和歌山県の水産業

きいちゃんのイラスト

和歌山県は、漁業がさかんな県なのかな?

漁業には、大きく分けて、海で漁(りょう)をする「海面漁業」と、川や池(いけ)などで淡水(たんすい)魚をとる「内水面漁業」があり、それぞれに人工的に飼育(しいく)する「養殖(ようしょく)業」があります。これらの和歌山県の生産量を示(しめ)したのが次の表です。
このデータを見ると、全国に占める和歌山県の漁業生産量の割合(わりあい)がそれほど大きくないことが分かります。

和歌山県の漁業生産量

和歌山県の漁業生産量一覧(令和5年)
海面漁業 海面養殖業 内水面漁業 内水面養殖業
全国 2,926,411トン   851,509トン    21,567トン    30,341トン   
和歌山県 12,501トン 3,046トン 8トン 616トン
割合 0.43パーセント 0.36パーセント 0.04パーセント 2.03パーセント
順位 30位 23位 30位 14位

出典 農林水産省「令和5年漁業・養殖業生産統計」(外部リンク)

和歌山県の海面漁業

次の表は、海面漁業就業者数と漁船数を示したものです。海面漁業に従事(じゅうじ)する人数と漁船数を見ると、いずれも日本全体の2パーセント未満です。また、漁業就業者数は、長野県、岐阜県、奈良県など海に接(せっ)していない8県を除いた39都道府県中24位という結果となっており、この割合(わりあい)は決して多いとは言えません。

海面漁業就業者数及び漁船数(令和5年)

漁業就業者(人)  漁船数(隻)   
全国 121,389人 109,283隻
和歌山県   1,896人 1,943隻
割合 1.56パーセント 1.78パーセント
順位 24位 22位

出典 農林水産省「2023年漁業センサス」(外部リンク)

漁業に従事する人が減(へ)っているって?

海面漁業就業(しゅうぎょう)者と漁船隻数の推移(すいい)
漁業就業者数  
(全国)
漁業就業者数  
(和歌山県)
 漁船隻数   
(全国)   
漁船隻数    
(和歌山県) 
昭和38年 625,935人 10,179人 317,512隻 5,572隻
昭和43年 593,829人 9,793人 345,606隻 5,668隻
昭和48年 510,727人 8,364人 331,274隻 5,694隻
昭和53年 478,148人 8,083人 320,972隻 5,755隻
昭和58年 446,536人 7,383人 320,949隻 6,025隻
昭和63年 392,392人 7,272人 293,934隻 5,890隻
平成5年 324,886人 6,130人 267,574隻 5,362隻
平成10年 277,042人 5,682人 236,484隻 4,913隻
平成15年 238,371人 4,668人 213,808隻 4,365隻
平成20年 221,908人 3,922人 185,465隻 3,572隻
平成25年 180,985人 2,907人 152,998隻 2,892隻
平成30年 151,701人 2,402人 132,201隻 2,327隻
令和5年 121,389人 1,896人 109,283隻 1,943隻

漁船隻数及び漁業就業者数の推移

出典 農林水産省「2023年漁業センサス」(外部リンク)


上の表とグラフは、全国と和歌山県の海面漁業就業者と漁船数の推移(すいい)を示(しめ)したものです。このデータから、全国でも和歌山県でも漁業を仕事にする人が昔と比(くら)べて大きく減(へ)っていることが分かります。

漁師のイラスト漁師さんがずいぶん減ってるって?おさかな大好きなのに。日本の漁業は、戦後の高度経済(けいざい)成長の時代(昭和30から40年代)に大きく発展(はってん)しました。物価(ぶっか)が上昇(じょうしょう)し、魚の値段(ねだん)も年々(ねんねん)上がりました。漁船の性能(せいのう)が大きく向上し、遠い外国の海までどんどん出かけて漁(りょう)をしていました。しかし、昭和50年代に、それぞれの国の岸から200海里(約370キロメートル)以内で外国の船は勝手に入って漁をしてはいけないという国際(こくさい)的なルールが決まり、遠洋漁業(えんようぎょぎょう)から撤退(てったい)せざるを得(え)なくなったのです。

その後も、スーパーマーケットなどが外国から輸入(ゆにゅう)される水産物を多く扱(あつか)うようになったこと、多くの人々(ひとびと)が魚より肉を好むようになったこと、漁船の燃料費(ねんりょうひ)が高くなったことなど様々な理由により、漁業の経営環境(けいえいかんきょう)は次第に厳(きび)しくなってきました。

和歌山県ではどんな魚がよくとれているの?

和歌山県には、日高郡の日ノ御埼(ひのみさき)を境(さかい)に、北の紀伊水道沿岸(きいすいどうえんがん)と南の太平洋沿岸の2つの漁場に分かれ、それぞれ異(こと)なる漁法で魚をとっています。魚類はたいへん種類が多く、その生態(せいたい)もさまざまであり、地域(ちいき)によっても季節によってもとれる種類が変わります。次の表とグラフは、令和5年の全国と和歌山県の海面漁業による魚種別の漁獲量(ぎょかくりょう)を示したものです。

グラフを見ると、全国と比べて和歌山県ではどんな種類の魚がよくとれるのか分かるでしょう。ただし、このグラフを見るときは、全国と和歌山県の目盛(めも)りが異なることに注意して下さい。

海面漁業の魚種別漁獲量

出典 農林水産省「令和5年漁業・養殖業生産統計」(外部リンク)

漁種別漁獲量の全国順位(和歌山県が10位以内のもの) ()の数字は全国に占める割合(%)

むろあじ類

むろあじの写真

たちうお

たちうおの写真

いさき

いさきの写真

いせえび

いせえびの写真

順位 全国 20,010トン 全国     5,420トン 全国      3,194トン 全国      1,090トン
第1位 宮崎 6,461トン (32) 千葉 1,695トン (31) 長崎 1,123トン (35) 千葉 262トン (24)
第2位 長崎 3,438トン (17) 長崎 518トン (10) 千葉 238トン (7) 三重 148トン (14)
第3位 高知 1,843トン (9) 熊本 465トン (9) 島根 221トン (7) 和歌山 101トン (9)
第4位 愛媛 1,793トン (9) 神奈川 318トン (6) 福岡 219トン (7) 徳島 90トン (8)
第5位 鹿児島 1,722トン (9) 和歌山 311トン (6) 三重
山口
163トン (5) 静岡 82トン (8)
第6位 鳥取 1,104トン (6) 大分 281トン (5) 茨城 73トン (7)
 
第7位 和歌山 547トン (3) 宮崎 259トン (5) 和歌山 161トン (5) 宮崎 63トン (6)
第8位 三重 507トン (3) 愛媛 246トン (5) 愛媛 125トン (4) 高知 57トン (5)
第9位 兵庫 407トン (2) 宮城 238トン (4) 鹿児島 121トン (4) 鹿児島 51トン (5)
第10位 大分 400トン (2) 鹿児島 189トン (3) 大分 118トン (4) 長崎 46トン (4)

海産ほ乳類

海産ほ乳類の写真

養殖あゆ

養殖あゆの写真

養殖まだい

養殖まだいの写真

養殖くろまぐろ 

養殖まぐろの写真

順位 全国 210トン  全国 3,385トン 全国 67,257トン 全国 16,200トン
第1位 和歌山  89トン (42) 岐阜 900トン (27) 愛媛 37,893トン (56) 長崎 6,253トン (39)
第2位 宮城 30トン (14) 愛知 833トン (25) 熊本 9,386トン (14) 高知 2,084トン (13)
第3位 石川 24トン (11) 和歌山    599トン (18) 高知 7,775トン (12) 鹿児島 1,848トン (11)
第4位 岩手 19トン (9) 栃木 276トン (8) 三重 3,642トン (5) 三重 1,511トン (9)
第5位 宮崎 9トン (4) 滋賀 206トン (6) 長崎 1,882トン (3) 愛媛 1,487トン (9)
第6位 富山 7トン (3) 徳島 113トン (3) 和歌山  1,849トン   (3) 和歌山  1,041トン   (6)
第7位 高知 7トン (3) 宮崎 101トン (3) 静岡 1,232トン (2) 大分 610 トン (4)
第8位 北海道
長崎
5トン (2) 静岡 64トン (2) 宮崎 1,170トン (2)
第9位 大分 62トン (2) 鹿児島 1,158トン (2)
第10位 青森 4トン (2) 千葉 38トン (1) 大分 347トン (1)

出典 農林水産省「令和5年漁業・養殖業生産統計」(外部リンク)

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