県議会の活動

 平成元年 和歌山県議会二月定例会会議録 第 二 号
 
 三月 八日 (水曜日) 午前 十時 六分 開議
  午後 三時二十九分 散会
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議 事 日 程 第二号
  平成元年三月八日(水曜日)
  午前十時開議
 第一 議案第一号から議案第八十三号まで並びに報第一号及び報第二号(質疑)
 第二 一般質問
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本日の会議に付した事件
 第一 議案第一号から議案第八十三号まで並びに報第一号及び報第二号(質疑)
 第二 一般質問
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出 席 議 員(四十五名)
 1 番 井 出 益 弘 君
 2 番 和 田 正 一 君
 3 番 町 田 亘 君
 4 番 中 村 利 男 君
 5 番 山 本 一 君
 6 番 宗 正 彦 君
 7 番 岡 本 保 君
 8  番 鈴 木 俊 男 君
 9 番 阪 部 菊 雄 君
 11 番 平 越 孝 哉 君
 12 番 大 江 康 弘 君
 13 番 中 西 雄 幸 君
 14 番 橋 本 進 君
 15 番 古 田 新 蔵 君
 16 番 浦 武 雄 君
 17 番  堀 本 隆 男 君
 18 番 宇治田   栄 蔵 君
 19 番 下 川 俊 樹 君
 20 番 石 田 真 敏 君
 21 番 木 下 秀 男 君
 22 番 中 村 隆 行 君
 23 番 藁 科 義 清 君
 24 番 門 三佐博 君
 25 番 尾 崎 要 二 君
 26 番  那 須 秀 雄 君
 27 番 木 下 義 夫 君
 28 番 上野山 親 主 君
 30 番 尾 崎 吉 弘 君
 31 番 西 本 長 浩 君
 32 番 岸 本 光 造 君
 33 番 松 本 貞 次 君
 34 番  浜 本  収 君
 35 番 和 田 正 人 君
 36 番 浜 口 矩 一 君
 37 番 山 崎 幹 雄 君
 38 番 貴 志 八 郎 君
 39 番 田 中  実三郎   君
 40 番 森 利 一 君
 41 番 村 岡  キミ子   君
 42 番 森 本 明 雄 君
 43 番 中 村 博 君
 44 番 中 村 千 晴 君
 45 番 小 林 史 郎 君
 46 番 渡 辺 勲 君
 47 番 藤 沢 弘太郎 君
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欠 席 議 員(二名)
 10 番 部 矢 忠 雄 君
 29 番 平 木 繁 実 君
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説明のため出席した者
 知 事 仮 谷 志 良 君
 副知事 西 口 勇 君
 出納長 梅 田 善 彦 君
 知事公室長 市 川 龍 雄 君
 総務部長 斉 藤 恒 孝 君
 企画部長 川 端 秀 和 君
 民生部長 高 瀬 芳 彦 君
 保健環境部長 尾 嵜 新 平 君
 商工労働部長 花 岡 弘 君
 農林水産部長 安 田 重 行 君
 土木部長 松 永 安 生 君
 企業局長 吉 井 清 純 君
 以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員長
 上 野 寛 君
 教育長 高 垣 修 三 君
 以下教育次長
 公安委員会委員長
 築 野 政 次 君
 警察本部長 津 和 孝 亮 君
 以下各部長
 人事委員会委員長
 寒 川 定 男 君
 人事委員会事務局長
 代表監査委員 宮 本 政 昭 君
 監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
 浜 崎 浩 洋 君
 選挙管理委員会書記長
 地方労働委員会事務局長
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長 山 本 恒 男
 次 長 倉 本 辰 美
 議事課長 栗 本  貞 信
 議事課副課長 中 西 俊 二
 議事班長 荻 野 薫
 議事課主査 松 谷 秋 男
 議事課主事 石 井 卓
 総務課長 神 谷 雅 巳
 調査課長 西 村 明
 (速記担当者)
 議事課主査 吉 川 欽 二
 議事課速記技師 鎌 田 繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時六分開議
○議長(西本長浩君) これより本日の会議を開きます。
○議長(西本長浩君) この際、報告いたします。
 過日提出のあった議案第四十八号から議案第五十一号まで、並びに議案第六十四号から議案第六十六号まで、議案第六十九号及び議案第七十号は職員に関する条例の制定及び改正でありますので、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を徴したところ、次のとおり回答がありました。
 職員に回答文を朗読させます。
 〔職員朗読〕
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   和人委第311号
   平成元年3月2日
 和歌山県議会議長 西 本 長 浩 殿
  和歌山県人事委員会委員長 寒 川 定 男
 職員に関する条例の制定に係る意見について
 平成元年2月27日付け和議会第301号で意見を求められた標記のことについて、地方公務員法第8条第1項第3号の規定により下記のとおり回答します。
  記
 議案第48号 職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第49号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
 議案第50号 職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例
 議案第51号 昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除及び職員の賠償責任に基づく債務の免除に関する条例
 議案第64号 教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第65号 教育職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第66号 市町村立学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第69号 警察職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第70号 警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
 ( 意 見 )
 上記条例案については、いずれも適当であると認めます。
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○議長(西本長浩君) 日程第一、議案第一号から議案第八十三号まで、並びに知事専決処分報告報第一号及び報第二号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 8番鈴木俊男君。
 〔鈴木俊男君、登壇〕(拍手)
○鈴木俊男君 平成元年二月県議会一般質問のトップに質問する機会を与えていただきましたことに、先輩、同僚の議員の皆様方に心から御礼を申し上げます。
 質問に先立ちまして、昨日、県警交通部長・佐竹晋吾氏には、痛ましい事故で逝去されました。心からお悔やみを申し上げます。御家族のお悲しみはいかばかりかと、お察し申し上げる次第でございます。また、交通取り締まりのトップにおられた方が交通事故の犠牲になられたということで、県警察も大きなショックを受けていると存じます。県警察は、この際、この佐竹交通部長の死去をむだにせずに、従来にも増して交通事故防止に全力を挙げていただきたいと存じます。
 さて、質問に入らしていただきますが、リクルート疑惑の拡大、消費税導入決定に対する国民の反発など、政権政党である我が自由民主党に対する批判が、かつてないほどの高まりを見せております。吹きすさぶアゲンストの風が、今や春のあらしの様相すら見せていると言っても過言ではありません。
 さきの参議院議員福岡補選での大敗に続き、二月二十七日告示の宮城県知事選には、自民党推薦候補が告示直前にリクルート社からの政治献金が明るみに出て出馬を辞退し、ついには自民党宮城県連が独自候補擁立を断念したことは、皆様も御承知のとおりであります。
 作家の曽野綾子さんが一月の我が自民党大会に出席されてリクルート疑惑に触れ、自民党が日本じゅうのサイレントマジョリティーの真の恐ろしさを忘れていると手厳しくあいさつをされたことが、今、現実のものとなってきております。
 リクルート事件は、検察当局によって真藤恒前NTT会長を逮捕するなど、NTTルートを中心に疑惑の解明が精力的になされており、やがてその全貌が明らかになるでありましょう。しかし、リクルート問題は検察当局による疑惑解明にとどまらず、国会でも政治倫理の問題を含め大きく取り上げられており、国会での予算審議はまさに波乱含みとなってきておるのであります。
 ところで、今までの税制では、赤字国債のツケを次の世代に背負わせることになるのみならず、所得税、法人税など直接税に偏り過ぎて国民の重税感、不公平感をますます募らせるとともに、中小企業を含む企業活動を圧迫することになり、国境なき国際経済の中で、やがて迎える高福祉社会に対応できなくなってきていたわけであります。
 そこで、政府・自民党は責任政党の立場から、この問題を先送りすることなく真正面から取り組んで、所得税を中心に直接税の大幅な減税を行うとともに、キャピタルゲインの原則的課税、医師課税の見直しによる負担の公平化を行い、さらに従来の個別的な間接税にかえ、新たに薄く広く消費者に負担を求める税を導入することにより、全体で差し引き二兆六千億円の減税となる税制の改革を行ったものであります。この改革は、政権政党たる我が自民党の基盤をも揺るがせかねないアレルギーを国民の間に巻き起こすことを予想しつつも、あえてこれを断行したのは、まさに国家百年の計を考えたからにほかなりません。
 この税制論議と並行して取りざたされてまいったリクルート問題が大きな疑惑となって拡大し、国民の政治不信が今や極限に達した感がございます。政府が国民の理解を得るために最も活発な動きをしなければならないこの大事なときに、国民の政治不信が増大の一途をたどっているときと重なり合ったわけであります。いわば、国民の理解を得るに最も悪い環境の中で、税制改革、特に消費税が離陸しようとしているのであります。
 古くから「新税は悪税なり」という言い回しがありますように、いかなる税も、新税はその負担を強いられる国民に嫌われるという宿命を持ってございます。ましてや、消費税は国民のすべてに課税される税であるだけに、国民に理解を得るための環境としては、今が最悪の状態であります。まさに消費税はあらしの中で離陸し、平成元年度国の予算に軟着陸させることができるかどうか、まことに懸念されているところであります。
 我々自民党県議団としては、リクルート疑惑が検察当局によってすべて解明され、一日も早く国民の政治に対する信頼が回復されるとともに、消費税に対する国民の正しい理解が得られ、所得税などの減税と相まって、結果としてこの税制改革がよかったと国民に評価される日が到来してくれるものと信じております。
 翻って県の平成元年度予算を見ますと、知事の予算編成にかける並み並みならぬ決意と意欲をひしひしと感じるのであります。
 そこで、自民党県議団を代表して、知事並びに関係部長に、予算編成に当たってのスタンスといいますか、基本的な考え方についてお伺いをいたしたいと思うのであります。
 まず、今回の予算議論で避けて通ることのできない論点である、消費税導入に伴う本県予算の取り組みについてであります。
 知事、あなたはかつて、政府が売上税を新設されようとしたとき、その年の当初予算にそれを取り込んだ予算編成をなされたことがありました。忘れもしません、つい二年前の昭和六十二年二月議会のことであります。あなたは、そのときの本会議で、この売上譲与税は国の地方財政計画に沿って機械的に組み入れたものだと説明されました。この売上譲与税の予算計上について賛成をしたのは、我が自由民主党県議団だけであります。そのときの我々のスタンスは、知事が売上譲与税を地財計画に沿って計上してくるのはやむを得ないんじゃないか、目前の選挙は厳しいけれども、知事を守って予算には賛成していく、しかし我が党内では、県連の組織を挙げてこれを断念させようということでありました。そしてまた、今回の消費税を導入した平成元年度予算であります。
 我が自由民主党は、再び厳しい局面に立たされております。自民党県議団三十二名の一人一人は、それぞれ厳しい選挙の洗礼を受け、県民の痛みを我が痛みと受けとめて県政に取り組んでいる議員ばかりであります。それだけに県民に負担を強いることはまことにつらく、耐えがたいことであり、選挙だけを意識し、目先だけの県民受けを考えるならば、消費税に反対することがマスコミでも大きく取り上げられるでありましょうし、いっとき県民の拍手を受けることになるかもしれません。しかし、それでは、県勢活性化のためのビッグプロジェクトや県民福祉のための施策を盛り込んだ予算が否決されることになってしまうのであります。
 我が会派だけでなく県政に携わる者はだれしも、財政力の弱い本県が国の地財計画の方針に背いて予算編成ができないことぐらいは知っているはずであります。しかるに、この平成元年度予算に賛成しようとしているのは我が会派のみになるのではないかと懸念をいたしておるのであります。そうだとすれば、まことに残念と言わざるを得ないのであります。
 我が会派があえて泥をかぶろうとしているのは、知事の元年度予算の提案説明をお聞きし、今こそ「ふるさと和歌山」の時代が来たと信じているからであります。しかし、リクルート疑惑の強風にあおられた消費税反対のあらしは、一向におさまりそうもありません。このようなアゲンストのあらしの中、全国の地方自治体で、現在、元年度予算が審議されておるわけであります。
 そこでまず、このたびの税制改革について、国政上の問題ではありますけれども、知事としてあなたはどのような所見を持っておられるのか、お尋ねをしておきたいと思うのであります。
 次に、県の元年度予算では、公共料金について消費税三%を一律上乗せして予算編成をされております。しかし、地方自治体の中には、元年度当初予算での消費税転嫁を見送るところもあります。中でも、公営住宅家賃について見送る自治体が多いのも事実であります。
 公営住宅家賃は納税する必要がないんだから転嫁するのはおかしいという議論もありますし、建設省が最初、消費税上乗せについて地方自治体に出した通達に「低所得者のための住宅提供であることを留意するように」とされていたことも、この問題を混乱さしているように思うのであります。
 大阪府も、公営住宅家賃について消費税の上乗せを見送っておりますが、なぜ和歌山で上乗せをするのかという疑問が県民の間に出てくるおそれがございます。
 大阪の予算を新聞で読みましたけれども、府税収入の歳入に占める比率が六五・四%と出ておりました。県の歳入に占める県税の比率が二〇・六%でありますから、全くうらやましい限りであります。これは、国の四月からの完全転嫁方針に従わざるを得ない我が県と好調な税収に支えられた地方自治体との間に差が出たとも思われるのであります。
 また、公営住宅入居者に消費税を負担してもらわないとすれば、その分、県民全体で負担する結果になるとも言えるのではないでしょうか。さらに公営住宅家賃は、消費税の上乗せ分も含め、公営住宅の維持管理経費に充てるべきでないかとも思うのであります。
 県は、なぜ公営住宅家賃についても消費税を上乗せした予算編成をなされたのか、その理由についてお尋ねをしておきたいと思うのであります。
 また、公営住宅は低所得者に低廉な家賃で住まいを提供するという施策であることと入居者の家賃負担能力との関係で、消費税上乗せに問題がないのか。この点については土木部長にお尋ねしておきたいと思うのであります。
 次に、今回の税制改革、特に消費税導入が地財計画に悪影響を及ぼし、県財政が県民に対して課すべき使命を全うできないような懸念はないかという点であります。
 既存の地方間接税、料理飲食等消費税、娯楽施設利用税が減収となり、その補てんのために消費譲与税が新設されるなどの措置がとられておりますが、元年度予算において税制改革による支障が生じていないかどうか、具体的な数字を示してお答えをいただきたいのであります。
 この問題の最後に、この消費税導入が便乗値上げ等で県民生活を脅かすことのないようにすることも県行政の重要な責務であることは、申し上げるまでもありません。新しい制度であるがゆえに、運用の問題であるとか影響について漠然とした不安が県民の間にあるのも事実であります。
 消費税の執行自体は国税当局の問題でありますけれども、県民生活に不測無用の混乱が生じることのないよう物価の監視等の面でどのような対応を考えているのか、お尋ねをしておきたいと思うのであります。
 次に、知事は、今年度の予算を「新時代幕あけの予算」というキャッチフレーズで投資重点型の予算の編成をしたと記者会見で発表し、先日の予算提案説明でも、国土幹線軸との接続が間近に具体的な形になって見えてきたとの認識のもとに編成に当たったと述べられております。激動の「昭和」から「平成」新時代へと歴史の節目を迎え、県議会も県当局も、ともに「ふるさと和歌山」創生のために、それこそ命がけで県勢活性化に向けて全力を傾注しなければならないときに差しかかっております。
 関西国際空港は平成五年に開港する予定であり、近畿自動車道和歌山線のうち、岸和田─阪南間の接続が平成二年に、待望の松原までの供用開始まであと五年となってきておるのであります。また、もっと近い日程としては、この夏には紀勢本線の新大阪駅乗り入れが実現する見通しとのことであります。県民の悲願である国土幹線軸との接続がいよいよ具体的な日程に上ってきているという実感がわいてまいります。この絶好のタイミングを決して逃すことなく、県勢の活性化につないでいかなければなりません。
 平成元年度は、将来の和歌山県にとっても大変重要な年であります。せっかく国土幹線軸との接続が果たされると言っても、県内における交通・産業基盤の整備が不十分であれば、その経済効果を県民生活に浸透させることはできないのであります。
 今回の予算で見ますと、投資的経費に占める構成比が前年度の三三%から三五・二%と大きく伸び、特に道路事業等を含む土木と農林の投資的事業は、公共事業で前年比八%増、単独では前年比四七・四%増となっております。また、限られた財源の中で、ハードな面ばかりでなく、健康・福祉等ソフト面にも思い切った予算配分がなされておりますが、県税の伸びが二・八%増と極めて低位にあり、財源面での厳しい状況の中で予算編成に当たられた知事の基本的な考え方、それに財政面での工夫についても、この際、お聞かせいただきたいのであります。
 しかし、元年度予算がいかに意欲的に編成されていると言っても、手放しに評価することのできない点があります。私どもが編成された予算を見てすぐ目をやるのは、歳入に占める県税の構成比、歳出に占める義務的経費の構成比であります。
 県税の伸びは相変わらず鈍く、伸び率が全国平均から大きく離され、むしろ全国最下位に近くなっていると聞いております。一方、歳出に占める義務的経費は四六・九%で、前年度の五〇%を大きく割り込み、財政構造に好転の兆しが見えたかに思えるのであります。しかし、その中身をよく調べてみますと、退職者の減少で対前年比三〇・八%減となったことや低金利の公債償還で公債費が抑えられたことなどから四六・九%になったにすぎず、今後予想される公債費の伸びなどを考えると、義務的経費が五〇%を超える状況は特に変わっていないと思うのであります。つまり、今回の予算では、幸運にもというか、たまたまというか、義務的経費が五〇%を割ったというだけにすぎず、財政の硬直化が依然として続いておると思うのであります。
 県はこれまでも、職員定数の削減を初め人件費の抑制にも取り組んでこられたことは承知いたしておりますけれども、今後さらに財政の健全化をどう進める方針か、お聞かせをいただきたいのであります。
 以上で、予算編成上の問題について、代表する立場での質問を終わりたいと思います。
 続いて、私が最近ただしておきたいと考えておりました県政上の問題について質問をいたします。
 まず、関西国際空港に関する問題についてであります。
 私どもは常に、関西国際空港問題には、国内便の確保、とりわけ東京、札幌、福岡等の国内幹線便の関西国際空港乗り入れが必要であると、かねてから口を酸っぱくして訴えてきたところであります。ところが最近、大変気がかりな動きがございました。
 関西経済連合会の宇野収会長が、この二月三日、佐藤運輸大臣に対し、地元財界の総意として、関西国際空港の全体構想の推進を中核に、大阪国際空港の存続、神戸沖空港構想の推進を三点セットで要望したというのであります。
 大阪国際空港は、現在、国において地元へのアンケート調査などを行い、存廃の結論を出すことになっていると聞いております。また、大阪国際空港の存続に加え、今後、第六次空港整備計画で神戸沖空港が明確な位置づけをなされるということになりますと、中長期的な関西圏の航空需要から見て、関西国際空港の全体構想、とりわけ国内便確保に重大な影響を及ぼすことになるのではないかと大いに懸念をいたしているところであります。
 その後、宇野会長は、この三点セットを否定し、三空港を同時並行的に推進する考えはないとの発言訂正がなされたということであります。
 この五月にも、関西新空港の全体構想推進協議会が結成されると聞いてございます。県もこれに参加されるわけでありますが、関空の全体構想実現のためには、参加メンバーの経済団体はもちろん、兵庫県など関係自治体も、当面、大阪国際空港の存続や神戸沖空港建設の動きを自粛すべきであります。また、大阪国際空港が存続した場合、関西国際空港が開港しても、東京便などの幹線路線の大部分が大阪国際空港に残るのではないかという一部の声もございます。
 今回の当初予算において関西国際空港全体構想推進の予算が計上されておりますが、まず知事の全体構想推進への取り組み姿勢と現時点での国内便確保の取り組み状況について、最近のこの問題に対する動きを絡めてお聞かせいただきたいのであります。
 また、加太の土砂採取事業がこの四月から開始されるということで、跡地利用計画の具体化が急がれてまいりました。加太地区は、瀬戸内海国立公園を前面に、すばらしい環境を備えた地域であり、新しい社会のニーズに十分こたえていける空間であります。
 高齢化社会を迎えた今日、シルバーエージのセカンドハウス、あるいはハイテク研究施設などもコスモパーク加太にマッチするのではないかと考えておりますが、コスモパーク加太計画をどう推進されていくのか。これと関連する加太岬スカイライン構想の取り組み状況についても、企画部長にお尋ねをしておきたいと思います。
 次に、湯浅御坊道路の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。
 この湯浅御坊道路は海南湯浅道路に連結する道路でありますが、海南湯浅道路は昭和四十七年十月に事業認可されまして、最初、対面四車線、吉備町水尻まで延長十三・二キロとなっていたものが約三キロ短縮され、吉備町明王寺までとなって二車線に変更されて、昭和五十九年三月、ようやく完成を見たのであります。着工以来、実に十一年余りの歳月を要し、総事業費がほぼ倍額近くに膨れ上がったのであります。
 ところで、湯浅御坊道路十九・四キロメートルは昭和六十二年度に全線事業化されており、その現況は、湯浅バイパス六・九キロは既に用地測量を終えて用地買収にかかっているということでありますし、日本道路公団の担当する区間七キロは路線測量中であり、川辺町から御坊までの五・五キロは路線測量を終え、基本ルートを示して地元と調整中であると聞いております。
 この湯浅御坊道路を予定どおり供用開始するためには、建設工事に約五年近くかかるということでございます。逆算をいたしますと、遅くともこの元年中に用地のめどをつけておかなければならない計算になります。用地買収に入った湯浅バイパス六・九キロに地権者が三百名以上もいると言われておりますが、御坊までの残り十二・五キロについては、まだ用地測量が行われていない現状であります。
 県は、建設省、道路公団、それに地元自治体と一体となって必死に取り組まれていると聞いておりますが、客観的に見て、現在のスタッフでは計画どおりに用地のめどをつけることは極めて難しいと思うのであります。しかし、近畿自動車道和歌山線の松原までの供用開始が平成五年四月の見通しでありますし、せめてその二年後の平成七年春までに御坊まで有料道路を南伸させなければ大阪経済圏、国土幹線軸との接続が大幅におくれ、交通・産業基盤の整備に重点的な投資を行ったことが実を結ばなくなるおそれがあるのであります。
 そこで、現在までの用地取得の進捗状況や今後の見通しについて、土木部長の答弁を求めます。
 次に、健康・福祉の問題であります。
 懸案の一つでありました南紀療育園の建てかえ、古座保健所の新築など、巨額の事業費をつぎ込んでの取り組みに、まず知事に心から敬意を表するものであります。
 今回は、中でも老人福祉の問題、精神障害者の社会復帰の問題に絞ってお尋ねをいたします。
 本県の六十五歳以上の老齢者人口は年々着実に増加してきておりまして、六十三年度においては十五万三千人余、全県民人口のうち一四%を占めるに至っております。全国ではこの数字が一一・二%でありますから、全国の中で高齢化の進んだ県と言われているところであります。
 県の老人福祉施策の中で、例えば老人施設整備率が昨年四月現在で一・三%と近畿府県で最高と聞いておりますし、元年度予算においても、四カ所に特別養護老人施設が建設されることになっております。しかし、老人福祉施策の現在の潮流を見てみますと、入所用の施設整備から、いわゆる在宅福祉施設の充実にも力を入れるものになってきておりますが、本県におけるその分野の対応はどうなっているのか、お尋ねをしておきます。
 また、これまでの老人福祉は、どちらかと言うと、ひとり暮らしあるいは寝たきりなど、いわば弱者対策としての位置づけが大きかったとも考えるわけでありますが、人生八十年時代を迎え、お年寄りに生きがいを持っていただく施策が必要となってきていると思うのであります。
 元年度において、明るい長寿社会づくり推進機構が設立されるなど、新しい施策が織り込まれておりますが、今後の老人対策について、その基本方針をお尋ねしておきたいと思います。
 続いて、精神障害者の社会復帰の問題についてお尋ねをいたします。
 精神薄弱者等のいわゆる措置施策についてはかなり充実をしてきておりますが、施策の谷間に置かれてきた、回復途上にある精神障害者のための適切な施設がなかったというのが実情であったと思うのであります。国において精神保健法の改正を行い、六十三年度から新しい施策として、精神障害者の社会復帰施設の整備に対する補助制度が導入されました。今回の予算では、障害者のための援護寮と通所授産施設の複合施設が全国で初めて建設されることになりました。これからの精神障害施設の一つの方向を示すものとして、厚生省初め関係者が強い関心を持って注目していると聞いておりますが、今回の施策の概要及び今後の精神障害者施策についての考えを保健環境部長にお尋ねしておきたいと思います。
 最後に、教育長にお尋ねをいたします。
 まず、新学習指導要領案についてであります。
 それによりますと、二十一世紀に向け、社会の変化にみずから対応できる子供の育成を目指し、四つの基本方針が立てられております。この中には「心の教育の充実」について掲げられておりますが、この教育を推進することは国家主義的な道徳教育の復活であると、戦前の修身教育を想定した議論もあります。しかしながら、今日の社会は物質的に豊かで生活水準が向上したとはいえ、子供たちが集団で弱者をいじめたり、乗車の際、老人をはねのけてでも座席に座るといった、人を思いやる心に欠けるなど、心の貧しさが顕著になってきており、その教育の必要性が求められておるところであります。
 また、「文化と伝統の尊重と国際理解の推進」についても重要な柱となっておりますが、近年、多くの海外旅行をする人々が外国の各地で翻っているそれぞれの国の旗に感動したり、オリンピックなどの国際大会における我が国の旗の掲揚や国歌の演奏は、ひときわ国民が自国を敬愛する感情を高揚するところであります。
 こうした意味からも、新しい学習指導要領案の重要な方針である「心の教育の充実」と「国旗・国歌の取り扱い」の今後の指導について、教育長の所見をお伺いしたいと思うのであります。
 次に、リクルート問題であります。
 リクルート問題は国会で取り上げられておりますが、我が県議会でも教育委員会に対して質問せざるを得ないと思うわけであります。
 県下の高等学校三十四校のうち二十九校では、リクルート社が二年生を対象に進路指導のアンケート調査を行って、リクルート社では、このアンケートに書かれた情報をもとに進路情報誌を生徒に送っていたというのであります。つまり、二十九の高等学校では、結果としてリクルート社に協力をしていたということになるわけであります。
 最近、リクルート問題が大きく取り上げられるようになりまして、文部省も慌ててといいますか、こうしたアンケート調査について見直すようにとの文書が届いていると聞いておりますが、教育委員会では県下の高等学校に対してどのような指導をなされたのか、お尋ねをいたします。
 また、県内の高等学校に進路情報を提供している企業はほかにもあると聞いておりますが、その中でリクルート社の情報誌は圧倒的な情報量を誇り、信頼性が高いとも言われており、各高等学校での生徒の進路指導に当たって、生徒の希望や適性に合った進路先を提供するために、このリクルート社の情報誌をすべて排除することもできないのではないかとも考えます。この点について、教育長のお考えをお聞かせください。
 以上で、私の質問をすべて終わります。よほどのことがない限り再質問はしない予定でありますので、ひとつ明快な答弁を期待いたします。御清聴を感謝申し上げます。ありがとうございました。
○議長(西本長浩君) ただいまの鈴木俊男君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 鈴木議員にお答え申し上げます。
 まず第一点の問題、消費税を含む税制改革についての基本的な考え方でございます。
 お話ございましたように、消費税の問題につきましては、従来から国政上の課題として論議されてきたわけでございますが、基本的には、現行制度においては所得税、法人税という直接税に偏重していることから国民の重税感、不公平感が募っておりますし、また国際経済環境の中で企業活動をなお一層活発にして雇用を拡大するとともに高福祉社会を安定的に維持するため、税制改革が重要であると理解しておるわけでございます。
 その税制改革の一環として、所得、消費、資産における負担のバランスの問題、また現行間接税の問題等から消費税が提案され、種々議論された結果、昨年末に成立したと、私たちは理解しておるわけでございます。
 知事といたしまして、地方公共団体の財政の問題、県民生活の問題、また県内中小企業の経済活動を脅かすようなことにならないかという点に最大限の留意を払ってきたところでございまして、今般提案させていただいている当初予算編成に当たっても、本県の財政に支障が生じていないことを確認するとともに、便乗値上げの特別監視体制を整え、さらには円滑な転嫁が行われることなどを目的とした中小企業に対する新税制普及を推進する所存でございます。
 次に、公営住宅の家賃を含む公共料金に消費税の転嫁を行った趣旨についてでございます。
 消費税の制度趣旨にかんがみ、課税対象となっている公営住宅家賃を含む使用料等に消費税分を上乗せし、最終の消費者である使用者や受益者の皆さんに御負担をお願いしたところでございますけれども、その際、特に考慮した実質的なポイントは次のとおりでございます。
 その第一点といたしまして、受益者負担の問題でございます。
 すなわち、県は、それ自体、事業者として、例えば公営住宅事業を行う際に、そのための経費支出、歳出の負担増として消費税を負担いたしますが、これを公営住宅入居者等受益者の皆さんに負担していただかないということになりますと、その分が一般財源、つまり県民全体で肩がわり負担する形になります。
 国におきましても、法の性質上、転嫁を指導しているところでもありますので、本県としては、その消費税を一般財源に食い込むことができないと考え、このような取り扱いをいたした次第でございます。その際、公営住宅入居者の皆さんに負担いただいた額につきましては、あくまでもこれは公営住宅事業自体に充てるべきだという考え方から、公営住宅修繕費の増額を行ったところでございます。
 次に、県内の中小企業等の事業における転嫁問題でございます。
 県といたしましては、県内の中小企業等の経営を守る見地から、先ほど申し上げたような所要の施策を講じておりますけれども、経費節減の名のもとに実質的な転嫁ができないということがないように特に配慮する必要があると考えているところでございます。
 以上のような点から、住宅入居者等の受益者の皆さんに消費税の負担をお願いせざるを得ないと決断したものでございます。御理解、御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。
 次に、本年度の予算編成についての基本的な考え方でございます。
 ただいま鈴木議員から御指摘のように、国土幹線軸への接続を間近に控えた絶好のチャンスの時代にあって、平成を迎えての基本的な考え方はどうかということでございます。
 まず第一点には、交通網や産業基盤の整備のために、投資的事業に重点的に財源を配分いたした次第でございます。特に、将来の和歌山の発展にとって意義の深い新白浜空港の建設やマリーナシティ等のビッグプロジェクトの本格的な事業化を図っております。
 第二の点は、和歌山県の産業構造の改善、高度化を促進する観点から、リゾート産業の振興、企業立地促進、輸入自由化の影響を受ける農業の構造改善を図るため、新規事業を含め、積極的な施策を講じておるところでございます。さらには、健康・福祉、教育・文化の面においても、すばらしいふるさと、そして新しい「ふるさと和歌山」を実現するため、積極的で、きめの細かい施策を展開いたしております。
 このような積極的な予算を編成するに当たりまして、税収の伸び悩みの問題がございます。また、一部改善したとはいえ、国庫補助負担率の引き下げが継続されるなど、財源面でも困難な事情があるわけでございます。なお一層の行政改革推進に加え、ふるさとづくり特別対策、また皆さんに大変御努力いただいた半島振興法においても半島振興道路の財源のついた起債を活用するなど、財政面の工夫を行ったところでございます。
 次に、関西国際空港の全体構想の推進でございます。
 御指摘のように、現在の状況は、大阪国際空港の問題、また神戸沖空港の問題など、関西経済界初め各方面で種々な考え方が出ておりまして、非常に重要な、また厳しい現段階であると認識しておるわけでございます。
 航空審議会の答申で位置づけられた全体構想の推進については、関係府県、関西経済界全体の総意に基づいてなお一層推進しなければならないということで今回も予算計上させていただいておりますし、また御指摘いただいたとおりでございます。そのためには、関西全体のエネルギーを結集してまいらなければなりません。関西だけではなしに、静岡、愛知等においても国際空港が問題に上がっております。また、羽田空港の拡張問題もあるわけでございます。そうした重要な時期でございますので、今後とも県議会初め関係の皆さんの総意を結集していただくとともに、私も努力させていただきたいと思っております。
 また、国内便につきましても、当然、大阪国際空港の問題との関連もありますので、なお一層積極的に努力してまいる所存でございます。
 次に、老人対策の基本的な考え方はどうかということでございます。
 お話ございましたように、和歌山県の老人の数がふえつつございますし、それらについて諸施策を進めておるわけでございますけれども、過日実施した調査においても、県内の高齢者の八割が、自分が健康であるということを認識しておるという実情でございます。
 こうした方々の知識や経験を地域社会に今後生かし、生きがいのある長寿社会を築いていくことが極めて重要なことだと思います。そうした意味において、このたびも全国に先駆けて、明るい長寿社会づくり推進機構というのを提案させていただいておるわけでございます。
 また、高齢化の進行に伴い、介護が必要となるお年寄りが増加することも事実でございます。こうした方々に対し、行政的な援助すなわち在宅福祉等をなお一層積極的に進めるべきじゃないかということには同感でございまして、今後とも在宅福祉についてなお一層の努力をしてまいる所存でございます。
 残りについては、部長から答弁させていただきます。
○議長(西本長浩君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 消費税に伴う問題でございます。
 低所得者に対して公営住宅に消費税を上乗せすることにより、住居者の能力負担に問題はないのかという問題でございます。
 今回の消費税導入に伴う公営住宅の家賃に、その消費税の円滑かつ適正な転嫁がなされる必要があると考えております。しかしながら、公営住宅は低額所得者に低廉な家賃で供給するものであることから、負担能力を超える者については家賃の減免、徴収猶予などの措置を講ずることの検討も必要であり、本県においては、家賃負担能力を超える入居者の方については和歌山県営住宅管理条例の規定に準じ、個別に検討してまいることとしております。
 次に、湯浅御坊道路の用地取得の進捗状況及びその達成の見込みについてお答えいたします。
 本年度の本路線の用地費二十八億一千万円に対し、現在、その進捗率は四一%でございます。残りにつきましては、用地関係者と鋭意交渉を進めているところでございます。残り少ない日数でございますが、所期の目的を達成するために、なお一層の努力をしてまいる所存でございます。
 さらに、平成元年度には新たに現地体制を強化充実し、地元御坊市、川辺町と一体となって用地取得に最大限の努力をしてまいる所存でございます。
 また、全線十九・四キロの用地買収の概成の見込みは平成二年秋を目途としておりますが、建設省においては、一定の用地買収の完了した区間について順次工事を実施することとしており、平成六年度の供用に向け、国、県、地元市町が一体となって取り組んでまいります。
○議長(西本長浩君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) 今回の税制改革は総額で差し引き二兆六千億の減税となっておるわけでございますが、この改革が本県の平成元年度予算にどのような影響があるのかという御質問でございます。
 まず歳入の面で、料理飲食等消費税、娯楽施設利用税等の既存間接税の改組による減収が約三十五億円見込まれているところでございます。これは、消費税の一部として地方団体に譲与される消費譲与税約四十億円により、完全に補てんされる見込みでございます。また、今回の税制改革の一方の柱である個人県民税の減税による減収は、約十五億円程度と見込んでいるところでございます。
 次に歳出の面では、消費税が導入されることに伴い、一般会計として負担すべき消費税相当額が約三十四億円、一般財源ベースで十七億円となる見込みでございます。
 これらの歳入の減、歳出の増を補てんする財源につきましては、県税の自然増収、地方交付税の伸び、国庫支出金等により完全に措置されたところでございまして、平成元年度予算編成において税制改革による支障は生じていないものと考えているわけでございます。
 次に、本県の財政構造の健全化をどう進めるかという問題でございます。
 本県の財政構造について平成元年度予算で見ますと、県税の伸びが地方財政計画を大きく下回っておりまして、その結果、地方交付税等に依存せざるを得ないこと、また退職手当の一時的な減少により低下したとはいえ、人件費の割合は全国に比べて依然として高水準にあることなど、ただいま御指摘のとおりでございます。
 県の地方財政の運営に当たりましては、自主財源の涵養が何よりも重要でございます。中でも、県税の大宗を占める法人関係税に期待するところが大きく、このため、社会資本の整備を一層図るとともに、企業立地をより促進することによって本県の産業構造を高度化し、その改善を図ることが緊急の課題でございます。
 このため、今回の予算編成においても、特に重点を置いて取り組んだところでございますが、さらに足腰の強い税構造の構築に努める必要がございます。また同時に、人件費を初めとする経常的経費の抑制はもとより、不要不急の事務事業については極力見直しを図るなど、行財政改革に積極的に取り組み、より一層効率的な財政運営が図れるよう努力してまいりたいと考えております。
○議長(西本長浩君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) 二点の御質問にお答え申し上げます。
 まず第一点は消費税に関連して、物価の監視等の面での対応についてでございます。
 消費税の導入に伴う県民生活への影響、とりわけ生活関連物資についての転嫁に関して便乗値上げを監視するため、物価モニターの増員及び調査の品目や回数の増加によって調査・監視体制を充実いたします。あわせて、消費者の相談や問い合わせに対応するとともに、その意見や情報等を国に報告し、施策に反映できるよう対応してまいりたいと考えてございます。
 第二点は、コスモパーク加太計画及び加太岬スカイライン構想についてでございます。
 まず、コスモパーク加太計画についてでございますが、加太の持つすばらしい自然環境、さらには関西国際空港に近い立地条件を生かした、議員お話しのような研究開発型施設、リゾート施設、良好な住宅を配置した複合的な市街地を形成し、二十一世紀に向けて国際化、情報化等に対応できる新しい町づくりを行いたいと考えてございます。
 この計画につきまして、現在まで数カ年かけて調査検討を重ねてきたところでございますが、本年中には基本計画としてまとめたいと考え、鋭意作業を進めているところでございます。今後は、民間の開発ノーハウ、資金力を生かしながら、事業主体をできるだけ早く設立するよう努力してまいりたいと考えてございます。
 次に、加太岬スカイラインについてでございますが、関西国際空港方面へのアクセスといたしまして、本県の北西部、とりわけコスモパーク加太にとって重要なルートと考えてございます。平成元年度から、その具体化のため、大阪府と共同調査に着手することといたしてございます。今後は関係機関の協力を得ながら、できるだけ早く事業化が図られるよう努力してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 民生部長高瀬芳彦君。
 〔高瀬芳彦君、登壇〕
○民生部長(高瀬芳彦君) 在宅老人福祉施策についてお答えいたします。
 お年寄りの多くは、住みなれた地域で、家族や友人、知人とともに生活していくことを望んでございます。こうしたお年寄りの地域での生活を支援する在宅福祉施策の充実は、高齢化の進む本県にとっても重要な課題であり、新年度予算案においても、ホームケア、またナイトケア等、各種の新規メニューを盛り込むなど、きめの細かな配慮を行ったところでございます。
 一方、国におきましても、今後三年間で家庭奉仕員派遣事業、デイ・サービス事業、ショートステイ事業を緊急に整備するとともに、その初年度分として、平成元年度の政府予算案において大幅拡充のための予算が盛り込まれておるところでございます。
 本県といたしましても、国の具体的方針が示され次第、市町村とともに協議し、適切に対応してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 保健環境部長尾嵜新平君。
 〔尾嵜新平君、登壇〕
○保健環境部長(尾嵜新平君) 精神障害者の社会復帰対策についてお答えを申し上げます。
 御指摘がございました、精神障害者の社会復帰の促進を図ることを大きな目的とした精神保健法が、昨年七月一日に施行されたところでございます。
 精神障害者の社会復帰、社会参加の促進のためには家庭や地域での受け皿づくりが重要であり、とりわけ精神障害者の社会復帰を援助するための施設の整備はこの核となるべきものと位置づけをしているところでございます。
 今回、予算案に計上いたしておりますのは、回復途上にある精神障害者の方に一定期間生活の場を提供し、生活適応のための訓練及び指導を行い、自立への促進を図るための施設として定員二十名の援護寮と、相当程度の作業能力を有する精神障害者の方に必要な訓練を行い、自活への助長を図るための施設として定員二十名の通所授産施設の複合施設を全国に先駆け、市内岩橋に社会福祉法人が新設を計画いたしておるものでございます。この施設の整備に対して県として補助を行うものでございますが、県としても適切な運営について指導してまいりたいと考えております。
 また、この社会復帰施設の整備充実とあわせて、従来から実施している通院患者リハビリテーション事業、共同作業所通所訓練事業、保健所におけるデイケア事業等の精神障害者社会復帰対策の体系化を推進していくことにより、なお一層、精神障害者の福祉の増進に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 教育長高垣修三君。
 〔高垣修三君、登壇〕
○教育長(高垣修三君) まず、新しい学習指導要領案の「心の教育の充実」についてでございますが、その方針は、教育活動全体を通じて児童生徒が豊かな心を持ち、たくましく生きる人間を育成することでございます。物質的な豊かさの中で子供たちが基本的な生活習慣を身につけ、人間関係を大切にすることを教えるということは、極めて重要でございます。
 次に、次代を担う児童生徒が将来にわたって国際社会において信頼をされ、すばらしい日本人として成長するためには、自国の文化を大切にし、そして外国を正しく理解・認識し、交流を深めていくことが大切であると考えてございます。こういった意味におきまして、自国の国旗・国歌を大切にする態度を養うということは、すなわち諸外国の国旗・国歌を大切にし、尊重するということにつながるものと考えてございます。
 新しい学習指導要領案におきましては、これまでは、祝祭日などに国旗を掲揚し、国歌を斉唱させることが望ましいということでございましたけれども、このたびは「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」というふうに改めてございます。
 教育委員会といたしましては、間もなく告示をされる新しい学習指導要領案に準拠し、国旗を掲揚し、国歌を斉唱するように指導してまいりたいと考えてございます。
 次に、リクルート社の進路調査についてでございます。
 まず、二月十六日に私どもが受けた文部省初等中等教育局長名による通知文についてでございますが、これは、生徒に対する進路指導のあり方についての留意点を付したものでございます。
 その趣旨でございますが、民間企業からの進路希望調査等に協力をしないようにということ、企業から送付をされる情報資料等についての取り扱いには十分慎重に対処し、特定企業を利することのないように留意することとなっております。
 県教育委員会といたしましても、各県立学校長に去る二月二十一日付でこの趣旨の徹底を図るとともに、進路指導のあり方について改めて指導をいたしたところでございます。
 また、民間企業の発行する情報誌の取り扱い等についてでございますが、御指摘のように、進路指導の充実のためには、生徒一人一人の能力、適性等、十分な生徒理解に基づいて行うことが必要であると考えてございます。そのためには適切な情報資料を得ることが求められるところでございますので、新しい学期当初において県立学校長会等の会議を開催し、さらにこの指導の徹底を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西本長浩君) 以上で、鈴木俊男君の質問が終了いたしました。
○議長(西本長浩君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 38番貴志八郎君。
 〔貴志八郎君、登壇〕(拍手)
○貴志八郎君 私は、社会党議員団を代表する形で消費税の問題を取り上げるわけでありますが、その前に、和歌山県警察本部交通部長佐竹晋吾君の急逝を悼み、心から御冥福をお祈り申し上げます。特に、日ごろ和歌山県の交通事故死が多発することに心を痛め、その対策に腐心をされていた交通部長がこのような形で交通安全の警鐘を乱打する形となったことに、言葉がない思いでございます。
 さて、ただいま自民党議員団を代表いたしまして、鈴木俊男議員から消費税の問題について御質問がありました。拝聴しながら、なるほど弁護というものはこのような形で行うものかと聞かしていただいたわけでございますが、お話の中にありましたように、今日、リクルートの問題と消費税の問題に関しましては国民総検事、県民が検事・検察の立場に立ってこの問題を見ている、こういうことを認識するわけであります。そのような立場から、私は、厳しく質問をいたしてまいりたいと思うのであります。
 御承知のとおり、今回の消費税という大型間接税は、昭和五十四年に超党派で「今後は導入しない」という国会決議を受けた大平内閣時代の日本型一般消費税と同じものであり、租税類型としては国民的反対規模でついには廃案となった中曽根内閣の売上税と同じ非累積型の付加価値税であると、私は認識をいたしております。
 そこで、話を進めるために、まず知事に対して質問をいたします。
 一番目、知事は、大型間接税は導入しないとする国会決議、及び同内容の自民党の公約を御存じないはずはないのでありますが、今回の消費税は国会決議や公約違反と考えるかどうか。
 二番目、消費税は、納税者の意思とは無関係に所得の低い者ほど負担率が高くなるという逆進性を持っております。例えば、生活に欠かせない食料品にまで課税されることになっておりますから、年金生活者や生活保護世帯の負担が目に見えて大きくなることは自明の理であります。これによって憲法が示す税の応能負担原則が破綻をする大変な問題点であると思いますが、知事はどのように考えておるか、お聞かせを願いたいものであります。
 三番目、昨年、政府・自民党の強行採決で成立した消費税を受けて、本県の平成元年度当初予算にも消費税が盛り込まれております。これに対してただいまの知事答弁は、国民全体の中に税の不公平感がある、これを解消し、高福祉の観点からこれを導入するのもやむを得ないというふうな意味の、むしろ積極的評価の側面を受けてのお話があったようにお聞かせをいただきました。
 売上税のときに知事は、そのような立場ではなしに、計算上やむを得ないからこれを計上したのだという意味の説明がありました。今度の売上税創設は国の税制体系の根本的見直しと思う、だから国民にもっとPRし国会でも論議を尽くすべきだと、県予算に組み入れたときの説明において述べられておるのであります。
 あの答弁と今日の答弁を拝聴いたしておりますと、むしろ消費税に一歩踏み込んだ形のお答えをされておりますが、過去の経緯と照らしまして知事はこのことに対して矛盾を感じていないか、また消費税の導入によって知事の言うところの県民生活にプラスになるというふうにお考えになっておるのか、県民生活との関連で消費税導入が正しいとしてお組みになったその理由をお答えいただきたいのであります。
 四番目、知事は、今、世上を騒がせておるリクルート問題について政治家としてどのような考えをお持ちになるか、お答えをいただきたいのであります。
 また、問題の江副氏が政府税調の委員であったと聞いておるのであります。その人物が参画した間接税導入などについて知事として抵抗感をお持ちにならないか、県民の立場からお伺いをいたしておきたいと思うのであります。
 五番目、新聞報道によりますと、当初予算で公営住宅等の公共料金の四月転嫁を見送った都道府県は全国四十七のうちで二十二と、約半数であります。また、政令都市では十市に上りまして、その意味では見送り自治体が過半数に達しておるということになります。近畿では、四月よりの完全実施は和歌山県ただ一県ではなかったかと思うのであります。なぜ、近畿で本県だけが転嫁を強行するのか、その強行することの県民に対するメリットはどういうことになっておるのか、ぜひお伺いをしたいのであります。
 先ほどの知事答弁では、もしこれを入居者に転嫁しなければ県民全体の負担になるというお答えでございました。まことに事務的であります。本来、低家賃住宅というものは一つの住宅政策であります。なぜ、事務的に数千万円の処理をするために転嫁をして、低家賃住宅政策としての立場にお立ちになることができなかったのか、私はぜひお伺いをしなければならないと思うのであります。
 六番目、消費税導入について県民の世論をお確かめになったことがあるかということを聞いておきたいのであります。消費者団体、労働組合、中小企業団体、またスーパー、百貨店等の声を聞かないで実施することは県民世論に背を向けることになりはしないか、見解を承りたいのであります。
 七番目、八○年代は地方の時代であり、地方分権こそ民主主義を定着させるものと、八○年代当初に知事はこの演壇で演説をされました。しかし、今回の消費税導入で自主財源がぐっと落ち込み、その分、中央依存が高くなるわけであります。財政の中央集権化が進み、地方の時代は形骸化する方向にあるということについて、知事はどのような感慨を持ち、今度の消費税を受け入れられたのか、お答えを賜りたいと思います。
 八番目、消費税は、法形式上、納税義務者が事業者となるわけでありますが、今回の方式が帳簿式付加価値税となっているために、所得がなくとも従業員に給与を支払っているような場合は、付加価値が存在するものとして多額の新消費税を帳簿に基づいて支払うことになります。この事業者は消費者に税の転嫁ができないことが予想されますから、このような場合はその中小企業者にとっては第二法人税または第二事業税となりかねないと思いますが、そういった心配をどのように受け取っておられるか、特に中小企業対策の問題としてお答えをいただきたいのであります。
 次に、具体的な問題について関係部長にお尋ねをいたしておきます。
 一番目、今回の予算の中で消費税絡みの収支は金額でどうなっているか、数字を挙げ、その内訳を知らせていただきたい。
 また、特別会計や県が関与するところの公社会計等の関連も含め、収支についてお答えをいただきたいのであります。
 二番目、消費税徴収等の事務量はかなりの量に上ると推定をされます。特に、住宅課等は一軒一軒相手があるわけであります。そういった事務量等の費用はどのように見積もっているか。
 三番目、消費税導入見送りをすると一体どういうことになるか。国からの配分が減額されたり、ペナルティーがあるのか、ぜひその辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
 四番目、消費税導入によって消費者物価が確実に上昇する、これは、さきの鈴木議員も指摘されたとおりであります。私は、その見通しを聞きたいのであります。消費税を導入することによって、現在、横ばい状態にある本県の消費者物価指数が果たしてどのような変化を起こすであろうか、その見通しはどうなっているか、その見通しに対して県は物価対策としてどのように予算を割き、物価の上昇を抑える手だてをとっておるのかということ。ただ単に監視制度だけに頼るようなことでは心配でありますので、物価抑制の自信のほどをお伺いしておきたいと思うのであります。
 五番目、物価上昇と事務量の増加は当然人件費にはね返るものと予測されますが、当初予算ではそういった面での対応がされているかどうか。
 六番目、新消費税では三千万円以下の事業者は免税となっておりますけれども、仕入れの段階で税込み分だけ値上がりとなっているのに消費者に転嫁が難しいことになるおそれがあります。このような零細業者の救済を考えているか。
 七番目、今回の予算で見ても明らかなとおり、地方自治体である本県が、税法上の納税義務者として国の徴税権のコントロールのもとに置かれることに相なっております。さらに、国税と地方税の徴収一元化を志向している今、地方自治体の職員が現在以上に国の徴税行政の下請的地位に追いやられる心配はないか。
 以上、申し上げましたが、私は本当は、県自身が積極的に消費税を取り入れたのか、やむを得ずやったのかということの真意を聞きたいのであります。その答弁を聞いた上で、議論をかみ合わせるために再質問で内容を深めてまいりたい、このように思うわけであります。
 次に、私は中小企業の立地問題について申し上げたいと思います。
 先ほど総務部長は、自主財源を確保するためには法人税の確保と企業立地を推進しなければならんと抱負を述べられておりましたが、まことにそのとおりであろうと私も思います。
 そこで申し上げるわけでありますが、県は「企業立地のごあんない」と題する美しく行き届いたパンフを用意いたしておりまして、その中で知事は、「今後の企業立地を容易にしていただくため、思い切った優遇措置を講じ、また、県の組織を一元化した企業誘致体制を整えております」とあいさつ文を寄せております。
 私は、この体制なり方針にいささかも異論はないのであります。他府県からの企業誘致によって雇用を拡大し景気の上昇を図ることは、大変結構であります。今回、私が強く申し上げたいことは、肝心の県内企業、特に県内で再開発して立地をしてくれる中堅企業、要するに拡張のために移転して県内で大きくやり直すというふうな企業に対する施策であります。この県内の中堅企業の移転再立地に対する県の施策が、誘致企業と比較して大きなおくれをとっておるのではないかということを、まず指摘をしなければなりません。私は、過去何回か本県の工業振興政策の誤りを、そういう意味では指摘してきたことがございます。特に、臨海工業のいわゆる素材産業と呼ばれる鉄鋼、石油産業に重点を置き過ぎ、本県の産業構造が「企業城下町」と呼ばれるに至り、その上、鉄鋼、石油における景気の陰りがもろに本県経済を痛撃していることは、既に関係者の御案内のとおりであります。
 ここで申し上げる県内中堅企業は、こうした政策的誤謬の中にあって、専ら自助努力によって不景気を乗り越え、乗り越えしてきた企業戦士であると思います。このけなげな中堅企業が、いよいよ次の飛躍のために、あるいは大企業の下請工場として責任を果たすために移転し再開発をしようとするとき、県は具体的に何を援助することができることになっているのか、少なくとも県外から誘致する企業に匹敵するだけの優遇政策があるのか、お聞きをしたいのであります。税金を納め続けてきた県内のかわいい企業に対してであります。
 そこで私は、政策論議はこれから再質問で深めたいと思いますけれども、単純に質問を申し上げますから、この件については単純明確にお答えをいただきたいと思います。具体的に聞きます。
 業種が製造業、従業員が四十名、昨年の売上高の実績が十二億二千万円、うち県内売り上げはわずか二・四%の三千万円、昨年度の利益は約一億二千万円、和歌山市における納税序列は七十一位、納税額九千五百万円、工場所在地は和歌山市で移転予定地も和歌山市、そして移転に備えてあらかじめ採用する従業員が十名、新しい敷地面積二千百五十九平米、建物面積延べ二千八百九十二平米、投下資本約七億円。この工場移転拡張に対して、県内業者育成の立場から具体的に援助を協力できる制度を示していただきたいと思うのであります。
 答弁に当たっては、一番目、工場の移転計画に伴い、あらかじめ採用した十名の新規採用に対する奨励措置が行えるか、二番目、敷地購入、工場新設、機械設備購入に対する税の優遇と奨励措置があるかどうか、三番目、利子補給等の補助の有無について、具体的にお答えをいただきたいと思います。
 最後の課題として、またもや不老橋を取り上げます。
 二月十八日、不老橋のたもとで開かれました和歌浦文化の集いに参加した私は、万葉研究の第一人者である犬養孝先生の万葉ロマンの香り高い講演を拝聴いたしました。そして、二月定例会でも、どうしてももう一遍不老橋問題の再考を求めて取り上げなければならないというふうに思ったわけであります。
 以下、私は、犬養先生の話を要約してみます。
 今から千三百年前、聖武天皇のお供をして玉津島にやってきた山部赤人こそ我が国有数の歌人である。この山部赤人が残したすぐれた和歌に万葉の人々はあこがれ、競って名勝地和歌の浦を訪れ、これを題材にしたという。その不朽の名作の一つが、「若の浦に潮満ち來れば潟を無み葦邊をさして鶴鳴き渡る」。当時、「若い浦」と呼ばれていたのが、「和歌の浦」と呼ばれるようになったのである。自来、名勝地和歌の浦は、日本人の心の中に万葉のロマンとともに生き続けてきた。後世開発された地域に「新和歌の浦」と名づけたのも、さらに雑賀崎、田野方面を「奥和歌浦」と呼んでいるのも、和歌の浦と結びつかなければ景勝地と考えてもらえないという地元の知恵が働いたものである。全国四十七都道府県の中で三文字のところは、北海道、鹿児島、和歌山の三つである。中でも、「和歌山」という地名の持つ、他に類例のない奥ゆかしい響きと「和歌山」というロマンチックな呼び名こそ「和歌の浦」から引用したものであり、万葉こそこの「和歌山」の名づけの親である。そして、玉津島を基点とする景観こそが和歌の浦の原点である。この原点を破壊するなら、県名の変更をしてもらわなければならない。また、この和歌の浦は和歌山県の所有物ではない、日本の宝だ。奈良の正倉院の宝物以上の宝物だ。何人といえども、この景観を侵すことは許されない。
 ──犬養先生は、御老齢にかかわらず、格調高い講義に熱情を込めてくださったのであります。
 そこで私は、あえて問いたいのであります。
 万葉文学の第一人者犬養先生のこのお話に対して、このお考え方に対して、知事はどのように反論をされるのでしょうか、お伺いをしておきたいと思うのであります。
 さきに知事は、私は和歌山県の知事である、県民に対して責任はとれても他府県の人々に対して責任はとれない旨の発言をされましたが、私は、一県の知事は時には日本全体に対して胸を張った知事であってほしいし、時には世界に対して物を申す和歌山県の知事であってほしいと念願をいたすのであります。犬養先生の言われる「日本の宝・和歌の浦」に対する見識に、今でも知事は従来の考え方を直しになることはできないのかということをお伺いしておきたいと思うのであります。
 土木部長は、新不老橋が和歌の浦の交通渋滞をなくし和歌の浦の発展を促すとお答えになっておりますが、道路計画も明確でありません。一体、この計画路線なるものは、いつ、どこで協議をされ、審議をされ、決定をされたのか。今、その計画路線がないはずでありますが、入り口のない、出口のない現在の計画道路に車道橋をかけて何が地元発展になるのか、さっぱりわからないのであります。
 一つだけ質問をします。
 この車道橋の完成予定はいつになるか、完成直後の車の通過量は一日何台と見るか、その場合、津屋交差点の渋滞はどうなっているか。いつ計画が出されるのかもわからない、そういう入り口のない計画路線──今、計画路線がないんです。この道路に大型バスがどこから入ってくるのでありましょうか。
 〔「私語する者あり」〕
○議長(西本長浩君) 御静粛に願います。
○貴志八郎君 (続)多くの日本人から宝物の破壊だとそしられ、文化度を問われてまでも強行しなければならないほどの理由がわかりません。
 土木部長、計画課長は、失礼でございますが、他府県の方であります。後世に非難を浴びなければならないのは、知事以下、和歌山で生活する私たちであります。心してお答えをいただきたいと思います。
 以下、再質問にゆだねることにいたしまして、私の初回の質問をこれで終わります。ありがとうございました。
○議長(西本長浩君) ただいまの貴志八郎君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 貴志議員にお答え申し上げます。
 消費税についての基本的な考え方、国会決議の問題、公約違反等の問題でございます。
 いわゆる財政再建の手段として、一般消費税を導入しないという国会決議とか中曽根前総理の公約との関係等、議員御指摘の諸論点から、国政上の課題として税制調査会、国会の審議を経て議論されてきたものでございます。基本的には、将来の福祉社会を安定的に維持するために必要である税制改革の一環として、所得、消費、資産の間の負担のバランス等の見地から消費税が導入されたものと考えておるわけでございまして、鈴木議員にお答え申し上げたとおりでございます。
 先ほども言いましたけれども、私は知事として、県民生活や県内企業の経済活動、さらには地方財政に対して悪影響がないかどうかについて特に留意してきたわけでございます。予算編成に当たりましても、県財政に支障がないことを確認するとともに、便乗値上げ防止の監視体制を整え、また中小企業等に対する転嫁が円滑に行われるなど、新税制のスムーズな定着に努力してまいる所存でございます。
 話ございましたリクルートの問題については、私はまことに遺憾だと思っております。
 また、県民の世論については、常日ごろからその動向に注意しておりますけれども、今回は取り立てての調査はいたしておりません。
 それから、消費税の公共料金への転嫁でございます。
 各府県違った形でございまして、話ございましたように、公営住宅については和歌山を入れて二十七県が和歌山と同じような形をとっております。消費税については別の数になっておるわけでございますけれども、それぞれの判断で行ったわけでございます。
 本県としては、国の指導もございますし制度の趣旨ということもあって、当該事業のために県が歳出面で負担する消費税については、最終の消費者である利用者、受益者の皆さんに御負担いただく方が県民全体で肩がわり負担するよりも妥当であると考えるとともに、また消費税が中小企業等の県内経済活動に悪影響を与えないためには適正かつ円滑な転嫁が重要であるとの認識から、今回の取り扱いをさせていただいたわけでございます。その分については先ほども答弁させていただいたように、修繕料に増額をさせていただいておる次第でございます。県民全般の利益の見地から、今後とも御理解、御協力をお願いいたしたいと思います。
 また、料飲税等の一部が吸収され、その補てんのための依存財源である消費譲与税にシフトするということについては御指摘のとおりでございますけれども、他方、実質的な国と地方の財源配分については、これまで地方が五二・四%であったのが五三・一%と、実質的な配分率は向上しておるわけでございます。従来の形であると、東京都のような大きなところは集中的にやるわけでございます。
 また、転嫁がスムーズに行われなければ事業者の所得に対する三%の課税強化になるのではないかという御懸念でございますけれども、おっしゃいますように、県としてもそのような事態となることのないように中小企業等の指導を充実させるとともに、入札等、県自体が行う取引について転嫁が行われるよう運用を工夫する等、その姿勢を明らかにしているところでございます。
 次に、不老橋の件でございます。
 犬養先生の万葉、そして和歌の浦を愛する気持ち、その言葉は、和歌浦、そして和歌山県にとっても非常にありがたい言葉として、私は常に深く感謝しているところでございます。現在、訪れる人が少なくなった和歌浦を、万葉時代、あの不便な時代に多くの宮廷人が訪れたように、今後、多くの人が和歌浦を愛して訪れていただく、そして万葉の息吹を感じていただけるような整備を進めてまいりたいと考えておるわけでございます。そうした面で、犬養先生の心を心とし、和歌浦を立派なものにしたいと思っておるわけでございます。
 過日、私も、犬養先生にはお会いしておるわけでございます。私の和歌浦を愛する構想を説明もさせていただき、また先生の御意見も承っているところでございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) 消費税が導入されることに伴う歳出増については、一般会計で約三十四億円、一般財源ベースで十七億円を見込んでいるところでございます。一方、消費税の転嫁については、使用料等の改定によって約四千六百万円を見込んでいるところでございます。また、消費税導入に伴う既存間接税の減収は約三十五億円が見込まれるところでございますが、この減収については消費譲与税約四十億円により補てんされる見込みでございます。特別会計、公社会計における歳出増については、特別会計で約四億円、公社会計で約二億五千万円となる見込みでございます。
 次に、消費税徴収の事務量及び費用負担、それから国税との関係でございます。
 県の特別会計には納税義務を負うものもございまして、消費税法により一般企業等と同一の取り扱いがなされており、納税義務者としてこれに係る事務を当然負うことになりますが、通常業務の中での事務処理としているところであり、そのための増員その他の特別の措置は考えていないところでございます。
 次に、消費税の導入に伴う地方公共団体の使用料等については、自治省においても各地方公共団体に対して消費税の円滑かつ適正な転嫁を図るべきものとの指導が行われているところでございますが、御質問にございました交付金等の減額が生じるかどうかの問題については、現段階では承知していないところでございます。
 また、元年度予算において人件費にはね返るんではないかというお話でございますが、今回の当初予算における人件費については、昭和六十三年十月一日における現員現給をもとにして定期昇給、新陳代謝等を考慮の上、計上いたしたところでございます。平成元年度における物価上昇等に伴うベースアップについては、国の予算及び地方財政計画の方針に沿って本県の当初予算においても計上いたしておりませんが、職員給与については、必要に応じ人事委員会の勧告を受け、例年のような取り組みになると考えております。
○議長(西本長浩君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) 消費税に関連しての物価上昇の見通しとその対策についてお答えを申し上げます。
 先ほど鈴木議員にお答え申し上げましたとおり、消費税の導入に伴う県民生活への影響、とりわけ生活関連物資についての転嫁に関して、便乗値上げを監視するため、物価モニターの増員及び調査の品目や回数の増加を図ることといたしてございます。
 経済企画庁の試算によりますと、物価への影響については、物品税の廃止など減税との絡みもあり、消費者物価の上昇は一・二%程度と見られてございます。今後、県といたしましては、調査・監視体制を充実し、物価上昇の抑制に努力するとともに、あわせて消費者の相談業務を行い、その意見、情報等を国に報告し、施策に反映できるよう対応してまいりたいと考えてございます。
 次に、物価対策予算でございます。
 従来より実施してございます物価行政推進事業の一千七百余万円に、今回新たに物価安定特別対策事業として三百余万円を計上し、生活関連物資の調査の充実を図るための経費としてお願いいたしているところでございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 商工労働部長花岡 弘君。
 〔花岡 弘君、登壇〕
○商工労働部長(花岡 弘君) 初めに、消費税に関する零細業者の救済についての御質問でございます。
 課税売上額が三千万円以下の免税事業者でありましても、仕入れ段階で転嫁されてまいった消費税については、これを次の売却先に転嫁する必要がございます。こうした小規模事業者のために、消費税分の上乗せを申し合わせるカルテルをつくって転嫁することもできることになってございます。また、小規模事業者の事務負担等を配慮して、できるだけ簡素なものになるよう措置されてございます。
 まず第一に、お話にございましたように、年間課税売り上げが三千万円以下の事業者については免税となってございます。
 第二に、売り上げが三千万円を超えて六千万円未満の事業者については、限界控除制度により税の軽減が図られてございます。
 第三に、売り上げが五億円以下の事業者については、簡易課税制度が選択できるようになってございます。
 また、消費税に係る記帳事務等の負担を軽減し合理化を行うために、商工会、商工会議所等においてコンピューターのオンライン化による会計処理等の記帳代行業務を実施すべく、ただいま対応を進めているところでございます。
 さらにまた、下請中小企業者の消費税の転嫁に際し、下請代金の減額や買いたたきなど下請代金法に違反するおそれのある行為とか、親企業等が仕入れ価格を一方的に設定したり値引きをさせるなど独占禁止法に違反するおそれのある行為を防止するために、公正取引委員会の指導のもとに公正な転嫁について周知徹底を図っているところでございます。
 そのほか、中小企業者向けの支援措置といたしましては、低利融資制度の創設と債務保証料の引き下げが行われることになってございます。
 今後、特に小規模事業者の消費税の転嫁が円滑に行えるよう、関係機関と連携をとりながら対応してまいりたいと考えてございます。
 次に、企業立地、特に県内中堅企業に対する施策でございます。
 県の産業振興にとって地場産業の発展が大変重要でありまして、そのためにそれぞれの中小企業が今後とも発展性のある企業経営を遂行するために、一層の近代化や新しい展開に努力していただくことは大変ありがたいことと存じております。そのために県といたしましても、これまでも各種の制度を十分活用しながらその対応に努めてまいってきたところではございますが、御質問のケースについて三点の御質問がございましたので、端的にお答えを申し上げます。
 まず第一に、従業員を事前採用した場合の奨励措置でございますが、ただいま実施いたしております制度の中での企業立地の雇用奨励金については対象とはならないと考えてございます。
 また、国の制度でございますが、地域雇用開発助成金についても事前に計画書等を職業安定所に提出していただく必要がございますので、お話のケースのように提出されていない場合は支給対象にならないと考えます。
 次に、敷地の購入、工場新設、機械設備等に対する県税の優遇措置といたしましては、県外からの企業誘致だけでなく県内での企業の増設移転にも適用されますが、近畿圏整備法の都市開発区域である和歌山市において新増設される場合は、「建物等の取得価格の合計額が五億円を超える」、これは該当するわけでございますが、次の「増加する雇用者の数が五十人を超えること」が要件となってございますので、この場合、やはり該当しないことになろうかと存じます。また奨励措置については、中小企業先端機器導入等に対する資金融資、企業立地促進資金融資については、新たに五人以上新規雇用していただければ対象になるかと存じます。
 三番目の利子補給につきましては、市町村が行う用地造成に対しては利子補給を行ってございますが、企業に対しては、誘致企業であっても利子補給の制度はただいまのところございません。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 不老橋問題につきまして、順次お答え申し上げます。
 まず、新不老橋の完成予定年度は平成二年度を予定しております。
 次に、不老橋の交通量といたしましては、和歌浦廻線完成後は一日約四千台が見込まれておりますが、新不老橋完成直後のまだ道路ネットワークを形成していない状況での交通量は推計しておりません。しかし、完成直後、夏場には多数の海水浴客が利用するほか、週休二日制の定着等による余暇時間の増大等により、家族や仲間たちと都市近郊で気軽にレクリエーション等を行う需要は今後急増するものと考えられ、平成二年度に供用開始する和歌公園には一年を通じて多くの人々がこの橋を利用するものと考えられます。
 次に、津屋交差点の渋滞解消につきましては、まず市町川沿いのあしべ通りから通過交通を排除することが必要であり、そのため平成元年度より国道四十二号和歌浦口の交差点の拡張工事に着手し、新和歌浦方面から海南方面へ右折できるよう、現在、建設省と協議中です。また津屋の交差点についても、右折レーンの設置計画について関係機関と協議中でございます。
 大型バスの乗り入れについては、和歌公園内に大型バス用の駐車場を整備することにより片男波地区への大型バスの進入が可能となり、多くの団体客の利用が見込まれるものと考えております。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 38番貴志八郎君。
 〔貴志八郎君、登壇〕
○貴志八郎君 知事は、自民党の政策の誤りをまともにひっかぶったような答弁で、大変苦しい見解であったのではないかと思うのであります。
 先ほども申し上げたように、そう遠くない昭和六十二年度の当初予算に売上税関連予算が計上され、そのとき私は今回のように演壇に立って、天下の大悪税を受け入れてはならんということを訴えました。そのとき知事は、先ほど質問で申し上げたような答弁をされましたが、その直後に行われた統一の自治体の選挙で、自民党公認の候補者の中には「売上税絶対反対」と大書して事務所にスローガンを掲げられ、そして堂々当選された方もいらっしゃるわけであります。そして、その年の九月には売上税が廃案となったということで、定例本会議で本県の補正予算が上程されたわけでありますが、そのときにこの売上税の導入について政治的、道義的な反省論というものは全く聞かされておらないのであります。
 そういう意味では、今回、名前を変えた大型間接税を本年度予算に組み込んだのでありますから、経過から言いましても知事の政治姿勢が問われることになるのではないかと私は思うわけであります。特に、和歌山県知事は和歌山県民の知事でありますから、断じて中曽根さんや竹下さんのコピーであってはならないのでありまして、その独自の見解や政治哲学がなければならないはずであります。そういう意味で、今回の消費税の問題についても独自の見解というものを示されてしかるべきではないか。
 また、我々の質問に対して、各府県の動向を見きわめた上で決定するというふうなことを議場でも時々答弁されますが、近畿各府県の動向を今回は余り見きわめられておらないように思うわけであります。そういった点についての論評は特にお控えになさったのでありましょうか。
 さらに、応能負担の問題についてお答えがなかったのでありますが、そういった点についてのお考えはどうなのか。
 さらに、リクルートに関する知事の「まことに遺憾である」という答弁は私も同感でありますが、NTTの真藤会長が逮捕されるということにまで発展し、次は中曽根元総理かとささやかれるほど大事件に発展しているだけに、政治家として襟を正し、地方自治体としても厳しい取り組みと態勢が要請されておると思うのであります。昨日の新聞によりますと、関西各自治体ではNTTの指名等についてもいろいろと考えておるように報道されておりますが、それでは本県での取り扱いは一体どのようなことになっておるのか。
 先ほど教育長から、リクルートの情報提供の問題についての答弁がありました。文部省の方からの通達があったからそれを守っていきたいというふうなことでありまして、県は自主的にどうするかという姿勢が打ち出されていない。私は、リクルート問題を厳正に受けとめるなら、それを受けて県は自主的にどういう判断をし、何をするかということが示されてこそ、和歌山県の県としての姿勢がはっきりするのではないかというふうに思うわけであります。
 それから、地方の時代の問題について申し上げましたが、私も実に三十年、議員を経験させていただきましたが、前半の二十年の間に中央への陳情などに余り駆り出された記憶がございません。八○年代の地方の時代になってから、他府県もやっているから陳情しなければということで、我々は年に何回か、中央へ中央へと草木もなびく陳情に参加をいたしておるのであります。ある意味では、中央集権化がとみに進んでおる現状ではないかと思うわけであります。そして、その分、逆に市町村から県に対する陳情というものが質量ともに大変ふえておるのではないかということを心配するのであります。
 ところで、今回の消費税について県は、県下の市町村に対して相当強力に行政指導し、これが転嫁の見送り等については厳に戒めておるというふうに聞いておるのであります。県下の市町村の自主的な判断を待たないで県がこのような強力な指導をするというのには、一体どういう背景があるのか。ある町では、見送りを予定しておりましたが県の指導によってそれを取りやめ、せめてもの抵抗として百円未満は切り捨てて課税をしないことにしたというふうな話でありますが、そういう点についてのお答えをいただきたいものであります。
 また物価対策については、監視体制を強めるということで積極的な答弁がありました。予算を割いて、消費者を守るための物価対策をもっと強力に進めてもらいたいということを要望しておきます。
 さて、経済の問題についてであります。
 今お答えいただいたように、もう少し手をかしてやれば大きく伸びられるという状況にある県内の中小企業が移転して拡大、拡張するというときに、ほとんど見るべき援助措置がございません。それらの中小企業の皆さん方が納めた税金を割いて誘致企業のために金を使うのに、なぜ納税者であるそれら中小企業の人々に対する援助奨励の政策が具体化しないのか、私は極めて残念に思うわけであります。この際、県内の既存の中小企業を育成強化するための政策を打ち出してもらいたい、そういう用意があるかどうかということを商工労働部長にお尋ねをいたしたいのであります。
 時間がありませんから少し先を急ぎますが、和歌山県の場合は、企業立地について県外の企業誘致ばかり考え、県内の問題を考えなさ過ぎるのではないかということを一例として申し上げます。
 和歌山県に企業誘致された大企業から下請の相談をされたある和歌山の企業が、工場を拡張して新しい機械を入れなければならんということで工業地域に土地を求めて購入いたしました。そして、工場を建てたいからといって地元へ相談に行くわけです。そうすると、明くる日に「工場建設絶対反対」というのぼりを掲げられました。工業地域です。その人は、これではもうとても先が思いやられるということで、せっかく購入した土地を処分することにして下請関係も撤退せざるを得ない、そういうことになります。
 また一方、準工業地帯に市内の工業地帯から移転した化学工場ですが、隣にマンション建設の確認の許可がおりた。マンションができれば、その化学工場はまたしてもどこかへ移らなければならない運命になるわけであります。
 公害は許されない。当然であります。けれども、和歌山県の経済の活性化を考えるならば、こういった面での調整活動ができる県政でなければ生きた県政ではない。よそから来るものは大事にするけれども地元の企業の育成に対しては余り目を向けないとか、あるいは地元の企業が工業地域で工場をつくるのにも反対が起こってどうにもならんというふうな、そういったことに対する調整機能が働いていないというのが、今日の企業立地、県内企業の育成に対する一つの盲点ではないか。これを何とかしてもらわなければならん。私はこういうふうに考え、意見を交えながら質問いたしますので、お答えをいただきたいと思います。
 最後に、不老橋の問題であります。
 これは、「勝鬨橋は残った 海底にトンネル」ということで、東京では景観を守るために海底トンネルにすることになったという記事が報道されております。また、「シカの森残します 箕面市が決断 受水場より自然保護を」ということで決定をいたしております。
 私は、多くは申しません。終戦当時、米軍が不老館を使ったことがありますが、そのときでも付近の景観にマッチした不老館を、改築しないでそのまま使用したということであります。また、このほど日本の指折りの学者が続々来和をされております。郷土が誇る芥川賞作家・新宮の中上健次先生は、「高度成長の中で物質的豊かさが追求され、そのために大事な精神的豊かさが損なわれようとしている。特に、大切な自然や文化の破壊が進むことに心が痛む。何千年の歴史の中で自然を愛し、自然への回帰を求めた先輩たちは、美しい環境こそ穏やかな人間性回復に最高の良薬と考えていたことを忘れてならない」と書かれました。県政の中において、こうした文化人との対話の中で柔軟に不老橋問題に対応されることを強く切望いたしまして、私の質問を終わります。
○議長(西本長浩君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 貴志議員にお答え申し上げます。
 消費税の問題につきましては、知事として先ほど所見を申し述べさせていただいた次第でございます。
 ただ今回の消費税は、前のときは国会審議中でございましたけれども、法律が国会で可決され公布されているという現状でございます。
 それから応能負担の問題については、消費税並びに所得税等々、やはり一体的に考えていくべきであると考えております。
○議長(西本長浩君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) 市町村への指導の問題でございます。
 中小企業における転嫁を円滑に進めるという趣旨からも、国の指導の方針に沿って市町村への指導を行ったところでございます。
○議長(西本長浩君) 商工労働部長花岡 弘君。
 〔花岡 弘君、登壇〕
○商工労働部長(花岡 弘君) 中小企業対策でございます。
 お話のございましたように、そういった企業があるということを十分認識いたしております。今までも、資金面あるいは技術面の支援、また工場用地の仲介については、例えば野上工業団地とか印南町のしらこ協栄企業団地については県内企業に仲介、あっせんをして種々施策を講じてきたところでございます。お話のような企業にとっては、こういった県の施策にはまってこないと申しますか、言い方が変でございますが、いわばその谷間にはまったような企業があるということについても認識をいたしまして、今後そういった面について、関係の方々の意見も聞きながら検討する必要があると考えてございます。
 また、進出予定先の地元対策については、これまでも地元市町村とともに鋭意努力をしてきたところでございますが、新年度からさらにその機能を強化するため、市町村を含めた企業立地連絡協議会を設置いたしまして、そういった対応に万全を期してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 38番貴志八郎君。
○貴志八郎君 消費税の問題については、私は、あくまでもこれを許容するわけにはまいらないという立場から、これからもいろんな角度から問題を追及してまいりたいと考えております。
 それから、中小企業対策です。
 これから何とかやる、谷間にあるものを救済したいという部長の答弁であります。それは早速取り上げてもらわなければ、和歌山県全体の中小企業の中から県の経済行政に反発が来るようなことでは和歌山県の発展はあり得ない、このように強く思うわけでございます。
 なお、リクルート問題について、私はそれぞれどういう態度であるかということの答えを求めたつもりでありますけれども、まあ本論と言えば、リクルート問題について襟を正せ、これはただ単に他山の石ということだけではなしに、本当に自分の襟を正すという意味で受けとめてもらいたいということでありますから、そういうふうに受け取っていただきたい。
 以上であります。終わります。
○議長(西本長浩君) 以上で、貴志八郎君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(西本長浩君) この際、暫時休憩いたします。
 午後零時二十一分休憩
 ────────────────────
 午後一時三十五分再開
○議長(西本長浩君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○議長(西本長浩君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 43番中村 博君。
 〔中村 博君、登壇〕(拍手)
○中村 博君 二月定例県議会に当たりまして、一般質問を申し上げてまいります。
 まず最初に、消費税及びリクルート疑惑に関連した問題からお尋ねを申し上げたいと思います。
 本県におきましても、県民の意思に反し、消費税の導入に伴う種々の施策が提案されている関係から、これらに関連する情勢について、少しばかり触れておきたいと存じます。
 昨年の国会開会中にリクルート疑惑が発覚をいたし、疑惑解明がなされないまま自民党が消費税の導入を強行したことは御承知のとおりで、かかる暴挙は、疑惑解明こそが最優先の政治課題だとする国民世論を無視したばかりでなく、首相自身がリクルートの黒い株に汚染されるという、その内閣の手によって最悪の大衆課税が強行されたところに重大な問題がございます。
 為政者がみずからの襟を正さずして国民に多大の税負担を押しつけるようなことがあっては、国民は決して黙視することはありません。それがために、年が明けてわずか二カ月足らずの間に行われた北九州市議選、福岡参議補選、鹿児島県知事選、徳島市長選、大分市議選、前橋市議選におきまして、自民党にとっては予想外の厳しい審判を受ける結果となり、宮城県知事選に至っては、候補者の擁立すらできない事態に追い込まれているのであります。このような、かつてなかった自民党に対する国民の強い批判の声は、決して一過性のものではなく、相当長期にわたるものであろうと見ているところでございます。
 我が党といたしましては、かかる消費税については、国民世論に依拠しつつ、さらに世論を盛り上げ、廃止に向けて運動を進めていることを、この際、申し上げておきたいと存じます。
 地方公共団体の行政事務は、地方自治の本旨である住民の福祉増進を図ることにあろうかと存じます。したがって、行政サービスにつきましては、住民に対して過重な負担をかけないことが原則であります。
 こうした視点から申し上げますと、本県は四百八十五種類に上る行政サービスに三%の消費税を課することにしており、これが高等学校の入学金にまで及んでおるのであります。行政サービスそのものに税を課することは、まさしく地方自治の本旨に反する重大な問題であって、知事は、少なくとも県民の側に立つならば、当然、本県の行政サービスに消費税を転嫁する措置はやめるべきであります。県民の声として、そのことを強く申し上げておきます。
 ましてや、東京都を初め、近畿でも大阪府、京都府、兵庫県、奈良県など全国の二十一都府県は、消費税転嫁措置を、一部のものを含めて見送る決定がなされているのであります。県民の側からかかる事態を見ますと、何ゆえ本県は安易に消費税を転嫁するのかという強い行政不信が県民から出ることは明白でありまして、同時に、知事の政治姿勢が大きく問われることになります。
 そこで、知事にお尋ねを申し上げます。
 四月一日から、県民の皆さん方は物を買うたびに三%の消費税を払わなければなりません。また、県下で約二万三千余の法人、個人が納税義務者となり、複雑な税務事務の処理が押しつけられることになります。本県を初め、県下の市町村で年間百億円近い消費税負担が伴ってまいりますし、本県だけでも年間四千六百万円余の消費税転嫁を県民に押しつけることになります。こんな悪税はないと考えるものでありますが、知事として、実施時期の迫っている消費税そのものについていかなる認識を持たれているのか、まずお尋ねを申し上げたいと存じます。
 リクルート疑惑絡みの消費税強行後、一連の選挙結果による自民党に対する厳しい国民の審判について申し上げてまいりましたが、このことは国民世論──無論、県民も同様でありますが、消費税そのものについて過半数を超える強い反対の声があること、かつ為政者がみずからの襟を正すことなく重税を強行したことに尽きると思いますが、知事として、これらについていかなる認識を持たれているのか、お尋ねを申し上げます。
 東京都を初めとするところで消費税の転嫁措置を見送っている問題について、知事はどのように見られているのか。知事みずから、高等学校の入学金を初め、四百八十五種類に上る使用料・手数料に消費税を転嫁することを決断されたのでありますが、県民の方々にどのように説明されるのか。当然、多くの都府県にならって転嫁措置をやめるべきだと要求いたしますが、知事の意のあるところをお聞かせ願いたいと存じます。
 次に、総務部長にお尋ねを申し上げます。
 二月二十八日の新聞報道によりますと、政府の物価問題に関する関係閣僚会議で自治大臣が、地方公共団体で消費税の公共料金転嫁見送りの動きが広がっている問題について、政府見解による指導の限界から自民党に協力要請を求めたところ、その席上にいた総務会長、政調会長は答えなかったということが報道されておりましたが、こうしたことから判断いたしますならば、転嫁を見送る地方公共団体があっても法的に対処することができないのではないか。また、自治大臣が東京都の措置について、「自助努力によって合理化すればやむを得ない」とも発言された報道もあり、税という概念から考えますと、自治大臣の発言そのものが全く権威のないもので、そういう意見が出てくるところに消費税そのものに欠陥があると思料いたしておりますが、総務部長としてはどう判断されるのか、お答えを願います。
 消費税の転嫁分につきましては、国庫に納入することなく、それぞれの地方公共団体の歳入となるために、東京都のように、行政事務の合理化により、転嫁以上の節減によって使用料そのものを引き上げなくてもよいということになるのではないでしょうか。そのため、自治大臣も「やむを得ない」という発言をなさったと考えておるのでありますが、総務部長としてどのように御判断されるか。
 なお、本県の場合において、使用料や手数料の納付書、また領収書に転嫁分をどう表示するのか。県発行の印紙を使用する場合、消費税はどういうことになるのか。また、歳入予算の場合でありますが、今議会に提案されており、私も見せていただきましたところ、予算書には消費税分と使用料が区分されておりません。使用料の中にすべて予算計上されているところに、法的にも非常に疑義があるということを申し上げておきたいと思うのであります。その点について御所見を賜りたいと存じます。
 次に、リクルート疑惑問題に関連して、教育長にお尋ねをいたします。
 御承知のように、リクルートが日本の教育の最高機関である文部省の前事務次官に黒い株をあっせんしながら、同社の幹部社員五人をそれぞれ文部省の重要な機関に送り込み、自社の営利追求を図るといった前代未聞の悪事が明らかとなり、文部省までもが黒い手にかかったのかと、国民を唖然とさせたのであります。
 リクルートは何ゆえ文部省をねらったのか。情報産業として、高校生、大学生などの進路に係る情報提供などの独占化を図ったものと見受けられます。
 そこで、本県高等学校関係におけるリクルートの事業状況について調査いたしましたので、これらの概要について申し上げることといたします。
 現在のところ、高校生の進路に係る情報資料の提供を行っている会社は七社ございます。リクルートに関しましては、資料の提供校は他の六社に比べてぬきんでて多く、県下三十四校中二十九校に上っているのでございます。
 教育委員会の話によりますと、リクルートの情報資料なるものは、他社に比べ大量の情報が収集されているとのことでありますが、これらの情報資料は各校の進路指導室に送付され、生徒に手渡しされているようであります。
 市内のある高校に問い合わせましたところ、リクルートは生徒のアンケート調査まで持ち込み、学校内に段ボール箱を置き、リクルート大阪支社から社員が幾度となく学校を訪れては、その都度、生徒たちに投函させたアンケートを回収するという状況でございます。これらのことが行われていた時期は昨年の十月から十二月末にかけての間でありまして、まさにこの時期こそ、リクルート疑惑が発覚して国民の怒りが日増しに高まっていたときでもあり、前文部次官の国会での証人喚問の時期とも重なり、リクルートと文部省との癒着が表面化していた時期であったのに注目をいたしたところであります。
 このような事態の中で、黒い企業が教育現場に公然と出入りをして、清純なる高校生からプライバシーの侵害にもなりかねないアンケート調査を行うようなことは、極めて重大な問題と考えるものであります。しかも、教育委員会がこれらの事実関係についてその時点で把握できていなかったことは、まことに遺憾なことであります。
 そこで、次の諸点にわたって教育長にお尋ねを申し上げます。
 進路にかかわる正確な情報を多く得て生徒に適切に紹介するということを否定するものではありませんが、しかし、リクルートなるものが政・官・財を巻き込む一大疑獄事件の様相を呈している今日において、本県の教育を預かる責任者としてリクルートに対して厳正な措置をとることは当然のことと考えますが、県教委としてどう対処されるのか。調査されている事実関係等についても明らかにされるとともに、アンケート調査そのものは生徒たちのプライバシーの侵害にもつながりますので、これらにわたっても明確な答弁を願います。
 第二点であります。県下高等学校三十四校中二十九校までがリクルートの情報資料の提供を受けておりましたが、五校においては全く無関係であったことが明らかになっております。このことは重要な意味があるように思われます。そこで、これらの高校はどの高校であったのか。何ゆえ、リクルートとは無関係であったのか。以上の点について、具体的にお答えを願いたいと存じます。
 第三点でありますが、三月四日朝のNHKニュースで、文部省の進路指導担当職員がリクルート社員と定期的に会食を行っているということを報道いたしておりました。こうした癒着の実態から考えまして、全国高等学校進路指導協議会が開催された場合、当然、この担当職員も出席することでありましょうから、何らかの形でリクルートが有利になる取り計らいをしたものと見受けられます。本県の場合、こうした会議にはどのような方々が参加されるのか、また文部省サイドからリクルート関係の紹介等がなかったのかどうか、お答えを願いたいと存じます。
 なお、本県の場合、リクルート進出が極めて多い理由はどこにあったのか。
 以上の点におきまして、明確にお答えを願いたいと存じます。
 次に、リクルート疑惑に関連して、NTTに係る物品納入の指名登録問題で総務部長にお尋ねをいたします。
 二月二十八日の朝日新聞の夕刊によりますと、リクルート事件で東京地検に摘発されたNTTに対し、指名停止など入札排除の動きが近畿地方を中心に西日本の自治体に広がっている問題が一面トップで大きく報道されており、この中で、兵庫県、和歌山県、富山県、愛媛県などが検討中であるとのことで、本県としても何らかの処分策を検討しているようでございます。
 三月四日、御承知のとおりNTT側は収賄罪で起訴されましたし、三月六日にはNTTのドンとまで言われた真藤前会長が逮捕されるという経緯から考えまして、この際、NTTに対し、当然、本県として厳正な処分を考えていかなければならないと思いますが、どういう処分対応をするのか、明らかに願いたいと存じます。
 次に、八九年度予算案について、概括的に総務部長にお尋ねをいたします。
 予算案によりますと、新時代・投資重点型予算、二十一世紀へ向けてビッグプロジェクトの本格的な展開などとして、一見華やかに見えますが、一方におきましては、本県経済において、既存企業は景気回復の途上にあるものの、はっきり離陸を果たしたとはいまだ言えないとされ、なお県税収入においては、法人関係税収の伸びの不振によって財政運営上の重要課題とされていると、厳しい県財政の現状にも触れているのであります。
 八九年度の予算の伸び率は五・七%ということでありますが、地方財政計画では八・六%ということであり、近畿二府四県中、残念ながら本県は最下位の伸びにとどまっておりますし、県税収入の予算構成比では、八八年度で二一・二%であったのが八九年度では二〇・六%と、自主財源において減少しており、このことを深刻に受けとめているところであります。したがいまして、こうした厳しい財政の現実を直視する余り、華やかなお題目は実感の伴わないものになっているように思われてなりません。
 以上のことを申し上げまして、順次、総務部長にお尋ねをいたします。
 まず第一点であります。六十三年度までとした国庫補助負担率の引き下げ措置についてでありますが、政府は、地方六団体が要求した一兆三千八百二十億円の全面復元要求に対し、一千億円の復元を行ったにすぎません。しかも、この引き下げ措置そのものを恒久化する方向を打ち出したことは、重大な問題であると考えてございます。
 そこで、今申し上げました経緯等についてお答えいただくとともに、本県の復元要求額はどの程度であったのか。一千億円の枠内で、本県に該当する額はどの程度になったのか。また、恒久化された場合の政府としての財源措置について、どういう対応がされるのか。本県として、これらについてどう考えておられるのか。そういう点についてお答えを願いたいと存じます。
 第二点であります。県税収入は依然として厳しい状況にあるとされていますが、昨年十一月の時点で本県は県税収入の伸びが全国最低であったと申し上げました。これらの状況について、全国平均あるいは本県の状況を数字で具体的に明らかにされたいと存じます。また、八九年度以降においても全国最低の状況がかなり続くと見ておりますが、総務部長としての見通しのほどについても明らかにしていただきたいと思います。
 第三点でありますが、八九年度予算において、消費税の導入に伴い、歳出での負担分、地方税の改正に伴う平年度、次年度分の県税収入の影響について、消費譲与税の予算措置を含め、実質的にどの程度の影響を受けたことになるのか。
 第四点目であります。二十一世紀へのビッグプロジェクトの本格的展開として、新白浜空港、マリーナシティ、美術館、図書館、医大の統合移転、ふるさとづくり特別対策、半島振興対策などの事業を挙げられておりますが、これらの事業総額は、私の予測するところでは二千億円にもなるんではないかと考えてございます。当局としては、これらの事業に対する事業総額をどの程度に見込んでおられるのか、まず明らかにしていただきたいと思います。
 なお、加えて、県庁舎の建設問題が登場してきている状況を踏まえますと、ただでさえ本県財政の厳しい現実からして、財政破綻につながりかねないかと大変心配をいたしております。この点について、総務部長として、将来展望をも含め、いかなる御認識をされているのか、お答えをいただきたいと存じます。
 また、これらが事業化に入りますと、当然、多額の起債に頼ることになります。従前から、財政硬直化が進みつつあるとして、起債の抑制策がとられてきておりましたが、こうした方針に逆行することになりはしないかどうか。これらの事業の執行に当たっては年次的な計画が必要とされるが、どうか。具体的事業別に明らかにしていただきたいと存じます。
 こういうような大型の事業が山積する中で非常に心配をいたしておりますのは、県民の医療機関である医科大学の統合移転問題がおくれはしないかということであります。むしろ、これらについては、当然、十五年という概略的な計画をさらに短縮して、県民の医療機関として充足を図るということが大事だと考えます。こういう点についてどういうような御判断をされているのか。
 以上、まず概括的に八九年の予算について御質問を申し上げた次第でございます。
 第三番の問題に移ります。和歌浦の景観保全に関連して、都市計画街路等の問題につきまして、土木部長や知事にお尋ねを申し上げたいと存じます。
 都市計画街路・和歌浦廻線は、昭和二十一年に計画決定がなされ、国道四十二号津屋交差点を起点にし、片男波堤防を経て県道の大浦街道に連結することにされておりましたが、昭和四十年、片男波の防潮堤の築堤等により、この廻線は全面的に廃止され、同時に片男波堤防北側に沿い、御手洗池のところに通じる路線に見直しが行われました。その後、計画線上に都市計画公園の整備を行ったために、昭和四十八年に至り、また計画路線を途中で寸断するという重大な計画変更がなされ、その後十五年の歳月を経過する今日に至るも本県としてこの計画変更をしないまま放置している事実関係からして、計画課においては廻線としての事業実施を断念したものと考えざるを得ません。それはどういうことであるのか。そうでないとするならば、行政の怠慢、責任が大きく問われる問題だと考えます。この点にも言及して御答弁をいただきたいと存じます。
 当局の説明によりますと、不老館前から片男波に至る間の幅員が計画では十一メートルであるため、階段式護岸ができないとして幅員の見直しを考えられているようでありますが、どのような計画見直しになるのか。八の字公園整備の関係で、計画課は中断されている部分の見直しをも考えているようであるが、これらの法的手続をいつごろまでに、どのような手順を経て見直しを行われるのか。なお、これらの手続に当たり、利害関係者との関係で、都市計画法第十六条の「公聴会の開催等」の規定の適用についてはどのようになるのか。以上の点にわたり、お答えを願いたいと思います。
 階段式護岸の施行に当たりましては、御承知のように公有水面埋立法第一条第三項の適用除外指定事業ではない関係から、当然、同法による手続が必要と考えられるがどうか、お答えを願います。
 以上、申し上げてまいりましたように、都市計画街路・和歌浦廻線の工事施行までに県当局は、計画決定の見直し、利害関係者との問題、公有水面埋立法との関係など、多くの法的手続が必要であり、こうした重要な法律手続が行われないままの現状のもとで、強い世論の反対を押し切って新不老橋の建設を強行されるということはまさしく無謀であり、行政上、不当性があると考えられますが、当局の判断はいかにされるのか。法的に解明をしてお答え願います。
 土木部長は十二月県議会で、和歌浦廻線がマリーナシティに連絡する構想のあることを答弁されており、部長答弁を裏づける構想を示した図面が地方紙にも掲載されております。これらの資料は、当然、当局から出たものと受け取っていますが、あなたが答弁された構想なるものは、いつごろ、どのような経過を経て議会で答弁する運びになったのか。大事な問題でございますので、明らかにしていただきたいと存じます。
 最後に、知事にお尋ねをいたします。
 あなたは、和歌の浦の景観保全に心を痛めていただいている、万葉歌人の第一人者でもある犬養先生をわざわざ和歌山にお招きをして、とある場所でお話し合いをされた由と聞き及んでいます。その犬養先生がこのほど来和されまして、不老館で約三百人を超える方々を前にして、「景勝の地・和歌の浦は和歌山県の宝のみならず日本の宝である」と話され、参加者が改めて和歌浦の歴史的景観の重みを感じ取られたようでございますが、このような「日本の宝」とまで言われる景勝の地・和歌浦を持つ我々県民としては、大いなる誇りを持ち、子々孫々に至るまでこれを継承していかなければならない責任を痛感いたしているところでございます。
 犬養先生がおっしゃった「景勝の地・和歌の浦は日本の宝である」という言葉の意味こそは、新不老橋の建設強行により、日本の宝である歴史的景観が根本的に破壊されることになる、何としても新不老橋を強行させてはならない、こういうお考えであろうと私は推察をいたします。したがいまして、世論の高まりと同時に、こうした著名の学者が発言されている言葉そのものについて、知事としてどのように受け取られているのか。その点について、ひとつ明確にお答えをいただきたいと存じます。
 なお、和歌の浦の景観保全について心を痛めていただいている全国の多くの有識者の意見につきましては、当然、和歌山県知事として、謙虚にその御意見をお聞きする立場にあろうかと存じますが、知事の所見をお伺いいたしまして、まず第一回の質問を以上で終わります。
○議長(西本長浩君) ただいまの中村博君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 中村博議員にお答え申し上げます。
 第一点の問題、消費税についての所見いかんということでございます。
 けさほど来申し上げてまいったのでございますけれども、消費税の問題は国政上の課題として議論されてきたものでありまして、基本的には、将来の福祉社会を安定的に維持するために必要な税制改革の一環として、所得、消費、資産の間の負担のバランス等の見地から消費税の導入がされたものと考えておるわけでございます。
 知事としましては、県民生活や県内企業の経済的活動、さらには地方財政に対しての影響がないかどうかについて、特に最大限の留意を払ってまいったわけでございまして、予算編成に当たっては、県財政に支障がないことを確認するとともに、便乗値上げ防止の監視体制を整え、また中小企業等において転嫁が円滑に行われるなど、新税制がスムーズに定着するように努力してまいる所存でございます。
 公営住宅家賃を含む使用料等に係る転嫁の問題でございますけれども、当該事業のために県が負担する消費税については、制度の趣旨にのっとり、一般財源の負担ではなく、最終消費者である使用者、受益者の皆さんに御負担を願わざるを得ないと考えた次第でございます。
 次に、和歌浦の不老橋に関する問題でございます。
 新不老橋につきましては、お話ございましたように、これまで賛成とか反対等の多くの意見が寄せられてまいりました。その意見等をもとに設計・変更等を行い、現在の計画となっておるわけでございます。
 私のところへ投書もございますし、また反対の立場での有識者のの方々の中には私の知っている人もあるわけでございますけれども、そうした人と話しますと、不老橋がなくなるように思っておる方が非常に多いわけでございます。そうした方には、いろいろとお話をし、「昔からの不老橋はあるんですよ。新しい不老橋ができて、二重に橋ができるんですよ」と、こう申しておるわけでございます。
 新不老橋の建設は、いわば万葉の心を生かした和歌浦再生のスタート台でもありますので、お話ございましたように、有識者の方々の御意見を承りながら、すばらしい和歌浦をつくってまいりたいと思います。
 犬養先生の言葉については、先ほど貴志議員にもお答え申し上げましたとおり、非常にありがたいことでございまして、その心を心としてまいりたいと思います。
 私も先生と会談した際において、例えば、あの「若の浦に潮満ち來れば潟を無み」の歌にはもう一つ「沖つ島」の反歌があるわけですが、碑が一つしかないので、もう一つ碑をつくったらどうか、そしてできたならば先生にその碑の字を書いていただきたいという話もしたのでございます。
 私は、和歌浦を立派なものにしてまいりたいと存じておる次第でございます。
○議長(西本長浩君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) 消費税に関する問題でございます。
 都道府県によりましては、経費節減により値下げをした上で消費税を上乗せし、結果として料金自体は据え置くという立場をとっているところもあると聞いておりますが、基本的には、各県それぞれの判断に至ったものと考えております。
 経費節減という方法も理論的には可能かと考えますが、本県の場合、従来から経費節減に最大限努力してきており、これ以上、現時点で恒常的な経費削減を行えば行政サービスの低下を招かざるを得ない状況であるということから、この方法は実際的にはとり得なかった次第でございます。
 また実務面についても、窓口業務等の実際上の便宜から端数切り捨ての税込み価格という取り扱いとしておりますが、消費税額はそのうち百三分の三に相当する額でございまして、御指摘の歳入予算における取り扱いも同様であることを御理解いただきたいと存じます。
 いずれにせよ、今後とも経費節減についてはさらに地道な努力を重ねてまいる必要があると考えております。
 次に、NTTとの契約の問題についてでございます。
 通信回線等で、その性質上、やむを得ないものもあるわけでございます。これを除けば、当面、物品の購入はほとんど該当するものがないわけでございますが、物品購入については、当分の間、すなわち三月四日の元役員の起訴の日から三カ月間、物品競争入札への指名を回避することといたしたいと考えております。
 次に、国庫補助負担率の引き下げに伴う影響の問題でございます。
 昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきた国の補助率等につきましては、国において、改めて最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等の検討がなされまして、その結果、生活保護の補助率等については十分の七を十分の七・五に引き上げる、また老人措置費等に係る補助率については二分の一で恒久化する、公共事業に係る補助率等については、なお現行制度の暫定措置を平成二年度まで続けるという措置がとられたところでございます。
 これに伴う本県への影響額につきましては、平成元年度当初予算において、生活保護等、補助率等の引き上げに伴う復元額が約四億円、引き下げに伴う影響額については、恒久措置の経常経費で約四十八億円、暫定措置の投資的経費で約七十五億円となる見込みでございます。
 これらの財源措置といたしましては、経常的経費については、国のたばこ税の二五%を交付税の対象税目とすることによる地方交付税の増額、また暫定措置の投資的経費については、臨時財政特例債の発行等により地方財政の運営に支障が生じないよう、所要の措置が講じられたところでございます。
 次に、県税収入の見通しでございます。
 昨年十一月の時点では、全国平均の対前年度伸び率は一五・二%であり、本県の伸びは三・七%でございます。平成元年度以降の県税収入につきましては、今後の経済情勢にもよりますが、鉄鋼関連法人が若干上向いており、ある程度の伸びは期待できるものと考えているところでございます。
 次に、今回の税制改革による予算への影響でございます。
 消費税が導入されることに伴って一般会計として負担すべき歳出増は約三十四億円、一般財源ベースで十七億円となる見込みでございます。また、地方税制改正に伴う既存間接税の減収が約三十五億円見込まれるところでございますが、この減収については、消費譲与税約四十億円により完全に補てんされる見込みでございます。
 これらのほかに、住民税関係の減税による減収が、初年度で約十五億円、次年度以降は約三十億円から三十五億円程度が見込まれるところでございます。
 これらの歳入の減、歳出の増を補てんする財源につきましては、県税の自然増収、地方交付税の増収等により、地方財政計画の中で完全に措置されたところでございまして、次年度以降についても地方団体の財政運営に支障が生じないよう、国の地方財政対策の中で所要の措置が講じられるものと考えております。
 次に、ビッグプロジェクトの執行に当たっての総事業費等の問題でございます。
 現段階では、用地価格が決定していないものや実施設計が整っていないものもございまして、全体の事業費について申し上げる段階に至っていないことを御理解いただきたいと思います。
 次の、財政負担につながらないかという問題の御指摘でございます。
 これら大プロジェクトは、いずれも本県が二十一世紀に向けて飛躍するための重要施策でございますが、反面、後年度に大きな負担が生じることも事実でございます。したがいまして、これらの事業の推進に当たっては、国庫補助事業を優先的採択、またふるさとづくり特別対策や半島振興道路などのように、国の財源つきの起債の活用、あるいは第三セクター等の民間活力の活用といった点に大いに工夫を凝らし、県財政の負担ができるだけ少なくて済む方法をとるとともに、財政硬直化等、県財政の状況に留意しながら事業を進めてまいりたいと考えております。
 年次計画については、なお実施計画の整っていないものもございますが、和歌山マリーナシティについては平成五年、新白浜空港については平成六年など、それぞれ計画の具体化を図っているところでございます。
 なお、医大の統合移転につきましては、できるだけ早く移転が実現するよう計画を策定してまいりたいと考えております。
○議長(西本長浩君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 和歌浦の景観保全と計画街路について申し上げます。
 和歌浦廻線の計画を中断状態にしているではないかということでございますが、都市計画道路・和歌浦廻線は昭和二十一年に都市計画決定され、その後、第二室戸台風の災害復旧により海岸堤防を建設したため、昭和四十年、堤防の内側に変更され、四十八年には、八の字公園の整備の関係で、再度、都市計画変更がなされ、現在に至っております。
 昭和四十八年の変更の際、八の字公園から新和歌浦交差点までの間は、当時、具体的な漁港整備が明確となっていなかったことなどから、暫定的に漁港と港湾区域との境界付近で計画がとめられている状況でございます。
 現在、漁港整備計画も明確となり、また和歌浦廻線の一部が事業化されたこともあって、この区間を都市計画決定すべく、ルート調査を行っているところでございます。
 次に、不老橋より片男波に至る間の道路計画の内容でございます。
 この間の道路は、現在、幅員が約八メーター程度しかなく、拡幅する必要がございます。また、この区間は高潮堤の整備をも図っていく必要があるところでございます。
 この道路は、和歌川沿いで、和歌公園と妹背山等とを結ぶ景色のよい散策路となるため、幅広い歩道と、この区間のどこででも水に親しめる階段式護岸を設置していきたいと考えており、現在、構造等の検討を行っているところでございます。
 次に、階段護岸の区間及び中断部分の区間の計画見直しの時期、手続等でございます。
 この区間につきましては、現在ルート調査中であり、平成元年中に都市計画変更を行いたいと考えております。
 なお、手続につきましては、一般の都市計画変更の手続に従い、地元説明会、計画案の縦覧、市及び県の都市計画審議会を経て都市計画変更されることになっております。
 公聴会の開催については、県の規則で、線引きの見直しや全面的な道路網の見直し等の広域的な都市施設の変更等の場合に開催することとなっており、本件のように一路線の変更の場合には公聴会を開催する予定はありませんが、計画変更に際しては、地元説明会等により、地元住民の方々等の御意見を十分にお聞きしていきたいと考えております。
 次に、公有水面埋立法との関係でございます。
 不老橋から片男波までの階段式護岸につきましては、現在計画している区間について、新不老橋完成後の平成三年度に事業着手していきたいと考えており、この区間の具体的な形状等が決まり、事業化する段階で法的手続が必要となれば、所要の手続を行っていきたいと考えております。
 次に、法手続を残し、新不老橋を着工するのは無謀かつ不当ではないかという御質問でございます。
 和歌公園や片男波海水浴場へのアクセス道路の確保は緊急の課題であり、和歌浦廻線を一日も早く完成させるためにも、最も整備効果の高い、既に都市計画決定がされている新不老橋より事業化することが必要であるといたしたものでございます。
 都市計画道路の整備については、人家密集地内での事業であり、用地買収等、時間がかかることから、工区を分割して整備を進めることが一般的であり、緊急性の高い新不老橋を含む区間から着手することとし、既に建設大臣より事業認可を得たところでございます。
 次に、和歌浦廻線とマリーナシティを連絡する構想は、いつ、どのような経緯で議会答弁の運びになったかということでございます。
 和歌浦廻線とマリーナシティを連絡する道路の構想につきましては、現在、具体的な計画はなく、和歌浦湾全体の将来構想の中でそうした案も検討しておりますが、現時点でまとまった構想としてでき上がったものはなく、したがって、特に公表した経緯はございません。
 以上でございます。(「議会で答弁しているじゃないか」と呼ぶ者あり)そうした経過もあると答弁いたしております。
○議長(西本長浩君) 教育長高垣修三君。
 〔高垣修三君、登壇〕
○教育長(高垣修三君) リクルート社の情報資料についてお答えをいたします。
 まず、進路希望調査についてでございますが、鈴木議員にもお答えをいたしましたとおり、近年、生徒の進路の多様化に伴い、主体的な進路選択力の育成を図ることが非常に重要でございまして、適切な情報資料は欠かせないわけでございます。しかしながら、民間企業からの進路希望調査等につきましては、文部省の通達がございましたように、これらに協力をしないこと、また特定の企業を利することのないようにということで、県立学校長に対して指導の徹底を図ったところでございます。
 なお、御指摘の進路希望調査は生徒のプライバシーを侵害するおそれも考えられますので、今後、情報資料の取り扱いには慎重を期するよう指導をしてまいりたいと考えてございます。
 なお、昭和六十三年度の進路希望調査の申し込み状況についてでございますが、対応をした学校においては、各学校の進路指導部や学年会を通して各担任から調査用紙が配付をされ、生徒が自分の進路とのかかわり合いの中で、情報誌の提供を希望する者が任意に申し込みをしたということでございます。
 次に、対応しなかった五校についてでございますが、これは普通科系の三校、職業科系の二校でございます。職業科系の学校については接触がなかったということでございまして、普通科系の学校については、情報資料が多いためにその対応に苦慮したということを聞いてございます。
 最後に、全国高等学校進路指導協議会主催の会議でございますが、本県の進路指導部会の役員も、この会議に出席をいたしてございます。この主催者である協議会からのリクルート関係の紹介等はあったとの報告をいただいてございます。
 なお、本県へのリクルート社の進出が多いというお話でございますが、本県の地理的な条件等から見て、生徒が情報資料を収集するには非常に難しい面がございますので、学校が対応したものと考えてございます。
 県教育委員会といたしましては、各学校やこれら研究協議会に対して進路指導の充実を図るように指導助言を行い、教育への不信が生じないように、その徹底を期してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 43番中村 博君。
 〔中村 博君、登壇〕
○中村 博君 それでは、まず土木部長から申し上げてまいります。
 一連の答弁は全く矛盾しています。例えば、一番大事なところは、こういう計画見直しを控えて、住民に対して説明会を行い、なおかつ縦覧に供するという、そういう法的な手順をまだやっていないのに、不老橋を強行する。そんなばかなことはないんです。法的な手続について十分解明をして──この問題については不当性があるし、全く無謀なことではないか。
 マリーナシティの構想の問題であります。これ、あなたは、ここで言えないことを何で十二月県議会で答えたのですか。定かでないものを答えたんですか。あなたの答弁には一貫性がないんです。本県の土木部長ともあろう方が、こういう、将来重大な問題にかかわることを本会議で問われ、答弁に一貫性がないようなことで、我々は黙ってられません。この点についてどう考えるか。そういう点について、もう一度意のあるところを整理して、皆わかるように、大変注目している問題でありますから、はっきりしていただきたいと思います。
 教育長に、要望だけ申し上げておきます。
 非常に大事な答弁が出ました。つまり、リクルートと文部省の癒着の形態が、はしなくも今、この議場で答弁をいただいたわけです。全国の指導協議会には文部省の担当官も出席しているわけなんです。その席上で、リクルートの情報誌に関する紹介やPRがなされている。これは八月の夏季の間に行われるようでありますが、毎年繰り返されてきたわけです。それを持ち帰って、本県も同様なことがやられる。だから、他者にぬきんでて非常に広がっていく。
 この最大の問題は、文部省なんです。和歌山県教育委員会として文部省に対して、これはちゃんとしろ、何だと、これくらいのけじめをつけないと、下だけでこの問題の解決はおさまらないと、私はそう考えます。
 したがいまして、意のあるところを教育委員会でよく御論議をいただき、あなたがおっしゃったように教育の信頼をかち取るということは極めて重大でありますから、そういうそごのないようにしていただきたい、こう申し上げておきます。
 それから、知事に再度お尋ねいたします。
 消費税問題の非常に大事なことは、つまり、首相みずからがリクルートという黒い株に汚染をされて、御承知のとおり、世論を無視して強行したところに問題があるんです。だから、為政者が襟を正すことなしに重税は課せられない。あなたはどう考えるのか。これが一つです。これはお答えになっておりません。
 それと同時に、本県の転嫁の問題です。今、総務部長から答弁ありましたように、知事の答弁と基本的にかなり意味が違うんです。と言いますのは、転嫁を見送った二十一の都道府県は、基本的にそれぞれの判断に立ったものだ、法的には何も問題はない──そういう言葉は使っていませんが。私は、消費税法そのものは欠陥があるんじゃないかということを申し上げている。
 もう一つは、和歌山県は経費の節減のしようがないんだ、だから経費を節減して消費税をカバーするというような、つまり事務の改善策はとれないんだと。これは非常に言語道断だ。県民に対して冒涜する言葉だ。それは重大な問題ですよ。こんなこと、我々県議会が黙って聞いておって、ああそうですかと──この消費税問題は絶対に通りません。
 自民党の鈴木先生もけさほど御質問をされましたが、これは異例の御質問であったと思うんです。それは、先ほど申し上げたように、今、国民なり県民がどう思っているのかということ。
 知事、あなたは、消費税そのものについての影響は心配要らないとか、またみんなにわかってもらったような話ですが、とんでもない。各業界へ出ていってごらんなさい。これはどうなるんだと、みんなどれだけ心配しているか。これからの国会の審議状況によっては、この消費税は廃止される可能性だってなきにしもあらずですよ。
 そういう政治情勢を踏まえるならば、知事は、事務的なそういう答弁ではなしに、やはり政治家としてもっと県民に対して、県民の心に触れる答弁をしてもらわないとかないません。
 今度の予算を拝読いたしまして、知事はいよいよ五選態勢を固めたな、こういう実感であります。
 今、県民の政治に対する怒りがどうであるか。これは一年や二年で消せませんぞよ、こういうことを言うているんです。各県の判断に立つということであるならば、和歌山県としても当然そのように立たなきゃならん。このことは非常に矛盾しております。
 また、経費の節減のしようがないと水腹を突き出して、この消費税の転嫁を強行するということがあってはなりませんぞよ。その点、ひとつ意のあるところを言ってください。
 もう一分しかないんで、あと、置いておきます。
○議長(西本長浩君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 中村議員にお答えします。
 リクルート事件、また消費税に関連して、鹿児島の県知事選、大分の市議選、福岡の参議補選等々について触れられ、為政者は襟を正せということでございます。
 私も、ただ新聞紙上において選挙結果を見ておるだけで、詳しい事情はわかりませんけれども、新聞紙上から拝察するのに、けさほど鈴木議員から話ございましたように、リクルート事件と税金も大きな問題であるし、またミカンの自由化も大きい問題ではないかと思慮しているわけでございます。具体的問題としては、よそのことでございますから、私のわからないところでございます。
 ただ、為政者は襟を正せということは、すべての面にも言えることでございます。そうした面において襟を正すことは当然でございます。
○議長(西本長浩君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 連絡道路についてでございます。
 前回の中村議員の御質問に対して、そうした検討中の構想計画があるとお答えいたしました。これは、公表できるほどの固まったものではございません。ただ、一部地方紙でそういったことが載っているとおっしゃっていることにつきましては、検討段階において担当官がいろいろな方にそうした御意見をお伺いしたものが一部公になったのではないかと考えます。
 それから、不法ではないかということにつきましては、新不老橋の区間は既に都市計画決定されておる区間であり、建設大臣より認可も受けたものでございます。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 43番中村 博君。
○中村 博君 これは混乱してもいかんので。しかし、非常に大事な質問に対して、いずれも的確な答弁はいただいていません。総務委員会等もあるので──総務部長答弁しなかったんですが。土木部長の今の答弁、全く受け入れられません。したがって、また機会があればやりますから。
 以上で終わります。
○議長(西本長浩君) 以上で、中村博君の質問が終了いたしました。
○議長(西本長浩君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 35番和田正人君。
 〔和田正人君、登壇〕(拍手)
○和田正人君 お許しをいただき、初日の一般質問の機会を与えていただきました。とりわけ、公明党県議団の御理解にお礼を申し上げておきます。
 最初に、昨日、不慮の事故で帰らぬ人となりました佐竹交通部長に対し、県民クラブ並びに経済警察委員会の委員として、謹んで心から御冥福をお祈りいたします。
 さて、現在の私の気持ちは、「リクルート関与するほど地位もなし」──気の入らない五七五であります。また、けさほど来、御意見を拝聴しながら、「リクルート」とかけて何と解く、「庭に咲いたコスモス」と解く、その心は「大きく咲き過ぎた」、こういう気持ちでございますが、自主財源に乏しいとはいえ、消費税の公共料金への転嫁を避けられない県の実情について、実に残念に思います。
 けさほど、自民党県議団を代表して、鈴木議員の方から御発言がございました。私たちは、常日ごろ、知事与党としての県民クラブの立場をとっておりますけれども、問題に対しては是々非々の態度であります。特にこの議場では、県の行政に対し、あらゆる観点からチェックをする機能を持つべきであります。
 私ども県民クラブも、県民の心の痛みを我が痛みとして選挙を戦ってきたものであります。今、多くの皆さんが仮谷知事に求め、この県政に求めておる消費税に関する県民クラブの基本的な考え方は、今回提案された内容については問題大いにありということで、後日、同僚の松本議員がそれに触れさしていただきますので、私は、観点を変えて本論に入らせていただきたいと思います。
 十二年ぶりに東西両陣営から百六十カ国、地域代表として一万三千六百二十六人の選手、役員が参加。七百七十二人と一番多いアメリカ選手団の中には、「ママ、僕はここにいるよ」と書いた紙をテレビカメラの前に差し出す選手がいる。六百五十五人という二番目の大選手団のソ連は、七十三番目の入場。こちらの拍手も大きい。中国は百二十二番目に入場。やはり盛大な拍手を受けて行進──これは、昨年九月十七日開会されたソウルオリンピック入場式の一こまであります。
 スポーツの祭典オリンピックは、この韓国ソウルでの開催を契機に、世界の政治、経済の両面に大きな役割と影響を与えたと言えます。世界平和のためにも、またそれぞれの国が経済発展する中で韓国という国との交流を深めたということで、大きく寄与したオリンピックであったというふうにも報道されています。
 九月一日から十月二日までに外国人観光客として入国した者は二十四万一千二百九十九人を数え、その後、報道されている常設代表部の開設や貿易事務所の開設に続き、十月二十日から十月三十一日まで十二日間、ソウル市内で開催された国際貿易博覧会では五十余の国が参加をし、内外五百十一社から出品されたようであります。
 国内企業三百十三社、外国企業百九十八社。主な展示品は、機械部品六十二社、電気・電子四十二社、玩具・文具三十社、繊維製品二十一社、独立館を設けた国は十四カ国、百十社等であり、六億ドルを超す商談が成立し、社会主義国からの参加も積極的であったと報道されています。
 一方、日本では、六十年を超える「昭和」の時代が終わりました。対立の時代から敗戦の混迷期を経て、やがて「調和」から「協調」へと、日本の社会と国の役割が大きく変化した昭和の時代でありました。この間、多くの犠牲と苦しい体験を伴って、平和のとうとさとその価値を厳しく学んだのであります。
 今、「平成」の時代に移り、昭和から引き継がれた課題は何か。私は、日本の政治、経済、その他あらゆる分野で必要な、国際化への対応であると考えるのであります。
 今から二十五年前の一九六四年、昭和三十九年でありますが、東京オリンピックが開催されました。この五年前の一九五九年五月、IOCミュンヘン会議でオリンピックが東京と決定したとき、日本のいわゆる文化人という人たちがどう言って批判をし、反対したか。いわく、「オリンピックの招致は、一握りのスポーツマン屋が世間知らずでやったたわごとにすぎない」「日本はまだ被占領国の域を脱していない。一人前に背伸びする思い上がりは慎むべきである」「社会福祉国家建設には、まだまだやる仕事が山積している。しかも、国民生活は不安定である」。このような時期尚早論がマスコミの表面現象として、ある程度支配的であったと言われています。しかし、五年間の準備期間を経て東京オリンピックは、「新生日本」を世界にアピールする大会として、一都四県、三十三会場で各競技が催され、熱戦が展開されたのであります。
 九十四カ国、七千人の選手・代表団が参加したのでありますが、その受け入れ整備に、当時の投資で、大会運営費や施設整備費等の直接費用が約三百億円、道路整備や新幹線建設を中心とした間接投資が約一兆円と言われています。これら公共投資は数年前から実施され、その内容は、東海道新幹線工事、地下鉄整備、道路整備、上下水道整備、宿泊施設整備、放送・通信施設整備、私鉄の都心乗り入れ工事、清掃施設整備、中央線と環状七号線との立体交差工事、東京国際空港整備、公園整備、隅田川浄化、横浜港整備等、実に多岐にわたって投資による整備が進められ、約五年間の公共投資額と波及効果額の総額は約二兆四千八百億円と試算されているのであります。
 御参考までに、「東京オリンピックが日本経済に与えた影響」という資料をお手元に配付していますので、よろしくごらんいただきたいと思います。
 一方、この機会にと期待をした海外からの観光客は意外と少なかったようであり、日本が国際社会の一員として世界の人々から認知される時期でなかったのでしょうか。いずれにしても、東京オリンピックを契機に日本の社会は経済の成長路線を進み、多くの課題と国際的な問題を乗り越え、今日の繁栄と国際的な責任を果たすべき国として存在しているのであります。
 今、日本国内では、九州オリンピックの誘致がにわかに浮上してきているようであります。福岡を初めとして九州は、ソウルオリンピックの景気や活発なアジア交流で、ホテルや会議場、オフィスビルなど、空前の建設ラッシュを迎えているとさえ言われています。さらに九州全体の活性化手段として、経済波及効果一兆円とはじき出している、本年三月十七日から九月三日までの百七十一日間にわたって開催されるアジア太平洋博覧会──議会運営委員会がこの会場視察に行ってまいりました。いろんなパビリオンも参考までに見させていただきましたが、これに引き続き、来年の福岡国体をばねに、近い将来、九州でオリンピックの開催をと、九州各県の知事と九州連──九州・山口経済連合会の略称であります──が、それぞれ九州共同体構想の実現に向けて動き出したと言われています。
 九州連や各自治体では、欧米、韓国、中国、オーストラリアなどへ大型視察団を派遣し、そのときにオリンピック開催への理解活動をされているようであります。
 一九九二年はバルセロナ、そして一九九六年は、オリンピック開催百周年で発祥地アテネが有力視されているところから、次の二〇〇〇年か二〇〇四年を目標とした誘致運動のようであります。
 ここで知事に質問をいたしますが、この九州連の誘致運動を承知されているかどうか。私は、この機会に、近畿知事会議で仮谷知事から近畿圏でのオリンピック誘致を提唱されたいと提言するものであります。具体的な考え方を申し上げますので、御所見をいただきたいと思います。
 その一つは、一九九三年春、二十四時間開かれた関西新空港が国際空港として開港されることにより、関西の復権はもとより、今後の波及効果ははかり知れないものがあるはずであります。人、物、情報の世界的交流を初め、この関西新空港を拠点にさまざまなメリットが生み出され、二十一世紀に向けた新しい社会の構造と価値が創出されなければなりません。また一方で、各府県が第一期工事の完成と開港を記念してお祝いのイベントを開催するなど、それぞれ計画されるのであれば、私はむしろ、近畿圏全体でオリンピック誘致運動を官民が協力して展開することの方がはるかに大きな意義があるのではないかと考えるわけでありますが、いかがでしょうか。そして、その盛り上がりが、近い将来必要な二本目の滑走路を含めた第二期工事へ大きなインパクトを与えるものだと考えるからであります。
 ソウルでの競技数は二十三、公開競技三であり、種目別では、男子百五十一、女子七十二、共通種目十四の各競技であったわけですが、将来、正式種目は増加することでもあり、これら各競技の開催を近畿各府県に割り当て、近畿の広域にまたがるオリンピックということも意義ある大会となるのではないか。大阪を中心に各県それぞれに特徴を生かして受け皿を整備していくことが、二十一世紀を生きる世代に基盤整備のされた環境を申し送ることにもつながるものと考えるわけであります。
 わかりやすい例を挙げれば、ヨット競技などは奈良県では適さないわけで、競技数を各府県で分担し、近畿圏挙げて一つの目標に協力していくことこそ、東京一極主義を具体的に改善していく官民一体の作業ではないか。
 近畿圏にオリンピックを誘致するこの実現性というのは、過去の誘致合戦を参考にしても、確かに困難かもしれない。しかし、新空港開港を契機として、具体的に将来に夢を持てる、すばらしい近畿圏整備を仮谷知事の提唱で進めていただきたいのであります。
 この機会に、二十一世紀に向け、近畿各府県がばらばらの投資をする行政から、投資効果のある、それぞれの特色を生かした役割分担を明確にしていくべきではないか。競争原理がそれぞれプラスに作用するものと、結果としてそれぞれがマイナス作用する投資などは、厳しく避けるべきであります。この整理について、近畿各県が具体的なビジョンづくりの段階から十分に話し合い、役割分担が明確にできれば、おのずと特色ある県づくりが可能になると考えますが、知事並びに企画部長の御所見をいただきたい。
 早く運動を始めた九州連の皆さんに申しわけないが、新国際空港の開港という絶対的なプラス条件が近畿にはあるわけでありますから、もし誘致に成功すればすばらしいことであり、和歌山を含めた近畿圏二十一世紀の幕あけとなるのではないでしょうか。
 今、和歌山を考えるとき、下水道整備、内川の浄化、公園を含めた市街地の再開発など、都市環境の整備がおくれているのであります。今後、計画的に整備する意欲的な姿勢を示していただきたい。土木部長の答弁を求めます。
 いま一つは、ヘリコプター群舞の時代が来ているということであります。
 現在、日本の空を飛んでいるヘリコプターは約七百機であり、二、三年後には、現在千機から千二百機と言われるカナダを抜いて世界第二位のヘリコプター大国になると予想されています。
 ヘリコプター急増の理由は、基本的には円高で購入しやすくなったこともありますが、ヘリは償却期間が二年と短く、有力な節税対策として活用されていること、政府がアクショクプログラムで輸入促進を打ち出し、その目玉に航空機とヘリコプターを挙げたのを受けて、通産省が代表的な輸出企業に輸入拡大の行政指導を実施したことから、トヨタなどの企業が昭和六十二年以降購入を始め、その長所が活用され、急増してきたと言われています。
 現在売れているヘリの巡航速度は時速二百キロから三百キロ程度で新幹線より速いという高速性と、所要時間が確実に計算できること、また滑走路を必要としない、発着に縦横三十メートル程度のスペースで済むといった利点がある反面、国内事情として、ヘリポートの設置に関する規制や免許取得に膨大な金と時間を要することから、近い将来、パイロットと整備士の不足が課題とも言われています。
 一方、昭和六十年十二月、運輸省がヘリ発着場の新設に対する規制緩和を行ったことに加え、昨年度政府予算でヘリポート建設用にNTT無利子貸付制度──三割助成であります──によって四十カ所分、五十億円が計上されたことからも、ヘリポート建設に弾みがついたようであります。
 可住地面積が狭い、地価に問題が多い、高速道路も建設に時間がかかる和歌山の現状を考えるとき、近畿自動車道の紀南延伸、第二阪和国道の早期完成、京奈和高規格自動車道の早期実現など、その対応に今日まで努力されている知事並びに県当局、議連を中心とした先輩各議員に、今後とも引き続きその実現に格段の御努力をお願いすることは当然でありますが、時代の先を見越し、空の交通網実現のためヘリポート整備を進める一方、近畿圏でのオリンピック誘致の運動を強力に進めることができれば和歌山の欠点やおくれを補えるとともに、これら諸問題を実現する具体的な手段として適切な方法ではないか。
 日赤の救命救急センターが完成をしたとき、厚生常任委員会の皆さんと視察に行かせていただきました。当時、現地で私は、あれだけのものをつくりながら、その屋上にヘリポートすらないというのは、計画段階から一体どういうことを考えておられたのですかという指摘をさせていただいた記憶がございます。また建設委員会でも、これから和歌山県内で民間企業が建設をしていく大きなビルについても、その建設段階から民間の皆さんと協議をして、将来、県にとっても、民間にとっても、あらゆる角度から必要なヘリポート設置の協力をお願いできないかという話し合いを先取りしてやっておくべきではないか、こういう意見を申し上げた記憶がございます。この件についても、後ほど御答弁をいただきたいと思います。
 ちなみに、一九九一年、ユニバーシアード冬季大会が札幌で、一九九八年、冬季五輪が長野市で予定をされ、長野市の場合、直接投資三千百五十億円に対し、二倍の六千三百億円という経済波及効果を見込んで準備を進めていると言われています。
 ヘリポート関係を含めまして、知事並びに企画部長の答弁をいただきたいと思います。
 そして、指摘される県民性の問題を脱却し、視野を広げ、将来への展望に積極的に協力をしていく、官民一体となった飛躍する和歌山への大きなステップとすべきではないか。いかがでございましょうか。
 私は、簡単に事が成るとは考えていません。しかし、高齢化社会への対応とともに、社会資本の整備など、二十一世紀までに投資すべき重点課題が山積しているのであります。
 平成元年政府予算の一般会計に占めるODA(政府開発援助)予算は七千五百五十七億円であり、前年比七・八%の伸びを計上しているのであります。今日の世界の国、とりわけ開発途上国に対する援助は日本の当然の責任であり、昨年六月に設定した第四次中期目標では、五年で五百億ドルという量的目標を立てているのであります。
 本年一九八九年実績では、予定どおり行けば世界最大の援助国になると予想されています。日本からの援助は、主として東南アジア関係でございますが、中国、インドネシア、フィリピンなどに多いようであります。一九八七年の実績は、国際機関を通しての援助二十二億ドル、無償貸与十四億ドル、技術協力九億ドル、借款三十億ドル、合計七十五億ドルであります。
 私はこのODAを否定もいたしませんし、申し上げたように、日本の国の責任において、あらゆる観点から途上国に対する援助は必要であろうと思います。しかし一方では、債務国の債務に対する考え方やその国の政情不安、政治体制等によって、日本の行う開発援助がそれぞれの国の皆さんに本当にプラスになった使われ方をしているのかどうか。国会議論の中でも、余りこの種の問題は表面化していないようであります。
 日本の国が海外からの要望を受け、さきの大喪の礼に見られるように、世界のほとんどの国が、さきの天皇に対し弔意をあらわしに日本に見えられました。その後の交渉経過を経て、経済的に成長した日本に期待を込めた弔意もあったようでありますが、そのことについては余り多くを申し上げません。言いたいのは、日本の国が行っているその責任と、私たちの足元はどうかということであります。
 一方で、働き過ぎと言われながら、積み上げてきた国力と国民生活の中に豊かさの実感が伴わない現状、そしてヨーロッパ先進国の社会資本のストックを考えるとき、政治の責任と課題を意識せざるを得ないのであります。
 二十一世紀への近畿というものをどう考えるのか。県民とともに和歌山県の将来をどのように位置づけするのか。進むべき道筋は何か。仮谷知事、夢を持とうではありませんか。社会資本を整備し、足腰の強い県民生活の基盤を築こうではありませんか。
 以上申し上げた提言と質問の趣とはいささか異なりますが、「政治は道なり」という言葉があります。人々の生活に思いをいたす道であり、文字どおり、人、物、情報が通る道であります。
 道路関連予算にも努力をされていますが、具体的な問題提起として、和歌山市内とりわけ中心部から阪和高速へのインターが無理であれば、簡易なランプ形式のインターの設置を早急に検討されたいのであります。過去、華藤土木部長の時代にそういう意見を申し上げたことがございますが、全然問題にならない検討結果でございましたし、答弁も冷ややかにされた記憶がございます。
 市内への進入道路、環状的な機能を持つ道路がないため、市内の東西を横断する道路の整備がおくれていること、東部からの交通と南を結ぶ道路が整備されていないことから、できることなら森小手穂地内から県道和歌山野上線と接続するランプを設置されたいのであります。
 東には、昨年春供用された和歌山橋本線と接続が可能であり、貴志川住民を初め那賀郡の発展にも寄与するのみならず、今、企業局が持っている企業立地の促進にも、団地活用にも大きく役立つものと考えるのであります。また西には、国体道路との接続により、紀三井寺競馬場跡地の医大、毛見のマリーナシティとの関連もあって、将来必ず有効なランプとして期待するからであります。
 料金の取り扱い、インターの区間距離、財源問題など検討すべき課題があり、また道路公団との交渉も必要でありますが、ぜひ実現すべき方向で県の方針を決定いただきたい。土木部長の答弁を求めます。
 以上の提言と質問に対し、知事並びに企画、土木両部長の積極的な答弁を求め、終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(西本長浩君) ただいまの和田正人君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 和田正人議員にお答え申し上げます。
 オリンピックを誘致したらどうかと、格調高い御提言をいただいたわけでございます。
 九州地方でオリンピック開催ということでございますけれども、私は、ユニバーシアードの誘致をしておるというニュースは知っておるわけでございます。
 ただ、お話のように、オリンピック大会というものは大きな効果があると思います。和田議員のお話にございましたように、東京大会のあの成果、またソウル大会のあの成果──ソウル大会は、政治的にも、国際的にも大きな意義があったと思います。
 それだけに近畿圏へ持ってきたらどうかということですが、これは近畿圏の飛躍的発展を図れるものだと思っておりますし、大変スケールの大きい事業の御提言でございます。しかしながら、お話にもございましたようなクリアしなければならない問題がいろいろございます。そうした問題等を踏まえまして、来年は花の万博が関西で行われますし、知事会等においてこの問題を話題として考えてまいりたいと思っております。
 近畿圏は一つということで、すばるプランをやってございますが、その計画の中においてもこの問題が取り上げられたことがございます。しかし、それほどの反応がなかったわけでございますので、そうした点を踏まえて検討させていただきたいと存じます。
 また、それとともに、近畿圏の発展ということで、オリンピック問題も同様でございますけれども、各県の機能分担という問題にも触れられたのでございます。
 かつて近畿は、東京圏と二極という形で進んでおったわけでございますけれども、現在では東京一極という形になっており、そういう意味からも関西復権ということが強く叫ばれておるだけに、こうした問題も考えなければならないと思います。そのためには、お互いが機能分担してこれから発展を図っていかなければなりませんし、その近畿の機能分担の中で和歌山県の果たす役割は何かという問題もございます。
 関西国際空港を契機に、今後、臨空都市圏として大きな発展を図っていかなければならないし、また関西文化学術研究都市、関西国際空港、明石海峡大橋、紀淡トンネル等のプロジェクトと絡み合わせてまいりたいと思います。
 また、余暇時代に対する機能分担ということでは、和歌山県には大きな役割があろうかと思います。そのために、交通、情報通信の基盤整備、産業の高度化や県民生活を支える社会資本の充実を十分図ってまいりたいと存じております。
 次に、ヘリポート整備の問題でございます。
 お話のように、空の整備ということは非常に重要なことでございまして、大型空港の整備とともに小型のヘリコプターの活用ということが大きな問題となっております。
 国においてもヘリポートの整備に補助金や起債を認めてくれる段階となり、近畿圏としても、近畿全般でのヘリポートの調査検討をすべく、今取り組んでおるところでございます。また、和歌山県におきましても、ヘリポートの設置や飛行の問題について調査費を組んで調査研究を進めており、これからの交通機関の一つとして、なお一層これの発展のために努力してまいりたいと思っております。
○議長(西本長浩君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) まず第一点は、近畿圏整備の各県役割分担等についてお答えを申し上げます。
 先ほどの知事答弁にもございましたように、近年、関西復権や関西復興の強い動きがございます。近畿圏といたしましては、こうした流れを受けとめ、新近畿創生計画、いわゆるすばるプランを策定して新しい近畿の創生を図っているところでございます。それとともに、近畿ブロック知事会であるとか近畿開発促進協議会、近畿地方行政連絡会議、大阪湾知事市長会議、阪和開発連絡協議会等々の場を通じ、連携の強化に努めているところでございます。
 議員御指摘のように、それぞれの地域特性を生かす中で、ビジョンづくりの段階から役割分担を図りつつ、近畿の広域的な行政課題の解決に向かってさらに努力してまいりたいと考えてございます。
 第二点は、ヘリポートの整備と空の交通網実現についてでございます。
 ヘリポートの整備につきましては、議員のお話のとおり、国においても、整備に対する助成制度、各種規制緩和などにより、その推進が図られているところでございます。
 ただいまの知事答弁にもございましたように、こうした動きに呼応いたしまして、昭和六十二年十一月から近畿ブロック知事会の共同事業として、近畿圏におけるヘリ・コミューターネットワークのあり方、展開の可能性などについて調査研究が進められてございます。
 また、この調査と並行して、昭和六十三年度から本県独自でもヘリコプター輸送システムの導入についての調査に着手しておりまして、この中で、県内ネットワークのあり方、需要、採算性、事業運営のあり方、県としての支援方策等々、さまざまな観点から調査を進めているところでございます。
 本県におけるヘリポートの整備につきましては、こうした調査結果を踏まえ、消防、救急等の緊急活動による需要等についても考慮しながら、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(西本長浩君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) おくれている和歌山の都市環境の計画的な整備推進に対する姿勢についてでございます。
 議員御指摘のとおり、本県の下水道、都市河川対策、公園、市街地の都市環境の整備は、全国的に見てもおくれている状況にあります。特に県都和歌山市においては、関西国際空港の開港や阪和自動車道の全線開通等を控え、都市基盤の整備、県都の顔にふさわしい魅力ある中心市街地としての町づくりを行うことが極めて重要な課題であると考えております。
 そうした町づくりのマスタープランを策定するため、本年度より、学識経験者、地元関係者、建設省、県、市等の関係者から成る委員会を設け、うるおいのある街づくり調査を行っているところでございます。今後、地元の皆様方、関係機関等の御協力を得ながら、計画的な都市環境整備を積極的に推進していく所存であります。
 なお、平成元年度の都市基盤整備関係の予算につきましては、前年度対比五〇%の大幅な伸びを見込んでいるところでございます。
 次に、阪和自動車道のインターチェンジを増設する件でございます。
 国幹道のインターチェンジの増設につきましては、簡易なインターといえども、現行制度上、追加インターとして取り扱われます。現在、公団への追加インターの要望は、全国で百カ所を超えている状況にあります。こうしたインターの追加につきましては、都市部では数十億円の建設費を要し、この費用は、さきの国幹審でも、大規模なリゾート開発については企業や宅地開発等の開発者が負担するということで審議されております。
 追加インターの計画に当たっては、インターの設置による料金収入の新たな増加見込みで建設費、維持管理費の採算を検討することになり、道路公団、開発事業者の双方にとって採算が見込めることが前提になります。
 こういう観点から、森小手穂地域のインター設置につきましては、現在では非常に困難であると考えられます。しかしながら、議員御指摘のように、和歌山市域にとって環状的機能を持つ幹線道路及び放射道路の整備が非常に重要でありますので、今後、関係機関と協力しながら、その一環となる松島本渡線や湊神前線等の整備促進に努めてまいります。
○議長(西本長浩君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
35番和田正人君。
○和田正人君 知事、企画部長、土木部長、それぞれ御答弁をいただきました。答弁内容は答弁内容といたしておきますが、この近畿圏でのオリンピック誘致というのは、確かに唐突のようであり、いろんなクリアしなければならない問題を考えるとき、そう簡単にいかないだろうという意識が先立つものと思います。しかし、オリンピックの誘致が成功するか──可能なことであれば成功してほしいが、むしろそれよりも、それに向けて近畿が一体となって努力する姿勢を求めたつもりでありますし、知事もその意を受けて、これから努力をしていただけることだと思います。
 端的に、知事会議で提唱するのかどうかということまではお聞きいたしません。おくれておるこの和歌山の社会資本の整備というものを、あらゆる機会を通して何とか進めておかなければ、表現としてまことに恐縮でありますが、ポトン、ピチャン──よく御存じだと思います。これをなくしていただきたい。水洗化できない住宅が和歌山市内にどれだけあるのか。
 一方、関空を目の前にして「国際都市和歌山」ということを言いながら、生活環境は著しくおくれているのであります。言葉として、また行政の目標として、この議場を通しても、再々、答弁をされます。しかし、遅々として進まないのが和歌山の実情であります。
 土地収用の問題なり、いろいろと副知事を中心にして御努力をいただいている委員会もございます。県民は、なぜこの道が早くつかないのかという率直な疑問を持ちながら、一方で県政に期待を持っているのであります。
 いろいろ申し上げたその気持ちは、そういうものをこの時代にやらなければ──二十一世紀以降、二人に一人の高齢者を抱えた日本の実情というものは避けられないのであります。厚生年金の支給時期の問題等、いろいろ検討もされています。六十歳支給が六十五歳と、いとも簡単にそういうことがまとめられるかもしれませんが、それでは、六十五歳まで完全に働ける職場づくりをしてもらえるのかどうか。
 日本の社会はまだまだ問題が多いわけでありますし、県政の課題はたくさんあると思います。しかし、申し上げたそのような大きな発想のもとでの取り組みから、いろいろと手がけられる背景というものが生まれてくるんではないかという期待を含めて、オリンピックの誘致を提言したつもりであります。
 高速道路の問題につきましては、確かに、国幹審の現状の討議経過なり、最近の名古屋におけるインターの状況等から、財政的な問題を踏まえ、いろいろ問題点が多いがゆえに前に進まないということも予測できます。しかし、一方で考えていただきたい。現在の和歌浦の旅館街の状況はどうか。高速道路から市内におりる道がないから、全部上を通っているのであります。観光バスで来られる他府県の運転手から、和歌山市内の道路は二度と通りたくないという声すら聞かれる道路状況であります。
 近く表面化するでありましょう、名の通った、社会的に有名な和歌浦のある旅館が転売をし、そして和歌山を離れるのであります。その旅館の経営が放漫であったとか、経営者が失敗をしたということではございません。和歌浦旅館街全体の地域活性化のためにいろいろ努力はしていただいておりますが、現実の問題はそのように厳しいのであります。
 将来、紀南に延伸をし、さらに岸和田まで来年供用がされ、松原まで平成五年につながるこの近畿自動車道が、和歌山市内では十分活用できない現在のインターで果たしていいのかどうか。難しいということを超えて、体現的に、地元でどういうふうにしていったらいいのかという方法論を考えていただきたいのであります。役人の発想ではなくて、民間の人たちは何を求めているのかということを行政の中に取り入れていただきたいのであります。
 お答えはお答えとしていただいておきます。しかし、本当におくれている和歌山県の現状というものを、乾坤一てき、改善をしていく知事の政治力を期待いたします。
 本県は現実には、県税収入で見る限り、二割自治であります。地方の時代や三割自治は、はるかに遠のいたことしの県税収入の予算でありますが、地方交付税や国庫支出金に依存せざるを得ない現状から近い将来の和歌山を考えるとき、先ほどの中村博議員の御指摘にもありましたように、今進めているプロジェクトの財政負担が後年的に増加するであろうことは避けられないと思うのであります。それだけに、県勢発展のために、おくれている社会資本整備のために、近畿の中で取り残されないように、むしろ仮谷知事が近畿圏で先頭を切ってこの運動を提唱していただきたいということをあえて要望しておきたいのであります。
 大きな発想のもとに、具体的に、堅実な行政を進め、そして将来に希望の持てる基礎づくりをしていただくよう仮谷知事に要望し、再質問といたします。
 以上で終わります。
○議長(西本長浩君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で和田正人君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○議長(西本長浩君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後三時二十九分散会

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