令和9年度重点施策と予算編成の方針

令和9年度重点施策と予算編成の方針(令和8年10月6日記者発表)

I 令和9年度重点施策の基本的な考え方

令和8年度は、新たな総合計画に基づき、広域地方公共団体としての県の役割を強く意識したうえで、避けられない条件として進行する「人口減少・超高齢化」「地球温暖化」への対応に主眼をおいた対策を推進するため、初年度として多くの施策をスタートさせた。

令和9年度は、これらの施策に磨きをかけ、着実に軌道に乗せるとともに、多様な人材の活躍と、力強い経済を創る施策を強化し、総合計画に掲げるめざす将来像への道筋をより確かなものにしていく。

※事業内容は、現時点における検討状況であり、今後の予算編成過程において変更する可能性がある。

総合計画で掲げる和歌山の将来像と政策の6つの柱

<2040年に実現したい和歌山の将来像>

「人口減少や気候変動に適応した、持続可能で心豊かな和歌山」
「個人が尊重され、あらゆる分野で個性輝く和歌山」

<政策の6つの柱>
1.海外の活力を取り込む

世界との結びつきを深め、多文化共生の社会を築きます。

2.人への投資を強化する

子育てを応援し、多様な学びの場をつくり、能力や意欲に応じて個人の可能性を拡げます。

3.産業の創造力と生産性を高める

脱炭素先進県をめざし、地域の特性を活かした産業政策を進めます。

4.つながりを拡げて、暮らしを守る

地域の魅力に磨きをかけ、域内外との交流と支え合いの力で暮らしを守ります。

5.誰にでも居場所がある社会をつくる

柔軟な働き方やスポーツ、文化芸術活動などを通じて、自分らしさを発揮できる環境をつくります。

6.安全な社会基盤を築き、さまざまな脅威から命を守る

資源制約を乗り越え、災害や犯罪に対して強い地域をつくります。

II 現時点で検討中の令和9年度重点施策

1.海外の活力を取り込む


世界との結びつきを深め、多文化共生の社会を築きます。

令和9年度は、産官学協働でのグローバル人材の育成や外国人材の受入れ拡大に向けて取り組むとともに、多文化共生社会の構築に向けた環境整備を推進します。

また、企業への海外展開支援や外国人観光客の誘致拡大についても継続的に取り組みます。


(1)グローバル人材の育成

  1. グローバルな視点等から地域の課題を解決する人材を育成するため、産学官の協働で高校生の留学(現地活動費、留学準備費等)を支援

(2)国際化を踏まえた産業振興

  1. 県内企業の輸出拡大を戦略的に推進するため、海外取引に関する講義開催や販路開拓・拡大に向けた展示会への出展支援、現地企業と商談を行う等、事業者の様々な海外展開に係る取組を支援
  2. 外国人観光客の誘致拡大を図るため、重点市場において観光プロモーターを設置し、プロモーション活動(現地旅行会社及びメディアを対象としたセールスコール、FAMトリップ等)に加え、紀伊半島三県が連携した誘客促進を展開
  3. 次世代のモビリティとして地域の活性化や社会課題の解消に大きな役割(観光・ビジネス利用、物資輸送、災害救助等)を果たすことが期待される空飛ぶクルマの県内での早期実用化に向け、関連事業者のビジネス展開に必要な調査等(離発着場の地盤調査、周辺環境への影響調査等)を支援

(3)外国人材の活躍推進

  1. 外国人材の受入れを促進するため、国内外でのジョブフェアを通じたマッチング機会の創出や海外からのインターンシップ受入れ、外国人材雇用に関する相談対応等、総合的な支援を実施
  2. 外国人が地域社会の一員として活躍できるよう、相談体制の充実や交流機会の創出等の取組を新たに展開(新規)
  3. 外国人が地域社会において健康かつ安全に自立して生活し、周辺住民と良好な関係を築けるよう、無償の日本語教室をオンライン形式で実施するとともに、企業内で行う日本語教室へ日本語教師を派遣
  4. 県内各地に在籍する日本語指導が必要な小中学生が、学校生活に早期に適応できるよう、日本語習得のレベルに応じて同時双方向型オンライン日本語講座を提供し、各学校や家庭において実施

2.人への投資を強化する


子育てを応援し、多様な学びの場をつくり、能力や意欲に応じて個人の可能性を拡げます。

令和9年度は、結婚を希望する方々の出会いのきっかけづくりや保育士の人材確保を更に強化するとともに、児童相談所及び若者サポートステーションWith Youの体制強化や、こどもの自殺対策を一層推進します。

また、教育関連では、地域を支える次世代人材を育成するため、高校教育改革を推進するとともに、県内外の高等教育機関と連携し、宇宙産業の高度人材育成等に着手します。


子育て

(1)安心してこどもを生み育てられる環境づくり

  1. 少子化の大きな要因である未婚化・晩婚化の流れを変えるため、結婚を希望する方々に対して、多様な出会いの場を創出(拡充)
  2. こどもを持つことを望む夫婦の不妊治療の経済的負担を軽減し、治療を受けやすくするため、体外受精及び顕微授精による不妊治療(生殖補助医療)と併用して実施された先進医療に要する費用の一部を支援
  3. 妊産婦等の経済的負担や不安軽減のため、妊婦健診や出産、不妊治療等に要する交通費や宿泊費を助成する市町村を支援
  4. 多子を育てる世帯の経済的負担を軽減するため、第2子の一部と第3子以降の子の保育料等の無償化や、就学前児童の一時預かり等の利用料助成を行う市町村を支援
  5. 保育士不足の解消のため、潜在保育士の再就職支援や労働環境改善への支援を強化するとともに、県内の保育士人材確保に直結する地域限定保育士試験を導入(拡充)
  6. 子育て世帯の経済的負担軽減を図るため、小中学校の学校給食費を無償化する市町村及び特別支援学校に通う児童生徒等の保護者が負担する給食費を支援

(2)こども見守りネットワークの構築

  1. 増加する児童虐待相談に対応するため、職員の増員、AI活用による業務改善等を一体的に推進し、児童相談所の体制を強化(拡充)
  2. 若者の受援力を養い、将来的な社会的孤立を防ぐため、若者サポートステーションWith Youの相談員を増員し、県立高等学校への出張相談、出前授業及び家庭訪問等による継続的な伴走支援体制を構築(拡充)
  3. こどもの自殺対策をより一層推進するため、県立学校における1人1台端末を活用した心の健康観察を実施し、こども若者自殺危機対応チームによる支援等、関係機関と連携した取組を総合的に展開(新規)
教育

(1)学習者主体の教育への転換

  1. 児童生徒の個別最適な学びの実現に向け、 学校授業等における効果的な生成AIの活用を促進するため、モデル事業の成果を取りまとめた事例集を各学校に共有し、取組の横展開を図るとともに、教員を対象とした生成AI活用に関する研修を実施

(2)学校配置と協働的な学びの確保

  1. 地域を支える次世代人材を育成するため、改革先導拠点に選定された県立高等学校3校において、地域や学校の特性に応じた教育プログラムの構築や、必要となる設備の導入を進める等、高校教育改革を推進(新規)

(3)産業人材の育成

  1. 成長産業分野(蓄電池・SAF・宇宙)の即戦力人材を育成するため、工業系高等学校における関連企業等と連携した教育プログラムの実践等に加え、県内外の高等教育機関と連携し、宇宙産業の研究開発等を担う高度人材の育成に着手(新規)
  2. 伝統工芸品産業の振興を図るため、後継者育成インターンシップ等を実施するとともに、県独自の伝統工芸士制度を創設(新規)

(4)インクルーシブな教育環境の整備

  1. 知的障害の生徒や心身症等による病弱の生徒の社会的・職業的自立を目的とし、資格取得を見据えた専門教科の学びを提供する高等支援学校の設置に向け、実施設計を策定し、施設改修等の準備に着手

(5)多様な学びの場の確保

  1. 不登校等の未然防止、早期発見、早期対応のため、スクールカウンセラー等を配置するとともに、自分の学級に入りづらい児童生徒が、学校内で安心して学習や相談ができる環境を整えるため、校内教育支援センターの設置を推進

3.産業の創造力と生産性を高める


脱炭素先進県をめざし、地域の特性を活かした産業政策を進めます。

令和9年度は、商工業関連では、宇宙産業やGX産業といった成長産業の開拓を次の段階へと着実にステップアップさせるとともに、県内企業の経営力強化に資する伴走支援のほか、中小企業融資制度を全面的に見直し、県内中小企業の円滑な資金調達を支援します。

また、農林水産業関連では、果樹王国わかやまを守るため、就農希望者の受入促進や、将来を見据えた産地づくりの取組を新たに実施するとともに、クビアカツヤカミキリの被害拡大防止に向けた対策を強化します。

観光業関連では、日本ジオパーク全国大会(本県開催)を契機とした機運醸成やプロモーションを展開するとともに、観光地経営の高度化に継続して取り組みます。


商工業

(1)成長産業の開拓

  1. 宇宙産業集積を図るため、宇宙アクションプランに基づき、県内企業の宇宙産業参入を目的としたビジネス創出支援や、宇宙関連企業の誘致活動を展開するとともに、ロケット打上事業者への支援を継続して実施
  2. 成長産業分野(蓄電池・SAF・宇宙)の即戦力人材を育成するため、工業系高等学校における関連企業等と連携した教育プログラムの実践等に加え、県内外の高等教育機関と連携し、宇宙産業の研究開発等を担う高度人材の育成に着手(再掲)(新規)
  3. 国のGX官民投資に関連した大規模県内投資を実現するため、具体的な案件形成に向けて関係者と連携し、臨海部の産業用地整備や脱炭素電源の確保・供給等を戦略的に展開(拡充)

(2)産業の脱炭素化に向けた環境整備

  1. 本県海域における洋上風力発電の導入検討を進めるため、関係者との調整を順次進める等、海洋再エネ整備法に基づく有望区域指定に向けた取組を展開

(3)脱炭素社会実現に向けた行動変容の推進

  1. 地域における再生可能エネルギーの普及を促進するため、市町村が実施する太陽光発電設備等の導入補助事業への支援に加え、県有施設への次世代型太陽電池の導入推進等、県による率先した脱炭素の取組を展開(拡充)

(4)県内企業の成長力強化

  1. 主要産業の更なる成長や国内市場の上位シェア獲得をめざすため、地域未来戦略を策定し、産業クラスター形成に向けた官民投資や環境整備を推進(新規)
  2. 地場産業等の更なる成長を促進するため、地域資源を活用した地域未来戦略を策定する市町村を支援(新規)
  3. 中堅企業の新たな創出に向け、高度な経営診断や、それに基づく経営課題・重点推進分野の可視化、支援人材とのマッチング等を通し、経営戦略策定を中心とした企業の経営力強化に資する伴走支援を実施
  4. 県産品、県内事業者のブランド力向上や国内外市場での販路拡大を支援するため、県産品推奨制度「和歌山一番星アワード」による展示会出展等のプロモーション活動を展開
  5. 経営環境の変化や多様化する資金ニーズに的確に対応するため、中小企業融資制度を全面的に見直し、事業者が目的や経営課題に応じて選びやすい資金メニューに再編
農林水産業

(1)農地集積、農業経営の規模拡大の促進

  1. 担い手への農地集積を進めるため、将来の農地利用のあり方をまとめた地域計画に基づいて県農業公社が実施する農地流動化の取組や遊休農地の復旧・園地条件の改良を行う取組を支援
  2. 就農希望者の受入れから定着を途切れなく進めるため、研修終了後に同じ農地で営農を開始できる果樹トレーニングファームの設置を支援(拡充)

(2)収益性を高める農業生産体制の構築

  1. 果樹、野菜、花きの生産力強化を図るため、戦略品種の早期産地化や園内道の整備、スマート農業技術の導入、災害に強い園芸ハウスの整備や環境制御システムの導入等を支援
  2. 果樹園地の若返りを図り、将来を見据えた産地づくりを進めるため、これまでの改植事業に加え、生育不良の原因となる切り株の除去と授粉樹の適正な混植を一体的に行う生産者を支援(新規)
  3. クビアカツヤカミキリの被害拡大を防止するため、市町村等への支援を強化するとともに、未発生地域での予防対策も新たに支援対象とし、地域一体で対策を推進(拡充)

(3)循環型林業の実践

  1. 生産性を向上させるため、市町村による林道整備や県による幹線林道整備を推進するとともに、高性能林業機械等の導入を支援

(4)紀州材の利用拡大

  1. 木材加工体制を強化するため、製材工場の規模拡大に向けた製材用設備の導入を支援
  2. 紀州材の需要拡大を図るため、紀州材を使用した民間施設の木造木質化等を支援するほか、海外における紀州材の原木丸太や製品のニーズ調査を踏まえて輸出トライアルを実施するとともに、川上から川中まで連携した輸出体制の構築を支援

(5)水産業の経営基盤強化

  1. 生産性の向上を図るため、ICT・ロボット技術の活用や表層型浮魚礁の整備を進めるとともに、高水温耐性のある養殖魚種への転換や新しい養殖システム等の導入を支援
  2. 不漁時でも漁業が継続できるよう、収入源の複合化を図るため、漁業グループによる経営の多角化や、漁村地域の賑わいを創出する取組を支援
観光業

(1)持続可能な観光地域づくり

  1. 本県が有する多彩な観光資源を活用し、地域と一体となって魅力ある観光地づくりに取り組むとともに、「聖地リゾート!和歌山」をキャッチフレーズに、「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を見据えた取組をはじめ、各テーマに応じた効果的なブランディングやプロモーションを展開
  2. 南紀熊野ジオパークの世界認定に向けた機運醸成を図るため、本県で開催する日本ジオパーク全国大会(令和9年11月)に合わせ、豊かな自然と歴史・文化が織りなすジオサイトを巡る各種ツアーや地域と協働したイベント等を実施(新規)
  3. 地域全体で観光地経営の高度化を図るため、市町村、観光事業者等が客観的データに基づくプロモーションや経営戦略を展開できるよう、DMOをはじめとする観光事業者等への伴走支援を実施

4.つながりを拡げて、暮らしを守る


地域の魅力に磨きをかけ、県内外との交流と支え合いの力で暮らしを守ります。

令和9年度は、持続可能な地域運営を行うため、不足する市町村専門職の共同活用モデルの構築に着手するとともに、ふるさと住民登録制度※の開始に伴い関係人口の拡大を図ります。

また、将来にわたり県民が安心して適切な医療を受けられる体制の構築に向けて新たな地域医療構想の策定に取り組みます。

※居住地以外の地域とのつながりを、アプリを使って登録・可視化し、継続的な関係をつくる仕組み


地域づくり

(1)拠点形成とネットワークによる機能補完

  1. 持続可能な地域交通を構築するために、地域の課題分析を踏まえ、市町村や交通事業者等と連携し、広域的な観点から具体的な施策の検討や実証等に取り組み、圏域ごとのあるべき姿へのリ・デザインを推進

(2)広域交通ネットワークの構築

  1. 世界とつながる拠点施設と県内各地を結ぶ道路ネットワークを構築し、国内外の活発な人流・物流を地域に呼び込むため、紀伊半島一周高速道路の早期完成を働きかけるとともに、国道168号など幹線道路網等の整備を推進
  2. 熊野白浜リゾート空港について、令和11年度に利用者30万人及び羽田線4往復8便化、滑走路延伸後に利用者50万人をめざし、利用促進に向けた取組(航空会社と連携した取組、旅行会社へのコンテンツ造成支援等)や、滑走路延伸に向けた取組を実施するとともに、国際チャーター便の誘致等を実施

(3)広域連携による地域運営の推進

  1. 人口減少社会においても市町村が持続的に行政サービスを提供できるよう「和歌山県・市町村連携会議」を活用し、全県的な議論を推進(拡充)
  2. 不足する市町村行政の担い手を確保するため、広域連携による専門職の共同活用に関するモデル事業を実施(新規)

(4)持続可能な地域をめざしたつながりの構築

  1. きめ細かい相談体制の実施、移住関心層への情報発信、お試し移住、空き家を利活用した住まいの支援等により、移住者、二地域居住者、関係人口等、地域の新たな担い手を呼び込む施策を総合的に推進
  2. ふるさと住民登録制度開始を契機に、わかやま移住定住支援センターにふるさと住民コーディネーターを増員し、関係人口から移住までを支援するワンストップ相談窓口の機能を充実(新規)
地域資源

(1)地域資源の維持・継承

  1. 特別史跡岩橋千塚古墳群の保存と活用を図るため、第4次追加指定地の公有化や、特別史跡指定地の更なる拡大に向けた調査を実施
  2. 県内の考古資料及び民俗資料の保存と活用を更に推進するため、県立考古民俗博物館(仮称)への再編に向けて、博物館(新館)や収蔵棟の建設、既存資料館の改修等を実施
医療福祉

(1)質の高い医療提供体制の構築

  1. 将来にわたり地域に必要な医療提供体制を確保・維持するため、入院医療に加え、外来・在宅医療、介護との連携や人材確保も含めた新たな地域医療構想を策定(新規)

(2)持続可能な介護提供体制の構築

  1. 介護・障害福祉分野の業務の負担軽減や効率化により継続して就労できる環境整備を図るとともに、サービスの質の向上につながるよう、事業者が行う介護テクノロジーの導入や人材育成等を支援

5.誰にでも居場所がある社会をつくる


柔軟な働き方やスポーツ、文化芸術活動などを通じて、自分らしさを発揮できる環境をつくります。

令和9年度は、ワールドマスターズゲームズ2027関西を県内各地で開催するとともに、県立自然博物館のリニューアルのほか、文化観光推進拠点としての県立近代美術館の環境整備等に取り組みます。

また、人権尊重の社会づくりに向けて、学校教育における人権啓発を強化します。


居場所づくり

(1)多世代交流拠点の形成

  1. こども食堂の新規開設に関する経費等への補助や、こども食堂と多機関(社会福祉協議会やフードバンク)をつなぐネットワーク支援等により、こどもの居場所づくりを推進

(2)スポーツ・文化芸術活動の環境整備

  1. 新たな若者文化の形成、デジタル人材の育成・集積及び新産業の創出をめざし、ゲームクリエイターが集うコミュニティを運営するとともに、オリジナルゲームのコンテストや作品展示会の開催等を実施
  2. 概ね30歳以上であれば誰でも参加できる、世界最大級の生涯スポーツの国際総合競技大会であるワールドマスターズゲームズ2027関西を県内各地(5競技7種目)で開催
  3. スポーツ活動の拠点となる施設の機能確保に向け、老朽化等の課題を抱える県立スポーツ施設(県立体育館、紀三井寺公園陸上競技場・野球場)の将来的なあり方や整備の方向性を定めるため、外部有識者を交えた検討会を開催
  4. 県立自然博物館の展示・収蔵や防災の機能を高める現地でのリニューアルに向け、老朽化施設の更新・改修のための基本・実施設計を実施
  5. 県立近代美術館を拠点とした文化観光の活性化と滞在型観光の充実を図るため、世界的デザイナーの展覧会を開催するとともに、美術館の魅力を高める環境整備や文化資源を結ぶモデルルートの造成等を実施(拡充)
人権尊重

(1)人権尊重社会の実現

  1. いじめの深刻化・巧妙化に対応するため、SNS上での誹謗中傷等を題材に法的な観点から人権を学び、守る意識を高める教育プログラムを作成し、小中学校における人権啓発を強化(拡充)

6.安全な社会基盤を築き、さまざまな脅威から命を守る


資源制約を乗り越え、災害や犯罪に対して強い地域をつくります。

令和9年度は、半島防災の観点から、防災減災・県土強靱化対策を継続して推進するとともに、被災地ニーズに沿った支援活動が充実するよう、民間支援団体等との連携を強化します。


防災減災・県土強靱化

(1)災害から多くの命が救われる社会の実現

  1. 令和8年熊本地震において課題となった、避難生活における暑さ対策をはじめ、プライバシーの確保対策等、避難環境の質の向上を図るため、避難所等の環境改善に資する資機材等を整備する市町村を支援

(2)迅速な救助と早期復旧・復興に資する災害対応力強化

  1. 大規模災害発生時に、消防、警察、自衛隊、海上保安庁等が円滑に災害応急活動にあたれるよう、旧南紀白浜空港跡地の航空機活動拠点としての機能を更に充実させるため、場外離発着場整備や航空燃料保管庫及び資機材倉庫の建設等を実施
  2. 専門性を有するボランティア団体が被災地において円滑に支援活動を行えるよう、災害中間支援組織を設立し、協力団体との連携を強化(新規)

(3)災害に強いインフラ整備

  1. 能登半島地震の教訓を踏まえ、南海トラフ地震等の大規模災害に備えるため、半島防災の観点から、紀伊半島一周高速道路等の高規格道路や幹線道路網等の整備を進めるとともに、橋梁耐震化、法面対策、無電柱化等による緊急輸送道路の防災・減災対策を推進
  2. 「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」に基づき、津波による経済被害を抑え、早期の復旧・復興につなげるため、港湾や漁港の防波堤等の強化を推進

(4)ハード・ソフトが一体となった事前防災

  1. 気候変動の影響による水害や土砂災害の激甚化と頻発化に対応するため、河川整備や砂防事業の推進に加え、特定都市河川の法的枠組み(雨水浸透阻害行為への規制、雨水貯留浸透施設の設置等)を活用する等、流域のあらゆる関係者が協働してハード・ソフト一体的に取り組む「流域治水」を推進

(5)持続可能なインフラメンテナンスの実現

  1. 持続可能なインフラメンテナンスの実現をめざし、施設の機能や性能に不具合が発生する前に対策を講じる予防保全型メンテナンスへの本格転換に向け、橋梁やトンネル、河川・港湾施設等、深刻化するインフラの老朽化対策を着実に推進するとともに、これらを担う建設業の働き方改革や魅力発信等の取組を推進

III 予算編成方針

令和9年度の重点施策及び新たな財政需要への対応に必要な予算については、令和5年2月に発出した「財政危機警報」及び令和8年3月に策定した「行財政経営・組織力強化プラン」に基づき、持続可能な行財政運営を確保する観点から、行政事業レビューによる検証等を踏まえ、徹底した事業のスクラップアンドビルド及び事業内容の見直しにより対応することとする。

この方針のもと、総合計画アクションプラン(令和8年度~令和12年度)における新規施策については、令和8年度当初予算の部局マネジメント枠*に5%のマイナスシーリングを適用し、捻出した財源により「重点施策推進予算枠」を設け、別枠で予算要求を受け付ける。

また、既存事業の見直しに当たっては、近年の物価・賃金水準の上昇の影響を予算に適切に反映させるとともに、業務量適正化の観点も踏まえ、事業の実績や効果を検証し、継続の可否も含めて精査を行うこととする。その上で、国土強靱化関係事業など、これまで国補正予算の編成を受けて実施してきた事業については、「補正予算依存から脱却し恒常的な施策を当初予算に計上する」という国の方針を踏まえ、予算編成過程において適切に見積もることとする。

なお、大規模プロジェクトをはじめとする投資的経費や情報システム関連経費を含むその他の経費については、人口減少等の社会経済情勢の変化や、急激な物価・金利上昇により維持管理費用など後年度の財政負担への影響がこれまで以上に大きくなることを考慮し、実施時期や事業規模、実施手法、さらには事業そのものの必要性の検討を行うこととする。特に、大規模な公共施設整備事業等については、将来の維持管理・更新コストの縮減や公共サービスの質的向上を図る観点から、PPP/PFIなど官民連携手法の導入検討を行うこととする。

* 各部局において事業の優先順位を見直し、より効果や必要性の高い事業に組み替えることを徹底する予算要求枠

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