ひきこもりのことで悩まれている方へ
ひきこもりのことで悩まれている方へ
ひきこもりとは?
最近、テレビやニュースで「ひきこもり」という言葉を耳にすることが多くなりました。
ひきこもりとはどのような状態かご存じですか?
【ひきこもりとは】
厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」では次のように記されています。
- 様々な原因があり、就学・就労・家庭外との交流などの社会的参加を避け、おおむね6か月以上にわたって家庭にとどまり続けている状態
要するに「つらい経験が原因となり、社会生活を営むためのエネルギーを使い果たしてしまった結果、長期(おおむね6か月以上)にわたって社会参加が難しくなっている状態」とされています。
【どのくらいの人がなるの?】
「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」では、1.2%の人が生涯に一度はひきこもり状態を経験すると言われています。
御坊保健所管内に住む15~64歳の人口にあてはめれば、約370人の方がひきこもり状態にあるか、将来その状態に至ると考えられます。
【ひきこもる原因は?】
社会生活における様々な出来事が原因となり得ます。
一部例を挙げてみると、
- 就職活動や受験の失敗
- 就学、就労した際の辛い体験(度を越した厳しい叱責や、様々なハラスメント、過重労働など)
- 人間関係での悩み
などです。
また、精神疾患の症状が原因となり、ひきこもり状態に至ることもあります。
- 統合失調症の症状(幻聴や幻覚)により、外出や交流が著しく制限されている
- 気分障害(うつ病、躁うつ病)の抑うつ症状により、ひどく気分が落ち込み、どうしてもやる気が出ない状態
- 強迫神経症の不潔恐怖等による外出困難
ひきこもりは「病気」なの?
「ひきこもり」は病気ではなく、その人の今の状態を表す言葉です。
先に述べたように、ひきこもる原因は挫折体験やトラウマなどの「社会的原因」と、精神疾患などの「病的原因」に分けることができますが、精神疾患を原因とする場合は、その原因となっている疾患に対して医療機関で適切な治療を受けることが大切です。
また、社会的原因でひきこもっている場合は、安心して社会に戻っていくことができる環境を整えていくことを優先します。
ひきこもりは「甘え」なの?
ひきこもりは「単なる甘え」ではありません。
ひきこもり状態に至った背景には、必ずその人なりのつらい経験や、一人では解決できなかった生活上の問題があります。
その経験を乗り越えたり、問題を解決するために様々な方法を試したものの上手くいかず、エネルギーを使い果たしてしまった結果、ひきこもるのです。
ひきこもり状態の人にどう接すれば良い?
周囲にいる人は、ひきこもり状態に悩んでいる方に対して「頑張れ」「負けるな」「そのくらいのことで」と叱責するのではなく、その状態に至った背景について理解するように努め、これまでの苦労を労ってあげてください。
「何とかしなきゃ」「このままじゃいけない」は、ひきこもり状態のご本人が一番悩んでいます。
そこに追い打ちをかけるのではなく、「ひとりで悩まなくてもいい、私も一緒に悩むよ」という気持ちが伝わるように接することが大切です。
特に身近にいるご家族は心配するあまり、ひきこもり状態を脱せるように「説得」をしてしまうことがあります。
しかし、批判や説得をしたくなる気持ちをぐっとこらえて、ご本人が失ったエネルギーをしっかり充填するための「安心できる環境」を作るように心がけましょう。
そして、下記の専門機関で相談できることを伝え、ご本人が「相談してみようかな」と思ったタイミングで相談できるように見守りましょう。
ひきこもりのことで相談できるところはあるの?
以下の機関で相談することができます。
ご本人でなくとも、ご家族だけで相談することも可能です。
御坊保健所
精神保健福祉士や保健師等の専門職員が相談対応いたします。
来所相談の他、電話やEメールによる相談、状況に応じて家庭訪問にも対応します。
必要な場合は嘱託精神科医による相談も実施しています。
電話番号:0738-24-0996
E-mail:e1305311@pref.wakayama.lg.jp
対応時間:平日9時~17時45分
市役所、町役場
保健師等の専門職員が相談対応いたします。
来所相談の他、電話等による相談や、状況に応じて家庭訪問にも対応します。
詳しくはお住いの市役所、町役場にお問い合わせください。
ひきこもり地域支援センター(和歌山県精神保健福祉センター)
和歌山県内にお住まいの方のひきこもり相談に、精神保健福祉士や保健師、臨床心理士が相談対応いたします。
来所相談の他、専用電話(いっぽライン)による相談に対応しています。
電話番号:073-424-1713
E-mail:e0503011@pref.wakayama.lg.jp
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040400/050301/050301/hikikomori-top.html
若者サポートステーションWith Youわかやま
15歳から39歳までの若者のうち、働くことに悩みをかかえている方のサポートをしています。
来所相談や家庭訪問の他、就職活動セミナーや職場体験など就労に特化した支援もあります。
電話番号:073-427-3500
E-mail:下記アドレス内のフォームから送信
NPO法人 ヴィダ・リブレ
ひきこもり状態にある方の支援を行っています。
精神科医等による専門相談及び家庭訪問、ひきこもり当事者の方が利用できる居場所(集団精神療法)があります。
(注意)利用には費用負担が発生する場合があります。詳しくは法人にお問い合わせください。
電話番号:080-1490-5927(木曜日・土曜日の13時~17時)
https://www.vidalibre-mihama.com/
登校拒否・ひきこもりの子ども・青年をもつ日高郡・御坊市親の会
ひきこもりや登校拒否に悩まれるご本人やご家族の相談に応じています。
電話相談及び来所相談の他、ご本人が利用できる居場所、ご家族の交流の場があります。(毎金曜日午後から)
(注意)利用には費用負担が発生する場合があります。詳しくは同会にお問い合わせください。
電話番号:0738-22-0199
FAX:0738-23-4656
御坊・日高障害者総合相談センター
ひきこもりの他、身体障害・知的障害・精神障害のことについて相談に応じています。
電話相談及び来所相談の他、必要に応じて訪問による支援を行います。
障害福祉サービス(作業所への通所やヘルパー支援等)が必要な方には、その利用調整を行います。
電話番号:0738-32-7051
FAX:0738-23-3303