちつつ発展が図れるよう、地元市と協議を進めてまいる所存でございます。
 次に、高速道路の南伸に関してのご質問でございます。
 御坊・南部間については、延長が約二十一キロメートルで、事業費は約一千百億円とされております。日本道路公団による財政投融資資金を使った事業ですので、用地買収さえ早く済ませれば工期は大幅に短縮できると考えているところでございます。この道路は今後の南伸計画に弾みをつける意味からも、本県にとって非常に重要な道路でありますので、用地取得に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 また田辺市までの供用については、非常に重要であると考えており、早期整備計画への組み入れを国に強く働きかけることとしており、都市計画についても検討を進めているところでございます。
 田辺市・新宮市間については、現在までのところルート等は明らかにされておりませんが、この間の沿線の市町村の中心部は海岸近くに点在しておりますので、周辺の利便性などを考え合わせると、延長は九十から百キロメートル程度と思われます。二車線である湯浅御坊道路が延長十九・四キロメートルで約一千億円、一キロメートル当たりに換算すると事業費で約五十億円でございますので、仮に同程度の四十億円から五十億円程度で計算すると、四千億円から五千億円程度となります。また採算については、一キロメートル当たり四十億円の道路を有料道路として建設する場合、日交通量は三万台程度が必要と言われておりますが、国道四十二号のすさみ町口和深での交通量、一日約四千六百台に比べ、格段に多い数字でございます。これを県単独の有料道路事業として行った場合は、非常に大ざっぱな言い方を許していただければ、この交通量の差に相当する料金分は県民の負担になると考えられます。なお、五千億円の投資を十年間で行った場合、毎年五百億円となり、これは県の道路建設に関する年間予算に匹敵する額でございます。
 いずれにいたしましても、高速道路の建設は最重要な課題でありますので、今後とも国の資金やいろいろな制度等を最大限に活用するとともに、県として考えられる種々の工夫を凝らして、早期建設に向け努力してまいることが最も重要と考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 農林水産部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○農林水産部長(日根紀男君) 梅の生育不良についての三点のご質問にお答えいたします。
 まず第一点の、梅の生育不良の現状と対策についてでございます。
 本年の新たな発生状況は、適当な降雨量もあり、田辺・南部郷梅病害虫特別対策協議会の現地巡回調査等では比較的少ないという報告を受けてございます。
 次に現在の取り組みについてでありますが、平成六年に設置いたしました県、地元市町村、農協等で組織する県うめ生産対策協議会において原因究明の取り組み方針を定め、果樹園芸試験場、暖地園芸センターの両試験場を中心に、土壌改良による改植試験、新しく発見されたシュードモナス菌の種類の特定試験のほか、環境調査や現地試験等を地元の協力を得ながら取り組んでいるところでございます。さらに、新たな発生を抑制する方策としては、剪定による樹勢の維持と適正着果、かん水、有機物の施用による土づくりなどの技術対策を推進しているところでございます。
 なお、発生園に対する支援策としては、生育不良園の土づくりや改植などの実証モデル園づくりを積極的に推進しているところでございます。今後とも、大学や国の試験場等の専門機関の協力を得ながら、県うめ生産対策協議会を中心に関係機関と協調して原因究明に努めてまいる所存でございます。
 なお、専任担当者の配置については、試験研究の連絡調整、現地試験の指導強化等を図るため、本年度、暖地園芸センターに一名の増員を行ったところでございます。
 次に、梅の試験場を田辺地域に設置してはというお話でございます。
 暖地園芸センター、果樹園芸試験場を梅生育不良の原因究明のための試験研究機関の核として試験研究体制の充実を図っており、地域の対策協議会と協力しながら積極的に対応してまいる所存であり、新たに県の試験場を設置することは難しいと考えてございますが、地元市町村、生産農家での取り組みに対しては積極的に支援してまいりたいと考えてございます。
 最後に、原因究明ができていない中での第二火力発電所の建設計画についてどう考えるかというお尋ねでございます。
 梅生産農家にとって生育不良の早期原因究明が第一と考え、現在、大学や国の試験場の協力も得ながら鋭意取り組んでいるところでございます。今後とも、農家の意向を踏まえ、関係者と連携を一層深めながら原因究明に向けて努力してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 保健環境部長江口弘久君。
 〔江口弘久君、登壇〕 
○保健環境部長(江口弘久君) 野見山議員ご質問の梅の生育不良に関して、御坊市の関西電力第二火力発電所建設の影響についてでございます。
 御坊第二火力発電所の立地に伴う大気汚染等、環境面への影響については、事業者が実施する環境アセスメントの中で必要な指導を行うとともに、審査の段階においても十分チェックするなど、慎重に対応してまいりたいと考えております。
 なお、梅の生育不良の問題については、関係部局と連携を図りながら対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 29番野見山 海君。
○野見山 海君 答弁ありがとうございました。要望をさせていただきたいと思います。
 新型車両が二年後に実現できるんですが、本当にありがたいと思っております。この新型車両はサンダーバード号と同型の車両だそうでありまして、将来時速百六十キロの対応ができると言われております。今、そういった面で線形改良等地上設備の改善がされております。
 和歌山・新宮間がスピードアップで八分間短縮されるわけですね。この費用に二年間で三十八億円を投入するんですから、一分に約四億七千万円の費用が要ることになるんですね。大変な費用だなと痛感いたします。これから、カーブ部分の線形改良が大きなスピードアップにつながるのではないかと思うのであります。JRへいろんな形で提言していく中でも難しい要素が多くあるなと思っております。
 そこで、スーパーくろしお二号が新宮から出発しておりますけれども、田辺市において七時十七分のスーパーくろしお二号は自由席が二両しかございません。もう田辺で立ち客がかなりあるという状況で、紀南の皆さんはぜひとも自由席をあと一両ふやしてほしいという願いがあるんです。くろしお号は三両あるんですが、スーパーくろしお号は二両しかないんです。ほかのスーパーくろしお号については要望しませんけれども、田辺七時十七分のスーパーくろしお二号だけは自由席の増両をぜひともお願いしたい。今、田辺から和歌山へかなりの方々が通勤されていて通勤圏内になっておりますので、ぜひとも強い要望をJRに申し入れていただきたい。
 もう一点は、今、田辺に向いての普通列車の中にトイレのない車両があります。これは、前回、浜本前県会議員も質問されておりましたけれども、これもまた紀南の皆さんはぜひともトイレをつけてほしいという願いがあるんです。田辺から和歌山まで約二時間です。二時間のうちで、いつおなかを痛めるかわかりません。トイレを利用する場合もあると思うんです。そういった意味で、これもあわせてJRの方に強い働きかけをぜひともしていただきたいと思います。
 それから、梅の生育問題でございます。
 紀南の梅農家にとって、大変な死活問題であります。紀南でも官民挙げていろんな形で研究をされております。今、農林水産部長から積極的な支援をしていきたいというありがたい答弁をいただきましたので、ぜひとも財政面を含めてご支援をいただきますように、心からお願いをしておきたいと思います。
 高速道路については、今、知事から御坊・南部間については六年間で実現したいとおっしゃっていただき、ありがたいと思っております。これは、やはり用地買収が解決しなければできないと思いますので、我々地元議員といたしましても、一日も早い開通のために用地買収が早期に実現できるように一生懸命努力してまいりたいと思います。
 以上、要望して終わらせていただきます。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で野見山海君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(橋本 進君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時三十五分休憩
  ─────────────────────
 午後一時六分再開
○議長(橋本 進君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 4番吉井和視君。
 〔吉井和視君、登壇〕(拍手)
○吉井和視君 一般質問最終日、最後の一般質問に立たせていただきます。
 一般質問に入る前に、知事初め当局の皆さんに一言御礼を申し上げたいと思います。というのは、私、昨年の十二月に戦後五十周年ということで質問をさせていただきましたけれども、ことしの七月に戦後五十年の祈念集会として戦没者追悼集会並びにパネル展を開催し、戦後五十年、戦争の歴史を考察していただける一つの機会を持っていただきましたことを感謝し、厚く御礼申し上げます。
 平成七年というのは戦後五十年の年に当たり、先日も共産党の鶴田議員、そしてまた本日も松本泰造議員からの質問がございました。そういう記念すべき戦後五十年という節目の議会に当たり、私はさきのあの大東亜決戦に当たり戦没された三百有余万の英霊に対し、この議場より、哀悼の誠を表明したいと思います。
 以下、質問をさせていただきます。
 戦後五十年という節目の年に、戦後続いた中央集権国家体制から活力ある地方の時代を築くべく、地方分権推進法が全国民的支持のもとにさきの国会で成立いたしました。八〇年代当初に「地方の時代」が叫ばれ、「政治・行政改革」の名のもとに新しい行政システムの構築と地方自治の見直しが今されようといたしております。
 振り返ってみますと、八〇年の第二民間臨調による行政改革のスタートから、八九年の経済連行革推進委員会の「国と地方の関係見直しに関する意見」の提唱に始まり、九〇年代になりますと、兵庫県知事から中央集権制限法が提案されました。その後、九二年五月、地方拠点都市地域整備法が成立し、本県でも御坊・田辺地域が指定されております。
 このように、地方分権については新しい時代の必然とも言うべき機運が盛り上がり、各政党においても政策のトップに地方分権、地方主権を掲げ、全国知事会、民間臨調等の大合唱の中で、九三年六月、国会において全会一致で地方分権の推進に関する決議が採択されるに至り、九四年の地方制度調査会の答申を受け、本年五月十五日、地方分権推進法が制定されたのであります。地方分権推進法の制定により、大きな努力目標ができたわけであります。これから、法の目的、法の基本理念に沿って国、地方が緊急の課題として、短時間のうちに新しい地方自治の行政システムをつくっていかなければなりません。
 この地方分権推進法を生かすための今後の課題として重要なことは、基本方針である国と地方の役割分担について、つまり、今後中央から地方へどのような権限が移譲されるかであります。基本理念にある「地方公共団体の自主性及び自立性を高め、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現」に沿った権限の移譲がされなければなりません。
 先般、地方分権推進委員七名が任命され、いよいよ分権がスタートいたしました。そして、その方針に基づいて内閣が推進計画を策定するわけであります。地方としては、まずこの推進委員会の指針づくりに対して地方の意見を、住民の期待を裏切らないような形で提言する責任があります。そのことが、この地方分権推進法が各方面からの、いわゆる抵抗により骨抜きの法律にならないための一番大事な地方の行動であります。
 そこで、県としても推進委員会及び各省庁に対し提言できるような地方分権の研究会的な組織を庁内につくり、意見をまとめる必要があると思いますが、今後、地方分権推進に向けてどのような対応をしていくのか、お伺いいたします。
 また、推進法の中に「地方公共団体は、行政及び財政の改革を推進するとともに、行政の公正の確保と透明性の向上及び住民参加の充実のための措置その他の必要な措置を講ずることにより、地方分権の推進に応じた地方公共団体の行政体制の整備及び確立を図るものとする」とあり、地方における行政改革の実施が地方分権に向けて取り組むべき課題とされております。地方分権にふさわしい、簡素で効率的な行政システムの確立をするための行政改革と分権に伴う人材育成が必要でありますが、どのように取り組むのか、お伺いいたします。
 次に、地方分権推進における受け皿整備についてでありますが、地方制度調査会が昨年出した答申の中で、分権の受け皿として市町村の自主的な合併を支援することをまず挙げております。合併特例法が制定されてから三十年が経過し、社会情勢の変化等により市町村の合併が新たな意義を持つようになってきております。全国各地で住民や地域における諸団体から、例えばJC等の団体から、地域の将来像を考える中で市町村の合併に向けた活発な動きが見られるようになってきております。そしてこの答申の結論として、市町村の合併を、一体的な整備、市町村の行財政基盤の強化、豊かな高齢化社会を迎えるための社会福祉等々、住民に身近な行政サービスの充実を図るための有効適切な施策であると位置づけております。そして、市町村の合併の進め方において、市町村の地域の実情に基づき住民の意向が十分尊重されて行われるべきであるとして、合併はあくまで自主的なものであるべきことを指摘しておりますが、一方、都道府県の県の役割として、関係市町村の合意形成のために重要な役割を果たすことが必要であるとし、市町村に対して積極的に合併の指導等を行っていくべきであるとの、いわゆる従来のスタンスを変えた答申となっております。
 これを受けて、この四月に合併特例法が一部改正され、十年間の期間延長がなされたわけであります。広域行政需要が増大してきている今日、自主的な合併により地域づくりの主体である市町村の行財政能力が強化拡大されていくということで、合併を推進しなければならないと私は考えます。
 特に、本県の高齢化問題は大変深刻で、高齢化率二〇%を超える市町村が二十四市町村もあり、しかもそのうち二五%を超える市町村が十一市町村と半数近くある状況で、当然のごとく過疎化の現象があり、村落の地域コミュニティーの存続が危ぶまれておるところであります。
 地方分権が推進され、県独自の施策を展開し、市町村規模が拡大されていけば地域の活性化と豊かな地域社会が必ず実現できると思いますが、本県の地方分権の受け皿としての市町村の規模はこれでよいのか、どのような市町村像が望ましいのか、将来像について知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 次に、操車場駅跡地に建設を予定されている和歌山県総合健康・福祉棟について質問をさせていただきます。
 先ほど地方分権のところで触れましたけれども、本県の高齢化の状況を見ますと、二〇一〇年つまり平成二十二年には高齢人口比率が二五・四%になるものと指摘されております。実に、全国平均よりも十年も早く四人に一人が高齢者という超高齢化社会の時代が到来するものと予測されております。
 こういった急速な本県の高齢化に対応し、県民が健康で生きがいのある生活をすることができるようにと策定された健康ふれ愛和歌山計画に基づき、保健と福祉の県の中核的な施設として和歌山県総合健康・福祉棟の実施設計予算が平成七年度当初に計上されております。この和歌山県総合健康・福祉棟の計画では、最新の設備を整えた建物の中に、県民の検診等の受診率のアップを目標とする保健部門と福祉関係のマンパワーの向上を図る福祉部門が入居されるとお聞きいたしております。
 私はかねがね、福祉は人であり、いかにこういった人を確保し育てていくかが行政の課題だと考えております。そのためには、教育の中での啓発や、何か行動をしたいがどうしたらいいのかわからないというふうな人の発掘、情報提供、育成など、多岐にわたる活動が必要であります。つきましては、健康・福祉棟の建設を契機に、県民の多様化する福祉ニーズにこたえるため具体的にこの和歌山県総合健康・福祉棟をいかに活用するか、お伺いいたします。
 次に、二十一世紀は女性の時代だとも言われております。健康・福祉棟の中にも女性センターという、今までにない新しい拠点ができるとお聞きしております。国連婦人の十年の流れに基づく女性の自立と社会参加を促進するための施設ということは承知いたしておりますが、他府県の例を見ますと、この趣旨とは裏腹に、カルチャーセンター的な利用に相当人気が集まっており、本来の目的であります女性の自立と社会参加にはほど遠いのではないかというような活動例も見られるように思います。
 そこで、本県で検討している女性センターは具体的にどういった活動をされるのか、お伺いいたします。また、こういった新設の施設で何を行うかを決める上で一番大切なものは、意識ある人材の育成と県民の参加であります。そういう意味で、この女性センターのセンター長といいますか、活動のプロデュースをする人を一般公募してみるのも一つの方法ではないかと考えます。いずれにいたしましても、せっかくの施設であります。和歌山県独自のものにしていただきたいと思います。
 最後に、総合健康・福祉棟の北側に各種スポーツ大会や見本市、興行、そして大規模の集会等が開催できる最大規模八千五百人収容の多目的ホールが現在建設されております。この両施設が和歌山県の玄関口にできるということで、シンボル的な存在として広く県民に親しまれるようにするために周辺部の一体的整備が必要だと思われますが、県のお考えをお伺いいたします。
 次に、ミカン対策についてお尋ねいたします。
 私の同級生や知人に、多くのミカン農家の方がおります。専業もあれば兼業もあり、それぞれ違ったいろんな考えを持っておりますが、「もうミカンをつくっておっても、昔のようによいことは余りないのではないか」という気持ちになっておる人もおります。それは、やはりミカンづくりの労働に見合う所得が得られないからだと思います。農業ですから長時間の作業や重労働もありますが、その割に収入が不安定であり、加えて輸入果実の増加や果実消費の減退等が進んでおり、ミカンづくりの将来に自信が持てないからであります。
 これは私の同級生の話でありますが、「高校を卒業して家業であるミカン栽培を継いで二十数年になります。このミカン栽培で家族を養い、子供を育ててきましたが、今の状況ではもう自分の子供にミカン農業を継ぐように勧められない」と言っております。これは、私の友人だけではなく、ミカンをつくっておる人たちの多くが持っている本当のところの話ではないかと思います。しかし一方では、伝統あるミカンづくりに夢と希望を持って真剣に取り組んで、いろんな工夫をしてやっておられる方も大勢いることを知っております。これらの方々には大変心強く感じております。
 そこで私は、和歌山県の伝統あるミカン農業について、県は中長期的に、例えば十年先はこうなりますよというような将来像を想定して施策を推進しているものと考えておりますが、県としてどのようなミカン農業の将来展望を持っておられるのか、お伺いいたします。
 次に、本年産のミカンは表年であり、花つきの状況や木の勢いから見まして収穫量の大幅な増加が見込まれております。全国的には一昨年の百五十万トンを超えるのではないかと言われております。また、ミカンの消費量につきましては、需要の長期見通しは発表されておりませんが、ご承知のとおり、円高による輸入果実の増加により果実全体のパイが食い込まれている現状にあり、加えてミカンの一人当たり消費量の動向から百四十万トンを切るのではないかと考えられることから、ミカンの価格は前年をかなり下回るものと大変心配しております。こうした中で、ミカン農家の経営安定を図るとともに、ミカンづくりの意欲を醸成し、さらには果樹王国・和歌山の地位を確保するためにも、今から手だてを講じておく必要があります。
 そこで、需要の動向に合わせて生産量を調整することと思いますが、基本的な推進方向と今年度の具体的な取り組みについて、また生産調整だけでは先細りになりますので、ミカン等、果実のパイそのものを大きくする必要があります。本県の消費拡大対策はどのように取り組まれておるのか、あわせて農林水産部長のご答弁をお願いいたします。
 以上で、質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの吉井和視君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 吉井議員にお答え申し上げます。
 地方分権についてでございますが、個性あるふるさとづくりを推進するには、やはり地方分権の推進ということが極めて肝要なことでございます。本県においても既に関係部局で構成する検討会を設置し、地方分権のあり方について検討しておるところでございます。
 お話ございましたように、地方分権推進法が成立したということは、地方分権にとって一歩前進であると思ってございますし、また、地方分権推進委員会を設置していただき、それに基づいて計画を推進するということは非常にありがたいわけでございます。政府や推進委員会に対し、先ほど申し上げました、うちの検討会の意見をもって強く働きかけてまいりたいと思っておるところでございます。
 次に、行政改革についての質問でございます。
 ご指摘ございましたように、簡素で効率的な行政運営ということが非常に必要でございまして、そのため、行政改革の指針となる大綱を今秋までに策定いたしたいと思ってございます。策定に当たって、県民の意見を伺うための民間有識者から成る行政改革推進委員会を設置し検討するということで、今月の七日にも第一回の会議を開催したところでございます。
 ただ、権限移譲をする場合、人材について十分ではないのではないかと言われるわけでございますけれども、私は人材については体制が十分でき上がっておると思うわけでございまして、権限移譲について問題はないと考えております。
 しかしながら、人材育成、意識改革の面において研修等をなお一層進めなきゃならないし、また、組織のあり方、人づくり等についても十分配慮してまいりたいと思っておるところでございます。
 次に、市町村合併でございます。
 地方分権を推進するためには、市町村の合併ということが有力な方法の一つでございます。市町村の合併の特例に関する法律が本年の四月に拡充、延長されたところでございますが、この法律では地域住民の発議による合併への道が開かれておりまして、合併については各地域の地理的・歴史的条件を踏まえつつ個々の市町村の住民が判断していくことが適切であるという、かねてからの私の考えにも一致しているところでございます。
 しかし、いずれにしても、県下市町村の中において合併の機運が高まった場合には県として積極的に支援してまいりたいと思っております。
 以上です。
○議長(橋本 進君) 民生部長木村栄行君。
 〔木村栄行君、登壇〕
○民生部長(木村栄行君) 健康・福祉棟の活用についてお答えをいたします。
 議員のご質問の中にもございますように、福祉サービスは人から人への直接処遇が中心となることから、「福祉は人」であると考えております。高齢化の急速な進展、少子化等に伴い、福祉サービスに対するニーズが増大し、また多様化しておりますが、県としても、福祉を支える人材の量・質両面の確保が重要と認識いたしております。
 ご質問の、建設を計画している健康・福祉棟における福祉部門では、人材の育成確保を図るため、主な施設として三つのセンターと展示ホールを設けることとしております。
 まず社会福祉研究センターでございますが、現在、介護従事者やホームヘルパーなどの各種研修はそれぞれ個別に実施されておりますが、このセンターを活用することにより体系的な研修を行うことができますので、より充実した効果的な研修が行えるものと考えております。
 次に福祉人材センターについては、求人求職情報の提供、福祉入門教室の開催などを通じ、広く潜在的な福祉人材の養成、確保に努めておりますが、OA化等最新の設備を備え、福祉人材情報の収集、提供等、より一層充実を図ってまいりたいと考えております。
 また、ボランティアセンターでございますが、ボランティアの自主的な活動の場を提供するとともに、ボランティアコーディネーターやボランティアリーダーの養成、各種団体の支援等を行うことにより、ボランティア活動のなお一層の振興を図ってまいりたいと考えております。
 展示ホールでは、高齢者や障害者のために今後必要となる住宅改良実例の展示、福祉機器等の展示を行います。また、これらの展示や介護実習室を利用して、日常動作や入浴技術等の介護方法の研修を一般の方々や施設職員に対して行い、介護技術の普及を進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、女性センターについてお答えをいたします。
 このセンターは、女性の自立と活動を支援し、交流を促進するための拠点施設として計画をしております。全体的な考え方としては、一、女性問題に関する図書、資料等の収集と提供を行う情報センター、二、女性問題に関する講座やセミナー、フォーラム等を開催する学習・啓発センター、三、さまざまな女性の悩みに答える相談センター、四、女性団体やグループの活動と相互の交流を支援するセンターとして、機能を果たせることとしております。
 議員ご指摘のように、事業内容の充実を図るための専門的な知識を有する人材の育成、また、県民参加、県民に開かれた施設としていくための方法等は、以上の四つの機能を具体化するためにも大切な点であると認識しております。女性センター長あるいはセンターの愛称の公募等を含め、今後の検討課題として引き続き、女性問題懇話会センター部会の委員の皆さん方等、広くご意見をちょうだいしながら、女性センターの内容充実に努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 吉井議員にお答え申し上げます。
 総合健康・福祉棟と多目的ホール棟の両施設は県民の触れ合いや交流の場となる施設でございまして、県民が利用しやすいよう、JR貨物コンテナセンターの移転促進や交通アクセス等を整備するとともに、両施設を中核に和歌山のシンボルゾーンとしてふさわしい周辺整備を関係機関及び地元の方々と協議してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 農林水産部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○農林水産部長(日根紀男君) ミカン対策についてお答えいたします。
 まず、ミカン農業の将来展望についてでございますが、本県は有田地方を中心に全国有数のミカン産地でございまして、味一ミカンに代表される高品質ミカンは市場や消費者に高く評価されているところでございます。
 ミカン農業は、オレンジの輸入自由化や若者の果物離れに見られる消費減退等、厳しい状況にあるものの、本県は良好な立地条件を生かし、適地適作を基本とした高品質果実の周年安定供給体制を確立することにより、将来にわたって自立、発展できるものと考えてございます。県としては、ミカン農業経営を目指す後継者が夢と希望を持てるよう、優良品種の育成や低コスト・省力化のための基盤整備等、二十一世紀農業振興計画に基づいた積極的な振興を図ってまいりたいと考えてございます。
 次に、今年の生産量及び調整についてでございますが、ミカンの国内需給は全国の栽培現況から見て供給過剰の傾向にございます。国では百四十万トンを適正数量とみなしてございますので、県としては、高品質なミカンを生産する優良園地の確保、維持を基本として、国及び生産府県の動向を見ながら需給安定に努めてまいりたいと存じます。
 本年産ミカンの生産量は、着果段階で本県では二十四万トン、全国では百五十万トン程度と予想され、やや豊作が見込まれております。本年度は全国段階での生産調整は行われない見込みでございますが、県としては、おいしいミカンづくりを目指して摘果や肥培管理の指導に努め、生産対策に万全を期してまいる所存でございます。
 三点目の消費拡大対策についてでございます。
 議員お話しのとおり、ミカン等果実の消費を拡大してパイそのものを大きくする取り組みは、今後のミカン対策として大変重要と考えてございます。そのため、生産者団体で構成する全国果実生産出荷安定協議会において、国内産ミカンの消費拡大を図るための全国的な事業展開がなされているところでございます。また、県産ミカンについては、県独自の取り組みとして、本年度新たに創設した県産農産物PR促進対策事業等により、「みかんの日」の推進、テレビ等マスコミによる広告宣伝、各種イベントへの出展、県外アンテナショップの開設、JR新幹線沿線での野立て看板の設置など、消費拡大事業の拡充に努めてございます。今後とも、県産ミカン等のイメージアップを図り、消費拡大に向け積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 4番吉井和視君。
○吉井和視君 少し要望させていただきます。
 地方分権のことであります。
 先ほど、各方面の反対によって地方分権推進法が骨抜きになるのではないかという話をさせていただきましたが、「各方面」というのは官僚と政治家であります。恐らく官僚の多くは、これも聞いた話なんですけれども、余り積極的ではない。そしてまた、政治家──国会議員です──についても、国会議員の存在価値がなくなるのではないかと言う国会議員もいると聞いております。和歌山県の国会議員にはそういう方はおらないと思いますが。
 そういうことで、この地方分権が具体的に推進される中で一番必要なことは、地方公聴会なりそういう地方の意見を聞いてもらえる場を提供してもらうことであり、このことについてご要望していただきたい。
 そして、これは知事にお願いを申し上げるわけですけれども、市町村の合併について、かつて本で読んだことがあるんですが、小沢一郎さんは全国で三百ぐらいの市でいいのではないか、また出雲市長であった岩國さんは千ぐらいでいいのではないかと、こういう私案を出されております。
 私は、仮谷知事が五期二十年間やってこられた中で、仮谷私案というものを出していただきたい。例えば、私は有田郡では有田川筋、清水、金屋、吉備町で一つになって、それから湯浅、広川で一つぐらいの町村規模がいいのではないかというふうに考えておりますが、知事として、和歌山県五十市町村の将来像としてどういう町村規模が適当であるかというふうなことを一度具体的に本にまとめて出版していただいたら──十万ぐらいでも私は買おうと思っておりますが、それぐらいのことをひとつ提案していただきたい、そのように思います。
 いろいろ考えておったんですけれども、余り長くなっては申しわけないと思いますので、この辺で失礼します。どうもありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で吉井和視君の質問が終了いたしました。
○議長(橋本 進君) お諮りいたします。質疑及び一般質問は、以上をもって終結することにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(橋本 進君) ご異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問はこれをもって終結いたします。
○議長(橋本 進君) 次に、ただいま議題となっております全案件は、お手元に配付いたしております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
  ─────────────────────
 【日程第三 請願付託】
○議長(橋本 進君) 次に日程第三、請願の付託について申し上げます。
 今期定例会の請願については、お手元に配付いたしております請願文書表のとおり、所管の常任委員会にこれを付託いたします。
○議長(橋本 進君) 次に、お諮りいたします。六月三十日及び七月三日は、各常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(橋本 進君) ご異議なしと認めます。よって、六月三十日及び七月三日は休会とすることに決定いたしました。
○議長(橋本 進君) この際、各常任委員会の会場をお知らせいたします。
 職員から、これを申し上げます。
 〔職員朗読〕
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 総務委員会  第 一 委 員 会 室
 厚生委員会  第 二 委 員 会 室
 経済警察委員会 第 三 委 員 会 室
 農林水産委員会 第 四 委 員 会 室
 建設委員会  第 五 委 員 会 室
 文教委員会  第 六 委 員 会 室
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○議長(橋本 進君) 次会は、七月四日再開いたします。
○議長(橋本 進君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後一時四十三分散会

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