令和4年2月2日 新型コロナウイルス感染症対策本部 知事記者会見

知事記者会見(令和4年2月2日)

広報課長:それでは会見を始めます。
 

知事:たった今、正式に形が整ったので、国にまん延防止等重点措置の適用をお願いしますという要請を出しました。あとは、国の対応をできるだけ早くやっていただくように期待したいと思います。以上です。
 

産経新聞:まん延防止等重点措置の要請は、県としては初めての要請になりますが、それに至った県内の感染状況と、具体的には飲食店への時短要請になりますが、飲食店に対する呼びかけを一言いただけたらと思います。
 

知事:まず、基本的には、あまり制限をしないで済めばそれに越したことはない。その代わり、保健医療行政で一生懸命頑張ろう。これが和歌山県のやり方で、今までは何とかそれでやってきましたが、あまりの感染者数の多さで、とてもではないが、そういうことを言っていられない。前は、安全な外出・安全な生活で良かったけど、これでは全然もたないので、大きい話としては、第一陣として、不要不急の外出の自粛、これは、実は、まん延防止等重点措置の必須ですが、一つ先にカードを切らせてもらいました。それでも(感染が)止まらない。

 どこが重点かとか、いろんな細かいことを言うと、飲食店が元凶であるというふうには思えないけど、やっぱり、少しでも感染防止のためにはプラスになるカードだったら切ったほうがいいと判断して、急遽、国にお願いしたということです。要するに、全部(こうなった理由は)感染者数の多さによるということです。

 飲食店には、皆さんにも報道していただいているので、準備は意識していただいていると思います。措置に基づく法律的な要請で、いつから(実施)かは、国がお決めになることなので、今は言えませんが、近くということを申し上げて、その近くの(決まった)ところから、国が決めたやり方に従って、時短をして欲しいということは、この場を借りて申し上げたいと思います。皆さん、多分わかっておられると思います。いつからかは、私も今はわかりません。近くとしか申し上げられません。
 

朝日新聞:先ほどの会議の中でも話題にありましたが、見回りに関しての見通しみたいなものを教えていただけますか。
 

知事:私の気持ちとしては、要請には自発的に応じて欲しい気持ちはあります。ましてや、国からの助成も得て協力金も結構出るので、そういうことも踏まえて考えると、協力して欲しいというふうに思います。

 ただ、法律的には要請の段階にとどまるので、いきなり直罰がかかるという日本の法制にはなっていません。問題は、やっぱり協力金が出るので、不正があってはいけません。そういうことも含めて、きちんと見回って、ここはちゃんとやっているかとか、そこは要請に従ってくれていないとか(を確認する)。仮に、要請に従ってくれていないところから協力金の申請が来たら、不正です。こういうことはいけませんので、そういうことも踏まえて、見回りはきちんとしておかないといけないと思います。
 

朝日新聞:改めて、今回、県内全域での適用を決められ、相対的に感染者が低い地域も含まれますが、そこについてお考えをお聞かせいただけますか。
 

知事:時短を要請したのは2回目ですが、1回目と今回は、随分と情勢が違う。1回目は、和歌山市だけでした。何故かというと、和歌山市に、ちょっと、大阪からの時短逃れの実態があった。大阪が早々と時短したので、(大阪から和歌山市は)電車が通じているから、時短逃れで和歌山市に来ているのではないかという情報がちょっとあった。或いは、それを招くような営業行動があるのではないかというような情報もあったので、それはいけないということで、1回目はやりました。

 その前提として、和歌山はあまり(新型コロナが)流行っていなかったので、こういう形で(感染が)大爆発になったら困るということを、ちゃんと説明して、時短をやらせてもらいました。他の地域は、そういう時短逃れが、やり方がすごく難しい所だし、実態もあまりないということで、その時はしませんでした。

今回は趣旨がちょっと違って、時短逃れの方もあるかもというふうにこの間からは申し上げていましたが、その実態があるからというよりも、すべてのカードは切った方がいい。なぜならば、感染者が多すぎる。和歌山市ももちろんですが、南の方も感染者がいないわけではないし、結構たくさんある。それで、そこは、もうすべての地域でやった方がよろしいというふうに思いました。
 

毎日新聞:飲食店への協力金ですが、今日、金額を出すことは可能ですかということと、市町村と連携して、さらに上乗せというような可能性はありますか。
 

知事:2番目はありません。1番目は、法律に基づく措置として国が決めているので、危機管理局に、詳細を聞いてください。全部同じようにします。
 

毎日新聞:先月半ばまで100%の入院率で(入院)できていたのが、今や1割まで下がっているほど、感染者が増えているということですが、知事としては、現状を見ながらの対策にはなりますが、原則全員入院は、今後も続けていくおつもりですか。
 

知事:(入院が)できれば、その方がすべての点でいい。なぜなら、命を救うという観点から、目が行き届く。2番目に、入院していただいたら、その人を保健所が監視するところから少し免れることができて、新規の方々に対する積極的疫学調査が、よりやりやすくなる。3番目は、あまりこれは強調したくないのですが、自宅に居ていただく時に、ルールを守らない人に対する監視は、より難しくなるから、感染がさらに拡大する恐れがあります。ですから、全員入院が一番よろしいわけです。

 だけど、(今は)できない。ですが、できないものを悔いているよりは、そこで一番最悪の事態として何が起こるかを考えるのが、我々の仕事です。その時に、自宅療養の最悪の事態は、自宅で放置されているうちに、命の危険にさらされることが、一番いけない。現に、そういうことも起こっていて、現在、自宅で、いきなり和歌山県的にいう重症になって、救急車で運ばれるような方も、結構います。療養中で、ちゃんとお医者さんやクリニックのケアを受ける前に、いきなり和歌山県的に言う重症になって、救急車で運ばれるというのも、結構あります。

 そういうような病気ですから、ちゃんと、少なくとも、陽性者については、監視をしておかないといけない。それを、和歌山県はクリニックに頼みました。原則として、監視していない人はいないようにするのが、我々の方針で、全員監視下に居ていただく。監視下というのは言葉が悪いですが、別に見張るわけではないので、ケアの下に居ていただくというのが、正しいかもしれません。そういうことを、今、きちんとやっているつもりです。そうすると、保健所が陽性者のケアをしていると、ケアに人手が割かれて、新規陽性者の積極的疫学調査に手が回らなくなることがある。そういうことからも、先ほど言ったみたいに、全員入院の代わりに、全員ケア下に置くということを、今、和歌山県はやっています。だけど、それは入院の方がいいに決まっているので、うんと減ってきたら、また入院には戻します。
 

NHK:先ほど、一番冒頭に、国に要請しましたとありましたが、これはもうすでに要請したということでいいですか。
 

知事:これは、今、ハンコとか文書とかはいらないそうです。国とは、打ち合わせをして、今ここで本部(会議)を開いて、正式に決定したら、すぐにそれを知らせてください。それをもって正式な要請としてあげますという段取りになっている。従って、正式な要請をしましたと申し上げました。メールとかでもいいそうです。
 

危機管理監:一応、文書を作って、メールで送付しました。そういう手続きです。
 

NHK:今、この時点で、もうしたということでいいですか。
 

知事:はい。
 

テレビ和歌山:時短要請をすることになり、協力金が飲食店に発生するということですが、知事は、常々おっしゃっていますし、これまでもそうでしたが、協力金が得られる飲食以外の宿泊やサービスへの救済は、これまでのようなスキームでされるおつもりでしょうか。
 

知事:これは、まだちょっと県議会に予算をいただいていないので、あまり細かく言うのはどうかと思いますが、できるだけ、救済の不公平感はなくす方向で努力したいと思っています。例えば、協力金を貰っている人と、何も貰っていない人がいたとしたら、救済金(を貰える額)がうんと少なければ、やっぱり、協力金を貰える方々に救済金まで上乗せをするのは、不公平だというふうに思いますので、限られた財源の中から言えば、こっち(協力金)でもらっている人はちょっとご遠慮いただいて、こっち(救済金)へ回させていただいて、こちらの残りの方を手厚くするというようなことは、考えていきたい。どんなふうにするかは、予算の中で明らかにしていきたいと思います。
 

朝日新聞:今週、要請するのは和歌山だけというような話も聞きましたが、他の都道府県から遅れて、今週、要請に至ったことについて、教えていただけますか。
 

知事:いろいろな考え方があると思います。和歌山県は、保健医療行政はしっかりしているので、できるだけそこで止めたいと思っていたというところもあります。一般的には、これは、かなり最後のカードに近かったのですが、他所の県もやっていなかった、県民の方への不要不急の外出の自粛をお願いしました。その時に、他県は、まん延防止等重点措置の要請を、先にやった感じがあります。実は、まん延防止等重点措置になると、不要不急の外出の自粛要請はしなさいというふうに、時短と同じで必須科目で言われますが、そういう順番を踏んだ県もある。我々は、これはかなりきつい措置なので、何とかそこまでいかなくて止められないかと思って、いろいろ模索したけど、もう(感染が)止められないから、あらゆる手段は全部動員(しよう)ということで、今できることはすべてやることにしたということです。

 それでも、(まん延防止等重点措置を)おやりにならないところもあって、それはお考えだと思います。いろんな考え方が、それぞれの県にあっていいので、和歌山県についてだけ、ご説明をしているということです。
 

広報課長:他にございませんか。これで会見を終わります。

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