和歌山県の経済動向について（平成23年6月）

内閣府は、平成23年6月20日に発表した月例経済報告において、景気の基調判断を「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、このところ上向きの動きがみられる。」と4ヶ月ぶりに上方修正した。
個別項目では、個人消費、輸出、生産の3項目を上方修正したものの、雇用情勢、倒産件数について下方修正した。
なお、景気の先行きについては、「サプライチェーンの立て直しが進み、生産活動が回復していくのに伴い、海外経済の緩やかな回復や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、電力供給の制約や原子力災害及び原油高の影響に加え、海外経済の回復がさらに緩やかになること等により、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。」とし、景気の下振れリスクに海外経済の回復がさらに緩やかになることを加えた。
県内の経済状況については、

• 生産動向において、鉱工業生産指数（4月）が2ヶ月ぶりに前月を下回った。
• 消費動向においては、新車登録台数（5月）が9ヶ月連続で下回った。大型小売店販売額（4月）は、全店ベース、既存店ベース共に4ヶ月連続で前年を上回った。
• 雇用動向においては、有効求人倍率（5月）が全国0．61倍（前月から変わらず）に対し、県は0．71倍（前月から変わらず）となり、県が全国を0．10ポイント上回っている。（順位は全国では15位に、近畿では1位であった。）