和歌山県高病原性鳥インフルエンザ対策本部会議記者会見(令和4年11月30日)

和歌山県高病原性鳥インフルエンザ対策本部会議記者会見(令和4年11月30日)

 

広報課長:それでは会見を始めます。
 

知事:さっき(対策本部会議で)言ったから、改めて、初めのプレゼンテーションはしないので、どうぞ何でも聞いてください。


産経新聞:1つの班が150人の体制で、殺処分はいつまでの予定ですか。


知事:大体3日ちょっとぐらい掛かると思うので、日曜日ぐらいには終わる予定というぐらいの感じです。


産経新聞:今回は、自衛隊の派遣要請は無い。


知事:そうです。3日か4日ぐらいで(防疫対策が)できると思うので、いちいちお呼びしていたら申し訳ないから、今回はいける(と思っています)。前回は、初めてで、我々も慣れていないし、ものすごい勢いで(防疫対策をしないと)、もたもたしていたら他所に広がる感じもあった。今回は、我々もちょっと経験があるので、無しでいこうと思っています。前回とは、はるか昔です。


産経新聞:2020年ですか。


知事:2020年ではなく、もっと前です。前々回です。


産経新聞:今シーズンとして、アドベンチャーワールドに次いで2例目で、今年は全国的にもあちこちで起こっている中で、先ほど振興局にも言われていましたが、改めて、県内の養鶏場などへの呼びかけを、一言お願いします。


知事:さっきも言いましたが、ここ(の養鶏場)は結構用心していて、我々も見回りに行って、穴を見つけてすぐ塞いでもらったり、いろんなことをした所ですが、それでも(ウイルスが)入ってしまった。

 その辺のことはもう一回調べ直さないといけないと思うけど、今まだ無傷でいる養鶏場が圧倒的にたくさんあるので、そういうところは、防護措置を徹底してもらいたい。下の方に穴があったらねずみが入るし、上の方に穴があったらスズメなどが入ってしまう。媒介しているのは、野鳥や渡り鳥が中心なって動いているから、そういうものから段々と媒介して(ウイルスが)入ってしまうことがないように、もう一度、念には念を入れて、それぞれ防護措置をやってもらいたいと思います。


テレビ和歌山:殺処分が終了した後、和歌山市との間で、焼却や埋設になると思いますが、そこら辺はどういう段取りでしょうか。


知事:これは、殺処分の期間より、もう少し掛かると思います。今、外へ出ないような形で技術的に確立した手法があり、箱へ入れて置いておいて、順番に箱ごと燃やしてもらうことになります。昨日、まだ(陽性の)確定は出ていなかったのですが、(和歌山)市長さんに電話をして、青岸でやらせてくださいと(お願いしました)。あそこは、設備が大きいから、割合早めに終わってしまうと思います。そこへ持っていって、しばらく置かせてもらって、どんどん片っ端から焼いてもらうことをやっていきたいと思っています。埋めるとほじくらないといけないので、大変です。全国的に今の主力は、焼却処分になっています。


紀伊民報:知事が現場に行かれるということですが、いつ頃に行かれますか。


知事:この後、紀陽銀行の会長さんが挨拶に来られるので、断るのもなんだから、この格好でお会いして、それから行こうと思っています。

 今、第1陣が(現地で作業を)やっていて、私は中に入れない。入ったら、出てくる時に大変な除染をしないといけないので、一応、外から様子を見させてもらって、現地で話を聞こうと思っています。

 その後、第2陣が行くことになるので、激励する予定にしています。


紀伊民報:現場の様子を視察されて、職員さんを激励に行かれる。


知事:激励は、こっち(県庁)で(します)。今、みんな中に入っていますが、多分、現場の連絡役などは外にいると思うので、外にいる人としか会えない。


朝日新聞:防疫作業中に現場に近づくのはリスクのある行動かと思いますが、知事がわざわざ現場を見に行く感覚が、ちょっと分からない。そういう知事は初めて見ました。


知事:やらなければいけないことがたくさんある時は、あまり動かない方がいいけど、例えば、こういう地形になっているとか、そういうようなことを頭に置いておくと、次からいろんなことができやすい。それから、現地の連絡員が困っていることを聞いてきて、資材を投入するとかができます。そのぐらいのことで、そんなに大きな話ではないと思いますが、様子を見に行って、心の中で頑張れと言う、ぐらいの感じです。


朝日新聞:取り立てて言うことではないのかもしれませんが、知事が動くと、当然職員の負荷も掛かるわけですし、防疫が終わってから見に行くのだったら分かりますが、今、殺処分を行っている時に行くのは、ちょっといかがなものかと思いますが。


知事:そう思ったら、それをガンガン書いてください。あれは何をしているのだとか言えばいいのではないでしょうか。全然、あなたとの見解は異にしますが。


朝日新聞:畜産県の宮崎県とかを取材してきましたが、知事が防疫の時に行くというのを初めて聞いたので、ちょっと和歌山の感覚がおかしいのではないかと。


知事:前も行きました。前の時は、職員が気の毒だから、第1班と第2班の交代の時に現地に行った。そしたら、やっぱり冬の最中で今よりもっと寒かったので、私の表現がいいかどうか分かりませんが、みんな幽鬼のような顔をして出てきた。それで、ご苦労さんといって頭を下げました。

 今回はそのタイミングではないのですが、様子を見てきた方が良いかと(思っています)。前回も、中には入れませんから、出てきた人たちに、すまないと言って頭を下げたぐらいです。前の時は、もっと(施設が)大きいけど、ちょっと高いところから見たら、間取りとかが全部分かる。そういうぐらいです。

 全然、朝日新聞とは見解を異にいたします。


朝日新聞:承知しました。それは、現場に行かれる県の職員がいるから、わざわざ知事が見に行く必要性は、ちょっと感じられませんでした。


知事:もっと言えば、知事の引っ越しを取材しようという趣味の悪いことを言っている人とは、全く見解が異にいたします。それから、知事公舎の中を見せてくれなどという人とは、全く見解を異にいたします。


朝日新聞:ありがとうございます。


知事:礼を言われる筋合いのことではありません。勝手に礼を言われるのは、結構です。


朝日新聞:答弁ありがとうございます。


読売新聞;今回、PCR(検査)をした羽数を教えてもらえますか。


知事:それは、誰か分かりますか。


畜産課長:11羽です。


読売新聞:そのうち陽性は何羽になりますか。


畜産課長:全部です。


朝日新聞:県内では2例目ですが、1例目との関連性はどう見ていますか。


知事:今年2例目ですが、全く関係ないのではないでしょうか。関係ないといっても、ウイルスは一緒だから、どこかから飛んでくるけど、1件目のペリカンとかがこっちへ来るはずがない。アドベンチャーワールドと今

回の養鶏場は関係ないと思います。ただ、ウイルスは、日本全国をウロウロしているから、やっぱり全体としては、防護を徹底しないといけないでしょう。徹底しても起こることはあるけど、今まで以上に緊張感を持ってやってもらいたいと、さっきも言ったところです。


朝日新聞:県としても、鳥インフルの警戒を十分にしていたと思いますが、防疫措置に関する県の今期の対応状況を教えてもらってもよろしいでしょうか。


知事:実は、青森や九州で(鳥インフルエンザが)あって、ここ(東北)とここ(九州)があるから、真ん中も来るということで、ガミガミと指令を出したのは、どれぐらい前でしたか。


農林水産部長:10月下旬です。


知事:10月下旬ぐらいから、アドベンチャーワールドは盲点でしたが、徹底的に養鶏場を回れと言って、養鶏場に穴が無いか、消毒しているか、立ち入りのやり方が大丈夫か、単に通知を出すだけではなく職員が直接回って、指導と言ったらちょっとオーバーですが、様子を聞いて打ち合わせをしたりしてやってきました。今回のケースも、穴があったことはその時に発見されて、穴をすぐに塞いだらしいのですが、残念ながら起こってしまったので、非常に残念です。

 よっぽど気を付けていても、ちょっとでも隙があると、ウイルスは侵入します。実際に感染を出した人は、一生懸命(防護対策を)やったので、責めてはいけない。後は、法律の規定に従って殺処分をして、他所へ広がらないように全力を挙げるということです。決して、非難をするようなことがあってはいけないと思います。


朝日新聞:当該の場所で穴があった。


知事:大分前に見回り行った時です。穴といってもこんな(大きな)穴ではなく小さい穴ですが、これでは入るので、スズメとかが入らないように、ちゃんとその時にしたらしいです。割と、養鶏場みたいなところは、そういう隙間がそのうちできたりします。


和歌山放送:対策本部会議の中でも、例えば、お家で趣味で鶏を飼っているようなところへの懸念も示されましたが、農家以外の方、いわゆる一般の県民の方に、改めて呼びかけをお願いします。


知事:そういう意味では、対策本部で10キロ圏内の話をしました。10キロ圏内というのは、持ち出し制限が掛かっているところで、例えば、そこに健全な鳥さんがいて、卵が取れても、少しの間は、自分たちで近所で食べてくださいということです。

 今、私の子供の頃に比べれば、(家で鳥を飼っている人の)比率は随分減ったと思いますが、あったとしたら、一応、業者さんだけではなく全員が(制限区域に)かかるので、その点は念頭に置いておいてください。

 もう一つは、今回は和歌山市ですが、もう少し中山間部に行ったら、同じようなことは、もっと頻度が高く起こっているはずなので、養鶏場だけではなく、ご自身の鳥さんもうつらないように、或いはうつったらすぐに届けてもらうように徹底して欲しいと、県民の皆さんに呼びかけたいと思います。


朝日新聞:今シーズンでは、国内21例目という理解でいいでしょうか。


知事:他所の県の数字は頭に入ってないので、申し訳ない。多分、あなたが正しい。


畜産課長:21例目です。

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