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平成23年12月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(片桐章浩議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 31番片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕(拍手)
○片桐章浩君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさしていただきます。どうかよろしくお願い申し上げます。
 まず1点目は、メディア・ユニバーサルデザインについてお伺いをさしていただきたいと思います。
 まず、聞きなれない言葉かもわかりませんので、このメディア・ユニバーサルデザイン、御説明をさしていただきますと、よりよい社会環境づくりを目的として、高齢者、それから色覚特性の方、子供、あるいは外国人、こういったすべての人々に対しまして正しい情報を伝えるために、媒体を中心にして、読みやすい、見やすい、使いやすい、こういったものを目指してつくられるメディアのことであります。
 伝えた情報を1人でも多くの人に理解をしてもらえる方法で発信することがこのメディア・ユニバーサルデザインの本質であり、一般的に不特定多数の人が情報を得る機会が多いものに対して、この考え方、この配慮が必要となります。そのため、官公庁から発信する情報媒体には、このメディア・ユニバーサルデザインの考え方を取り入れたものにしてほしいところであります。
 過日、この専門家に見てもらったところでありますが、県庁が発行している「県民の友」、それから議会の「県議会だより」、この媒体はメディア・ユニバーサルデザインの考え方に沿って編集されているもので、比較的だれにでも見やすく訴えられる内容になっている、このような評価をいただきまして、うれしく思っているところであります。
 ただ、高齢者や色覚特性の方だけが対象だと思っている部門もあるようで、単に障害福祉を担当する部門だけがこの考え方を持っていればよいものではなく、媒体制作に関しては、全庁挙げてメディア・ユニバーサルデザインの考え方を取り入れてほしい、このように思っているところであります。
 ただし、すべての人を対象に見やすい媒体を制作するということは困難でありますから、対象となる人を明確にしながら情報を届けたい人が理解できる、こういった内容をデザインする、編集する、こういう考え方になろうかなというふうに思います。そのため、紀の国わかやま国体、あるいはハザードマップにおきましても、メディア・ユニバーサルデザインの考え方を取り入れるべきだというふうに思います。
 国体に関して、本年開催の山口国体におきましては、「自然環境との調和やユニバーサルデザイン化を促進し、人と地球にやさしい国体の開催をめざす」と明記されておりますし、以降開催予定の国体開催県も同じ考え方を持っております。
 もちろん、我が和歌山県の国体でも、その基本構想の中には競技会場のユニバーサルデザイン化を促進すると示されていることから、これは競技場だけではなく、案内板、道路標識、印刷物、すべてのものに対してこの考え方を取り入れてくれるものと期待をしているところであります。
 また、ハザードマップに関しては、もっと見やすさ、これが必要かと思います。発信した情報を受け手が正確に受け取れるように編集することが必要だと思います。
 ハザードマップについて、見やすい事例を幾つか紹介させていただきたいと思います。
 これは千葉県市原市、椎津川、養老川、こういったもののハザードマップであります。(資料を示す)ちょっと遠いんですが、こういった色彩とかデザイン性からして、住民の方がどこの避難所へ逃げればいい、川がどこにあると、非常にわかりやすいマップになっております。これなんかも、遠くで見にくいんですが、メディア・ユニバーサルデザインの考え方を取り入れたハザードマップです。(資料を示す)
 県内にもすぐれたものがありまして、九度山町のものを預かってきたんですけども、(資料を示す)この防災マップが比較的メディア・ユニバーサルデザインに沿った考え方で編集されておりまして、町民の方がいざというとき避難できる、そういうふうなデザイン構成になってございます。
 これを先般、議長にもちょっと体験していただいたんですが、健常者の方でも見やすい、そして色覚特性の方でも見やすくなってるということで、これが色覚特性を体験するような眼鏡でありまして、(現物を示す)先日、これをかけながらこのマップを議長に見ていただきまして、よくわかっていただいた。かけたらこんな感じになるんですけども。
 これでこのハザードマップを見ていただくと、色覚特性の方でもすごくくっきり見えるということがありますし、逆に、これ、どこの町かというのはちょっと言いづらいんですが、すごく見にくいハザードマップもあります。(資料を示す)これを見るとほとんど見えないというふうなことがありまして、この後、質問を続けるんですが、よければ知事にも、いい事例と悪い事例、ちょっと体験をしていただけたらと思います。(現物を知事に渡す)
 済みません、その間に続けさせていただきたいと思います。
 このように、高齢者の方、色覚特性の方々が理解しやすい内容になってるということは、すなわちすべての人も見やすい内容になっているハザードマップだというふうに思います。大規模な台風や大地震に備えて、情報を受け取って逃げられる、そういったハザードマップ、使えるハザードマップをつくっていただきたいというふうに思っているところであります。
 知事が被災現場で感じ、そして言っているように、こうしたツールの改良に関しても、県民の皆さんは、本当にやってくれるのかどうか、これを見ているものだと思います。
 そこで、2点、知事に質問をさせていただきます。
 メディア・ユニバーサルデザインのガイドライン作成についてです。
 高齢者や色覚特性の方など特定の人のためのメディア・ユニバーサルデザインではなく、1人でも多くの人に情報を行き届かせることがメディア・ユニバーサルデザインであることを、すべての県庁を初めとする自治体の方が認識できるようにガイドラインを作成してほしいと思います。この場合、印刷物に限らず、県庁内の案内板、道路の案内板、避難表示など、すべてのものを対象にしたものにしてほしいと思いますので、お伺いしたいと思います。
 2点目、ハザードマップに関して。
 例えば、避難時の注意点や持ち出し用のチェックリストなどの事前準備に関するものは、メディア・ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、県下統一にしながら避難場所などの情報は市町村で作成すれば、自治体による差はなくなると思います。
 国体に関しましては、全国障害者スポーツ大会の準備推進体制と一本化する構想であることから、国体関連の媒体制作、これに関しても早急に対応してほしいと思いますが、この2点につきまして、知事の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○議長(新島 雄君) ただいまの片桐章浩君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 県では、ユニバーサルデザインというのは従来から意識しておりまして、その普及に努力しておりましたが、メディアについても同じような考え方でやらないかんのだということについては、まさにそのとおりだと思います。これについては、できるだけ多くの方に正確に情報を伝えるという視点から、特に県のような行政が発する情報については大変重要であると。議員の認識について、全くそのとおりであると思います。
 今後は、このようなメディア・ユニバーサルデザインがさらに浸透するように、県においては広報出版物やホームページについて、書体、フォントの工夫とか、あるいは色覚バリアフリーについての配慮等の取り組みをさらに努めていかなきゃいけないと思います。このようなことを大いに勉強いたしまして、それで考え方も整理をして、その資料をもとにして、県はもとより市町村、県民、あるいは民間団体、事業者に対して普及啓発をしていきたいと思います。
 なお、ハザードマップについては、避難場所や被害予測区域等がわかりやすいものであるということは特に重要であります。国が策定いたしましたハザードマップマニュアル等に基づきまして、色彩に配慮するなどして作成するよう、私どもからも市町村に対して助言をしていきたいと思います。
 また、国体もそうでございまして、これから大いに広報紙の発行等をやっていかないといけません。そのときにも音声コードの付与や、どのような色覚の方にもなるべく見分けやすい配色の選択など、より多くの方がわかりやすい情報の提供に努めていきたいと思います。
 また、国体の基本構想では、国体と全国障害者スポーツ大会の準備推進体制を一体化する方向となっておりまして、今後、さらにユニバーサルデザインへの配慮が行き届いた情報提供を行ってまいりたいと思います。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 ありがとうございました。
 ガイドラインにつきましては、ぜひとも平成24年の早いうちに制定しながら、自治体が発行する、今言いましたような媒体を中心とするものに関しまして、自然の中に思想が組み込まれていく、そのようなものにしてほしいと思いますので、この点については市町村に対してぜひ啓発をしていただきたいと思います。
 続きまして、郷土の偉人教育について質問をさしていただきます。
 和歌山県では、日高地域を除くすべての地域で採択されているのが日本文教出版の「小学社会3・4年下」、この教科書であります。この中身をめくってみますと、和歌山県の郷土の偉人というものが多く取り上げられております。項目は、地域の発展に尽くした人々というテーマで、実に20ページに及んでこういった郷土の偉人というのが取り上げられてる。これは、教科書としてはまことに異例なことでありまして、この教科書を十分に活用しながら、郷土の偉人のすばらしさを理解するような教育に生かしてほしいというふうに思っています。
 しかし、和歌山県としてこの郷土の偉人教育で成果を上げないと、また和歌山県以外の府県においても有効性があることを訴えなければ、今現在聞いてるところでは、次回の改訂時期にこのページが削除される、なくなる、あるいは縮小される、そういうおそれがあるというふうに聞いてございます。継続して取り上げてもらうためには、この項目の教育の成果の検証と、和歌山県の偉人の功績は全国レベルのものである、こういったことを訴えるべきだというふうに思います。
 教育委員会としては、この教科書活用についてどう評価していますでしょうか。また、次回に向けてのアプローチに関してどう対応しようとしているのか、この点、教育長にお伺いしたいと思います。
○議長(新島 雄君) 教育長西下博通君。
 〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 議員御指摘の日本文教出版の小学校社会科の3・4年生下の教科書の評価と次回のアプローチについてでございますが、本県は全国に誇る数多くの偉人を輩出してございまして、小学校社会科の教科書にそうした偉人の功績が掲載され、それを全国の子供たちが学習するということは、ふるさと教育の推進を重点施策としている本県にとっては大変喜ばしいことであり、誇りに感じてございます。
 議員御指摘の教科書に掲載されている濱口梧陵や南方熊楠、華岡青洲などの功績は、小学校学習指導要領で学ぶべきこととされている先人の働きや苦心を考えさせる上でも、大変有効な教材であると考えてございます。今後、こうした和歌山の先人を学ぶことの意義や本県での教育実践の成果を、さまざまな機会を通して県内外に広く積極的に発信していく必要があると考えてございます。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 同じく偉人教育について、第2問になります。
 教育委員会として、今のように教科書出版のほうに特段働きかける難しさというのはわかるんですが、ぜひ何らかの方法でアプローチをかけていただきたいと思います。
 続いて、和歌山市内の雄湊小学校がこのたび創立120周年を迎えてございます。この学校、もう御存じのように、南方熊楠、それから松下幸之助が学んだ学校として地域の皆さんは誇りに思っておりますし、かけがえのない学校だというふうに認識しております。
 歴史があり、郷土の偉人を輩出した学校が地域にあるということは、これは郷土の誇りでありまして、地域そのものの価値を高めている、このように思います。伝統と歴史のある学校が地域にあることで学校を育ててくれていますし、学校が地域にあることで地域は郷土に愛着と誇りを感じるものであります。
 そこで、教育長に質問であります。
 目指すべき偉人の足跡、こういったものが身近なところにある学校というのはかけがえのない財産だというふうに思います。これらの偉人を輩出した学校と地域との関係を将来につなぎ、発展させるための取り組みをどのように考えておりますか。教育長にお願いします。
○議長(新島 雄君) 教育長。
 〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 歴史と伝統のある学校と地域のかかわりについてのお尋ねでございますが、学校が輩出してきた偉人や長く培ってきた伝統、学校と地域とのかかわりについて学習することは、自分の学校に対する誇りと愛着を育てる上で大変大きな役割を果たすものと考えてございます。
 学校が積み重ねてきた歴史や文化を未来につなげていけるよう、本県が現在推進しております共育コミュニティの輪を広げながら、学校、家庭、地域が一体となった取り組みを一層大切にしながら進めてまいりたいと思ってございます。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 ありがとうございます。
 今の教育長と、それから先ほどの知事の答弁で思い出したんですけども、和歌山市内には本町小学校がありまして、ここは野村吉三郎が卒業した学校ということで、ここも伝統のある学校ということはまた知っといていただけたらと思います。
 続きまして、平成24年度に陸奥宗光シンポジウム、これが予定されております。平成24年は、陸奥宗光が外務大臣に就任120周年を迎える記念すべき年であり、その年に我がふるさとがその偉大さを再認識することや、外交の重要性を発信するシンポジウムを開催することに高い価値を見出した知事の炯眼に敬意を表したいと思います。
 そして、そのシンポジウムの内容に関しまして、陸奥宗光の大きな功績でありながらも余り認識されていないように思える不平等条約改正についてを取り上げ、特に子供たちに郷土の偉人のすばらしさを伝えていただきたいと思います。それは、明治27年、イギリスとの間で日英通商航海条約が結ばれ、領事裁判権の撤廃、関税自主権の部分的回復に成功し、不平等条約を取り除く大きな糸口になったことが功績だということであります。
 当時、この不平等条約改正は、我が国の国家主権を取り戻すという国家的課題であったわけです。これができたのは、陸奥宗光が、これからの外交で大事なのは、まず自国に誇りを持つこと、相手を恐れず勇気を持つこと、そして強い国の仲間入りをすることだ、こういった考え方に基づいて行動したからであり、このことは明治27年から117年後にある平成の時代においても同じことが言えると思います。
 前回の一般質問で陸奥宗光を取り上げたときにも知事が約束していただきました陸奥宗光の本というのは出版されまして、私も読まさせていただきました。今回のシンポジウムに関しても大いに期待しているところであります。
 このシンポジウムを開催しようと考えた知事の思いのたけをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(新島 雄君) 知事。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 陸奥宗光シンポジウムにつきましては、毎年1人は郷土の偉人について、できれば全国発信をしながら、その偉業をたたえようというようなシリーズの1つとして考えておりますが、来年が陸奥宗光さんが外務大臣就任120周年でございますし、今お話のありました関税自主権を取り戻したのが1911年ですから、ちょうどことしがその100年でございます。
 そういう節目の年に当たるというところから、19世紀の欧米列強がひしめく国際社会において、不平等条約の撤廃にらつ腕を振るい、日本外交の礎を築いた業績と、それから和歌山を明治の初期において最も開明的な地に導き、明治維新そのものにも大きな影響を与えたこと、さらには議会制民主主義を目指して、そのための後進の育成も大いに行った、そういうようなことを再認識する機会として計画をいたしました。
 とりわけ、陸奥の事績と意義、そして陸奥を輩出したこの和歌山、明治維新における和歌山の重要性に光を当てて発信することで、県民の郷土への愛着と誇りをはぐくみ、本県の声価を高めていきたい、そんなふうに思っております。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 郷土の偉人、最後の1問でございます。
 平成20年9月定例会におきまして、和歌山県内の学校の修学旅行、ここで外務省を見学したらどうかということを提案さしていただきました。それは、外務省を修学旅行コースに設定して、陸奥宗光の元外務大臣の銅像を見学する、そこから学ぶという、そういうふうな提言でありました。
 繰り返しますが、郷土の偉人が、外務省の敷地内に飾られてる唯一の外務大臣が陸奥宗光でありますから、郷土の先輩に続いて、将来この国を担う人物になろうと志を持つ学生を輩出さしてほしい、そういう願いから提案したものであります。
 それに対して当時の教育長は、「外務省の庭にある陸奥宗光元外務大臣の銅像など、県内外には郷土の偉人たちにゆかりのある施設や場所が多くございます。これらを直接訪れ、その業績や生きざま、思いなどに触れることは、子供たちの心に深く響く学習になると考えます。各学校がこうした学習を積極的に展開するよう働きかけてまいります」と答弁してくれております。
 県内の学校がこの目的を持って外務省へ修学旅行した実績がありますでしょうか。また、その結果の検証はできていますか。教育長にお尋ねします。
○議長(新島 雄君) 教育長。
 〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 外務省の見学など修学旅行の成果についてのお尋ねでございますが、陸奥宗光につきましては、先ほど知事からもございましたけども、小学校や中学校の社会科において必ず学習する偉人の1人でございます。
 今年度の公立中学校の修学旅行等では、陸奥宗光の学習のため直接外務省を訪れるまでには至りませんでしたけれども、校外学習等で郷土の偉人の足跡を訪ねたり、その業績を調べたりする学習は多くの学校で取り組んでいるところでございます。
 今後とも修学旅行等において、外務省の訪問を含め、郷土の偉人の功績に触れる機会を積極的に取り入れるよう、市町村初め県内の各学校に強く働きかけてまいりたいと思います。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 答弁ありがとうございます。
 平成21年から23年までの3年間で恐らく一度も実施されていないと、このように思います。修学旅行は国会へ行くという場合があります。その場合は、すぐそこに外務省もありますから、行こうと思えばこれはもう行けるんじゃないかなというふうに思います。外務省へは、なかなか個々人とか、そういったレベルで行けるものではなく、学生時代に訪れて学習するということは、またとない機会だというふうに思います。修学旅行全体で学校として行けなければ、例えばグループ学習とか、そういった小集団学習ということがあろうと思いますんで、そういった単位でもよいので、これについては一度考えていただきたいというふうに思います。
 続きまして、大阪都構想等について質問をさしていただきたいと思います。
 大阪府は、大阪都構想に向けて動き出そうとしています。仁坂知事はこの大阪都構想に関して賛成している、こういうコメントがあったように思います。和歌山県の皆さんは、とても興味深くこのコメントを聞いているようでございます。
 兵庫県知事も、関西広域連合の立場から、広域連合としても国との関係で大阪都構想の推進を図る立場になると発言をしている。
 このように、大阪都構想をめぐる動きというのはさまざまな議論を呼ぶものになっていようかと思います。
 大阪都となれば今までよりも広い経済圏となりそうですから、和歌山県にもメリットが発生すると思いますし、むしろこちらから関与していかなければならないのかなというふうにさえ思うところであります。
 一例として、橋下大阪市長は、大阪都構想を踏まえ、大阪市の火力発電所計画を関西ワイドで見ると、土地が和歌山にあるのに何で大阪市役所が自分でやろうとしているのだというふうに批判をしています。既に大阪都構想の中で和歌山県の存在も役割も意識をしてくれているわけですから、和歌山県として大関西圏の中の役割を強く訴えていく、こういったことも必要だというふうに思います。
 また、二重行政についてですが、大阪府と大阪市で議論されているように、和歌山県においては、中核市との間に同じような問題は果たして存在するのでしょうか。政令市のように大都市特有の問題なのか、はたまた地方都市にも言えることなのか、また存在しているとすれば解消すべきものなのか、この際、考えることも必要だというふうに思います。
 さて、大阪が第2首都の機能を持つとなれば、関西全体の活力につながると思いますし、小関西圏ではなくて大関西圏を確立さしていただくことには賛成だと、そういう話もあろうかと思います。それは、この11月、関西広域連合として首都機能バックアップ構造の構築について国に要望している中身から引用さしていただきますが、これは危機管理の観点での提案ですから、今あるものでバックアップ機能を担おうとする、こういう動きの中での働きかけであります。
 ただ、この中身を見ますと、少し寂しい感じがいたしました。首都圏被災時に関西が果たし得る役割の中に、和歌山県の果たせる役割、これが非常に少ないように思えたからです。これは、国の主な出先機関、金融や企業、こういったところにしても、大支店が和歌山県内にないという現状からして当然かもわかりませんが、これだと大関西圏に向かう中での役割も埋没してしまうような感じがいたしました。
 そこで、知事に質問であります。
 知事が大阪都構想に賛成する理由、それから和歌山県への影響、関係について考えることがあればお答えをください。
 2つ目、和歌山県において中核市との間に二重行政の問題はあるのでしょうか。あるとすれば解決に向かわせるべきかどうか、いかがでしょうか。
 関西広域連合において、また、大阪都構想、首都圏バックアップ機能、大関西圏など、大きな流れの中での和歌山県の果たし得る役割について、お考えがあればお示しいただきたいと思います。
 以上3点について、知事のお答えをお願いします。
○議長(新島 雄君) 知事。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 大阪都構想については、私は賛成であるということを申しました。ただ、選挙の応援の絡みで言われたもんですから、これについては、私は制度としての大阪都というのに賛成であると申し上げたんで、選挙に介入したつもりはございません。
 その上で、政令指定都市──政令市は、民生行政とか、土木行政とか、文教行政とか、府県並みの権限を有しながらも、その小さい区域でそれを実行するということになっております。そうしますと、実はその周りにある大阪府は、その部分が権限としてないという状態になっておりまして、区分されているわけでございます。
 関西広域連合の動きなどを見ていましても広域でいろいろやっていこうというときに、どうも小さく区切っていろいろやるというのは時代に合わないんじゃないか。どうしても二重行政的なものが発生しますから、それを解消しようといったら、大きい組織の中で解消していったほうがいいんじゃないかという意味で、私はこれは賛成だというふうに申し上げたわけでございます。
 府と市を今度は一体として組織改革をするというような動きがございますから、さまざまな要素を総合的に勘案して、大阪府知事や大阪市長が住民と一緒に今後考えていけばいいというふうに思います。
 和歌山県と和歌山市の関係でございますが、和歌山市は中核市でございます。政令指定都市に比べると、うんと移譲されてる権限は少ないんでございます。保健所の設置とか、あるいは民生行政、あるいは環境行政などについて、和歌山県から外して中核市に移しておるということでございます。一方、本来の住民サービスに係る行政、これもきめ細かくしっかりやってもらわないといかんと思っております。
 総じて言うと、和歌山市はよく頑張っておられるようでありますので、これについて権限をきちんと行使しておられるというふうに思いますが、ごく一部、扱いかねている面もあるようであります。
 実は私が知事になりましてから、産業廃棄物の保管及び土砂等の埋立て等の不適正処理防止に関する条例というのを県でつくりました。そのときに、この権限からいうと、和歌山市に同等の権限をして条例をつくってもらわないと、どうも和歌山市が産業廃棄物にとって、何とかヘイブンというのがありますが、別天地みたいになってしまうということで、我々から働きかけをしたんですが、人手が足りないし知識もないので嫌だという話があって、何か随分困ったことがありました。
 結果的には、市から県に権限を委託してもらいまして、本来ならば権限は和歌山市にありますから、そのための財源ももらってるんですが、ただで受託をいたしまして、それで実際に県でやっとるということになりました。
 したがいまして、ちょっと不都合もあるんですが、しかし、市とよく連絡をとって、和歌山市の仕事といっても、県のほうとしても注意をしながら、いろいろ説得をして何とかやっていったらいいんじゃないかと。そういう問題は局所的でありますので、大阪のように再編を特に働きかけて運動をするということについて、私は別に意欲を持っておりません。
 それから次に、本県が有する豊かな自然環境、世界遺産を初めとする文化・歴史面での数多くの資産、恵まれた農林水産物、豊富な温泉資源といったすぐれた資源を生かして和歌山県の地域力を高めていくことによりまして、関西における和歌山県の役割とか、あるいは存在意義、こういうものを明確にしていくべきだと考えます。
 また、本県のような関西の、大阪を中心として考えますと、周辺地域を活性化するということは、これは全体、あるいはその中心部も活性化することになるんだということを強く訴えて、それで和歌山県が関西の中で発展していけるように頑張っていきたいと思っております。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、項目4点目の質問、台風12号被害への対応についての項目に移らしていただきたいと思います。
 被災地の復旧についてはこれからだというふうに思ってます。公共土木施設災害復旧事業による予算措置、これは3年間継続されるというふうに聞いておりますが、先日、その後の現場の状況を確認するために専門家の方と現地をずっと回ってきたところであります。そこでいろんな意見やアドバイスを聞いてきたわけなんですが、予算規模、それから工事の工程、計画の立て方にもよりますが、最低5年はかかるだろうなという指摘がありました。現場を見る限り、とても3年で復旧できそうにもない、そういう地域も見受けられました。
 復旧計画を策定するに当たっては、長期的な取り組みも必要かと思いますので、3年目以降も復旧財源を確保するための継続した要請をしてほしい。これは1点思ったところであります。
 さて、災害復旧事業の考え方は、原形復旧あるいは機能回復に限る、こういった性質のものだと伺っております。しかし、今回被害を受けて、公共物をそのまま原形復旧させても、同規模の災害が発生した場合、同じような事象を招くことにもなります。それは絶対避けるべきものですから、原形復旧に付加価値というんでしょうか、そういったものを加えたものにすべきではないのかなというふうに思います。しかし、付加価値部分、その追加した部分を県単独予算でやりましょうと、こういうふうにはならないかというふうに思います。
 できるなら、今回のような災害であれば、対処できると見込まれる機能を持った形で災害復旧事業を行ってほしいと思います。原形回復では不安、付加価値をつけた復旧で安心感を提供できると思います。
 また、公共土木施設災害復旧事業に関して、3年で95%の災害復旧が見込まれるとしても、これではまちづくりまでは至りません。民有地の取り扱いが問題になるからです。仮にもとの場所に住宅を建設するとしても、土砂崩れなどによって隣地との境界がわからなくなっている場合が見受けられます。その場合、堆積した土砂の除去、地籍調査、測量、こういったものが必要となり、その費用は一体だれが負担するのか、こういう問題が発生します。
 今回の住宅再建を支援する施策は歓迎すべきものですが、土石流で自宅用地が埋まってしまっている、そして隣地との境界がわからなくなってしまっている場合は、住宅再建どころではありません。もとの場所または市町村内に、民間、住む人が戻ってきて初めて町が復興に向かっていると実感できると思います。
 民有地の支援について不安と不満が、この10月中旬から現地へ入ったところ、高まっていると、このように聞いております。もちろん、民有地をもとに戻すための支援、施策というものは市町村がやるべきものだというふうには思いますが、県としても最大限の協力、配慮してもらえるよう、これは要望としておきます。
 ただ、この項目の質問を2点さしていただけたらと思います。2点とも県土整備部長にお伺いしたいと思います。
 3年間の復旧に向かう予算のめど、そして復旧に至るまでの期間、これはどの程度だと見込んでいますか。
 2つ目、災害復旧事業に関して、原形回復では不安感が払拭できないと思います。原形復旧に際しては、ある程度機能を上乗せするような付加価値をつけた復旧にする、そのことで住民の皆さんに安心感を提供できると思いますが、これは検討すべき課題だと思いますので、お答えいただきたいと思います。
○議長(新島 雄君) 県土整備部長森 勝彦君。
 〔森 勝彦君、登壇〕
○県土整備部長(森 勝彦君) 公共土木施設の災害復旧においては、災害発生後に、県など施設管理者の申請に基づき、国土交通省と財務省による災害査定が実施され、復旧範囲や工法、工事費が決定されます。決定された工事費は、通常、発災年を含め3カ年で必要額の予算措置がなされます。
 台風12号による災害復旧箇所については、和歌山県復旧・復興アクションプログラムにおいて平成24年度中に95%の箇所を完成させることを目標とし、取り組んでいるところでございます。残る箇所には復旧に3年を超える期間を要する大規模な被災箇所もございますが、必要な予算の確保に努めまして、できるだけ早い完成を目指してまいります。
 また、公共土木施設災害復旧事業は、その施設の従前の効用を速やかに回復して公共の福祉を確保することを目的としているため、原形復旧を基本としておりますが、今回特に被害の大きかった箇所については、別途、国庫補助費を加えた改良復旧事業によりまして機能向上を図ることとしております。現在、国と協議を行っているところでございます。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 ありがとうございます。
 昨日、知事の一般質問への答弁の中にもありましたが、経済と暮らし、この再建が大事ですと話しておりました。暮らしを再建できるようになるまで、取り組みというのをいろんな形でぜひ継続をしていただきたいというふうに思います。
 それから、最後の質問になります。同じく台風12号被害に関してですが、今回は記録集をつくるということに関してであります。
 今回の台風12号被害の記録については、後世の人が再び災害に遭遇するような事態になった場合、今回の私たちの経験を役に立ててもらう、そういう趣旨で記録集を作成すべきかなというふうに思います。
 ここに昭和28年水害の記録集というのがありまして、先日、いろんなところにヒアリングに行ったら、「こんなんあるよ」ということで、県は県発行ですからお持ちだと思いますが、ちょうだいしてきたものであります。当時の小野知事が中心に編さんしたものでありまして、中身を見ると、今回の災害にまさるとも劣らない規模の被害状況というのが写真、データ、そういったものでわかるものになっております。
 一昨日、この記録集にかかわった当時の県庁の広報担当者の方を捜し当て、意見を伺ってまいりました。その意見は、今回の台風12号被害も大変だと思いますが、当時も大変な被害でした。この被害へ対応するため、現地入りして意見を聞いたり写真撮影をしたりして、現状の記録と、次の世代がこの教訓を生かせるように作業をしましたと、こういった意見をいただきました。当時入ったばっかり、22歳だった方ですが、今回の台風への対応も非常に気にかけてくれていますし、自分たちのこの記録集を超えるものをつくってほしいと意見をいただきました。
 先日、知事の津波の日シンポジウムのあいさつにありましたように、「安政の大地震の際、濱口梧陵さんが広村で稲むらに火をつけて避難先を示し、大勢の村民を救った時点においては、濱口梧陵さんは津波に勝ったとは思っていなかったのではないかと思います。その証拠に、あの直後から、私財をなげうって、将来に備え、人々を元気づけるために有名な広村堤防を築くのです。濱口さんが本当に津波に勝ったのは、昭和21年の南海地震の津波をこの堤防ではね返したときだと思います」と話されていましたように、まさに我々が今直面してるこの危機を乗り越えて次につなげるということで、この我々の復興というのが解決に向かうのじゃないのかなというふうに思います。その精神が今回の台風12号への対応と今後の道筋についてのすべてのノウハウを詰め込み、記録集として後世に伝える役割を果たしてほしいというふうに思っております。
 この中には、本年度の新政策として掲げられているような風水害対策事業に関しても、県のすばらしい英断をした取り組みとして掲載されることだと思いますが、この政策は今後の県の大災害発生時の指針となるものですから、住宅再建や事業者の再建支援、万が一のときは県が我々を守ってくれるんだと皆さんに安心感を与えるような成果物にしてほしいというふうに思います。
 災害に強い和歌山県の実現を目指す指針となるような台風12号被害への対応に関する記録集の考え方について、これは危機管理監にお答えをお願いします。
○議長(新島 雄君) 危機管理監宇恵元昭君。
 〔宇恵元昭君、登壇〕
○危機管理監(宇恵元昭君) 災害記録集の考え方についてでございますが、今回の紀伊半島大水害を後世に伝えていくため、その気象状況や被害状況の記録とあわせ、県・市町村の対応、自衛隊ほか関係機関の活動状況、応急対策や復旧・復興対策などについても記録することとしてございます。
 また、編集を行う中で今回の災害対応の課題についても改めて検証し、今後の災害対策に活用できるものとして作成したいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(新島 雄君) 片桐章浩君。
 〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 ありがとうございました。
 記録集、これは単に置いておいて価値のあるものではないというふうに思います。使えるもの、後の指針となるものにしてほしいと思います。
 先ほどの話に戻りますが、22歳のとき新入職員だったこの広報の担当の方は、現在80歳になっておられます。今もそのかかわった仕事というものに誇りを持っておりますし、この記録集も手元に大切に保管をされておりました。今の県庁職員さんも、今回の台風12号に立ち向かい、復興さしたことを誇りに思えるような仕事の記録、そして復興の記録集を作成、これ、淡々とお答えいただいたんですが、熱意を持って取り組んでいただきたいというふうに思います。
 以上で、一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(新島 雄君) 以上で、片桐章浩君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
 午前11時29分休憩
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