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平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録

第2号(片桐章浩議員の質疑及び一般質問)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

  午後1時0分再開
○議長(藤山将材君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 31番片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕(拍手)
○片桐章浩君 こんにちは。
 ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問を行わさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 まず最初ですが、統合型リゾート、いわゆるIRについて質問をさせていただきます。
 県では、企画部IR推進室を設置、またIR誘致推進プロジェクトチームを設置して誘致活動を加速化させていると認識しています。
 私も先般、IRについて、マカオ在住でホテルの一部門を任されている方と意見交換をする機会を得ました。その方との懇談の中で、まず「和歌山県は御存じですか」と話を切り出したところ、この方は「最近、マカオでは和歌山県のことは有名になっています。日本でIR整備法ができたので、第1弾として3カ所でIRができることは当然知られています。私たちは、その候補地として和歌山県は有力な県だと認識しています。そして、大阪府が最有力だと聞こえてきますが、和歌山県は北海道、長崎とともに有力地であると認識されているので、関心のある多くの人が和歌山県を訪問しています。現地を訪れた人たちの評判は、とてもよい印象になっています」ということです。続けて、「私も、和歌山県はよい県だと思っています。温暖な観光地であり、温泉もあります。そこに加えて食材がよいので、IRを誘致すれば世界中から和歌山県にお客さんが来ることは間違いないですよ」と話してくれました。
 そこで、気になる治安あるいは所得についてもお話を伺わせていただきました。そうしたところ、まず治安ですが、「マカオは、日本よりも治安はよいです。私は、東京のホテル、その次はシンガポールのIRでいました。3年前にヘッドハンティングがありマカオに来たのですが、当初は単身でしたが、治安がよいことがわかり、現在は家族をマカオに呼び寄せて一緒に住んでいます。治安のよさは世界でもトップレベルではないでしょうか。夜間も含めて治安はとてもよいので、安心して暮らせるのがマカオです。しかも、カジノができてから治安が格段によくなりました。カジノができる前までは治安が悪いので、今ほど観光客は訪れてくれていませんでした。カジノができてから今のような治安が保たれていますが、もしこのまちの治安が悪ければ、当然、観光客を初めとするお客さんは来てくれません。お客さんは安心して楽しめる環境を求めていますから、まちの治安確保、安全確保がカジノ立地のための絶対条件です。それが実現しなければカジノはできていませんでしたし、仮につくったとしても、お客さんは来てくれることはありません。このことから、マカオの治安は世界最高レベルであることをわかってもらえると思います」、こういう話をまず治安について聞かしていただきました。
 続いて、所得。これに関しては、「所得は驚くほどよいのです。私の場合、東京で働いていたときよりも所得は2倍になっています。所得がよければ優秀な人材が世界中から集まりますから、さらにレベル、サービスがよくなっていきます。サービスレベルがよくなればお客さんが集まるという好循環になっていますし、やはり働く条件として所得は大事だと思います。参考までに、私のホテル──この方のホテルですが──平均所得は800万円。東京でいたときのホテルの平均所得は一般的に400万ぐらいだそうですから2倍の差があります。だからマカオに人材が集まってくるのですよと、こういうことをおっしゃいました。
 「では、どんな人材ですか」という話に関しては、「当然のことですが、ホテルをマネジメントできる人材、腕のよいシェフ、ホテルの現場で働ける有能な人、こういった人材が集まってくれています」と話してくれました。
 治安がよくて所得が高い、しかも若い人たちが働く場所ができるなど、よい一面をここで聞かせてもらう、確認することができました。そして、「和歌山県でぜひIRを実現してください。もし和歌山県で実現できるようになったら、私も行きますよ」と笑顔で答えてくれました。
 実際のIRというのは、ショッピング、おいしい食事、こういったものが楽しめ、ショーなどのエンターテインメント性のあるリゾートです。そこに世界のスーパーブランドがホテル内にあり、有名なブランドストリートよりも多くのブランド店が立ち並び、ホテル内だけで全てが完結できる、このような環境にあります。どちらかというとIRは、ショッピング、レストラン、エンターテインメントが楽しめ、その施設の中の一部にカジノがある、そんな配置と感覚があります。
 ただ、IRは、どちらかというと、我が国、我が県では、まだ負の印象も拭い切れない状況です。不安視されているのは、まちの治安が悪化するんではないか、ギャンブル依存症がふえるのではないか、青少年への悪影響があるのではないか、そして、経済効果が言われるほど広がらず、限られているのではないか、こういう声があると思います。
 しかし、世界中の都市でカジノは受け入れられている娯楽であり、実際は設置される前と比較して治安はよくなっていること、所得が高いことから世界中から人材が集まってくる、地元の人が地元を離れることなくふるさとで働ける、こういったよい面もあります。現実、実際を知った上で対応し、実現を目指していただきたいと思います。
 そこで、まず最初にです。
 候補地認定までのプロセスについて。
 候補地が3カ所を認定を受けるまでについてのプロセスと決定時期、候補地が決定してから開設する時期についてお聞かせをいただきたいと思います。この点につきましては、企画部長からお願いします。
○議長(藤山将材君) ただいまの片桐章浩君の質問に対する答弁を求めます。
 企画部長田嶋久嗣君。
  〔田嶋久嗣君、登壇〕
○企画部長(田嶋久嗣君) 候補地認定までのプロセスについてですが、まず、来年の夏をめどに、国土交通大臣が特定複合観光施設区域、いわゆるIRの整備のための基本方針を示す予定となっています。
 県では、この基本方針に即して、IR整備の意義及び目標や有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策のほか、民間事業者の募集及び選定に関する事項などを記載した実施方針を策定することになります。その後、IR事業者の公募、選定を行い、選定されたIR事業者とともに区域整備計画を作成し、和歌山市の同意を得た後、県議会の議決を得た上で国土交通大臣に区域認定を申請し、申請を行った自治体の中から3カ所を上限として区域が認定されるという流れになっています。
 区域認定の申請や、その認定の時期については、国の基本方針が示された後に明確になるため、現在のところは未定となっております。また、候補地が決定してから開業までの時期についても現在のところ明らかになっていませんが、国は2020年代の半ばに日本で初めてのIRが開業するとの見通しを示しているところでございます。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、和歌山県は現在、知事を筆頭に強力に誘致を推進しているところですが、県として一体どのような取り組みをしているのでしょうか。また、IR誘致推進プロジェクトチームでは、どのような取り組みが行われているのでしょうか。そして、大事なことは、IR誘致のためにはさらなる県民の皆さんの理解、誘致機運の醸成が必要だと思いますが、いかがでしょうか。この点、知事にお尋ねしたいと思います。
○議長(藤山将材君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 県では、本年4月のIR整備法案の国会への上程を受け、5月に和歌山県IR基本構想を公表し、それをもとに民間事業者の投資意欲を具体的な形で提案いただくために、投資意向調査──これはRFIと言いますが──を実施したところであります。その結果、海外事業者7社、国内事業者26社から提案をいただきました。
 10月には、この民間事業者からいただいた提案内容も反映をさせた和歌山県IR基本構想改訂版を公表し、関係事業者に周知を行うとともに、実施方針の策定に向け、意見交換を重ねているところでございます。
 今後も国の動向を注視しつつ、最終的に国に提出する区域整備計画の作成に向けた準備をいち早く進め、国の認定を受けられるよう取り組みを進める所存であります。
 議員御質問の和歌山県IR誘致推進プロジェクトチームは、教育委員会や警察を含む20課で構成しておりまして、食材やサービス等の地元優先調達や他の観光施設との連携など、IR誘致を契機に地域経済を発展させるための施策や、またギャンブル依存症対策や反社会的勢力の排除、青少年への悪影響の除去などの対策、あるいは交通インフラの整備などといったIR誘致に係る諸課題の解決に向けた施策の立案等に取り組んでいるところでございます。
 次に、議員御指摘のとおり、IRの誘致を円滑に進めるためには、県民の理解が必要であると考えております。そのために県では、これまでもシンポジウムを初め、経済団体や企業での「出張!県政おはなし講座」の開催など、さまざまな機会を捉えて、和歌山県が目指すIRとはどのようなものなのか、なぜ本県が誘致を目指すのか、また、地域にもたらされるメリットや課題への具体的対策等について積極的に発信してきたところであります。
 引き続き、本県へのIR誘致の機運醸成に向けてこうした取り組みを積み重ねるとともに、地元経済界などと共同したIRビジネスセミナーの開催など、新たな取り組みも行っていく所存であります。加えて、IRの誘致に反対あるいは心配をお持ちの方がいることを前提にして、より謙虚にかつ丁寧に説明を重ねていく所存であります。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、大阪府との近接性について質問をさせていただきたいと思います。
 大阪府では日本万博開催が決定したことから、IRに関しても大阪府が有利になったという話があちこちから聞こえてきます、根拠があるかないかは別として。残る2カ所は、北海道、長崎など、ほかの府県と争う状況にもなっているかもしれません。ただ、大阪府が有力地だとすると、近接する和歌山県は不利になるのではないかと県民の方々が思っているようで、そういう質問をたくさん受けております。和歌山県は候補地にこれでなり得ることはないでしょうという問いもたくさんあります。
 そこで、大阪府と和歌山県の両方が決定地になることの可能性について、知事の答弁をお願いしたいと思います。
○議長(藤山将材君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) IR整備法では認定区域数の上限が3カ所とされたために、本県は他の誘致自治体と競争しなければならないということになりました。そういった状況の中で、一部の人の間では、関西では二つは認定されないだろうという余り意味のない臆測があるようでございます。
 確かに、そういった区域認定の決定の際に地域バランスが法律にビルトインされていると、これは大変でございまして、かなり不利になるわけでございます。そこで、県ではいろいろ調べておりまして、大変はらはらと法律のできぐあいなども見ていました。法律には、そんな地域限定の話、そういう地域バランスのような話は全然書いておりませんし、また、国会での議論もそういうものはありませんでした。
 実は、3カ所ということになったときの話が、このIR整備法に先立つIR基本法の際の国会審議のときにちょっとそういう話が出たというのがあって、それがどうもひっかかってしまって、最終的にいろいろ議論の結果、もう一回やっぱり3カ所ということになったというのもあるんです。
 したがって、法律の議論の際あるいは附帯決議、そういうものにいろんなものが書いてあるとまずいなあとか、そういう議論されているとまずいなあということがございまして、はらはらしておりましたが、全然ございません。
 それから、法律の運用をするのは国交大臣初め政府の方でございますから、国交大臣とは直接はそういう議論はしておりませんが、さまざまな政府関係者に対して「地域バランスが前提となりませんよね」というようなことを申し上げ、「法の趣旨に沿ったよい計画から選定されるということですよね」というふうに確認したところ、関係者からは、全員、そのとおりだという回答をいただいております。
 したがって、我々は、このベストスリーの中に入ればいいんで、別に大阪に勝つ負けるというのはあんまり関係ないというふうに考えております。
 ただ、そういうこともあんまり踏まえず、頭の中に新しい情報というか正しい情報を入れないで、すなわちちゃんと取材をしないで、今までの自分の思考回路だけで、こうなるはずだといううわさ話をしたり、ミニコミ誌などで流したりする向きが多くて困ったもんだなあというふうに思っております。
 そういう事態を踏まえまして、民間事業者との面談の際には、「地域バランスを考慮して選定するとは法に規定されておらず、また、そのことを政府にも確認していますよ」と。「ですから、安心して和歌山に申請してくれたって結構ですよ」というようなことを言うておって、民間事業者の理解が得られております。
 実は、民間事業者の意見は、これはほとんど全ての人だと思いますけど、オペレーターになりそうな全ての人だと思いますが、「IRは近くに複数あったほうがビジネスとしては相乗効果があっていいんです」というようなことを全員が口をそろえたように言うてました。
 日本のIR制度の手本とされてるシンガポールでは、都市型のマリーナベイ・サンズとリゾート型のリゾート・ワールド・セントーサという二つのIRが、大変狭い国ですから、大変近接したところに二つございまして、同時に開業して同時に相乗効果を上げております。
 和歌山のIRは、大阪とはコンセプトが多分異なる、本県の観光資源を生かしたリゾート型のIRになると思うわけでございまして、シンガポールの事例と同様に、大阪と和歌山、二つのIRは十分共存可能だと考えております。
 実は、大阪でも、近接地は不利だと考えて、どうやら和歌山IRを敵視する向きがあるような懸念があると感じられましたもんですから、共存すればいいというようなことを例えば知事さんとか、あるいは政治家さんとか財界人に言って回ってるところでございます。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 知事の答弁をいただきまして、僕もIRに関してはいろんな説明というか、そんなのを集めてやってるわけなんですけど、一番多いのが、やっぱり大阪ができると和歌山は難しいんではないかという声だったんですけど、今の丁寧な答弁をいただきまして、そういった口調で僕なりにはまた対応していきたいと思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、2問目であります。
 外交史料展について質問をさしていただきます。
 ことし、外務省外交史料館で開催された外交史料展は、会期を延長するなど好評のうちに閉会をいたしました。最初は、「明治150年記念展示国書・親書にみる明治の日本外交」、これが開催されまして、続きまして、「明治150年記念展示条約書にみる明治の日本外交」が開催されました。どちらの記念展示も、先ほど言いましたように、会期を延長したほど好評だったようであります。
 この外交史料展を来年度は和歌山版というふうな形で開催する方向で企画を進めてくれていることから、明治維新150年記念の翌年に和歌山県がその精神を受け継いで開催してくれることになり、この心意気にどうしても期待が高まります。
 展示物の中でも特に今回、目を引いたのが、明治21年11月30日に調印された日墨修好通商条約批准書、この実物だったわけですが、貴重な資料として多くの来場者が鑑賞していたようです。この批准書は、当時の陸奥宗光駐米公使、ロメロ駐米メキシコ公使との間で調印されたもので、日本の法律に従うことを条件にメキシコ人の内地雑居を認めた総合対等の条約であり、欧米諸国との条約改正を目指す我が国にとって重要な先例になったものです。
 批准書の表紙は赤色。メキシコらしいワシのワークが批准書の表紙に飾られています。このワシは銀製で、重厚な歴史の重みを伝えてくれるようなものでありました。この歴史の重みを感じられたのは、陸奥駐米公使とロメロ駐米メキシコ公使が交わした本物だけが宿している批准書だからこそだと思います。
 和歌山県からもこの外交史料展に多くの方、特に若い人に見に行っていただきました。同資料館の冨塚日本外交文書編さん室長は、「和歌山県庁の方々が来訪され、県議会で日本の明治外交展を和歌山県で開催したいという申し出をいただきまして、来年の秋の10月から11月にかけて陸奥宗光外務大臣を中心とした日本の明治外交展を和歌山県で開催することを進めています。ぜひ楽しみにしてください」と、こういった説明もあって期待感が膨らんだと感想を聞かせていただきました。
 偉人がかかわった歴史的偉業の批准書などを間近で見た和歌山県の皆さん方から意見をいただいてます。「こんな大事なものを見られるなんて、すごい体験をしてきました」、「和歌山県で開催されることがとても楽しみです」。感激したことの報告を受けることができました。
 特に、ことしは日墨修好通商条約締結130周年の節目の年であり、来年度の和歌山県開催の外交史料展において、この批准書を展示することは歴史の重みを感じられて意味のあることだと思います。とにかく本物の史料を提示することに和歌山県開催の意味があり、価値のあることだと思います。
 外交史料館には、この日墨修好通商条約批准書を初め、陸奥元外務大臣にかかわる史料があることから、和歌山県での開催においては、この批准書や日英通商航海条約調印書及び批准書など、陸奥元外務大臣がかかわって成立した全ての史料もお借りして展示すべきだと思います。とにかく本物の史料に触れる機会、歴史に触れる機会、それこそ価値があり、歴史を感じることができるのです。レプリカでは、歴史の出来事を想像し感動を味わることは絶対できません。
 また、以前、和歌山市立博物館で開催した陸奥宗光展の資料や民間の方々がお持ちの資料をお借りするなど、和歌山県らしさとふるさとに誇りを持てるような史料展に仕上げてほしいと思います。
 そこで、質問であります。現在計画している外交史料展の開催概要について、来年10月だとお聞きしておりますが、お示しをいただきたいと思います。開催時期、規模、展示物の点数などについても言及していただけたらと思います。
 なお、展示史料は本物であることが一番大事だと思います。和歌山県開催のときは本物の史料を展示したいので、貸し出しを外交史料館に尋ねたところ、「必要な史料を示してくれたら前向きにお応えできるよう検討します」という話をいただいておりますから、よろしくお願いしたいと思います。
 また、開会あるいは開会式に合わせて専門家にお越しいただき、明治の我が国の外交について講演してもらうことも希望したいと思います。一級品の展示物とともに専門家の話を聞くことで、県民の皆さんの歴史観が深まると思うからです。開会後の講演会についても検討してほしいと希望しますが、いかがでしょうか。
 以上、企画部長の答弁をお願いいたします。
○議長(藤山将材君) 企画部長。
  〔田嶋久嗣君、登壇〕
○企画部長(田嶋久嗣君) 外交史料展につきましては、陸奥宗光に関する史料を中心に展示を行うために、来年秋ごろの開催に向け検討を重ねているところです。
 開催期間、規模、展示点数につきましては、史料を所管・保有している外務省の外交史料館と調整中でありますが、議員御提案のように、本物の唯一無二の貴重な史料に触れることができるように、引き続き協議を進めてまいります。
 また、多くの方々に陸奥の功績を理解していただけるように、外交史料展に合わせて講演会等の関連行事を開催することについても検討してまいります。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 お答えをいただきました。
 ちょうど、これ、さきの新聞なんですけれども、「湊町365」という記事がありまして、今、東京でフェルメール展というのがやられてます。少し観点が違うんですが、このフェルメールというのが、御存じのように残された作品が少なくて、非常に贋作が多い、にせものが多いということなんですが、今回、本物の──当たり前ですけど──フェルメール展をしたところ、非常に好評で、多くの人が入ってきていると。
 やっぱり多くの人は歴史的なものについては本物を求めているんで、しっかりとそういった観点から、今、データ改ざん、検査不足などいろんなまがいものが多いんですけども、ほんまもんをすべきだという、こういう展示物の中で、これは「産経新聞」ですが、こういった論調が出ております。ぜひ和歌山県でこの史料展を開催の場合は本物を展示して、しっかりと県民の皆さんの歴史観を深めていただく、このような開催を期待したいと思います。
 続きまして、外交史料展を教育に生かすことについてお尋ねしたいと思います。
 この外交史料展は、県内の中学生、高校生にも修学のために訪れられる企画に、そして学校教育の一環にしてほしいと思います。和歌山県において外交史料に触れられる機会は、今回を逃すと次の機会はなかなかないと思うからです。県内の中学生と高校生に外国史料展を学校教育の一環として見てもらい、先人たちが命がけでこの国を守ってきた歴史を学ぶことは、学生の将来に大きな影響を与えると確信しています。
 教育の一環として県内の中学生、高校生に外交史料展を修学する機会にしてほしいと思いますが、教育長、ぜひ県内の中高生に本物の近現代史に触れるチャンスを生かすように熱望したいと思います。
 また、講演会を開催する場合、県内の高校生もしくは中学生に特別授業として位置づけを行い、その後に開催場所で史料展を見てもらう、こういった企画はいかがでしょうか。教育長の答弁をお願いしたいと思います。
○議長(藤山将材君) 教育長宮下和己君。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 県教育委員会では、子供たちが和歌山ゆかりの先人や豊かな自然、伝統と文化などについて学び、ふるさとに対する愛着と誇りを育むよう取り組んでいるところです。また、各学校では、さまざまな教育活動において実体験や実物に触れることによる教育的効果を重視し、博物館や美術館を初めとする県内の各施設の活用を図っております。
 こうした中、明治の外交史にさん然と輝く陸奥宗光の業績に触れる機会となる外交史料展の見学や、日本の外交史等について専門家から直接話を聞くことは、ふるさと教育とともに歴史への興味・関心を高め、深い学びにつながる有意義なものと考えております。
 本県で外交史料展及び講演会が開催される際には、市町村教育委員会とともに活用できるよう進めてまいります。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 続きまして、日墨修好条約締結130年記念シンポジウムについて少し触れさせていただきたいと思います。
 12月8日に和歌山市内で開催されたのが日墨修好条約締結130周年記念シンポジウムです。ここには、佐藤外務副大臣から「陸奥宗光外務大臣が結んだ平等条約の想いと、これからの私たちの歩み」と題した講演があり、続いてパネルディスカッションでは、「明治150年−新国家への夜明け−」と題して討論がなされました。
 パネリストは、郷士坂本家──これは坂本龍馬ですが──10代目の坂本匡弘さん、中野外務省中南米局中米カリブ課課長、県内の小中学校に出かけて陸奥伯の出前授業を実施している福田光男元和歌山市立雄湊小学校校長が参加してくれました。進行役はたしか県の職員さんが務めていただいたと思うんですが、坂本さんからは、坂本龍馬についてこんな話がありました。
 龍馬は、身分制度をなくさないと、この日本はよくならないと幼いころから感じていたようで、平等な国をつくるための行動へとつながっていったのは、この若いころというか幼いころの経験に基づくものだったと伝えてくれました。そして、その龍馬の弟子であった陸奥宗光は、その精神を引き継いで明治国家の基礎を築いていってくれたように思うと話していただきました。
 さて、その精神とはどういうことかと尋ねたところ、人のため、国のために尽くす、言葉で言いますと自忘他利、この精神であり、他人のために尽くすことこそ価値があるということです。もう少し言いますと、自分のこと、自分の利益を忘れてでも他人の利益を優先させ、人、国のために平等な社会を築こうとした龍馬の精神が陸奥に宿り、後の不平等条約改正へとつながっていく、この師弟の思いが明治時代の基礎を築いてくれたように感じました。
 シンポジウムの翌日、昨日ですが、この10代目・坂本匡弘さん、それから外務省からも職員さんが来てくれまして、ともに岡公園に行き、陸奥宗光伯銅像を見学、その後、和歌山城の見学と天守閣へ上る、そういった案内をさしていただきました。和歌山市の歴史を感じられる現地を訪ねることで、和歌山県の歴史と偉人の功績を強く認識してもらったと思います。
 このシンポジウムには企画部長も出席してくれていましたから、このシンポジウムの感想及び来年開催の外交史料展に向けての意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(藤山将材君) 企画部長。
  〔田嶋久嗣君、登壇〕
○企画部長(田嶋久嗣君) 議員御質問の「陸奥宗光外務大臣」の功績を教育に活かす実行委員会主催のシンポジウムの感想についてでございますが、まず、陸奥宗光伯の功績を顕彰しようという取り組みが民間主導で行われていると、こういったことはまず大きな意義があると思っております。
 シンポジウムの内容についても、佐藤外務副大臣が陸奥伯の「最悪に備えて最善を尽くす」という外交方針は現在の外交にも通ずるものだということを、みずからのイラク派遣の体験談などを踏まえながら、かなり説得力を持ってお話をされて、感銘深いものであったというふうに思っております。その基調講演、パネルディスカッションにつきまして、出席された多くの方が熱心に聞いておられる姿を拝見しまして、改めて陸奥宗光と彼が生きた時代への関心の高さを実感いたしました。
 このような郷土の歴史や偉人の功績を知ることは、ふるさとへの愛着や誇りへとつながり、継続的で多様な取り組みが重要と考えております。
 県におきましても、平成24年度に陸奥の外務大臣就任120年を記念して、東京と和歌山の2カ所でシンポジウムを開催し、昨年9月にも没後120年を記念してシンポジウムを開催いたしました。さらに、来る12月15日、この土曜日でございますが、陸奥を中心に明治150年を記念したシンポジウムを開催いたしますので、県民の皆様とともに歴史の歩みを振り返り、来年の外交史料展につなげていきたいと、そういうふうに考えております。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、第3問目、宇宙教育について質問に入らしていただきたいと思います。
 和歌山県の宇宙に関しての取り組みは教育委員会が以前から実施していますが、早くから宇宙というものを受け入れるための土壌を醸成してきた、その炯眼に敬意を表したいと思います。
 そのきっかけとなったのが、平成23年3月、和歌山県教育委員会が教育現場で宇宙教育を推進する教師集団・JAXAスペースティーチャーズ和歌山を設置し、教職員など9人にスペースティーチャーズ和歌山を委嘱して以降、活動を行ってきたことがその証左になります。これは、当時、宇宙航空研究開発機構、いわゆるJAXAですが、和歌山県教育委員会と協力して設置したもので、JAXAが全国で初めて都道府県と連携して取り組んだすばらしい事例です。
 このように、これまで和歌山県は全国のどの都市よりも宇宙に関する教育や講演会を実施してきました。これまでの主な経緯、私の知ってるのを述べさせていただきますと、まず平成22年7月、アメリカ・アラバマ州ハンツビルで実施されたボーイング2010年度・教師のためのスペース・キャンプ・プログラム、この日本代表に和歌山県から教師が参加しています。世界12カ国102名の教師が参加したのですが、日本からはただ1人、和歌山県から選出されています。
 これは、JAXA宇宙教育センターとの連携による宇宙を切り口とした総合的教育システムの構築による地域再生、すなわち「宇宙の可能性は無限で、宇宙教育は理数の分野に限らない」という概念に基づいて、英語教育を専門とする指導主事──当時の指導主事ですが、推薦が認められ、見事日本代表に選ばれて選出してます。科学の分野ではなくて英語の教師が選ばれたというところに、和歌山県のすごさがあると思います。
 そして、同年10月8日から10日まで、JAXA筑波宇宙センターの宇宙飛行士訓練施設を活用した和歌山県の教員を対象としたJAXA教師のためのスペース・プログラム、これはJAXA宇宙教育センターと和歌山大学観光学部が共同で企画・開発したものが開催されております。研修には和歌山県内から教師が参加し、将来、全国の教師並びに海外の教師、これは教育を切り口とした外交ツールとしても活用できるものを習得してきました。実は私は、このとき、つくば市にあるこのJAXAを訪問して、現地でこの研修の様子を見学、体験させていただいた1人であります。
 さて、和歌山県とJAXAとの協定によって、理数系の教科だけではなく、環境教育、外国語教育などの学習活動の充実を図り、子供・生徒への学習への興味、関心、意欲を高めるとともに、宇宙への夢をきっかけとして子供たちに広く科学への関心を持たせることを目的に教育委員会はこの教育を推進していると思います。
 具体的には、中学生にはスペース体験プログラムへの派遣、教師のためのスペース・プログラムへの派遣──これは先ほど紹介したものです──JAXA筑波宇宙センター職員と連携した教育実践も行ってきたことによって、宇宙教育プログラムの活用が図られてきたと思います。
 こうした本県での宇宙教育についてお聞きする前に、関連して、今議会で債務負担行為を予定しているわかやま版PFI制度の趣旨について、まずお尋ねしたいと思います。
 企業の初期投資を軽減するために、わかやま版PFI制度を設立し、今議会への提案となっていますが、いま一度、この制度についてお聞かせをいただきたいと思います。商工観光労働部長の答弁をお願いします。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長山西毅治君。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) PFI法に基づくPFIは、民間のノウハウを活用し、行政が運営する公共施設等の建設、維持管理等をより効率的に行うものであります。
 一方、議員御質問のわかやま版PFIにつきましては、和歌山県独自の制度として、高級ホテルや今回の小型ロケット発射場など、大規模な民間投資を積極的に呼び込むための支援策として県が企業の初期投資の負担を軽減するもので、現在、2種類の制度があります。一つは、県内に投資をしようとする企業にかわって県が土地を調査、取得、造成し、企業に賃貸する制度で、もう一つは、企業自身が土地の調査、取得、造成を行う場合、その費用に対して県が無利子で長期に融資を行う制度であります。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 お答えいただきまして、ありがとうございます。
 きょう、お昼の時間にたまたまなんですけどもJAXAの方から電話を偶然いただきまして、「きょう昼から宇宙教育とか質問するんですけど、わかって電話くれたんですか」と言うたら「たまたまです」ということがありまして、JAXAでも和歌山県の今言いました民間ロケットを何とか支援したいというふうな話をいただきましたし、「宇宙教育、23年度から続けてくれてるんで、ちゃんとした土壌があるよね」と、「また、力を入れて、そっちへも講演しに行きたいんだとちょうど考えていたところなんで電話をしました」ということで、「いや、きょう昼からするんですよ」と、こんな話をさせていただいたところで、多分、これ見てくれてると思うんですけども、しっかりとこういった土壌づくり、土台づくりというのを今から進めていけたらなと思います。
 さて、スペースティーチャーの活動についてですが、和歌山県において、教育委員会においては、このスペースティーチャーを筆頭とする宇宙教育が実践されていることから、学習した子供たちの宇宙への関心が高いと思いますが、それは和歌山県の教育として誇るべきことだと思います。民間ロケット事業者にも、和歌山県では宇宙教育を実践、今までしてきたからこそ、この事業には関心が高いことを説明することで、誘致に有利に運ぶかもしれません。
 全国に先駆けて発足し活動しているスペースティーチャーの活動について、教育長の説明をお願いしたいと思います。
○議長(藤山将材君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) JAXAが主催する研修事業、教師のためのスペース・プログラムは、平成22年度に行われたもので、当時受講した教員がスペースティーチャーとして現在も活動を続けております。
 スペースティーチャーの活動につきましては、宇宙及び科学に関する教育活動等を目的に設立された公益財団法人日本宇宙少年団の和歌山分団において、講師としてロケットの制御に関するプログラミング、水ロケットの製作・打ち上げ、国際宇宙ステーションでの公用語である英語などを指導しております。
 また、勤務する学校においては、人工衛星の太陽電池パネルの展開方法であるミウラ折りなど、JAXAの資料を活用して指導したり、惑星について学ぶカードゲームやビニール袋を使ったロケット等の教材をみずから開発し、教科や科学部の指導に生かしております。開発した教材はJAXAにも提供され、その一つはすぐれた教材であると認められて、NASAのジョンソン宇宙センターで開かれた教員研修会で日本の代表として発表しております。スペースティーチャーは、本県の宇宙に関する教育を推進する役割を果たしてきてございます。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、この項目の最終です。
 宇宙教育の成果と今後の取り組みについてお尋ねしたいと思います。
 宇宙教育は理数系教科のみならず、環境教育、外国語教育、学習活動の充実を図り、生徒の学習への興味・関心の意欲を高めるために、宇宙への夢をきっかけとして子供たちに広く科学への関心を持たせられると教育委員会では考えていると今の答弁では思いますが、宇宙教育の成果と今後の取り組みについて、教育長からお聞かせいただけたらと思います。
○議長(藤山将材君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 県教育委員会では、JAXAとの連携協定に基づき、JAXAの職員が中学校や高等学校に出向いて宇宙に関する講義を行ってもらったり、高校生がJAXA種子島宇宙センターを見学したりするなどの機会を提供しております。
 また、県教育委員会が実施している講演会・高校生のための和歌山未来塾において、JAXAを初め、宇宙に関する研究機関等の研究者にも講師を務めていただいております。
 宇宙に関連した取り組みの一つとして、缶サット甲子園がございます。この競技会は、高校生が自分たちでつくった模擬人工衛星を打ち上げ、気象状況の観測等、みずから設定したミッションを遂行させる技術力や創造力を競うものです。本県の高校生は、これまで毎年のように上位入賞を果たすなど優秀な成績をおさめており、高度な知識と技術を有する生徒が育っております。今年度は、スペースティーチャーである教員が指導する県立高校生が全国大会で優勝し、来年6月にヨーロッパで開催される世界大会に招かれております。
 今後も引き続き、宇宙を初め、科学への興味・関心を高める取り組みを進めてまいります。
○議長(藤山将材君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 今回は、統合型リゾート、外交史料展、宇宙教育についてと3問で議論を交わさせていただきました。
 統合型リゾートについては、これからますます県民の皆さんの理解が必要だというふうに思いますし、史料展についても郷土の偉人を敬うというんでしょうか、郷土に誇りを持つ、こういった意識を醸成したいという思いで質問をさせていただきました。
 そして、宇宙教育については、全国に先駆けて科学であるとか英語であるとか、そういった教育に取り組んでいる子供たちの意識の高さというふうなものを何とかつなげていきたいという思いで質問をさせていただいたわけなんですが、仁坂県政4期目については、過去、県の課題について県民の皆さんの理解を得る、あるいは意識をこっちへ向いてもらう、醸成していく、そういった形で進めていただけたらと思いますので、そのことを祈念しつつ一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(藤山将材君) 以上で、片桐章浩君の質問が終了いたしました。


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