令和3年4月1日 知事臨時記者会見

知事臨時記者会見(令和3年4月1日)

県民の皆様へのお願い

知事:今日はぶら下がりにしましょうかと言ったんですが、記者会見室になりましたので、記者会見みたいになりましたが、同じことですから申し上げたいと思います。

 今日、多分、夜になると思いますが、大阪府と兵庫県、それからどうも情報によると宮城県が加わるようですが、新しくこの間の法改正でできた、まん延防止等重点措置の対象区域に、その三つが指定されるというふうにどうもなりそうだという話がきています。このところ、宮城県はちょっと置いといて、大阪府と兵庫県、実はその周辺である和歌山県なども、従来と比べるとものすごく感染が急増しています。そういう意味では、和歌山県も含めてみんなで警戒をしているところですが、いろいろな措置をやっていく上で、大阪府や兵庫県は、まん延防止等重点措置をやりたいので、その対象区域にしてくださいという話を政府に言われて、政府はその方向で今手続きをしているということです。それを受けまして、和歌山県でも、改めて、県民の皆さんにお願いをしたいというふうに思って、皆さんに集まっていただいた次第です。

 まず、何をするかということですが、いつもお願いをしている恒常的な12プラス臨時の2つで全部で14でしたが、1つ付け加えます。それは何かというと、大阪府・兵庫県への不要不急の外出を控えるということを、もう一度復活させていただきます。なぜならば、まん延防止等重点措置の対象区域になるので、その2府県に対する不要不急の外出を止めてくださいということを、県民の皆さんに申し上げたいと思います。いつまでかは、今から予見しがたいところがありますが、この区域指定がなくなるまでは当然ですし、その後は状況を見てになります。

 それが追加のところですが、その他に申し上げておきますと、もう一つ、今日新しく措置をしたのは、教育委員会からそれぞれの学校に申し上げていますが、クラブ活動の練習のための対外試合は、和歌山県内は言いませんが、和歌山県外には当分の間(県外に)行って練習試合をするのは止めましょうというふうに自粛をお願いしたいと、教育委員会から各校に通知をしています。実は、皆さんもよくご存知だと思いますが、比較的安全と思われていた緊急事態宣言の対象でない地域に出かけて感染したというのも出始めましたので、これはやっぱりちょっとこの感染力は辛いから、しばらく控えた方がいいということです。練習試合も大事ですから、できるだけやらせて差し上げたいけど、うつってしまったら元も子もないので、感染状況を見て、しばらく控えてくださいということが、今日の二つ目の新しいところです。

 それから、特に、この間から申し上げていますように、一番下に書いている、歓送迎会、謝恩会、宴会を伴う花見、まさに今そのシーズンですから、これについてはちょっと今控えた方がいいということです。人事異動期なので、いつものようにちゃんと送ってあげようとか、御礼を言おうとか、いつもだったら非常に立派な心がけでいろいろ企画して、それで大うつりをしたというのが各地で相次いでいますから、今、それはちょっと控えた方がいいということです。

 それから、今もまだ続いてますが、この間言いましたのは、感染をしたにもかかわらず、ずっと家にいて医者に行かない人が、まだ結構出ています。そうすると、今、ただでさえ感染しやすいので、多くの人にうつしてから発覚することが結構あります。従って、ちょっとでも体調が悪かったら、あるいはちょっとでも熱が出たら、これは新型コロナを疑って、すぐにいずれかのお医者さんに行ってPCR検査をしてもらったらいい。今、和歌山県のほぼ半分ぐらい(の医療機関)でしょうか、数は数えていませんが、普通のクリニックでPCR検査はできます。できなかったら、ルールとして、自分とこはできないけど、隣のクリニックに行ってやってくれるというような紹介をすることになってます。従って、それは励行してもらいたい。実は、二回その機会を逸したクリニックがあり、これはやっぱりよろしくないので、当局から注意を申し上げているところです。クリニックもそうやってやってもらいたいし、特に一般の県民の方も、ちょっと調子が悪い時は、必ずお医者さんに行ってPCRしてくださいと言えばいいので、公費でできますから、予約してぜひ皆さん行くようにしてください。

 それから、この間申し上げたのは、濃厚接触者で、後で発症する人が結構いるので、濃厚接触者の方は家にいて、後で発症して人にうつさないようにしてくださいとお願いしてます。その時に、いろいろ不便が生じますが、それは、県庁の全組織を挙げてサポートします。例えば、食べる物がなくなったとかもあり得ると思いますから、その時は何々買ってきてと言ったらちゃんと買いに行ってお届けしますから、そういうことも含めて、何でも相談して欲しいということです。

 それから、感染したあるいは感染した人と何らかの接触したことが分かって、保健所その他から調査が行った時は、ぜひ協力をしてもらいたいと思います。どういうご心情か分かりませんが、この協力をしない人がいます。例えば、忖度して言えば、誰に会ったかを言ったらその人に迷惑になるので、頑固に言わないと言ってるのかもしれません。だけど、もしそれをやって、その人がうつっていたとしたら、その人の家族やその人の係累とかにブワーッと広がってしまう可能性があります。従って、一刻も早くちゃんと検査して、抑え込まないといけない。この間も起こりましたが、お店なんかでそういうことが起こりますと、別にお店が悪いわけではないけど、誰がお客さんで来たか分からない。そしたら、お店に協力していただいて名前を公表させてもらって、そこのお店に行った人は検査をしますから、どうぞ名乗りを上げてくださいというふうにしています。(それと同じように)もし協力を得られなかったら、その人の名前を公表して、この人と接触した人は来てくださいというしかない。そういうところに我々は追い込まれます。従って、秘密は絶対に守りますので、自発的に協力していただくようにお願いしたい。これは強く申し上げておきます。今、とてもうつりやすいので、ぜひお願いをしたいというふうに思います。

 最後に、私は広域連合長でもあるので、今日は、大阪府や兵庫県や京都府の知事さんと軽く相談して、特に集まることはいたしませんが、それぞれの立場を防災当局で詳細に情報交換することにしました。今日は4月1日で、それでなくても忙しいので、みんなが集まる暇がないので、そういうふうにさせてもらいました。広域連合としては、団結して感染防止のために協力をして立ち向かうということで、意見を統一してやっていきたいと思います。

 以上です。

質疑と回答

NHK:大阪府でまん延防止の措置が要請されていますが、それにあたって、大阪府知事が、聖火リレーを大阪市でやるべきではないというような発言がありました。それについての受け止めをお願いします。

知事:詳細は聞いておりませんが、そういうこともあり得るだろうし、状況によっていろいろ考えるということになるでしょう。道を走っててもうつるだろうというふうに判断されれば、それは正しいと思うし、そうでなければそこまではやる必要はないということしか言いようがありません。

NHK:和歌山県でそういったことにはならないと思いますが、知事としてはどういうふうに考えられていますか。

知事:今日の時点で、和歌山県も結構います。また16時から発表しますが、新規の感染者は出てます。そういう意味では、油断はできないけど、少なくとも今日の今の時点で考えたら、そこまではやる必要はないだろうというふうに、和歌山県に関しては思います。ただ、将来はどうなるか分からない。そうならないように、今日お願いした点について、ぜひお願いしたいと思います。特に、やっぱり一番危ないのは、危ないと言ったらおかしいですが、うつりやすいのは、まず一番初めにうつってくるのは、やっぱり感染地域に出かけて飲食したりするのが、一番危ないと思います。前から、それだけは止めましょうと言っていましたが、いろんなお付き合いもあるので、そういうことになってる人もいるでしょう。

 次に問題なのは、アッと思ったら、すぐにお医者さんへ行って判断してもらって、周りの人にできるだけうつさないようにパッと抑え込む。抑え込む力は、今の和歌山県にはありますから、ちゃんと情報提供していただければ抑え込むように努力をします。これが、100倍とかになってくればその力もなくなってきますが、今のところは、みんなちゃんと機能してますから、協力していただければ拡大を防げると思います。

朝日:和歌山県自体が、まん延防止措置をとる段階というのは、今のところ、知事の中では、どれぐらいまでになったら要請しようと考えていますか。

知事:ものすごく感染すればでしょう。まだ、今、問題になってるようなところに比べれば、かなり少ない。それに、病院の能力もまだあるし、保健医療行政の機能もまだちゃんと果たせてるから、そこまではやる必要はないと思います。

朝日:対外試合の件ですが、対外試合というのは、県外から来るのはどうされますか。

知事:同じような考え方だと思います。基本的には、和歌山の選手が出かけていってうつってくるのが結構ありました。一時、県外に練習試合に行くのは止めましょうと言いました。その心は、やっぱり大会とか公式試合に、感染者を出したから出られませんでしたとなると、ものすごく悲劇です。だから、練習試合をやったほうが良いに決まっていますが、そこのところを守るためには、手段として、ちょっと控えましょうということをやってきました。だけど、一時に比べると感染者が大分減ってきて、特に大阪などはまだ結構あったけど、その他の地域ではうんと減ってきました。そういう時は、別にやってもいいのではないかということにしてました。しかし、どうも近隣の県を見ても、ちょっと離れたところの県を見ても、かなり多い。それから若い人にも結構流行ってるんで、これはちょっとまたブレーキを踏んだ方がいいというふうに思ったわけです。

朝日:ちなみに、時期的なものは示したりしてますか。

知事:してません。当分の間です。そこはできるだけやらせてあげたいから、不必要なことを言う必要はないので、今は危ないからしばらく止めるということです。

時事:今回、まん延等防止措置が初めてとられますが、過料が科されることもあり、その効果についてどのように期待とか、どのようにお考えですか。

知事:今の質問は、あんまり良い質問ではないと思います。それよりも、まん延等防止措置の方がちょっと緩くて、緊急事態宣言の方がちょっときつい。その両方に過料がついてる前提で質問があるので、まん延防止措置の過料についていうと答えにならない。従って、ちょっと勝手に質問を変えて、過料があることについてどう思いますかという質問にしましょうか。

時事:飲食店でのマスクの義務づけだとか、

知事:またちょっと違う話をしました。何を答えればいいですか。何か頭がグチャグチャになってますね。勝手に質問をいくつかに分けて整理してお答えしましょうか。

時事:お願いします。

知事:まず、もちろん緊急事態宣言の方がきついけど、そこまでいかなくても、まん延防止措置は、区域を限ってやるようなことが奨励されるという法律になってるから、それを利用したいというふうに大阪府なんかは思われた。その上に、緊急事態宣言もそうだし、まん延防止措置も過料がついてると理解した上で、今度は、過料がついてることをどう考えるかというと、やっぱり行政がどうしてもこれをやってもらわないと本当に困るという時は、少し社会的制裁がありますよということで、働きかけ、意思決定、行動に影響を及ぼすというような意味では、過料というのはそう悪くないと思います。

 ただ、今、特措法の話をされました。特措法については、そんなに過料に訴えるような話はないのではないかというふうに思ってます。ただ、特措法と並んで、もう一つ、感染症法があります。感染症法でさっき言ったみたいに協力してくれないような人がいたら、これはあっという間に致命的な大打撃になります。従って、これについては、かなり強い法的制裁が科されてもいいのではないかと、私はずっと言っていました。

 法律的には過料になったわけですが、この過料は、いざとなったら私は行使させていただきますと申し上げておきます。それよりも、やっぱり理を尽くして、今日申し上げたように、協力してくれなければ本当にうつるんだから、別の措置を講じないとしょうがありませんというのは、分かっていただけると思います。そういうことを言って分かっていただくのが一番で、いきなり過料を科すのは、普通は、行政官としてはあまりレベルの高い行動ではないというふうに思います。

 さらに、マスクの話がありました。まん延防止等重点措置の措置の中身に、マスクを義務づけることをやられるかどうかは、それぞれの県知事に任されています。ただ、必ずしも罰則を伴う、例えば、過料を伴うようなきつい措置としてやれというふうには、私の読む限りは、基本的対処方針には書いてなかったような気がします。だけど、やって悪いことではないというふうに思います。ただ、それをいちいちすぐ過料に処するかというと、そんなことは多分なさらないと思います。和歌山でも同じように、多分二つの意味で、それを義務づける、あるいはレベルの高い義務づけとして行うかというと、そんなことはしなくてもいいのではないかと思うし、過料を科すという行為がどんどん発生するかというと、そんなことはない。だけど、大阪府が、それは絶対必要だと思うことについては尊重すべきです。大阪府知事が発言してますが、それをされても、我々がとやかく言う話ではないというふうに思います。そんなもんで良いですか。

産経:今回の大阪、兵庫への措置と、それを受けて和歌山県がする不要不急の外出を控えることは、県内経済にどのような影響が出てくるのか、お考えはいかがですか。

知事:こういうものについては、やっぱりマインドは下がるから、無傷ではすみません。ただ、和歌山県は、呼びかけとしては最低限の呼びかけをしてるので、例えば、大阪へわざわざ飲食しにいくことを止めて、より安全な和歌山で飲食していただくことになると、経済的には和歌山にとってはプラスです。そういう意味では、今回の措置で、全面的にとんでもなく被害を受けるかというと、そんなことはないと思うけど、少なくともマインドは冷え込むから、ちょっとやっぱり影響はあると思います。

朝日:感染した人の濃厚接触者を辿る場合の調査の話ですが、今現在は、別に協力しない人が多いとかではない。

知事:多いことはない。だけど、一人いたら大変で、あっという間にブワーッと広がってしまう可能性があるから、ものすごく大変です。例えば、時短に応じないお店があるのと、濃厚接触者を絶対言わないのと、レベルが違うぐらいの危険性があります。ですから、そこは本当に協力してくれないと困る。それは、ものすごい危ないことで、それ(言わないこと)で、和歌山県が一生懸命県民を守るためにやってる基本が瓦解してしまいます。そこ(保健医療行政)をきっちりやるから、その代わりに、県民には家に閉じこもれとか、そんなことは言わない。家へ閉じこもれと言ったら、経済はぐちゃぐちゃになるし、健康を損なうような心身の人が続出します。だから、感染を抑えることができるはずなのに、それに協力しないのは、ものすごくたちの悪い行為です、ということは申し上げておきたいと思います。

朝日:特に、変異ウイルスが出てきてから、そういった調査に協力的でない人が、

知事:それは関係ありません。ずっと昔からそういうことはあり、今まで説得に次ぐ説得をしながらやってきました。今後もそうしますが、論理的に考えたら、それを言わないというのは、この人に会った人を守るために、名前を公表しないとしょうがないではないかという話になってしまいます。

毎日:関西広域連合の話が出たので伺います。大阪などと相談して詳細に情報交換することで合意されたということですが、具体的にどんなことを情報交換されるのかと、加盟されてる府県さんで、今後、協調して何か対策を取られることはお考えでしょうか。

知事:前半については、今日は、防災部局のネットワークがあります。兵庫県が担当委員ですが、兵庫県からウェブで情報交換をしましょうと。特にやることは、大阪と兵庫がまん延防止等重点措置の対象にしてくださいと言うに至った状況を説明してもらうのが、今日の主たる目的です。

その次に、全体で何をするか。それは毎日毎日変わります。今日のところは、みんなで協力して情報交換もしながら団結して頑張ろうということ以外にはありません。だけど、今後どうなるかは状況次第です。

紀伊民報:まん延防止措置の対象に宮城県が入った場合、宮城は加わりますか。

知事:そうです。そのようにしたいと思います。

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