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平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 17番岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕(拍手)
○岩田弘彦君 皆さん、おはようございます。
 ただいま議長のお許しをいただきましたので、早速一般質問に入らせていただきます。
 その前に、知事、4期目の御当選おめでとうございます。選挙期間中に県民の皆様からいろいろお話を聞いたので多かったのは、安心しているせいやと思いますが、もう勝負は決まってるよという話と、そしてもう一つは、仁坂知事に大きく期待しているんだ、この二つの意見をたくさん聞かしていただきました。改めまして、仁坂知事に信頼と期待が県民の皆さんから大きいんやなというのを感じさしていただきました。4期目、なお一層、和歌山県の改組に頑張っていただきますようよろしくお願いいたします。
 それでは、質問に入らしていただきます。
 大項目1番、企業立地を起爆剤とした人口の社会減の抑制、(1)企業立地の現状と今後の戦略的な取り組みについてお伺いいたします。
 本県では、「しごとを創る」を長期総合計画における将来に向けた重要な取り組みの一つとしております。特に企業誘致につきましては、産業構造の多様化、雇用の確保に加え、県内企業との連携による地域経済への波及効果が期待されるため、全国最高水準の奨励金制度を設け、強力に推進し、人口の社会減の抑制につなげています。
 私の地元橋本市では、UR都市機構との全国初となる共同開発事業である紀北橋本エコヒルズの整備以来、45件の進出が決定し、用地は完売状態であります。
 また、進出企業の稼働による従業員数は、本年10月時点で920人、市内582人、市外338人であります。さらに、今後の増加予定は、株式会社東研サーモテック150人、NTN株式会社500人など、2021年には1700人を上回る予定であると聞いております。特に地元県民の皆様は、企業立地戦略の成果を実感しており、今後の戦略にも大きく期待していると思います。
 そこで、改めまして、4期目を迎えられた仁坂知事に、企業立地の現状と今後の戦略的な取り組みについてお伺いいたします。
○議長(藤山将材君) ただいまの岩田弘彦君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 和歌山県の次代を担う若者の働く場を確保し、定住を促進するとともに、新たな産業の創出による地域経済の振興を目指して、知事就任以来、みずから先頭に立って企業誘致を推進してまいりました。関係市町村などと協力いたしまして、丁寧に企業進出のサポートを行った結果、これまでに約200社の企業の立地が実現し、全体で2600人以上の雇用を創出してまいりました。
 今後の企業誘致の取り組みといたしまして、まず、企業用地の確保が第一であるわけでございます。県内の工業団地は、和歌山市の雑賀崎工業団地、紀の川市の北勢田工業団地、橋本市の紀北橋本エコヒルズ、御坊市の御坊工業団地がほぼ完売状態となっておりまして、近隣府県を見ても大規模な企業用地はかなり少なくなっている状態でございます。
 現在、橋本市のあやの台北部地域において、土地所有者である南海電気鉄道株式会社、橋本市、県の3者で内陸型の大規模工業団地の開発を新たに進めているところでございますが、既に企業からの問い合わせもございまして、今後は、2020年に募集を開始いたしまして、2022年度の工事完了後すぐ引き渡せるように企業誘致を進めてまいりたいと思っております。
 続いて、これに伴って交通アクセスが大事でございますが、高速道路や府県間道路の整備に伴いまして、本県へのアクセスは格段に向上したと考えております。特に京奈和自動車道の県内全線開通により、本県は大阪府などの近隣府県だけではなくて、名古屋圏からも企業の進出が期待できるようになってると思います。
 今後も、引き続き市町村と連携して、道路整備を行っていかなきゃいけないと思います。
 また、企業や時代のニーズに対応し、地域のポテンシャルを生かすことも重要でございます。例えば、白浜町にはIT企業の立地が進んでおりまして、白浜町の二つのITオフィスが満室になり、今年度は田辺市において地域未来投資の枠組みでビジネスオフィスを整備しているところでございます。
 今後も、働き方改革を背景にワーケーションとかリモートワークが進むものと考えておりまして、若者の新しい働く場としてIT企業誘致を進めていきたいと思っておりまして、特に問題になるオフィス、これの提供の仕組み、いつまでも全部公的提供をしてるとちょっとお金がもたないというところもありますので、民間の活力もうまく利用して、この仕組みづくりをしていきたいと、そんなふうに考えております。
 また、さらに串本町においても小型ロケット射場の誘致を強力に進めておりまして、紀南地域においてもさまざまなアプローチにより、企業誘致を進めているところでございます。
 このロケットに関しましては、単に射場だけじゃなくて、常に企業の方が、かなり技術水準の高い企業の方が常駐をしてくれることになりそうでございまして、そういうところはとてもいいことだなあというふうに思っております。
 このように、県としては引き続き、市町村と連携して企業のニーズに対応した大規模な工業団地の造成やビジネスオフィスの整備を着実に進めるとともに、交通インフラの充実により格段に向上した本県の立地環境や、全国最高水準の奨励金制度などをアピールいたしまして、全力を挙げて企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 全力を挙げて取り組んでいくという答弁で、本当にありがとうございます。大きく期待しておりますので、よろしくお願いします。
 それでは、(2)あやの台北部用地の進捗と営業戦略についてに入らせていただきます。
 本県では、近畿自動車道紀勢線を初め、京阪神や中京圏との交通アクセスが飛躍的に向上する京奈和自動車道、府県間道路などの整備を行ってまいりました。これにあわせて、先を見越して、内陸型の大規模用地の開発として、私の地元橋本市では、UR都市機構との全国初となる共同開発事業であります紀北エコヒルズを整備するなど、積極的な企業誘致を進めていただいております。
 現在、紀北橋本エコヒルズに近接するあやの台北部地域において、新たな大規模工業用地の開発に着手しているところであります。
 特に、紀北橋本エコヒルズにおいては、県の企業立地課の精力的な取り組みと市企業誘致室との取り組みの相乗効果で、用地は完売状態であります。にもかかわらず、現在でも多くの問い合わせがあり、新たな大規模用地を待ちかねている、そのように聞いております。的確な戦略の積み上げで訪れた絶好のチャンスを見逃すわけにはいきません。
 あやの台北部用地の開発の進捗状況はどうなのか、また、完成を見据えた営業戦略はどのように考えているのか、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長山西毅治君。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 橋本市におけるあやの台北部用地につきましては、京奈和自動車道の開通に先駆け、平成28年2月29日、南海電気鉄道株式会社、橋本市、県の3者により第1次事業に係る細目協定を締結、事業主体である橋本市とともに関係省庁や関係機関と許認可事務に係る協議を進め、開発を進めてきたところです。
 現在は、開発に必要な環境影響評価と実施設計の最終段階にあります。来年度には、橋本市において、造成工事に係る入札を実施し、環境影響評価に係る意見を踏まえて開発工事に着手する予定です。
 あやの台北部用地は、高速道路や府県間道路の開通に伴い、大阪方面のみならず名古屋方面からのアクセスも向上したことから、企業の関西における製造拠点になり得る場所であると確信しております。
 当地への企業誘致につきましては、2022年度の工事完成を待つまでもなく予約を受け付けるなど、早い段階で販売を開始したいと考えており、金融機関や開発事業者への訪問や市場調査から企業の投資動向や各種業界の動向を的確に捉え、時宜を逸することのない誘致活動を行ってまいります。
 また、本県への進出が見込まれる地域や産業分野をターゲットに年間1000社を超える営業活動を継続するとともに、企業のニーズにきめ細かく対応した誘致活動を展開してまいります。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 チャンスを逃さないように、できるだけ早く動いていただけたらありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、(3)産業人材の確保についてであります。
 本県では、さらなる雇用を生み出し、仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む、新たな人の流れをつくり出すとともに、県内の若者がふるさとで働くことへの魅力を感じ、産業の振興が県民の経済的な安定を生むことで、若い世代は結婚や子育てに積極的になり、人口減少にも一定の歯どめがかかっている、そのような将来像を目指し、取り組んでいると思います。
 そのためには、今後、生産年齢人口が減少し、加えて本県は若者の転出が多い状況にあることから、県内産業を支える労働力の確保が課題であると考えます。
 高校生や大学生等の県内就職を促進するとともに、性別や年齢、障害の有無、国籍にかかわらず、働く意欲のある人がその能力を最大限発揮できるよう、県内企業の働き方改革や再就職支援を進め、県内産業界に求められる人材の安定的な供給を図る必要があると思います。
 企業誘致の成果もあらわれ始め、今後もさらなる進展が期待されております。今後の産業人材の確保についてどのように考えているのか、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 人口減少が進む中、県では、県内産業を支える人材を確保するため、高校生の県内就職や大学生のUIターン就職の促進、女性や高齢者、都会からのUターン希望者の再就職支援に取り組んでおります。
 まず、高校生の県内就職につきましては、高校生が県内企業を十分に知ることができるよう、5月には田辺市で、6月には和歌山市で、7月には橋本市で企業ガイダンスを開催し、就職希望の高校3年生延べ3019人と誘致企業を含め県内企業延べ213社が参加いたしました。
 次に、大学生等のUIターン就職につきましては、「UIわかやま就職ガイド」を県内出身の大学3年生及び4年生、短大1年生及び2年生に送付するとともに、県内大学につきましては、出身地にかかわらず学生に広く周知しております。その上で、就職支援協定を締結している関西の10大学と連携を強化し、企業説明会などの取り組みを進めております。
 また、結婚や出産等で離職した女性、定年退職された方、都会で働く人のUターンなどの再就職を支援する第2の就活サイクルを実施しており、昨年度は企業174社、求職者341人が参加のもと、県内3カ所で合同企業説明会を開催し、31人が就職いたしました。
 今年度も取り組みを充実させ、より多くの女性や高齢者、Uターン希望者等の再就職を支援してまいります。
 以上のように、和歌山県では、全国でも先進的な取り組みを行うとともに、和歌山の暮らしやすさやすぐれた地元企業の情報をPRしていくことで、企業の人材確保を図っているところです。
 今後、さらに企業や高校、大学への積極的な訪問による連携強化や効果的な情報提供など、県内就職に向けた取り組みを充実し、誘致企業を含め、県内企業の産業人材の確保に全力で取り組んでまいります。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 全力でということで、またよろしくお願いいたします。
 最近、こういうお話がありまして、先ほど紹介さしていただいた今度来る工場、その紀北エコヒルズにもうじき建てるようになってるんですが、NTN株式会社さんというのは500人の雇用で、企業さんも私は超一流企業さんやなと思っているんですけど、そしたら雇用条件も結構なもんなんで、最近問い合わせがあるのは、NTNさん、いつごろから募集するんやろうなあとか。私の近辺の年代の方の問い合わせが多いんです。
 何でかと理由を聞いたら、ちょうど、うちもそうですけど、息子さんが30前後。聞くと、今、仕事は大阪で橋本に住んどるんですけど、2時間近くかかるらしいんです。ということは、1日4時間かかるわけですね、往復で。4時間かかるぐらいやったら、同じような条件やったら、今の職場かわってでもやっぱり地元にあったら──そのお父さんの話ですよ──地域のこともちょっとはするやろし、地元にお金も落ちるし、2時間通うとる間に無駄遣いしてしゃあないん違うかと、そういうふうなお話で、就職の募集が始まったら教えてくださいよということあるんで、これ、いい話やなあと思って、今、私、しゃべりまくってます。そんなんおまえ、片道1時間半も2時間もと往復3時間もかかってやでと言うて、それで今どっちかいうと地域のコミュニティーとか、人とのつながりが希薄になったと言うとるやんというて。
 私、選挙のときに経験あるんです。新興住宅に行きまして、高校の同級生なんですけど、その家を訪ねて、次男坊やったんで新興住宅に建てとったんですが、「済まんけど隣もしくは向かいの人を紹介してくれへんかな」と、こう言うたら、知らないと言うんですよ。無理ないのは、まだ現役ですから、聞くと、本人も2時間ぐらいかかって通ってるんです、大阪に。そしたら、大阪へ行って帰ってきて寝るだけ。そんな状態を繰り返してるんで、それはお隣の人にも出会うてないかわからへん。
 それからいうたら、これってそういう仕事と住まいがやっぱり身近にあるという職住近接のすばらしいところ。和歌山なんか環境もいいんですから、これを前面に出していってすると、さっきの話じゃないですけど、仕事が核になって人を呼び込んできて、今まで希薄になっていた人のつき合いもするようになって、職場が近かったら時間に余裕ができるんで、教育委員会も取り組んでおるコミュニティスクールも御協力してくれる人が──時間なかったらできませんやん、通うのが精いっぱいやったら。そういうええ傾向があると思うんで、そういうとこも、前に知事がたしか数字を出して、東京へ行って仕事をするとこうなります、和歌山ですると和歌山は得ですよというやつを県政報告でよくやられてたと思うんで、あれを事あるたんびにまたいろんなとこでしゃべっていただくということも、やっぱり次の世代の子供たちが地元で頑張ろうとする気になると思うんで、それも含めて、それもまあいうたら人材確保の戦略として考えていただけたらなと思いますので、その辺は要望ということでよろしくお願いします。
 それでは、大項目2、小型ロケット射場の誘致についてに入らしていただきます。
 キヤノン電子を初めとする4社が出資するスペースワン株式会社が計画する小型ロケット射場の誘致に関しましては、昨年より本会議場においてもたびたび議論がされております。
 県当局は、これまで企業誘致がなかなか進んでこなかった紀南地域における千載一遇のチャンスであること、県内への経済波及効果が10年間で約670億円程度見込まれること、県全体の発展に大きく寄与することなどから、気を緩めることなく、可能な限り早期に当県への立地を実現するよう、地元串本町とともに積極的な誘致活動を行っており、地元先輩議員からも熱い思いをお聞きしております。
 小型衛星を活用した宇宙ビジネスは、21世紀の最先端産業の一つになるものであり、キヤノン系企業などによる新たなロケット企業の誕生は、我が国の宇宙産業を牽引する貴重な礎になるものと思います。
 さらに、その活動の中核となる発射場が串本町にできれば、和歌山県が日本の宇宙産業の一大拠点となり得るものと大きく期待しているところであります。
 また、先ほど大項目1のように、私の地元地域では地の利もありまして、企業誘致戦略の大きな恩恵を受けているのに対し、これまで企業誘致が進んでこなかった紀南地域の活性化に対し、大きな起爆剤となることを期待しております。
 今回、上程されているわかやま版PFI制度を活用した小型ロケット射場建設に対する支援関連議案について、以下3点についてお伺いします。
 (1)わかやま版PFI制度の支援についてであります。
 今回、わかやま版PFI制度の活用をするための債務負担行為が議会に上程されております。このパターンの議案というのは私は初めての経験やと思うんですが、この予算案の趣旨について詳細な説明をまず求めます。
 あわせて、既にスペースワン社からは支援申請があったと聞いておりますが、その内容についてどのように評価しているのか、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) わかやま版PFI制度は、無利子で長期の資金を貸し付ける等の方法により、企業の初期負担を軽減することで企業の本県への投資を促すために創設した制度であり、今議会に上程している32億円は、このわかやま版PFI制度による支援を活用し、スペースワン社が計画する小型ロケット射場の本県への誘致を実現しようとするためのものです。
 従来から御説明しているとおり、実際に支援を行うかどうかについては、今議会での議論も踏まえつつ、金融や法律の専門家等により構成される第三者による審査委員会の意見も聞いた上で、わかやま版PFI取扱方針として公表しているルールにのっとって判断していく方針です。
 スペースワン社に対して、わかやま版PFIによる支援の可能性について提案をしたところ、先方の反応は非常によく、和歌山に最終的に立地を決定した場合には、この支援策を活用したいということで、既に支援の申請がありました。
 この支援申請を受け、県は先日、衛星工学の第一人者や宇宙分野に明るい法律の専門家、金融の専門家など、本件にふさわしい県内外の専門家の方々を委員として迎え、早速第1回の審査委員会を開催したところです。
 その場の議論では、幾つか追加で事業者に確認を求めるべきことがあるとの指摘がありましたが、審査委員会の総意として、わかやま版PFI取扱方針で示された要件に照らし、支援を行うことが適当であるとの意見をいただいたことから、県としても支援の実行については前向きに考えています。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 ぜひとも、前向きに考えていただきたいと思っております。
 次に、(2)支援に対する返済の確実性についてであります。
 本件については、ぜひ積極的に進めていただきたいと考えており、大きく期待もいたしております。県当局が可能な限り早期に当県への立地が実現するよう、地元串本町とともに積極的な誘致活動を行っていることについても感謝しております。
 しかし、県当局をチェックする立場にある県議会の一員としましては、気になるのは返済の確実性についてであります。返済の確実性についてどのように考えているのか、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) スペースワン社からは、基本的に融資相当額の資金を預金担保とすることで返済の確実性を担保していきたいとの提案がありました。預金を担保としてもらえるのであれば、我々としては返済の確実性については十分に確認できるものと考えています。
 一方で、先方からは、例えば自社が有する土地や設備等を担保として提供するなど、預金担保以外の方法により債権保全措置を講じた場合などに、一時的にその債権保全措置の内容に応じて担保としている現預金の一部を活用することを認めるなど、多少柔軟な資金の活用を可能にしてほしいといった申し出もありました。
 この提案を認めるかどうかの判断は難しいですが、我々の目的は、本事業が成功し、その結果、県が発展していくことであること、また、審査委員会でもこの提案について大枠として異論がなかったことから、現時点ではこれを認めていきたいと考えております。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 現時点で認めていきたいと考えているということなんですが、私、これについてはいろいろありまして、確かに私たちも厳しくチェックしてするという、それは行政が主体的にやる仕事については当然私も厳しくチェックさせていただきますんで、仕事ですので。
 ただ、心配なのは、相手さんに来ていただくということなんで、ほかの都道府県よりも、やっぱり、よりこちらに来ていただくというタイプのことなんでね。例えますと、石橋をたたいて渡るというお話があると思うんです。私も経営者の端くれでございますんで、考えるときに三つパターンを考えるんです、いつも。石橋をたたいて渡る、確かにたたいて渡らないとだめなんです。ところが、石橋をたたき過ぎると渡れなくなるんですね。もう一つあるのが、それ以上たたくと石橋が潰れるんです。ということは、話が潰れるということになると思います。
 この辺のさじかげんというのがなかなか難しいとこやと思いますが、ただ、一番目的は、先ほど言わしていただいた、いかに和歌山県の今後の将来の活性化につながるかつながらないか、私は大きい判断、決断の時期やと思っておりますので、これを逃すか逃さないかで和歌山の将来は変わると思いますので、私はより柔軟な対応を期待させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 次、(3)誘致実現に向けた決意についてであります。
 企業誘致について、私の地元橋本市の事例でいいますと、先ほども言わしていただいたかわかりませんが、橋本市は、もともと住宅開発に取り組んでいましたので、住宅開発予定の山林はたくさん残っていたのですが、企業誘致に使える用地が少なくて困っておりました。
 そんな折に、仁坂知事の御英断で、住宅開発予定地の山林を企業立地用地に造成するため、UR都市機構と全国初となる共同開発事業に取り組み、投資をしていただき、紀北橋本エコヒルズが整備されました。このことが起爆剤となって、現在の45件の進出が決定し、2021年には1700人を上回る成果につながって、さらに進展しております。
 しかし、当時はやっぱり、今さら山林を造成して取り組んでも塩漬けの土地をふやすだけやないかと、この意見が多かったんです、私、市会議員やったと思いますが、このときは。ところが、仁坂知事が思い切った決断で、この全国初のことをやっていただいたおかげで、私は大きな成果を生み出してきたと思っております。
 私は、市会議員時代からこのことを目の当たりに実感しておりますので、項目の最後に、改めまして誘致実現に向けた知事のお考えと決意をお伺いいたします。
○議長(藤山将材君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 御質問の中でも触れていただきましたとおり、企業誘致について、紀北地域ではこれまで一定の成果を残してこれたのではないかと思っておりますけれども、一方で、都市部から物理的な距離が離れている紀南地域においては、道路事情がもっと悪いというのもあるんですけれども、大規模な企業誘致が進んできませんでした。
 そのような中、この小型ロケット射場の案件は、和歌山県最南端という通常であれば不利な条件が、むしろ地の利として生きるという案件でございまして、これは千載一遇のチャンスだと思っておるわけでございます。 私自身、地元の本件に対する期待の大きさも感じておりまして、ぜひ本件を実現したいと考えております。
 紀北橋本エコヒルズについては、京奈和自動車道路の開通が間近、まあ時期はともかくとしてそのうちできるということで、橋本が企業誘致を進める上で相対的に優位な土地になるということが想定されましたので、橋本はよい企業用地なんだけども、すぐに着工できないと企業の投資というのはなかなか進まないんでございます。
 そこで、前の状態であると間尺に合わないので、したがって、これ、何とかせないかんのですが、持ち主のURは実はいろんな行革のしがらみがあって、自分でこれ以上投資をすることが許されなかったわけでございます。そこで、そのURに県から委託費を出して、それですぐに立地できるような地面をつくってもらったということでございますが、あのときは和歌山県にまた不良資産をつくったらどうしようかというふうに、私自身、逡巡する気持ちもございましたが、思い切って投資をしてよかったというふうに思っております。
 こうした経験から、企業誘致を進めるに当たってはタイミングを逃さないことがとても重要だと思っております。本件について、ロケットについても、好機を逃すことがないように、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
 本件が実現すれば、射場が立地する地域のみならず、県全体の発展に大きく寄与することが期待できると考えております。議会の皆様にも、ぜひ本件について御理解いただきまして、何としても日本で初めての民間ロケット射場をこの和歌山県で実現してもらえるように、今回提案している補正予算に御賛同いただきますように、よろしくお願い申し上げます。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 知事のお考えも思いも十分わかりましたので、これ上程されとる議案でございますので、私としたらその思いも理解した上で審議に臨みたいと思っております。
 それでは、次に行かしていただきます。
 大項目3番、伝統的工芸品産業の振興についてであります。
 (1)海外への販路拡大についてであります。
 近年、伝統工芸には追い風が吹き始めていると思います。2020年東京オリンピック開催に向けて自国の文化を見直す動きが加速化しており、テレビや雑誌、行政からも伝統工芸への注目度は増しているようです。
 また、伝統工芸と映画、アニメのコラボによって、若年層からも新鮮なものとして受けとめられ、新たな顧客層も獲得しつつあるようであります。
 幾つか事例を紹介しますと、映画「シン・ゴジラ」では、作品中の日本の総理大臣が秋田県出身という設定から、執務室の背景に秋田県の工芸品が多数飾られ、それが話題になりました。
 次、大ヒット映画であります「君の名は。」、これは皆さん知ってると思うんですが、作品中の重要なアイテムとして伊賀組みひもが登場し、作品のファンが組みひも体験に多数訪れたり、さらに、多くの組みひも店で売り切れが続出。公式グッズとして販売されると注文が殺到し、最大4カ月待ちになりました。
 もう1点、日本刀をモチーフにしたゲーム「刀剣乱舞」などに影響され、若い女性を中心に日本刀ブームが起こり、若者が日本刀のイベントや展示会に殺到しました。
 また、南部鉄器の急須をカラフルにしたところ、フランスのパリで紅茶を楽しむティーポットとして人気に火がつくなど、海外から注目も増しているようであります。こういう案件が多数報告されております。
 今後、東京オリンピックの開催、本県での国民文化祭の開催、大阪での万国博覧会の開催など、ビッグイベントが連続することから、当然、日本の伝統文化が世界中から注目されることになると思います。本県の誇る伝統的工芸品産業を、付加価値高く世界に売り出す絶好のチャンスではないでしょうか。
 そこで、海外への販路開拓について、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 伝統工芸品の海外への販路拡大につきましては、本年11月の中国国際輸入博覧会に出展したのを初め、来年1月にフランス・パリで開催される世界最大級のインテリア・デザイン見本市「メゾン・エ・オブジェ」に集団出展する予定で、本県の伝統工芸品である紀州漆器の企業も複数出展することになっております。
 また、BtoBの展開として、ジェトロ和歌山貿易情報センターと連携し、本年8月と10月には貿易実務セミナーを開催したのを初め、11月にはキッチン・テーブルウエアの海外バイヤーを招聘し、商談会を実施したところであります。
 さらに、観光局と連携して海外有力メディアを招聘し、「The Japan Times」やJAL機内誌「SKYWARD」を初めとする新聞、雑誌等の各種メディアにおける露出を通じ本県の伝統工芸品の認知度向上に取り組んでおり、海外ブランディングを積極的に進めているところであります。
 議員御指摘のとおり、本県としても絶好のチャンスと捉え、ジェトロ和歌山貿易情報センターを初めとする関係機関との連携を深め、さらなる伝統工芸品産業の振興に努めてまいります。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 よろしくお願いします。
 それでは、(2)紀州へら竿研究池における桟橋の災害復旧支援についてに入らしていただきます。
 紀州へら竿は、平成25年3月に経済産業大臣の伝統的工芸品指定を受けております。県内では3品目で、同年11月に和歌山県で伝統的工芸品全国大会が開催されたこともあり、県を挙げて紀州へら竿が全国に発信されました。
 さお師でつくる紀州製竿組合では、指定を受けたことをきっかけに伝統的工芸品の振興計画を作成し、伝統的技術を伝えるため、後継者育成に向けた取り組みを始めました。養成施設である匠工房では、伝統技術の継承を目指す若者が修行し、独立しています。
 しかし、独立しても廃業するなど、技術の伝承、後継者の育成が課題となっています。その最大の要因は、安定した収入が見込まれないことにあります。そのため、紀州製竿組合では、中国の富裕層など海外の市場に目を向け、本年5月には中国のフィッシングショーに出展するなど、2019年以降、具体的な販路拡大に向けて取り組みを始めたところであります。
 こうした状況の中、本年9月4日に和歌山県に訪れた台風21号により、へら竿の研究池である隠れ谷池の浮き桟橋が大きく破損いたしました。紀州製竿組合は、早期の復旧を目指し、組合員が協力しながら修繕を行ってきましたが、沈んだ桟橋の引き揚げや交換を必要とする破損部分は人力だけでは難しく、現在も復旧できず、沈んだ状態にあります。
 和歌山県知事指定の郷土伝統工芸品にも指定されている本県の全国、世界に誇れる伝統的工芸品であります。研究施設の破損により、伝統技術の継承が非常に厳しい状況になっていると思います。県として、市町村と協力して特段の災害復旧支援が必要と考えますが、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 和歌山県の伝統工芸品は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の紀州漆器、紀州箪笥、紀州へら竿の3品目があり、和歌山県知事指定郷土伝統工芸品の9品目と合わせ12品目指定されており、本県としては、従来からこれら伝統工芸品の普及と販路開拓を支援してきたところであります。
 紀州へら竿の研究池である隠れ谷池は、国内外の方が釣り体験を楽しむことができる観光資源としても地域の重要な役割を担っていると認識しております。
 先般の台風21号により、隠れ谷池にある桟橋の一部が損壊し、利用に影響が出ていることは承知しており、県としては、早期の復旧と振興に向け、事業再開補助金を含め、国や市とも連携してさらなる支援を実施してまいります。
○議長(藤山将材君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 ありがとうございます。
 以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(藤山将材君) 以上で、岩田弘彦君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時35分休憩
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